JPS6232562B2 - - Google Patents
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- JPS6232562B2 JPS6232562B2 JP54127564A JP12756479A JPS6232562B2 JP S6232562 B2 JPS6232562 B2 JP S6232562B2 JP 54127564 A JP54127564 A JP 54127564A JP 12756479 A JP12756479 A JP 12756479A JP S6232562 B2 JPS6232562 B2 JP S6232562B2
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Description
本発明は、絶縁基板上に印刷し、焼成して電気
回路(導体)を形成する為の導体組成物に関する
ものである。 導体組成物として、貴金属の微粉末と無機結合
剤を不活性ビヒクル中に添加分散して成るものが
良く知られており、これを絶縁基板上に所望の形
状に印刷し、次に、これを焼成して貴金属と無機
結合剤を焼付固着することにより電気回路(導
体)が得られる。 現在、このような貴金属導体組成物には様々な
種類があり、夫々の用途に使い分けられ、エレク
トロニクス部品に内装され、世に出ている。特に
Ag合金導体組成物については、半田ぬれ性、半
田くわれ性、密着強度、フアインライン性、耐マ
イグレーシヨン、ボンデイング性、導体抵抗等の
諸特性とコストとの兼ね合いから、夫々に特徴を
持つたAg合金導体組成物が選択され、使い分け
られてきた。 ところで、エレクトロニクス部品に内装される
絶縁基板上に印刷焼成された電気回路(導体)は
半田付けの工程を経た後、或る長時間の熱履歴を
経る場合がある。即ち、部品が樹脂モールド等で
150℃、数10時間の熱履歴を経て外装された場
合、或いは完成部品が熱的雰囲気に曝される自動
車などに内装された場合などである。このような
場合、絶縁基板上に印刷、焼成された電気回路
(導体)が長時間の熱履歴を受けると、半田中の
Snが導体層へ徐々に拡散して金属間化合物が数
多く生成され、これにより体積膨張を起こして密
着強度が確実に劣下する。甚だしい場合は、初期
強度の10%以下にまで低下し、その結果リード付
け部が取れてしまうことがある。 一方、昨今エレクトロニクス部品の多層化が進
み、リードの引廻しの制約から、できるだけ低い
導体抵抗のものが要求されつつある。現在使用さ
れているAg合金導体組成物の中には、長時間の
熱的経時変化による密着強度劣化、所謂エージン
グ特性においてかなりの水準のものが開発されて
いる。たとえば、絶縁基板上に印刷、焼成された
電気回路(導体)に半田ぬれ性の悪い中間めつき
層を設け、その上に半田ぬれ性のよい表層を設け
てリード線を半田付けする方法が特開昭54−
60497号に見られる。しかし、長時間の熱履歴を
受けると、中間層であるめつき層のピンホール、
クラツク等を介して半田が中間層から導体表面に
滲み込み、上述した金属間化合物の問題を起こ
す。また、導体組成物のメタル分の配合比によつ
て導体抵抗が変化するため、エージング特性をメ
タル分の調整によつて高めようとすると、所望の
導体抵抗が得られなかつたり、半田ぬれ性が犠牲
になつたりする。したがつて、導体抵抗を維持し
たままエージング特性を高めるには、導体組成物
の無機結合剤を改良することが必要不可欠とな
る。 本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、
導体組成物のメタル分が焼結する温度とガラスフ
リツトの結晶化温度を同等にすることによつて、
長時間の熱的経時変化による強度劣化を防ごうと
するものである。 本発明による導体組成物は、微細に分割された
Agと、微細に分割されたPd、Ptの少なくとも1
種と、微細に分割された無機結合剤とがビヒクル
中に分散されて成る導体組成物に於いて、前記無
機結合剤がZnO30〜60w/o(w/oは「重量
%」を意味する。以下、同じ。)、B2O312〜25w/
o、PbO4〜35w/o、SiO25〜12w/oおよび
