JPH11236431A - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents
熱硬化性樹脂組成物Info
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- JPH11236431A JPH11236431A JP10041946A JP4194698A JPH11236431A JP H11236431 A JPH11236431 A JP H11236431A JP 10041946 A JP10041946 A JP 10041946A JP 4194698 A JP4194698 A JP 4194698A JP H11236431 A JPH11236431 A JP H11236431A
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Abstract
れ、さらに耐酸性、貯蔵安定性の良好な一液型塗料とし
て利用可能な熱硬化性樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 一分子中に2個以上のエポキシ基を有す
る化合物(A)、例えばエポキシ当量50〜1,000
のビニル系共重合体と、一分子中に2個以上のカルボキ
シル基を有する化合物(B)、例えば酸価5〜150
(mgKOH/g)のポリエステル樹脂と、カルバメー
ト基を有する化合物(C)とを含有し、かつ、化合物
(A)と化合物(B)の合計100重量部に対して化合
物(C)の含有割合が0.05〜10.0重量部である
熱硬化性樹脂組成物。
Description
性脂組成物に関するものであり、さらに詳細には、塗料
の貯蔵安定性に優れ、かつ、塗膜に良好な物性、耐久性
を与え、特に耐酸性に優れる、とりわけプレコートメタ
ル(以下、PCMと称す。)用途に適した熱硬化性樹脂
組成物に関するものである。
基含有ポリエステル樹脂のようなポリオールとメラミン
樹脂との架橋システムが塗料の安定性、塗膜物性に優
れ、数十年に渡り主流を占めてきた。しかし、これらメ
ラミン架橋塗膜は耐酸性が不充分であり、酸性雨の様な
酸成分により加水分解され易く、塗膜表面のエッチング
による外観不良のみならず、ひどい場合には下地金属ま
で影響し、錆が発生する等の問題を抱えている。近年、
特に屋外で使用される屋根、壁などのPCM建材分野に
おいて長期耐久性が求められており、問題視されつつあ
る。
い種々の架橋方式が提案され実用化の検討がなされてい
る。その一つとして材料の入手が容易であり、メラミン
架橋と比較してもそれほどの価格アップにならない等の
実用的見地から、カルボキシル基を有する化合物とエポ
キシ基を有する化合物とを組み合わせて成る熱硬化性樹
脂組成物がある。
特開昭51−114429号公報、欧州特許第29,5
95号公報、米国特許第4,371,667号公報、同
第4,650,718号公報、同第4,618,811
号公報、同第4,703,101号公報、同第4,76
4,430号公報等に公開されている。
存する樹脂組成物においては、充分な塗膜の物性や耐酸
性を得るために、架橋反応促進の為のイミダゾール系触
媒などの触媒を必須とするが、逆に塗料の経時増粘や経
時変化による硬化性の低下などの問題がある。
数を減少させれば、例えばPCMの様な、雰囲気温度2
50〜350℃下で15〜30秒間の様な高温短時間の
焼き付け条件下では、エポキシ基とカルボキシル基との
反応が充分に進行せず、加工性、耐溶剤性に劣り、耐酸
性においてもレベルの低い塗膜を与えることになってし
まう。
例えば、カルボキシル基をt−ブチルエステルとしてブ
ロック化し、加熱によりイソブテン脱離分解により遊離
カルボキシル基を再生するといった方法(特開平1−1
04646号公報)や同じくカルボキシル基をビニルエ
ーテルでブロック化し熱潜在性酸触媒で解決させる方法
(特開平4−218561号公報)等が提案されている
が、いずれも前記PCMの様な高温雰囲気下での短時間
焼き付け条件下では硬化が充分進行せず、塗膜に充分な
物性や耐酸性を与えないのが現状である。
て化学的性能、物理的性能に優れることは勿論、さらに
耐酸性を付与し、且つ貯蔵安定性の良好な一液型塗料と
して利用可能な熱硬化性樹脂組成物が求められている。
で、上記PCMの如き硬化条件においても充分な塗膜性
能を発現し、特に耐酸性に優れる塗膜を提供する一液型
塗料として利用可能な熱硬化性樹脂組成物を提供するこ
