JP2000106033A - 銅導体ペースト - Google Patents

銅導体ペースト

Info

Publication number
JP2000106033A
JP2000106033A JP27323498A JP27323498A JP2000106033A JP 2000106033 A JP2000106033 A JP 2000106033A JP 27323498 A JP27323498 A JP 27323498A JP 27323498 A JP27323498 A JP 27323498A JP 2000106033 A JP2000106033 A JP 2000106033A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copper
powder
average particle
copper powder
conductor paste
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27323498A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Kawahara
正人 川原
Hiroshi Yanagimoto
博 柳本
Hiromasa Yagyu
裕聖 柳生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsuboshi Belting Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Belting Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsuboshi Belting Ltd filed Critical Mitsuboshi Belting Ltd
Priority to JP27323498A priority Critical patent/JP2000106033A/ja
Publication of JP2000106033A publication Critical patent/JP2000106033A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 窒素雰囲気下の焼成時間を短縮して加工のラ
ンニングコストを低下し、しかも基板と焼成膜間の密着
力を向上させ、また熱サイクル性、熱衝撃性、熱エージ
ング性、恒温恒湿性を維持する銅導体ペーストを提供す
る。 【解決手段】 平均粒子径1〜200nmの範囲にある
銅、銅酸化物、もしくはこれらの混合物からなる銅微粉
に、平均粒子径0.5〜10μmの範囲にあるベース銅
粉を主にしこれより上記平均粒子径の範囲が小さい補助
銅粉を少なくとも1種類以上添加した混合銅粉、バイン
ダー樹脂、ガラス粉末、そして有機溶剤を添加した銅導
体ペーストであり、軟化点500〜600°Cをもつ少
なくともSiO2−B23 −ZnO系とSiO2−B2
3 −Bi23系の2種以上のガラス成分を含むガラス
粉末を上記銅微粉と混合銅粉の総量の0.5〜4重量%
使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は銅導体ペーストに係
り、詳しくは窒素雰囲気下の焼成時間を短縮して加工の
ランニングコストを低下した銅導体ペーストに関する。
【0002】
【従来の技術】今日、セラミックス基板上に回路を印刷
したり、また基板に設けた貫通穴であるスルーホールに
導体を穴埋めするために、導体ペーストが用いられてい
る。この導体ペーストとしては、銀とパラジウムを主成
分とするAg−Pd系ペーストを始め、銀系ペースト、
金系ペースト、銀と白金を主成分とするAg−Pt系ペ
ースト、銅系ペーストがある。
【0003】このうち、Ag−Pd系ペーストは配線用
途として代表的なものであるが、いくつかの不具合点も
備えている。例えば、ペーストを基板上の配線に使用し
た場合、空気中の水分などを介して銀がイオン化し、こ
のイオン化した銀が隣の導体路へ移行して回路をショー
トさせるマイグレーションと呼ばれる現象が発生してい
た。このため、導体路間の距離を狭くできなかった。ま
た、導体路上に他の部品を搭載したり接続するための半
田付け部分では、銀が半田に浸食されやすく、耐半田性
が劣っていた。
【0004】また、上記ペーストを基板へ接着する場合
には、本来ミクロンサイズの金属微粒子は、セラミック
ス基板と反応接着することができないために、ペースト
内に約4〜10重量%のガラス粉末を配合し、印刷後基
板にあるガラス粉末が焼成後に基板と金属膜とを接着す
る役割を与えていた。しかし、その反面ガラス粉末が焼
