JP4844565B2 - 自動溶接装置 - Google Patents

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Description

本発明は、非消耗電極と溶接ワークとの間にアークを発生させ、その発生しているアークに溶加材を自動送給して溶接を行う自動溶接装置に関する。
近年、溶接業界では生産性向上のために溶接の高速度化及びスパッタ低減及びこれらの高品位溶接の安定性に対する要求が高まってきている。溶接速度を高速化することは時間当たりの生産数を増加させ、またスパッタ低減はワークに付着したスパッタを除去する後処理工程を削減でき、溶接生産性を向上できるからである。特に外観を重要視する部品にはスパッタが付着すると、商品価値が著しく低下するので付着を避けなければならない。このような溶接を行うために、スパッタを発生させない非消耗電極溶接と溶加材を組み合わせた自動溶接装置が用いられている。
従来の自動溶接装置は、スパッタ付着が無い高品位溶接を実現することが可能であるが、そのためには非消耗電極と溶加材(以下、フィラワイヤとも記す)と溶接ワーク(以下、被溶接材とも記す)のそれぞれの距離を適正に保つことが極めて重要である。それに関連して溶加材に流れる電流などを制御する手法が開示されている。(例えば、特許文献1参照)。
以下、図7を用いて従来の自動溶接装置について説明する。図7は、従来の自動溶接装置の概略構成を示す図である。図に示すように、従来の自動溶接装置は、非消耗電極であるタングステン電極301と被溶接材305の間に溶接電圧を印加して溶接アーク308を発生させる溶接電源302と、ワイヤチップ307に電力を供給するフィラワイヤ通電電源303とを有している。フィラワイヤ通電電源303と被溶接材305との間には、通電電流計測部313が接続されている。また、通電電流計測部313には、フィラワイヤ通電電流検出部316が接続されている。そして、フィラワイヤ通電電流検出部316は、ワイヤチップ307に通電される電流を、通電電流計測部313を介して検出する。そして、フィラワイヤ通電電流検出部316は、検出した電流値をフィラワイヤ電流値として、フィラワイヤ昇降判断部310および電流スレッショルド値計算部314に出力するようになっている。
このような構成により、作業員の操作により、フィラワイヤ306が溶融池方向に下降されることになる。そして、作業員によりフィラワイヤ306と溶融池との接触が確認されると、フィラワイヤ306の下降が停止され、フィラワイヤ送給制御手順が実行されることになる。そして、フィラワイヤ電流値を比較値に参照しながら溶接の施工を行い、比較値よりもフィラワイヤ電流値の変動が大きくなるとフィラワイヤ306への通電を停止するように制御している。
しかしながら、このように構成された従来の自動溶接装置においては、溶接スタート時のフィラワイヤ306の先端位置を検出する手段を備えておらず、溶接スタート部分のビ−ド形状が一定にならないという課題を有していた。
特開平9−1334号公報
本発明の自動溶接装置は、非消耗電極を備えた溶接トーチと、溶接トーチを保持して溶接トーチを移動させるアクチュエータと、溶接箇所に溶加材を送給する溶加材送給部と、非消耗電極と溶接ワークとの間および溶加材と溶接ワークとの間に電力を供給する電源部と、溶加材と溶接ワークとの間の電圧を検出する溶加材電圧検出部とを備えている。また、この溶加材電圧検出部の出力を入力とし溶加材と溶接ワークとの接触を検出する溶加材接触検出部と、非消耗電極と溶接ワークとの間の電圧を検出する非消耗電極電圧検出部とを備えている。そして、非消耗電極電圧検出部の出力を入力として非消耗電極と溶接ワークとの接触を検出する非消耗電極接触検出部と、少なくとも溶加材接触検出部の検出結果と非消耗電極接触検出部の検出結果とに基づいてアクチュエータを制御するアクチュエータ制御部と、電源部を制御する電源制御部とを備えている。
このような構成により、溶加材接触検出部が、溶接スタ−ト時に溶加材と溶接ワークが接触した後に接触が開放するタイミングを検出する。そのタイミングに基づき、電源制御部は、非消耗電極と溶接ワークとの間に供給する電力をアークスタ−ト用の電力からアークスタート用の電力よりも大きい主溶接用の電力に向けて増加するので、溶接スタート部分のビ−ド形状を安定させることができる。
そして、非消耗電極接触検出部は、溶接終了後に非消耗電極と溶接ワークとが接触しているか否かを検出し、非消耗電極と前記溶接ワークとが接触している場合、アクチュエータ制御部は、少なくとも非消耗電極と溶接ワークとの接触している旨を報知するか、アクチュエータの動作による非消耗電極の移動を停止して保持するか、とのいずれかをする。
また、溶加材接触検出部は、溶接終了後に、溶加材と溶接ワークとが接触しているか否か、および非消耗電極電圧検出部は非消耗電極と溶接ワークとが接触しているか否かを検出する。そして、それらが接触している場合には接触している旨を報知するものである。そして、アクチュエータ制御部は、溶加材と溶接ワークとが接触している場合にはアクチュエータの動作による溶加材の移動を停止して保持し、非消耗電極と溶接ワークとが接触している場合にはアクチュエータの動作による非消耗電極の移動を停止して保持するものである。
