JP2010001810A - 可変容量型ベーンポンプ - Google Patents

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朋之 藤田
Masamichi Sugihara
雅道 杉原
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浩 塩崎
Koichiro Akatsuka
浩一朗 赤塚
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Abstract

【課題】カムリングの厚さが大きい場合でも、ポンプ室の吸込特性が良好な可変容量型ベーンポンプを提供すること。
【解決手段】ロータ2の回転に伴って内周のカム面にベーンの先端部が摺動すると共に、ロータの中心に対して偏心可能なカムリング4と、カムリング4を収容するポンプ収容凹部10aが形成されたポンプボディ10と、ポンプ収容凹部底面10bに配置されたサイドプレート6と、ポンプ収容凹部10aを封止するポンプカバー5と、サイドプレート6及びポンプカバー5のそれぞれに形成され、ポンプ室7の吸込領域に開口する吸込ポート15A,15Bと、ポンプボディ10及びポンプカバー5のそれぞれに形成され、吸込ポート15A,15Bを通じて作動流体をポンプ室7へと導く吸込通路17A,17Bとを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、油圧機器の油圧供給源として用いられる可変容量型ベーンポンプに関するものである。
従来のベーンポンプにおいては、ロータとカムリングとの間に画成されるポンプ室の吸込領域に開口する吸込ポートは、カバーに形成されると共に、カバーに形成された吸込通路に連通して設けられている(特許文献1参照)。
特開2002−115673号公報
近年、ベーンポンプには大容量が要求され、カムリングの厚さが大きくなる傾向にある。カムリングの厚さが大きくなると、ポンプ室の吸込特性が悪化し、キャビテーションが発生するため、耐久性、静粛性が悪化する。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、カムリングの厚さが大きい場合でも、ポンプ室の吸込特性が良好な可変容量型ベーンポンプを提供することを目的とする。
本発明は、駆動軸に連結されたロータと、前記ロータに対して径方向に往復動可能に設けられる複数のベーンと、前記ロータを収容し当該ロータの回転に伴って内周のカム面に前記ベーンの先端部が摺動すると共に、前記ロータの中心に対して偏心可能なカムリングと、前記ロータと前記カムリングとの間に画成されたポンプ室と、を備え、前記ロータに対する前記カムリングの偏心量が変化することによって前記ポンプ室の吐出容量が変化する可変容量型ベーンポンプにおいて、前記カムリングを収容するポンプ収容凹部が形成されたポンプボディと、前記ロータ及び前記カムリングの一側部に当接し、前記ポンプボディの前記ポンプ収容凹部底面に配置されたサイドプレートと、前記ロータ及び前記カムリングの他側部に当接し、前記ポンプボディの前記ポンプ収容凹部を封止するポンプカバーと、前記サイドプレート及び前記ポンプカバーのそれぞれに形成され、前記ポンプ室の吸込領域に開口する吸込ポートと、前記ポンプボディ及び前記ポンプカバーのそれぞれに形成され、前記吸込ポートを通じて作動流体を前記ポンプ室へと導く吸込通路と、を備える。
本発明によれば、吸込通路はポンプボディ及びポンプカバーのそれぞれに形成されると共に、吸込ポートもサイドカバー及びポンプカバーのそれぞれに形成されるため、ポンプ室は、カムリングの両側から作動流体を吸い込むことができる。したがって、カムリングの厚さが大きい場合でも、ポンプ室の吸込特性は良好となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
図1及び図2を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る可変容量型ベーンポンプ100について説明する。図1は可変容量型ベーンポンプ100における駆動軸に平行な断面を示す断面図であり、図2はサイドプレートの平面図である。
可変容量型ベーンポンプ(以下、単に「ベーンポンプ」と称する。)100は、車両に搭載される油圧機器、例えば、パワーステアリング装置や変速機等の油圧供給源として用いられるものである。
