JP3756283B2 - 窒化アルミ基板用銅導体ペースト及び窒化アルミ基板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は窒化アルミ基板用銅導体ペースト及び窒化アルミ基板に係り、詳しくは窒化アルミ基板と焼成膜との接着力を向上させた窒化アルミ基板用の銅導体ペースト及び窒化アルミ基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、セラミックス基板上に回路を印刷したり、また基板に設けた貫通穴であるスルーホールに導体を穴埋めするために、導体ペーストが用いられている。この導体ペーストとしては、銀とパラジウムを主成分とするAg−Pd系ペーストを始め、銀系ペースト、金系ペースト、銀と白金を主成分とするAg−Pt系ペースト、銅系ペーストがある。
【0003】
このうち、Ag−Pd系ペーストは配線用途として代表的なものであるが、いくつかの不具合点も備えている。例えば、ペーストを基板上の配線に使用した場合、空気中の水分などを介して銀がイオン化し、このイオン化した銀が隣の導体路へ移行して回路をショートさせるマイグレーションと呼ばれる現象が発生していた。このため、導体路間の距離を狭くできなかった。また、導体路上に他の部品を搭載したり接続するためのハンダ付け部分では、銀がハンダに浸食されやすく、耐ハンダ性が劣っていた。
【0004】
また、上記ペーストを基板へ接着する場合には、本来ミクロンサイズの金属微粒子は、セラミックス基板と反応接着することができないために、ペースト内に約4〜10重量%のガラスフリットを配合し、印刷後基板にあるガラスフリットが焼成後に基板と金属膜とを接着する役割を与えていた。しかし、その反面ガラスフリットが焼成後の金属膜内にも多量に残存するため、金属膜の電気抵抗値が高くなり、またガラス層で金属膜と基板とを接着しているため、熱膨張差による歪みが出やすくなって、熱衝撃性が弱くなると言った問題が発生した。
【0005】
このような不具合点を一部解消したペーストとして銅系ペーストが知られている。このペーストは、例えば特開昭60−70746号公報に記載されているように、銅、ガラスフィリット、そしてタングステン、モリブデン、レニウム等の非銅系物質を有機溶媒中に分散させたものであり、また特公平3−50365号公報に記載されているように、銅酸化物を被覆した金属銅粒子、銅酸化物粒子、ガラス等のガラス粉体を有機溶媒中に分散させたものが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記銅系ペーストもこの中に含まれる4〜10重量%のガラスフリットが基板と導体との接着の役割を果している。上記ペーストの焼結膜とアルミナのような酸素を含む基板との接着は良好であっても、窒化アルミのような酸素を含まない基板には全く接着しないのが現状であった。
【0007】
本発明は、このような問題点を改善するものであり、窒化アルミ基板にも充分に接着する銅導体ペースト及びこれを用いた窒化アルミ基板を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
即ち、本願の請求項1記載の発明では、平均粒子径1〜500nmの範囲にある銅、銅酸化物、もしくはこれらの混合物からなる微粒子に、平均粒子径0.5〜10μmの範囲にあるベース銅粉を主にし、これに該ベース銅粉の平均粒子径より小さい平均粒子径を有する補助銅粉を少なくとも1種類以上添加した混合銅粉と、バインダー樹脂、ガラス粉末そして有機溶剤を添加した銅導体ペーストであり、上記バインダー樹脂として少なくとも熱分解温度250〜350°Cの樹脂を含む樹脂であり、また上記ガラス粉末が上記微粒子や混合銅粉の焼結温度より低くてかつバインダー樹脂の分解温度より高い軟化点を有する窒化アルミ基板用銅導体ペーストにある。
【0009】
即ち、本発明では、樹脂分がガラス粉末の軟化点以下の比較的低温で分解することで銅粉と窒化アルミが反応してできる反応層(CuAlO2 もしくはCuAl2 4 )の生成に必要な酸素を銅粉と窒化アルミ界面に供給できることにより、窒化アルミ基板と焼成膜との接着力が向上する。
【0010】
本願の請求項2記載の発明では、バインダー樹脂として、熱分解温度250〜350°Cの樹脂と熱分解温度450〜550°Cの樹脂を使用し、しかも熱分解温度の低い樹脂を多く使用した窒化アルミ基板用銅導体ペーストにあり、請求項1記載の発明の効果に加え、少量の高温分解バインダー樹脂を添加することにより焼成昇温時のレベリング性を向上させて焼成膜の平滑性を向上させることができる。
