JPH11241674A - 斜板式油圧モータ - Google Patents

斜板式油圧モータ

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JPH11241674A
JPH11241674A JP6066998A JP6066998A JPH11241674A JP H11241674 A JPH11241674 A JP H11241674A JP 6066998 A JP6066998 A JP 6066998A JP 6066998 A JP6066998 A JP 6066998A JP H11241674 A JPH11241674 A JP H11241674A
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JP
Japan
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hydraulic motor
swash plate
valve plate
type hydraulic
lubricating oil
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JP6066998A
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English (en)
Inventor
Yoshinobu Tetsuchi
佳延 手槌
Hidekazu Okuto
秀和 奥藤
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Nabco Ltd
Original Assignee
Nabco Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリンダブロックとバルブプレートの焼付き
を防止すること。 【解決手段】 斜板式油圧モータにおいて、シリンダブ
ロックの端面が当接するバルブプレート7 のメカニカル
シール部の外周側で高圧と低圧の切換部分にシリンダブ
ロックの端面とバルブプレートとの間に潤滑油を供給す
る潤滑油給油手段50を設けた。潤滑油給油手段を、油圧
モータ本体に設けてある圧油の給排油路に連通した油路
を有する構成とする。潤滑油供給手段は、バルブプレー
トと本体との当接面に形成してあり、モータの本体に設
けてある圧油の給排油路に連通する凹溝43と、凹溝に連
通しバルブプレートのシリンダブロック側の摺動面42に
開口する孔44とを有する。孔に絞りを設ける。凹溝に接
近させたドレン通路46を形成する。潤滑油供給手段を、
バルブプレートの高圧側と低圧側の間の中心線47に略対
称な両側位置に設ける。潤滑油供給手段を、油圧モータ
本体のドレン側に接続してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シリンダブロッ
クとバルブプレートの焼付きを防止する手段を備えた斜
板式油圧モータに関する。
【0002】
【従来の技術】斜板式油圧モーターは、圧油の圧力を回
転力に変換する装置で、出力軸に連結するシリンダブロ
ックのシリンダに圧油を給排することにより、シリンダ
ブロックのピストンが斜板に押圧されてシリンダブロッ
クが回転し、シリンダブロックの回転が出力軸を介して
外部に出力される。出力軸には負荷が接続される。斜板
式油圧モータは、例えば建設機械の走行あるいは旋回に
用いられ、走行装置あるいは旋回装置を駆動する。斜板
式油圧モータで負荷を駆動する場合は、斜板式油圧モー
タに、負荷に対応した油圧を作用させ、負荷の速度は流
量を制御することで変化させる。このような斜板式油圧
モータは、図1を参照すると、シリンダブロック5と本
体部分3との間にバルブプレート7を設けてあり、この
バルブプレート7とシリンダブロック5の端面とが当接
し摺動する。バルブプレート7は、斜板式油圧モータの
性能を向上させ且つ製作しやすいように介在させ、本体
部分3にピン19で止めてある。
【0003】斜板式油圧モータ1のシリンダブロック5
