JPH11236898A - 横流ファン装置 - Google Patents

横流ファン装置

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JPH11236898A
JPH11236898A JP10309693A JP30969398A JPH11236898A JP H11236898 A JPH11236898 A JP H11236898A JP 10309693 A JP10309693 A JP 10309693A JP 30969398 A JP30969398 A JP 30969398A JP H11236898 A JPH11236898 A JP H11236898A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 横流ファンにおいて、性能を低下させないで
発生するノイズを減少させる。 【解決手段】 横流ファン100の吐出流路において、
流れの不安定性が生じるのを避けながら流れに局部的加
速を与えるためにランプ部30が背後/底壁20に設置
される。ランプ部30は、その流れに対する断面が楕円
の1/4の形状またはベルの形状となるように設けられ
る。ランプ部30はユニットの性能を低下させることな
く発生するノイズを減少させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、横流ファン装置に
関する。
【0002】横流ファンは、クロスフロー・タンジェン
シャルファンとしても知られている。このファンは、ラ
イン状に広がった流れを提供することができ、熱交換装
置の全長にわたって延び得る故に、プレート−フィン熱
交換器との適切な関係を有していることから、空調装置
に用いられる。所望の長さを得るために、インペラは、
複数のセグメント又はモジュールから形成することがで
き、この場合、これらのセグメントの1個又は複数個
は、全長を所望の長さとするために他のセグメントより
も短い長さとすることができる。横流ファンは、入口及
び出口が、一般に、公称上直角を成しているが、角度は
0°から180°が可能である。このインペラは、両端
で閉成されていることを除けば、前向き羽根遠心ファン
ホイールと同様である。流れは、ファン全体を通じてイ
ンペラ軸に直角であり、上流側で半径方向内向きにブレ
ード列に入り、インペラの内部を通過し、次いで、半径
方向外向きに再度ブレード列を通過する。流れは、ロー
タ軸に平行に延び、ロータと同方向に回転する偏心渦を
形成することによって特徴付けられている。
【0003】流れが最初に吸入ブレード列(上流ブレー
ド列)を通過し、次いで吐出ブレードを通過するにつれ
て2段階の動作が起こる。流れは、インペラを通って流
れるにつれて収縮し、吐出ブレードで高速となる(第2
段階)。流れは、インペラから放出され、渦の周りで回
転し押し潰されるにつれて再び収縮する。これらの効果
が組合わさって、横流ファンによって高い圧力係数が得
られる。渦壁は、入口を出口から分離して渦を安定させ
る作用をする。渦の領域には、再循環流だけが生じるの
で、そこでは有用な仕事がなされない。渦内の主な効果
は、エネルギが分散されることである。しかし、ファン
の安定性は、渦壁の隙間に対して非常に感度が高い。安
定した高性能と、インペラの渦の壁との相互作用によっ
て発生するトーンノイズ(tone noise)と、
の間に背反性があるために、このパラメータは非常に注
意深く調節されなければならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】インペラのブレードが
吐出側から吸入側へ動くにつれて、これらと渦壁が協働
する。ダクトのない分割システムの高壁型室内ファンコ
イルユニットにおいて、背後/底壁、特に2つの端壁の
近傍において流れが分離することによって発生するノイ
ズの問題がある。渦又は流れの分離が背後/底壁に生じ
ることが想像される。
【0005】本発明の目的は、流れの安定化を提供する
ことにある。
【0006】本発明の他の目的は、ノイズの発生を減少
させることである。
【0007】これらの目的及び後に明らかになる他の目
的は本発明によって達成される。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、イン
ペラと、該インペラと吐出部との間を延び、背後壁と渦
壁と一対の端壁とによって規定される吐出流路と、前記
吐出流路内の流れを安定化するための流れ安定化手段と
からなり、該流れ安定化手段は、前記インペラと前記吐
出部との間にあり前記吐出流路の断面積を局部的に減少
させる少なくとも1つの部材を含むことを特徴とする。
【0009】請求項1に従属する請求項2の発明では、
前記流れ安定化手段は、空気を案内する形状を有するこ
とを特徴とする。
【0010】同様に請求項1に従属する請求項3の発明
では、前記流れ安定化手段は、前記一対の端壁にそれぞ
れ近接して設置された一対の部材であることを特徴とす
る。
【0011】請求項3に従属する請求項4の発明では、
前記一対の部材は、それぞれ、空気案内面として作用す
る曲面を有することを特徴とする。
