JPH11236270A - 窒化ケイ素質基板及びその製造方法 - Google Patents

窒化ケイ素質基板及びその製造方法

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JPH11236270A
JPH11236270A JP10043978A JP4397898A JPH11236270A JP H11236270 A JPH11236270 A JP H11236270A JP 10043978 A JP10043978 A JP 10043978A JP 4397898 A JP4397898 A JP 4397898A JP H11236270 A JPH11236270 A JP H11236270A
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silicon nitride
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oxide
substrate
sio
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JP10043978A
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Koichi Tanaka
広一 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】メタライズ層を介して金属部材が接合され、基
板表面の研磨を不要とし、高熱伝導性と優れた機械的特
性を有し、熱サイクル試験において優れた耐久性を具備
し得る窒化ケイ素質基板とその製造方法を提供する。 【解決手段】窒化ケイ素を主成分とし、周期律表第3a
族元素を酸化物換算で2〜10モル%、不純物酸素をS
iO2 換算量で2〜20モル%の割合で含有し、アルミ
ニウムの酸化物換算による含有量が0〜0.5重量%、
熱伝導率60W/m・K以上の窒化ケイ素質焼結体から
なる基板の焼き肌面または酸化膜面に対してメタライズ
層が被着形成されてなり、前記焼き肌面または酸化膜面
における表面粗さ(Rmax)を1〜13μm、破壊靱
性値を6MPa・m1/2 以上に制御し、前記メタライズ
層の表面に金属部材が接合された場合においても優れた
耐久性を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窒化ケイ素を主体
とする焼結体からなり、その表面に半導体素子やコンデ
ンサ、抵抗素子などの電子部品が搭載される窒化ケイ素
質基板とその製造方法に関わるものであり、詳細には基
板表面にメタライズ層を介して金属箔やヒートシンク材
等の金属部材が接合される窒化ケイ素質基板の改良に関
するものである。
【0002】
【従来技術】従来より窒化ケイ素材料は、室温から高温
までの強度特性、耐摩耗性、高破壊靭性、高硬度等の優
れた機械的特性に加え、低熱膨張性、耐熱衝撃性に優れ
かつ軽量であることから、これまでにさまざまな用途、
たとえば自動車エンジン、ガスタービン等高温構造部
品、ベアリング、粉砕機、定盤、ガイド、切削工具等耐
摩耗部品、さらには溶融金属に対する耐食性から金属溶
湯部品等に展開されている。
【0003】従来、半導体用のパッケージや回路基板に
おいて、近年の急速な半導体素子の高密度化、高性能化
による高温化に伴い、それらに用いられる材料としても
高熱伝導化が望まれている。これまで高熱伝導性セラミ
ックス材料としては、従来より窒化アルミニウム、炭化
ケイ素、酸化ベリリウム等が知られており、特に、半導
体パッケージや電子部品などの放熱用部材としては窒化
アルミニウム焼結体が最も用いられている。
【0004】ところが、パッケージや回路基板の使用環
境の拡大により、耐振動、耐衝撃、耐熱サイクル疲労等
の特性が要求されるようになっている。そこで、絶縁基
板として窒化ケイ素焼結体を採用することが種々提案さ
れている。
【0005】例えば、特開平4−125950号や特開
平4−125952号では、所定間隔内の窒化ケイ素結
晶粒子数を制御して高熱伝導性の窒化ケイ素基板が提案
され、さらに、特開平7−149588号では、希土類
元素酸化物およびAl2 3を含有した高熱伝導、高強
度の窒化ケイ素質焼結体をメタライズ基板として用いる
ことが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
窒化ケイ素材料からなる基板材料では、高熱伝導性や高
強度化についてはある程度高く、放熱性などの点では有
用性を有するものであるが、自動車用として搭載される
基板のように、過酷な使用条件下で基板に対して熱サイ
