JPH11233302A - 抵抗ペースト - Google Patents
抵抗ペーストInfo
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- JPH11233302A JPH11233302A JP10046358A JP4635898A JPH11233302A JP H11233302 A JPH11233302 A JP H11233302A JP 10046358 A JP10046358 A JP 10046358A JP 4635898 A JP4635898 A JP 4635898A JP H11233302 A JPH11233302 A JP H11233302A
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Abstract
性等に優れたカドミウムを含まない低抵抗ペーストを提
供すること。 【解決手段】 (A)銅及びニッケルからなる導電性粉
末、(B)400〜500℃の範囲の軟化点を有するカ
ドミウムを含まないガラス粉末、(C)(a)酸化バナ
ジウム、又は(b)酸化バナジウムと酸化ビスマス、酸
化マンガン、酸化珪素、酸化チタン、酸化アンチモン、
酸化錫及び酸化コバルトからなる群より選ばれる少なく
とも1種との組合わせからなる金属酸化物、(D)ビヒ
クルを含む抵抗ペースト。
Description
抵抗、サージ素子、多層回路基板、積層部品等におい
て、特に低抵抗の厚膜抵抗体を形成するために使用され
る銅−ニッケル系抵抗ペーストに関する。
に印刷、焼成して厚膜抵抗パターンを形成するために用
いられている。特に低抵抗用としては、従来より銀−パ
ラジウム系やルテニウム−銀系、ルテニウム−銀−パラ
ジウム系の抵抗ペーストが使用されている。しかしなが
ら、これらの系では50mΩ/□以下の低いシート抵抗
値を有しかつ諸特性の良好なものを得るのは困難であ
り、せいぜい80mΩ/□程度が限界であった。
低抵抗ペーストも知られている。従来使用されている銅
−ニッケル抵抗ペーストは、主に酸化カドミウムを含む
ガラスを使用しているものである。酸化カドミウム系ガ
ラスは、セラミック基板との界面にガラス中間層を形成
し、界面エネルギーを減少させると共に抵抗体と基板と
の熱膨張係数の差に起因する歪みを吸収すると考えら
れ、得られた抵抗体とセラミックとの間の接着強度が大
きく、ヒートサイクル性が良好で、特に過酷な環境下で
の使用に耐えるなど、特性的には非常に優れているが、
人体への影響及び公害の点から望ましくない。
−111205号公報等には、比較的軟化点の高いガラ
スを用いた銅−ニッケル抵抗ペーストが開示されている
が、焼成膜の緻密性及び強度が不十分であり、耐久性、
特にヒートサイクル性の優れたものが得られない。又、
低温で流動するようなガラスを用いると、焼成中抵抗体
表面にガラス成分の滲み出しを生じ、外観不良や接着強
度不足に繋がったり、又、抵抗のTCR特性が悪化した
りする。ガラスの種類によっては、ガラスの成分が焼成
中に飛散して電極の表面に付着し、ステイン(変色)現
象や半田付け性阻害を引起こすこともある。従って、酸
化カドミウム系ガラスを使用したものを越える特性を有
する銅−ニッケル抵抗ペーストは得られていないのが現
状である。
ウムを含まず、しかも接着強度、抵抗値、TCR、ヒー
トサイクル性等において従来と同等以上の優れた特性を
有する低抵抗の抵抗ペーストを得ることを目的とする。
ニッケルからなる導電性粉末、(B)400〜500℃
の範囲の軟化点を有するカドミウムを含まないガラス粉
末、(C)(a)酸化バナジウム、又は(b)酸化バナ
ジウムと酸化ビスマス、酸化マンガン、酸化珪素、酸化
チタン、酸化アンチモン、酸化錫及び酸化コバルトから
なる群より選ばれる少なくとも1種との組合わせからな
る金属酸化物、(D)ビヒクルを含む抵抗ペーストであ
る。以下、本発明を詳細に説明する。
末は、銅−ニッケル合金粉末、銅粉末とニッケル粉末の
混合物、又は該合金粉末と銅粉末及び/又はニッケル粉
末との混合物のいずれでもよい。導電性粉末中の銅とニ
ッケルの比は、重量でおよそ80:20〜30:70の
範囲が良好なTCR特性を得る上で好ましい。
系、硼珪酸塩系などが使用される。特にアルミナなどの
セラミック基板中の成分との反応性が強く、基板との間
に強固なガラス接合層を作り易いものが好ましい。この
ようなガラスとしては硼酸鉛ガラス、硼珪酸鉛ガラス、
硼珪酸鉛亜鉛ガラス系等の酸化鉛系ガラスなどが挙げら
れる。
の焼成温度、例えば900℃ではセラミック基板との接
着強度が不十分であり、又緻密な焼成膜が得られず、ヒ
ートサイクル性が不十分になる。軟化点が400℃より
低いと抵抗体表面へのガラスの滲み出しが多くなる。
(C)の金属酸化物としては、酸化バナジウムを単独で
使用してもよいが、他の金属酸化物、例えば酸化ビスマ
ス、酸化マンガン、酸化珪素、酸化チタン、酸化アンチ
モン、酸化錫、酸化コバルトの1種又は2種以上を併用
してもよい。これらの金属酸化物は、ガラス成分を抵抗
体の焼成被膜中に取込む構造を作ることによってガラス
の流動を適度に抑え、被膜表面へのガラスの滲み出しを
防止すると共に接着強度向上、TCRの改善に寄与する
と考えられる。
結性、接着強度、抵抗値等のバランスで決定されるが、
導電性粉末100重量部に対して通常ガラス粉末は3〜
20重量部の範囲、金属酸化物は合計で0.3〜5重量
部の範囲が好ましい。ガラス粉末は3重量部より少ない
と接着強度が弱く、20重量部を越えると抵抗値が高く
なり、又ヒートサイクル性が悪化したり、ガラスの滲み
出しが起こり易くなる。又、金属酸化物の配合量が少な
いと強度が不足する他、TCR特性が悪化する。逆に多
くなりすぎると接着強度が弱くなり、又抵抗値が大きく