SnO2とMnO2の少なくとも1種0.01〜3w/oより
成るガラスフリツト1重量部と酸化ビスマス1.5
〜4.5重量部とからなることを特徴とするもので
ある。 かかる導体組成物に於いて、ビヒクル中に分散
されるAgと、Pd又はPtの少なくとも1種より成
るメタル分は、導体抵抗に応じて適度な割合に選
択配合されるもので、通常の範囲としては、Ag
―Pdの場合でAg65〜98w/o、Pd2〜35w/o、
Ag―Pdの場合でAg65〜99w/o、Pt1〜35w/
o、Ag―Pt―Pdの場合でAg40〜90w/o、Pt1
〜35w/o、Pd2〜35w/oである。尚、ここで
は、Agは平均粒径0.4〜2μmでS・A0.5〜2
m2/g、Pdは平均粒径0.1〜1μmで、S・A5〜
15m2/g、Pt%平均粒径0.1〜1μmで、S・
A10〜30m2/gである。 また、ビヒクル中でのAgとPd又はPtの少なく
とも1種より成るメタル分に対する無機結合剤の
割合は、所望される導体抵抗に照らし合わせ、任
意に操作可能であるが、通常6〜25%であり、最
適な割合は10〜18%である。 然して、無機結合剤を、ZnO30〜60w/o、
B2O312〜25w/o、PbO4〜35w/o、SiO25〜
12w/o、およびSnO2とMnO2の少なくとも1種
0.01〜3w/oより成るガラスフリツト1重量部
と酸化ビスマス1.5〜4.5重量部とに限定した理由
について説明する。まず、ガラスフリツトについ
て説明すると、前記成分のガラスフリツトはAg
―Pd、Ag―Pt、Ag―Pt―Pd、というメタル分の
質及び割合に限らず、メタル分の焼結温度と同等
の温度で結晶化するため、導電率の高いAg合金
の導体組成物においても、密着強度の熱的経時変
化の劣化を極力押さえることができるからであ
る。さらに詳しく述べるならば、前記成分のガラ
スフリツトは比較的高温(600℃〜800℃)で結晶
化することから、Ag及びPd、Ptの焼結のタイミ
ングがうまくかみ合い、強固で緻密なガラスとメ
タルのマトリツクスが組み込まれる。そのため、
熱によつて促進される半田の導体膜への拡散、さ
らにはそれによる体積膨張等による密着強度の劣
化が軽減されるのであり、Pe、Ptがその強固な
メタルとガラスのマトリツクスの核になつている
のである。 前記ガラスフリツトを構成するZnOを30〜
60w/oと限定した理由は、30w/o未満では結
晶化温度が低く、強固で緻密なガラス―メタルの
マトリツクスを作らない。そのため、長時間加熱
すると、マトリツクスのクラツク等から半田が滲
透してエージング特性を劣化する。また、60w/
oを超えると、ガラスの軟化点が上がるため700
〜800℃の焼成温度では粘度が高くなりすぎる。
そのため、Ag合金に添加したガラスの流れが悪
く、導体表面層にガラスが分散した状態となつて
半田がぬれず、初期密着強度が不十分となつて脆
くなるからである。また、B2O3を12〜25w/oと
限定した理由は、12w/o未満では結晶化が低い
温度で起こり、25w/oを超えると結晶化されに
くくなり、いずれも長時間の加熱加速テストで高
エージング特性のものが得られないからである。
また、PbOを4〜25w/oと限定した理由は、
4w/o未満では粘度が高くなりすぎて半田がぬ
れなくなり、25w/oを超えると結晶化の温度が
低くなり、長時間の加熱加速テストで所望の高エ
ージング特性のものが得られないからである。ま
た、SiO2を5〜12w/oを限定した理由は、
5w/o未満ではガラス―メタルのマトリツクス
を作りにくく、12w/oを超えると粘度が高くな
りすぎて半田が部分的にぬれたり、ぬれなかつた
りするからである。さらに、SnO2とMnO2の少な
くとも1種を0.01〜3w/oと限定した理由は、
0.01w/o未満では結晶化を促進乃至助長させる
ことができず、3w/oを超えると粘度が高くな
りすぎて半田がぬれなくなる現象を引き起こすか
らである。 無機結合剤中の一方の構成成分である上記成分
組成のガラスフリツト1重量部に対し、他方の構
成成分である酸化ビスマスを1.5〜4.5重量部含有
させる理由は、絶縁基板と導体との境界附近で最
も強固にガラスとメタルのマトリツクスを首尾良
く形成するためで、1.5重量部未満の場合はその
