JPH11234986A - ムービングマグネット型モータ - Google Patents
ムービングマグネット型モータInfo
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- Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
Abstract
ビングマグネット型モータを提供すること。 【解決手段】地板1とカバー板2によって、二つの回転
子5,6が軸受けされている。この回転子5,6は2極
に着磁されていて、一体的に構成され、所定の角度だけ
往復回転する出力ピン7,8によって図示していない被
駆動部材を駆動するようになっている。回転子5,6を
挟むようにして三つの磁極部材9,10,11が配置さ
れ、夫々にコイル12,14,16が巻回されている。
そして、回転子5は磁極部9a,10aに生じる極性に
よって、また、回転子6は磁極部10b,11aに生じ
る極性によって、夫々の回転と回転方向を制御されるよ
うになっている。
Description
転角度範囲においてだけ往復作動させるようにした、一
般に、ムービングマグネット型モータと称されているモ
ータに関するものであって、特に、2極に着磁された永
久磁石製の回転子を複数個設けるようにしたムービング
マグネット型モータに関する。
のモータのように回転子が1回転できず、固定子のコイ
ルに対して所定の方向に通電すると、回転子が、所定の
角度だけ正方向へ回転し、逆方向へ通電すると、所定の
角度だけ逆方向へ回転するモータであって、その回転に
よって、回転子と一体的に回転する出力ピンが被駆動部
材を駆動するものであるため、一般的にステッピングモ
ータなどに比較して制御系が非常に簡単になり、しかも
低コスト化と小型化が容易であるという特徴がある反
面、起動性や駆動力はステッピングモータより劣るし、
複雑な回転制御を行わせることもできないため、自ずと
その利用範囲は制限されることになる。そのため、この
種のモータは、精密機器,ゲーム機,制御機器,施錠装
置など、比較的コンパクトに纏めなければならない機器
を構成している部品であって且つ負荷の小さな部品に対
して、単純な作動を行わせるためのアクチュエータとし
て適しているものである。
タの構成としては、大きく分けて二つのタイプのものが
知られている。その一つは、固定子のコイルが、回転子
の二つの軸受け部を囲むようにして、即ち回転子の回転
面に直交するようにして回転子の周りに環状に巻回した
ものであり、もう一つは、固定子の磁極部材にコイルを
巻回し、その磁極部材の磁極部を回転子の周面に対向さ
せるように配置したものである。従って、後者の構成
は、前者の構成に比較して、回転子の回転軸と直交する
面におけるスペースは不利になるが、回転子の軸方向に
おけるスペースでは有利になり、全体として偏平な構成
になる。本発明のムービングマグネット型モータの構成
は、上記のうち後者のタイプに属するものであり、特
に、夫々コイルを巻回した二組の磁極部材を設けてい
て、それらの磁極部を、回転子を間にして挟むように配
置したムービングマグネット型モータの関連構成に関す
るものである。
うに、ムービングマグネット型モータの問題点の一つ
は、ステッピングモータのような大きな起動性や駆動力
が得にくいことである。そのため、被駆動部材が近接位
置に複数あり、一つのモータだけではそれらを同時に駆
動することができない場合や、被駆動部材を所望の高速
で駆動できない場合には、モータを複数個設け、それら
の被駆動部材を分担して同時に駆動させるようにしたい
場合がある。また、近接位置にある複数の被駆動部材
を、複数のモータを設けることによって、互いに逆方向
へ同時に駆動したい場合もある。また、そのようにして
複数のモータを設けた場合には、異なる被駆動部材を順
に駆動させることも可能になる。
極部材によって回転子を挟むようにした構成のムービン
グマグネット型モータの場合には、二つ以上のモータ
を、同一平面上に近接させて設けようとすると、配置上
の制約を大きく受けることになってしまい、設計上の自
由度が大きく損なわれてしまうという問題点がある。ま
た、その制約を克服するために被駆動部材側の構成を変
更しようとすると、その構成が複雑化したり大型化し
て、規格に合わなくなったりコスト高を招いてしまうほ
か、負荷が大きくなってモータを複数にした意味が半減
してしまうという問題点がある。
めになされたものであり、その目的とするところは、一
体的に構成した出力ピンを所定の角度だけ往復回転させ
る回転子を複数個と、コイルを巻回した磁極部材を回転
子の数よりも一つ多く設けていて、各回転子は、異なる
組合せの二つの磁極部材によって挟まれるようにして配
置され、且つそれらの回転子は、同時に又は個々に、同
一方向又は異なる方向へ回転されるようにした構成のム
ービングマグネット型モータを提供することである。
めに、本発明のムービングマグネット型モータは、夫々
に一体的に回転する出力ピンが設けられていて所定の間
隔を空けて1列に配置されている複数の2極に着磁され
た回転子と、前記回転子間と前記列の両端に一つずつ配
置されていて前記回転子間に配置されたものには両側に
一つずつの磁極部が前記列の両端に配置されたものには
一つの磁極部が形成されている複数の磁極部材と、夫々
が前記各磁極部材に巻回されていて前記各回転子の両側
に配置された磁極部が異極となるようにして通電される
複数のコイルとを備えていて、前記各回転子は、その両
側に配置された前記各コイルに、所定の方向へ通電した
ときには正方向へ、それとは逆方向へ通電したときには
逆方向へ、夫々所定の角度だけ回転されるようにする。
また、本発明のムービングマグネット型モータにおいて
は、好ましくは、前記各コイルは、前記各回転子の回転
軸と平行になるようにして前記各磁極部材に設けられた
巻き芯部に巻回されており、前記回転子間に配置された
前記磁極部材の二つの磁極部には、該磁極部材に巻回さ
れているコイルに通電されたとき、同一極が形成される
ようにする。その場合、好ましくは、前記巻き芯部のう
ち少なくとも二つの巻き芯部が、前記各磁極部側とは反
