JPH11237877A - 電気スネアドラム及び電気スネアドラム用拡声装置 - Google Patents

電気スネアドラム及び電気スネアドラム用拡声装置

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JPH11237877A
JPH11237877A JP10140696A JP14069698A JPH11237877A JP H11237877 A JPH11237877 A JP H11237877A JP 10140696 A JP10140696 A JP 10140696A JP 14069698 A JP14069698 A JP 14069698A JP H11237877 A JPH11237877 A JP H11237877A
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裕一 中原
Yasuhiko Mori
泰彦 森
Haruhiko Motohashi
春彦 本橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スナッピーがよく利いたスネアドラム音を発
生し、かつ演奏表現が豊かな電気スネアドラムを提案す
る。 【解決手段】 胴の一方の開口面にドラムヘッドとして
金網を張り、この金網を叩くことにより、金網の振動を
胴に設けた振動ピックアップにより検出し、この検出信
号を電気ドラム信号として拡声装置に供給すると共に、
網状ドラムヘッドの振動を響き線によって構成したスナ
ッピーに伝達してスナッピー振動を生成し、このスナッ
ピー振動を電気信号に変換してスナッピー信号として出
力させ、このスナッピー信号を電気ドラム信号に加算し
てスネアドラム音を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電気信号によって
スネアドラムの音を拡声装置から放音させる電気スネア
ドラムに関する。
【0002】
【従来の技術】スネアドラムとはドラムの裏側のドラム
ヘッド(皮)に響き線(スナッピー)を接触させて配置
し、表側のドラムヘッドを叩くことにより、裏側のヘッ
ドが共鳴し、ドラムの音に加えて響き線のザー、ザーと
いう音を発生させる構造のドラムを指す。
【0003】通常のスネアドラム(以下アコースチック
スネアドラムと称す)の音を多くの聴衆に聴かせるには
音をマイクロホンで集音し、この音声信号を拡声装置に
よって拡声する方式がある。この場合スネアドラムの音
だけでなく周りの雑音も集音してしまい、またドラムセ
ット内の他のドラムやシンバルの音も拾ってしまい、そ
れらの雑音も拡声して聞こえてしまう不都合がある。ま
た拡声音の音量を上げると拡声音がマイクロホンに拾わ
れハウリングを起こし易くなる不都合もある。
【0004】このため、従来からゴムなどの軟質高分子
材料や繊維を用いたドラムヘッドを有し、これを叩いて
発生した振動を打撃検出センサーによりトリガー及びレ
ベルの電気信号として検出する打撃検出装置(打撃パッ
ド)と、この検出信号を音源回路に与え、選択した音源
回路(この場合はスネアドラムの音の波形を発生する音
源回路)を起動させ、目的とするスネアドラムの音を拡
声装置から発生させる形式の電子スネアドラムが考えら
れている。
【0005】この形式の電子スネアドラムはパッド自体
からは楽器の音は発生せずに、楽器音を発生するのは音
源回路であるので、雑音を含まない目的のスネアドラム
の音だけを拡声音として聴かせることができるから聴感
は良好である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電子ス
ネアドラムは打撃パッドの衝撃振動の開始(トリガー)
とそのレベルのピーク値を検出して、これに基づいて音
源回路を起動させるものであるから、演奏者がドラムの
叩き具合によって音の音色・表現等を変えることはでき
ない。
【0007】つまり、音源回路を使った電子スネアドラ
ムでは音の表現は選択した音源回路によって画一的に決
められてしまうため、アコースチックスネアドラムと比
較して表現力に欠け、叩き具合(演奏技術)によって音
色や音の響き等の表現を変化させることができない欠点
がある。例えば、アコースチックスネアドラムは叩くス
ティックの種類の違いによって音色が以下のように変化
する。最も多く使われる棒状の木でできたスティック
は、打面に当たる先端部分が硬く、音も比較的硬い音色
となる。マレットと呼ばれる先端部分にゴム、毛糸、フ
ェルトなどの柔らかい材質を用いたスティックで叩くと
アタック感の少ない丸みのある音色が得られる。ブラシ
と呼ばれる先端が鋼線やナイロンの材質によるブラシ状
になったスティックで叩くと、アタックにノイズ成分が
含まれたソフトな音色で、音量も比較的小さなものにな
る。
【0008】アコースチックスネアドラムは叩く強さに
よる音量変化だけではなく同時に音の周波数成分が変化
し、その結果音色も変化する。また奏法によっても音色
を変化させる感情表現が可能であるが、例えば「ミュー
ト」と呼ばれるドラムヘッドを叩いて鳴らした後でドラ
ムヘッドの振動を手やスティックで押さえて音を止めた
