JPH11235033A - スイッチング電源 - Google Patents

スイッチング電源

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JPH11235033A
JPH11235033A JP2720598A JP2720598A JPH11235033A JP H11235033 A JPH11235033 A JP H11235033A JP 2720598 A JP2720598 A JP 2720598A JP 2720598 A JP2720598 A JP 2720598A JP H11235033 A JPH11235033 A JP H11235033A
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JP
Japan
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reset
transformer
power supply
capacitor
switching
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JP2720598A
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Naoki Takahashi
直樹 高橋
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スイッチング電源に関し、スイッチング電
源に使用されるトランスに蓄積された励磁エネルギを入
力側に回生することによって変換効率を向上することが
でき、且つ、スイッチングに伴うリンギングを抑圧する
ことによって雑音を減少させることができるスイッチン
グ電源を提供する。 【解決手段】 スイッチング電源を構成するスイッチ
ング電界効果トランジスタに並列にリセット・ダイオー
ドとコンデンサを配置し、該スイッチング電界効果トラ
ンジスタがオフの時に、該リセット・ダイオードを介し
てトランスの励磁エネルギを放出してコンデンサに蓄積
した後、該コンデンサに蓄積された電荷を該リセット・
ダイオードの逆方向のリカバリ電流によって該トランス
の一次巻線を介して入力側に回生するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング電源
に係り、特に、スイッチング電源に使用されるトランス
に蓄積された励磁エネルギを入力側に回生することによ
って変換効率を向上することができ、且つ、スイッチン
グに伴うリンギングを抑圧することによって雑音を減少
させることができるスイッチング電源に関する。
【0002】電源装置に対する出力の大容量化と小型化
の要求には常に強いものがある。一定の変換効率と実装
容積の下に電源装置の出力が大容量化されると、電源装
置自体の消費電力が大きくなると共に単位容積当たりの
消費電力が大きくなる結果、電源装置内の温度上昇が大
きくなって、電源自体の信頼度が低下する。
【0003】又、一定の変換効率と実装容積及び出力の
下に電源装置を小型化すると、単位容積当たりの消費電
力が大きくなる結果、やはり、電源装置内の温度上昇が
大きくなって、電源自体の信頼度が低下する。
【0004】従って、電源装置に対する出力の大容量化
と小型化という要求を満たすためには、変換効率を向上
させることが必須である。更に、特にスイッチング電源
においては比較的高周波でスイッチングを行なっている
ため、リンギングなどによって生ずる雑音が通信装置や
情報処理装置における符号誤りの原因になる上、通信装
置や情報処理装置からの放射雑音の主要な原因になる。
これを避けるために電源装置において雑音抑制対策を講
ずると、電源装置の小型化が困難になる。
【0005】従って、雑音の少ないスイッチング電源の
実現が要請されている。
【0006】
【従来の技術】図9は、一般的なスイッチング電源の構
成である。図9において、1は入力側(VIN側)へのス
イッチング雑音の回り込みを防ぐフィルタ、2dは第五
のリセット回路、3は該第五のリセット回路2dの出力
を整流する整流回路、4は該整流回路の出力を平滑して
直流化回路する平滑回路である。