対側で磁性体の連結部材によって連結されているように
する。また、本発明のムービングマグネット型モータに
おいては、好ましくは、前記複数のコイルが個別に電源
接続されていて、任意の回転子を任意のときに動作させ
得るようにする。又は、前記複数のコイルのうち所定の
複数のコイルが共通に電源接続されていて、それらによ
って回転される回転子を動作させてから他の回転子を動
作させ得るようにする。又は、前記複数のコイルが共通
に電源接続されていて、全ての回転子を常に同時に動作
させ得るようにする。
施例と、それらの変形例,応用例について、夫々図面を
用いて説明する。尚、これらの実施例,変形例,応用例
として示した構成は、共通する構成部分が多く、また回
転子の配置関係や着磁関係が異なるだけのものもあるの
で、同一の部材,部位、類似の部材,部位には共通の符
号を用いて説明する。
を用いて説明する。図1は本実施例の透視平面図であ
り、図2はその横断面図であって、図3は作動説明図で
ある。先ず、本実施例の構成から説明する。地板1とカ
バー板2は、いずれも合成樹脂製であって、両者は二つ
のビス3,4によって固定され、それらの間にモータ室
を形成している。地板1とカバー板2によって軸受けさ
れている二つの回転子5,6には、夫々出力ピン7,8
が設けられていて、それらの出力ピン7,8は、地板1
に形成された窓部1a,1bからモータ室外へ伸長し、
図示していない被駆動部材を作動させるようになってい
る。また、回転子5,6と出力ピン7,8は、磁性体の
粒子と樹脂材料を混合し、一体成形にて製作したもので
あって、成形後に2極に着磁したものであるが、周知の
ように出力ピン7,8を別の材料で製作し、回転子5,
6と一体化させるようにしても差し支えない。このこと
は、後述する各実施例,各変形例,各応用例の場合も同
様である。
で製作されており、夫々に形成された二つの孔を、地板
1に設けられたピン1c,1d、1e,1f、1g,1
hに嵌合させて、位置決めされている。これらのうち、
磁極部材9には、その一部を折り曲げて磁極部9aと巻
き芯部9bが形成されていて、磁極部9aを回転子5の
周面に対向させ、巻き芯部9bには、コイル12を巻回
したボビン13を嵌合させている。また、磁極部材10
には、その一部を折り曲げて磁極部10a,10bと巻
き芯部10cが形成されていて、磁極部10aを回転子
5の周面に且つ磁極部10bを回転子6の周面に夫々対
向させ、巻き芯部10cには、コイル14を巻回したボ
ビン15を嵌合させている。更に、磁極部材11には、
磁極部材9と同様にして、磁極部11aと巻き芯部11
bが形成されていて、磁極部11aを回転子6の周面に
対向させ、巻き芯部11bには、コイル16を巻回した
ボビン17を嵌合させている。そして、上記した各コイ
ル12,14,16の端子は、夫々個別に電源接続され
ていて、通電・遮断の制御や通電方向の制御を独立して
行えるようになっている。
明する。尚、図3に示している各部材,部位の符号は、
図3(a)においてのみ付けてあり、他図においては省
略してある。先ず、図3(a)は、本実施例の初期状態
を示したものであり、各ボビン13,15,17に巻回
されたコイル12,14,16は、いずれも非通電状態
にある。しかし、回転子5,6は、この状態を安定的に
維持されている。即ち、この状態において、回転子5の
周面に対する磁極部9aの対向面積は、N極よりもS極
の方が大きい。他方、回転子5の周面に対する磁極部1
0aの対向面積は、S極よりもN極の方が大きい。その
ため、回転子5には、自己の磁力によって時計方向への
回転力が付勢されていることになる。しかし、図1から
分かるように、この状態においては、出力ピン7が地板
1の窓部1aの縁に当接して、その回転を抑制され、そ
の位置が維持されているわけである。そして、他方の回
転子6の位置も、これに準じた理由により維持されてい
ることになる。
2,14に対し、図3(b)に示す方向の通電を行う
と、磁極部9aがS極に、磁極部10aがN極になり、
磁極部9aと回転子5のN極との間、及び磁極部10a
と回転子5のS極の間に、夫々吸引力が働き(このと
き、磁極部9aと回転子5のS極との間、及び磁極部1
0aと回転子5のN極の間に、夫々反発力が働くが、説
明が冗長になるので、以後の同様な説明箇所において
は、反発力については省略して説明することにする)、
回転子5は反時計方向へ回転する。そして、出力ピン7
が窓部1a(図1)の縁に当接して停止した状態が図3
(b)に示されている。尚、このとき、磁極部材10の
もう一つの磁極部10bもN極となるため、他方の回転
子6は反時計方向へ付勢されるが、回転子6のS極と磁
極部11aとの間に働く吸引力と、出力ピン8によって
作動される被駆動部材の摩擦抵抗力によって、実際には
回転されることはない。但し、設定条件次第では、回転
子6が反時計方向へ回転してしまうこともあるので、そ
の場合には、コイル16にも通電し、磁極部11aをN
極にして、その回転を阻止することになる。
コイル16に対して図3(c)に示す方向の通電を行う
と、磁極部11aがS極になり、磁極部10bと回転子
6のS極との間、及び磁極部11aと回転子6のN極の
間に吸引力が働き、回転子6は反時計方向へ回転する。
そして、出力ピン8が窓部1b(図1)の縁に当接して
停止した状態が図3(c)に示されている。尚、この作
動時においては、磁極部10aがN極のままであるか
ら、回転子5のS極と磁極部10aとの間には強力な吸
引力が作用しており、回転子5の位置は確実に維持され
ている。
後、三つのコイル12,14,16の全てに通電された
状態が図3(d)に示されている。この状態において
は、コイル12には、図3(b)に示した場合とは逆方
向に通電され、また、コイル14,16には、図3
(c)に示した場合とは逆方向に通電されている。その
ため、磁極部9aはN極に、磁極部10a,10bはS
極に、磁極部11aはN極になっている。従って、これ
まで説明した作動原理に準じて、二つの回転子5,6は
同時に時計方向へ回転して初期位置に復帰する。そし
て、各コイル12,14,16に対する通電が断たれた