りサスティーンを短くする奏法がある。また「リムショ
ット」と呼ばれる金属や木製であるフープのへり(リ
ム)をスティックで叩いて「コン」という音の立ち上が
りが速く硬質な音色を得る奏法や、「オープンリムショ
ット」と呼ばれるドラムヘッドとリムを同時に叩いてア
タックを強調した音色を得る奏法(アクセントを強調す
るために行う)などがある。演奏者はリズムを刻むのと
同時に、これらの音色変化を利用して演奏表現を行う。
【0009】電子スネアドラムにおいては、これらの音
の表現が音源回路で選択した音色によって画一的に決め
られてしまう。例えば、ブラシで叩いた音色を出すには
音源回路でブラシの音の波形を選択することでブラシの
音色を出すが、これはスティックの先端の材質とは関係
なくブラシの音色となるので、演奏者が木のスティック
で叩いてもマレットで叩いてもブラシの音色となってし
まい、スティックの種類の違いで音色をコントロールす
ることはできない。
【0010】また、音のサスティーン(音の余韻)は音
源回路の設定で決まるので打面を押さえて音のサスティ
ーンを短くする「ミュート」奏法はできない。また「リ
ムショット」や「オープンリムショット」の音色を出す
には、リムの部分に設置した打撃検出センサーで取り出
した検出信号をドラムヘッドと別の音源回路に与え、リ
ムショットの音の波形を発生するよう音色を選択するこ
とでその音色を出す従来例があるが、ドラムヘッドとリ
ムの音色が別々の音源回路で、お互い関連性を持たずに
鳴るので2つの音が分離して聞こえ不自然である。実際
のアコースチックスネアドラムにおいてはリムショット
奏法を行うと、スネアドラム全体が響くのでドラムヘッ
ドやスナッピーが共振して一緒に鳴り、叩く場所や叩き
方でそれらの共鳴が変わり音色が変化する。
【0011】つまり、電子スネアドラムの音色は音源回
路が決定するので、演奏者は叩き具合や奏法やスティッ
クの種類を変えることで音色をコントロールすることが
できない。この発明の目的は、アコースチックスネアド
ラムと同等の音色、サステーン、表現力(叩く強さや場
所やスティックの違いによる音色変化等)を持ち、演奏
においてもアコースチックスネアドラムと同等の奏法や
音色コントロールが可能で、またスナッピーの当たり具
合を調整してスナッピー音の音質調整が可能な電気スネ
アドラムを提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1で提
案する電気スネアドラムでは、円筒状の胴の一方の開口
端面に金網または硬度が硬い材質の線材で形成した網状
体を加張し、この網状体を第1網状ドラムヘッドとして
利用すると共に、胴に第1振動ピックアップを装着し、
この第1振動ピックアップによって第1網状ドラムヘッ
ドの振動を電気信号に変換し、電気ドラム信号として電
気コネクタを通じて出力する構成とすると共に、胴の内
部に共鳴板と、この共鳴板に一端が支持され、他端が第
1網状ドラムヘッドの裏面に弾性的に圧接されて配置さ
れる響き線と、共鳴板に設置した圧電変換素子とによっ
て構成したスナッピー音発生手段を設け、このスナッピ
ー音発生手段によりスナッピー信号を発生させ、このス
ナッピー信号を電気ドラム信号に加えることにより、ス
ネアドラムの音を得るように構成したものである。
【0013】この発明の請求項3で提案する電気スネア
ドラム用拡声装置では、拡声装置側に白色ノイズ発生器
と、この白色ノイズ発生器で発生する白色ノイズと電気
ドラム信号とを乗算し、その乗算結果としてスナッピー
信号を発生させるスナッピー音発生手段を設け、このス
ナッピー音発生手段で発生したスナッピー信号を電気ド
ラム信号に加え、スネアドラム音を得るように構成する
ことができる。
【0014】この発明の請求項4で提案する電気スネア
ドラムでは胴の一方の開口面に第1網状ドラムヘッドを
架設し、この第1網状ドラムヘッドの裏側に胴の直径方
向に差し渡して互いに平行に配置した複数本の響き線に
よって構成したスナッピーを配置し、胴に第1振動ピッ
クアップを配置した構成を提案する。この構成によれ
ば、第1網状ドラムヘッドを叩けばスナッピーも振動
し、スナッピーによりスナッピー信号を生成することが
できる。
【0015】従って、第1網状ドラムヘッドの振動と、
スナッピーの振動の双方が第1振動ピックアップによっ
て電気信号に変換されるから、スナッピー信号を含むス
ネアドラム信号を得ることができる。この発明の請求項
5で提案する電気スネアドラムでは胴の一方の面と他方
の面に第1網状ドラムヘッドと第2網状ドラムヘッドを
装着すると共に、裏側に装着した第2網状ドラムヘッド
の外面に複数本の響き線を平行に架張して構成したスナ
ッピーを接触させて配置すると共に、第2網状ドラムヘ
ッドとスナッピーの振動を検出する第2振動ピックアッ
プを設ける。
【0016】この場合には、表側の第1網状ドラムヘッ
ドをを叩くことにより、胴を通じて裏側の第2網状ドラ
ムヘッドに振動が伝わり、裏側の第2網状ドラムヘッド
も振動する。この結果、第2網状ドラムヘッドが振動す
ることにより、これに接触して配置したスナッピーも振
動し、この振動が第2振動ピックアップによって検出さ