【0007】又、21はトランス、22は入力電圧をス
イッチングするスイッチング電界効果トランジスタ、2
3aは該トランス21に蓄えられた励磁エネルギを放出
するリセット・ダイオード、24は該リセット・ダイオ
ード23aを介して放出される励磁エネルギを蓄えるコ
ンデンサ、28は該コンデンサ24に蓄えられた励磁エ
ネルギを消費する抵抗である。
【0008】ここで、該トランス21と該スイッチング
電界効果トランジスタ22は回生動作のためだけに設け
られている訳ではないが、本発明の主要なポイントであ
る回生動作にも関係するために、リセット回路の一部と
して扱うことにしている。
【0009】制御信号によって該スイッチング電界効果
トランジスタ22がオンすると該トランス21の一次側
巻線に電流が流れる。それに伴って該トランス21は励
磁されて励磁エネルギを蓄積すると共に、二次側巻線に
も電流を流す。
【0010】そして、電界効果トランジスタ22がオフ
すると、該トランス21に蓄えられた励磁エネルギを該
リセット・ダイオード23a、該コンデンサ24及び該
抵抗28によって消滅(リセットということにする。)
する。
【0011】尚、該リセット・ダイオード23aとして
は、該スイッチング電界効果トランジスタ22がオンす
る時に該コンデンサ24と該リセット・ダイオード23
aの接合容量を介して電流が流れるのを避けるために、
通常は接合容量が小さい高速ダイオードを適用する。
【0012】図11は、スイッチ・リセット回路を適用
したスイッチング電源である。図11において、1は入
力側へのスイッチング雑音の回り込みを防ぐフィルタ、
2eは第六のリセット回路、3は該第六のリセット回路
2eの出力を整流する整流回路、4は該整流回路の出力
を平滑して直流化回路する平滑回路である。
【0013】又、21はトランス、22は入力電圧をス
イッチングするスイッチング電界効果トランジスタ、2
5は該トランス21に蓄えられた励磁エネルギを放出す
るリセット電界効果トランジスタ、24は該リセット電
界効果トランジスタ25を介して放出される励磁エネル
ギを蓄えるコンデンサ、29は該リセット電界効果トラ
ンジスタ25のオン・オフを制御するタイミング制御回
路である。
【0014】ここで、該トランス21と該スイッチング
電界効果トランジスタ22は回生動作のためだけに設け
られている訳ではないが、本発明の主要なポイントであ
る回生動作にも関係するために、リセット回路の一部と
して扱うことにしている。
【0015】図11の構成では、制御信号によって該ス
イッチング電界効果トランジスタ22がオンすると該ト
ランス21の一次側巻線に電流が流れる。それに伴って
該トランス21は励磁されて励磁エネルギを蓄積すると
共に、二次側巻線にも電流を流す。
【0016】そして、該スイッチング電界効果トランジ
スタ22がオフするのと同時に該リセット電界効果トラ
ンジスタ25をオンさせて、該トランス21に蓄えられ
た励磁エネルギを該コンデンサ24に移して該トランス
21をリセットし、励磁エネルギを入力側に回生する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】図9の構成で、該スイ
ッチング電界効果トランジスタ22がオンの間に該トラ
ンス21に蓄えられた励磁エネルギによって該トランス
21の一次側巻線には逆起電力Vr が生ずる。該電圧V
r を該スイッチング電界効果トランジスタ22が次にオ
ンするまでにリセットさせる必要がある。
【0018】そこで用いられるのが該リセット・ダイオ
ード23a、該コンデンサ24及び該抵抗28である。
該スイッチング電界効果トランジスタ22がオフする
と、該電圧Vr が該リセット・ダイオード23aと該コ
ンデンサ24に印加され、該コンデンサ24は該電圧V
r に等しい電圧まで充電される。これによって該トラン
ス21に蓄えられた励磁エネルギは該コンデンサ24に
移され、該トランス21はリセットされる。
【0019】該コンデンサ24に移された励磁エネルギ
は、該抵抗28に放電することでリセットされ、該リセ
ット回路の状態は元に戻る。しかし、該コンデンサ24
に移された励磁エネルギは該抵抗28によって消費され
るためスイッチング電源の変換効率はその分低下し、ス
イッチング電源自体の発熱も大きくなる。
