JP2009121350A - ベーンポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】吸込通路の流路面積を大きくしてもコンパクトとすることが可能なベーンポンプを提供すること。
【解決手段】ロータ2の回転に伴って内周のカム面にベーンの先端部が摺動するカムリング4と、カムリング4を収容するポンプ収容凹部10aが形成されたポンプボディ10と、ポンプ収容凹部底面10bに配置されたサイドプレート6と、ポンプ収容凹部10aを封止するポンプカバー5と、サイドプレート6に形成されポンプ室7の吐出領域に開口する吐出ポート16と、吐出ポート16を介してポンプ室7の作動流体が導かれる高圧室18と、サイドプレート6に形成されポンプ室7の吸込領域に開口する吸込ポート15と、ポンプボディ10に形成され吸込ポート15を介して作動流体をポンプ室7へと導く吸込通路17とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】ロータ2の回転に伴って内周のカム面にベーンの先端部が摺動するカムリング4と、カムリング4を収容するポンプ収容凹部10aが形成されたポンプボディ10と、ポンプ収容凹部底面10bに配置されたサイドプレート6と、ポンプ収容凹部10aを封止するポンプカバー5と、サイドプレート6に形成されポンプ室7の吐出領域に開口する吐出ポート16と、吐出ポート16を介してポンプ室7の作動流体が導かれる高圧室18と、サイドプレート6に形成されポンプ室7の吸込領域に開口する吸込ポート15と、ポンプボディ10に形成され吸込ポート15を介して作動流体をポンプ室7へと導く吸込通路17とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、油圧機器における油圧供給源として用いられるベーンポンプに関するものである。
従来のベーンポンプにおいては、ロータとカムリングとの間に画成されるポンプ室の吸込領域に開口する吸込ポートは、カバーに形成されると共に、カバーに形成された吸込通路に連通して設けられる(特許文献1参照)。
特開2002−115673号公報
ベーンポンプに大流量が要求される場合には、吸込通路の流路面積を大きくし、吸込容量を多くする必要がある。しかし、吸込通路はカバーに形成されているため、吸込通路の流路面積を大きくするには、カバーの厚さを厚くする必要がある。
したがって、大流量のベーンポンプの場合、ベーンポンプ自体が大型化してしまうという問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、吸込通路の流路面積を大きくしてもコンパクトとすることが可能なベーンポンプを提供することを目的とする。
本発明のベーンポンプは、駆動軸に連結されたロータと、前記ロータに対して径方向に往復動可能に設けられる複数のベーンと、前記ロータを収容すると共に、前記ロータの回転に伴って内周のカム面に前記ベーンの先端部が摺動するカムリングと、前記ロータと前記カムリングとの間に画成されたポンプ室と、前記カムリングを収容するポンプ収容凹部が形成されたポンプボディと、前記ロータ及び前記カムリングの一側部に当接し、前記ポンプボディの前記ポンプ収容凹部底面に配置されたサイドプレートと、前記ロータ及び前記カムリングの他側部に当接し、前記ポンプボディの前記ポンプ収容凹部を封止するポンプカバーと、前記サイドプレートに形成され、前記ポンプ室の吐出領域に開口する吐出ポートと、前記ポンプボディと前記サイドプレートとによって画成され、前記吐出ポートを介して前記ポンプ室の作動流体が導かれる高圧室と、前記サイドプレートに形成され、前記ポンプ室の吸込領域に開口する吸込ポートと、前記ポンプボディに形成され、前記吸込ポートを介して作動流体を前記ポンプ室へと導く吸込通路とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、吸込ポートがサイドプレートに形成され、その吸込ポートを介して作動流体をポンプ室へと導く吸込通路はポンプボディに形成されるため、吸込通路の流路面積を大きくする場合には、ポンプボディのデッドスペースが利用される。このように、吸込通路はカバーに形成されないため、カバーの厚さを薄くすることができ、ベーンポンプをコンパクトにすることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
図1及び図2を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るベーンポンプ100について説明する。図1はベーンポンプ100における駆動軸に平行な断面を示す断面図であり、図2はサイドプレートの平面図である。