れてスナッピー信号を含むスネアドラム信号を得ること
ができる。
【0017】この発明の請求項6で提案する電気スネア
ドラムによれば、加張手段に第3振動ピックアップを装
着したから、第1振動ピックアップ及び第2振動ピック
アップから得られる電気スネアドラム信号に加えて、第
3振動ピックアップから加張手段を構成するリムを叩く
ことにより発生するリムショット信号も得ることができ
る。
【0018】以上説明したこの発明の構成によれば、網
状ドラムヘッドの振動に対応してスナッピー信号を発生
させ、このスナッピー信号を電気ドラム信号に付加して
スネアドラ音を得る構成としたから、網状ドラムヘッド
の叩き具合(演奏技術)による音量変化や音色変化に追
従したスネアドラム音の音色変化と減衰振動(サスティ
ーン)が得られ、アコースチックスネアドラムと同等の
演奏感を得ることができる。
【0019】従ってこの点で、この発明によればアコー
スチックスネアドラムと同等のスネアドラムの音色を得
ることができる利点が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1にこの発明による請求項1で
提案したスネアドラムの一実施例を示す。図1において
100は請求項1で提案した電気スネアドラム、200
は増幅器201とスピーカ202とによって構成される
拡声装置を示す。この発明による電気スネアドラム10
0は円筒状の胴101と、この胴101の一方の開口端
面に張られた第1網状ドラムヘッド102Aと、この第
1網状ドラムヘッド102Aに張力を与える加張手段1
03と、網状ドラムヘッド102Aの振動を電気信号に
変換し、電気ドラム信号DSを発生する振動ピックアッ
プ104Aと、スナッピー音発生手段120と、このス
ナッピー音発生手段120が出力するスナッピー信号S
NPを電気ドラム信号DSに加えるミキサ装置130
と、ミキサ装置130で加え合わせた信号を電気スネア
ドラム100から取り出す電気コネクタ140とによっ
て構成される。
【0021】胴101は例えば木製或いはアルミダイキ
ャスト等の金属、強化プラスチック等で構成することが
でき、アコースチックドラムの胴をそのまま用いること
もできる。請求項1で提案する電気スネアドラムの特徴
とする構成は第1ドラムヘッドを網状とした点と、この
第1網状ドラムヘッドの振動を第1振動ピックアップ1
04Aによって電気的に取り出す点と、スナッピー音発
生手段120により第1網状ドラムヘッド102Aの振
動に対応したスナッピー信号を発生させる構造とした点
である。
【0022】スネアドラムの特徴とするスナッピー音発
生手段120の構成を説明する前に、この発明の特徴の
一つである第1網状ドラムヘッド102Aを用いた電気
ドラムの構成及びその特質について予め説明することに
する。第1網状ドラムヘッド102Aの材質としては、
硬度が硬い材質の線状で構成した網が望ましい。材質と
しては主に金網が考えられる。金網の中でも鋼性の高
い、例えばステンレス鋼線、ニッケル線、ピアノ線等を
用いることができる。また金網以外でも例えばカーボン
繊維のように硬度が硬い材質の線材で編んだ網状体でも
よい。
【0023】第1網状ドラムヘッド102Aに張力を与
える加張手段103はアコースチックドラムの場合と同
様に胴101の上端側と下端側に配置したフープ103
Aとフレーム103B及びこれら間を締め付けるテンシ
ョンボルト103Cとによって構成され、この加張手段
103によって胴101の一方の開口端面に適当な張力
が与えられて張られる。なお、フープ103Aの上部側
をリムと呼んでいる。以下リムに符号103Dを付して
説明する。
【0024】第1振動ピックアップ104Aは、例えば
圧電素子或いは電磁変換素子等の振動ピックアップを用
いることができ、圧電素子の場合は胴101の内壁或い
は第1網状ドラムヘッド102Aと胴101との接合面
の部分等に直接装着して第1網状ドラムヘッド102A
の振動を検出する。図2に示す実施例では電気ドラムの
第1振動ピックアップ104Aを圧電素子とした場合を
示す。この実施例では胴101の上端側、つまり第1網
状ドラムヘッド102Aと接触する面に切欠105を形
成し、この切欠105内に第1振動ピックアップ104
Aを格納し、その上に図3に示すように振動受駒106
を被せて第1振動ピックアップ104Aを保護すると共
に、第1網状ドラムヘッド102Aの振動をこの振動受
駒106を通じて第1振動ピックアップ104Aに伝達
させるように構成することができる。振動受駒106は
金属或いは木製乃至は強化プラスチック等で構成するこ
とができる。振動受駒106を金属とした場合は高音が
強調された音色が得られる。また木製或いは強化プラス
チックによって構成した場合は、低音乃至中、低音域が
強調された音色が得られる。また振動受駒106を金属
とした場合には圧電素子AZに被着形成した一方の電極
AWを共通電位(アース電位)とすることにより、この
共通電位に振動受駒106を接触させることにより、圧
電素子AZをシールドすることができ、電気的なノイズ
の混入を阻止することができる利点が得られる。
【0025】このように構成した電気スネアドラム10