成後の金属膜内にも多量に残存するため、金属膜の電気
抵抗値が高くなり、またガラス層で金属膜と基板とを接
着しているため、熱膨張差による歪みが出やすくなっ
て、熱衝撃性が弱くなると言った問題が発生した。
【0005】このような不具合点を一部解消したペース
トとして銅系ペーストが知られている。このペースト
は、例えば特開昭60−70746号公報に記載されて
いるように、銅、ガラス粉末、そしてタングステン、モ
リブデン、レニウム等の非銅系物質を有機溶媒中に分散
させた組成からなっており、また特公平3−50365
号公報に記載されているように、銅酸化物を被覆した金
属銅粒子、銅酸化物粒子、ガラス等のガラス粉体を有機
溶媒中に分散させた組成からなっている。
【0006】また、他のスルーホールを穴埋めした基板
の製造方法としては、アルミナのスルーホールにタング
ステンを埋設したものを同時に焼成する方法が提案され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記銅系ペーストもガ
ラス粉体として好ましくは4〜10重量%の多くのガラ
ス粉体を添加して基板と導体との接着の役割を果してい
る。しかし、既存の銅系ペーストは600°C以上の焼
成時におけるガラスの軟化を利用し、基板と銅体の間に
ガラス層を形成し、接着させている。このために、焼成
の温度プロファイルである焼成時間、ピーク保持時間、
冷却時間を調整する必要があったが、冷却速度が速くな
ると、ガラス層が脆くなるか、ひどい場合にはクラック
が入ってしまうため、基板と導体との接着力およびその
後の耐久信頼性が大きく低下することがあった。これら
の問題点を抱えているため、現在では焼成時間が60分
であり、焼成時間を短くすることができなかった。しか
も、銅ペーストは銅の酸化を防ぐ目的で窒素雰囲気下で
の焼成が必要なために、加工のランニングコストがかか
り、焼成時間を短縮することが強く望まれていた。
【0008】本発明は、このような問題点を改善するも
のであり、窒素雰囲気下の焼成時間を短縮して加工のラ
ンニングコストを低下し、しかも基板と焼成膜間の密着
力を向上させ、また熱サイクル性、熱衝撃性、熱エージ
ング性、恒温恒湿性を維持する銅導体ペーストを提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本願の請求項1記
載の発明では、平均粒子径1〜200nmの範囲にある
銅、銅酸化物、もしくはこれらの混合物からなる銅微粉
に、平均粒子径0.5〜10μmの範囲にあるベース銅
粉を主にしこれより上記平均粒子径の範囲が小さい補助
銅粉を少なくとも1種類以上添加した混合銅粉、バイン
ダー樹脂、ガラス粉末、そして有機溶剤を添加した銅導
体ペーストであり、軟化点500〜600°Cをもつ少
なくともSiO2−B23 −ZnO系とSiO2−B2
3 −Bi23系の2種以上のガラス成分を含むガラス
粉末を上記銅微粉と混合銅粉の総量の0.5〜4重量%
使用する銅導体ペーストにあり、ガラス粉末として軟化
点500〜600°Cを特定し、かつその添加量を0.
5〜4重量%と少なくなるように制限したことで、ガラ
ス層が薄くなって基板と焼成膜間の接着力が減少する
が、これを銅微粉の反応接着を用いて補ったもので、結
局上記接着力を維持して窒素雰囲気下の焼成時間を短縮
して加工のランニングコストを低下させることができ
る。
【0010】本願の請求項2記載の発明では、ガラス粉
末がSiO2−B23 −ZnO系とSiO2−B23
−Bi23系の2種である銅導体ペーストにある。
【0011】本願の請求項3記載の発明では、混合銅粉
が平均粒子径2〜5μmの範囲で最も平均粒子径が大き
いベース銅粉と、平均粒子径1〜2μmの範囲にある第
1の補助銅粉と、そして平均粒子径0.5〜1μmの範
囲にある第2の補助銅粉から構成されている銅導体ペー
ストである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明における銅導体ペースト及
び本発明の基板に印刷する銅導体ペーストの第1の成分
となる銅、銅酸化物、もしくはこれらの混合物からなる
銅微粉は、例えば沈殿法と呼ばれる方法、即ち金属塩溶
液から還元剤を用いて直接金属微粒子を沈殿析出させる
方法である。ホルマリン、ヒドラジン、次亜リン酸ソー
ダ、水素化ホウ素塩などの還元剤を、金属イオンを含む
水溶液に適当な条件のもとで添加することにより、金属
微粒子を得ることができる。また、上記銅微粉は耐酸化
性、分散性等の改善のため、有機脂肪酸やカップリング
剤により表面処理が行われる。上記銅微粉の平均粒子径
は1〜200nmの範囲である。好ましくは、100〜
200nmの範囲にあり、この範囲であれば銅微粉の凝
集がなくなって緻密な焼成膜が形成され、その電気抵抗