強固な層が形成されず、且つ半田がぬれずらくな
り、4.5重量部を超えると長時間の加熱に対して
印刷焼成した導体の元のパターンを維持すること
ができなくなるからである。 尚、前記Agと、Pd、Ptの少なくとも1種と、
無機結合剤を分散させるビヒクルは、分散物に対
して任意の割合でかまわないが、通常13〜29w/
oで行なわれる。 次に、本発明による導体組成物の効果を明瞭な
らしめるため、その具体的な実施例と従来例につ
いて説明する。 表―1に示す成分組成の実施例におけるガラス
フリツトA、B、C、Dと従来例におけるガラス
フリツトE、Fを調整する。次に、このガラスフ
リツトを、表―2に示す如く、酸化ビスマスと混
合して無機結合剤となし、この無機結合剤とメタ
ル分、Ag粉末とPd、Ptの少なくとも1種とをビ
ヒクル中に表―2の成分組成で入れる。このビヒ
クルは、エチルセルロース等のレジンをタービネ
オール、ブチルビトール、アセートなどの溶剤に
溶解したものである。これを混練分散した後、96
%Al2O3のセラミツク絶縁基板上にスクリーン印
刷し、コンベア炉にて760℃〜960℃で2回焼成
し、膜厚10〜14μmの電気回路(導体)を形成し
た。尚、スクリーンは325メツシユ総厚80μmの
ものを用いた。 こうして形成された電気回路(導体)の半田ぬ
れ性、初期強度、150℃で100時間後のエージング
強度、導電率についてテストしたところ、表―3
に示すような結果を得た。
回路(導体)を形成する為の導体組成物に関する
ものである。 導体組成物として、貴金属の微粉末と無機結合
剤を不活性ビヒクル中に添加分散して成るものが
良く知られており、これを絶縁基板上に所望の形
状に印刷し、次に、これを焼成して貴金属と無機
結合剤を焼付固着することにより電気回路(導
体)が得られる。 現在、このような貴金属導体組成物には様々な
種類があり、夫々の用途に使い分けられ、エレク
トロニクス部品に内装され、世に出ている。特に
Ag合金導体組成物については、半田ぬれ性、半
田くわれ性、密着強度、フアインライン性、耐マ
イグレーシヨン、ボンデイング性、導体抵抗等の
諸特性とコストとの兼ね合いから、夫々に特徴を
持つたAg合金導体組成物が選択され、使い分け
られてきた。 ところで、エレクトロニクス部品に内装される
絶縁基板上に印刷焼成された電気回路(導体)は
半田付けの工程を経た後、或る長時間の熱履歴を
経る場合がある。即ち、部品が樹脂モールド等で
150℃、数10時間の熱履歴を経て外装された場
合、或いは完成部品が熱的雰囲気に曝される自動
車などに内装された場合などである。このような
場合、絶縁基板上に印刷、焼成された電気回路
(導体)が長時間の熱履歴を受けると、半田中の
Snが導体層へ徐々に拡散して金属間化合物が数
多く生成され、これにより体積膨張を起こして密
着強度が確実に劣下する。甚だしい場合は、初期
強度の10%以下にまで低下し、その結果リード付
け部が取れてしまうことがある。 一方、昨今エレクトロニクス部品の多層化が進
み、リードの引廻しの制約から、できるだけ低い
導体抵抗のものが要求されつつある。現在使用さ
れているAg合金導体組成物の中には、長時間の
熱的経時変化による密着強度劣化、所謂エージン
グ特性においてかなりの水準のものが開発されて
いる。たとえば、絶縁基板上に印刷、焼成された
電気回路(導体)に半田ぬれ性の悪い中間めつき
層を設け、その上に半田ぬれ性のよい表層を設け
てリード線を半田付けする方法が特開昭54−
60497号に見られる。しかし、長時間の熱履歴を
受けると、中間層であるめつき層のピンホール、
クラツク等を介して半田が中間層から導体表面に
滲み込み、上述した金属間化合物の問題を起こ
す。また、導体組成物のメタル分の配合比によつ
て導体抵抗が変化するため、エージング特性をメ
タル分の調整によつて高めようとすると、所望の
導体抵抗が得られなかつたり、半田ぬれ性が犠牲
になつたりする。したがつて、導体抵抗を維持し
たままエージング特性を高めるには、導体組成物
の無機結合剤を改良することが必要不可欠とな
る。 本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、
導体組成物のメタル分が焼結する温度とガラスフ