クルが付与されると、その表面に形成されたメタライズ
配線層との間との熱膨張差に起因する熱応力が繰り返し
付与されるという問題があった。特にこの熱応力は、窒
化ケイ素基板に対して、金属部材が接合された構造体に
おいては、その応力は特に大きく、その結果、この熱応
力によって窒化ケイ素基板にクラックが発生してしまう
という致命的な問題があった。
【0007】また、従来の窒化ケイ素質基板では、焼き
肌面の強度が低いために、焼成後の基板表面にメタライ
ズ層を形成する前に、基板表面を研磨処理する必要があ
り、その結果、基板の製造コストが高くなるという問題
があった。しかも、従来の焼き肌面にメタライズ層を介
して金属部材を接合しても、上記と同様に熱サイクルに
よってクラックが発生するという問題があった。
【0008】従って、本発明は、メタライズ層が被着形
成される基板、特にそのメタライズ層の表面に金属部材
が接合される基板において、基板表面の研磨を不要と
し、高熱伝導性と高い機械的特性を有するとともに、熱
サイクル試験において優れた耐久性を具備し得る窒化ケ
イ素質基板とその製造方法を提供することを目的とする
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
に対し検討を重ねた結果、熱サイクル試験における信頼
性、耐久性を高めるとともにコストの低減には、焼き肌
面の表面粗さを所定の範囲に制御するとともに、その焼
き肌面の靱性を高めることが有効であること、また、焼
結助剤として周期律表第3a族酸化物を特定範囲で含む
窒化ケイ素質焼結体において、アルミニウムの量を低減
することにより、熱伝導率および強度を高めると同時
に、靱性をも高めることができる結果、熱サイクル下に
おいても優れた耐久性を付与できることを見いだし、本
発明に至った。
【0010】即ち、本発明の窒化ケイ素質基板は、窒化
ケイ素を主成分とし、周期律表第3a族元素を酸化物換
算で2〜10モル%、不純物酸素をSiO2 換算量で2
〜20モル%の割合で含有し、アルミニウムの酸化物換
算による含有量が0〜0.5重量%、熱伝導率60W/
m・K以上の窒化ケイ素質焼結体からなる基板の焼き肌
面に対してメタライズ層が被着形成されるものであり、
かかる基板の焼き肌面における表面粗さ(Rmax)を
1〜13μmとし、且つ焼き肌面における破壊靱性値を
6MPa・m1/2 以上とすることを特徴とするものであ
る。
【0011】また、上記基板は、さらにメタライズ層の
表面に金属部材が接合される場合に好適に使用されるも
のである。
【0012】なお、上記窒化ケイ素質基板によれば、さ
らに、前記周期律表第3a族元素の酸化物換算量(RE
2 3 )と、不純物酸素のSiO2 換算量とのSiO2
/RE2 3 で表されるモル比が2以下であることが望
ましい。
【0013】本発明によれば、上記窒化ケイ素質基板
は、窒化ケイ素を主成分とし、周期律表第3a族元素化
合物を酸化物換算で2〜10モル%、不純物酸素をSi
2 換算で2〜20モル%の割合で含み、アルミニウム
の酸化物換算による含有量が0〜0.5重量%の混合粉
末を基板形状に成形する工程と、該成形体を窒素を含む
非酸化性雰囲気中で1400〜1800℃で焼成する第
1焼成工程と、該第1焼成工程に引き続き、1.5気圧
以上の窒素ガスと、SiOガスを含む非酸化性雰囲気中
で1800〜1980℃の温度で焼成する第2焼成工程
と、焼成後の基板の焼き肌面にメタライズ層を被着形成
するメタライズ工程と、を経ることにより製造すること
ができ、特に、前記メタライズ層の表面に金属部材を接
合する工程を具備することが望ましい。
【0014】また、上記製造方法によれば、前記成形体
における前記周期律表第3a族元素の酸化物換算量(R
2 3 )と、不純物酸素のSiO2 換算量とのSiO
2 /RE2 3 で表されるモル比が2以下であることが
望ましい。さらに、上記製造方法においては、前記メタ
ライズ工程前の窒化ケイ素質基板をSiOガスを含む非
酸化性雰囲気中、1000〜1800℃で熱処理する工
程を具備することが望ましい。
【0015】本発明の他の第2の発明によれば、窒化ケ
イ素を主成分とし、周期律表第3a族元素を酸化物換算
で2〜10モル%、不純物酸素をSiO2 換算量で2〜
20モル%の割合で含有し、アルミニウムの酸化物換算
による含有量が0〜0.5重量%、熱伝導率60W/m
・K以上の窒化ケイ素質焼結体からなる基板の表面に酸
化膜を介して金属メタライズ層が被着形成されるもので
あって、前記酸化膜表面における表面粗さ(Rmax)
を1〜13μm、且つ破壊靱性値を7MPa・m1/2
上とすることによっても前記目的が達成される。
【0016】なお、かかる基板は、窒化ケイ素を主成分