状態が図3(e)に示されていて、この状態は図3
(a)に示されている初期状態と同じということにな
る。
子5を回転させてから回転子6を回転させるようにして
いるが、最初に図3(c)に示した通電状態にしてから
図3(b)に示した通電状態にすれば、先ず回転子6を
回転させてから、次に回転子5を回転させるようにでき
ることは言うまでもない。また、上記の作動説明におい
ては、図3(c)に示した状態から、回転子5,6を同
時に時計方向へ回転させているが、それらを順に回転さ
せることも可能である。更に、図3(b)の状態から回
転子5を初期位置に復帰させた後、回転子6を往復作動
させることも可能であり、その逆の順序で作動させるこ
とも可能である。要するに、本実施例は回転子5,6を
個別に作動させることができるものであって、それらの
作動については種々のシーケンスが可能になっている。
の第1変形例を説明する。この変形例は、構造上は、図
1及び図2に示した第1実施例の場合と全く同じであ
る。そのため、図4(a)に示した部材,部位には、図
3(a)の場合と同じ符号を付けてある。そして、この
変形例が、上記した第1実施例と異なる点は、三つのコ
イル12,14,16に対する配線の仕方にある。即
ち、上記した図3の場合には、各コイル12,14,1
6の端子は、夫々個別に電源接続されていて、通電・遮
断の制御や通電方向の制御を独立して行えるようにして
いたが、この変形例においては、コイル16の端子だけ
が個別に電源接続されていて、コイル12,14は相互
に接続した後に電源接続されている。
る。図4(a)は初期状態を示したものである。従っ
て、コイル12,14,16は、いずれも非通電状態で
あるが、回転子5,6は、上記の図3(a)に示した場
合と同じようにして、その状態を確実に維持されてい
る。この初期状態において、共通接続されているコイル
12,14に対し、図4(b)に示す方向の通電を行う
と、磁極部9aがS極に、磁極部10a,10bがN極
になり、磁極部9aと回転子5のN極との間、及び磁極
部10aと回転子5のS極の間に、夫々吸引力が働き、
回転子5は反時計方向へ回転する。そして、停止した状
態が図4(b)に示されている。このとき、回転子6は
回転しないが、場合によってはコイル16にも通電し、
磁極部11aをN極にすることによって、確実に回転さ
せないようにしてもよいことは第1実施例の場合と同じ
である。
示す方向の通電を行うと、磁極部11aがS極になっ
て、磁極部10bと回転子6のS極との間、及び磁極部
11aと回転子6のN極の間に吸引力が働き、回転子6
は反時計方向へ回転する。そして、停止した状態が図4
(c)に示された状態である。その後、コイル12,1
4,16への通電方向が逆方向にされた状態が図4
(d)に示されている。そのため、磁極部9aはN極
に、磁極部10a,10bはS極に、磁極部11aはN
極になり、二つの回転子5,6は同時に時計方向へ回転
して初期位置に復帰する。そして、図4(e)に示すよ
うに、各コイル12,14,16に対する通電が断たれ
て初期状態となる。
初期状態から、先に回転子6を回転させ、次に回転子5
を回転させるようにすることはできないが、同時に回転
させることは可能である。また、図4(c)の状態か
ら、回転子5を最初に初期位置へ復帰させ、次に回転子
6を復帰させることはできないが、逆の場合は可能であ
る。そのようにしたい場合には、図4(c)の状態にお
いて、コイル12,14への通電を断ち、コイル16に
対する通電方向を逆にすれば、先ず回転子6が初期位置
へ復帰し、その後、コイル12,14へ、図4(d)に
示すように通電すれば、回転子5が復帰することにな
る。
形例を説明する。この変形例も、構造上は、図1及び図
2に示した第1実施例の場合と同じである。そのため、
図5(a)に示した部材,部位には、図3(a)の場合
と同じ符号を付けてある。そして、この変形例は、三つ
のコイル12,14,16に対する配線の仕方が、上記
した第1実施例及び第1変形例の場合と異っている。即
ち、この第2変形例の場合には、コイル12,14,1
6の端子は、全て共通に電源接続されている。そのた
め、個々には通電方向を変えることができないようにな
っている。
る。図5(a)は初期状態であって、コイル12,1
4,16は非通電状態であり、回転子5,6は、自己の
磁力によって、この状態を確実に維持されている。この
初期状態において、コイル12,14,16に対し、図
5(b)に示す方向の通電を行うと、磁極部9aがS極
に、磁極部10a,10bがN極になり、磁極部11a
がS極になる。そのため、磁極部9aと回転子5のN極
との間、及び磁極部10aと回転子5のS極の間に、夫
々吸引力が働き、回転子5は反時計方向へ回転する。ま
た、磁極部10bと回転子6のS極との間、及び磁極部
11aと回転子6のN極の間に、夫々吸引力が働き、回
転子6も反時計方向へ回転する。そして、停止した状態
が図5(c)に示されている。
12,14,16に対して逆方向の通電を行うと、磁極
部9aがN極に、磁極部10a,10bがS極になり、
磁極部11aがN極になる。そのため、磁極部9aと回
転子5のS極との間、及び磁極部10aと回転子5のN
極の間に、夫々吸引力が働き、回転子5は時計方向へ回
転する。また、磁極部10bと回転子6のN極との間、
及び磁極部11aと回転子6のS極の間に、夫々吸引力
が働き、回転子6も時計方向へ回転する。そして、停止
後、通電を断った状態が図5(e)に示されており、初
期状態に復帰したことになる。
及び図7を用いて説明する。図6は本実施例の透視平面
図であり、図7はその横断面図であるが、その殆どの構
成は、図1及び図2に示した第1実施例の構成と同じで
あるから、同じ部材,同じ部位には同じ符号を付けて説
明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。本実施
例は、磁性体材料からなる連結部材18を設けている点
で、第1実施例の構成と異なっている。この連結部材1
8はカバー板2の外側に配置されていて、その両端を折
り曲げて形成した巻き芯部18a,18bは、カバー板