【0011】
本願の請求項3記載の発明では、バインダー樹脂として、アクリル樹脂とこれより熱分解温度の高いフェノール樹脂を使用す窒化アルミ基板用銅導体ペーストにあり、これらの樹脂がそれぞれの温度で、しかも焼成する窒素雰囲気炉中で分解する。
【0012】
本願の請求項4記載の発明では、バインダー樹脂中、アクリル樹脂とフェノール樹脂の重量比を90:10〜99:1の範囲にある窒化アルミ基板用銅導体ペーストにあり、高温分解バインダー樹脂が多い場合には酸素の供給が少なく、反応層の生成が充分にできない。
【0013】
本願の請求項5記載の発明では、ガラス粉末が軟化点の異なる少なくとも2種以上のものを使用する窒化アルミ基板用銅導体ペーストにあり、焼成時のバインダー樹脂が分解した後、ガラス粉末が軟化してレベリングし、焼成後の膜の平滑性を向上させるとともに膜に緻密性を向上できる。
【0014】
本願の請求項6記載の発明では、バインダー樹脂と有機溶剤からなる有機分が2〜16重量%の範囲にあり、2重量%未満では印刷がかすれたりして回路が書けず、また16重量%を越えると、印刷後、ペーストがたれたり、隣とつながったりしてしまう。
【0015】
本願の請求項7記載の発明では、平均粒子径1〜100nmの範囲にある銅、銅酸化物、もしくはこれらの混合物に、平均粒子径0.5〜10μmの範囲にあるベース銅粉を主にし、これに該ベース銅粉の平均粒子径より小さい平均粒子径を有する補助銅粉を少なくとも1種類以上添加した混合銅粉と、少なくとも熱分解温度250〜350°Cの樹脂を含むバインダー樹脂、上記微粒子や混合銅粉の焼結温度より低くてかつバインダー樹脂の分解温度より高い軟化点を有するガラス粉末、そして有機溶剤を添加してなる銅導体ペーストを窒化アルミ基板に印刷し、焼成した窒化アルミ基板にあり、耐熱衝撃性に優れ、印刷法およびエッチング法により回路形成することが可能な基板である。
【0016】
本願の請求項8記載の発明では、バインダー樹脂と有機溶剤からなる有機分が2〜16重量%の範囲にある。
【0017】
本願の請求項9記載の発明では、バインダー樹脂中、アクリル樹脂とフェノール樹脂の重量比を90:10〜99:1の範囲にある窒化アルミ基板にある。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明における導体ペースト及び本発明の基板に印刷する導体ペーストの第1の成分となる銅、銅酸化物、もしくはこれらの混合物からなる微粒子は、例えば沈殿法と呼ばれる方法、即ち金属塩溶液から還元剤を用いて直接金属微粒子を沈殿析出させる方法である。ホルマリン、ヒドラジン、次亜リン酸ソーダ、水素化ホウ素塩などの還元剤を、金属イオンを含む水溶液に適当な条件のもとで添加することにより、金属微粒子を得ることができる。
また、上記微粒子は耐酸化性、分散性等の改善のため、有機脂肪酸やカップリング剤により表面処理が行われる。
上記微粒子の平均粒子径は1〜100nmの範囲であり、好ましくは40〜60nmである。
【0019】
本発明に係る導体ペーストの第2の成分である混合銅粉は、平均粒子径0.5〜10μmの範囲にあるベース銅粉を主にし、これに該ベース銅粉の平均粒子径より小さい平均粒子径を有する補助銅粉を少なくとも1〜3種類以上添加したものである。具体的な混合銅粉は、平均粒子径2〜5μmの範囲にある最も平均粒子径が大きいベース銅粉と、平均粒子径1〜2μmの範囲で次に平均粒子径が大きい第1の補助銅粉と、そして平均粒子径0.5〜1μmの範囲で最も平均粒子径が小さい第2の補助銅粉の三段階の粒子径範囲から構成されている場合や、平均粒子径0.5〜1μmの範囲にあるベース銅粉と、平均粒子径0.1〜0.5μmの範囲にある補助銅粉の二段階の粒子径範囲から構成されている。
【0020】
上記混合銅粉を三段階の粒子径範囲から構成した場合では、混合銅粉中、ベース銅粉が80〜98重量%に対して第1の補助銅粉が1〜19重量%、第2の補助銅粉が1〜19重量%になっている。
特に、補助銅粉については、これに限定されることなく、これらの平均粒子径の範囲以下の第3の補助銅粉を使用してもよい。
【0021】
上記補助銅粉の各銅粉は、比較的球形に近いものが望ましい。これは各銅粉が空隙を少なくして配列するためである。平均粒子径の異った銅粉を使用すると、平均粒子径の小さな補助銅粉が平均粒子径の最も大きなベース銅粉が配列したときに生じる隙間や空隙を充填するため、焼成後の導体は内部欠陥が少なく、焼き締まりも良好になる効果がある。
