JPH11241272A - 全芳香族ポリアミドの耐光性改善方法 - Google Patents

全芳香族ポリアミドの耐光性改善方法

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JPH11241272A
JPH11241272A JP10345233A JP34523398A JPH11241272A JP H11241272 A JPH11241272 A JP H11241272A JP 10345233 A JP10345233 A JP 10345233A JP 34523398 A JP34523398 A JP 34523398A JP H11241272 A JPH11241272 A JP H11241272A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐光性に優れた全芳香族ポリアミド繊維、紡績
糸、編織物、フェルト、不織布、紙などの布帛を製造す
るするための全芳香族ポリアミドの耐光性改善方法を提
供する。 【解決手段】(1)パラ系全芳香族ポリアミド繊維を、
強力保持率が65%以上となるように,(2)かつ、J
IS L 0842 カーボンアーク灯光に対する染色
堅牢度試験方法に準じて、パラ系全芳香族ポリアミド繊
維試験片をブルースケール3級が標準退色するまで露光
させた前後の色差ΔE*abが12以下となるように、
(3)酸化剤と硫酸ナトリウムの水溶液からなる処理液
で処理することを特徴とする全芳香族ポリアミドの耐光
性改善方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐光性に優れた全芳
香族ポリアミド繊維、紡績糸、編織物、フェルト、不織
布、紙などの布帛を製造するするための全芳香族ポリア
ミドの耐光性改善方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パラ系全芳香族ポリアミド繊維は、高強
度、高弾性率、高耐熱性、非導電性、錆びない等の高い
機能性と、有機繊維のしなやかさと軽量性を合わせ持っ
た合成繊維である。これらの特長から、自動車タイヤ、
自動車用伝動ベルト、コンベヤ、光ファイバーの補強等
の産業用資材として用いられている。
【0003】一方、衣料用途や繊維製品としては、刃物
に対する切れにくさを応用した作業用手袋や作業服、ス
ポーツ衣料などに使用されている。また、限界酸素指数
が29で、本質的に燃えにくいことや、500℃という
高温において融けたり収縮したりせずに炭化することか
ら、消防服や燃えにくさの要求される椅子貼り地やカー
テンなどのインテリヤ用品としての開発が進められてい
る。
【0004】パラ系全芳香族ポリアミド繊維は、淡黄色
を呈しているが、紫外線に曝されると褐色に変色する。
紫外線は、直射日光中に多量に含まれ、パラ系全芳香族
ポリアミド繊維を屋外に暴露して置くと、数時間で淡い
褐色に変色する。紫外線は、昼間の日陰の光にも含まれ
ているし、白熱電灯や、蛍光灯の光の中にも微量に含ま
れているので、パラ系全芳香族ポリアミド繊維からなる
繊維製品の紫外線による変色は、流通や使用段階におい
て大きな問題である。
【0005】特に、タイヤやベルト、ロープなど産業用
資材とは異なり、審美性が要求される衣料用やインテリ
ヤ製品にパラ系全芳香族ポリアミド繊維を応用する場
合、紫外線による変色の問題は大きい。
【0006】これに対し、パラ系全芳香族ポリアミド繊
維を他の繊維で被覆する事によりパラ系全芳香族ポリア
ミド繊維を隠ぺいし、光による変色の影響を改善する方
法がある。例えば、特開平3ー830号公報には、芯成
分の主体が芳香族ポリアミドであり、鞘成分の主体がポ
リエステル繊維の短繊維あるいは長繊維である芯鞘型複
合糸であり、芯成分が10〜50重量%、鞘成分が90
〜50重量%の割合で構成された芯鞘型複合糸が提案さ
れている。衣料を始めとする繊維製品においては、20