リツトの結晶化温度を同等にすることによつて、
長時間の熱的経時変化による強度劣化を防ごうと
するものである。 本発明による導体組成物は、微細に分割された
Agと、微細に分割されたPd、Ptの少なくとも1
種と、微細に分割された無機結合剤とがビヒクル
中に分散されて成る導体組成物に於いて、前記無
機結合剤がZnO30〜60w/o(w/oは「重量
%」を意味する。以下、同じ。)、B2O312〜25w/
o、PbO4〜35w/o、SiO25〜12w/oおよび
SnO2とMnO2の少なくとも1種0.01〜3w/oより
成るガラスフリツト1重量部と酸化ビスマス1.5
〜4.5重量部とからなることを特徴とするもので
ある。 かかる導体組成物に於いて、ビヒクル中に分散
されるAgと、Pd又はPtの少なくとも1種より成
るメタル分は、導体抵抗に応じて適度な割合に選
択配合されるもので、通常の範囲としては、Ag
―Pdの場合でAg65〜98w/o、Pd2〜35w/o、
Ag―Pdの場合でAg65〜99w/o、Pt1〜35w/
o、Ag―Pt―Pdの場合でAg40〜90w/o、Pt1
〜35w/o、Pd2〜35w/oである。尚、ここで
は、Agは平均粒径0.4〜2μmでS・A0.5〜2
m2/g、Pdは平均粒径0.1〜1μmで、S・A5〜
15m2/g、Pt%平均粒径0.1〜1μmで、S・
A10〜30m2/gである。 また、ビヒクル中でのAgとPd又はPtの少なく
とも1種より成るメタル分に対する無機結合剤の
割合は、所望される導体抵抗に照らし合わせ、任
意に操作可能であるが、通常6〜25%であり、最
適な割合は10〜18%である。 然して、無機結合剤を、ZnO30〜60w/o、
B2O312〜25w/o、PbO4〜35w/o、SiO25〜
12w/o、およびSnO2とMnO2の少なくとも1種
0.01〜3w/oより成るガラスフリツト1重量部
と酸化ビスマス1.5〜4.5重量部とに限定した理由
について説明する。まず、ガラスフリツトについ
て説明すると、前記成分のガラスフリツトはAg
―Pd、Ag―Pt、Ag―Pt―Pd、というメタル分の
質及び割合に限らず、メタル分の焼結温度と同等
の温度で結晶化するため、導電率の高いAg合金
の導体組成物においても、密着強度の熱的経時変
化の劣化を極力押さえることができるからであ
る。さらに詳しく述べるならば、前記成分のガラ
スフリツトは比較的高温(600℃〜800℃)で結晶
化することから、Ag及びPd、Ptの焼結のタイミ
ングがうまくかみ合い、強固で緻密なガラスとメ
タルのマトリツクスが組み込まれる。そのため、
熱によつて促進される半田の導体膜への拡散、さ
らにはそれによる体積膨張等による密着強度の劣
化が軽減されるのであり、Pe、Ptがその強固な
メタルとガラスのマトリツクスの核になつている
のである。 前記ガラスフリツトを構成するZnOを30〜
60w/oと限定した理由は、30w/o未満では結
晶化温度が低く、強固で緻密なガラス―メタルの
マトリツクスを作らない。そのため、長時間加熱
すると、マトリツクスのクラツク等から半田が滲
透してエージング特性を劣化する。また、60w/
oを超えると、ガラスの軟化点が上がるため700
〜800℃の焼成温度では粘度が高くなりすぎる。
そのため、Ag合金に添加したガラスの流れが悪
く、導体表面層にガラスが分散した状態となつて
半田がぬれず、初期密着強度が不十分となつて脆
くなるからである。また、B2O3を12〜25w/oと
限定した理由は、12w/o未満では結晶化が低い
温度で起こり、25w/oを超えると結晶化されに
くくなり、いずれも長時間の加熱加速テストで高
エージング特性のものが得られないからである。
また、PbOを4〜25w/oと限定した理由は、
4w/o未満では粘度が高くなりすぎて半田がぬ
れなくなり、25w/oを超えると結晶化の温度が
低くなり、長時間の加熱加速テストで所望の高エ
ージング特性のものが得られないからである。ま
た、SiO2を5〜12w/oを限定した理由は、
5w/o未満ではガラス―メタルのマトリツクス
を作りにくく、12w/oを超えると粘度が高くな
りすぎて半田が部分的にぬれたり、ぬれなかつた
りするからである。さらに、SnO2とMnO2の少な
くとも1種を0.01〜3w/oと限定した理由は、