なる傾向がある。
ペースト化され、通常の方法で基板上に印刷され、乾燥
後、例えば800〜950℃の高温で焼成される。ビヒ
クルとしては、普通に知られるターピネオール、ブチル
カルビトール、トルエン等の溶剤や、これらにエチルセ
ルロースやアクリル酸エステル等の樹脂を溶解した溶液
が用いられる。
説明するが本発明はこれら実施例に制限されるものでは
ない。 実施例1 Cu70重量%、Ni30重量%の組成の合金粉末 100重量部 軟化点460℃の硼珪酸鉛系ガラス粉末 8重量部 V2 O5 1重量部 をエチルセルロースをジヒドロα−ターピネオールに溶
解したビヒクルと共に混練し、抵抗ペーストを製造し
た。
形成したアルミナ基板上に2mm×2mmの正方形パタ
ーン状にスクリーン印刷し、乾燥後、窒素雰囲気中ピー
ク温度900℃で焼成した。得られた抵抗被膜のシート
抵抗値(焼成膜厚15μm換算)、H−TCR(+25
〜+125℃)、C−TCR(−55〜+25℃)及び
引張り強度を測定した。結果を表1に示す。尚、引張り
強度は抵抗体パターン上にL字形治具を直接半田付けし
て測定した。
する以外は実施例1と同様にして、抵抗ペーストを作製
した。同様に抵抗体を製造し、性能試験を行ない、得ら
れた結果を表1に併せて示した。尚、各実施例に付き、
目視により抵抗体上のガラスの滲みを、SEMにより電
極表面のステインを観察したところ、どちらも全く見ら
れなかった。
抗ペーストを作製した。同様に抵抗体を製造し、性能試
験を行ない、得られた結果を表2に示した。 比較例2 ガラス粉末として軟化点510℃の硼珪酸鉛系ガラスを
用いる以外は実施例1と同様にして、抵抗ペーストを作
製した。同様に抵抗体を製造し、性能試験を行ない、得
られた結果を表2に示した。尚、接着強度については膜
の焼結が十分でなく、半田が付かないため測定できなか
ったが、非常に弱いものであった。
ラスを用い、V2 O5に代えてBi2 O3 を用いる以外
は実施例1と同様にして、抵抗ペーストを作製した。同
様に抵抗体を製造し、性能試験を行ない、得られた結果
を表2に示した。接着強度はやはり半田が付かないため
測定できなかったが、非常に弱いものであった。
スを用いる以外は実施例1と同様にして抵抗ペーストを
作製した。同様にして基板上に焼付けたところ、抵抗体
と基板が剥離した。
る厚膜抵抗体は、低抵抗でかつTCRが小さく、基板と
の接着強度が極めて大きく、又ガラスの滲み出しによる
外観不良や、電極のステイン現象、半田付け性不良がな
い。従って例えば50mΩ/□以下の低いシート抵抗値
で、かつ特性の良好な抵抗体が容易に得られる。更に構
造的に緻密な焼成体となるため、従来の酸化カドミウム
系ガラスを使用した銅−ニッケル抵抗などに比べても耐
久性が優れており、車載用など過酷な環境下での使用に
も耐えるものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 (A)銅及びニッケルからなる導電性粉
末、(B)400〜500℃の範囲の軟化点を有するカ
ドミウムを含まないガラス粉末、(C)(a)酸化バナ
ジウム、又は(b)酸化バナジウムと酸化ビスマス、酸
化マンガン、酸化珪素、酸化チタン、酸化アンチモン、
酸化錫及び酸化コバルトからなる群より選ばれる少なく
とも1種との組合わせからなる金属酸化物、(D)ビヒ
クルを含む抵抗ペースト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04635898A JP3862119B2 (ja) | 1998-02-13 | 1998-02-13 | 抵抗ペースト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04635898A JP3862119B2 (ja) | 1998-02-13 | 1998-02-13 | 抵抗ペースト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11233302A true JPH11233302A (ja) | 1999-08-27 |
JP3862119B2 JP3862119B2 (ja) | 2006-12-27 |
Family
ID=12744936
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04635898A Expired - Lifetime JP3862119B2 (ja) | 1998-02-13 | 1998-02-13 | 抵抗ペースト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3862119B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010129896A (ja) * | 2008-11-28 | 2010-06-10 | Mitsuboshi Belting Ltd | 抵抗体ペースト、抵抗体膜及び抵抗器 |
-
1998
- 1998-02-13 JP JP04635898A patent/JP3862119B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010129896A (ja) * | 2008-11-28 | 2010-06-10 | Mitsuboshi Belting Ltd | 抵抗体ペースト、抵抗体膜及び抵抗器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3862119B2 (ja) | 2006-12-27 |
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