とにある。
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、カルバメー
ト基を含有する化合物が、特にカルボキシル基とエポキ
シ基との硬化系において、極めて有効なる熱潜在性反応
促進触媒となり、カルボキシル基とエポキシ基とが共存
する組成物の貯蔵安定性に優れ、且つ充分な塗膜性能を
発現すること等を見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
物(A)と、一分子中に2個以上のカルボキシル基を有
する化合物(B)と、カルバメート基を有する化合物
(C)とを含有し、かつ、化合物(A)と化合物(B)
の合計100重量部に対して化合物(C)の含有割合が
0.05〜10.0重量部であることを特徴とする熱硬
化性樹脂組成物、
(C)が、下記一般式(I)
炭化水素基を表す。)で示されるカルバメート基を有す
る化合物である上記(I)記載の熱硬化性樹脂組成物、
〜1,000のビニル系共重合体であり、化合物(B)
が酸価5〜150(mgKOH/g)のポリエステル樹
脂である上記(1)または(2)記載の熱硬化性樹脂組
成物、
ボキシル基と反応する官能基を有する化合物(D)を、
化合物(A)と化合物(B)の合計100重量部に対し
て30重量部以下の範囲で含有する上記(1)、(2)
または(3)記載の熱硬化性樹脂組成組成物、および
ルアミノ基、アルコキシメチルアミノ基、水酸基および
ブロックイソシアネート基よりなる群から選ばれる少な
くとも1種の官能基を有するものである上記(4)記載
の熱硬化性樹脂組成物、を提供するものである。
本発明において、一分子中に2個以上のエポキシ基を有
する化合物(A)としては、例えば、芳香族エポキシ樹
脂、脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等のエポ
キシ樹脂、さらに、エポキシ基含有ビニル系モノマーの
単独重合体、該エポキシ基含有ビニル系モノマーとその
他のビニル系モノマーとの共重合体(以下、エポキシ含
有ビニル系重合体と言う)、ポリカルボン酸とエピクロ
ルヒドリンとの反応によって得られるようなポリカルボ
ン酸ポリグリシジルエステル類、ポリオールとエピクロ
ルヒドリンとの反応によって得られるようなポリオール
ポリグリシジルエーテル類などが挙げられ、単独または
併用して用いることができる。これら化合物(A)のな
かでも、分子量の調整が容易で、一分子当たりのエポキ
シ基の含有量に自由度があることから、エポキシ基含有
ビニル系重合体が好ましい。
のエポキシ基を有する化合物を用いた場合には、塗膜硬
化時にエポキシ基とカルボキシル基との反応による架橋
が不十分となり、PCM塗膜としての加工性が不充分で
ある他に、塗膜が耐溶剤性、耐薬品性に劣ったものとな
る。
ル基との架橋反応による塗膜の耐薬品性、硬度の性能面
から、エポキシ当量50〜1,000の化合物が望まし
く、なかでもエポキシ当量50〜500の化合物が特に
望ましい。
あり、芳香族エポキシ樹脂としては、なかでも特にビス
フェノール型エポキシ樹脂が代表的であり、例えば、
「エピクロン 840、850、1050、1055、
3050もしくは4050」〔大日本インキ化学工業
(株)製品〕;または「エピコート 834、828、
152、154、1001、1002もしくは100
4」〔油化シェルエポキシ(株)製品〕などが挙げられ
る。
ナコール EX−111、EX−121、EX−14
1、EX−145、EX−146、EX−147、EX
−171、EX−192、EX−211、EX−21
2、EX−701、EX−721、EX−810」〔ナ
ガセ化成(株)製品〕などが挙げられる。
キサイド 2021、2081、2083、2085、
エポリード GT−300、GT−301、GT−30
2、GT−400、GT−401、GT−403」〔ダ
イセル化学工業(株)製品〕などが挙げられる。
としては、例えば、フタル酸ジグリシジルエステル、ヘ
キサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、セバチン酸
ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステ
ル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸
ジグリシジルエステルなどが挙げられる。
ては、例えば、グリセリン・トリグリシジルエーテル、