0をステック(特に図示しない)で叩くことにより第1
網状ドラムヘッド102Aが振動し、その振動が図2及
び図3に示す実施例では振動受駒106を介して第1振
動ピックアップ104Aに伝わり、第1振動ピックアッ
プ104Aはその振動を電気ドラム信号DSに変換し、
その電気ドラム信号DSをコネクタ140から出力し、
拡声装置200で音として放音させる。
【0026】この構成において直径が10インチの胴
に、線径が0.22mmφのステンレス鋼線によりメッシュ
#30(1インチ内にある目の数)で構成される金網を
第1網状ドラムヘッド102Aとして用いたところ、低
域から高域まで含んだ自然な(ドラムらしい)音色が得
られた。一方、線径が0.14mmφのステンレス鋼線によ
りメッシュ#50で構成される金網を第1網状ドラムヘ
ッド102Aとして用いたところ、特定の高域倍音が多
く低域が少ない。アコースチックドラムで言えば薄いド
ラムヘッドを張ったドラム、いわゆるタンバリン系の音
色が得られた。
【0027】次に、線径が0.29mmφのステンレス鋼線
によりメッシュ#16で構成される金網を第1網状ドラ
ムヘッド102Aとして用いたところ、金属質の倍音を
多く含んだメタル・パーカッションのような音色が得ら
れた。網の材質として、例えば軟質樹脂を被膜した金属
線を用いた場合は、金属質な倍音が低減した音色が得ら
れる。また金網に樹脂をコーティングしても同様の効果
が得られた。
【0028】上述したように、第1網状ドラムヘッド1
02Aの材質及び網に表面加工を施したり、網を構成す
る線材の直径、網のメッシュ#を変えることによって音
色を変えることができる。以上により、この発明の特徴
の一つとする電気ドラムの基本構成が理解できよう。
【0029】次に、請求項1によるスネアドラムの要部
となるスナッピー音発生手段120の構成を詳細に説明
する。スナッピー音発生手段120は図2に示すよう
に、フレーム103Bと一体に形成した平板部121に
支持することができる。平板部121には軸承122を
板面から突出して設けられ、この軸承122にくの字に
折曲形成した回動支持片123を回動自在に支持する。
回動支持片123の一方の突片に長孔を形成し、この長
孔に平板部121から突出させた調整ネジ124を貫通
させ、この調整ネジ124によって回動支持片123の
回動姿勢を任意の角度位置に設定できるように構成す
る。このためには、図4及び図5に示すように平板部1
21と回動支持片123との間にスプリング125を装
着し、このスプリング125によって回動支持片123
に一方向の回転偏倚力を与える構成としている。
【0030】回動支持片123の他端側には共鳴板12
6を装着する。この共鳴板126は薄板で構成され、材
質は比較的硬質で剛性のある(腰が強い)合成樹脂フイ
ルム或いはバネ性(弾性)のある薄い金属板を用いるこ
とができる。具体的には合成樹脂フイルムであれば厚み
が例えば100〜300μm 程度のポリエチレンテレフ
タレート、金属板であれば厚みが0.1mm程度のステンレ
ス鋼を用いることができる。
【0031】共鳴板126の表側には響き線127が響
き線保持金具127Aと取付ネジ127Bによって共鳴
板126に抑え付けられて装着される。響き線127は
複数本の鋼線またはステンレス鋼線、真鍮線等の金属線
或いはポリプロピレン、ナイロン等の樹脂材料等によっ
て構成することができる。複数本の響き線127は一端
側(取付側)が響き線保持金具127Aに溶接等で固定
されて一体化され、他端側(第1網状ドラムヘッド10
2Aに接触する側)は自由端とされる。各響き線127
は波形に形成され、この波形によって共鳴板126に対
して多点状に接触させ、響き線127が振動することに
より、共鳴板126を多点で叩く構造としている。共鳴
板126の裏側には圧電変換器128を貼着し、共鳴板
126の振動を電気信号に変換させ、スナッピー信号を
発生させる。このスナッピー信号は図1及び図2に示す
ミキサ装置130で第1振動ピックアップ104Aで得
られる電気ドラム信号DSと加算し、拡声装置200に
送られる。
【0032】図4は響き線127の遊端が第1網状ドラ
ムヘッド102Aの裏面に弾接している状態を示すが、
調整ネジ124を調整することにより図5に示すように
響き線127の遊端を第1網状ドラムヘッド102Aか
ら離し、スナッピーオフの状態に設定することができる
構造としている。図4に示す状態において、第1網状ド
ラムヘッド102Aが叩かれると、響き線127が第1
網状ドラムヘッド102Aを介して励振され、響き線1
27が振動する。響き線127が振動することにより、
響き線127によって共鳴板126が多点で叩かれ「ザ
ー、ザー」と言うスナッピー信号SNPを発生する。こ
のスナッピー信号SNPが電気ドラム信号に加算されて
拡声装置200に送られるから、拡声装置200はドラ
ム音に「ザー、ザー」と言うスナッピー信号を付加した
スネアドラム音を放音する。スナッピー音は第1網状ド
ラムヘッド102Aが振動している間接続して付加さ
れ、アコースチックスネアドラムと同等の音色変化と減
衰振動(サスティーン)が得られる。
【0033】ここで、請求項1で提案した電気スネアド