値も小さくなる。
【0013】また、銅導体ペーストの第2の成分である
混合銅粉は、平均粒子径0.5〜5μmの範囲にある銅
粉をベースにし、これより平均粒子径の範囲が小さい補
助銅粉を少なくとも1〜3種類以上添加したものであ
る。具体的な混合銅粉は、平均粒子径2〜5μmの範囲
にある最も平均粒子径が大きいベース銅粉と、平均粒子
径1〜2μmの範囲で次に平均粒子径が大きい第1補助
銅粉と、そして平均粒子径0.5〜1μmの範囲で最も
平均粒子径が小さい第2補助銅粉の三段階の粒子径範囲
から構成されている場合や、平均粒子径0.5〜1μm
の範囲にあるベース銅粉と、平均粒子径0.1〜0.5
μmの範囲にある補助銅粉の二段階の粒子径範囲から構
成されている。
【0014】上記混合銅粉を三段階の粒子径範囲から構
成した場合では、混合銅粉中、ベース銅粉が80〜98
重量%に対して第1補助銅粉が1〜19重量%、第2補
助銅粉が1〜19重量%になっている。特に、補助銅粉
については、これに限定されることなく、これらの平均
粒子径範囲以下の第3補助銅粉を使用してもよい。
【0015】上記補助銅粉の各銅粉は、比較的球形に近
いものが望ましい。これは各銅粉が空隙を少なくして配
列するためである。平均粒子径の異った銅粉を使用する
と、平均粒子径の小さな補助銅粉が平均粒子径の最も大
きなベース銅粉が配列したときに生じる隙間や空隙を充
填するため、焼成後の膜は内部欠陥が少なく、焼き締ま
りも良好になる効果がある。
【0016】ベース銅粉の平均粒子径が5μmを超える
と、酸化の影響を受けにくく焼成条件設定が広くなる
が、低い温度では充分に焼結せず焼き締まり不足が生じ
て焼成膜と基板との密着力が低下する。また、インクロ
ール工程で銅粉がつぶれてしまって銅箔状となり、スク
リーン印刷時にメッシュずまりが発生することがある。
一方、ベース銅粉の平均粒子径が0.5μm未満では、
混合銅粉の総粒子面積が大きくなり過ぎて、酸化の影響
が大きくなり、電気抵抗値が高くなる。また、カサ密度
が大きいため焼き締まり性が悪くなる。
【0017】ベース銅粉の添加量が98重量%を超える
と、低い温度では充分に焼結せずに焼き締まり不足が生
じて焼成膜と基板との接着力が低下し、一方80重量%
未満では混合銅粉の総粒子面積が大きくなり過ぎること
になり、前述と同様の不具合が起こる。尚、補助銅粉は
ベース銅粉が配列したときに生じる間隙や空隙を充填す
るために添加するものであり、その平均粒子径と添加量
はベース銅粉のそれらに大きく影響を受ける。
【0018】銅導体ペーストの第3の成分であるバイン
ダー樹脂は、例えばニトロセルロース、エチルセルロー
ス、酢酸セルロース、ブチルセルロース等のセルロース
類、ポリオキシメチレン等のポリエーテル類、ポリブタ
ジエン、ポリイソプレン等のポリビニル類、ポリブチル
メタクリレート、ポリメチルメタクリレート等のアクリ
ル類、ナイロン6、ナイロン6.6、ナイロン11等の
ポリアミドであり、特に制限されないが、焼成中で分解
する必要がある。
【0019】このバインダー樹脂としては、熱分解温度
の相違する樹脂を少なくとも2種類以上含めることが好
ましい。これは焼成した場合でもバインダー樹脂が一度
に熱分解せず環境温度に応じて分解するため、焼成膜中
に残存することがない。
【0020】上記バインダー樹脂を溶かす有機溶剤とし
ては、カルビトール、カルビトールアセテート、テレピ
ネオール(ターピノール)、メタクレゾール、ジメチル
イミダゾリジノン、ジメチルホルムアミド、ターピノー
ル、ジアセトンアルコール、トリエチレングリコール、
パラキシレン、乳酸エチル、イソホロン等の高沸点の有
機溶剤であり、2種類以上混合してもよい。
【0021】本発明に添加される第4の成分であるガラ
ス粉末は、銅、銅酸化物、もしくはこれらの混合物から
なる銅微粉や混合銅粉の焼結温度より低くてかつバイン
ダー樹脂の熱分解温度より高い軟化点を有するものが使
用される。とりわけ、銅導体ペーストの焼成過程におい
て軟化したガラス粉末を基板方向へ流動させるのと同時
に銅微粉や混合銅粉も基板方向へ移動させ、焼成後の膜
の平滑化を図り、焼成膜への半田付け性を改良して基板
と焼成膜間の密着力を向上させ、しかもその電気抵抗値
の上昇を抑えるうえで重要になる。
【0022】このガラス粉末は、少なくともSiO2
23 −ZnO系とSiO2−B23 −Bi23系を
含むもので、平均粒子径1〜10μmの範囲で500〜
600°Cの低軟化点を有している。具体的には、Si
2−B23 −ZnO系とSiO2−B23 −Bi2
3 系にSiO2−B23 −TiO2系やSiO2−B2
3 −ZrO系等が添加される。
【0023】ガラス粉末の軟化点はバインダー樹脂のポ
リマー分が分解する温度以上で、かつ銅微粉の焼結する