とバルブプレート7との当接面26は、斜板式油圧モー
タに供給される圧油の圧力が最大になっても焼付きが生
じないように設計してある。つまり、斜板式油圧モータ
は、圧油が供給されて回転するとき、シリンダブロック
5のピストン11が斜板8に押圧され、その押圧力の一
部が出力軸16回転させ、他はシリンダブロック5を斜
板8に押圧する力として作用するから、このことを考慮
して負荷を駆動するときには焼付きが生じないように、
支障なく作動する仕様で設計してある。
【0004】しかし、建設機械等では負荷を停止させる
ためにも斜板式油圧モータが利用される。その場合、斜
板式油圧モータにより負荷が駆動されている状態におい
て、圧油の給排ポートを閉じることによりブレーキ作用
をさせる。すなわち、斜板式油圧モータは、負荷を駆動
して動作させているときに駆動用の圧油の給排が止めら
れると、負荷の慣性により出力軸が回転を続けてシリン
ダブロックが負荷側から回転駆動されるようになるが、
つまりポンプとして作用するようになるが、その吐出ポ
ート(油圧モータの給排ポート)を閉鎖してあることに
より負荷に対してブレーキ作用が働く。このようなブレ
ーキ作用が働くときの負荷側からの駆動力は、負荷側の
慣性力が大きいと、負荷を駆動する場合に比べて相当に
大きい力である場合がある。例えば、走行駆動装置に斜
板式油圧モータを使用してある建設機械が坂道を下る場
合である。従って、斜板式油圧モータの利用の仕方によ
っては、油圧モータの仕様を越えた力が作用するため、
この作用力によりシリンダブロックとバルブプレートの
焼付きが生じる。
【0005】この焼付きの発生状況を更に詳細に説明す
ると、まず、斜板式油圧モータが油圧モータとして負荷
を駆動するとき、図1に無負荷時の真っ直ぐな軸線27
に対し曲がった軸線27aで誇張して示すように、出力
軸6に両側の軸受15、16の間で曲がりが生じるの
で、シリンダブロック5も出力軸6の曲がりに応じて傾
き、斜板の上端部付近に対応する位置でシリンダブロッ
ク5とバルブプレート7の押圧力が強くなる。このバル
ブプレート7とシリンダブロック5の当接面26は環状
のメカニカルシール部であり、環状のシール面の幅方向
の中心に沿って複数の給排ポート17が設けてあり、環
状の中心を通る一つの中心線(斜板はこの中心線と出力
軸の軸線とを含む面内で軸線に直角な位置から傾けてあ
る)によって両側に分けられる片側の給排ポートが供給
側であるとすると他の片側の給排ポートは排出側とな
る。シリンダブロックの側は環状のシール面に複数のシ
リンダに夫々連通する開口がある。前記押圧力が強くな
る位置は、図1では当接面26の上部付近(斜板8の斜
面の遠い側に対向する部分)であり、より詳細には、シ
リンダブロック5には片側に圧油が供給され他の片側は
排出されることから、シール面に直角な方向から見て前
記中心線の位置よりも右又は左に少しずれた位置であ
る。
【0006】このように斜板式油圧モータが負荷を駆動
するときに対して、斜板式油圧モータが慣性体にブレー
キとして作用するとき、つまり斜板式油圧モータをポン
プにしてその吐出側を閉じてブレーキ作用させるとき
も、シリンダブロックとバルブプレートの押圧力が部分
的に強くなることは同様である。しかし、負荷を駆動す
るときは押圧力がポンプから供給される最高ポンプ圧に
応じた値以上にはならないが、ブレーキ作用の時の押圧
力の大きさは慣性力の大きさに応じて大きくなるから、
建設機械等においては極端に大きくなる場合があり得
る。このため、従来はブレーキ作用のときの吐出側圧力
をリリーフ弁等により制御するようになっているが、慣
性力が大きくて、これに応じた大きな押圧力が短時間に
作用したときはリリーフ弁の性能や油圧回路の抵抗等に
より、圧力制御が慣性力の変動に追従できなくなり、シ
リンダブロックとバルブプレートの間の潤滑油膜が破ら
れて焼付きが発生する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述したよ
うな斜板式油圧モータの焼付きの問題に対し、使用状況
の如何にかかわらず、シリンダブロックとバルブプレー