また、本発明の自動溶接装置は、非消耗電極を備えた溶接トーチと、溶接トーチを保持して溶接トーチを移動させるアクチュエータと、溶接箇所に溶加材を送給する溶加材送給部と、非消耗電極と溶接ワークとの間および前記溶加材と溶接ワークとの間に電力を供給する電源部と、溶加材に流れる電流を検出する溶加材電流検出部とを備えている。また、この溶加材電流検出部が検出した電流が所定値以上である場合に溶加材と溶接ワークとが接触したことを検出する溶加材接触検出部と、非消耗電極と溶接ワークとの間の電圧を検出する非消耗電極電圧検出部とを備えている。そして、この非消耗電極電圧検出部の出力を入力として非消耗電極と溶接ワークとの接触を検出する非消耗電極接触検出部と、溶加材接触検出部の検出結果または非消耗電極接触検出部の検出結果に基づいてアクチュエータを制御するアクチュエータ制御部と、電源部を制御する電源制御部とを備えている。
そして、溶加材接触検出部は、溶接終了後に溶加材と溶接ワークとが接触しているかを検出する。その結果、溶加材と溶接ワークとが接触している場合には、少なくとも接触している旨を報知するか、アクチュエータの動作による溶加材の移動を停止して保持するか、のいずれかをする。また、非消耗電極接触検出部は、溶接終了後に非消耗電極と溶接ワークとが接触しているか否かを検出する。その結果、非消耗電極と溶接ワークとが接触している場合には、少なくとも接触している旨を報知するか、アクチュエータの動作による非消耗電極の移動を停止して保持するか、のいずれかをするものである。
以上のように、本発明によれば、溶接スタート部分のビ−ド形状を安定させることができる。また、溶加材の接触検出用の電源を溶接用の電源と共用にする等して溶加材と溶接ワークとの接触を検出する溶加材接触検出部を溶接制御装置に内蔵する構成とすることで、部品点数を削減して安価となり、設置場所は溶接制御装置以外に別途スペースを確保する不要がなくなる。
なお、本発明を実施するための最良の形態について記述する前に、まず、この関連の技術情報について説明する。本発明者らは、提起された課題を解決するために自動溶接装置の構成について検討した。図1は、検討した自動溶接装置の概略構成を示す図であり、この自動溶接装置は、主に、溶接制御装置31と溶加材接触検出装置15とアクチュエータ7からなる。以下、図1に示す自動溶接装置の構成と動作について説明する。
図1において、溶接制御装置31は、電源部2と制御部3と非消耗電極電圧検出部4と非消耗電極接触検出部5を備えている。また、アクチュエータ7には、非消耗電極11を備えた溶接トーチ6と、溶加材9を送給するための溶加材送給部8が取り付けられている。また、溶加材9と溶接ワーク10との接触を検出するための溶加材接触検出装置15は、溶加材9と溶接ワーク10との間の電圧を検出する溶加材電圧検出部13と、溶加材電圧検出部13の出力信号を入力して溶加材9が溶接ワーク10と接触しているか否かを検出する溶加材接触検出部14とを備えている。また、溶加材接触検出装置15は、溶加材9と溶接ワーク10とが接触しているか否かを検出するための電圧を供給する溶加材接触検出用電源部16と、溶接時の溶接出力が溶加材接触検出装置15内に進入しないように通電経路を導通または遮断するスイッチング素子17とを備えている。
以上のように構成された自動溶接装置について、その動作を説明する。まず、溶接終了後の動作について述べる。溶接が終了すると溶接に必要な電源部2からの溶接トーチ6および溶接ワーク10との間に供給される電力は停止される。そして、溶接終了直後にスイッチング素子17を導通状態にし、溶加材接触検出用電源部16により溶加材9と溶接ワーク10との間に例えば、5Vから20V程度の電圧を供給する。なお、この電圧は、これらの値に限定されるものではない。この時、電源部2から、溶接トーチ6および溶接ワーク10との間には電圧は印加されていない。したがって、溶加材9と溶接ワーク10と溶接トーチ6とが仮に接触していても、電源部2と溶加材接触検出用電源部16とが接続されて破損に到るようなことはない。
溶加材9と溶接ワーク10とが接触していない場合には、溶加材電圧検出部13で検出される電圧は例えば、5Vから20V程度の高い値である。しかし、溶加材9と溶接ワーク10とが接触している場合には、検出電圧は0Vに近い低い値となる。このため溶接終了後には、溶加材接触検出部14に例えば、3V程度のしきい値電圧を適正に設定することで、溶加材9と溶接ワーク10との接触状態を検出することができる。
しかしながら、このような構成においては、溶接スタート部分のビ−ド形状が一定にならなかった。その理由について図2を用いて説明する。図2は、図1のように構成された自動溶接装置の各部の動作タイミングチャ−トを示す模式図であり、特に溶接開始に関する動作タイミングチャ−トを詳細に示している。
この自動溶接装置では、溶接スタート時に電源部2が溶接に必要な電力を供給する。そのため、電源部2と溶加材接触検出用電源部16とが、互いに接続されて破損に到ることがないように、予めスイッチング素子17を非導通状態とする。したがって、溶加材電圧検出部13は溶加材9と溶接ワーク10との間の電圧を検出できない。その結果、溶加材接触検出部14は、溶接スタート時に溶加材9の先端位置が溶接ワーク10に接触しているかどうかを検出することができない。