2に形成されている孔を貫通して、モータ室内に伸びて
いる。そして、巻き芯部18aは、磁極部材9の巻き芯
部9bと重ね合わされ、そこにボビン13を嵌装してお
り、他方、巻き芯部18bは、磁極部材10の巻き芯部
10cと重ね合わされ、そこにボビン15を嵌装してい
る。
ら、コイル12,14の通電によって励起された固定子
側の磁束が、永久磁石製の回転子5に効率よく働き、第
1実施例の場合よりも回転子5の駆動力が一段と良好に
なる。そのため、本実施例のように構成した場合には、
二つの回転子5,6によって、夫々、負荷の異なる二つ
の被駆動部材を同じ速度で駆動させる場合とか、同一負
荷の二つの被駆動部材を異なる速度で駆動させる場合な
どに用いると好適である。尚、言うまでもなく、本実施
例のコイル12,14,16の場合にも、図3〜図5に
示したような各電気的接続方法を、選択して採用するこ
とが可能である。そして、各接続状態における回転子
5,6の作動方法は、図3〜図5に基づいて、上記した
のと同じであるから、重複を避けるために、その説明を
省略する。
及び図9を用いて説明する。図8は本実施例の透視平面
図であり、図9はその横断面図である。しかし、その殆
どの構成は、図1及び図2に示した第1実施例の構成と
同じであるから、同じ部材,同じ部位には同じ符号を付
けて説明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。
本実施例は、第2実施例の場合と同様に、磁性体材料か
らなる連結部材を設けている点で、第1実施例の構成と
異なっている。しかし、本実施例における連結部材19
は、第2実施例における連結部材18と異なり、折り曲
げて形成した三つの巻き芯部19a,19b,19cを
有していて、巻き芯部19aは、磁極部材9の巻き芯部
9bと重ね合わされ、そこにボビン13を嵌装し、ま
た、巻き芯部19bは、磁極部材10の巻き芯部10c
と重ね合わされ、そこにボビン15を嵌装しており、更
に、巻き芯部19cは、磁極部材11の巻き芯部11b
と重ね合わされ、そこにボビン17を嵌装している。
ら、コイル12,14,16の通電によって励起された
固定子側の磁束が、永久磁石製の回転子5,6に効率よ
く働き、第1実施例の場合よりも回転子5,6の駆動力
が一段と良好になる。そのため、ステッピングモータな
どに比べて駆動力の点で劣っていたムービングマグネッ
ト型モータの利用範囲が、これまでよりも広くなる。
尚、第2実施例の場合と同様に、本実施例のコイル1
2,14,16の場合にも、図3〜図5に示したような
各電気的接続方法を、選択して採用することが可能であ
る。また、各接続状態における回転子5,6の作動方法
も、図3〜図5に基づいて説明した場合と同じであるか
ら、その説明を省略する。
0を用いて説明する。本実施例の構成は、回転子6の2
極の着磁関係が逆になっていて、図10(a)に示した
初期状態においては、反時計方向へ回転した位置になっ
ているほかは、図1及び図2に示した第1実施例の構成
と全く同じである。そのため、それらの詳細な図示と説
明を省略する。また、図10(a)に示した部材,部位
には、上記した構成の違いがあるとはいえ、特に問題が
起きないので、図3(a)の場合と同じ符号を付けてあ
る。
0(a)は、初期状態を示したものであって、コイル1
2,14,16は、いずれも非通電状態にある。しか
し、回転子5,6は、これまでの説明から理解されるよ
うに、自己の磁力によって、この状態を維持されてい
る。この初期状態において、コイル12,14に対し、
図10(b)に示すようにして、各々の所定の方向への
通電を行うと、磁極部9aがS極に、磁極部10aがN
極になり、磁極部9aと回転子5のN極との間、及び磁
極部10aと回転子5のS極の間に、夫々吸引力が働
き、回転子5は反時計方向へ回転する。そして、出力ピ
ン7が窓部1a(図1)の縁に当接して停止した状態が
図10(b)に示した状態である。このとき、第1実施
例の場合に説明したように、回転子6は回転しないが、
場合によってはコイル16にも通電し、磁極部11aを
N極にすることによって、確実に回転しないようにして
も差し支えない。
コイル16に対して図10(c)に示す方向の通電を行
うと、磁極部11aがS極になり、磁極部10bと回転
子6のS極との間、及び磁極部11aと回転子6のN極
の間に吸引力が働き、回転子6は時計方向へ回転する。
そして、出力ピン8が窓部1b(図1)の縁に当接して
停止する。そのときの回転子5,6の回転位置が図10
(c)に示されている。その後、図10(d)に示され
ているように、コイル12には、図10(b)に示した
場合とは逆方向に通電され、また、コイル14,16に
は、図10(c)に示した場合とは逆方向に通電される
と、磁極部9aはN極に、磁極部10a,10bはS極
に、磁極部11aはN極になり、回転子5は時計方向
に、回転子6は反時計方向に、同時に回転して初期位置
に復帰する。そして、図10(e)に示すように、全て
のコイル12,14,16に対する通電が断たれ、初期
状態と同じになる。
4,16の配線の仕方は、第1実施例の場合と同じであ
るから、回転子5,6を個別に作動させることができ、
第1実施例の説明で述べたような種々のシーケンスで回
転子5,6を作動させることが可能である。また、上記
した第2実施例及び第3実施例の構成においても、配線
の仕方が同じであれば、このような種々の作動を行わせ
ることができることは言うまでもない。
変形例を説明する。この変形例は、構造上は、第4実施
例の場合と全く同じであるため、図11(a)に示した
部材,部位には、図10(a)の場合と同じ符号を付け
てある。そして、この第1変形例が第4実施例と異なる
点は、三つのコイル12,14,16に対する配線の仕
方にあって、上記した第1実施例の第1変形例の場合と
全く同じ配線の仕方になっていることである。
する。図11(a)の初期状態において、共通接続され
ているコイル12,14に対し、図11(b)に示して
いるような方向への通電を行うと、磁極部9aがS極
に、磁極部10a,10bがN極になり、回転子5は反
時計方向へ回転する。そして、回転子5の停止した状態