温度以下が必要で、この温度差間で2種類以上添加する
と効果がある。これはポリマー分の分解が起こって、軟
化点の小さいSiO2−B23 −Bi23系のガラス粉
末が軟化し、続いて軟化点の大きいSiO2−B23
ZnO系が軟化して銅微粉の粒径を小さく保つことがで
きる。
【0024】その添加量は平均粒子径1〜200nmの
範囲にある銅、銅酸化物、もしくはこれらの混合物から
なる銅微粉と、平均粒子径0.5〜10μmの範囲にあ
るベース銅粉を主にしこれより上記平均粒子径の範囲が
小さい補助銅粉を少なくとも1種類以上添加した混合銅
粉との総量に対して0.5〜4重量%である。4重量%
を超えると、ガラス粉末が焼成後の焼成膜内に残存する
ため、焼成膜の電気抵抗値が上昇する傾向があり、また
焼成膜と基板との界面にガラス層を形成し、熱膨張によ
る歪みをおこしやすく、熱衝撃性が弱くなる。一方、
0.5重量%未満では、焼成膜のひび割れや焼き締めの
改善が期待できない。
【0025】そして、本発明の銅導体ペーストは、バイ
ンダー樹脂と有機溶剤からなる有機分が2〜16重量%
の範囲にして粘度調節されている。有機分が2重量%未
満の場合には、銅導体ペーストの粘度が高くなり、また
有機分が14重量%を超えると、粘度が低くなり印刷性
に劣る。
【0026】また、含有している全ての銅粉と銅酸化
物、銅、もしくはこれらの混合物からなる銅微粉が84
〜98重量%の範囲にある。98重量%を超えると、ペ
ーストが高粘度となり焼き締まり不足が生じて焼成膜と
基板との接着力が低下し、一方84重量%未満ではペー
ストが焼成により収縮するために、前述と同様の不具合
が起こる。
【0027】このようにして得られた銅導体ペースト
は、アルミナ、窒化アルミ、炭化珪素、窒化珪素、サイ
アロン、チタン酸バリウム、PBZT等のセラミックス
基板にスクリーン印刷等の方法で塗布される。スクリー
ン印刷の手順は、水平に置かれたスクリーン(例えば、
ステンレス平織物、300メッシュ)の下に、0.1〜
2ミリメートルの間隔をもたせて印刷基板を設置する。
このスクリーンの上に銅導体ペーストをのせた後、スキ
ージーを用いてスクリーン全面に広げる。この時には、
スクリーンと印刷基板とは間隔を有している。続いて、
スクリーンが印刷基板に接触する程度にスキージーでス
クリーンを押さえ付けて移動させ、印刷をする。以後こ
れを繰り返す。
【0028】基板をオーブンにて120〜170°Cで
15〜30分乾燥し、続いてベルト炉に入れ、窒素中、
600〜1000°Cの温度下で焼成時間20〜60
分、ピーク保持時間4〜12分間で焼成し、そして冷却
時間9〜27分で焼成工程を終え、銅粉を焼結させると
ともに基板と反応接着させる。この焼成工程時には、所
定量の酸素がこの炉に送り込まれ、焼成膜と基板との密
着力を高めて焼成膜の電気抵抗値を減少させる。
【0029】
【実施例】次に、本発明を具体的な実施例により更に詳
細に説明する。 実施例1〜6、比較例1〜4 (銅導体ペーストの作製)所定粒径をもった銅微粉、混
合銅粉、そして所定のガラス粉末を表1(実施例1〜
6)と表2(比較例1〜4)に示すように混合した。混
合銅粉としてベース銅粉と2種類の補助銅粉からなる3
種を使用した。また、アクリル樹脂をテレピネオールで
溶かしたものを用意した。上記これらを混合し、更にイ
ンクロールにて均一に混合することによって茶色の銅導
体ペーストを作製した。
【0030】(焼成膜の作製)密着力評価用のアルミナ
には、銅導体ペーストをステンレス325のスクリーン
を用いて2×2mmの範囲で印刷した。これらのサンプ
ルを直接ベルト炉に入れ、窒素中で酸素濃度150pp
m、600〜900°Cの焼成温度下での所定の焼成時
間、900°Cでの所定のピーク保持時間、そして所定
の冷却時間で焼成工程を終えて基板を作製した。
【0031】(評価方法)焼成膜の初期密着力、熱サイ
クル性、熱衝撃性、熱エージング性、恒温恒湿性を以下
の方法で測定した。上記の評価方法によって得られた結
果を表1に示す。
【0032】1.焼成膜の密着力(L型ピール強度) L型に曲げた直径0.8mmのスズメッキ銅線を2mm
×2mmの大きさに焼成した焼成膜の表面に半田付して
固定し、垂直に折り曲げた銅線の付着力をバネ計りで計
測し基板と焼成膜間の接着力を求め、2.0kgを越え
る場合には○、1.2〜2.0kgの範囲は△、そして
1.2kg未満の場合にが×として評価した。
【0033】2.熱サイクル性 サンプルを150°Cと−55°Cに保持された2槽に
繰り返し放置し、これを200回繰り返した後、焼成膜
の密着力を測定した。
【0034】3.熱衝撃性 サンプルを0°Cの氷水と100°Cの沸騰水に繰り返
し漬け、これを20回繰り返した後、焼成膜の密着力を
測定した。