とし、周期律表第3a族元素を酸化物換算で2〜10モ
ル%、不純物酸素をSiO2 換算量で2〜20モル%の
割合で含有し、アルミニウムの酸化物換算による含有量
が0〜0.5重量%、前記周期律表第3a族元素の酸化
物換算量(RE2 3 )と、不純物酸素のSiO2 換算
量とのSiO2 /RE2 3 で表されるモル比が2以下
の窒化ケイ素質基板を、酸化性雰囲気中、700〜10
00℃で酸化処理する工程と、該酸化処理後の表面にメ
タライズ層を被着形成する工程を経て製造されるもので
あり、また、前記メタライズ層の表面に金属部材を接合
する工程を具備することが望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の窒化ケイ素質基板は、組
織上、窒化ケイ素結晶を主体とし、その結晶粒界に少な
くとも周期律表第3a族元素を含む粒界相を具備する窒
化ケイ素質焼結体から構成される。そして、窒化ケイ素
結晶は、平均粒径が2μm以上、特に3μm以上、平均
アスペクト比が15以下、特に12以下の形状からな
る。これは結晶粒と結晶粒の界面が多く存在するほどフ
ォノン拡散が大きくなり熱伝達の効率が低下するため、
結晶粒を大きくすることにより、粒界相によるフォノン
の散乱が低減される結果、焼結体の熱伝導性を向上させ
ることができる。また、それと同時に、窒化ケイ素結晶
の粒径を上記の範囲を満足するように大きくすることに
より、焼結体内のクラックの進展を粗大粒子が阻止する
作用をなす結果、焼結体の靱性を向上する効果も奏す
る。
【0018】従って、窒化ケイ素結晶の平均粒径が2μ
mよりも小さいと、熱伝導率および破壊靱性が低下し、
平均アスペクト比が15を越えると強度が劣化する傾向
にある。
【0019】この焼結体の粒界に存在する周期律表第3
a族元素は、酸化物換算で全量中、2〜10モル%、特
に2.5〜5モル%の割合で含有される。周期律表第3
a族元素としては、Y、Sc、Sm、Gd、Nd、D
y、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等が挙げられるが、
これらの中でもDy、Ho、Er、Tm、Yb、Luの
重希土類元素が強度および熱伝導性を高める上で望まし
い。なおこの周期律表第3a族元素の量を上記の量に限
定したのは、2モル%より少ないと緻密化不足となり、
熱伝導性、機械的特性が劣化する。また10モル%より
多いと粒界相量が多くなり熱伝導率が低下するためであ
る。
【0020】さらに、本発明における焼結体中には、不
純物酸素をSiO2 換算量で2〜20モル%の割合で含
有する。この不純物酸素量は、焼結体中の全酸素量か
ら、周期律表第3a族元素に対して化学量論組成で結合
している酸素量を差し引いた残りの酸素量であり、その
ほとんどは窒化ケイ素原料中の不可避不純物酸素、ある
いは意図的に添加されたSiO2 によるものである。上
記不純物酸素量を限定したのは、2モル%よりも小さい
と緻密化不足となり、20モル%を超えると、粒界相が
多くなり熱伝導率が低下するためである。
【0021】上記焼結体の粒界相中には、周期律表第3
a族元素(以下、REと記載する場合がある。)、ケイ
素、酸素及び窒素を構成元素として含む結晶相を含むこ
とが望ましい。具体的な結晶相としては、RE2 Si2
7 、RE2 SiO5 のRE2 3 −SiO2 系結晶、
RE4 Si2 2 7 、RE10Si6 2 9 、RE2
Si3 4 3 、RE2 Si3 2 5 などのSi3
4 −RE2 3 −SiO2 系結晶等が挙げられる。この
ように粒界相を結晶化することにより、熱伝導率を向上
させることができる。
【0022】これらの中でも特に、粒界結晶相として
は、破壊靱性を高める上で、RE4 Si2 2 7 、R
10Si6 2 9 、RE2 Si3 4 3 、RE2
3 2 5 の群から選ばれる少なくとも1種からなる
ことが望ましい。このような粒界結晶相を積極的に析出
させるためには、焼結体中における周期律表第3a族元
素の酸化物換算量(RE2 3 )と、不純物酸素のSi
2 換算量とのSiO2/RE2 3 で表されるモル比
を2以下となるように組成制御することが望ましい。
【0023】また、この焼結体中のアルミニウム含有量
が酸化物換算で0〜0.5重量%であることも重要であ
る。これは焼結体中にアルミニウムが存在する場合、ア
ルミニウムは、酸化物、窒化物として窒化ケイ素結晶中
に固溶しサイアロン結晶中(SiAlON)を形成する
が、このサイアロンはイオン結合性が強く、窒化ケイ素
結晶自体の熱伝導率を低下させる結果、焼結体の熱伝導
性を劣化させる。しかもアルミニウムの存在は粒界相の
結晶化を阻害する要因となる。このような理由からアル