【0012】請求項4に従属する請求項5の発明では、
前記曲面は楕円の一部であることを特徴とする。
【0013】請求項1に従属する請求項6の発明では、
前記吐出部の前記断面積の局部的減少量は20%よりも
少ないことを特徴とする。
【0014】本発明は横流ファン流れに安定性を与える
ことを課題としている。流れの安定化は、渦又は流れの
分離が生じると考えられる壁の近傍の流れを加速するこ
とによって達成される。この流れの安定化は、インペラ
の端の近傍の背後/底壁にランプ(ramp)形状の流
れ安定化装置を設置することによって達成される。流れ
の方向に見て、適切なランプ部の断面は、それぞれ、ほ
ぼ楕円の1/4及びベルの形状をしている。ランプ部は
流れと交差する方向に0.2平方インチ(129mm2
から1.5平方インチ(968mm2)の範囲での最大断面
積を有している。ランプ部は、一般に1dB以下のノイズ
レベルに影響を有するが、ランプ部の寸法及び設置を特
定なものにすることでノイズが約5dB減少する。このラ
ンプ部は、吐出部のわずか0.25インチ(6.35m
m)上流にあるか、インペラとの隙間が効果を生じる点
に、例えば、5インチ(127mm)だけ吐出部の上流に
ある。吐出部の上流の位置はランプ部によって占められ
る吐出路の割合に影響を与え、この割合はこの位置が上
流側へ移行するにつれて増加するものである。ランプ部
によって占められる吐出路の最大パーセンテージは、一
般には1%より少ないが、0.5%から20%の範囲が
可能である。
【0015】基本的には、横流ファンの吐出流路が、背
後/底壁にランプ部を配設することによって、流れの不
安定性が生じるのを避けながら、流れの局部的な加速を
発生させるように改良されている。ランプ部は、ユニッ
トの性能の低下を生じることなしに発生するノイズを減
少させる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1及び2において、符号10
は、分割システムの室内ファンコイルユニット全体を示
す。従来例のように、インペラ又はロータ12が回転す
ると、冷却モードでは分割空調システムのエバポレータ
となり、加熱モードではコンデンサとなる熱交換部14
−1,14−2,14−3を通して空気が引かれる。熱
交換部14−1〜14−3を通過して加熱され又は冷却
された空気は、その後、インペラ12を通じて、側壁1
8、背後/底壁20及び渦壁22によって規定される吐
出部に入る。背後壁20の湾曲した入口部20−1と渦
壁22の頂部22−1はインペラ12と協働してファン
100の吸引側Sを規定し、この吸引側Sをファン10
0の吐出側Dから分離する。加熱され又は冷却された空
気は順番にルーバー24及びルーバー26を通って吐出
部から部屋内に入る。ルーバー24及びルーバー26
は、典型的には、回転でき、互いに体して90°になる
ように設けられていることで、空気の流れを室内に向け
ることができるようになっている。
【0017】特に図3を参照して、インペラ又はロータ
12は、概略円筒形であり、その外面に沿って軸方向に
配置された複数のブレード12−1を有する。インペラ
12は、数個のモジュール12−2からなり、各モジュ
ールは隣接する対の仕切円板12−3によって又は1個
の端円板12−4と1個の仕切円板12−3によって区
画される。複数のブレード12−1は各隣接する対の円
板間を長手方向に延びる。各ブレード12−1は、その
長手方向の端の1つで一方の円板に取り付けられ、他端
で対になっている他方の円板に取り付けられる。インペ
ラ12は、図3に示すように複数モジュールから成って
もよいし、単品のモジュールから成っていても良く、こ
の場合、ブレードは両端でそれぞれ端盤に取り付いてい
る。所望の長さを得るために、複数のモジュールが使用
される所では、モジュールの長さが違っていても良く、
この場合、通常端部のモジュール長さは調整された長さ
になっている。
【0018】これまでに説明されたユニットの構造はほ
ぼ従来のものである。長さが21.89インチ(556
mm)、直径が3.5インチ(88.9mm)であり、35
枚のブレードを有し、吐出部面積は61.29平方イン
チ(39540mm2)であり、1050rpmで運転す
るインペラを有するユニットに対して試験を行ったとこ
ろ、図5のグラフが得られた。更に、測定された吐出量
は、234.9cfmであり、1/3オクターブ音響出
力(Lw)は50.3dBであった。次いで、ユニット1
0はランプ部30を壁20上に設置することによって改
良された。図4、図7及び図8それぞれに説明されてい
るように、適切なランプ部30,130,230は、矢
で示されている流れの方向に、楕円の1/4の形又はベ
ル曲面状の形を成しており、流れを方向付け及び加速す
るための空気案内面を提供している。ランプ部30は、
高さを0.20インチ(5.08mm)から0.75イン
チ(19.05mm)、長さを0.5インチ(12.7m
m)から1.5インチ(38.1mm)、幅を0.4イン
チ(10.16mm)から1.5インチ(38.1mm)に
できる。2個のランプ部30が上述の装置内で使用され
る時には、ランプ部30の位置は、一般に、端壁18か