ペンタエリスリトール・ポリグリシジルエーテル、ポリ
グリセロール・ポリグリシジルエーテルまたは、ソルビ
タン・ポリグリシジルエーテルさらにはトリグリシジル
・トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートま
たはトリメチロールプロパン・トリグリシジルエーテル
などが挙げられる。
しては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレートやメ
チルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキ
シシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートなどのエ
ポキシ基含有ビニル系モノマーの単独重合体、該エポキ
シ基含有ビニル系モノマーとその他のビニル系モノマー
との共重合体などが挙げられる。
時に用いる、その他のビニル系モノマーとしては、特に
代表的なもののみ例示すれば、スチレン、α−メチルス
チレン、p−t−ブチルスチレンもしくはビニルトルエ
ンの如き、各種の芳香族ビニル系モノマー;メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−
プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)
アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−
ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アク
リレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、4−t−ブチル(メタ)アクリレー
ト、ベンジル(メタアクリレート、イソボルニル(メ
タ)アクリレート、ジブロモプロピル(メタ)アクリレ
ート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレートまたは
アルコキシアルキル(メタ)アクリレートの如き、各種
の(メタ)アクリレート類;
ル)の如き、各種のビニルエステル類;「ビスコート
8F、8FM、17FM、3Fもしくは3FM」〔大阪
有機化学(株)製の含フッ素系アクリルモノマー〕、パ
ーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジ−
パーフルオロシクロヘキシルフマレートまたはN−i−
プロピルパーフルオロオクタンスルホンアミドエチル
(メタ)アクリレートの如き(パー)フルオロアルキル
基含有のビニルエステル類、ビニルエーテル類、(メ
タ)アクリレート類など各種の含フッ素重合性化合物;
水酸基含有ビニル系モノマーなどが挙げられる。
は、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、3クロロ2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、ジ−2−ヒドロキシエチルフマ
レートもしくはモノ−2−ヒドロキシエチル−モノ−ブ
チルフマレートまたはポリエチレングリコール(メタ)
アクリレートもしくはポリプロピレングリコール(メ
タ)アクリレート、「プラクセル FAもしくはFMモ
ノマー」〔ダイセル化学(株)製のカプロラクトン付加
モノマー〕の如き、各種のα,β−エチレン性不飽和カ
ルボン酸ヒドロキシアルキルエステル類、またはこれら
とε−カプロラクトンとの付加物などがある。
無水シトラコン酸等の酸無水基を含有するビニル系モノ
マーを用いることも出来る。
する、一分子中に2個以上のカルボキシル基を含有する
化合物(B)としては、例えば、酪酸、コハク酸、アジ
ピン酸、アゼライン酸、セバシン酸などの炭素原子数2
〜22の脂肪族ポリカルボン酸;フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸な
どの芳香族ポリカルボン酸;テトラヒドロフタル酸、ヘ
キサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸など
の脂環式カルボン酸;1分子中にカルボキシル基を2個
以上有するポリエステル樹脂、同アルキド樹脂、同アク
リル樹脂、同マレイン化ポリブタジエン樹脂などが挙げ
られ、これらは単独または併用して使用することができ