ミニウム含有量は極力少ない方が好ましく、酸化物換算
量で0〜0.1重量%、特に0〜0.08重量%が望ま
しい。
【0024】本発明の窒化ケイ素質基板における第1の
態様によれば、その少なくとも一部の表面に焼き肌面を
有し、その焼き肌面に対して直接メタライズ層が被着形
成される。そして、本発明によれば、その焼き肌面の表
面粗さRmaxを1〜13μm、特に1〜7μmとする
ことが重要である。これは、上記表面粗さが1μmより
小さいと、メタライズ層と基板との接着強度が十分でな
く、その結果、メタライズ層を介して金属部材を接合し
た場合に、金属部材との接合強度が弱くなり信頼性が低
下するためである。また、表面粗さが13μmよりも大
きいと焼き肌面の強度が劣化し、金属部材と接合した時
に熱サイクルによって発生する応力によって基板にクラ
ックが発生しやすくなるためである。
【0025】また、上記表面粗さに加え、メタライズ層
が被着形成される焼き肌面の破壊靱性値が、6MPa・
1/2 以上、特に7MPa・m1/2 以上、さらには8M
Pa・m1/2 以上であることが重要である。これは、メ
タライズ層に対して金属部材を接合した場合において、
過酷な条件下での熱サイクルによりメタライズ層や金属
部材との熱膨張差に起因して発生した応力によって、発
生する微小クラックの進展を有効に防止することができ
る結果、基板としての性能に影響を及ぼすことがなく、
耐久性を有する高信頼性の基板となるためである。従っ
て、破壊靱性値が6MPa・m1/2 よりも低いと、微小
クラックの進展を抑制することができずに、大きなクラ
ックの発生によって基板としての耐久性が劣化するため
である。
【0026】また、本発明の窒化ケイ素質基板の第2の
態様によれば、窒化ケイ素質基板の表面に酸化膜が形成
されており、さらにその酸化膜の表面に金属メタライズ
層が被着形成されるものである。そして、本発明によれ
ば、上記酸化膜表面の表面粗さ(Rmax)が1〜13
μmであり、酸化膜面における破壊靱性値が6MPa・
1/2 以上、特に7MPa・m1/2 以上、さらには、8
MPa・m1/2 以上の基板を用いることによっても第1
の態様と同様の効果を達成できる。この表面粗さ及び破
壊靱性値を限定した理由は、第1の態様における理由と
同一である。
【0027】そして、この第2の態様によれば、メタラ
イズ層形成面において、後述する製造方法に記載される
ような酸化処理によって酸化膜を形成すると、形成され
た酸化膜に対して圧縮応力が作用する結果、酸化膜面に
おける破壊靱性値をさらに高めることができる。
【0028】なお、上記第1および第2の態様におい
て、破壊靱性値は、JISR1607に基づき、焼き肌
面あるいは酸化膜面にダイヤモンド圧痕を所定圧力で形
成した時の圧痕周囲のクラック長さを測定し、その長さ
に基づきJIS規格による計算式で算出されるものであ
る。
【0029】また、本発明の第1および第2の態様に基
づく窒化ケイ素質基板は、基板の基本的性質として、そ
の焼き肌面あるいは酸化膜面を引張面とするJISR1
601に基づく抗折試験による4点曲げ抗折強度が50
0MPa以上、特に600MPa以上であることが望ま
しい。これは、抗折強度が500MPaよりも低いと、
メタライズ層や金属部材を接合した構造において、熱サ
イクルによって発生した応力に基板自体が耐えられなく
なりクラックの進展を助長するためである。
【0030】次に、本発明における窒化ケイ素質基板を
製造するための方法について説明する。まず、窒化ケイ
素を主成分とし、周期律表第3a族元素化合物を酸化物
換算で2〜10モル%、特に2.5〜5モル%、不純物
酸素をSiO2 換算で2〜20モル%、特に2.5〜1
0モル%の割合で含み、アルミニウムの酸化物換算によ
る含有量が0〜0.5重量%の組成からなる成形体を作
製する。
【0031】かかる成形体の作製にあたり、第1の方法
としては、先ず、窒化ケイ素粉末に対して、前記周期律
表第3a族の化合物、特に酸化物、場合によってはSi
2粉末を添加する。この時、用いる窒化ケイ素粉末
は、直接窒化法でもイミド分解法のいずれの方法によっ
て作製されたものであっても問題なく、また、α型、β
型のいずれでもよいが、焼結性及び破壊靱性を考慮すれ
ば、α型を主体とすることが望ましい。
【0032】また、前記成形体を作製する第2の方法と
して、上記の窒化ケイ素原料のかわりに、その一部ある
いは全部をケイ素粉末に置き換え、これに周期律表第3
a族元素化合物やSiO2 粉末等を添加混合する。
【0033】かかる方法では、ケイ素が窒素中で処理し
て窒化されると、β型の窒化ケイ素に転換される。この
ようにして生成した窒化ケイ素は、粒成長の核となり、
窒化ケイ素結晶が粗大した組織となり高熱伝導性を示