0.01w/o未満では結晶化を促進乃至助長させる
ことができず、3w/oを超えると粘度が高くな
りすぎて半田がぬれなくなる現象を引き起こすか
らである。 無機結合剤中の一方の構成成分である上記成分
組成のガラスフリツト1重量部に対し、他方の構
成成分である酸化ビスマスを1.5〜4.5重量部含有
させる理由は、絶縁基板と導体との境界附近で最
も強固にガラスとメタルのマトリツクスを首尾良
く形成するためで、1.5重量部未満の場合はその
強固な層が形成されず、且つ半田がぬれずらくな
り、4.5重量部を超えると長時間の加熱に対して
印刷焼成した導体の元のパターンを維持すること
ができなくなるからである。 尚、前記Agと、Pd、Ptの少なくとも1種と、
無機結合剤を分散させるビヒクルは、分散物に対
して任意の割合でかまわないが、通常13〜29w/
oで行なわれる。 次に、本発明による導体組成物の効果を明瞭な
らしめるため、その具体的な実施例と従来例につ
いて説明する。 表―1に示す成分組成の実施例におけるガラス
フリツトA、B、C、Dと従来例におけるガラス
フリツトE、Fを調整する。次に、このガラスフ
リツトを、表―2に示す如く、酸化ビスマスと混
合して無機結合剤となし、この無機結合剤とメタ
ル分、Ag粉末とPd、Ptの少なくとも1種とをビ
ヒクル中に表―2の成分組成で入れる。このビヒ
クルは、エチルセルロース等のレジンをタービネ
オール、ブチルビトール、アセートなどの溶剤に
溶解したものである。これを混練分散した後、96
%Al2O3のセラミツク絶縁基板上にスクリーン印
刷し、コンベア炉にて760℃〜960℃で2回焼成
し、膜厚10〜14μmの電気回路(導体)を形成し
た。尚、スクリーンは325メツシユ総厚80μmの
ものを用いた。 こうして形成された電気回路(導体)の半田ぬ
れ性、初期強度、150℃で100時間後のエージング
強度、導電率についてテストしたところ、表―3
に示すような結果を得た。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
半田ぬれ性の表示 ◎○△は、 半田に覆わ
れた面積の割合を示し、 ◎は略100%、 ○は
90%、△は90%未満である。
尚、このテストでは主に2w/oAg入り共晶半
田を用いたが、Ag―96w/oSn、Pb―10w/oSn
半田の場合でも、エージング強度の焼成温度依存
性を実施例1、3、8、10、12で確認したとこ
ろ、下記の表―4の通りであつた。
れた面積の割合を示し、 ◎は略100%、 ○は
90%、△は90%未満である。
尚、このテストでは主に2w/oAg入り共晶半
田を用いたが、Ag―96w/oSn、Pb―10w/oSn
半田の場合でも、エージング強度の焼成温度依存
性を実施例1、3、8、10、12で確認したとこ
ろ、下記の表―4の通りであつた。
【表】
前記表―3で明らかなように、本発明のガラス
フリツトA〜Dを用いた無機結合材を含有する実
施例1〜14の導体組成物より作つた電気回路(導
体)は、Ag―Pd、Ag―Pt、Ag―Pt―Pdという
メタル分の質及びその割合にかかわらず、150℃
で100時間経過後の密着強度が初期値の37%〜78
%まで保持され、平均50%以上保持される高エー
ジング特性を示しているのに対し、従来のガラス
フリツトE、Fを用いた無機結合剤を含有する従
来例1、2は、150℃で100時間経過後の密着強度
が初期値の18%以下に劣化しているのが判る。こ
のような電気回路(導体)はリードワイヤを軽く
押さえただけで剥離してしまい、実用性に乏し
い。また、導電率を見ると、実施例1、3、7、
9、或いは11、12のように、AgとPd又はPtの割
合がAg側に移行するにしたがつて、上つてくる
のは明白である。またそれに伴い、150℃で100時
間経過後の密着強度は劣化しているが、ガラスフ
リツトA〜Dを用いた無機結合剤を含有する導電
率の高いAg合金の導体組成物にて作つた電気回
路(導体)は、密着強度の熱的経時変化において
その劣化を押さえることができている。 尚、表―1のガラスフリツトEは、一般的なホ
ウケイ酸亜鉛鉛系の非晶質のガラスである。ま
た、ガラスフリツトFは、ホウケイ酸亜鉛鉛ガラ
スから鉛成分を除いた亜鉛ガラスである。これら