そして、溶接スタート時に、非消耗電極11と溶接ワーク10との間にアークを発生させるために、例えば、非消耗電極11と溶接ワーク10との間に高周波の10kVから15kV程度の電圧を印加する。あるいは、非消耗電極11と溶接ワーク10を接触させて10Vから20V程度の電圧を印加しながら引き離すことを行ってもよい。また、一度溶接が開始されると、印加する電圧は例えば10Vから40V程度の電圧に制御する。従って、溶加材9の送給を開始してから溶加材9が溶接ワーク10に接触する溶加材接触タイミングT22は不定であった。図2では、不定であることを示すために、仮に3つの溶加材接触タイミングT22を例として示している。
図2に示すように、タイミングT20において、非消耗電極11と溶接ワーク10との間にアークが発生して溶接電流が流れる。そして、制御部3は、電源部2から信号を入力してこのタイミングT20を検出し、タイミングT20を起点として溶加材9の送給を開始する。なお、上記したように、予めスイッチング素子17を非導通状態としているため、溶接開始時に溶加材9と溶接ワーク10との接触状態は検出できない。また、溶接電流や溶加材9の送給の制御、アクチュエータ7の動作の制御は、タイミングT20を起点として各々独立に制御され、予め設定した所定時間T21および所定時間T23の経過後に溶接状態に関わらず動作するように制御されていた。なお、所定時間T21は、例えば0.1秒から0.5秒程度であり、所定時間T23は、0.1秒から1秒程度である。但し、これらの時間は溶接を行う条件や溶接対象物によって異なるものであり、これらに限るものではない。
ここで、図2に示す溶加材接触タイミングT22が早期に発生すると、溶接ワーク10への入熱が不十分な状態のまま溶加材9が送給される。したがって、溶加材9が溶け込み不足となる。逆に、溶加材接触タイミングT22が遅れて発生すると、溶接ワーク10への入熱が過多となるので、溶接ワーク10が溶け落ちたりする。また、溶加材9が十分送給される前にアクチュエータ7が動作を開始してしまうこともあり、このような場合には溶接スタート部分のビ−ドが欠落するといった溶接不良が発生する場合があった。
このように、溶接スタート時の溶加材9の先端位置が検出できないため、アークが発生してから、溶加材9が溶接ワーク10に接触して、溶加材9が溶接ワーク10に移行するタイミングを制御できなかった。このため、アーク発生のタイミングと、溶加材9と溶接ワーク10との接触タイミングと、アクチュエータの移動開始のタイミングの同期がとれていなかった。その結果、溶接スタート部分のビ−ドが入熱過多となるため溶け落ちが生じたり、逆に入熱不足のため溶け込みが不足して溶接不良が生じたりした。また、アクチュエータ7が溶加材9と溶接ワーク10との接触に先行して動作を開始することにより、溶接スタート部分のビ−ドが欠落する場合があった。
また、本発明者らが検討した自動溶接装置では、溶加材9の溶接ワーク10への接触を検出するための溶加材接触検出装置15を、溶接制御装置31とは別に設けていた。この場合、溶加材接触検出装置15は部品点数が多いために装置が大きくなり、コストも高く、設置場所の確保も必要である。また、溶加材接触検出装置15から溶接制御装置31に接触検出信号を伝送する際に、外部ノイズの影響により誤動作してしまう、あるいはノイズ対策が必要であった。
そこで、本発明者らは、更なる検討を行い、本願発明の自動溶接装置の構想に到った。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図3を用いて本実施の形態における自動溶接装置について説明する。図3は本実施の形態における自動溶接装置の概略構成を示す図である。図3において、自動溶接装置は主に、溶接制御装置1とアクチュエータ7とから構成される。なお、アクチュエータ7の例としては、産業用ロボット等が挙げられる。
溶接制御装置1は、非消耗電極11と溶接ワーク10との間および溶加材9と溶接ワーク10との間に電圧を供給する電源部2と、アクチュエータ7の動作あるいは溶加材送給部8の送給の制御を行う制御部3と、非消耗電極11と溶接ワーク10との間の電圧である溶接電圧を検出する非消耗電極電圧検出部4とを備えている。また、この非消耗電極電圧検出部4の出力に基づいて非消耗電極11と溶接ワーク10との接触を検出する非消耗電極接触検出部5を備えている。なお、非消耗電極11と溶接ワーク10とが接触していない場合には、非消耗電極電圧検出部4で検出される電圧は高い値である。しかし、溶加材9と溶接ワーク10とが接触している場合には、検出電圧は0Vに近い低い値となる。このため非消耗電極接触検出部5は、しきい値電圧を適正に設定することで、非消耗電極11と溶接ワーク10との接触状態を検出することができる。そして、非消耗電極接触検出部5は、その検出信号を制御部3へ出力している。
なお、溶接制御装置1は、電源部2と非消耗電極11とを電気的に接続するための第1のスイッチ12と、電源部2と溶加材9とを電気的に接続するための第2のスイッチ19とを備えている。但し、これら第1のスイッチ12と第2のスイッチ19は、溶接制御装置1の外部に設けるようにしてもよい。また、制御部3がこれら第1のスイッチ12と第2のスイッチ19の入り切りを制御するようにしてもよい。
溶接制御装置1は、さらに、溶加材9と溶接ワーク10との間の電圧を測定する溶加材電圧検出部13と、溶加材電圧検出部13の出力に基づいて溶加材9と溶接ワーク10との接触を検出する溶加材接触検出部14を備えている。なお、溶加材9と溶接ワーク10とが接触していない場合には、溶加材電圧検出部13で検出される電圧は高い値である。しかし、溶加材9と溶接ワーク10とが接触している場合には、検出電圧は0Vに近い低い値となる。このため溶加材接触検出部14は、しきい値電圧を適正に設定することで、溶加材9と溶接ワーク10との接触状態を検出することができる。そして、溶加材接触検出部14は、その検出信号を制御部3へ出力している。