す。またケイ素を窒化処理して窒化ケイ素を生成する
際、体積変化を伴なわず重量増加し、高密度の成形体を
作製できるために、焼成時の収縮を小さくする効果もあ
る。この場合、ケイ素量は配合される全窒化ケイ素分の
うちの少なくとも5重量%、好ましくは10重量%以
上、さらには20〜70重量%に相当する量の窒化ケイ
素を生成する量で配合されることが望ましい。
【0034】次に、上記のようにして原料成分を上記の
比率で配合したものを振動ミル、バレルミル、回転ミル
などにより十分に混合した後、その混合物を金型プレ
ス、冷間静水圧プレス、排泥成形、鋳込み成形、ロール
コンパクション法、ドクターブレード法などの成形手段
により所望のシート状に成形する。
【0035】そして、成形体中にケイ素を含む場合に
は、焼成前に、800〜1500℃の窒素含有雰囲気中
で熱処理して前記ケイ素を窒化して窒化体を作製する工
程が必要である。この窒化工程は、それのみを単独の工
程で行なっても後述する焼成工程と連続で行なってもか
まわない。
【0036】焼成は、窒素を含む非酸化性雰囲気で行わ
れるが、本発明では、まず、成形体または窒化体を第1
焼成工程として、該成形体を窒素ガスを含む非酸化性雰
囲気中で、特に常圧下の1400〜1800℃で焼成し
た後、第1焼成工程に引き続き、1.5気圧以上の窒素
ガスを含む非酸化性雰囲気中で1800〜1980℃の
温度で焼成する。
【0037】上記の第1焼成工程により、高圧の窒素ガ
ス圧が印加可能な相対密度90%以上までに緻密化す
る。この時の密度が低いと第2焼成工程で高圧ガスを印
加した場合、高圧ガスが基板内部の空孔内にトラップさ
れるため、緻密化し難くなる。
【0038】第1の焼成工程で、高温で焼成するととも
に窒化ケイ素が分解しないように高圧の窒素ガスを印加
しながら焼成して、相対密度97%以上の焼結体を得
る。
【0039】従って、焼成工程を第1焼成工程なしに焼
成すると、内部の空孔内に高圧ガスがトラップされる結
果、緻密化が十分に行われず、基板の熱伝導率の低下、
機械的特性の低下を招いてしまう。
【0040】なお、上記の焼成後の冷却過程で1000
℃までを200℃/hr以下の降温速度で徐冷するか、
または得られた焼結体を1000〜1800℃の窒素含
有非酸化性雰囲気中で熱処理することにより粒界相の結
晶化を促進し、特性の更なる改善を行なうことができ
る。
【0041】また、本発明の第1および第2の態様にお
ける窒化ケイ素質基板においては、焼き肌面における表
面粗さRmaxを1〜13μmに制御すると同時に破壊
靱性値を6MPa・m1/2 以上とすることが必要であ
る。
【0042】第1の態様における窒化ケイ素質基板にお
いて、表面粗さおよび破壊靱性値を上記のように制御す
るには、(a)前記第2の焼成工程を窒素ガスに加え、
SiOガス含有雰囲気で行う、(b)前記第2の焼成工
程後に、SiOガス含有の非酸化性雰囲気中で、100
0〜1800℃、望ましくは1300〜1750℃の温
度で熱処理する、の(a)(b)のいずれの方法によっ
ても制御できる。なお、SiOガスは、第1の焼成工程
時に含まれていてもよい。
【0043】このSiOガスは、成形体の周囲に、Si
/SiO2 混合粉末、SiO2 /Si3 4 混合粉末を
配置することにより、焼成時にこの混合粉末が分解して
SiOガスを発生する。SiOガスの濃度は、上記混合
粉末の量によって制御できるが、好適には、成形体重量
の1〜30%相当量の混合粉末を配置することが望まし
い。上記のようにSiOガス雰囲気中で焼成、あるいは
熱処理を施すことにより、SiO2 成分の減少を抑制す
ることができる結果、焼き肌面の表面粗さを小さくする
ことができるとともに破壊靱性を高めることができる。
【0044】また、第2の態様における窒化ケイ素質基
板において、表面粗さおよび破壊靱性を上記のように制
御するには、例えば、成形体または窒化体を窒素ガスを
含む非酸化性雰囲気中1400〜1800℃で焼成した
後、1.5気圧以上の窒素ガスを含む非酸化性雰囲気中
で1800〜1980℃の温度で焼成して作製して作製
され、周期律表第3a族元素の酸化物換算量(RE2
3 )と、不純物酸素のSiO2 換算量とのSiO2 /R
2 3 で表されるモル比が2以下の窒化ケイ素質基板
を、酸化性雰囲気中、700〜1000℃、特に800
〜950℃の温度で100時間以下の酸化処理を施すこ
とによって形成することができる。この酸化処理によれ
ば、焼き肌面をヒーリング、即ち、焼き肌面の凹凸を緩
和するとともに、酸化膜によって圧縮応力を発生させる
結果、酸化膜面の表面平滑性と破壊靭性を向上させるこ
とができる。
【0045】次に、上記のようにして、焼き肌面あるい