ラムがアコースチックスネアドラムと同等の音色変化と
サスティーンが得られる理由について説明する。この発
明では響き線127は第1網状ドラムヘッド102Aに
弾性的に圧接しているので、第1網状ドラムヘッド10
2Aの振動の大きさの変化に伴って響き線127の振動
も変化する。すなわち、第1網状ドラムヘッド102A
が強く叩かれて大きく振動すると響き線127も大きく
振動し、共鳴板126を強く叩き、また多点状に接触し
ている共鳴板126を叩く点数も増えて、スナッピー音
は比較的大きな音量になり音色も荒々しい肌理(きめ)
のあらい音となる。一方、第1網状ドラムヘッド102
Aが弱く叩かれた場合は響き線127は小さく振動し共
鳴板126を弱く叩き、また多点状に接触している共鳴
板126を叩く点数が減って、スナッピー音は比較的小
さな音量になり音色も優しい肌理の細かい音となる。次
に、響き線127はその極一部、つまり遊端を第1網状
ドラムヘッド102Aの裏側に弾接させ、第1網状ドラ
ムヘッド102Aに対して粗の状態で結合させたから、
第1網状ドラムヘッド102Aが振動する状態の負荷と
しては軽い状態で結合していると見ることができる。
【0034】従って、第1網状ドラムヘッド102Aの
振動で発生する電気ドラム信号DSのサスティーンも充
分得られ、更にその第1網状ドラムヘッド102Aの振
動の状態に追従してスナッピー音が付加されるから、ア
コースチックのスネアドラムに近い音が得られることに
なる。また、図4が示す状態において、調整ネジ124
を調整することで、回転支持片123の角度が変化し、
それに伴って第1網状ドラムヘッド102Aに対する響
き線127の接触の仕方(接触の強さ)が変化し音色と
サスティーンをコントロールすることができる。例え
ば、響き線127を第1網状ドラムヘッド102Aに強
く圧接させるほど、それだけ第1網状ドラムヘッド10
2Aに対する振動の負荷が増えてミュートする度合いが
大きくなり電気ドラム信号DSのサスティーンが短くな
って、また響き線127と共鳴板126の接触の強さが
増すので中低域が強調されたスナッピー音となり、結果
としてアタックの効いた短めのスネアドラム音を得るこ
とができる。
【0035】以上説明した実施例では、スナッピー信号
SNPを機械式のスナッピー音発生手段120によって
発生させる構造の実施例を説明したが、スナッピー信号
SNPを電子回路によって発生させることもできる。図
6以下に電子スナッピー音発生手段を内蔵した電子スネ
アドラム用拡声装置の実施例を示す。図6以下に示す2
10は電子回路によって構成した電子スナッピー音発生
手段を示す。図6に示す拡声装置200の入力端子20
1には、図1及び図2に示した電気スネアドラム100
からスナッピー音発生手段120を除去した構造の電気
ドラム、つまり第1振動ピックアップ104Aが出力す
る電気ドラム信号DSを入力するものとする。
【0036】電気ドラム信号DSは入力端子201から
加算器202を通じて増幅器203に入力され、増幅器
203で増幅されてスピーカ204からドラム音として
放音される。220は電気ドラム信号DSに倍音成分を
付加してスピーカ204から放音されるドラム音の音色
をアコースチックドラムの音色に近づけるための音色改
善回路を示す。
【0037】つまり、この音色改善回路220はこの例
では増幅器221と、倍音生成回路222と、フィルタ
223とによって構成した場合を示す。増幅器221は
入力端子201に入力される電気ドラム信号DSを所定
レベルまで増幅し、その増幅出力を倍音生成回路222
に入力する。倍音生成回路222は例えば両波整流回
路、単波整流回路或いは飽和増幅器等の非線形電子回路
で構成することができ、主に偶数倍の高周波成分を生成
させ、この高周波成分をフィルタ(例えばバンドパスフ
ィルタ)により可聴周波数帯の高周波成分を取り出し、
この高周波成分を加算器202で電気ドラム信号DSに
加算し、この高周波成分を加算した電気ドラム信号を増
幅器203で増幅し、スピーカ204から放音させるこ
とにより、そのドラム音は倍音成分に富み、より一層ア
コースチックドラムに近い音色となる。
【0038】電子スナッピー音発生手段210は、例え
ば白色ノイズ発生器211と、フィルタ212と、乗算
器213と、フィルタ214とによって構成することが
できる。乗算器213では白色ノイズ発生器211で発
生した白色ノイズに倍音生成回路222で発生した倍音
成分を積分器215を通じて取り出して乗算し、その乗
算出力に電気ドラム信号DSのエンベロープの変化に追
従して変化する白色ノイズ成分を得る。フィルタ214
はその白色ノイズ成分からスナッピー信号SNPに適し
た周波数のノイズ成分を抽出し加算器202に送り込
む。
【0039】従って、加算器202の出力側には電気ド
ラム信号DSに倍音成分とスナッピー信号SNPとが加
算されたスネアドラム信号SNDが得られ、このスネア
ドラム信号SNDを増幅器203で増幅し、スピーカ2
04を駆動することによりスピーカ204からスネアド
ラム音を放音させることができる。図7に倍音生成回路
222と積分器215の具体的な実施例を示す。図7に
示す実施例では、倍音生成回路222を全波整流回路で