また、アクチュエータ7には、非消耗電極11を備えた溶接トーチ6と、溶加材9を送給するための溶加材送給部8が取り付けられている。
図1を用いて説明した本発明者らが検討した自動溶接装置と本実施の形態における自動溶接装置との異なる主な点は、電源部2が、非消耗電極11と溶接ワーク10との間および溶加材9と溶接ワーク10との間に、電圧を供給する点である。すなわち、電源部2を共用とすることで溶加材接触検出用電源部16を不要とし、さらに、溶加材電圧検出部13と溶加材接触検出部14とを溶接制御装置1に内蔵する構成とした点である。
以上のように構成された本実施の形態における自動溶接装置の動作について、図3を用いて説明する。なお、先ず、溶接終了後に溶加材9と溶接ワーク10との接触を検出する動作について説明する。そして、次に、溶接終了後に非消耗電極11と溶接ワーク10との接触を検出する動作について説明し、その後に溶接スタート時の動作について説明する。
電源部2は、溶接中には、非消耗電極11と溶接ワーク10との間に、10Vから40V程度の電圧を印加して制御している。そして、溶接終了後に、まず、電源部2は、溶接に必要な非消耗電極11および溶接ワーク10との間に供給される電力を停止する。そして、第1のスイッチ12を非導通状態とする。次に、第2のスイッチ19を導通状態とし、電源部2により溶加材9と溶接ワーク10との間に、例えば、5Vから20V程度の電圧を供給する。溶加材9と溶接ワーク10とが接触していない場合には、溶加材電圧検出部13で検出される電圧は例えば5Vから20V程度の高い値となる。しかし、溶加材9と溶接ワーク10とが接触している場合には、検出電圧は0Vに近い低い値となる。このため溶加材接触検出部14は、しきい値電圧を例えば3V程度の適正な所定値に設定することで、溶加材9と溶接ワーク10との接触状態を検出することができる。
そして、溶加材9と溶接ワーク10とが接触(溶着)している場合、制御部3は、少なくとも、接触している旨を報知するか、アクチュエータ7の動作を停止するか、のいずれかをする。このようにすることで、溶加材9が溶接ワーク10に接触した状態で溶加材9が移動してしまうことを防ぎ、溶接ワーク10や溶加材9等に与える損傷を防ぐことができる。報知の例としては、図示しない表示部に接触している旨を表示するようにしても良いし、図示しないブザーや音声発生装置等の音源により音で報知するようにしても良い。
また、溶加材9と溶接ワーク10とが接触(溶着)している場合、制御部3は、溶加材送給部8の送給動作を停止することにより、溶加材9の移動を停止して保持する。なお、溶加材9と溶接ワーク10との間の電圧検出をするために、検出位置の一端として溶加材9側の電圧検出位置は、溶接トーチ6の近傍としてもよいし、溶加材送給部8の近傍としてもよい。その理由は、電圧検出位置が検出される電圧にそれほど大きく影響しないためである。
次に、溶接終了後に非消耗電極11と溶接ワーク10との接触を検出する動作について説明する。溶接終了後に、第1のスイッチ12を導通状態とし、さらに、第2のスイッチ19を非導通の状態とする、そして、電源部2により非消耗電極11と溶接ワーク10との間に、例えば、5Vから20V程度の電圧を供給する。なお、ここで印加する電圧は、非消耗電極11と溶接ワーク10との間にアークを発生させるものではない。非消耗電極11と溶接ワーク10とが接触していない場合には、非消耗電極電圧検出部4で検出される電圧は、5Vから20V程度の高い値である。しかし、非消耗電極11と溶接ワーク10とが接触している場合には、検出電圧は0Vに近い低い値となる。このため非消耗電極接触検出部5では、しきい値電圧を例えば3V程度の適正な所定値に設定することで、非消耗電極11と溶接ワーク10との接触状態を検出することができる。
非消耗電極11と溶接ワーク10とが接触(溶着)している場合、制御部3はアクチュエータ7の動作を停止して保持する。このようにすることで、非消耗電極11が溶接ワーク10に接触した状態で非消耗電極11が移動することを防ぎ、溶接ワーク10や非消耗電極11等に与える損傷を防ぐことができる。さらに、接触(溶着)している場合には、接触している旨を報知するようにしても良い。報知の例としては、図示しない表示部に接触している旨を表示するようにしても良いし、図示しないブザーや音声発生装置等の音源により音で報知するようにしても良い。
なお、溶加材9と溶接ワーク10とが接触しておらず、かつ、非消耗電極11と溶接ワーク10とが接触していない場合には、溶接制御装置1の制御部3は、アクチュエータ7を動作させることにより溶接トーチ6を退避位置に移動させる等、各部の所定の動作を続行させる。
以上のように、本実施の形態における自動溶接装置は、溶加材電圧検出部13と溶加材接触検出部14を溶接制御装置1に内蔵している。そして、溶加材9と溶接ワーク10との接触を検出する際に、溶加材9と溶接ワーク10との間に印加する電圧および非消耗電極11と溶接ワーク10との間に印加する電圧を電源部2により供給する構成としている。従って、図1で示した自動溶接装置における溶加材接触検出用電源部16が不要となり、別途設けていた溶加材接触検出装置15が必要なくなる。