が図11(b)に示されている。このとき、回転子6は
回転しないが、場合によってはコイル16にも通電し、
磁極部11aをN極にすることによって、確実に回転さ
せないようにしてもよい。
に示す方向の通電を行うと、磁極部11aがS極になっ
て、回転子6は時計方向へ回転する。そして、回転子6
の停止した状態が図11(c)に示された状態である。
その後、コイル12,14,16への通電が逆方向に行
われた状態が図11(d)に示されている。そのため、
磁極部9aはN極に、磁極部10a,10bはS極に、
磁極部11aはN極になり、回転子5は時計方向に、回
転子6は反時計方向に同時に回転して初期位置に復帰す
る。そして、図11(e)に示すように、全ての通電が
断たれて初期状態と同じになる。尚、この変形例の作動
のシーケンスは、このほかにも可能であることは言うま
でもない。
変形例を説明する。この変形例も、構造上は第4実施例
の場合と全く同じであるため、図12(a)に示した部
材,部位には、図10(a)の場合と同じ符号を付けて
ある。そして、この第2変形例が上記した第4実施例及
びその第1変形例と異なる点は、三つのコイル12,1
4,16に対する配線の仕方にあり、上記した第1実施
例の第2変形例の場合と全く同じ配線の仕方になってい
ることである。
明する。図12(a)は初期状態であって、この状態に
おいて、コイル12,14,16に対し、図12(b)
に示す方向の通電を行うと、磁極部9aがS極に、磁極
部10a,10bがN極になり、磁極部11aがS極に
なる。そのため、回転子5は反時計方向へ、回転子6は
時計方向へ、同時に回転する。そして、回転子5,6が
共に停止した状態が図12(c)に示されている。その
後、図12(d)に示すように、コイル12,14,1
6に対して逆方向の通電を行うと、磁極部9aがN極
に、磁極部10a,10bがS極になり、磁極部11a
がN極になる。そのため、回転子5は時計方向へ、回転
子6は反時計方向へ回転する。そして、停止後、通電を
断った状態が図12(e)に示されており、初期状態と
同じになる。
の出力ピン7,8が向かい合うようにして配置されてお
り、しかも図12において上下方向へ同時に作動するよ
うになっているので、二つの出力ピン7,8が共同して
被駆動部材を駆動させるようにした場合には、従来のよ
うに、ムービングマグネット型モータであるが故に成し
得なかった高速作動が可能になる。また、複数の被駆動
部材を同時に駆動するような場合には、二つの出力ピン
7,8が、それらを分担して駆動させ、高速化を図るよ
うにすることも可能になる。
用例を、図13を用いて説明する。図13は、カメラ用
シャッタに応用した場合を示したものであって、各部材
の詳細な取り付け構成については省略し、簡略的に示し
たものである。先ず、その構成から説明する。地板21
の中央部には、円形をした露光用の開口部21aが形成
されている。上記の図12に示したモータ構成は、この
応用例においては、地板21の表面側に、開口部21a
を囲むようにして、円弧状に配置されている。従って、
それらのモータ構成については、図12(a)に示した
符号と同じ符号を付け、説明を省略する。また、図13
においては図示を省略してあるが、地板21には、図1
及び図2に示された窓部1a,1bと同様な二つの窓部
が形成されていて、出力ピン7,8が、地板21の背面
側に突き出ている。更に、地板21の背面側に設けられ
た軸21bには、二つのシャッタ羽根22,23が回転
可能に取り付けられていて、それらに形成された長孔2
2a,23aには、上記の出力ピン7,8が嵌合してい
る。
aの開閉作動は次のようにして行われる。図13は、撮
影前の状態、即ち上記の図12(a)に相当する初期状
態を示している。そのため、シャッタ羽根22,23は
開口部21aを閉じた状態にあり、ボビン13,15,
17に巻回されたコイル12,14,16には通電され
ていない。撮影に際し、図12(b)に示したような通
電を行うと、回転子5は反時計方向へ、また回転子6は
時計方向へ、同時に回転する。そのため、軸21bにお
いて、シャッタ羽根22は時計方向へ、またシャッタ羽
根23は反時計方向へ回転し、開口部21aを開いてい
く。そして、開口部21aを全開にした段階で、出力ピ
ン7,8が図示していない窓部の縁に当接して停止す
る。
4,16に対し、逆方向への通電が行われる。そのた
め、回転子5は時計方向へ、また回転子6は反時計方向
へ、同時に回転し、シャッタ羽根22,23が開口部2
1aを閉鎖し、撮影が終了する。その後、コイル12,
14,16に対する通電を断っても、回転子5,6の磁
力によってシャッタ羽根22,23が閉鎖状態を維持で
きることは、改めて説明するまでもない。このように、
この応用例においては、同時に往復作動させる二つのシ
ャッタ羽根22,23を、二つの回転子5,6によって
分担して駆動しているので、一つの回転子によって駆動
する場合よりシャッタの高速化が可能になる。
4を用いて説明する。本実施例の構成は、第1実施例の
構成に比較して、出力ピン8が回転子6の右側になるよ
うに構成され、且つ回転子6の2極の着磁関係が逆にな
っているほかは、第1実施例の構成と実質的に同じであ
る。そのため、それらの詳細な図示と説明を省略する。
また、図14(a)に示した部材,部位には、上記した
構成の違いがあるとはいえ、特に問題が起きないので、
図3(a)の場合と同じ符号を付けてある。
4(a)は、初期状態を示したものであって、この状態
において、コイル12,14に対し、図14(b)に示
すように通電すると、磁極部9aがS極に、磁極部10
aがN極になり、回転子5は反時計方向へ回転する。図
14(b)は、その回転の停止した状態を示している。
このとき、第1実施例の場合に説明したように、回転子
6は回転しないが、場合によってはコイル16にも通電
し、磁極部11aをN極にすることによって、確実に回
転しないようにしても差し支えない。
コイル16に対して図14(c)に示すように通電する
と、磁極部11aがS極になり、回転子6が時計方向へ
回転し、停止する。そのときの回転子5,6の停止状態