s/1以下の細い糸が要求されるが、この太さにおいて
は鞘成分によって完全に芯成分を被覆する事は困難で、
パラ系全芳香族ポリアミド繊維の一部が露出したり、鞘
成分を通して紫外線が入ったりして変色がおこるので問
題の解決にはなっていない。
【0007】また、特開平01−174680号公報に
は、パラ系全芳香族ポリアミド繊維にポリエチレンイミ
ン系化合物を付着させた後、130〜250℃で熱処理
する事が提案されている。しかし、該繊維表面にポリエ
チレンイミン系化合物の樹脂皮膜が形成されるので該繊
維の柔軟性が損なわれ、実質的に衣料やインテリヤ用途
への応用は不可能である。
【0008】パラ系全芳香族ポリアミド繊維を亜塩素酸
ナトリウムや次亜塩素酸ナトリウム水溶液で処理する
と、褐色に変色しその後は変色しにくいので、光による
変色の影響は少なくなる。しかし、亜塩素酸ナトリウム
や次亜塩素酸ナトリウム水溶液による処理は、パラ系全
芳香族ポリアミド繊維を著しく劣化させ強力を低下させ
るので実用的でない。
【0009】特開昭62ー97967号公報には、全芳
香族ポリアミド成型物の表面を次亜塩素酸金属塩水溶液
中で処理する事を特長とする、有機高分子マトリックス
との接着性の改善された全芳香族ポリアミド成型物の製
造方法が記載されているが、この処理による強力低下の
問題や、その改善方法については述べられていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐光
性に優れた全芳香族ポリアミド繊維、紡績糸、編織物、
フェルト、不織布、紙などの布帛を製造するするための
全芳香族ポリアミドの耐光性改善方法を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る全芳香族ポリアミドの耐光性改善方法
は、(1)パラ系全芳香族ポリアミド繊維を、強力保持
率が65%以上となるように、(2)かつ、JIS L
0842 カーボンアーク灯光に対する染色堅牢度試
験方法に準じて、パラ系全芳香族ポリアミド繊維試験片
をブルースケール3級が標準退色するまで露光させた前
後の色差ΔE*abが12以下となるように、(3)酸
化剤と硫酸ナトリウムの水溶液からなる処理液で処理す
ることを特徴とする方法からなる。
【0012】この耐光性改善方法においては、酸化剤が
塩素系酸化剤であることが好ましい。また、酸化剤に亜
塩素酸ナトリウム(NaClO2)を用いることが好ま
しい。また、酸化剤に塩素酸ナトリウム(NaCl
3)または次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)を用
いることが好ましい。さらに、処理液に、スルホン化化
合物からなる界面活性剤を添加することが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において用いるパラ系全芳
香族ポリアミド繊維とは、ポリパラフェニレンテレフタ
ルアミドなどのパラ系全芳香族ポリアミド繊維があげら
れる。
【0014】紫外線を含む光に対するパラ系全芳香族ポ
リアミド繊維の耐光性を改善する方法は、パラ系全芳香
族ポリアミド繊維を、亜塩素酸ナトリウム(NaClO
2)などの酸化剤と硫酸ナトリウムの水溶液からなる処
理液で処理する事により、パラ系全芳香族ポリアミド繊
維の強度を低下させる事無く淡黄色から淡い褐色に変色
させる事によって達成される。さらに、処理液にラウリ
ル硫酸塩などのスルホン化界面活性剤を添加すると該繊
維の強度低下防止により効果的である。
【0015】亜塩素酸ナトリウムなどの酸化剤のみでも
パラ系全芳香族ポリアミド繊維を淡黄色から褐色に変色
させる事はできるが、強度低下が著しく、実用的でな
い。
【0016】本発明の酸化処理において酸化剤として塩
素酸ナトリウム(NaClO3)または次亜塩素酸ナト
リウム(NaClO)を用いても良いが、強度保持率
と、酸化処理による変色の程度を考慮すると、亜塩素酸
ナトリウムの使用が好ましい。