トの焼付きを防止することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の手段は、斜板式
油圧モータにおいて、シリンダブロックの端面が当接す
るバルブプレートのメカニカルシール部の外周側で高圧
と低圧の切換部分にシリンダブロックの端面とバルブプ
レートとの間に潤滑油を供給する潤滑油給油手段を設け
たことを特徴とする(請求項1)。
【0009】この手段では、シリンダブロックの押圧力
が作用する摺動部分に給油が行われるので、押圧力によ
る油膜の切れを防ぎ、焼付きを防止できる。
【0010】請求項1に記載の斜板式油圧モータにおい
て、前記潤滑油給油手段を、前記油圧モータ本体に設け
てある圧油の給排油路に連通した油路を有する構成とし
たことを特徴とする(請求項2)。この構成では、油路
が給排油路に連通していることにより、常時圧油が供給
されるので、潤滑油の供給が確実になる。なお、圧油の
給排油路は、排出側でも排圧が残存するから、供給側、
排出側のいずれの油路でも潤滑油の供給が可能である。
【0011】請求項2に記載の斜板式油圧モータにおい
て、前記潤滑油給油手段の油路に連通する給排油路が、
その給排油路の低圧側であることを特徴とする(請求項
3)。この構成では、油路の長さを最短にできる。潤滑
油給油手段が潤滑油を供給する位置は、押圧力が作用す
る位置であり、バルブプレートの給排ポートの高圧側と
低圧側の間のメカニカルシール部でその中間位置よりも
片側に偏っているから、近い方の給排ポートに、すなわ
ち給排油路の低圧側に連通させるのである。
【0012】請求項1に記載の斜板式油圧モータにおい
て、前記油潤滑油供給手段を、前記油圧モータの本体の
ドレン側に接続したことを特徴とする(請求項4)。こ
の構成では、シリンダブロックに供給される圧油の排出
側の排圧を利用して潤滑を行うので、動力損失がない。
【0013】請求項1に記載の斜板式油圧モータにおい
て、前記潤滑油供給手段は、前記バルブプレートと本体
との当接面に形成してあり、前記油圧モータの本体に設
けてある圧油の給排油路に連通する凹溝と、この凹溝に
連通しバルブプレートのシリンダブロック側の摺動面に
開口する孔とを有する構成を特徴とする(請求項5)。
この構成では、油路の構成を簡単にし、確実な潤滑油の
補償ができる。
【0014】請求項5に記載の斜板式油圧モータにおい
て、前記凹溝を、前記バルブプレートと当接する本体側
の面に設けたことを特徴とする(請求項6)。
【0015】請求項5に記載の斜板式油圧モータにおい
て、前記凹溝に連通し摺動面に開口する孔に、絞りを設
けることを特徴とする(請求項7)。潤滑油供給手段の
潤滑油に、給排油路の高圧側の圧油の一部を使用した場
合、この圧油分は動力損失となる。また、孔の摺動面側
の開口面積はある程度大きいことが、良好な潤滑のため
に必要である。絞りを設けたことにより、必要な開口面
積として良好な潤滑作用を得て、しかも潤滑油の油量を
適正にすることで高圧側給排油路の圧油を使用する場合
でもドレンへの圧油の漏れを必要最小限にできる。
【0016】請求項5、又は請求項7に記載の斜板式油
圧モータにおいて、前記凹溝に接近させたドレン通路を
形成したことを特徴とする(請求項8)。この構成で
は、バルブプレートと本体との当接面間に凹溝から漏れ
だした圧油が近くのドレン通路に排出されるので、その
圧力が前記当接面間の広い範囲には波及しない。すなわ
ち、バルブプレートと本体との当接面に開口する凹溝に
作用する圧油は、凹溝の開口面積に応じてバルブプレー
トと本体との間を押し開く方向に作用し、さらにバルブ
プレートと本体との当接面間に漏れ出て凹溝の開口面積
よりも広い範囲で前記押し開く方向の作用力を大きくす
るが、前記ドレン通路の存在により、凹溝を設けたこと
による押し開く方向の作用力の影響を最小限にしてい
る。
【0017】請求項1、請求項7、又は請求項8に記載
の斜板式油圧モータにおいて、前記潤滑油供給手段を、
前記バルブプレートの高圧側と低圧側の間の中心線に略
対称な両側位置に設けたことを特徴とする(請求項
9)。この構成では、油圧モータの右回転および左回転