構成し、その全波整流回路で電気ドラム信号DSを全波
整流し、その全波整流した整流出力信号DDSを倍音成
分としてフィルタ223に供給すると共に、その一部を
積分器215に分岐し、積分器215を通じて電気ドラ
ム信号DSのエンベロープ信号を抽出する。積分器21
5としては、最も簡素な例としてダイオードDとコンデ
ンサCとによって構成される急速充電回路と、抵抗器R
とによって構成する遅速放電回路とによって構成するこ
とができ、その出力には整流出力信号DDSを平滑した
エンベロープ検出信号EOとなる。このエンベロープ検
出信号EOを乗算器213に与えることにより、このエ
ンベロープ検出信号EOのレベルに対応したレベルを持
つ白色ノイズを抽出することができる。なお、フィルタ
214の出力側等にスイッチ216を設け、必要に応じ
てスナッピー信号SNPを遮断することができる構成と
しておくことにより、スナッピーオフの状態を設定でき
るように構成することができる。また、図1乃至図5に
示した機械式のスナッピー音発生手段120と、電子ス
ナッピー音発生手段210とを併用することにより、ス
ナッピーのよく利いたスネアドラム音を得ることができ
ることは容易に理解できよう。
【0040】図8はこの発明の請求項4で提案する電気
スネアドラムの実施例を示す。請求項4で提案する電気
スネアドラムは胴101の一方の開口面にスナッピー音
発生手段120を差し渡って配置すると共に、このスナ
ッピー音発生手段120の上面に第1網状ドラムヘッド
102Aを被せ、胴101の他端の開口面は開放状態の
ままとした構成とした電気スネアドラムを提案するもの
である。
【0041】ここで、この請求項4で提案する電気スネ
アドラムに用いるスナッピー音発生手段120は通常の
アコースティックスネアドラムに用いられているスナッ
ピーと同様のスナッピーを用いる。つまり、通常のアコ
ースティックスネアドラムに用いられているスナッピー
は図8に示すように複数本の響き線(スプリング状に巻
回されたバネ線)を平行に架設し、ストレイナと呼ばれ
ている切替手段150によってベルト152を介して張
った状態と緩めた状態に切り替えられる。151はこの
切替えを行う操作レバーを示す。胴101にはベルト1
52を通過させる切欠101Aを形成し、この切欠にベ
ルト152を通すことによって第1網状ドラムヘッド1
02Aに張力が与えられても、スナッピー音発生手段1
20を独立して切替え操作することができるように構成
した場合を示す。
【0042】請求項4で提案する電気スネアドラムは上
述した構成であるが、請求項6で提案する電気スネアド
ラムは請求項4で提案した電気スネアドラムの構成に加
えて加張手段103に第3振動ピックアップ104Cを
装着した構成を提案するものである。図8に示す実施例
では加張手段103を構成するラグ103Eに第3振動
ピックアップ104Cを装着した場合を示す。ラグ10
3Eは胴101の周面に突出して設けられ、上面側にネ
ジ孔103Fを有し、このネジ孔103Fにテンション
ボルト103Cを螺合させてフープ103Aをこのラグ
103Eに向かって引き寄せ、ラグ103Eに向かって
引き寄せる力によって第1網状ドラムヘッド102Aに
張力を与える。
【0043】ラグ103Eに第3振動ピックアップ10
4Cを装着することによりリム103Dを叩くと、その
衝撃がテンションボルト103Cを通じてラグ103E
に伝達され、第3振動ピックアップ104Cで電気信号
に変換される。このように第3振動ピックアップ104
Cを設けたことにより、第1網状ドラムヘッド102A
を叩くことによって発生するスネアドラム信号に加えて
第3振動ピックアップ104Cによりリム103Dを叩
いて発生する、いわゆるリムショット信号を発生させる
ことができる。これらのスネアドラム信号とリムショッ
ト信号をミキサ装置130により混合して電気コネクタ
140から取り出し、その合成信号を図6または図7に
示した拡声装置200に入力することにより、拡声装置
200からスネアドラム音に加えてリムショット音を発
音させることができる。
【0044】図9乃至図11に図8に示した電気スネア
ドラムの各部の詳細構造を示す。図9ではラグ103E
の取付構造と、第1振動ピックアップ104Aと第3振
動ピックアップ104Cの取付構造の詳細を示す。な
お、この図9ではスナッピー音発生手段120は省略し
て示している。図10にスナッピー音発生手段120の
架張状況と切替手段150の取付構造を示す。この図1
0ではスナッピー音発生手段120に張力を与え、第1
網状ドラムヘッド102Aにスナッピー音発生手段12
0を接触させている状況を示す。つまり、スナッピーオ
ンの状態を示している。図11はスナッピー音発生手段
120を緩め、スナッピーオフの状態を示す。
【0045】図12はこの発明の請求項5で提案する電
気スネアドラムの構成と、請求項6で提案する電気スネ
アドラムの実施例を示す。請求項5で提案する電気スネ
アドラムは胴101の一方と他方の開口に第1網状ドラ
ムヘッド102Aと第2網状ドラムヘッド102Bを装
着すると共に、裏側(打面とは反対側の面)に配置した
第2網状ドラムヘッド102Bの外側の面にスナッピー