ら0.75インチ(19.05mm)か1.75インチ
(44.45mm)またはこれらの値の間にあり、吐出部
40内でルーバー24,26の0.25インチ(6.3
5mm)から5インチ(127mm)上流にあるべきであ
る。
【0019】各々0.31インチ(7.87mm)の高
さ、0.75インチ(19.05mm)の長さ及び0.8
8インチ(20.32mm)の幅を有する一対のランプ部
30を、ルーバー24から上流に0.3インチ(7.6
2mm)、対応の端壁18から1.2インチ(30.48
mm)の位置に置いて、ユニット10を、上述と同じ条件
で操作した。図6はこの試験結果を示す。更に、測定さ
れた吐出量は241.6cfmであり、1/3オクター
ブ音響出力(Lw)は45.2dBであった。従って、本
発明は、公称流量が増加した状態でノイズが5.1dB減
少した。
【0020】図7に改良したランプ部130が示されて
いる。ランプ部130は、それが流れの方向に対称的で
あり、特に、ランプ部130の面130−1がベル状曲
線を規定している点で、ランプ部30と異なっている。
ランプ部30の場合は、広い寸法範囲に適応する。壁1
8に係合しているランプ部130については、適切な幅
は1.25インチ(31.8mm)、長さは1.0インチ
(25.4mm)であり、高さは0.38インチ(0.9
65mm)〜0.5インチ(12.7mm)にしてもよい。
この時、ランプ部の頂部は、高さを直径とする円の一部
となる。図8を参照して、改良されたランプ部230
は、壁18から離間されている点でランプ部130と異
なっている。面230−1は、面130−1と同様に、
流れ方向に対してベル状の曲面を規定している。ランプ
部は、壁18に係合している場合には、壁18から離間
した場合よりも幅が広くなる傾向にある。
【0021】以上に本発明の望ましい実施形態が説明さ
れ記載されたが、他の改良も当業者が行い得る。例え
ば、ランプ部が空気案内として作用するものであれば、
このランプ部を他の形状にしても良い。また、場合によ
っては、ユニットの寸法によって、ユニットは2個以上
のランプ部を用いることが望ましいこともあり得、ラン
プ部寸法及び間隙を、ランプ部を側壁から3インチ(7
6.2mm)又はそれ以上離間させることによって変えて
もよい。しかし、ランプ部に対する基本的な必要条件
は、ランプ部が流れの不安定性を避けながら流れに局部
的加速を与えることである。従って、本発明の意図する
所は添付の請求項の範囲のみによって限定されるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ファンコイルユニットの部分的切断図である。
【図2】本発明を用いたファンコイルユニットの垂直断
面図である。
【図3】図1のファンインペラの斜視図である。
【図4】図1のランプ部の斜視図である。
【図5】ランプ部なしのユニットについて、音響出力レ
ベル(1ピコワットを基準とするデシベル(dB re 1x
10-12W)で表す)と周波数との関係を示す特性図であ
る。
【図6】本発明の教示に基づいて適宜に2つのランプ部
を有するユニットについて、音響出力レベル(1ピコワ
ットを基準とするデシベル(dB re 1x10-12W)で表
す)と周波数との関係を示す特性図である。。
【図7】ランプ部の他の実施形態を示す斜視図である。
【図8】ランプ部の更に他の実施例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
10…インドアファンコイル 12…インペラ 12−1…ブレード 14−1,14−2,14−3…熱交換器 18…側壁 20…背後/底壁 20−1…入口部 22…渦壁 22−1…渦壁の頂部 24,26…ルーバー 30…ランプ部 40…吐出部 100…ファン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インペラ(12)と、 該インペラと吐出部との間を延び、背後壁(20)と渦
    壁(22)と一対の端壁(18)とによって規定される
    吐出流路と、 前記吐出流路内の流れを安定化するための流れ安定化手
    段(30,130,230)とからなり、 該流れ安定化手段は、前記インペラと前記吐出部との間
    にあり前記吐出流路の断面積を局部的に減少させる少な
    くとも1つの部材を含む横流ファン装置。
  2. 【請求項2】 前記流れ安定化手段は、空気を案内する
    形状を有する請求項1に記載の横流ファン装置。
  3. 【請求項3】 前記流れ安定化手段は、前記一対の端壁
    にそれぞれ近接して設置された一対の部材である請求項
    1に記載の横流ファン装置。
  4. 【請求項4】 前記一対の部材は、それぞれ、空気案内
    面として作用する曲面を有する請求項3に記載の横流フ
    ァン装置。
  5. 【請求項5】 前記曲面は楕円の一部である請求項4に
    記載の横流ファン装置。
  6. 【請求項6】 前記吐出部の前記断面積の局部的減少量
    は20%よりも少ない請求項1に記載の横流ファン装
    置。
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