のいずれにも対応できる。すなわち、例えば、潤滑油給
排手段の潤滑油を給排油路の高圧側(供給側)から供給
する場合に、右回転では一方の潤滑油供給手段に高圧側
が接続し、他方の潤滑油供給手段に低圧側(排出側)が
接続する。これにより左回転では給排油路の高圧側と低
圧側(供給側と排出側)が切り換えられて逆になり、他
方の潤滑油供給手段が高圧側に接続されるから、常に潤
滑油供給手段に給排油路の高圧側が接続した状態で潤滑
する。
【0018】請求項1に記載の斜板式油圧モータにおい
て、前記バルブプレートのシリンダブロックと当接する
メカニカルシール部の、給排ポートの位置する部分の半
径方向外側部分の幅を内側部分の幅よりも広くなるよう
にバルブプレートを形成し、この外側部分の半径方向中
間位置に略対応するバルブプレートの半径位置で、前記
高圧と低圧の切換部分に、前記潤滑油供給手段を設けた
ことを特徴とする(請求項10)。シリンダブロックが
バルブプレートに押圧される力は、メカニカルシール部
の外側部分が強くなるので、この部分の当接面の面積を
大きくして面圧を下げ、且つ潤滑油を供給するので、焼
付きを確実に防止できる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図1〜図
5を用いて説明する。この斜板式油圧モータ1は、建設
機械の走行装置の駆動部に設けられるもので、その概略
の構成は図1に示すように、本体1内に、シリンダブロ
ック5、出力軸6、バルブプレート7、斜板8等が設け
られている。本体1は、本体部分3、4で構成されてい
る。
【0020】シリンダブロック5は、図2に示すよう
に、円周方向に配列された複数の、例えば9個のシリン
ダ10、10、・・・・を有し、図1に示すように、各シリ
ンダ10内にピストン11を挿入してあり、各ピストン
11の突出端に設けたピストンシュー12が斜板8の斜
面に当接している。シリンダ10の内孔は斜板8と反対
側の端面30に開口18を有している。シリンダブロッ
ク5は、シリンダ10を配列した円の中心部のスプライ
ン孔14aが出力軸6のスプライン部とスプライン嵌合
している。図中14はスプライン嵌合部である。出力軸
6は軸受15、16を介して本体に支持されている。シ
リンダブロック5は出力軸6側に係合した部材に支えら
れた押圧ばね13によって斜板8と反対側へ押圧されて
おり、常にバルブプレート7に当接すると共にこれを本
体部分3側へ押圧している。図中13aはばね13を設
置する設置孔であり、図2(c)に示すようにシリンダ
10の間に対応してシリンダと同数が設けられている。
【0021】バルブプレート7は、図3に示すように、
円環の板状に形成され、一方の面が本体当接面41であ
り、他方の面がシリンダブロック当接面42である。こ
の当接面41、42は相手側と当接し、シリンダブロッ
ク5による押圧作用によって押しつけられてシール部を
形成しているメカニカルシール部である。バルブプレー
ト7は本体部分3にピン19(図1参照)で位置決めさ
れており、本体部分3に設けられている圧油の給排油路
28に連通した給排ポート17を備えている。給排ポー
ト17は、図3(a)(c)に示すように、厚さ方向に
貫通し円周方向に沿って長い長孔であり、6個設けてあ
るが、図3(a)に示すように、中心線47の両側に別
れて3個ずつ設けてあり、その片側の3個と他の片側の
3個とが給排油路28の供給側と排出側とに別々に連通
している。すなわち、給排油路28は、バルブプレート
7の本体当接面41が当接する本体部分13の面に、2
つの開口を備えており、つまり、前記給排ポート17の
片側の3個に連通した一方の開口と、他の片側の3個に
連通した他方の開口とを備えている。
【0022】この本体部分3の2つの開口にカウンタバ
ランス弁23、図示していない切換弁、リリーフ弁等を
有する周知の油圧回路を介してポンプと油タンクが接続
される。なお、図中20は、斜板8の傾斜角度を変える
時(回転速度を変える時)の傾転支点、21は斜板傾転
ピストン、22は傾転制御弁、23はカウンターバラン
ス弁、24はドレンポート、25はパーキングブレー