図1及び図2を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るベーンポンプ100について説明する。図1はベーンポンプ100における駆動軸に平行な断面を示す断面図であり、図2はサイドプレートの平面図である。
ベーンポンプ100は、車両に搭載される油圧機器、例えば、パワーステアリング装置や無段変速機の油圧供給源として用いられるものである。
ベーンポンプ100は、駆動軸1にエンジン(図示せず)の動力が伝達され、駆動軸1に連結されたロータ2が回転するものである。
ベーンポンプ100は、ロータ2に対して径方向に往復動可能に設けられる複数のベーン3と、ロータ2を収容すると共にロータ2の回転に伴って内周のカム面4aにベーン3の先端部が摺動するカムリング4とを備える。
駆動軸1は、ブッシュ26を介してポンプボディ10に回転自在に支持される。ポンプボディ10には、カムリング4を収容するポンプ収容凹部10aが形成される。なお、ポンプボディ10の端部には、駆動軸1外周とブッシュ26内周との間の潤滑油の漏れを防止するためのシール20が設けられる。
ポンプ収容凹部10aの底面10bには、ロータ2及びカムリング4の一側部に当接するサイドプレート6(図2参照)が配置される。ポンプ収容凹部10aの開口部は、ロータ2及びカムリング4の他側部に当接するポンプカバー5によって封止される。ポンプカバー5は、ポンプボディ10のフランジ部10cにボルト(図示せず)によって締結される。また、ポンプカバー5は、駆動軸1の先端が挿入される軸受穴5aを有し、駆動軸1を支持している。
このように、ポンプカバー5とサイドプレート6は、ロータ2及びカムリング4の両側面を挟んだ状態で配置される。これにより、ロータ2とカムリング4との間には、各ベーン3によって仕切られたポンプ室7が画成される。
カムリング4は、環状の部材であり、ロータ2の回転に伴って各ベーン3間によって仕切られるポンプ室7の容積を拡張する吸込領域と、各ベーン3間によって仕切られるポンプ室7の容積を収縮する吐出領域とを有する。ポンプ室7は、吸込領域にて作動油(作動流体)を吸込み、吐出領域にて作動油を吐出する。
ポンプ収容凹部10aの内周面には、カムリング4を取り囲むようにして環状のアダプタリング11が嵌装される。
アダプタリング11の内周面には、駆動軸1と平行に延在すると共に、両端部がそれぞれポンプカバー5及びサイドプレート6に挿入された支持ピン13が支持される。支持ピン13にはカムリング4が揺動自在に支持される。支持ピン13によって、カムリング4に対するポンプカバー5及びサイドプレート6の相対回転が規制される。
アダプタリング11の内周面における支持ピン13と軸対称の位置には溝11aが形成され、溝11aには、カムリング4の揺動時にカムリング4の外周面が摺接するシール材14が装着される。
このように、カムリング4の外周面とアダプタリング11の内周面との間は、支持ピン13とシール材14によって、図示しない第1流体圧室と第2流体圧室とに区画される。
カムリング4は、第1流体圧室と第2流体圧室に導入される作動油の圧力差によって、支持ピン13を支点に揺動する。カムリング4が支持ピン13を支点に揺動することによって、ロータ2に対するカムリング4の偏心量が変化し、ベーンポンプ100の吐出容量が変化する。このように、ベーンポンプ100は、ロータ2に対するカムリング4の偏心量を設定することによって吐出容量を変更可能な可変容量型のポンプである。
サイドプレート6には、図2に示すように、ポンプ室7の吸込領域に対して円弧状に開口する吸込ポート15と、ポンプ室7の吐出領域に対して円弧状に開口する吐出ポート16とが形成される。
本実施の形態では、ベーンポンプ100は可変容量型であるため、ポンプ室7の吸込領域と吐出領域は、それぞれ略180度ずつ形成される。それに対応して、吸込ポート15と吐出ポート16は、それぞれ1つずつ形成され、ポンプ室7の吸込領域と吐出領域に対して円弧状に開口する。なお、吸込ポート15と吐出ポート16は、ポンプ室7の吸込領域と吐出領域の形状に近い円弧状に形成するのが望ましいが、吸込領域と吐出領域に連通する位置であれば、どのような形状でもよい。
カムリング4とサイドプレート6の相対回転は支持ピン13によって規制されるため、ポンプ室7の吸込領域及び吐出領域に対する吸込ポート15及び吐出ポート16の位置ずれが防止される。