が図14(c)に示されている。その後、図14(d)
に示されているように、コイル12には、図14(b)
に示した場合とは逆方向に通電され、また、コイル1
4,16には、図14(c)に示した場合とは逆方向に
通電されると、磁極部9aはN極に、磁極部10a,1
0bはS極に、磁極部11aはN極になり、回転子5は
時計方向に、回転子6は反時計方向に、同時に回転して
初期位置に復帰する。そして、図14(e)に示すよう
に、全てのコイル12,14,16に対する通電が断た
れ、初期状態と同じになる。
4,16の配線の仕方は、第1実施例及び第4実施例の
場合と同じであるから、回転子5,6を個別に作動させ
ることができ、第1実施例の説明で述べたような種々の
シーケンスで回転子5,6を作動させることが可能であ
る。また、上記した第2実施例及び第3実施例の構成に
おいても、配線の仕方が同じであれば、このような種々
の作動を行わせることができることは言うまでもない。
変形例を説明する。この変形例は、構造上は、第5実施
例の場合と全く同じであるため、図15(a)に示した
部材,部位には、図14(a)の場合と同じ符号を付け
てある。そして、この第1変形例が第5実施例と異なる
点は、三つのコイル12,14,16に対する配線の仕
方にあって、上記した第1実施例の第1変形例の場合、
及び第4実施例の第1変形例の場合と全く同じ配線の仕
方になっている。
する。図15(a)の初期状態において、共通接続され
ているコイル12,14に対し、図15(b)に示して
いるように通電すると、磁極部9aがS極に、磁極部1
0a,10bがN極になり、回転子5は反時計方向へ回
転する。そして、回転子5の停止した状態が図15
(b)に示されている。このとき、回転子6は回転しな
いが、場合によってはコイル16にも通電し、磁極部1
1aをN極にすることによって、確実に回転させないよ
うにしてもよい。
に示す方向に通電すると、磁極部11aがS極になっ
て、回転子6は時計方向へ回転する。そして、回転子6
の停止した状態が図15(c)に示された状態である。
その後、コイル12,14,16への通電が逆方向に行
われると、図15(d)に示すように、磁極部9aはN
極に、磁極部10a,10bはS極に、磁極部11aは
N極になり、回転子5は時計方向に、回転子6は反時計
方向に同時に回転して初期位置に復帰する。そして、図
15(e)に示すように、全ての通電が断たれて初期状
態と同じになる。尚、この変形例の作動のシーケンス
は、このほかにも可能である。
変形例を説明する。この変形例も、構造上は第5実施例
の場合と全く同じであり、三つのコイル12,14,1
6に対する配線の仕方が異なっていて、上記した第1実
施例の第2変形例の場合、及び第4実施例の第2変形例
の場合と全く同じ配線の仕方になっているだけであるか
ら、図16(a)に示した部材,部位には、図15
(a)の場合と同じ符号を付けてある。
明する。図16(a)の初期状態において、コイル1
2,14,16に対し、図16(b)に示すように通電
すると、磁極部9aがS極に、磁極部10a,10bが
N極に、磁極部11aがS極になる。そのため、回転子
5は反時計方向へ、回転子6は時計方向へ、同時に回転
する。そして、回転子5,6が共に停止した状態が図1
6(c)に示されている。その後、図16(d)に示す
ように、コイル12,14,16に対して逆方向の通電
を行うと、磁極部9aがN極に、磁極部10a,10b
がS極に、磁極部11aがN極になり、回転子5は時計
方向へ、回転子6は反時計方向へ回転する。そして、停
止後、通電を断つと、図16(e)に示すように、初期
状態と同じになる。
7を用いて説明する。本実施例の構成は、第1実施例の
構成に比較して、出力ピン8が回転子6の180°反対
側になるように構成されているほかは、第1実施例の構
成と実質的に同じであるから、それらの詳細な図示と説
明を省略する。また、図17(a)に示した部材,部位
には、上記した構成の違いがあるとはいえ、特に問題が
起きないので、図3(a)の場合と同じ符号を付けてあ
る。
状態を示した図17(a)において、コイル12,14
に対し、図17(b)に示すようにして通電すると、磁
極部9aがS極に、磁極部10aがN極になり、回転子
5は反時計方向へ回転する。図17(b)は、その回転
の停止した状態を示している。このとき、回転子6は回
転しないが、必要な場合は、コイル16に通電し、磁極
部11aをN極にすることによって、確実に回転しない
ようにしても差し支えない。
16に対して図17(c)に示すように通電すると、磁
極部11aがS極になり、回転子6が反時計方向へ回転
し、停止する。そのときの回転子5,6の停止状態が図
17(c)に示されている。その後、図17(d)に示
されているように、コイル12には、図17(b)に示
した場合とは逆方向に通電し、また、コイル14,16
には、図17(c)に示した場合とは逆方向に通電する
と、磁極部9aはN極に、磁極部10a,10bはS極
に、磁極部11aはN極になり、回転子5,6は、共に
時計方向に回転して初期位置に復帰する。そして、図1
7(e)に示すように、全てのコイル12,14,16
に対する通電が断たれ、初期状態と同じになる。
2,14,16の配線の仕方は、第1実施例,第4実施
例,第5実施例の場合と同じであるから、回転子5,6
を個別に作動させることができ、第1実施例の説明で述
べたような種々のシーケンスで回転子5,6を作動させ
ることが可能である。また、上記した第2実施例及び第
3実施例の構成においても、配線の仕方が同じであれ
ば、このような種々の作動を行わせることができる。
て、本実施例を絞り付きカメラ用シャッタとして応用し
た例を、図18を用いて説明する。図18は、各部材の
詳細な取り付け構成を省略し、簡略的に示したものであ
る。先ず、その構成から説明する。所定の間隔を空けて
相互の取り付けられている二つの地板24,25の中央
部には、夫々、円形をした露光用の開口部24a,25
aが形成されている。上記の図17に示したモータ構成
は、この応用例においては、地板24の表面側に、開口
部24aを囲むようにして、円弧状に配置されている。