【0020】又、該リセット・ダイオード23aが高速
ダイオードであるために、該コンデンサ24の充電中に
該コンデンサ24の電圧と該トランス21の電圧がバラ
ンスした途端に該リセット・ダイオード23aはオフす
る。この時に該トランス21に励磁エネルギが残ってい
ると瞬時に該トランス21の電圧が高くなる。そして、
該リセット・ダイオード23aを介して再び励磁エネル
ギの放出を行ない、これが繰り返されるために動作波形
にリンギングが生ずる。
【0021】高速ダイオードを用いた時の動作波形を示
す写真を図10に示す。図10において、(イ)は該リ
セット・ダイオード23aを流れる電流、(ロ)は該ス
イッチング電界効果トランジスタ22の端子電圧であ
る。いずれにおいても大きなリンギングが生ずることが
判る。このように高周波で大振幅のリンギングが生ずる
と、スイッチング電源の出力に重畳する雑音や、スイッ
チング電源から直接放出される雑音が大きくなる。
【0022】図11の構成には、次の問題点がある。第
一は、制御信号によって該スイッチング電界効果トラン
ジスタ22をオフするのと同時に該リセット電界効果ト
ランジスタ25をオンさせないと、そのタイミングがず
れている間に該スイッチング電界効果トランジスタ22
に高い電圧(Vin+Vr )が印加されて、該スイッチン
グ電界効果トランジスタ22にストレスを与える。そし
て、上記タイミングを一致させるために該タイミング制
御回路29が複雑になる。
【0023】第二は、該リセット電界効果トランジスタ
25のチャネル抵抗は、該リセット電界効果トランジス
タ25のソース・ゲート間の電圧に依存するが、該コン
デンサ24に充電が進むと共に該リセット電界効果トラ
ンジスタ25のソース電圧が上昇するので、該タイミン
グ制御回路が該リセット電界効果トランジスタ25に供
給する電圧は該コンデンサ24の端子電圧に見合って高
くする必要がある。これを実現するために、やはり該タ
イミング制御回路が複雑になる。
【0024】回路が複雑になるということは、直ちにそ
の実装容積が大きくなることを意味し、更に、消費電力
の増大につながるので、図11の構成はスイッチング電
源の変換効率向上及び小型化には適していない。
【0025】本発明は、かかる問題点に鑑み、スイッチ
ング電源に使用されるトランスに蓄積された励磁エネル
ギを入力側に回生することによって変換効率を向上する
ことができ、且つ、スイッチングに伴うリンギングを抑
圧することによって雑音を減少させることができるスイ
ッチング電源を提供し、以て、変換効率の向上と実装容
積の小型化を図ることを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明の原理は、入力電
圧をスイッチングするスイッチング電界効果トランジス
タがオフになった時にトランスの励磁エネルギを放出す
るリセット・ダイオードに接合容量が大きい低速ダイオ
ードを用いることである。
【0027】リセット・ダイオードが低速ダイオードで
接合容量が大きいため、リセット・ダイオードに逆方向
の電圧が印加されると接合容量を介して逆方向の電流
(リカバリ電流と呼ぶことにする。)を流し続けること
ができる。このため、コンデンサに蓄積した励磁エネル
ギをトランスを介して放出することができるので、励磁
エネルギを入力側に回生することができる。従って、励
磁エネルギを抵抗で熱として消費することがなく、スイ
ッチング電源の変換効率を向上させることができる。
【0028】又、コンデンサの充電中に生ずるリンギン
グはダイオード内部におけるインダクタンスとキャパシ
タンスの共振によるものである。高速ダイオードでは接
合容量が小さいために過度な励磁電流でリンギングを発
生しやすいが,計測ダイオードでは接合容量が大きいた
めに励磁電流の周波数ではリンギングを抑圧できる。そ
のため、励磁エネルギはスムーズにコンデンサ24に吸
収され、逆起電圧Vrを低く抑え、且つリンギング成分
によるストレスも解消される。
【0029】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第一の実施の形
態である。図1において、1は入力側へのスイッチング
雑音の回り込みを防ぐフィルタ、2は第一のリセット回