る。この中で化合物(B)としては、塗膜の加工性、硬
度および反応性の面から、なかでもポリエステル樹脂が
好ましい。
ば、(1)ポリオールと酸無水物基を有する化合物とを
ハーフエステル化させる方法、(2)カルボキシル基含
有ビニル系モノマーを単独重合、もしくは、これとその
他のビニル系モノマーとを共重合させる方法、(3)ポ
リオールとポリカルボン酸とを、ポリカルボン酸過剰の
条件でエステル化してカルボキシル基末端のポリエステ
ル樹脂またはカルボキシル基末端のアルキド樹脂を合成
する方法、(4)ポリオールとポリカルボン酸とをポリ
オール過剰の条件でエステル化して水酸基末端のポリエ
ステル樹脂あるいは水酸基末端のアルキド樹脂を合成し
た後、酸無水基を有する化合物を用いてハーフエステル
化させる方法、などが挙げられる。
定はないが、例えば、エチレングリコール、1,2−プ
ロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、
2,3−ブタンジオール、1,6ヘキサンジオール、ジ
エチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,
9−ノナンジオール、水添ビスフェノールA、グリセリ
ン、ソルビトール、ネオペンチルグリコール、1,8−
オクタンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、
2−メチル−1,3−プロパンジオール、トリメチロー
ルエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ール、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレート、ジペ
ンタエリスリトール、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール;これらのポリオールとγ−ブチロ
ラクトンやε−カプロラクトンなどのラクトン化合物と
の開環付加体;これらのポリオールのアルキレンオキサ
イド付加物;ビスフェノール−A、ビスフェノール−F
ないしビスフェノール−Sの如き各種ビスフェノール類
のアルキレンオキサイド付加物、「トーレシリコーンS
H−6088,SH−6018もしくはSH−505
0」〔トーレシリコーン(株)製品〕の如き各種のシリ
コーン樹脂などが挙げられる。
するにとどめれば、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フ
タル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット
酸、無水コハク酸、無水ピロメリット酸等が挙げられ
る。
ては、特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、シトラコン酸の如き、各種のカルボン
酸類;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン
酸の如き、ジカルボン酸類と1価アルコール類とのモノ
エステル類;
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、3クロロ2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、ジ−2−ヒドロキシエチルフマ
レートもしくはモノ−2−ヒドロキシエチル−モノ−ブ
チルフマレートまたはポリエチレングリコール(メタ)
アクリレートの如き、各種の(メタ)アクリル酸ヒドロ
キシアルキルエステル類と、こはく酸、マレイン酸、フ
タル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル
酸、ベンゼントリカルボン酸、ベンゼンテトラカルボン
酸、ハイミック酸(無水エンドメチレンテトラヒドロフ
タル酸)、テトラクロルフタル酸、ドデシニルこはく酸
の如き、各種のポリカルボン酸の無水物との付加反応生
成物などがある。
エポキシ基含有ビニル系重合体の製造時に用いるその他
のビニル系モノマーが、いずれも使用できる。
ののみ例示すれば、テレフタル酸、イソフタル酸、無水
フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸な
どの芳香族ジカルボン酸;コハク酸、アジピン酸、アゼ
ライン酸、セバシン酸、ダイマー酸などの脂肪族ジカル