吸込ポート15は、サイドプレート6を軸方向に貫通して形成され、一方の開口部がポンプ室7の吸込領域に連通し、他方の開口部がポンプボディ10に形成された吸込通路17に連通する。このように、吸込ポート15は、吸込通路17の作動油をポンプ室7の吸込領域へと導く。
吐出ポート16は、サイドプレート6を軸方向に貫通して形成され、一方の開口部がポンプ室7の吐出領域に連通し、他方の開口部がポンプボディ10に形成された高圧室18に連通する。このように、吐出ポート16は、ポンプ室7の吐出領域から吐出される作動油を高圧室18へと導く。高圧室18は、ポンプボディ10に形成され作動油をベーンポンプ100外部の油圧機器へと導く吐出通路(図示せず)に接続される。
このように、ポンプボディ10には高圧室18が形成され、高圧室18に導かれる高圧室18の圧力によって、サイドプレート6はロータ2及びベーン3に対して押し付けられる。これにより、ロータ2及びベーン3に対するサイドプレート6のクリアランスが小さくなり、作動油の漏れが防止される。このように、高圧室18は、ポンプ室7からの作動油の漏れを防止するためのプレッシャーローディング機構として作用する。
ポンプボディ10にはバルブ収容穴10dが形成され、バルブ収容穴10dには、ロータ2に対するカムリング4の偏心量を制御する制御バルブ21が収容される。
制御バルブ21は、バルブ収容穴10dに摺動自在に挿入されポンプ吐出圧に応じて移動するスプールを備える。具体的には、スプール22は、吐出通路に介装された流量検出オリフィス(図示せず)の前後差圧によって移動する。スプール22の外周には環状溝23が形成され、環状溝23は、ポンプボディ10に形成され吸込通路17に連通するドレン通路24に連通する。
制御バルブ21は、スプール22が流量検出オリフィスの前後差圧に応動し、第1流体圧室及び第2流体圧室の一方に対して環状溝23を介して連通するドレン通路24の開口面積を変化させることによって、ベーンポンプ100の吐出流量が設定値となるようにロータ2に対するカムリング4の偏心量を制御する。
また、ポンプボディ10における駆動軸1の周囲には、各摺動部から漏れた作動油が導かれる油溜り27が形成される。そして、油溜り27に導かれた作動油は、ポンプボディ10に形成されたバイパス通路28を通じて吸込通路17へと還流する。
ベーンポンプ100においては、吸込通路17はポンプボディ10に形成されるため、吸込通路17に連通して形成されるドレン通路24及びバイパス通路28の加工が容易となる。また、従来のベーンポンプのように、吸込通路17がポンプカバー5に形成される場合には、ドレン通路24はポンプボディ10及びポンプカバー5に渡って形成する必要があるため、ポンプボディ10とポンプカバー5との接続部にシール材等を設け、作動油の漏れを防止するための部品を設ける必要がある。しかし、ベーンポンプ100の場合には、ドレン通路24はポンプボディ10の内部に形成されるため、シール材等の部品が不要となる。
以上のように構成されるベーンポンプ100において、駆動軸1にエンジンの動力が伝達されロータ2が回転すると、ロータ2の回転に伴って各ベーン3間が拡張するポンプ室7は、吸込ポート15を通じて吸込通路17から作動油を吸込み、また、各ベーン3間が収縮するポンプ室7は、吐出ポート16を通じて作動油を高圧室18に吐出する。高圧室18に吐出された作動油は、吐出通路を通じて油圧機器へと供給される。
次に、主に図3及び図4を参照して、ポンプボディ10について詳しく説明する。図3はポンプボディ10のポンプ収容凹部10aの底面10bを図1の矢印Aの方向から見た平面図であり、図4はサイドプレート6とポンプボディ10との間に介装されるシール材を示す断面図である。
図3に示すように、ポンプ収容凹部10aの底面10bには、円弧状に開口する溝部10eが形成される。溝部10eがサイドプレート6にて塞がれることによって、ポンプボディ10とサイドプレート6とによって高圧室18が画成される。高圧室18は、サイドプレート6の吐出ポート16を介してポンプ室7の吐出領域に連通する。
また、底面10bには、サイドプレート6の吸込ポート15に対応して円弧状に開口する開口部30aが形成される。開口部30aは、吸込通路17まで貫通して形成され、低圧通路30を構成する。このように、吸込ポート15と吸込通路17は、低圧通路30を介して連通する。
このように、底面10bには、高圧室18と低圧通路30の双方が形成される。低圧通路30は、サイドプレート6の吸込ポート15と略同一の形状を有している。これに対して、高圧室18は、低圧通路30に干渉しない範囲で形成される。