ベーンポンプ100は、駆動軸1にエンジン(図示せず)の動力が伝達され、駆動軸1に連結されたロータ2が回転するものである。
ベーンポンプ100は、ロータ2に対して径方向に往復動可能に設けられる複数のベーン3と、ロータ2を収容すると共にロータ2の回転に伴って内周のカム面4aにベーン3の先端部が摺動するカムリング4とを備える。
駆動軸1は、ブッシュ26を介してポンプボディ10に回転自在に支持される。ポンプボディ10には、カムリング4を収容するポンプ収容凹部10aが形成される。なお、ポンプボディ10の端部には、駆動軸1外周とブッシュ26内周との間の潤滑油の漏れを防止するためのシール20が設けられる。
ポンプ収容凹部10aの底面10bには、ロータ2及びカムリング4の一側部に当接するサイドプレート6(図2参照)が配置される。ポンプ収容凹部10aの開口部は、ロータ2及びカムリング4の他側部に当接するポンプカバー5によって封止される。ポンプカバー5は、ポンプボディ10のフランジ部10cにボルト(図示せず)によって締結される。また、ポンプカバー5は、駆動軸1の先端が挿入される軸受穴5aを有し、駆動軸1を支持している。
このように、ポンプカバー5とサイドプレート6は、ロータ2及びカムリング4の両側面を挟んだ状態で配置される。これにより、ロータ2とカムリング4との間には、各ベーン3によって仕切られたポンプ室7が画成される。
カムリング4は、環状の部材であり、ロータ2の回転に伴って各ベーン3間によって仕切られるポンプ室7の容積を拡張する吸込領域と、各ベーン3間によって仕切られるポンプ室7の容積を収縮する吐出領域とを有する。ポンプ室7は、吸込領域にて作動油(作動流体)を吸い込み、吐出領域にて作動油を吐出する。
ポンプ収容凹部10aの内周面には、カムリング4を取り囲むようにして環状のアダプタリング11が嵌装される。
アダプタリング11の内周面には、駆動軸1と平行に延在すると共に、両端部がそれぞれポンプカバー5及びサイドプレート6に挿入された支持ピン13が支持される。支持ピン13にはカムリング4が揺動自在に支持され、カムリング4はアダプタリング11の内部で支持ピン13を支点に揺動する。
支持ピン13は、両端部がそれぞれポンプカバー5及びサイドプレート6に挿入されると共にカムリング4を支持するため、ポンプカバー5及びサイドプレート6に対するカムリング4の相対回転を規制する。
アダプタリング11の内周面における支持ピン13と軸対称の位置には溝11aが形成され、溝11aには、カムリング4の揺動時にカムリング4の外周面が摺接するシール材14が装着される。
このように、カムリング4の外周面とアダプタリング11の内周面との間は、支持ピン13とシール材14によって、図示しない第1流体圧室と第2流体圧室とに区画される。
カムリング4は、第1流体圧室と第2流体圧室に導入される作動油の圧力差によって、支持ピン13を支点に揺動する。カムリング4が支持ピン13を支点に揺動することによって、ロータ2に対するカムリング4の偏心量が変化し、ベーンポンプ100の吐出容量が変化する。このように、ベーンポンプ100は、ロータ2に対するカムリング4の偏心量を設定することによって吐出容量が変更される。
ポンプカバー5には、ポンプ室7の吸込領域に対して円弧状に開口する吸込ポート15Aが形成される。
吸込ポート15Aは、ポンプ室7の吸込領域に連通すると共に、ポンプカバー5に形成された吸込通路17Aに連通する。このように、吸込ポート15Aは、吸込通路17Aの作動油をポンプ室7の吸込領域へと導く。
サイドプレート6には、図2に示すように、ポンプ室7の吸込領域に対して円弧状に開口する吸込ポート15Bと、ポンプ室7の吐出領域に対して円弧状に開口する吐出ポート16とが形成される。
吸込ポート15Bは、サイドプレート6を軸方向に貫通して形成され、一方の開口部がポンプ室7の吸込領域に連通し、他方の開口部がポンプボディ10に形成された吸込通路17Bに連通する。このように、吸込ポート15Bは、吸込通路17Bの作動油をポンプ室7の吸込領域へと導く。
このように、吸込通路17A及び17Bは、それぞれポンプカバー5及びポンプボディ10に形成されると共に、吸込ポート15A及び15Bも、それぞれポンプカバー5及びポンプボディ10内のサイドプレート6に形成される。このように、吸込ポート15A及び15Bは、それぞれポンプ室7の両側に連通して形成されるため、ポンプ室7は、カムリング4の両側から作動油を吸い込むことができる。