また、図1で示した自動溶接装置のように、溶加材接触検出装置15から溶接制御装置31にこれらの外部にある通信線を介して接触検知信号等を送信する必要がなくなるので、ノイズの影響を受けることがなく、ノイズ対策も不要となる。また、図1で示した自動溶接装置と比べて部品点数を削減してコスト低減ができ、別途設けていた溶加材接触検出装置15の設置場所の確保も不要となる。
なお、本実施の形態における自動溶接装置では、溶加材9と溶接ワーク10との接触(溶着)および非消耗電極11と溶接ワーク10との接触(溶着)の検出を行う例について説明した。しかし、必要により、溶加材9と溶接ワーク10との接触(溶着)のみ、あるいは、非消耗電極11と溶接ワーク10との接触(溶着)のみを検出して各部の制御を行う構成としても良い。
また、本実施の形態における各部構成要素は、各々単独の構成部材であっても良いし、複数の構成部をまとめた構成部材であっても良い。すなわち、例えば、制御部3はアクチュエータ7の動作の制御および溶加材送給部8の送給の制御等を行う例を示しているが、制御部3を分けて、電源部2を制御する電源制御部56と、アクチュエータ7を制御するアクチュエータ制御部57と、溶加材送給部8を制御する溶加材送給制御部58とを個別に設けるようにしても良い。
次に、図4を用いて、本実施の形態における自動溶接装置の溶接スタート時の動作について説明する。図4は本実施の形態における自動溶接装置の各部の動作タイミングを示す模式図である。
溶接スタート時において、まず、第1のスイッチ12を導通状態とし、第2のスイッチ19を非導通状態とする。すなわち、溶加材9と溶接ワーク10との間には電圧が印加されていない。そして、溶接をスタートするために、例えば、電源部2から、非消耗電極11と溶接ワーク10との間に高周波の10kVから15kV程度の電圧を印加する。あるいは、非消耗電極11と溶接ワーク10を接触させて10Vから20V程度の電圧を印加しながら引き離す。このようにして、非消耗電極11と溶接ワーク10との間にアークを発生させる。また、一度溶接が開始されると、電源部2は、印加する電圧を、例えば10Vから40V程度の電圧に制御する。
そして、アークが発生した部分に、溶加材送給部8が溶加材9を送給する。その結果、溶加材9が溶加材接触タイミングT6において、溶接ワーク10に接触する。接触する直前の溶加材9と溶接ワーク10との間には電圧が印加されていないので、図4に示す溶加材9と溶接ワーク10との接触タイミングである溶加材接触タイミングT6を検出することができない。なお、溶加材9と溶接ワーク10が接触している間は、溶加材電圧検出部13が溶加材9と溶接ワーク10とが同電位(0V)であると検出する。
そして、非消耗電極11からの距離は溶接ワーク10よりも溶加材9の方が近いので、溶加材9と非消耗電極11との間にもアークが発生する。その後、溶加材9の先端部分が発熱され、溶加材9が溶融することで溶接ワーク10との接触が開放される。その結果、溶加材9と溶接ワーク10との間に、図4に示す溶加材接触開放タイミングT7のように、例えば10V程度の電圧が発生する。この電圧は、溶加材9と非消耗電極11との間に発生したアークに起因する。この発生する電圧を溶加材電圧検出部13が検出する。そして、溶加材接触検出部14で所定の電圧しきい値(例えば、5V程度)と比較することで接触状態から開放状態となる溶加材接触開放タイミングT7を検出する。すなわち、溶加材接触検出部14が、溶接スタ−ト時に溶加材9と溶接ワーク10との接触を検出した後に、その接触が開放されるタイミングを検出できることになる。
そして、この溶加材接触開放タイミングT7を時間起点として、所定時間T4が経過した後に、制御部3は溶接電流を溶接スタート時電流I1の低い値から主溶接電流I2に向けて増加を開始する。すなわち、制御部3は、接触が開放されるタイミングから所定時間T4の後に非消耗電極11と溶接ワーク10との間に供給する電力をアークスタ−ト用の電力からアークスタート用の電力よりも大きい主溶接用の電力に向けて増加させる。なお、所定時間T4は、例えば、0.2秒から0.3秒程度である。また、溶接スタート時電流I1は10A程度であり、主溶接電流I2は10Aよりも大きく500A程度である。但し、溶接スタート時電流I1,主溶接電流I2,所定時間T4は、溶接条件や溶接ワーク10等に基づいて決定されるものであり、これらの条件によって異なるものである。また、溶加材送給部8は、溶加材9の送給量を溶接スタート時の低い値(WF1)から主溶接用の高い値(WF2)への加速を開始する。つまり、溶加材9の接触状態が開放してから所定時間T4が経過した後に、溶加材送給制御部58は、溶接電流の増加に同期して、溶加材9の送給速度を増加させるように制御する。このような制御を行うことで、溶接ワーク10に過不足のない適正な入熱を与えることができる。また、溶接ワーク10への入熱不足や溶接ワーク10の溶け落ちを防ぐことができる。従って、溶接スタート部分のビ−ド形成の安定性を向上することができる。
また、溶加材接触開放タイミングT7を時間起点として、所定時間T5が経過した後に、アクチュエータ制御部57は、アクチュエータ7を動作させて溶接トーチ6を溶接線方向に移動を開始させる。なお、所定時間T5は、例えば、0.1秒から1秒程度である。但し、所定時間T5は、溶接条件や溶接ワーク10等に基づいて決定されるものであり、これらの条件によって異なるものである。このような制御を行うことで、溶加材9が十分送給される前にアクチュエータ7が動作を開始してしまうことを防ぐことができ、溶接スタート部分のビ−ド形成の安定性を向上することができる。