ここで、高圧室18は、低圧通路30に干渉しない範囲で、底面10bに最大限大きく開口して形成するのが望ましい。その理由は、ポンプ収容凹部10aの底面10bに低圧通路30を形成しても、最大限大きく開口して形成された高圧室18の圧力によって、サイドプレート6はロータ2及びベーン3に対して押し付けられ、ロータ2及びベーン3に対するサイドプレート6のクリアランスが小さく抑えることができるからである。
吸込通路17は、図1及び図3に示すように、ポンプ収容凹部10aの底面10bに沿って、かつサイドプレート6の吸込ポート15の延長線上に位置して形成される。このように、吸込通路17は、吸込ポート15の直下に配設されるため、低圧通路30は、駆動軸1の軸方向に沿って真直ぐに加工するだけで、吸込通路17に連通する。
ポンプボディ10とサイドプレート6との間には、図4に示す各シール材35a〜35cが介装される。具体的には、ポンプボディ10とサイドプレート6との間には、サイドプレート6の内周の隙間をシールするシール材35aと、サイドプレート6の外周の隙間をシールするシール材35bと、低圧通路30の開口部30aの外周に沿って配置され、高圧室18から低圧通路30への作動油の漏れをシールするシール材35cとが介装される。
シール材35cは、サイドプレート6に形成された溝6a(図1参照)内に配置され、ポンプボディ10とサイドプレート6との間にて圧縮されることによって、低圧通路30を密封する。
ポンプ収容凹部10aの底面10bには、高圧室18と低圧通路30の双方が形成されるが、シール材35cを設けることによって、高圧室18から低圧通路30への作動油の漏れを防止することができる。
以上の第1の実施の形態によれば、以下に示す効果を奏する。
ベーンポンプ100は、吸込ポート15がサイドプレート6を貫通して形成され、吸込ポート15を介して作動油をポンプ室7へと導く吸込通路17はポンプボディ10に形成される。したがって、ベーンポンプを大流量にするために、吸込通路17の流路面積を大きくする必要がある場合には、ポンプボディ10のデッドスペースを利用することができる。このように、吸込通路17は、ポンプカバー5に形成されないため、吸込通路17の流路面積に関係なく、ポンプカバー5の厚さを薄くすることができ、ベーンポンプ100をコンパクトにすることができる。つまり、小型、軽量なベーンポンプにもかかわらず、大流量を実現することが可能となる。
また、吸込通路17は、デッドスペースの多いポンプボディ10に形成されるため、従来のベーンポンプのようにポンプカバー5に吸込通路17を形成する場合と比較して、吸込通路17のレイアウトの自由度が大きい。
(第2の実施の形態)
次に、図5〜図7を参照して、本発明の第2の実施の形態に係るベーンポンプ200について説明する。図5はベーンポンプ200における駆動軸に平行な断面を示す断面図であり、図6はポンプボディ10のポンプ収容凹部10aの底面10bを図5の矢印Aの方向から見た平面図であり、図7は、サイドプレート6とポンプボディ10との間に介装されるシール材を示す断面図である。
次に、図5〜図7を参照して、本発明の第2の実施の形態に係るベーンポンプ200について説明する。図5はベーンポンプ200における駆動軸に平行な断面を示す断面図であり、図6はポンプボディ10のポンプ収容凹部10aの底面10bを図5の矢印Aの方向から見た平面図であり、図7は、サイドプレート6とポンプボディ10との間に介装されるシール材を示す断面図である。
以下では、上記第1の実施の形態と異なる点を中心に説明し、第1の実施の形態と同様の構成には、同一の符号を付し説明を省略する。
ベーンポンプ200は、ポンプ収容凹部10aの底面10bの構成が上記第1の実施の形態に係るベーンポンプ100と異なる。
図5及び図6に示すように、ポンプ収容凹部10aの底面10bには、円弧状に開口する2つの溝部10e,10fが形成される。
溝部10eは、ポンプ室7の吐出領域に対応する範囲内に形成され、溝部10fは、ポンプ室7の吸込領域に対応する範囲内に形成される。ポンプ室7の吸込領域と吐出領域はそれぞれ180度ずつであるため、溝部10e及び溝部10fは、円弧角180度以下の円弧状に形成され、底面10bに略同一の面積で開口して形成される。
溝部10e及び溝部10fがサイドプレート6にて塞がれることによって、溝部10eとサイドプレート6とによって高圧室18が画成され、溝部10fとサイドプレート6とによって低圧室40が画成される。高圧室18は、吐出ポート16を介してポンプ室7の吐出領域に連通し、低圧室40は、吸込ポート15を介してポンプ室7の吸込領域に連通する。
このように、底面10bには、高圧室18と低圧室40の双方が形成され、それぞれポンプ室7の吐出領域及び吸込領域に対応する範囲内に形成される。