音発生手段120を装着した構成としたものである。
【0046】このように、打面とは反対側の面に装着し
た第2網状ドラムヘッド102Bにスナッピー音発生手
段120を接触させて設けても、第2網状ドラムヘッド
102Bは表側の第1網状ドラムヘッド102Aが叩か
れて振動すると、その振動が胴101を通じて第2網状
ドラムヘッド102Bに伝達され、第2網状ドラムヘッ
ド102Bも振動する。この結果、スナッピー音発生手
段120を励振し、スナッピー音に相当する振動を発生
する。図12に示す例では図13に示すように胴101
の下側の開口端に第2振動ピックアップ104Bを設
け、この第2振動ピックアップ104Bによってスナッ
ピー音発生手段120の振動を電気信号に変換し、ミキ
サ装置130で第1振動ピックアップ104Aと第3振
動ピックアップ104Cの各検出信号と共に加え合わせ
る構成とした場合を示す。
【0047】第2振動ピックアップ104Bは第1振動
ピックアップ104Aと同様の構造とすることができ
る。第3振動ピックアップ104Cは図13に示す例で
はラグ103Eを胴101に固定するネジによって振動
受金具103Fを胴101の内周面に固定し、この振動
受金具103Fに第3振動ピックアップ104Cと装着
して支持した場合を示す。つまり、図13に示す例で
は、振動受金具103Fをくの字状に折曲形成し、第2
振動ピックアップ104Bを支持した部分を胴101の
内周面から離れて支持し、その間隙部分に防振材103
Gを挟み込んだ構造とした場合を示す。この防振構造に
より第3振動ピックアップ104Cにはリムショットに
伴う衝撃だけが伝わり、第1及び第2網状ドラムヘッド
102A,102Bの各振動(ドラム音に相当する振
動)は防振され、ドラム音とリムショット音の分離を確
実に行うように構成した場合を示す。このようにドラム
音とリムショット音の分離を確実にすることにより、ミ
キサ装置130における混合比を自由に設定できること
になる。
【0048】図13はスナッピーオンの状態、図14は
スナッピーオフの状態を示す。図15は図12で説明し
た請求項5と6で提案した電気スネアドラムを裏側から
見た図を示している。
【0049】
【発明の効果】この発明による電気スネアドラムによれ
ば、ドラムヘッドを叩く強さや叩く場所で変化する音色
を得ることができて、更にスティックの種類を変えれ
ば、そのスティックに対応した音色が得られる。また、
ドラムヘッドを叩いて鳴らした後でドラムヘッドの振動
を手やスティックで押さえて音のサスティーンを短くす
る「ミュート」と呼ばれる奏法や、リムを叩いて硬質な
音色を得る「リムショット」や「オープンリムショッ
ト」と呼ばれる奏法が可能である。つまり、演奏技術に
よってドラムヘッドの振動を自在に変化させたり、リム
を叩いて振動を与えることで、それらの振動の変化を音
の変化として表現することができる。この結果アコース
ティックスネアドラムの奏法と何等変わることなく演奏
することができる。
【0050】更に、この発明の電気スネアドラムでは、
演奏者はアコースティックスネアドラムで行うのと同じ
感覚でスナッピーの当たり具合を調整して好みの音色を
作ったり、スナッピーをオフしたりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の請求項1で提案する電気スネアドラ
ムの一実施例を説明するための配置図。
【図2】図1で説明した電気スネアドラムの構成を説明
するための分解斜視図。
【図3】図1で説明した電気スネアドラムの基本となる
電気ドラムの要部の構造を説明するための断面図。
【図4】請求項1で提案した電気スネアドラムに用いる
機械式スナッピー音発生手段の一例を説明するための断
面図。
【図5】図4に示した電気スネアドラムのスナッピーオ
フに設定した状態を説明するための図。
【図6】この発明の請求項3で提案した電子スネアドラ
ム用拡声装置の一例を説明するためのブロック図。
【図7】図6に示した構成の一部を具体的に示した接続
図。
【図8】この発明の請求項4で提案した電子スネアドラ
ムの一実施例を説明するための分解斜視図。
【図9】図8に示した電気スネアドラムの一部の構造を
詳細に示す断面図。
【図10】図8に示した電気スネアドラムのスナッピー
オンの状態を示す断面図。
【図11】図8に示した電気スネアドラムのスナッピー
オフの状態を示す断面図。
【図12】この発明の請求項5で提案した電気スネアド
ラムの実施例を示す分解斜視図。
【図13】図12に示した電気スネアドラムの要部の構
造とスナッピーオンの状態を説明するための断面図。
【図14】図12に示した電気スネアドラムのスナッピ
ーオフの状態を説明するための断面図。
【図15】図12に示した電気スネアドラムを裏側から
見た斜視図。
【符号の説明】