ボン酸;テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水
フタル酸などの脂環式ジカルボン酸などが挙げられる。
また、無水イタコン酸、無水マレイン酸、無水シトラコ
ン酸等の酸無水物含有ビニル系モノマーを用いても何ら
差し支えない。ポリエステルの末端水酸基に付加させる
酸無水基を有する化合物については、例えば、無水フタ
ル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロ
メリット酸などが挙げられる。
密度、耐薬品性、加工性に優れることから、低下5〜1
50(mgKOH/g)の範囲が望ましく、なかでも3
0〜100(mgKOH/g)の範囲が特に望ましい。
(B)の配合比は、塗膜の物性と耐酸性との面から化合
物(A)に含有されるエポキシ基と化合物(B)に含有
されるカルボキシル基とが、当量比で2/10〜10/
2になる配合比が好ましく、なかでも5/10〜10/
5になる配合比が特に好ましい。
(B)と共に用いるカルバメート基を有する化合物
(C)は、長期間の貯蔵安定性に優れ、かつ加熱硬化時
に迅速に分解しカルボキシル基とエポキシ基との反応を
促進する熱潜在性反応促進触媒として作用するものであ
り、例えば、イソシアネート基を有する化合物とモノア
ルコール化合物とを反応せしめることにより合成出来
る。また、「NUCシランカップリング剤 Y−116
02、Y−11778」〔日本ユニカー(株)社製〕な
どの市販品を用いても良い。
としては、塗膜の硬度、耐薬品性にすぐれる熱硬化性樹
脂組成物が得られることから、一般式(I)
炭化水素基を表す。)で示されるカルバメート基を有す
る化合物が好ましく、なかでも上記一般式(I)中のR
が、炭素原子数2〜8のアルキル基または脂環式炭化水
素基、例えば、ブチル基、プロピル基、シクロヘキシル
基等であるものが特に好ましい。
との相溶性、カルボキシル基とエポキシ基の触媒として
作用する樹脂組成物中のカルバメート基の濃度の面か
ら、100〜10,000が好ましく、なかでも100
〜1,000が特に好ましい。
ソシアネート基を有する化合物としては、例えば、アデ
ィティブTI〔住友バイエルウレタン(株)製〕、2−
イソシアネートエチル(メタ)アクリレート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシア
ネート、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソ
シアネート)、2,4,6−トリイソシアナートトルエ
ンなどが挙げられる。
えば、エタノール、メタノール、イソプロパノール、n
−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、1−
ペンタノール、ネオペンチルアルコール、1−ヘプタノ
ール、1−オクタノール、2−フェニル−2−プロパノ
ール、3−フェニル−1−プロパノールなどが挙げられ
る。
効果と塗膜の加工性に優れることから、化合物(A)と
化合物(B)の合計100重量部に対して、0.05〜
10.0重量部であることが望ましく、なかでも0.1
〜3.0重量部であることが特に望ましい。
酸基および/またはカルボキシル基と反応する官能基を
有する化合物(D)を、化合物(A)と化合物(B)並
びに化合物(C)と併用することができる。
ックイソシアネート樹脂、ブチル化尿素樹脂、メチル化
メラミン樹脂、ブチル化メラミン樹脂などが挙げられ
る。
面から、化合物(A)と化合物(B)の合計100重量
部に対して1〜30重量部であることが望ましく、なか
でも3〜10重量部が特に望ましい。
た成分以外にも、必要に応じて着色剤、充填剤、紫外線
安定剤、紫外線吸収剤、流動性調整剤、ハジキ防止剤、
垂れ止め剤等の各種の添加剤が配合できる。
較例により一層、具体的に説明するが、本発明はこれら
に限定されない。尚、特に断らない限り、例中の部およ
び%は重量基準である。
四ッ口フラスコに、キシレンの900部を仕込んで13
0℃に昇温し、該温度になったところで、スチレンの1
00部、メチルメタクリレートの360部、2−エチル
へキシルメタクリレートの215部、β−ヒドロキシメ
タクリレートの25部、グリシジルメタクリレートの3
00部、キシレンの100部、アゾビスイソブチルニト
リルの10部およびtert−ブチルパーオキシオクト
エートの30部からなる混合物を3時間かけて滴下し