吸込通路17は、ポンプ収容凹部10aの底面10bに沿って、かつサイドプレート6の吸込ポート15の延長線上に位置して形成され、低圧室40に連通する。したがって、吸込ポート15と吸込通路17とは、低圧室40を介して連通する。
ポンプボディ10とサイドプレート6との間には、図7に示すシール材41が介装される。シール材41は、サイドプレート6の内周の隙間をシールする環状のシール部41aと、サイドプレート6の外周の隙間をシールする環状のシール部41bと、シール部41aの外周とシール部41bの内周とに結合され、高圧室18から低圧室40への作動油の漏れをシールする一対のシール部41cとを備える。
シール部41cは、ポンプボディ10とサイドプレート6との間にて圧縮されることによって、高圧室18及び低圧室40のそれぞれを密封する。
以上の第2の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏すると共に、以下の作用効果を奏する。
低圧室40はポンプ室7の吸込領域に対応する範囲内に形成されるため、容積が大きく形成される。したがって、作動油の吸込に伴う圧力損失を小さくすることができる。
また、高圧室18はポンプ室7の吐出領域に対応する範囲内に形成される。したがって、高圧室18の圧力によってサイドプレート6がロータ2及びベーン3に対して押し付けられるのは、作動油の漏れが発生し易いポンプ室7の吐出領域のみであり、高圧室18の圧力はポンプ室7の吸込領域には作用しない。これにより、摺動部からの作動油の漏れを防止しつつロータ2及びベーン3の摺動抵抗を小さくすることができる。
(第3の実施の形態)
次に、図8及び図9を参照して、本発明の第3の実施の形態に係るベーンポンプ300について説明する。図8はベーンポンプ300における駆動軸に平行な断面を示す断面図であり、図9(a)はサイドプレートを図8の矢印Aの方向から見た平面図であり、図9(b)サイドプレートの斜視図である。
次に、図8及び図9を参照して、本発明の第3の実施の形態に係るベーンポンプ300について説明する。図8はベーンポンプ300における駆動軸に平行な断面を示す断面図であり、図9(a)はサイドプレートを図8の矢印Aの方向から見た平面図であり、図9(b)サイドプレートの斜視図である。
以下では、上記第1の実施の形態と異なる点を中心に説明し、第1の実施の形態と同様の構成には、同一の符号を付し説明を省略する。
ベーンポンプ300は、サイドプレート6及びポンプ収容凹部10aの底面10bの構成が上記第1の実施の形態に係るベーンポンプ100と異なる。
サイドプレート6に形成される吸込ポート15は、一方の開口部15aがポンプ室7の吸込領域に連通し、他方の開口部15bがサイドプレート6の側面に開口して吸込通路17に連通する。このように、吸込ポート15は、L字状にサイドプレート6を貫通して形成される。
吸込ポート15がサイドプレート6の側面に開口して形成されるため、吸込通路17は、ポンプボディ10のポンプ収容凹部10aの内周面に開口して形成される。
サイドプレート6におけるポンプ収容凹部10aの底面10bに当接する面6bには、円弧状に開口する溝部6cが形成される。溝部6cがポンプ収容凹部10aの底面10bにて塞がれることによって、ポンプボディ10とサイドプレート6とによって高圧室18が画成される。なお、ポンプ収容凹部10aの底面10bは平面状に形成される。
サイドプレート6に形成される吐出ポート16は、一方の開口部がポンプ室7の吐出領域に連通し、他方の開口部が高圧室18に連通する。
以上のように、サイドプレート6には、高圧室18が形成されると共に、側面に吸込通路17との接続口が形成されるため、サイドプレート6の厚さは厚く形成される。
以上の第3の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏すると共に、以下の作用効果を奏する。
高圧室18がサイドプレート6に形成され、吸込通路17との接続口がサイドプレート6の側面に形成されるため、ポンプ収容凹部10aの底面10bの加工が不要となる。したがって、ポンプボディ10への加工は吸込通路17のみとなるため、加工性が向上する。
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
例えば、以上の説明では、可変容量型のベーンポンプを例にとって説明した。しかし、本発明は、固定容量型のベーンポンプにも適用することが可能である。
本発明に係るベーンポンプは、パワーステアリング装置や無段変速機の油圧供給源に適用することができる。