路、3は該第一のリセット回路2の出力を整流する整流
回路、4は該整流回路の出力を平滑して直流化回路する
平滑回路である。
【0030】又、21はトランス、22は入力電圧をス
イッチングするスイッチング電界効果トランジスタ、2
3は該トランス21に蓄えられた励磁エネルギを放出す
るリセット・ダイオード、24は該リセット・ダイオー
ド23を介して放出される励磁エネルギを蓄えるコンデ
ンサである。
【0031】ここで、該トランス21と該スイッチング
電界効果トランジスタ22は回生動作のためだけに設け
られている訳ではないが、本発明の主要なポイントであ
る回生動作にも関係するために、リセット回路の一部と
して扱うことにしている。
【0032】制御信号によって該スイッチング電界効果
トランジスタ22がオンすると該トランス21の一次側
巻線に電流が流れる。それに伴って該トランス21は励
磁されて励磁エネルギを蓄積すると共に、二次側巻線に
も電流を流す。
【0033】そして、該トランス21に蓄えられた励磁
エネルギを該リセット・ダイオード23、該コンデンサ
24によってリセットする。尚、該リセット・ダイオー
ド23としては、該スイッチング電界効果トランジスタ
22がオフの時にリカバリ電流を流すことができるよう
に、接合容量が大きい低速ダイオードを適用する。
【0034】図2は、図1の構成の動作を説明する図、
図3は図1の構成の動作波形である。以降、図2、図3
を参照しながら、図1の構成の動作を説明する。図2に
おいて、21はトランス、22はスイッチング電界効果
トランジスタ、23はリセット・ダイオード、24はコ
ンデンサであり、21−1は該トランス21の一次側の
巻線である。
【0035】該スイッチング電界効果トランジスタ22
がオンすると、図2(イ)に示す等価回路の如く、該ト
ランスの一次側には電流I1 が流れ、該トランス21の
二次側には電流I2 が流れる。該電流I1 はとりもなお
さず該スイッチング電界効果トランジスタ22のであ
る。
【0036】該スイッチング電界効果トランジスタ22
の電流は、図3(イ)に示す如く、該スイッチング電界
効果トランジスタ22がオフするまで徐々に増加する
(図3(イ)ではスイッチFETと略記している。)。
この増加分が該トランス21を励磁するための励磁エネ
ルギに相当する。
【0037】次に、該スイッチング電界効果トランジス
タ22がオフすると、等価回路は図2(ロ)の如くな
り、該トランス21に蓄積された励磁エネルギは該リセ
ット・ダイオード23を介して該コンデンサ24に移さ
れ(図2(ロ)の電流I3 によって励磁エネルギが移さ
れる。)、該コンデンサ24の端子電圧が(VIN
r)に等しくなった時に該トランス21のリセットが
終了する。この時、該トランス21の電圧は0になって
いる。
【0038】そして、該リセット・ダイオード23の端
子電圧は順方向から逆方向へと移行し、等価回路は図2
(ハ)の如くなる。尚、図2(ハ)では高電位側を図の
上側に描き直しており、図2(イ)及び図2(ロ)とは
図示の方法を変えている。
【0039】ここで、該リセット・ダイオード23は低
速ダイオードであるので、その接合部に注入されたキャ
リアはすぐには消滅しない。接合にキャリアが消滅しな
いで残っているということは、電気回路的に見ると該リ
セット・ダイオード23には大きな接合容量が存在して
いることを意味する。即ち、該リセット・ダイオードの
接合容量を介して逆方向の電流が流れ得る状態が生ず
る。
【0040】今、該コンデンサ24の端子電圧は(VIN
+Vr )になっており、該トランスの電圧は0であるか
ら、図3(ハ)のリカバリ電流I4 によって、該コンデ
ンサ24は蓄積した電荷を該リセット・ダイオード23
の接合容量と該トランス21の一次巻線を介して放電す
ることにより、励磁エネルギを入力側に回生する。
【0041】従って、蓄積した励磁エネルギを熱として
消費することがないので、図1の構成のスイッチング電
源の変換効率が向上される。尚、該スイッチング電界効
果トランジスタのドレイン・ソース電圧は、図3(ハ)
に示す如く(図3(ハ)ではスイッチFETと略記して
いる。)、オフになった時に(VIN+Vr )まで上昇
し、放電が終了するとVINになる。
【0042】図4は、低速ダイオードを用いた時の動作