【0017】硫酸ナトリウムのかわりに、塩化ナトリウ
ムを添加した場合は、強度低下防止の効果が認められな
かった。このことから、硫酸ナトリウムの作用は、中性
塩の効果ではなく硫酸塩としての効果によるものと考え
られる。
【0018】スルホン化界面活性剤は、例えば、ラウリ
ル硫酸ソーダ塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、アルケンモノスルホン酸ナトリウム、ヒマシ油
スルホン酸ナトリウム、アルカンモノジスルホン酸ナト
リウム、スルホコハク酸モノ・ジアルキルエステルのナ
トリウム塩、ポリオキシエチレンヤシ脂肪酸アミドエー
テルサルフェートナトリウム塩、ヤシ脂肪酸メチルタウ
リンナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル
サルフェートナトリウム塩などがある。
【0019】処理の方法は、上記塩素系酸化剤と硫酸ナ
トリウムを適量水に溶かし、パラ系全芳香族ポリアミド
繊維をこれに浸して加熱処理し、水洗乾燥する。このと
き、スルホン化界面活性剤を添加併用すると、該繊維の
強度低下防止に著しく効果的である。処理温度は50〜
100℃がよいが、望ましくは、60〜95℃が効率的
である。
【0020】処理時間は、1〜40分でよいが、処理の
均一性と効率を考慮すると20〜35分が望ましい。
【0021】ステープルを紡績の前に酸化処理する場合
は、紡績糸の酸化処理よりも処理条件を強く、すなわち
酸化剤の量をやや多く、処理温度をやや高くする必要が
ある。紡績工程において繊維1本1本まで櫛削られ、繊
維表面に微細な傷ができた紡績糸にくらべ、ステープル
は繊維表面の傷が少ないので酸化剤の影響を受けにくい
ためである。
【0022】処理後のパラ系全芳香族ポリアミド繊維の
引っ張り強さに対する処理前の引っ張り強さの比を強力
保持率で表す。強力保持率は65%以上が望ましい。6
5%以下では、パラ系全芳香族ポリアミド繊維本来の高
強力特性を生かす事ができない。
【0023】処理の程度は、JIS L 0842 カ
ーボンアーク灯光に対する染色堅牢度試験方法に準じ
て、パラ系全芳香族ポリアミド繊維試験片をブルースケ
ール3級が標準退色するまで露光させた前後の色差ΔE
*abが12以下となるように処理するのが望ましい。
色差ΔE*abが12以上では、パラ系全芳香族ポリア
ミド繊維を使用した製品の光すなわち紫外線による変色
が著しく、色調の安定を欠くことになる。
【0024】本発明の適用されるパラ系全芳香族ポリア
ミド繊維の形態は、フィラメント、ステープル、チョッ
プドファイバー、紡績糸、織物、編み物、フェルト、不
織布、紙などがあげられる。これらは本発明の処理をさ
れたあと、それぞれに適した後加工工程を通して加工し
てもよい。例えば、フィラメントにあっては、本発明の
処理後、撚糸、製織などができ、またステープル加工な
どの後加工工程をへて紡績糸、紡績糸織物、編組等に加
工できる。ステープルにあっては、本発明の処理後パラ
系全芳香族ポリアミド繊維100%の紡績糸あるいは、
ナイロン、ポリエステル、木綿などの他素材との混紡糸
に加工できる。紡績糸にあっては、本発明の処理の後、
単独叉は他素材との交編、交織ができる。これらはま
た、本発明の処理後、染色加工や、撥水、柔軟加工など
ができる。
【0025】また、パラ系全芳香族ポリアミド繊維とポ
リエステル、ナイロン、木綿等の他素材とのミックス
品、混紡、交織品であっても本発明の処理をする事がで
きる。
【0026】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。なお、本実施例において用いた評価項目は次の試験
法によるものである。
【0027】強力保持率 パラ系全芳香族ポリアミド繊維の強力保持率(%)は、
次のように計算される。 強力保持率(%)=(処理後の引っ張り強さ×100)
/(処理前の引っ張り強さ) 引っ張り強さの測定は、繊維の形態がフィラメントの場
合はJIS L 1013化学繊維フィラメント試験方