なお、上記では溶加材接触開放タイミングT7を検出してから所定時間後に溶接電流や溶加材送給量を増加する例を示した。しかし、制御部3は、溶加材接触開放タイミングT7を検出した時点から、溶接電流や溶加材送給量を増加させるようにしてもよいし、アクチュエータ7を動作させて溶接トーチ6を溶接線方向に移動を開始させるようにしてもよい。すなわち、溶加材接触開放タイミングT7を検出した時点から所定時間までのどの時点でも、上記した制御を開始してもよいし、どのように制御を行うかは溶接条件や溶接ワーク10の材質等に基づいて決定すれば良い。
(実施の形態2)
図5を用いて本実施の形態2における自動溶接装置について説明する。図5は本実施の形態における自動溶接装置の概略構成を示す図である。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様の箇所については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
実施の形態1では溶接終了後の動作について、溶加材電圧検出部13が溶加材9と溶接ワーク10との間の電圧を検出することで溶加材接触検出部14が溶加材9と溶接ワーク10の接触を検出し、制御部3が自動溶接装置の各部の制御を行う例について示した。しかし、本実施の形態では、溶加材9に流れる電流を検出することで溶加材9と溶接ワーク10との接触を検出し、制御部3が自動溶接装置の各部の制御を行うようにしている。
このように実施の形態1と実施の形態2との異なる主な点は、図3に示す溶加材電圧検出部13と第1のスイッチ12と第2のスイッチ19とをなくし、図5に示すように、溶加材9に流れる電流を検出するための溶加材電流検出部18を設けた構成とした点である。また、溶加材電流検出部18を介して、電源部2の非消耗電極11と接続している側を溶加材9に電気的に接続した点である。
以上のように構成された自動溶接装置について、その動作を説明する。なお、先ず、溶接終了後に溶加材9と溶接ワーク10との接触を検出する動作について説明する。そして、次に、溶接終了後に非消耗電極11と溶接ワーク10との接触を検出する動作について説明する。
電源部2は、溶接中には、非消耗電極11と溶接ワーク10との間に、10Vから40V程度の電圧を印加して制御している。そして、溶接終了後に、まず、電源部2は、溶接に必要な非消耗電極11および溶接ワーク10との間に供給される電力を停止する。そして、溶加材9と溶接ワーク10との接触を検出するために、電源部2により溶加材9と溶接ワーク10との間に例えば、5Vから20V程度の電圧を印加する。溶加材9と溶接ワーク10とが接触していない場合には、溶加材電流検出部18で検出される電流は0Aに近い値である。しかし、溶加材9と溶接ワーク10とが接触している場合には、検出電流は印加された電圧と溶加材9の抵抗に基づく電流値で、例えば10mA以上となる。このため溶加材接触検出部14では、しきい値電流を例えば、5mA程度の適正な所定値に設定することで、溶加材9と溶接ワーク10との接触状態を検出することができる。
そして、溶加材9と溶接ワーク10とが接触(溶着)している場合には、少なくともアクチュエータ7の動作を停止、または溶加材送給部8の送給動作を停止する。このようにすることで、溶加材9が溶接ワーク10に接触した状態で溶加材9が移動してしまうことを防ぎ、溶接ワーク10や溶加材9等に与える損傷を防ぐことができる。さらに、接触(溶着)している場合には、接触している旨を報知するようにしても良い。報知の例としては、図示しない表示部に接触している旨を表示するようにしても良いし、図示しないブザーや音声発生装置等の音源により音で報知するようにしても良い。
次に、溶接終了後に非消耗電極11と溶接ワーク10との接触を検出する動作について説明する。
溶接終了後に、電源部2により非消耗電極11と溶接ワーク10との間に、例えば、5Vから20V程度の電圧を供給する。なお、ここで印加する電圧は、非消耗電極11と溶接ワーク10との間にアークを発生させるものではない。非消耗電極11と溶接ワーク10とが接触していない場合には、非消耗電極電圧検出部4で検出される電圧は、5Vから20V程度の高い値である。しかし、非消耗電極11と溶接ワーク10とが接触している場合には、検出電圧は0Vに近い低い値となる。このため非消耗電極接触検出部5は、しきい値電圧を例えば3V程度の適正な値に設定することで、非消耗電極11と溶接ワーク10との接触状態を検出することができる。
そして、非消耗電極11と溶接ワーク10とが接触(溶着)している場合、アクチュエータ制御部57は、アクチュエータ7の動作を停止して保持する。このようにすることで、非消耗電極11が溶接ワーク10に接触した状態で非消耗電極11が移動することを防ぎ、溶接ワーク10や非消耗電極11等に与える損傷を防ぐことができる。さらに、接触(溶着)している場合、アクチュエータ制御部57は、接触している旨を報知するようにしても良い。報知の例としては、図示しない表示部に接触している旨を表示するようにしても良いし、図示しないブザーや音声発生装置等の音源により音で報知するようにしても良い。