従って、それらのモータ構成については、図17(a)
に示した符号と同じ符号を付け、説明を省略する。
地板24には、図1及び図2に示した窓部1a,1bと
同様な二つの窓部が形成されている。そして、出力ピン
7は、地板24のみならず地板25の背面側まで突き出
ていて、出力ピン8は、地板24と地板25の間に突き
出ている。また、地板24の背面側に設けられた軸24
b,24cには、二つのシャッタ羽根26,27が回転
可能に取り付けられていて、図示していないが両者に形
成された長孔に、上記の出力ピン8が嵌合している。更
に、地板25の背面側に設けられた軸25bには、絞り
部材28が回転可能に取り付けられていて、それに形成
された長孔28aに、上記の出力ピン7が嵌合してい
る。尚、絞り部材28には開口部24a,25aよりも
小口径の開口部28bが形成されている。
る。図18は、撮影前の状態、即ち上記の図17(a)
に相当する初期状態を示している。そのため、シャッタ
羽根26,27は開口部24a,25aの撮影光路を閉
じた状態にあり、また、絞り部材28は撮影光路から退
避された状態にある。撮影に際し、レリーズボタンが押
されると、先ず、図17(b)に示したような通電が行
われ、回転子5は反時計方向へ回転される。そのため、
絞り部材28は、軸25bにおいて反時計方向へ回転
し、開口部28bを撮影光路に臨ませ、停止する。
に示したように通電すると、回転子6は反時計方向へ回
転し、軸24bにおいて、シャッタ羽根26は時計方向
へ、また軸24cにおいて、シャッタ羽根27は反時計
方向へ回転し、開口部24a,25aを開いていく。そ
して、この開き作動は、全開後、出力ピン7,8が図示
していない窓部の縁に当接して停止する。そして、所定
の時間が経過すると、先ず、コイル14,16に対する
通電方向を逆にして、回転子6を時計方向へ回転させ
る。そのため、シャッタ羽根26,27が開口部21a
を閉鎖し、撮影が終了する。
(d)に示したようにすると、回転子5が時計方向へ回
転して絞り部材28を退避状態に復帰させる。その後、
コイル12,14,16に対する通電を断っても、回転
子5,6の磁力によって、シャッタ羽根26,27や絞
り部材28は、その状態を維持される。尚、絞り部材2
8の開口部28bを撮影光路に臨ませないで撮影を行う
場合には、特に詳しく説明しないが、最初に、磁極部9
a,10a,10bをN極に、磁極部11aをS極にし
て、回転子6のみを反時計方向へ回転させ、その後、磁
極部9aをN極のままにしておき、磁極部10a,10
bをS極に、磁極部11aをN極にして、回転子6を時
計方向へ回転させるようにすればよい。
例の第1変形例を説明する。この変形例は、構造上は、
第6実施例の場合と全く同じであるため、図19(a)
に示した部材,部位には、図17(a)の場合と同じ符
号を付けてある。そして、この第1変形例が第6実施例
と異なる点は、三つのコイル12,14,16に対する
配線の仕方にあって、上記した第1実施例,第4実施
例,第5実施例における各第1変形例の場合と全く同じ
配線の仕方になっている。
明する。初期状態を示す図19(a)において、共通接
続されているコイル12,14に対し、図19(b)に
示しているように通電すると、磁極部9aがS極に、磁
極部10a,10bがN極になって、回転子5は反時計
方向へ回転する。そして、回転子5の停止した状態が図
19(b)に示されている。このとき、回転子6は回転
しないが、場合によってはコイル16にも通電し、磁極
部11aをN極にして、確実に回転させないようにして
もよい。
に示すように通電すると、磁極部11aがS極になっ
て、回転子6は反時計方向へ回転する。そして、回転子
6の停止した状態が図19(c)に示されている。その
後、コイル12,14,16への通電が逆方向に行われ
ると、図19(d)に示すように、磁極部9aはN極
に、磁極部10a,10bはS極に、磁極部11aはN
極になり、回転子5,6は同時に時計方向に回転して初
期位置に復帰する。そして、図19(e)に示すよう
に、全ての通電が断たれて初期状態と同じになる。尚、
この変形例の場合にも、他のシーケンスで作動させるこ
とが可能であることは言うまでもない。
変形例を説明する。この変形例も、構造上は第6実施例
の場合と全く同じである。しかし、三つのコイル12,
14,16に対する配線の仕方が異なっていて、上記し
た第1実施例,第4実施例,第5実施例の各第2変形例
の場合と全く同じ配線の仕方になっている。そのため、
図20(a)に示した部材,部位には、図17(a)の
場合と同じ符号を付けてある。
明する。図20(a)の初期状態において、コイル1
2,14,16に対し、図20(b)に示すようにして
同時に通電すると、磁極部9aがS極に、磁極部10
a,10bがN極に、磁極部11aがS極になる。その
ため、回転子5,6は反時計方向へ同時に回転する。そ
して、回転子5,6が共に停止した状態が図20(c)
に示されている。その後、図20(d)に示すように、
コイル12,14,16に対して逆方向の通電を行う
と、磁極部9aがN極に、磁極部10a,10bがS極
に、磁極部11aがN極になり、回転子5,6は時計方
向へ同時に回転する。そして、停止後、通電を断つと、
図20(e)に示すように、初期状態と同じになる。
用例を系統的に説明したが、これらは全て本発明の実施
態様であることは言うまでもなく、また、このほかにも
種々の実施態様が考えられる。更に、上記の実施態様の
説明においては、回転子を二つ、磁極部材等の固定子と
共に、直線上又は円弧上に1列に配置する場合で説明し
たが、本発明は、三つ以上の回転子を同様にして配置す
るようにしても差し支えない。
ネット型モータによれば、一体的に回転するように構成
された出力ピンを有していて2極に着磁されている回転
子を複数個設け、また、各々コイルを巻回した磁極部材
を回転子の数よりも一つ多く設け、各回転子を、異なる
組合せの二つの磁極部材によって挟むようにして配置し
たから、モータ全体をコンパクトに纏められ、且つそれ
らの回転子を、同時に又は個々に、同一方向又は異なる