は酸化膜面が所定の表面粗さ、高靱性化された窒化ケイ
素質基板に対して、メタライズ層を形成する。このメタ
ライズ層としては、Cu、Ag、Al、W、Mo、Mn
およびTiから選ばれる少なくとも1種以上の金属から
なる。これらのメタライズ層は、基板表面に上記金属の
粉末を含む導体ペーストを印刷塗布した後、所定の焼き
付け温度で熱処理することにより形成することができ
る。
【0046】例えば、Cu、Al、Ag、Ag−Ti、
Ag−Ti−Cu系では、900〜950℃の窒素雰囲
気中、W、Mo、Mo−Mn系では1400〜1600
℃の水素窒素混合雰囲気中で熱処理される。形成される
メタライズ層の厚さは、その用途にもよるが、5〜30
μmが適当である。
【0047】上記のようにして形成されたメタライズ層
の表面には、金属箔や金属製放熱体(ヒートシンク)な
どの金属部材が接合されることが望ましく、さらに、そ
の金属箔の表面に半導体素子、コンデンサ、抵抗素子な
どの電子部品が搭載されてもよい。
【0048】例えば、図1に示すように、窒化ケイ素質
基板1の表面には、接合用メタライズ層2を介して、ま
たは直接、金属箔3が接合されており、その金属箔3の
表面には半導体素子などの電子部品4が搭載される。な
お、この図1では、窒化ケイ素質基板1は、他のアルミ
ナ、AlN、ムライトなどのセラミックスを絶縁基板と
してその表面および内部に配線層が形成された回路基板
5とメタライズ等の接合剤6を介して接合されている。
【0049】また、他の構造としては、図2に示すよう
に、一方の表面に上記のようにして種々の電子部品が実
装された窒化ケイ素質基板1の反対面に、銅、アルミニ
ウム、銅−タングステン、ニッケルなどの金属材料から
なる放熱体7と接合用メタライズ層8を介して接合され
た構造を有する。
【0050】また、場合によっては、上記の窒化ケイ素
質基板の表面には、搭載する電子部品と電気的に接続さ
れる配線層用としてのメタライズ層が形成されていても
よい。この配線層は、基板表面に厚膜法によって、前述
したような導体ペースト等を印刷塗布して焼き付け処理
して形成すればよい。
【0051】上記のような金属箔やヒートシンクが接合
された基板を過酷な使用条件、例えば、−50〜150
℃の熱サイクルが印加された場合、窒化ケイ素質基板の
熱膨張係数は2〜3ppm/℃程度であるのに対して、
金属箔や金属製ヒートシンクなどの金属部材の熱膨張係
数は5ppm/℃以上であり、特に高熱伝導性が要求さ
れる場合に、使用される銅やアルミニウム単味の場合に
は、15ppm/℃以上と非常に大きい。従って、この
ような金属部材が接合された基板に対して、基板表面に
搭載された電子部品からの発熱や、高温環境下での使用
により高温状態に保持されると、これらの熱膨張差によ
り大きな熱応力が発生する。そして、この熱応力が繰り
返し印加されると、次第に熱疲労によって基板が変形ま
たはクラックなどが生じることになる。
【0052】本発明によれば、このような熱応力の繰り
返し印加による熱疲労に対して基板におけるメタライズ
層形成面の焼き肌面あるいは酸化膜面の表面粗さが1〜
13μm、破壊靱性が6MPa・m1/2 以上とすること
により、過酷な使用条件下で熱サイクルが印加された場
合においても、メタライズ層および金属部材と強固に接
合し得る耐久性を具備することができる。
【0053】
【実施例】直接窒化法により作製された窒化ケイ素粉末
(β率5%、酸素量1.0重量%、平均粒径0.5μ
m)、ケイ素粉末(純度95%)、各種周期律表第3a
族元素酸化物粉末、所望により酸化ケイ素粉末を添加し
た後、窒化ケイ素製ボールとメタノールと有機バインダ
ーを入れ、振動ミルにて混合粉砕し、その後ドクターブ
レード法にてテープ状の成形体を得た。成形体の組成を
表1〜表3に示す。
【0054】次に、この成形体を乾燥後、大気中300
℃で3時間保持して脱脂し、表1〜表3に示す第1焼成
条件、第2焼成条件にて焼成した。なお、出発原料中に
ケイ素粉末を含むものについては、脱脂後、窒素中で1
300℃で3時間窒化処理したものを表1〜表3の焼成
条件で焼成した。
【0055】また、第2焼成工程で、雰囲気中にSiO
ガスを導入した試料は、いずれも成形体重量に対して、
10%相当量のSi/SiO2 (1:1重量比)の混合
粉末を成形体周囲に配置したものである。
【0056】また、表中、試料No.41〜43、47の
焼結体に対しては、上記の焼成後に、SiOガスを含む
窒素含有雰囲気中で表1〜表3の温度で1時間熱処理し
た。
【0057】なお、この時のSiOガスの発生は、前記
第2の焼成と同様にして行った。さらに、試料No.44
〜47の焼結体に対しては、大気中で表1〜表3に示す
温度で酸化処理を施し、基板表面に約0.5〜30μm