なお、溶加材9と溶接ワーク10とが接触しておらず、かつ、非消耗電極11と溶接ワーク10とが接触していない場合には、溶接制御装置1の制御部3は、アクチュエータ7を動作させることにより溶接トーチ6を退避位置に移動させる等、各部の所定の動作を続行させる。
以上のように、本実施の形態における自動溶接装置によれば、図1に示した自動溶接装置における溶加材接触検出用電源部16が不要となり、別途設けていた溶加材接触検出装置15も必要なくなる。また、その自動溶接装置のように、溶加材接触検出装置15から溶接制御装置31にこれらの外部にある通信線を介して接触検知信号等を送信する必要がなくなる。したがって、ノイズの影響を受けることがなく、ノイズ対策も不要となる。また、その自動溶接装置と比べて部品点数を削減してコスト低減ができ、別途設けていた溶加材接触検出装置15の設置場所の確保も不要となる。
なお、溶加材9と溶接ワーク10とが接触しているかどうかの判別のために用いる溶加材電流検出部18と溶加材接触検出部14は、フォトカプラのような所定の電流しきい値により判別信号が出力される部品で代用することもできる。このような部品を使用することでさらに部品数を削減しコストを低下させ、省スペ−ス化を実現することが可能となる。
また、図5に示す本実施の形態における自動溶接装置においては、溶加材電流検出部18を溶接制御装置21に内蔵する構成としているが、アクチュエータ7に内蔵する構成としてもよい。
また、本実施の形態における自動溶接装置では、溶加材9と溶接ワーク10との接触(溶着)および非消耗電極11と溶接ワーク10との接触(溶着)の検出を行う例について説明した。しかし、必要により、溶加材9と溶接ワーク10との接触(溶着)のみ、あるいは、非消耗電極11と溶接ワーク10との接触(溶着)のみを検出して各部の制御を行う構成としても良い。
次に、図6を用いて、本実施の形態における自動溶接装置の溶接スタート時の動作について説明する。図6は本実施の形態における自動溶接装置の各部の動作タイミングを示す模式図である。
溶接スタート時において、例えば、電源部2から、非消耗電極11と溶接ワーク10との間に高周波の10kVから15kV程度の電圧を印加する。あるいは、非消耗電極11と溶接ワーク10を接触させて10Vから20V程度の電圧を印加しながら引き離す。このようにして、非消耗電極11と溶接ワーク10との間にアークを発生させる。また、一度溶接が開始されると、電源部2は、印加する電圧を、例えば10Vから40V程度の電圧に制御する。
そして、アークが発生した部分に、溶加材送給部8が溶加材9を送給する。その結果、溶加材9が溶加材接触タイミングT6において、溶接ワーク10に接触する。接触期間中は溶加材9と溶接ワーク10とが同電位となる。そして、非消耗電極11からの距離は溶接ワーク10よりも溶加材9の方が近いので、溶加材9と非消耗電極11との間にもアークが発生する。この時、電源部2からは3つの経路の電流路が形成される。1番目は、溶接ワーク10から非消耗電極11に流れて電源部2に至る経路であり、2番目は、溶接ワーク10から溶加材9を介して非消耗電極11に流れて電源部2に至る経路であり、3番目は、溶接ワーク10から溶加材9に流れ、溶加材電流検出部18を流れて電源部2に至る経路である。従って、溶加材9と溶接ワーク10とが接触している場合には、溶加材電流検出部18により電流が検出されるので、図6に示す溶加材接触タイミングT6に示すように、溶加材9の溶接ワーク10への接触タイミングを検出することができる。
その後、溶加材9の先端部分は発熱され、溶加材9の先端部分が溶融することで溶加材9と溶接ワーク10との接触状態が開放状態となる。その結果、溶加材9を流れる電流は低い値か0Aとなる。従って、電流を検出することで、溶加材9と溶接ワーク10との接触が開放状態となるタイミングである溶加材接触開放タイミングT7を検出できる。
そして、制御部3は、この溶加材接触開放タイミングT7を時間起点として、所定時間T4が経過した後に溶接電流を溶接スタート時の低い値(I3)から主溶接電流(I4)に向けて増加を開始する。すなわち、制御部3は、接触が開放するタイミングT7から所定時間T4の後に、非消耗電極11と溶接ワーク10との間に供給する電力をアークスタ−ト用の電力からアークスタート用の電力よりも大きい主溶接用の電力に向けて増加を開始するように制御する。なお、所定時間T4は、溶接条件や溶接ワーク10等に基づいて決定される。例えば、所定時間T4は、0.2秒から0.3秒程度である。また、溶加材9の送給量においても、溶接スタート時の低い値(WF3)から主溶接用の高い値(WF4)への加速を開始する。つまり、制御部3は、溶加材9の接触状態が開放してから所定時間後に溶加材9の送給量の増加と溶接電流の増加を同期させて制御する。このような制御を行うことで、溶接ワーク10に過不足のない適正な入熱を与えることができ、溶接ワーク10への入熱不足や溶接ワーク10の溶け落ちを防ぐことができ、溶接スタート部分のビ−ド形成の安定性を向上することができる。
また、制御部3は、溶加材接触開放タイミングT7を時間起点として、所定時間T5が経過した後にアクチュエータ7を動作させて溶接トーチ6を溶接線方向に移動させる。なお、所定時間T5は、溶接条件や溶接ワーク10等に基づいて決定される。このような制御を行うことで、溶加材9が十分送給される前にアクチュエータ7が動作を開始してしまうことを防ぐことができ、溶接スタート部分のビ−ド形成の安定性を向上することができる。