波形を示す写真で、図4(イ)はリセット・ダイオード
を流れる電流、図4(ロ)はスイッチング電界効果トラ
ンジスタの端子電圧である。
【0043】これを図10と比較すると、図10(イ)
においてリカバリ電流が流れていないのに対して図4
(イ)ではリカバリ電流が確かに流れていることが判
る。又、図4(ロ)では、リカバリ電流がほぼ0になる
ときにスイッチング電界効果トランジスタの端子電圧が
INに戻ることが判る。一方、図10(ロ)ではリセッ
ト電流が0になった後暫くしてスイッチング電界効果ト
ランジスタの端子電圧がV INに戻るが、この時間差は、
リセット電流によって一旦コンデンサに蓄積された電荷
が抵抗に放電される時間に等しい。
【0044】従って、高速ダイオードを使った通常のス
イッチング電源におけるトランスのリセット動作と、低
速ダイオードを用いた本発明のスイッチング電源におけ
るトランスのリセット動作は本質的に異なることが判
る。
【0045】又、図4と図10の波形を比較すれば明ら
かな如く、図10で明瞭なリンギングが図4では殆ど認
められない。従って、低速ダイオードを用いた本発明の
スイッチング電源は雑音特性においても十分良好な特性
を呈することが判る。
【0046】図5は、効率と損失を比較で、本発明によ
るスイッチング電源と一般的なスイッチング電源の変換
効率(図5では効率と略記している。)と損失の実測値
を比較するために図示したものである。
【0047】図5において、左側の縦軸は効率(単位
%)、右側の縦軸は損失(単位W)、横軸は出力電流
(単位A)である。そして、実測値を四角で示している
のが低速ダイオードを用いた場合で、黒塗りの四角が効
率であり、白抜きの四角が損失である。又、実測値を三
角で示しているのが高速ダイオードを用いた場合で、黒
塗りの三角が効率であり、白抜きの三角が損失である。
【0048】図5を見れば明らかなように、損失は2W
以上改善されており、効率は2〜3%改善されている。
尚、高速ダイオードを用いる場合にトランスのリセット
が可能なように、高速ダイオードを用いる場合には図1
のコンデンサ24に並列に抵抗を接続した構成をとる必
要がある。図5の実測結果は、回路形が全く同じで低速
ダイオードを用いた時にどれだけの改善が可能かを確認
するために起こった実験の結果であるので、低速ダイオ
ードを用いる場合にも図1の構成のコンデンサ24に同
じ抵抗を並列に接続している。
【0049】従って、低速ダイオードを用いた場合の損
失はその抵抗で消費される電力分だけ図1そのものの構
成より大きくなる。その損失は約1Wであるので、図1
の構成をとれば、本発明のスイッチング電源は一般的な
スイッチング電源より損失が更に1W程度改善され、効
率も更に1%程度改善される。
【0050】元来の効率が82%前後という高性能電源
において、効率を3〜4%改善することは極めて困難で
ある。この事実を考えると、本発明の効果は絶大なもの
である。
【0051】図6は、本発明の第二の実施の形態であ
る。図6において、1は入力側へのスイッチング雑音の
回り込みを防ぐフィルタ、2aは第二のリセット回路、
3は該第二のリセット回路2aの出力を整流する整流回
路、4は該整流回路の出力を平滑して直流化回路する平
滑回路である。
【0052】又、21はトランス、22は入力電圧をス
イッチングするスイッチング電界効果トランジスタ、2
3は該トランス21に蓄えられた励磁エネルギを放出す
るリセット・ダイオード、24は該リセット・ダイオー
ド23を介して放出される励磁エネルギを蓄えるコンデ
ンサ、25はリセット電界効果トランジスタである。
又、26及び27は図11のタイミング制御回路に相当
する回路を構成する素子で、26は通常のダイオード、
27はツェナー・ダイオードである。
【0053】ここで、該トランス21と該スイッチング
電界効果トランジスタ22は回生動作のためだけに設け
られている訳ではないが、本発明の主要なポイントであ
る回生動作にも関係するために、リセット回路の一部と
して扱うことにしている。
【0054】又、図6の構成においても該リセット・ダ
イオード23は低速ダイオードである。図6の構成の基
本的な踏査は図1と同様であるので詳細な動作説明は省
略し、図6の構成において付加されたリセット電界効果