吐出ポート16は、サイドプレート6を軸方向に貫通して形成され、一方の開口部がポンプ室7の吐出領域に連通し、他方の開口部がポンプボディ10に形成された高圧室18に連通する。このように、吐出ポート16は、ポンプ室7の吐出領域から吐出される作動油を高圧室18へと導く。高圧室18は、ポンプボディ10に形成され作動油をベーンポンプ100外部の油圧機器へと導く吐出通路(図示せず)に接続される。
カムリング4に対するポンプカバー5及びサイドプレート6の相対回転は支持ピン13によって規制されるため、ポンプ室7の吸込領域及び吐出領域に対する吸込ポート15A,15B及び吐出ポート16の位置ずれが防止される。
ベーンポンプ100は可変容量型であるため、ポンプ室7の吸込領域と吐出領域は、それぞれ略180度ずつ形成される。それに対応して、吸込ポート15A,15Bと吐出ポート16は、ポンプ室7の吸込領域と吐出領域に対して円弧状に開口する。なお、吸込ポート15A,15Bと吐出ポート16は、ポンプ室7の吸込領域と吐出領域の形状に近い円弧状に形成するのが望ましいが、吸込領域と吐出領域に連通する位置であれば、どのような形状でもよい。
ポンプボディ10にはバルブ収容穴10dが形成され、バルブ収容穴10dには、ロータ2に対するカムリング4の偏心量を制御する制御バルブ21が収容される。
制御バルブ21は、バルブ収容穴10dに摺動自在に挿入されポンプ吐出圧に応じて移動するスプール22を備える。具体的には、スプール22は、吐出通路に介装された流量検出オリフィス(図示せず)の前後差圧によって移動する。スプール22の外周には環状溝23が形成され、環状溝23は、吸込通路17A及び17Bに連通するドレン通路24に連通する。なお、ドレン通路24は、カムリング4の揺動の際、第1流体圧室又は第2流体圧室の作動油を環状溝23を通じて吸込通路側に戻すためのものであるため、吸込通路17A及び吸込通路17Bのいずれか一方に連通するように設けてもよい。
制御バルブ21は、スプール22が流量検出オリフィスの前後差圧に応動し、第1流体圧室及び第2流体圧室の一方に対して環状溝23を通じて連通するドレン通路24の開口面積を変化させることによって、ベーンポンプ100の吐出流量が設定値となるようにロータ2に対するカムリング4の偏心量を制御する。
また、ポンプボディ10における駆動軸1の周囲には、各摺動部から漏れた作動油が導かれる油溜り27が形成される。油溜り27に導かれた作動油は、ポンプボディ10に形成されたバイパス通路28を通じて吸込通路17Bへと還流する。
以上のように構成されるベーンポンプ100において、駆動軸1にエンジンの動力が伝達されロータ2が回転すると、ロータ2の回転に伴って各ベーン3間が拡張するポンプ室7は、吸込ポート15A及び15Bを通じて吸込通路17A及び17Bから作動油を吸い込み、また、各ベーン3間が収縮するポンプ室7は、吐出ポート16を通じて作動油を高圧室18に吐出する。高圧室18に吐出された作動油は、吐出通路を通じて油圧機器へと供給される。
次に、主に図1,図3,及び図4を参照して、ポンプボディ10について詳しく説明する。図3はポンプボディ10のポンプ収容凹部10aの底面10bを図1の矢印Aの方向から見た平面図であり、図4はサイドプレート6とポンプボディ10との間に介装されるシール材を示す断面図である。
図3に示すように、ポンプ収容凹部10aの底面10bには、円弧状に開口する溝部10eが形成される。溝部10eがサイドプレート6にて塞がれることによって、ポンプボディ10とサイドプレート6とによって高圧室18が画成される。高圧室18は、サイドプレート6の吐出ポート16を通じてポンプ室7の吐出領域に連通する。
このように、ポンプボディ10には高圧室18が形成され、高圧室18に導かれる高圧室18の圧力によって、サイドプレート6はロータ2及びベーン3に対して押し付けられる。これにより、ロータ2及びベーン3に対するサイドプレート6のクリアランスが小さくなり、作動油の漏れが防止される。このように、高圧室18は、ポンプ室7からの作動油の漏れを防止するためのプレッシャーローディング機構として作用する。