E、Fのガラスフリツトを含有する導体組成物
は、メタルの焼結する段階で結晶化が著しく弱い
か全く結晶化しないため、密着強度の熱的経時劣
化を押さえることができない。一方、Pt、Pdの
存在はガラスとメタルのマトリツクスの核になる
と思われ、それらが比較的多い組成では、より強
固にガラスとメタルのマトリツクスが形成し得る
と思われるが、それでも従来例のガラスフリツト
E、Fを用いた導体組成物では、長時間熱履歴を
受けた後の高エージング特性が得られない。 然して、前記表―4に示される半田の相異によ
るエージング特性及び焼成温度の相異によるエー
ジング特性では、実施例のガラスフリツトを用い
た無機結合剤を含有する導体組成物は、760〜920
℃の焼成条件では長時間の苛酷な加熱を受けても
全て充分なるエージング強度が得られ、しかも、
半田を変えても同様の結果がえられることが確認
された。 以上の説明で判るように、本発明による導体組
成物は、長時間の熱履歴を受けても高エージング
特性が備わつており、また初期半田ぬれ性も優れ
ているので、従来の導体組成物にとつて代わるこ
とのできる画期的なものと言える。
フリツトA〜Dを用いた無機結合材を含有する実
施例1〜14の導体組成物より作つた電気回路(導
体)は、Ag―Pd、Ag―Pt、Ag―Pt―Pdという
メタル分の質及びその割合にかかわらず、150℃
で100時間経過後の密着強度が初期値の37%〜78
%まで保持され、平均50%以上保持される高エー
ジング特性を示しているのに対し、従来のガラス
フリツトE、Fを用いた無機結合剤を含有する従
来例1、2は、150℃で100時間経過後の密着強度
が初期値の18%以下に劣化しているのが判る。こ
のような電気回路(導体)はリードワイヤを軽く
押さえただけで剥離してしまい、実用性に乏し
い。また、導電率を見ると、実施例1、3、7、
9、或いは11、12のように、AgとPd又はPtの割
合がAg側に移行するにしたがつて、上つてくる
のは明白である。またそれに伴い、150℃で100時
間経過後の密着強度は劣化しているが、ガラスフ
リツトA〜Dを用いた無機結合剤を含有する導電
率の高いAg合金の導体組成物にて作つた電気回
路(導体)は、密着強度の熱的経時変化において
その劣化を押さえることができている。 尚、表―1のガラスフリツトEは、一般的なホ
ウケイ酸亜鉛鉛系の非晶質のガラスである。ま
た、ガラスフリツトFは、ホウケイ酸亜鉛鉛ガラ
スから鉛成分を除いた亜鉛ガラスである。これら
E、Fのガラスフリツトを含有する導体組成物
は、メタルの焼結する段階で結晶化が著しく弱い
か全く結晶化しないため、密着強度の熱的経時劣
化を押さえることができない。一方、Pt、Pdの
存在はガラスとメタルのマトリツクスの核になる
と思われ、それらが比較的多い組成では、より強
固にガラスとメタルのマトリツクスが形成し得る
と思われるが、それでも従来例のガラスフリツト
E、Fを用いた導体組成物では、長時間熱履歴を
受けた後の高エージング特性が得られない。 然して、前記表―4に示される半田の相異によ
るエージング特性及び焼成温度の相異によるエー
ジング特性では、実施例のガラスフリツトを用い
た無機結合剤を含有する導体組成物は、760〜920
℃の焼成条件では長時間の苛酷な加熱を受けても
全て充分なるエージング強度が得られ、しかも、
半田を変えても同様の結果がえられることが確認
された。 以上の説明で判るように、本発明による導体組
成物は、長時間の熱履歴を受けても高エージング
特性が備わつており、また初期半田ぬれ性も優れ
ているので、従来の導体組成物にとつて代わるこ
とのできる画期的なものと言える。
Claims (1)
- 1 微細に分割されたAgと、微細に分割された
Pd、Ptの少なくとも1種と、微細に分割された
無機結合剤とがビヒクル中に分散されて成る導体
組成物に於いて、前記無機結合剤がZnO30〜
60w/o、B2O312〜25w/o、PbO4〜35w/o、
SiO25〜12w/o、およびSnO2とMnO2の少なく
とも1種0.01〜3w/oより成るガラスフリツト
1重量部と酸化ビスマス1.5〜4.5重量部とから成