トランジスタの働きを中心に説明するに止めたい。
【0055】該トランス21に励磁エネルギが蓄積され
て該トランス21の電圧が上昇すると該リセット・ダイ
オード23を介して該トランス21の励磁エネルギが放
出されるが、該トランス21の電圧が上昇して該リセッ
ト電界効果トランジスタ25のゲート電圧が十分に高く
なると該リセット電界効果トランジスタ25もオンして
励磁エネルギを放出するようになる。
【0056】ところで、低速ダイオードの場合には順方
向電圧が比較的大きく、しかも、順方向電流が大きくな
ると順方向電圧は更に大きくなるので、リセット・ダイ
オードにおける損失を無視することができなくなる。
【0057】そこで、図6のように該リセット・ダイオ
ード23に並列に該リセット電界効果トランジスタを接
続し、該トランス21の電圧によって該リセット電界効
果トランジスタ25をオンさせて該リセット・ダイオー
ド23と共にリセット動作を行なわせれば、リセット・
ダイオードによる損失を低減することができる。
【0058】図5に示した効率のデータを見ると、出力
電流が大きい領域で効率が漸減することが判るが、この
原因がリセット・ダイオードによる損失である。従っ
て、図6の構成によってスイッチング電源の効率の出力
電流依存性を縮減することができる。
【0059】図7は、本発明の第三の実施の形態であ
る。図7において、1は入力側へのスイッチング雑音の
回り込みを防ぐフィルタ、2は第一のリセット回路、3
は該第一のリセット回路2の出力を整流する整流回路、
4は該整流回路の出力を平滑して直流化回路する平滑回
路である。
【0060】又、21はトランス、22は入力電圧をス
イッチングするスイッチング電界効果トランジスタ、2
3は該トランス21に蓄えられた励磁エネルギを放出す
るリセット・ダイオード、24は該リセット・ダイオー
ド23を介して放出される励磁エネルギを蓄えるコンデ
ンサ、28は抵抗である。
【0061】ここで、該トランス21と該スイッチング
電界効果トランジスタ22は回生動作のためだけに設け
られている訳ではないが、本発明の主要なポイントであ
る回生動作にも関係するために、リセット回路の一部と
して扱うことにしている。
【0062】図7の構成の基本的な動作は図1の構成の
動作と同じであるので、ここでは該抵抗28を付加する
効果を中心に説明するに止めたい。該抵抗28を付加す
ると、該コンデンサ24に蓄えられる電荷を該抵抗28
を介しても放電することが可能になるので、同じスイッ
チング周波数の電源を小さい容量の該コンデンサ24で
実現したい場合や、同じ回路定数でスイッチング周波数
を上げたい場合に、回路設計に余裕を持たせることがで
きる。
【0063】勿論、この場合には効率が低下するが、ス
イッチング周波数を高くすれば平滑回路などを小さくす
ることができるので、小型化と高効率化のうち小型化を
優先して設計する場合には有利である。
【0064】図8は、本発明の第四の実施の形態であ
る。図8において、1は入力側へのスイッチング雑音の
回り込みを防ぐフィルタ、2aは第二のリセット回路、
3は該第二のリセット回路2aの出力を整流する整流回
路、4は該整流回路の出力を平滑して直流化回路する平
滑回路である。
【0065】又、21はトランス、22は入力電圧をス
イッチングするスイッチング電界効果トランジスタ、2
3は該トランス21に蓄えられた励磁エネルギを放出す
るリセット・ダイオード、24は該リセット・ダイオー
ド23を介して放出される励磁エネルギを蓄えるコンデ
ンサ、25はリセット電界効果トランジスタである。
又、26及び27は図11のタイミング制御回路に相当
する回路を構成する素子で、26は通常のダイオード、
27はツェナー・ダイオード、28は抵抗である。
【0066】ここで、該トランス21と該スイッチング
電界効果トランジスタ22は回生動作のためだけに設け
られている訳ではないが、本発明の主要なポイントであ
る回生動作にも関係するために、リセット回路の一部と
して扱うことにしている。
【0067】図8の構成の動作は基本的に図6の構成と
同じである。又、図8の構成において該抵抗28を付加
する理由も図7の構成と同じであるので、ここでは重複
する説明は省略したい。
【0068】ところで、図6乃至図8の構成において