法、 ステープルの場合はJIS L 1015化学繊
維ステープル試験方法、紡績糸の場合はJIS L 1
095 一般紡績糸試験方法、織物の場合はJIS L
1096 一般織物試験方法に準じて測定した。
【0028】色差 パラ系全芳香族ポリアミド繊維の色差は、JIS Z
8730 色の表示方法−物体色の色差・により,L*
*b表色系による色差ΔE*abであらわした。測定
は、(株)住化分析センター製分光光度計 Macbe
th ColorEye 3000により、D65−1
0光源を用いて、L*,a*,b*を求め,比較するふた
つの値の差をΔL*、Δa*、Δb*とし、次式により算
出した。 (ΔEab)2=(ΔL*2+(Δa*2+(Δb*2
【0029】耐光染色堅牢度 JIS L 0842カーボンアーク灯光に対する染色
堅牢度試験方法によった。
【0030】実施例1〜6、比較例1〜13 パラ系全芳香族ポリアミド繊維(商品名;ケブラー、東
レ・デュポン(株)製)の紡績糸(綿番手20/2)
と、酸化剤A(亜塩素酸ナトリウム NaClO2)、
硫酸ナトリウム(Na2SO4)、界面活性剤B(ラウリ
ル硫酸塩 C122 5OSO3Na)の純分がそれぞれ第
1表に示すように配合した処理液とを、浴比1:20で
80℃で30分間処理した。十分にすすぎ、遮光した状
態で乾燥した。処理後の紡績糸の強力を測定して、処理
前の紡績糸の強力と比較し強力保持率を計算した。該紡
績糸をカーボンアーク灯形染色堅牢度試験器によりブル
ースケール3級が標準退色するまで露光させ、前記試験
器により露光前後の色差ΔE*abを測定した。
【0031】これらの結果を表1に示す。実施例1〜6
は、処理による強力保持率が65%以上で高強力繊維と
しての特長を維持し、かつΔE*abは12以下で比較
例13の未処理のΔE*ab18.3にくらべ大幅に改
善されている。
【0032】酸化剤(A)のみで処理された比較例7〜
12は、強力保持率65%以上でかつΔE*ab以下の
条件を満たすことができなかった。
【0033】実施例7〜8 酸化剤C(塩素酸ナトリウム NaClO3)、酸化剤
D(次亜塩素酸ナトリウム NaClO)を用いたほか
は、実施例3と同じ方法で処理を行い、強力保持率と色
差ΔE*abを測定した。
【0034】実施例9〜11 界面活性剤D(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム)、E(アルケンモノスルホン酸ナトリウム)、F
(ヒマシ油スルホン酸ナトリウム)、を用いた他は実施
例4と同じ方法で処理を行い、強力保持率と色差ΔE*
abを測定した。これらの結果を表2に示す。
【0035】実施例12 パラ系全芳香族ポリアミド繊維(商品名;ケブラー)の
ステープル(1.5d、繊維長51mm)と、酸化剤A
(亜塩素酸ナトリウム NaClO2)、硫酸ナトリウ
ム(Na2SO4)、界面活性剤B(ラウリル硫酸塩 C
1225OSO3Na)の純分がそれぞれ2(%ow
f)、88(g/l)、2(%owf)となるように配
合した処理液を、浴比1:20で80℃x60分間処理
した。十分にすすぎ、遮光した状態で乾燥した。処理後
のパラ系全芳香族ポリアミド繊維ステープルの強力は、
処理前が34.5(g)に対し処理後は29.3(g)
で強力保持率は85.0%であった。該紡績糸をカーボ
ンアーク灯式染色堅牢度試験器によりブルースケール3
級が標準退色するまで露光させた。前記試験器により測
定した露光前後の色差ΔE*abは7.0であった。
【0036】実施例13 実施例12で得た、酸化剤で処理されたパラ系全芳香族
ポリアミド繊維のステープル(商品名;ケブラー)と、
繊度1.5d,繊維長51mmのポリエステル繊維を混
紡して、ケブラー10%、ポリエステル90%の綿番手
20/1の混紡糸をリング精紡機でつくった。これを双
糸加工して綿番手20/2とした。
【0037】この混紡糸を、分散染料Cl Dispe
rse Blue 56,Kayalon Polye