た。滴下終了後も130℃で12時間のあいだ保持し、
エポキシ当量475、水酸基価10.8(mgKOH/
g)、数平均分子量3,000のビニル系共重合体(A
−1)の粘稠な溶液(樹脂固形分50%)を得た。
滴下装置を備えた反応装置に、イソフタル酸の513
部、無水フタル酸の152部、ネオペンチルグリコール
の251部、1,6ヘキサンジオールの205部および
トリメチロールプロパンの7部を反応容器に仕込み、続
いて、ジブチル錫オキサイドの0.5部を仕込み、窒素
気流下、8時間かけて230℃まで昇温して反応せしめ
た。次いで、230℃で2時間保ったのち、反応装置内
にキシレンの30部を添加して樹脂固形分酸価が3.1
(mgKOH/g)となるまで反応を続けた後、180
℃まで冷却し、無水トリメリット酸の1.5部を仕込
み、180℃で5時間付加反応を行い、酸価15.1
(mgKOH/g)なる末端カルボキシル基含有飽和ポ
リエステル樹脂(B−1)を得た。このものの数平均分
子量は8,500、一分子当たりの平均カルボキシル基
数は、計算値で2.29個であった。
「スワゾール1500〔丸善石油化学(株)製炭化水素
系溶剤〕/シクロヘキサノン=50/50(重量比)」
なる混合溶剤に溶解させて、樹脂固形分が50%になる
ように、よく撹拌溶解せしめて粘稠なる飽和ポリエステ
ル樹脂溶液(樹脂固形分50%)を得た。
の計算値は、以下の計算式により算出した(以下も同様
である)。 一分子中の平均カルボキシル基数=酸価×数平均分子量
÷(KOHの分子量56.1×1,000)
四ッ口フラスコに、キシレンの900部を仕込んで12
0℃に昇温し、該温度になったところで、スチレンの1
00部、メチルメタクリレートの400部、2−エチル
へキシルメタクリレートの466部、アクリル酸の35
部、キシレンの100部、アゾビスイソブチルニトリル
の10部およびtert−ブチルパーオキシオクトエー
トの30部からなる混合物を3時間かけて滴下した。滴
下終了後も120℃で12時間のあいだ保持し、酸価2
7.0(mgKOH/g)、数平均分子量5,000、
一分子当たりの平均カルボキシル基数2.41個のビニ
ル系共重合体(B−2)の粘稠な溶液(樹脂固形分50
%)を得た。
四ッ口フラスコに、メチルエチルケトンの295部、イ
ソホロンジイソシアネートの420部およびジブチル錫
ラウレートの5部を仕込んで75℃に昇温した後、te
rt−ブチルアルコールの280部を1時間かけて滴下
し、12時間反応させて、カルバメート基含有化合物
(C−1)の溶液(カルバメート基含有化合物含有率7
0%)を得た。
トルを測定し、イソシアネート基の吸収(2250cm
-1)が完全に消失していることを確認した。
四ッ口フラスコに、メチルエチルケトンの295部、イ
ソホロンジイソシアネートの314.3部およびジブチ
ル錫ラウレートの5部を仕込んで75℃に昇温した後、
2−フェニル−2−プロパノールの385.6部を1時
間かけて滴下し、12時間反応させて、カルバメート基
含有化合物(C−2)の溶液(カルバメート基含有化合
物含有率70.5%)を得た。
トルを測定し、イソシアネート基の吸収(2250cm
-1)が完全に消失していることを確認した。
ル樹脂(B−1)またはビニル系共重合体(B−2)の
溶液とを、それぞれの樹脂固形分〔(A−1)、(B−
1)または(B−2)〕が第1表(1)〜(3)に示す
部数になるように、それぞれ配合した後、顔料含有率
(PWC)が40%になるように酸化チタン〔石原産業
(株)製タイペ−ク CR−95〕を加え、サンドミル
中で1時間混練せしめたのち、カルバメート基含有化合
物(C−1)の溶液、カルバメート基含有化合物(C−
2)の溶液またはY−11602〔日本ユニカー(株)
製の3−メトキシシリルプロピル−t−ブチルカーバメ
ート〕を、カーバメート基含有化合物分が第1表(1)
〜(3)に示す部数になるように加え、必要に応じて、
これと同時に、ブチル化メラミン樹脂溶液〔大日本イン
キ化学工業(株)製ス−パ−ベッカミン L−117−
60、樹脂固形分60%〕またはブロックイソシアネー
ト樹脂溶液〔大日本インキ化学工業(株)製バ−ノック
D−550、樹脂固形分55%〕を、樹脂固形分が第
1表(2)〜(3)に示す部数になるように加えて混合
し、塗料用熱硬化性樹脂組成物を得た。尚、ビニル系共
重合体(A−1)と飽和ポリエステル樹脂(B−1)ま
たはビニル系共重合体(B−2)は、それぞれの樹脂に
含有するカルボキシル基とエポキシ基との当量比が1.