【0035】4.熱エージング性 サンプルを150°Cの熱炉に500時間放置した後、
焼成膜の密着力を測定した。
【0036】5.恒温恒湿性 サンプルを110°C、湿度85%に設定した恒温恒湿
槽に400時間放置した後、焼成膜の密着力を測定し
た。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】この結果によると、軟化点500〜600
°Cをもつ所定成分のガラス粉末を所定量使用した実施
例1〜6では、焼成時間を短縮しても基板と焼成膜間の
高い密着力、熱サイクル性、熱衝撃性、熱エージング
性、そして恒温恒湿性を維持できることが判る。しか
し、比較例1〜4ではガラス粉末の添加量を所定範囲外
であれば、十分な効果が発揮されない。
【0040】
【発明の効果】以上のように本願の請求項記載の発明で
は、平均粒子径1〜200nmの範囲にある銅、銅酸化
物、もしくはこれらの混合物からなる銅微粉に、平均粒
子径0.5〜10μmの範囲にあるベース銅粉を主にし
これより上記平均粒子径の範囲が小さい補助銅粉を少な
くとも1種類以上添加した混合銅粉、バインダー樹脂、
ガラス粉末、そして有機溶剤を添加した銅導体ペースト
であり、軟化点500〜600°Cをもつ少なくともS
iO2−B23 −ZnO系とSiO2−B23−Bi2
3系の2種以上のガラス成分を含むガラス粉末を上記
銅微粉と混合銅粉の総量の0.5〜4重量%使用する銅
導体ペーストにあり、ガラス粉末として軟化点500〜
600°Cを特定し、かつその添加量を0.5〜4重量
%と少なくなるように制限したことで、ガラス層が薄く
なって基板と焼成膜間の接着力が減少するが、これを銅
微粉の反応接着を用いて補ったもので、結局上記接着力
を維持して窒素雰囲気下の焼成時間を短縮して加工のラ
ンニングコストを低下させ、熱サイクル性、熱衝撃性、
熱エージング性、そして恒温恒湿性を維持できる効果が
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4E351 DD04 DD31 DD33 DD52 EE02 EE10 EE11 EE12 GG20 5G301 DA06 DA23 DA34 DA36 DA37 DA38 DA42 DD01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒子径1〜200nmの範囲にある
    銅、銅酸化物、もしくはこれらの混合物からなる銅微粉
    に、平均粒子径0.5〜10μmの範囲にあるベース銅
    粉を主にしこれより上記平均粒子径の範囲が小さい補助
    銅粉を少なくとも1種類以上添加した混合銅粉、バイン
    ダー樹脂、ガラス粉末、そして有機溶剤を添加した銅導
    体ペーストであり、軟化点500〜600°Cをもつ少
    なくともSiO2−B23 −ZnO系とSiO2−B2
    3 −Bi23系の2種以上のガラス成分を含むガラス
    粉末を上記銅微粉と混合銅粉の総量の0.5〜4重量%
    使用することを特徴とする銅導体ペースト。
  2. 【請求項2】 ガラス粉末がSiO2−B23 −Zn
    O系とSiO2−B23 −Bi23系の2種である請求
    項1記載の銅導体ペースト。
  3. 【請求項3】 混合銅粉が平均粒子径2〜5μmの範囲
    で最も平均粒子径が大きいベース銅粉と、平均粒子径1
    〜2μmの範囲にある第1の補助銅粉と、そして平均粒
    子径0.5〜1μmの範囲にある第2の補助銅粉から構
    成されている請求項1記載の銅導体ペースト。
JP27323498A 1998-09-28 1998-09-28 銅導体ペースト Pending JP2000106033A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27323498A JP2000106033A (ja) 1998-09-28 1998-09-28 銅導体ペースト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27323498A JP2000106033A (ja) 1998-09-28 1998-09-28 銅導体ペースト

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000106033A true JP2000106033A (ja) 2000-04-11

Family

ID=17524998