方向へ所定の角度だけ往復回転させるようにすることに
よって、ステッピングモータなどに比べて劣っている起
動性や駆動力を補うようにすることが可能になったり、
多種多様な駆動方法が選択でき、応用用途を広げること
が可能になる。
説明図である。
変形例の作動説明図である。
変形例の作動説明図である。
の作動説明図である。
の第1変形例の作動説明図である。
の第2変形例の作動説明図である。
面図である。
の作動説明図である。
の第1変形例の作動説明図である。
の第2変形例の作動説明図である。
の作動説明図である。
の第1変形例の作動説明図である。
の第2変形例の作動説明図である。
b,19c 巻き芯部 12,14,16 コイル 13,15,17 ボビン 18,19 連結部材 21 地板 21a,24a,25a,28b 開口部 21b,24b,24c,25b 軸 22,23,26,27 シャッタ羽根 22a,23a,28a 長孔 28 絞り部材
Claims (6)
- 【請求項1】 夫々に一体的に回転する出力ピンが設け
られていて所定の間隔を空けて1列に配置されている複
数の2極に着磁された回転子と、前記回転子間と前記列
の両端に一つずつ配置されていて前記回転子間に配置さ
れたものには両側に一つずつの磁極部が前記列の両端に
配置されたものには一つの磁極部が形成されている複数
の磁極部材と、夫々が前記各磁極部材に巻回されていて
前記各回転子の両側に配置された磁極部が異極となるよ
うにして通電される複数のコイルとを備えていて、前記
各回転子は、その両側に配置された前記各コイルに、所
定の方向へ通電したときには正方向へ、それとは逆方向
へ通電したときには逆方向へ、夫々所定の角度だけ回転
されるようにしたことを特徴とするムービングマグネッ
ト型モータ。 - 【請求項2】 前記各コイルは、前記各回転子の回転軸
と平行になるようにして前記各磁極部材に設けられた巻
き芯部に巻回されており、前記回転子間に配置された前
記磁極部材の二つの磁極部には、該磁極部材に巻回され
ているコイルに通電されたとき、同一極が形成されるよ
うにしたことを特徴とする請求項1に記載のムービング
マグネット型モータ。 - 【請求項3】 前記巻き芯部のうち少なくとも二つの巻
き芯部が、前記各磁極部側とは反対側で磁性体の連結部
材によって連結されているようにしたことを特徴とする
請求項2に記載のムービングマグネット型モータ。 - 【請求項4】 前記複数のコイルが個別に電源接続され
ていて、任意の回転子を任意のときに動作させ得るよう
にしたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載
のムービングマグネット型モータ。 - 【請求項5】 前記複数のコイルのうち所定の複数のコ
イルが共通に電源接続されていて、それらによって回転
される回転子を動作させてから他の回転子を動作させ得
るようにしたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか
に記載のムービングマグネット型モータ。 - 【請求項6】 前記複数のコイルが共通に電源接続され
ていて、全ての回転子を常に同時に動作させ得るように
したことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の
ムービングマグネット型モータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03766498A JP4034401B2 (ja) | 1998-02-19 | 1998-02-19 | ムービングマグネット型モータ |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03766498A JP4034401B2 (ja) | 1998-02-19 | 1998-02-19 | ムービングマグネット型モータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11234986A true JPH11234986A (ja) | 1999-08-27 |
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ID=12503911
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (1)
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JP (1) | JP4034401B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
US7333143B2 (en) | 2002-07-16 | 2008-02-19 | Olympus Corporation | Light amount adjustment actuator unit, stepping motor, optical unit, and electronic camera |
JP2009153354A (ja) * | 2007-12-21 | 2009-07-09 | Tamagawa Seiki Co Ltd | 一体成形モータ |
-
1998
- 1998-02-19 JP JP03766498A patent/JP4034401B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7333143B2 (en) | 2002-07-16 | 2008-02-19 | Olympus Corporation | Light amount adjustment actuator unit, stepping motor, optical unit, and electronic camera |
JP2009153354A (ja) * | 2007-12-21 | 2009-07-09 | Tamagawa Seiki Co Ltd | 一体成形モータ |
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