また、底面10bには、サイドプレート6の吸込ポート15Bに対応して円弧状に開口する開口部30aが形成される。開口部30aは、吸込通路17Bまで貫通して形成され、低圧通路30を構成する。このように、吸込ポート15Bと吸込通路17Bは、低圧通路30を通じて連通する。
このように、底面10bには、高圧室18と低圧通路30の双方が形成される。低圧通路30は、サイドプレート6の吸込ポート15Bと略同一の形状を有している。これに対して、高圧室18は、低圧通路30に干渉しない範囲で形成される。
ここで、高圧室18は、低圧通路30に干渉しない範囲で、底面10bに最大限大きく開口して形成するのが望ましい。その理由は、ポンプ収容凹部10aの底面10bに低圧通路30を形成しても、最大限大きく開口して形成された高圧室18の圧力によって、サイドプレート6はロータ2及びベーン3に対して押し付けられ、ロータ2及びベーン3に対するサイドプレート6のクリアランスが小さく抑えることができるからである。
吸込通路17Bは、図1及び図3に示すように、ポンプ収容凹部10aの底面10bに沿って、かつサイドプレート6の吸込ポート15Bの延長線上に位置して形成される。このように、吸込通路17Bは、吸込ポート15Bの直下に配設されるため、低圧通路30は、駆動軸1の軸方向に沿って真直ぐに加工するだけで、吸込通路17Bに連通する。
吸込通路17Bは、デッドスペースの多いポンプボディ10に形成されるため、ポンプカバー5に形成される吸込通路17Aと比較して、レイアウトの自由度が高い。
ポンプボディ10とサイドプレート6との間には、図4に示す各シール材35a〜35cが介装される。具体的には、ポンプボディ10とサイドプレート6との間には、サイドプレート6の内周の隙間をシールするシール材35aと、サイドプレート6の外周の隙間をシールするシール材35bと、低圧通路30の開口部30aの外周に沿って配置され、高圧室18から低圧通路30への作動油の漏れをシールするシール材35cとが介装される。
シール材35cは、サイドプレート6に形成された溝6a(図1参照)内に配置され、ポンプボディ10とサイドプレート6との間にて圧縮されることによって、低圧通路30を密封する。
ポンプ収容凹部10aの底面10bには、高圧室18と低圧通路30の双方が形成されるが、シール材35cを設けることによって、高圧室18から低圧通路30への作動油の漏れを防止することができる。
以上の第1の実施の形態によれば、以下に示す効果を奏する。
一般的に、カムリングが揺動しない定容量型ベーンポンプは、カムリングの外周にカムリングを揺動させるための流体圧室が存在しないため、カムリングの外周面を通じてポンプカバー側とサイドプレート側から、つまりカムリングの両側からポンプ室に作動油を吸い込ませる構造が可能となる。これに対して、可変容量型ベーンポンプでは、カムリングの外周にカムリングを揺動させるための流体圧室が存在するため、カムリングの外周面を通じてカムリングの両側からポンプ室に作動油を吸い込ませることができない。
しかし、本実施の形態の可変容量型ベーンポンプ100では、吸込通路17A及び17Bは、それぞれポンプカバー5及びポンプボディ10に形成されると共に、吸込ポート15A及び15Bも、それぞれポンプカバー5及びサイドプレート6に形成されるため、ポンプ室7は、カムリング4の両側から作動油を吸い込むことができる。したがって、可変容量型ベーンポンプ100が大容量でカムリング4の厚さが大きい場合でも、ポンプ室7の中央部まで作動油が導かれるため、キャビテーションの発生が防止され、吸込特性は良好となる。
また、従来は、ポンプカバー5にのみ形成されていた吸込通路を、ポンプボディ10のデッドスペースを利用してポンプボディ10にも形成したため、ポンプカバー5に形成される吸込通路17Aの流路面積を従来よりも小さくすることができる。これにより、ポンプカバー5の厚さを薄くすることができ、ベーンポンプ100をコンパクトにすることができる。
(第2の実施の形態)
次に、図5〜図7を参照して、本発明の第2の実施の形態に係るベーンポンプ200について説明する。図5はベーンポンプ200における駆動軸に平行な断面を示す断面図であり、図6はポンプボディ10のポンプ収容凹部10aの底面10bを図5の矢印Aの方向から見た平面図であり、図7は、サイドプレート6とポンプボディ10との間に介装されるシール材を示す断面図である。