キ、25aはパーキングブレーキ用スプライン、27は
無負荷時の出力軸の中心線、27aは負荷作用時の曲が
った中心線を誇張して描いたもの、である。
【0023】この斜板式油圧モータ1は、給排油路28
を介して圧油を給排することにより回転する。すなわ
ち、バルブプレート7の片側の給排ポート17からその
側に位置するシリンダ10にその開口18から圧油を供
給し、他の片側の給排ポート17からその側に位置する
シリンダ10の開口18からの圧油を排出する。圧油を
供給されたシリンダ10のピストン11が突出動作して
斜板8の斜面を押圧しその反力の分力でシリンダブロッ
クを回転させ、出力軸6から回転を出力し、走行装置を
駆動して走行する。そして、例えば、坂道を走行中に給
排油路28を閉じて斜板式油圧モータ1にブレーキ作用
を行わせると、シリンダブロック5の端面30とバルブ
プレート7の当接面42との摺動面に、前述したような
押圧力が作用する。この押圧力が大きい場合に、焼付き
が生じることになるが、これに対して潤滑油供給手段5
0を設けてある。
【0024】潤滑油供給手段50は、シリンダブロック
5の端面30が当接するバルブプレート7のメカニカル
シール部である当接面42の外周側で、高圧と低圧の切
換部分の、斜板8の斜面までの距離が軸線方向に遠い側
に、すなわち、図3(a)の軸線47上部を挟む給排ポ
ート17と17の間の部分の、シリンダブロック5の端
面30とバルブプレート7との間の位置に、潤滑油を供
給するように設けてある。その潤滑油は、斜板式油圧モ
ータ1を動作させるための給排油路28を通る油の一部
である。この潤滑油供給手段50として、図3に示すよ
うに、凹溝43、孔44、ドレン通路46等を中心線の
両側に略対象に設けてある。凹溝43は、図4(c)に
拡大して示すような適当な矩形断面を有し、図3におけ
る当接面41の上部の両側の給排ポート17、17の夫
々に一端が連通し、他端が孔44、44に達している。
孔44は、図4(b)に拡大して示すように、バルブプ
レート17を厚さ方向に貫通して穿設してある小孔であ
る。孔44の途中には、絞り45を設けてある。孔44
の位置は、図3(a)、(c)に示すように、バルブプ
レート7の給排ポート17が位置する部分のメカニカル
シール部(当接面41)の周方向の幅を内側の幅より外
側の幅を広くし、この外側のメカニカルシール部のほぼ
中間位置に相当する半径の位置に相当する位置である。
ドレン通路46は、図3(a)、(c)に示すように、
本体部分3に当接する当接面42に、その環状部分の幅
を横切るように、中心線47の両側に設けてある。
【0025】この潤滑油供給手段50は、通常の油圧モ
ータの所定方向の回転中においては、図5を参照して、
例えば、図の右側の圧油供給側の給排ポート17から圧
油が供給され左側の給排ポート17から圧油が排出され
ているとすると、シリンダブロック5は反時計方向に回
転しており、圧油が供給側の給排ポート17に連通して
いる溝43、孔44を通って当接面42とシリンダブロ
ック5の端面30との間に供給され、また、排出側の給
排ポート17に連通している溝43、孔44からもある
程度の少ない量の油が当接面42とシリンダブロック5
の端面30との間に供給されている。この関係は、油圧
モータの回転が逆方向に切り換えられたときは油圧の高
低が逆の関係となる。溝43が供給側では高圧であるか
ら、当接面41と本体部分3の面との間に油圧が波及し
てバルブプレート7を本体部分3側から浮き上がらせる
傾向となるが、ドレン通路46の存在により、その近く
のドレン通路46に油が排出されるので、広い範囲には
波及せず、油圧モータの機能に悪影響を与えることはな
い。また、絞り45の存在により供給油量も適量に制限
できるから、孔44のシリンダブロック5の端面30側
の開口面積を潤滑に必要な程度に大きくして、より潤滑
効果を上げることができる。
【0026】この状態で前記ブレーキを作用させて、前
記押圧力が作用した場合、その押圧力は孔44が位置す
る付近に作用するが、孔44から供給されている油によ
り十分に潤滑されているから、油膜が切れて焼付きが生