100 電気スネアドラム 101 胴 102A 第1網状ドラムヘッド 102B 第2網状ドラムヘッド 103 加張手段 104A 第1振動ピックアップ 104B 第2振動ピックアップ 104C 第3振動ピックアップ 105 切欠 106 振動受駒 120 スナッピー音発生手段 121 平板部 122 軸承 123 回動支持片 124 調整ネジ 125 スプリング 126 共鳴板 127 響き線 200 拡声装置 201 入力端子 202 加算器 203 増幅器 204 スピーカ 210 電子スナッピー音発生手段 211 白色ノイズ発生器 220 音色改善回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A.円筒状の胴と、 B.この胴の一方の開口端に張られ、硬度の高い材質の
    線材によって形成された第1網状ドラムヘッドと、 C.この第1網状ドラムヘッドに張力を与える加張手段
    と、 D.上記胴に装着され上記第1網状ドラムヘッドの振動
    を電気信号に変換する第1振動ピックアップと、 E.上記第1網状ドラムヘッドの振動に対応してスナッ
    ピー信号を生成するスナッピー音発生手段と、 F.このスナッピー音発生手段で発生したスナッピー信
    号を上記第1振動ピックアップから出力される電気ドラ
    ム信号に加えるミキサ装置と、 G.このミキサ装置で加算された電気信号を上記胴の外
    部に導出する電気コネクタと、によって構成したことを
    特徴とする電気スネアドラム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電気スネアドラムにおい
    て、上記スナッピー音発生手段を上記胴に装着した共鳴
    板と、一端側がこの共鳴板に保持され、他端側が上記網
    状ドラムヘッドの裏面に弾性的に圧接され弾性材で形成
    された響き線と、上記共鳴板に装着した圧電変換素子と
    によって構成し、この圧電変換素子に発生したスナッピ
    ー信号を上記振動ピックアップに発生する電気ドラム信
    号とミキサ装置で加算し、上記電気コネクタから取り出
    す構成としたことを特徴とする電気スネアドラム。
  3. 【請求項3】 A.入力端子に電気ドラム信号が入力さ
    れ、この電気ドラム信号を増幅してスピーカから上記網
    状ドラムヘッドの振動を音として放音する拡声装置と、 B.この拡声装置に付設された白色ノイズ発生器と、こ
    の白色ノイズ発生器が出力する白色ノイズと上記電気ド
    ラム信号とを乗算する乗算器とによって構成したスナッ
    ピー音発生手段と、 C.このスナッピー音発生手段で発生したスナッピー信
    号を上記電気ドラム信号に加算する加算手段と、 D.この加算手段で加算した信号をスネアドラム音とし
    て放音させる拡声手段と、によって構成したことを特徴
    とする電気スネアドラム用拡声装置。
  4. 【請求項4】 A.円筒状の胴と、 B.この胴の一方の開口に差し渡されて配置された複数
    本の響き線によって構成されたスナッピーと、 C.このスナッピーの上面に被せられ、硬度の高い材質
    の線材によって形成された第1網状ドラムヘッドと、 D.上記スナッピーに張力を加えた状態と、緩めた状態
    に切り替える切替手段と、 E.上記第1網状ドラムヘッドに張力を与える加張手段
    と、 F.上記胴に装着され、上記第1網状ドラムヘッドの振
    動と、上記スナッピーの振動を電気信号に変換する第1
    振動ピックアップと、 G.この第1振動ピックアップから出力される電気信号
    を上記胴の外部に導出する電気コネクタと、によって構
    成したことを特徴とする電気スネアドラム。
  5. 【請求項5】 A.円筒状の胴と、 B.この胴の一方の開口端に張られ、硬度の高い材質の
    線材によって形成された第1網状ドラムヘッドと、 C.上記円筒状の胴の他方の開口端に張られて配置さ
    れ、上記第1網状ドラムヘッドとほぼ同等の構造の第2
    網状ドラムヘッドと、 D.この第2網状ドラムヘッドの外面に沿って配置さ
    れ、複数本の響き線によって構成したスナッピーと、 E.上記スナッピーに張力を加えた状態と、緩めた状態
    に切り替える切替手段と、 F.上記第1及び第2網状ドラムヘッドに張力を与える
    加張手段と、 G.上記胴に装着され、上記第1網状ドラムヘッドの振
    動を電気信号に変換する第1振動ピックアップと、 H.上記胴に取り付けられ、上記第2網状ドラムヘッド
    と、上記スナッピーの振動を電気信号に変換する第2振
    動ピックアップと、 I.これら第1及び第2振動ピックアップから出力され
    る電気信号を加算して上記胴の外部に導出する電気コネ
    クタと、によって構成したことを特徴とする電気スネア
    ドラム。
  6. 【請求項6】 請求項1,4,5の何れかの電気スネア
    ドラムにおいて、上記加張手段の何れかの部分に第3振
    動ピックアップを装着し、この第3振動ピックアップに
    より上記加張手段を構成するリムに与えられる打撃を電
    気信号に変換し、この電気信号を上記第1及び第2振動
    ピックアップが出力する信号に加算して、上記電気コネ
    クタから出力する構成としたことを特徴とする電気スネ
    アドラム。
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