以下では、上記第1の実施の形態と異なる点を中心に説明し、第1の実施の形態と同様の構成には、同一の符号を付し説明を省略する。
ベーンポンプ200は、ポンプ収容凹部10aの底面10bの構成が上記第1の実施の形態に係るベーンポンプ100と異なる。
図5及び図6に示すように、ポンプ収容凹部10aの底面10bには、円弧状に開口する2つの溝部10e,10fが形成される。
溝部10eは、ポンプ室7の吐出領域に対応する範囲内に形成され、溝部10fは、ポンプ室7の吸込領域に対応する範囲内に形成される。ポンプ室7の吸込領域と吐出領域はそれぞれ180度ずつであるため、溝部10e及び溝部10fは、円弧角180度以下の円弧状に形成され、底面10bに略同一の面積で開口して形成される。
溝部10e及び溝部10fがサイドプレート6にて塞がれることによって、溝部10eとサイドプレート6とによって高圧室18が画成され、溝部10fとサイドプレート6とによって低圧室40が画成される。高圧室18は、吐出ポート16を通じてポンプ室7の吐出領域に連通し、低圧室40は、吸込ポート15Bを通じてポンプ室7の吸込領域に連通する。
このように、底面10bには、高圧室18と低圧室40の双方が形成され、それぞれポンプ室7の吐出領域及び吸込領域に対応する範囲内に形成される。
吸込通路17Bは、ポンプ収容凹部10aの底面10bに沿って、かつサイドプレート6の吸込ポート15Bの延長線上に位置して形成され、低圧室40に連通する。このように、吸込ポート15Bと吸込通路17Bとは、低圧室40を通じて連通する。
ポンプボディ10とサイドプレート6との間には、図7に示すシール材41が介装される。シール材41は、サイドプレート6の内周の隙間をシールする環状のシール部41aと、サイドプレート6の外周の隙間をシールする環状のシール部41bと、シール部41aの外周とシール部41bの内周とに結合され、高圧室18から低圧室40への作動油の漏れをシールする一対のシール部41cとを備える。
シール部41cは、ポンプボディ10とサイドプレート6との間にて圧縮されることによって、高圧室18及び低圧室40のそれぞれを密封する。
以上の第2の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏すると共に、以下の作用効果を奏する。
低圧室40はポンプ室7の吸込領域に対応する範囲内に形成されるため、容積が大きく形成される。したがって、作動油の吸込に伴う圧力損失を小さくすることができる。
また、高圧室18はポンプ室7の吐出領域に対応する範囲内に形成される。したがって、高圧室18の圧力によってサイドプレート6がロータ2及びベーン3に対して押し付けられるのは、作動油の漏れが発生し易いポンプ室7の吐出領域のみであり、高圧室18の圧力はポンプ室7の吸込領域には作用しない。これにより、摺動部からの作動油の漏れを防止しつつ、ロータ2及びベーン3の摺動抵抗を小さくすることができる。
(第3の実施の形態)
次に、図8及び図9を参照して、本発明の第3の実施の形態に係るベーンポンプ300について説明する。図8はベーンポンプ300における駆動軸に平行な断面を示す断面図であり、図9(a)はサイドプレートを図8の矢印Aの方向から見た平面図であり、図9(b)サイドプレートの斜視図である。
以下では、上記第1の実施の形態と異なる点を中心に説明し、第1の実施の形態と同様の構成には、同一の符号を付し説明を省略する。
ベーンポンプ300は、サイドプレート6及びポンプ収容凹部10aの底面10bの構成が上記第1の実施の形態に係るベーンポンプ100と異なる。
サイドプレート6に形成される吸込ポート15Bは、一方の開口部15aがポンプ室7の吸込領域に連通し、他方の開口部15bがサイドプレート6の側面に開口して吸込通路17Bに連通する。このように、吸込ポート15Bは、L字状にサイドプレート6を貫通して形成される。
吸込ポート15Bがサイドプレート6の側面に開口して形成されるため、吸込通路17Bは、ポンプボディ10のポンプ収容凹部10aの内周面に開口して形成される。
サイドプレート6におけるポンプ収容凹部10aの底面10bに当接する面6bには、円弧状に開口する溝部6cが形成される。溝部6cがポンプ収容凹部10aの底面10bにて塞がれることによって、ポンプボディ10とサイドプレート6とによって高圧室18が画成される。なお、ポンプ収容凹部10aの底面10bは平面状に形成される。