100,200,300 ベーンポンプ
1 駆動軸
2 ロータ
3 ベーン
4 カムリング
5 ポンプカバー
6 サイドプレート
7 ポンプ室
10 ポンプボディ
10a ポンプ収容凹部
10b 底面
11 アダプタリング
13 支持ピン
15 吸込ポート
16 吐出ポート
17 吸込通路
18 高圧室
21 制御バルブ
24 ドレン通路
30 低圧通路
40 低圧室
1 駆動軸
2 ロータ
3 ベーン
4 カムリング
5 ポンプカバー
6 サイドプレート
7 ポンプ室
10 ポンプボディ
10a ポンプ収容凹部
10b 底面
11 アダプタリング
13 支持ピン
15 吸込ポート
16 吐出ポート
17 吸込通路
18 高圧室
21 制御バルブ
24 ドレン通路
30 低圧通路
40 低圧室
Claims (9)
- 駆動軸に連結されたロータと、
前記ロータに対して径方向に往復動可能に設けられる複数のベーンと、
前記ロータを収容すると共に、前記ロータの回転に伴って内周のカム面に前記ベーンの先端部が摺動するカムリングと、
前記ロータと前記カムリングとの間に画成されたポンプ室と、
前記カムリングを収容するポンプ収容凹部が形成されたポンプボディと、
前記ロータ及び前記カムリングの一側部に当接し、前記ポンプボディの前記ポンプ収容凹部底面に配置されたサイドプレートと、
前記ロータ及び前記カムリングの他側部に当接し、前記ポンプボディの前記ポンプ収容凹部を封止するポンプカバーと、
前記サイドプレートに形成され、前記ポンプ室の吐出領域に開口する吐出ポートと、
前記ポンプボディと前記サイドプレートとによって画成され、前記吐出ポートを介して前記ポンプ室の作動流体が導かれる高圧室と、
前記サイドプレートに形成され、前記ポンプ室の吸込領域に開口する吸込ポートと、
前記ポンプボディに形成され、前記吸込ポートを介して作動流体を前記ポンプ室へと導く吸込通路と、
を備えることを特徴とするベーンポンプ。 - 前記吸込ポートは、前記サイドプレートを貫通して形成され、一方の開口部が前記ポンプ室の吸込領域に連通し、他方の開口部が前記吸込通路に連通することを特徴とする請求項1に記載のベーンポンプ。
- 前記吸込ポートと前記吸込通路とは、前記ポンプボディの前記ポンプ収容凹部底面に前記吸込ポートに対応して開口する低圧通路を介して連通することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のベーンポンプ。
- 前記吸込ポートと前記吸込通路とは、前記ポンプボディの前記ポンプ収容凹部底面に開口して形成された低圧室を介して連通することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のベーンポンプ。
- 前記高圧室は前記ポンプ室の吐出領域に対応する範囲内に形成され、
前記低圧室は前記ポンプ室の吸込領域に対応する範囲内に形成されることを特徴とする請求項4に記載のベーンポンプ。 - 前記ポンプボディと前記サイドプレートとの間に介装されるシール材を備え、
前記シール材は、
前記サイドプレートの内周の隙間をシールする環状の第一シール部と、
前記サイドプレートの外周の隙間をシールする環状の第二シール部と、
前記第一シール部の外周と前記第二シール部の内周とに結合され、前記高圧室から前記低圧室への作動油の漏れをシールする一対の第三シール部と、を備えることを特徴とする請求項5に記載のベーンポンプ。 - 前記吸込通路は、前記ポンプボディの前記ポンプ収容凹部底面に沿って、かつ前記吸込ポートの延長線上に位置して形成されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一つに記載のベーンポンプ。
- 前記吸込ポートは、一方の開口部が前記ポンプ室の吸込領域に連通し、他方の開口部が前記サイドプレートの側面に開口して前記吸込通路に連通することを特徴とする請求項1に記載のベーンポンプ。
- 前記ポンプボディに収容され、前記ロータに対する前記カムリングの偏心量を制御する制御バルブと、
前記吸込通路に連通するドレン通路と、を備え、
前記制御バルブは、ポンプ吐出圧に応じて移動するスプールの移動量に応じて前記ドレン通路の開口面積を変化させることによって、ポンプ吐出流量が設定値となるように前記カムリングの偏心量を制御し、
前記ドレン通路は、前記ポンプボディの内部に形成されることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一つに記載のベーンポンプ。
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