ることを特徴とする導体組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12756479A JPS5652805A (en) | 1979-10-03 | 1979-10-03 | Conductive composition |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12756479A JPS5652805A (en) | 1979-10-03 | 1979-10-03 | Conductive composition |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5652805A JPS5652805A (en) | 1981-05-12 |
JPS6232562B2 true JPS6232562B2 (ja) | 1987-07-15 |
Family
ID=14963146
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12756479A Granted JPS5652805A (en) | 1979-10-03 | 1979-10-03 | Conductive composition |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5652805A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH074486Y2 (ja) * | 1987-06-10 | 1995-02-01 | ミツミ電機株式会社 | 磁気センサの取付構造 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58167445A (ja) * | 1982-03-24 | 1983-10-03 | Nippon Electric Glass Co Ltd | 半導体被覆用ガラス |
FR2652226B1 (fr) * | 1989-09-19 | 1991-10-25 | Alsthom Gec | Procede de realisation de pistes conductrices pour circuits hybrides, notamment pour circuits hybrides de puissance. |
JP4948876B2 (ja) * | 2006-04-03 | 2012-06-06 | 京セラ株式会社 | 太陽電池素子用導電性ペースト及びそれを用いた太陽電池素子の製造方法。 |
JP5937904B2 (ja) * | 2012-06-26 | 2016-06-22 | 株式会社ノリタケカンパニーリミテド | 太陽電池電極用ペースト組成物 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5460497A (en) * | 1977-10-21 | 1979-05-15 | Toyo Dengu Seisakushiyo Kk | Conductive paste for thick film circuit |
-
1979
- 1979-10-03 JP JP12756479A patent/JPS5652805A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5460497A (en) * | 1977-10-21 | 1979-05-15 | Toyo Dengu Seisakushiyo Kk | Conductive paste for thick film circuit |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH074486Y2 (ja) * | 1987-06-10 | 1995-02-01 | ミツミ電機株式会社 | 磁気センサの取付構造 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5652805A (en) | 1981-05-12 |
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