じるようなことはない。油圧モータが逆方向に回転して
いる場合でも、同様に焼付きを防止する。
【0027】前記実施の形態において、潤滑油供給手段
50を図3(a)に見られるように、中心線47に対称
な両側位置に設けたが、1方向にのみ回転動作する、あ
るいは所定の回転方向の回転中にのみ前記押圧力が作用
するような斜板式油圧モータの使用形態ではその押圧力
に対応して片側位置にのみ設けてもよい。その場合、給
排ポート17の供給側でも、排出圧があるから排出側で
もよい。
【0028】また、前記実施の形態において、潤滑油供
給手段50の孔44の位置は、図3(a)に示した位置
が最適であるが、給排ポート17の間である高圧と低圧
の切換部分であれば、大略その周辺のメカニカルシール
部に潤滑油を供給できるから、位置を変更してもよい。
【0029】また、前記実施の形態において、凹溝43
は、バルブプレート7の当接面41に設けたが、本体側
に設けても同様に機能するから、本体部分3の面に設け
てもよい。
【0030】また、潤滑油を供給する凹溝43に相当す
るものとして、上記実施の形態の他に、バルブプレート
7は外周が本体2内の空洞であるドレン室に面している
から、このドレン室に孔44が連通するように、当接面
41に孔44とバルブプレート7の外周面を結ぶ溝とし
てもよい。この場合ドレン室の油は排出回路の抵抗に基
づく排圧があるのこれを利用することになる。
【0031】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、シリンダブロ
ックの押圧力が作用する摺動部分の油膜の切れを防ぎ、
焼付きを防止する効果を奏する。請求項2に記載の発明
は、油路が給排油路に連通していることにより、常時圧
油が供給されるので、潤滑油の供給が確実になる効果を
奏する。請求項3に記載の発明は、潤滑油給油手段の油
路の長さを最短にできる効果を奏する。請求項4に記載
の発明は、シリンダブロックに供給される圧油の排出側
の排圧を利用して潤滑を行うので、潤滑油供給のための
動力損失をなくする効果を奏する。請求項5、および請
求項6に記載の発明は、潤滑油給油手段の油路の構成を
簡単にし、確実な潤滑油の補償ができる効果を奏する。
請求項7に記載の発明は、絞りを設けたことにより、必
要な開口面積として良好な潤滑作用を得て、しかも潤滑
油の油量を適正にすることで高圧側給排油路の圧油を使
用する場合でもドレンへの圧油の漏れを必要最小限にで
きる効果を奏する。請求項8に記載の発明は、ドレン通
路の存在により、凹溝を設けたことによる押し開く方向
の作用力の影響を最小限にできる効果を奏する。請求項
9に記載の発明は、油圧モータの右回転および左回転の
いずれにも対応でき、常に潤滑油供給手段に給排油路の
高圧側が接続した状態で潤滑できる効果を奏する。請求
項10に記載の発明は、メカニカルシール部の外側部分
の当接面の面積を大きくして押圧力による面圧を下げ、
且つ潤滑油を供給するので、焼付きを確実に防止できる
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した斜板式油圧モータの縦断正面
図である。
【図2】本発明の実施の形態のシリンダブロックを拡大
して示し、(a)は縦断正面図、(b)は右側面部分
図、(c)は左側面部分図である。
【図3】同実施の形態のバルブプレートを拡大して示
し、(a)は左側面図、(b)は(a)のA−A断面
図、(c)は左側面部分図である。
【図4】同実施の形態のバルブプレートの部分を拡大し
て示し、(a)は図3(a)のB−B断面図、(b)は
図3(a)のC−C断面図、(c)は図3(c)のD−
D断面図、(d)は図3(c)のE部詳細図である。
【図5】同実施の形態のバルブプレートとシリンダブロ
ックとを重ねてバルブプレートの本体当接面側から見た
説明図である。
【符号の説明】