サイドプレート6に形成される吐出ポート16は、一方の開口部がポンプ室7の吐出領域に連通し、他方の開口部が高圧室18に連通する。
以上のように、サイドプレート6には、高圧室18が形成されると共に、側面に吸込通路17Bとの接続口が形成されるため、サイドプレート6の厚さは大きく形成される。
以上の第3の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏すると共に、以下の作用効果を奏する。
高圧室18がサイドプレート6に形成され、吸込通路17Bとの接続口がサイドプレート6の側面に形成されるため、ポンプ収容凹部10aの底面10bの加工が不要となる。したがって、ポンプボディ10への加工は吸込通路17Bのみとなるため、加工性が向上する。
(第4の実施の形態)
次に、図10を参照して、本発明の第4の実施の形態に係るベーンポンプ400について説明する。図10はベーンポンプ400における駆動軸に平行な断面を示す断面図である。
以下では、上記第1の実施の形態と異なる点を中心に説明し、第1の実施の形態と同様の構成には、同一の符号を付し説明を省略する。
ベーンポンプ400では、ポンプカバー5に形成された吸込通路17Aがプラグ51によって封止されると共に、吸込通路17Aと吸込通路17Bは、ポンプカバー5とポンプボディ10に亘って形成された連通路50によって吸込ポート15A,15Bの上流にて連通する。
このため、吸込通路17Bの作動油は、吸込ポート15Bを通じてポンプ室7へと導かれると共に、連通路50から吸込通路17Aへと流入して吸込ポート15Aを通じてポンプ室7に導かれる。
なお、ポンプボディ10に形成された吸込通路17Bをプラグ51によって封止するようにしてもよい。その場合には、吸込通路17Aの作動油は、吸込ポート15Aを通じてポンプ室7へと導かれると共に、連通路50から吸込通路17Bへと流入して吸込ポート15Bを通じてポンプ室7に導かれる。
このように、ベーンポンプ400は、吸込通路17A及び吸込通路17Bのいずれか一方を用いて作動油を吸い込むと共に、ポンプ室7へはカムリング4の両側から作動油が供給されるものである。
以上の第4の実施の形態によれば、ポンプカバー5及びポンプボディ10のそれぞれに吸込通路17A及び吸込通路17Bを備え、実際の作動油の吸い込みは、いずれか一方を用いるものであるため、ベーンポンプ400のレイアウト等に応じて吸込通路17A及び吸込通路17Bのいずれかを選択することができる。したがって、ベーンポンプ400のレイアウトの自由度が高い。
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
本発明に係る可変容量型ベーンポンプは、パワーステアリング装置や変速機等の油圧供給源に適用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る可変容量型ベーンポンプにおける駆動軸に平行な断面を示す断面図である。 サイドプレートの平面図である。 ポンプボディのポンプ収容凹部の底面を図1の矢印Aの方向から見た平面図である。 サイドプレートとポンプボディとの間に介装されるシール材を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る可変容量型ベーンポンプにおける駆動軸に平行な断面を示す断面である。 ポンプボディのポンプ収容凹部の底面を図5の矢印Aの方向から見た平面図である。 サイドプレートとポンプボディとの間に介装されるシール材を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る可変容量型ベーンポンプにおける駆動軸に平行な断面を示す断面である。 (a)サイドプレートの平面図である。(b)サイドプレートの斜視図である。 本発明の第4の実施の形態に係る可変容量型ベーンポンプにおける駆動軸に平行な断面を示す断面である。
符号の説明
100,200,300,400 可変容量型ベーンポンプ
1 駆動軸
2 ロータ
3 ベーン
4 カムリング
5 ポンプカバー
6 サイドプレート
7 ポンプ室
10 ポンプボディ
10a ポンプ収容凹部
10b 底面
11 アダプタリング
13 支持ピン
15A,15B 吸込ポート
16 吐出ポート
17A,17B 吸込通路