ster Blue EBL−E(日本火薬製)1.2
%owfと、酢酸で染浴をPH5.5に調整した染浴に
浴比1:20で入れ、130℃x60分間染色した。十
分にすすいで乾燥し、主としてポリエステル繊維が染色
されたブルーの先染め糸を得た。この先染め糸の染色耐
光堅牢度を、JISL 0842カーボンアーク灯に対
する染色堅牢度試験方法で評価したところ、染色耐光堅
牢度は4級でインテリヤ用品に用いる織り編み物用の糸
としては問題の無いレベルであった。
【0038】比較例14 酸化剤で処理されないパラ系全芳香族ポリアミド繊維の
ステープルを用いた他は、実施例13と同様に混紡糸を
つくり、実施例13と同じ方法により染色した先染め糸
を得た。この先染め糸の耐光染色堅牢度は2−3級で、
インテリヤ用基布に用いる先染め糸としては耐光堅牢度
が不十分である。
【0039】実施例14 パラ系全芳香族ポリアミド繊維(商品名;ケブラー、東
レ・デュポン(株)製)の紡績糸織物(綿番手20/
2、密度58×47本/in、組織2/2綾織り)を用
いたほかは、実施例3と同じ方法で処理を行った。十分
にすすぎ、遮光した状態で乾燥した。処理後のパラ系全
芳香族ポリアミド繊維織物の引っ張り強力は、処理前の
タテxヨコが175×160(kg/in)に対し処理
後はそれぞれ143×128(kg/in)で強力保持
率は81.7×80(%)であった。該処理後の織物を
カーボンアーク灯形染色堅牢度試験器によりブルースケ
ール3級が標準退色するまで露光させた。露光前後の色
差ΔE*abは7.0であった。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】本発明の方法によれば、耐光性の改善さ
れたパラ系全芳香族ポリアミド繊維および紡績糸、また
は編織物、あるいはフェルト、不織布、紙などを製造す
ることができる。特に、審美性が要求される衣料用や、
インテリヤ製品にパラ系全芳香族ポリアミド繊維を応用
することが容易になる。
フロントページの続き (72)発明者 小菅 一彦 東京都中央区日本橋本町1丁目5番6号 東レ・デュポン株式会社東京本社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)パラ系全芳香族ポリアミド繊維を、
    強力保持率が65%以上となるように,(2)かつ、J
    IS L 0842 カーボンアーク灯光に対する染色
    堅牢度試験方法に準じて、パラ系全芳香族ポリアミド繊
    維試験片をブルースケール3級が標準退色するまで露光
    させた前後の色差ΔE*abが12以下となるように、
    (3)酸化剤と硫酸ナトリウムの水溶液からなる処理液
    で処理することを特徴とする全芳香族ポリアミドの耐光
    性改善方法。
  2. 【請求項2】酸化剤が塩素系酸化剤である請求項1に記
    載の耐光性改善方法。
  3. 【請求項3】酸化剤に亜塩素酸ナトリウム(NaClO
    2)を用いる請求項1に記載の全芳香族ポリアミドの耐
    光性改善方法。
  4. 【請求項4】酸化剤に塩素酸ナトリウム(NaCl
    3)または次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)を用
    いる請求項1に記載の全芳香族ポリアミドの耐光性改善
    方法。
  5. 【請求項5】処理液に、スルホン化化合物からなる界面
    活性剤を添加したことを特徴とする請求項1〜4いずれ
    かに記載の全芳香族ポリアミドの耐光性改善方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008038299A (ja) * 2006-08-08 2008-02-21 Teijin Techno Products Ltd 耐光性に優れた耐熱性布帛
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