なお、上記では溶加材接触開放タイミングT7を検出してから所定時間後に溶接電流や溶加材送給量を増加する例を示したが、制御部3は、溶加材接触開放タイミングT7を検出した時点から溶接電流や溶加材送給量を増加させるようにする、また、アクチュエータ7を動作させるようにしてもよい。あるいは、溶加材接触タイミングT6を検出してから溶加材接触開放タイミングT7までの所定時間後に溶接電流や溶加材送給量やアクチュエータ7の動作を制御するようにしてもよい。あるいは、制御部3は、溶加材接触タイミングT6を検出した時点から溶接電流や溶加材送給量やアクチュエータ7の動作を制御するようにしてもよい。すなわち、所定時間までのどの時点でも、溶接電流や溶加材送給量やアクチュエータ7の動作の制御を開始してもよいし、制御を行うかは溶接条件や溶接ワーク10の材質等に基づいて決定すれば良い。
本発明の自動溶接装置は、安価かつ省スペ−スで溶加材接触検出が可能であり、また、溶接スタート部分のビ−ド形状を安定化することができ、溶加材と溶接ワークが接触(溶着)する可能性がある場合の自動溶接装置等として産業上有用である。
自動溶接装置の概略構成を説明するための図 自動溶接装置の各部の動作タイミングチャ−トを示す模式図 本発明の実施の形態1における自動溶接装置の概略構成を示す図 本発明の実施の形態1における自動溶接装置の各部の動作タイミングチャ−トを示す模式図 本発明の実施の形態2における自動溶接装置の概略構成を示す図 本発明の実施の形態2における自動溶接装置の各部の動作タイミングチャ−トを示す模式図 従来の自動溶接装置の概略構成を示す図
符号の説明
1,21,31 溶接制御装置
2 電源部
3 制御部
4 非消耗電極電圧検出部
5 非消耗電極接触検出部
6 溶接トーチ
7 アクチュエータ
8 溶加材送給部
9 溶加材
10 溶接ワーク
11 非消耗電極
12 第1のスイッチ
13 溶加材電圧検出部
14 溶加材接触検出部
15 溶加材接触検出装置
16 溶加材接触検出用電源部
18 溶加材電流検出部
19 第2のスイッチ
56 電源制御部
57 アクチュエータ制御部
58 溶加材送給制御部

Claims (4)

  1. 非消耗電極を備えた溶接トーチと、
    前記溶接トーチを保持して前記溶接トーチを移動させるアクチュエータと、
    溶接箇所に溶加材を送給する溶加材送給部と、
    前記非消耗電極と溶接ワークとの間および前記溶加材と前記溶接ワークとの間に電力を供給する電源部と、
    前記溶加材に流れる電流を検出する溶加材電流検出部と、
    前記溶加材電流検出部が検出した電流が所定値以上である場合に前記溶加材と前記溶接ワークとが接触したことを検出する溶加材接触検出部と、
    前記溶加材接触検出部の検出結果に基づいて前記アクチュエータを制御するアクチュエータ制御部と、前記電源部を制御する電源制御部とを備え、
    溶接スタート時に、前記電源部により前記非消耗電極と前記溶接ワークとの間に供給されている電力によるアークが発生している部分に前記溶加材送給部が前記溶加材を送給し、
    前記電源部により前記溶加材と前記溶接ワークとの間に電力が供給されている状態で前記溶加材送給部により前記アークが発生している部分に送給される前記溶加材が前記溶接ワークに接触することにより前記溶加材に流れる電流を検出して前記溶加材と前記溶接ワークとの接触タイミングを検出し、
    前記接触タイミングの検出後も前記溶接ワーク方向への前記溶加材の送給を継続し、
    前記接触タイミングを検出した後、前記溶接ワークに接触している前記溶加材と前記非消耗電極との間にも発生したアークにより前記溶加材の先端部分が溶融することで前記溶加材と前記溶接ワークの接触が開放されたことによる前記溶加材に流れる電流を検出することで前記溶加材と前記溶接ワークとの接触状態が開放状態となる開放タイミングを検出し、
    前記溶加材接触検出部が、前記溶接スタート時に前記溶加材と前記溶接ワークとの接触を検出した後に、前記開放タイミングを検出すると、前記アクチュエータ制御部は、前記アクチュエータにより前記溶接トーチを溶接線方向に移動を開始する、または、前記開放タイミングから所定時間後に前記アクチュエータにより前記溶接トーチを溶接線方向に移動を開始する自動溶接装置。
  2. 前記溶加材接触検出部が、溶接スタート時に前記溶加材と前記溶接ワークとの接触を検出すると、
    前記電源制御部は、前記非消耗電極と前記溶接ワークとの間に供給する電力をアークスタート用の電力から前記アークスタート用の電力よりも大きい主溶接用の電力に向けて増加を開始する請求項記載の自動溶接装置。
  3. 前記溶加材接触検出部が、溶接スタート時に前記溶加材と前記溶接ワークとの接触を検出すると、
    前記電源制御部は、前記接触を検出してから所定時間後に前記非消耗電極と前記溶接ワークとの間に供給する電力をアークスタート用の電力から前記アークスタート用の電力よりも大きい主溶接用の電力に向けて増加を開始する請求項記載の自動溶接装置。
  4. 前記溶加材送給制御部は、前記アークスタート用の電力から前記主溶接用の電力に向けての電力の増加に同期して、前記溶加材の送給速度を増加させる請求項2または3に記載の自動溶接装置。
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