【0022】
ベース銅粉の平均粒子径が10μmを超えると、酸化の影響を受けにくく焼成条件設定が広くなるが、低い温度では充分に焼結せず焼き締まり不足が生じて導体と基板との接着力が低下する。また、インクロール工程で銅粉がつぶれてしまって銅箔状となり、スクリーン印刷時にメッシュ詰まりが発生することがある。
一方、ベース銅粉の平均粒子径が0.5μm未満では、混合銅粉の総粒子面積が大きくなり過ぎて、酸化の影響が大きくなり、電気抵抗値が高くなる。また、カサ密度が大きいため焼き締まり性が悪くなる。
【0023】
ベース銅粉の添加量が98重量%を超えると、低い温度では充分に焼結せずに焼き締まり不足が生じて導体と基板、またスルーホールとの接着力が低下し、一方80重量%未満では混合銅粉の総粒子面積が大きくなり過ぎることになり、前述と同様の不具合が起こる。
尚、補助銅粉はベース銅粉が配列したときに生じる間隙や空隙を充填するために添加するものであり、その平均粒子径と添加量はベース銅粉のそれらに大きく影響を受ける。
【0024】
本発明の導体ペーストの第3の成分であるバインダー樹脂は、少なくとも熱分解温度250〜350°Cの樹脂を含む樹脂であり、具体的には熱分解温度250〜350°Cの樹脂と熱分解温度450〜550°Cの樹脂の組み合わせが、銅粉の酸化を長時間押えるとともにバインダー樹脂を残らず熱分解して焼成した導体の電気抵抗値を減少させるうえで好ましい。
【0025】
熱分解温度250〜350°Cの樹脂としては、イソブチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチル/イソブチルメタクリレート共重合体等のアクリル樹脂、ニトロセルロース、ポリオキシメチレンがある。
【0026】
熱分解温度450〜550°Cの樹脂としては、テルペンフェノール共重合体等のフェノール樹脂、酢酸セルロース、ナイロン6、ナイロン6.6、ナイロン11等のポリアミド類がある。
【0027】
熱分解温度250〜350°Cの樹脂と熱分解温度450〜550°Cの樹脂の重量比は90:10〜99:1であり、90:10未満になると、熱分解温度の高い樹脂の占める割合が多くなって、これが焼成時に熱分解しないで残存し、反応層が生成せず、また導体の電気抵抗値を高める結果になる。一方、99:1を越えると、熱分解温度の低い樹脂の占める割合が多くなって、短時間にバインダー樹脂が熱分解して銅粉を包囲する樹脂が少なくなり、反応層の生成に必要な酸素量以上の酸素が膜に供給され、銅膜が酸化して導体の電気抵抗値を高めることになる。
【0028】
この中で最も好ましいバインダー樹脂の組み合わせとしては、アクリル樹脂とフェノール樹脂である。
【0029】
上記バインダー樹脂を溶かす有機溶剤としては、カルビトール、カルビトールアセテート、ターピノール、メタクレゾール、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルホルムアミド、ターピノール、ジアセトンアルコール、トリエチレングリコール、パラキシレン、乳酸エチル、イソホロン等の高沸点の有機溶剤であり、2種類以上混合してもよい。
【0030】
本発明に添加される第4の成分であるガラス粉末は、導体のひび割れを改善したり、焼き締めを改善する補助的な役割を担持させるために添加してもよい。このガラス粉末は、鉛を含有しておらず、平均粒子径1〜10μmの範囲で軟化点200〜700°Cを有しており、その添加量は全ての銅粉と超微粒子化した銅酸化物、銅、もしくはこれらの混合物の合計量100重量部に対して0.1〜2.0重量部が好ましい。
2.0重量部を超えると、ガラス粉末が焼成後の導体内に残存するため、導体の電気抵抗値が上昇する傾向があり、また導体と基板との界面にガラス層を形成し、熱膨張による歪みをおこしやすく、熱衝撃性が弱くなる。一方、0.1未満では、導体のひび割れや焼き締めの改善が期待できない。
【0031】
そして、本発明の導体ペーストは、バインダー樹脂と有機溶剤からなる有機分が2〜16重量%の範囲にある。有機分が2重量%未満の場合には、導体ペーストの粘度が高くなり、スルーホールに充填されにくくなり、また有機分が14重量%を超えると、スルーホールに充填されたペーストが焼成により収縮するため、穴埋め性が悪くなる。
【0032】