18 高圧室
21 制御バルブ
24 ドレン通路
30 低圧通路
40 低圧室
50 連通路

Claims (9)

  1. 駆動軸に連結されたロータと、
    前記ロータに対して径方向に往復動可能に設けられる複数のベーンと、
    前記ロータを収容し当該ロータの回転に伴って内周のカム面に前記ベーンの先端部が摺動すると共に、前記ロータの中心に対して偏心可能なカムリングと、
    前記ロータと前記カムリングとの間に画成されたポンプ室と、を備え、
    前記ロータに対する前記カムリングの偏心量が変化することによって前記ポンプ室の吐出容量が変化する可変容量型ベーンポンプにおいて、
    前記カムリングを収容するポンプ収容凹部が形成されたポンプボディと、
    前記ロータ及び前記カムリングの一側部に当接し、前記ポンプボディの前記ポンプ収容凹部底面に配置されたサイドプレートと、
    前記ロータ及び前記カムリングの他側部に当接し、前記ポンプボディの前記ポンプ収容凹部を封止するポンプカバーと、
    前記サイドプレート及び前記ポンプカバーのそれぞれに形成され、前記ポンプ室の吸込領域に開口する吸込ポートと、
    前記ポンプボディ及び前記ポンプカバーのそれぞれに形成され、前記吸込ポートを通じて作動流体を前記ポンプ室へと導く吸込通路と、
    を備えることを特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
  2. 前記サイドプレートの前記吸込ポートは、前記サイドプレートを貫通して形成され、一方の開口部が前記ポンプ室の吸込領域に連通し、他方の開口部が前記吸込通路に連通することを特徴とする請求項1に記載の可変容量型ベーンポンプ。
  3. 前記サイドプレートの前記吸込ポートと前記ポンプボディの前記吸込通路とは、前記ポンプボディの前記ポンプ収容凹部底面に当該吸込ポートに対応して開口する低圧通路を通じて連通することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の可変容量型ベーンポンプ。
  4. 前記サイドプレートの前記吸込ポートと前記ポンプボディの前記吸込通路とは、前記ポンプボディの前記ポンプ収容凹部底面に開口して形成された低圧室を通じて連通することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の可変容量型ベーンポンプ。
  5. 前記ポンプボディの前記ポンプ収容凹部底面には、前記低圧室と共に、前記サイドプレートに形成された吐出ポートを通じて前記ポンプ室の作動流体が導かれる高圧室も形成され、
    前記高圧室は前記ポンプ室の吐出領域に対応する範囲内に形成され、
    前記低圧室は前記ポンプ室の吸込領域に対応する範囲内に形成されることを特徴とする請求項4に記載の可変容量型ベーンポンプ。
  6. 前記ポンプボディと前記サイドプレートとの間に介装されるシール材を備え、
    前記シール材は、
    前記サイドプレートの内周の隙間をシールする環状の第一シール部と、
    前記サイドプレートの外周の隙間をシールする環状の第二シール部と、
    前記第一シール部の外周と前記第二シール部の内周とに結合され、前記高圧室から前記低圧室への作動油の漏れをシールする一対の第三シール部と、を備えることを特徴とする請求項5に記載の可変容量型ベーンポンプ。
  7. 前記ポンプボディの前記吸込通路は、前記ポンプボディの前記ポンプ収容凹部底面に沿って、かつ前記サイドプレートの前記吸込ポートの延長線上に位置して形成されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一つに記載の可変容量型ベーンポンプ。
  8. 前記サイドプレートの前記吸込ポートは、一方の開口部が前記ポンプ室の吸込領域に連通し、他方の開口部が前記サイドプレートの側面に開口して前記ポンプボディの前記吸込通路に連通することを特徴とする請求項1に記載の可変容量型ベーンポンプ。
  9. 前記ポンプボディ及び前記ポンプカバーのそれぞれに形成される前記吸込通路は、前記吸込ポートの上流にて連通することを特徴とする請求項1に記載の可変容量型ベーンポンプ。
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