0となるように配合した。
工業(株)製ベッコライト M−6163−60、樹脂
固形分60%〕と、ブチル化メラミン樹脂の溶液〔大日
本インキ化学工業(株)製ス−パ−ベッカミン L−1
17−60、樹脂固形分60%〕とを、それぞれの樹脂
固形分が第1表(4)に示す部数になるように配合した
後、顔料含有率(PWC)が40%になるように酸化チ
タン〔石原産業(株)製タイペ−ク CR−95〕を加
え、サンドミル中で1時間混練せしめて、塗料用熱硬化
性樹脂組成物を得た。
ル樹脂(B−1)の溶液とを、それぞれの樹脂固形分
〔(A−1)、(B−1)〕が第1表(4)に示す部数
になるように配合した後、顔料含有率(PWC)が40
%になるように酸化チタン〔石原産業(株)製タイペ−
ク CR−95〕を加え、サンドミル中で1時間混練せ
しめて、塗料用熱硬化性樹脂組成物を得た。尚、ビニル
系共重合体(A−1)と飽和ポリエステル樹脂(B−
1)は、それぞれの樹脂に含有するカルボキシル基とエ
ポキシ基との当量比が1.0となるように配合した。
ル樹脂(B−1)の溶液とを、それぞれの樹脂固形分
〔(A−1)、(B−1)〕が第1表(4)に示す部数
になるように配合した後、顔料含有率(PWC)が40
%になるように酸化チタン〔石原産業(株)製タイペ−
ク CR−95〕を加え、サンドミル中で1時間混練せ
しめたのち、酸−エポキシ反応触媒(2−メチルイミダ
ゾ−ル)の2.0部を加えて混合し、塗料用熱硬化性樹
脂組成物を得た。尚、ビニル系共重合体(A−1)と飽
和ポリエステル樹脂(B−1)は、それぞれの樹脂に含
有するカルボキシル基とエポキシ基との当量比が1.0
となるように配合した。
ル樹脂(B−1)の溶液とを、それぞれの樹脂固形分
〔(A−1)、(B−1)〕が第1表(4)に示す部数
になるように配合した後、顔料含有率(PWC)が40
%になるように酸化チタン〔石原産業(株)製タイペ−
ク CR−95〕を加え、サンドミル中で1時間混練せ
しめたのち、(C−1)の溶液をカーバメート基含有化
合物分が第1表(4)に示す部数になるように加えて混
合し、塗料用熱硬化性樹脂組成物を得た。尚、ビニル系
共重合体(A−1)と飽和ポリエステル樹脂(B−1)
は、それぞれの樹脂に含有するカルボキシル基とエポキ
シ基との当量比が1.0となるように配合した。
化性樹脂組成物について、それぞれ、貯蔵安定性試験を
行うと共に、燐酸亜鉛処理鋼板に乾燥時の膜厚が15μ
mとなるように塗布してから、270℃で1分間焼き付
けた。かくして得られたそれぞれの塗膜について、物性
試験(塗膜外観、光沢、鉛筆硬度、屈曲性、耐水性、耐
薬品性、耐酸性)を行った。試験方法を以下に示す。
(25℃)の粘度になるように希釈したものを、50℃
で14日間のあいだ保存したのち、試料の粘度を測定し
て下記の基準で評価した。 ○:粘度上昇が10秒以内、 △:粘度上昇が10秒以上、 ×:ゲル化。
評価した。 ○:平滑性、チジミ等の異常のないもの、 ×:平滑性、チジミ等の異常が認められるもの。
60度鏡面光沢度を測定した。
06に規定される高級鉛筆を用いて、JIS K−54
00に従い測定した。
り曲げて屈曲部の割れを判定した。例えば、2Tは折り
曲げ部に試験板と同じ厚さの鋼板を2枚挟んだこと。
ェルトにキシレンを含ませて、ラビングし、下地が露出
するまでの回数を以て表示した。
間のあいだ浸漬させたのち、塗膜の状態変化を目視によ
り判定した。 ○:異常のないもの、 △:しみ、白化またはフクレがわずかに見られるもの、 ×:しみ、白化またはフクレが著しいもの。
NaOH水溶液に、それぞれ40℃で24時間のあいだ
浸漬させたのちの塗膜の状態変化を目視により判定し
た。
塗膜上に5ccスポイドで滴下、70℃で30分間加温
した後、試験板を水洗し塗膜の状態変化を目視で判定し
た。 ○:異常のないもの、 △:しみ、白化またはフクレがわずかに見られるもの、 ×:しみ、白化またはフクレが著しいもの。
ように、実施例1〜9では、塗料の蔵安定性、耐キシレ
ン性、耐水性、耐酸性、耐薬品性等の全ての試験項目に
おいて合格している。これに対して、第2表(4)の比