のSiO2 膜を形成した。
【0058】得られた各焼結体に対して、その焼き肌面
および酸化膜面の表面粗さRmaxを測定するととも
に、アルキメデス法による密度測定を行ない、調合時の
理論密度との相対密度を算出した。基板の焼き肌面およ
び酸化膜面に対してJISR1607に基づくIM法に
より破壊靭性値を測定した。また、焼結体から抗折試験
片を切断加工し、常温にてJISR1601に基づき焼
き肌面あるいは酸化膜面を引張面として、4点曲げ抗折
強度試験を行ない、その結果を表4〜表6に示した。
【0059】また、試料を粉砕し、X線回折測定により
窒化ケイ素以外の結晶相を同定した。熱伝導率は直径1
0mm、厚さ2mmの形状に加工し、レーザーフラッシ
ュ法にて測定した。
【0060】次に、上記の窒化ケイ素質基板の表面に、
平均粒径が2μmの銅粉末を含有する導体ペーストを印
刷塗布した後、窒素雰囲気中で950℃で焼き付け処理
し、厚さ10μmの銅からなるメタライズ層を形成し
た。その後、そのメタライズ層表面に厚さ0.2μmの
銅箔を接合した。この接合物を−50℃と150℃の恒
温槽にてそれぞれ30分間ずつ保持して、これを最高3
000サイクル行い、銅箔を接着した部分の基板表面を
100サイクル毎に検査してクラックが発生するまでの
サイクル数を調べた。その結果を表4〜表6に示した。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】
【表5】
【0066】
【表6】
【0067】表1乃至表6の結果によれば、周期律表第
3a族元素酸化物量が2モル%よりも少ない試料No.1
では、緻密化不足となり、熱伝導性および機械的特性も
低下した。また、周期律表第3a族元素酸化物量が10
モル%を越える試料No.6では、熱伝導率が大幅に低下
した。また、焼結体中のアルミニウム含有量が0.5重
量%を越える試料No.9では、熱伝導性が大幅に低下し
た。
【0068】さらに、焼成条件において、第1および第
2の焼成条件のいずれかを行わないか、第2焼成工程時
の温度が1800℃よりも低い試料No.38、39、4
0は、熱伝導率、靱性、強度のいずれかが満足すべきも
のではなかった。
【0069】また、SiOガス中での焼成あるいは熱処
理を全く施さなかった試料No.48〜50では、焼き肌
面および酸化膜面の表面粗さが粗く、しかも破壊靱性値
が低く、熱サイクル試験で満足すべき耐久性が得られな
かった。
【0070】これらの比較例に対して、本発明の窒化ケ
イ素質基板は、相対密度98%以上、熱伝導率60W/
m・K以上、抗折強度500MPa以上、靱性6MPa
・m1/2 以上を示すとともに、熱サイクル試験において
も2000回以上の優れた耐久性を示した。特に、酸化
処理を施した試料No.44〜47では、破壊靱性値は1
0MPa・m1/2 以上が達成された。
【0071】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の窒化ケイ素
質基板は、高熱伝導性、高靱性、高強度を具備するとと
もに、焼き肌面あるいは酸化膜面において適度の表面粗
さを有することから、メタライズ層を形成する前の研磨
工程を必要とせず、しかもメタライズ層、さらにはメタ
ライズ層を介して高熱膨張の金属部材を接合した場合に
おいて、熱サイクルが印加された場合においても、基板
にクラックや接合不良等が発生することがなく、優れた
耐久性を具備することができる。これにより、その表面
に電子部品が搭載され、自動車用などの過酷な使用条件
下でも使用可能な高信頼性で、且つ安価な窒化ケイ素質
基板を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の窒化ケイ素質基板の使用形態を説明す
るための概略図である。
【図2】本発明の窒化ケイ素質基板の他の使用形態を説
明するための概略図である。
【符号の説明】
1 窒化ケイ素質基板 2,8 接合用メタライズ層 3 金属箔 4 電子部品 5 回路基板 6 接合剤 7 放熱体

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒化ケイ素を主成分とし、周期律表第3a
    族元素を酸化物換算で2〜10モル%、不純物酸素をS
    iO2 換算量で2〜20モル%の割合で含有し、アルミ
    ニウムの酸化物換算による含有量が0〜0.5重量%、
    熱伝導率60W/m・K以上の窒化ケイ素質焼結体から
    なる基板の焼き肌面に対してメタライズ層が被着形成さ
    れてなり、前記焼き肌面における表面粗さ(Rmax)
    が1〜13μmであり、且つ破壊靱性値が6MPa・m