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27323498A Pending JP2000106033A (ja) 1998-09-28 1998-09-28 銅導体ペースト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000106033A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2387268A (en) * 2002-01-22 2003-10-08 Darren Edward Robertson Silicon stamped circuits
WO2006001882A3 (en) * 2004-06-09 2007-12-13 Ferro Corp Lead-free and cadmium-free conductive copper thick film pastes
JP2011175750A (ja) * 2010-02-23 2011-09-08 Murata Mfg Co Ltd 導電性ペーストおよび電子部品
CN104505137A (zh) * 2014-12-10 2015-04-08 南京工业大学 一种导电铜浆及其制备方法和用途

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2387268A (en) * 2002-01-22 2003-10-08 Darren Edward Robertson Silicon stamped circuits
WO2006001882A3 (en) * 2004-06-09 2007-12-13 Ferro Corp Lead-free and cadmium-free conductive copper thick film pastes
US7504349B2 (en) * 2004-06-09 2009-03-17 Ferro Corporation Lead-free and cadmium-free conductive copper thick film pastes
CN101309874B (zh) * 2004-06-09 2012-02-15 费罗公司 无铅和无镉的导电铜厚膜膏
JP2011175750A (ja) * 2010-02-23 2011-09-08 Murata Mfg Co Ltd 導電性ペーストおよび電子部品
CN104505137A (zh) * 2014-12-10 2015-04-08 南京工业大学 一种导电铜浆及其制备方法和用途

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4172919A (en) Copper conductor compositions containing copper oxide and Bi2 O3
KR101172723B1 (ko) 동 도체 페이스트, 도체 회로판 및 전자부품
EP1560227B1 (en) Conductive paste
US20040245507A1 (en) Conductor composition and method for production thereof
JPH07302510A (ja) 導電ペースト組成物
JPH05136566A (ja) 多層電子回路の製造方法
EP0135534B1 (en) Thick film resistor circuits
JP3753989B2 (ja) 銅導体ペーストを用いた厚膜回路基板の製造方法
JP2001307547A (ja) 導電性組成物およびそれを用いた印刷回路板
JPH1021744A (ja) 銅導体ペースト及び該銅導体ペーストを印刷した基板
JP3297531B2 (ja) 導電性ペースト
JP2000138010A (ja) 銅導体ペ―スト
JP3756283B2 (ja) 窒化アルミ基板用銅導体ペースト及び窒化アルミ基板
JPH0817241A (ja) 銅導体ペーストおよび銅導体膜の製造方法
JP2004311438A (ja) 電子回路における使用のための伝導体組成物
JPH10188671A (ja) 銅導体ペースト及び該銅導体ペーストを印刷した基板
JP2000106033A (ja) 銅導体ペースト
JPH10233119A (ja) 銅導体ペースト及び該銅導体ペーストを印刷した基板
US6787068B1 (en) Conductor composition
JPH04277406A (ja) 銅導体ペースト
JP4081865B2 (ja) 導体組成物の製造方法
EP1377986A2 (en) The use of conductor compositions in electronic circuits
JP4838469B2 (ja) 導電体組成物
JP7132591B2 (ja) 導電性ペースト及び焼成体
JP2550630B2 (ja) 導電性被膜形成用銅ペースト