較例1〜4においては、塗料の貯蔵安定性、耐キシレン
性、耐水性、耐酸性、耐薬品性の試験項目において、い
ずれかで不合格となっており、満足できるものではなか
った。
能として化学的性能、物理的性能に優れることは勿論、
さらに耐酸性を付与し、且つ貯蔵安定性良好な一液型の
塗料を提供できるという利点がある。
Claims (5)
- 【請求項1】 一分子中に2個以上のエポキシ基を有す
る化合物(A)と、一分子中に2個以上のカルボキシル
基を有する化合物(B)と、カルバメート基を有する化
合物(C)とを含有し、かつ、化合物(A)と化合物
(B)の合計100重量部に対して化合物(C)の含有
割合が0.05〜10.0重量部であることを特徴とす
る熱硬化性樹脂組成物。 - 【請求項2】 カルバメート基を有する化合物(C)
が、下記一般式(1) 【化1】 (但し、式中のRは炭素原子数1〜12の炭化水素基を
表す。)で示されるカルバメート基を有する化合物であ
る請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。 - 【請求項3】 化合物(A)がエポキシ当量50〜1,
000のビニル系共重合体であり、化合物(B)が酸価
5〜150(mgKOH/g)のポリエステル樹脂であ
る請求項1または2記載の熱硬化性樹脂組成物。 - 【請求項4】 更に、水酸基および/またはカルボキシ
ル基と反応する官能基を有する化合物(D)を、化合物
(A)と化合物(B)の合計100重量部に対して30
重量部以下の範囲で含有する請求項1、2または3記載
の熱硬化性樹脂組成組成物。 - 【請求項5】 化合物(D)が、ヒドロキシメチルアミ
ノ基、アルコキシメチルアミノ基、水酸基およびブロッ
クイソシアネート基よりなる群から選ばれる少なくとも
1種の官能基を有するものである請求項4記載の熱硬化
性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10041946A JPH11236431A (ja) | 1998-02-24 | 1998-02-24 | 熱硬化性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10041946A JPH11236431A (ja) | 1998-02-24 | 1998-02-24 | 熱硬化性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11236431A true JPH11236431A (ja) | 1999-08-31 |
Family
ID=12622389
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10041946A Pending JPH11236431A (ja) | 1998-02-24 | 1998-02-24 | 熱硬化性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11236431A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015113429A (ja) * | 2013-12-13 | 2015-06-22 | 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社 | ポリイミド前駆体樹脂組成物 |
-
1998
- 1998-02-24 JP JP10041946A patent/JPH11236431A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015113429A (ja) * | 2013-12-13 | 2015-06-22 | 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社 | ポリイミド前駆体樹脂組成物 |
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