1 斜板式油圧モータ 2 本体 3 本体部分 4 本体部分 5 シリンダブロック 6 出力軸 7 バルブプレート 8 斜板 10 シリンダ 11 ピストン 12 ピストンシュウ 13 押圧ばね 14 スプライン嵌合部 15 軸受 16 軸受 17 給排ポート 18 開口 19 ピン 19a ピン穴 20 斜板支点 21 斜板傾転ピストン 22 傾転制御弁 23 カウンタバランス弁 24 ドレンポート 25 パーキングブレーキ 26 当接面 27 中心線 27a 中心線 28 給排油路 30 端面 41 当接面 42 当接面 43 溝 44 孔 45 絞り 46 ドレン通路 47 中心線 50 潤滑油供給手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 斜板式油圧モータにおいて、シリンダブ
    ロックの端面が当接するバルブプレートのメカニカルシ
    ール部の外周側で高圧と低圧の切換部分にシリンダブロ
    ックの端面とバルブプレートとの間に潤滑油を供給する
    潤滑油給油手段を設けたことを特徴とする斜板式油圧モ
    ータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の斜板式油圧モータにお
    いて、前記潤滑油給油手段を、前記油圧モータ本体に設
    けてある圧油の給排油路に連通した油路を有する構成と
    したことを特徴とする斜板式油圧モータ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の斜板式油圧モータにお
    いて、前記潤滑油給油手段の油路に連通する給排油路
    が、その給排油路の低圧側であることを特徴とする斜板
    式油圧モータ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の斜板式油圧モータにお
    いて、前記潤滑油供給手段を、前記油圧モータの本体の
    ドレン側に接続したことを特徴とする斜板式油圧モー
    タ。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の斜板式油圧モータにお
    いて、前記潤滑油供給手段は、前記バルブプレートと本
    体との当接面に形成してあり、前記油圧モータの本体に
    設けてある圧油の給排油路に連通する凹溝と、この凹溝
    に連通しバルブプレートのシリンダブロック側の摺動面
    に開口する孔とを有する構成を特徴とする斜板式油圧モ
    ータ。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の斜板式油圧モータにお
    いて、前記凹溝を、前記バルブプレートと当接する本体
    側の面に設けたことを特徴とする斜板式油圧モータ。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の斜板式油圧モータにお
    いて、前記凹溝に連通し摺動面に開口する孔に、絞りを
    設けることを特徴とする斜板式油圧モータ。
  8. 【請求項8】 請求項5、又は請求項7に記載の斜板式
    油圧モータにおいて、前記凹溝に接近させたドレン通路
    を形成したことを特徴とする斜板式油圧モータ。
  9. 【請求項9】 請求項1、請求項7、又は請求項8に記
    載の斜板式油圧モータにおいて、前記潤滑油供給手段
    を、前記バルブプレートの高圧側と低圧側の間の中心線
    に略対称な両側位置に設けたことを特徴とする斜板式油
    圧モータ。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の斜板式油圧モータに
    おいて、前記バルブプレートのシリンダブロックと当接
    するメカニカルシール部の、給排ポートの位置する部分
    の半径方向外側部分の幅を内側部分の幅よりも広くなる
    ようにバルブプレートを形成し、この外側部分の半径方
    向中間位置に略対応するバルブプレートの半径位置で、
    前記高圧と低圧の切換部分に、前記潤滑油供給手段を設
    けたことを特徴とする斜板式油圧モータ。
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