    1/2 以上であることを特徴とする窒化ケイ素質基板。
  2. 【請求項2】前記メタライズ層の表面に金属部材が接合
    されてなる請求項1記載の窒化ケイ素質基板。
  3. 【請求項3】前記周期律表第3a族元素の酸化物換算量
    (RE2 3 )と、不純物酸素のSiO2 換算量とのS
    iO2 /RE2 3 で表されるモル比が2以下である請
    求項1記載の窒化ケイ素質基板。
  4. 【請求項4】窒化ケイ素を主成分とし、周期律表第3a
    族元素化合物を酸化物換算で2〜10モル%、不純物酸
    素をSiO2 換算で2〜20モル%の割合で含有し、ア
    ルミニウムの酸化物換算による含有量が0〜0.5重量
    %の成形体を作製する成形工程と、該成形体を窒素ガス
    を含む非酸化性雰囲気中で1400〜1800℃で焼成
    する第1の焼成工程と、第1の焼成工程に引き続いて、
    1.5気圧以上の窒素ガスとSiOガスを含む非酸化性
    雰囲気中で1800〜1980℃の温度で焼成する第2
    の焼成工程と、焼成後の基板の焼き肌面にメタライズ層
    を被着形成するメタライズ工程と、を具備するを特徴と
    する窒化ケイ素質基板の製造方法。
  5. 【請求項5】前記メタライズ層の表面に金属部材を接合
    する工程を具備する請求項4記載の窒化ケイ素質基板の
    製造方法。
  6. 【請求項6】前記成形体における前記周期律表第3a族
    元素の酸化物換算量(RE2 3 )と、不純物酸素のS
    iO2 換算量とのSiO2 /RE2 3 で表されるモル
    比が2以下である請求項4記載の窒化ケイ素質基板の製
    造方法。
  7. 【請求項7】窒化ケイ素を主成分とし、周期律表第3a
    族元素化合物を酸化物換算で2〜10モル%、不純物酸
    素をSiO2 換算で2〜20モル%の割合で含有し、ア
    ルミニウムの酸化物換算による含有量が0〜0.5重量
    %の成形体を作製する成形工程と、該成形体を窒素ガス
    を含む非酸化性雰囲気中で1400〜1800℃で焼成
    する第1の焼成工程と、第1の焼成工程に引き続いて、
    1.5気圧以上の窒素ガスを含む非酸化性雰囲気中で1
    800〜1980℃の温度で焼成する第2の焼成工程
    と、SiOガスを含む雰囲気中、1000〜1800℃
    で熱処理する工程と、熱処理後の基板の焼き肌面にメタ
    ライズ層を被着形成するメタライズ工程と、を具備する
    を特徴とする窒化ケイ素質基板の製造方法。
  8. 【請求項8】前記メタライズ層の表面に金属部材を接合
    する工程を具備する請求項7記載の窒化ケイ素質基板の
    製造方法。
  9. 【請求項9】前記成形体における前記周期律表第3a族
    元素の酸化物換算量(RE2 3 )と、不純物酸素のS
    iO2 換算量とのSiO2 /RE2 3 で表されるモル
    比が2以下である請求項7記載の窒化ケイ素質基板の製
    造方法。
  10. 【請求項10】窒化ケイ素を主成分とし、周期律表第3
    a族元素を酸化物換算で2〜10モル%、不純物酸素を
    SiO2 換算量で2〜20モル%の割合で含有し、アル
    ミニウムの酸化物換算による含有量が0〜0.5重量
    %、熱伝導率60W/m・K以上の窒化ケイ素質焼結体
    からなる基板の表面に酸化膜を介して金属メタライズ層
    が被着形成されてなり、前記酸化膜表面における表面粗
    さ(Rmax)が1〜13μm、酸化膜面における破壊
    靱性値が6MPa・m1/2 以上であることを特徴とする
    窒化ケイ素質基板。
  11. 【請求項11】窒化ケイ素を主成分とし、周期律表第3
    a族元素を酸化物換算で2〜10モル%、不純物酸素を
    SiO2 換算量で2〜20モル%の割合で含有し、アル
    ミニウムの酸化物換算による含有量が0〜0.5重量
    %、前記周期律表第3a族元素の酸化物換算量(RE2
    3 )と、不純物酸素のSiO2 換算量とのSiO2
    RE2 3 で表されるモル比が2以下の窒化ケイ素質基
    板を、酸化性雰囲気中、700〜1000℃で酸化処理
    する工程と、該酸化処理後の表面にメタライズ層を被着
    形成する工程と、を具備することを特徴とする窒化ケイ
    素質基板の製造方法。
  12. 【請求項12】前記メタライズ層の表面に金属部材を接
    合する工程を具備する請求項11記載の窒化ケイ素質基
    板の製造方法。
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