も、図1の構成と同様に、リンギングを抑圧することが
できることはいうまでもない。
【0069】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明により、効率
を向上でき、リンギングが少ないスイッチング電源を実
現することができる。
【0070】これにより、スイッチング電源の高信頼
化、小型化が促進され、スイッチング電源を適用する通
信装置や情報処理装置自体の高信頼化、小型化も容易に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態。
【図2】 図1の構成の動作を説明する図。
【図3】 図1の構成の動作波形。
【図4】 低速ダイオードを用いた時の動作波形を示す
写真。
【図5】 効率と損失の比較。
【図6】 本発明の第二の実施の形態。
【図7】 本発明の第三の実施の形態。
【図8】 本発明の第四の実施の形態。
【図9】 一般的なスイッチング電源の構成。
【図10】 高速ダイオードを用いた時の動作波形を示
す写真。
【図11】 スイッチ・リセット回路を適用したスイッ
チング電源。
【符号の説明】
1 フィルタ 2 第一のリセット回路 2a 第二のリセット回路 2b 第三のリセット回路 2c 第四のリセット回路 2d 第五のリセット回路 2e 第六のリセット回路 3 整流回路 4 平滑回路 21 トランス 21−1 トランスの一次巻線 22 スイッチング電界効果トランジスタ 23 リセット・ダイオード 23a リセット・ダイオード 24 コンデンサ 25 リセット電界効果トランジスタ 26 ダイオード 27 ツェナー・ダイオード

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチング電源を構成するスイッチン
    グ電界効果トランジスタに並列にリセット・ダイオード
    とコンデンサを配置し、 該スイッチング電界効果トランジスタがオフの時に、該
    リセット・ダイオードを介してトランスの励磁エネルギ
    を放出してコンデンサに蓄積した後、該コンデンサに蓄
    積された電荷を該リセット・ダイオードの逆方向のリカ
    バリ電流によって該トランスの一次巻線を介して入力側
    に回生することを特徴とするスイッチング電源。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスイッチング電源におい
    て、 前記リセット・ダイオードのアノードと前記トランスの
    接続点にドレインを、該リセット・ダイオードのカソー
    ドと前記コンデンサの接続点にソースを接続され、 ゲートが、前記トランスの該リセット・ダイオードのア
    ノードとの接続点とは反対側の端子とダイオード回路を
    介して接続されるリセット電界効果トランジスタを設け
    ることを特徴とするスイッチング電源。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のスイッチング電源におい
    て、 前記リセット・ダイオードと前記コンデンサの接続点
    と、前記トランスの該リセット・ダイオードのアノード
    との接続点とは反対側の端子との間に抵抗を接続するこ
    とを特徴とするスイッチング電源。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のスイッチング電源におい
    て、 前記リセット・ダイオードと前記コンデンサの接続点
    と、前記トランスの該リセット・ダイオードのアノード
    との接続点とは反対側の端子との間に抵抗を接続するこ
    とを特徴とするスイッチング電源。
JP2720598A 1998-02-09 1998-02-09 スイッチング電源 Withdrawn JPH11235033A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013027096A (ja) * 2011-07-19 2013-02-04 Murata Mfg Co Ltd スナバ回路

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