また、含有している全ての銅粉と微粒の銅酸化物、銅、もしくはこれらの混合物が84〜98重量%の範囲にある。98重量%を超えると、ペーストが高粘度となり焼き締まり不足が生じて導体と基板、またスルーホールとの接着力が低下し、一方84重量%未満ではスルーホールに充填されたペーストが焼成により収縮するために、前述と同様の不具合が起こる。
【0033】
このようにして得られた導体ペーストは、アルミナ、窒化アルミ、炭化珪素、窒化珪素、サイアロン、チタン酸バリウム、PBZT等のセラミックス基板にスクリーン印刷等の方法で塗布される。スクリーン印刷の手順は、水平に置かれたスクリーン(例えば、ステンレス平織物、300メッシュ)の下に、数ミリメートルの間隔をもたせて印刷基板を設置する。このスクリーンの上に導体ペーストをのせた後、スキージーを用いてスクリーン全面に広げる。この時には、スクリーンと印刷基板とは間隔を有している。続いて、スクリーンが印刷基板に接触する程度にスキージーでスクリーンを押さえ付けて移動させ、印刷をする。以後これを繰り返す。
【0034】
これを従来のように予備焼成することなく直接、基板をベルト炉に入れ、窒素中、600〜1000°Cの温度で5〜20分間(ピーク保持時間)焼成し、銅粉を焼結させるとともに基板と反応接着させる。
【0035】
【実施例】
次に、本発明を具体的な実施例により更に詳細に説明する。
実施例1〜3、比較例1〜2
(導体ペーストの作製)
粒径40nmのCuもしくはCu2 O、混合銅粉、そしてガラス粉を表1に示すように混合した。混合銅粉としてベース銅粉と2種類の補助銅粉からなる3種と、バインダー樹脂としてアクリル樹脂をターピノールとカルビトールアセテートで溶かしたもの、フェノール樹脂をターピノールとカルビトールアセテートで溶かしたものをそれぞれ用意した。尚、バインダー樹脂は樹脂30重量%、ターピノール35重量%、カルビトールアセテート35重量%からなる。
上記これらを所定量混合し、更にインクロールにて均一に混合することによって茶色の導体ペーストを作製した。
【0036】
(導体の作製)
導体ペーストをステンレス300のスクリーンを用いて窒化アルミ基板上に膜厚15μmで2×2mmに印刷した。
上記基板を直接ベルト炉に入れ、窒素中で酸素濃度0〜10ppm、900°Cの焼成温度でピーク保持時間10分間焼成して基板を作製した。
【0037】
(評価方法)
焼成後の導体の接着力および電気抵抗値の測定方法は、以下の通りである。この評価方法によって得られた結果を表1に示す。
【0038】
1.焼成後の導体膜の接着力(L型ピール強度)
L型に曲げた直径0.8mmのスズメッキ銅線を2mm×2mmの大きさに焼成した導体の表面にハンダ付して固定し、垂直に折り曲げた銅線の付着力をバネ計りで計測し基板と導体間の接着力を求めた。
【0039】
2.導体の電気抵抗値
窒化アルミ基板上の厚さ10μm、直径15mmの導体を用いて、四探針法により電気抵抗値を測定した。
【0040】
【表1】
Figure 0003756283
【0041】
この結果によると、実施例では、窒化アルミ基板と導体の接着力も高く、また導体の抵抗値も小さいことが判る。しかし、比較例では窒化アルミ基板と導体の接着力は実質的にない。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、本願の各請求項記載の窒化アルミ基板用銅導体ペースト及び窒化アルミ基板では、窒化アルミ基板と焼成膜との接着力が向上し、更に焼成膜の抵抗値も小さい効果がある。

Claims (9)

  1. 平均粒子径1〜500nmの範囲にある銅、銅酸化物、もしくはこれらの混合物からなる微粒子に、平均粒子径0.5〜10μmの範囲にあるベース銅粉を主にし、これに該ベース銅粉の平均粒子径より小さい平均粒子径を有する補助銅粉を少なくとも1種類以上添加した混合銅粉と、バインダー樹脂、ガラス粉末そして有機溶剤を添加した銅導体ペーストであり、上記バインダー樹脂として少なくとも熱分解温度250〜350°Cの樹脂を含む樹脂であり、また上記ガラス粉末が上記微粒子や混合銅粉の焼結温度より低くてかつバインダー樹脂の分解温度より高い軟化点を有することを特徴とする窒化アルミ基板用銅導体ペースト。
  2. バインダー樹脂として、熱分解温度250〜350°Cの樹脂と熱分解温度450〜550°Cの樹脂を使用し、しかも熱分解温度の低い樹脂を多く使用する請求項1記載の窒化アルミ基板用銅導体ペースト。
  3. バインダー樹脂として、アクリル樹脂とこれより熱分解温度の高いフェノール樹脂を使用する請求項2記載の窒化アルミ基板用銅導体ペースト。
  4. バインダー樹脂中、アクリル樹脂とフェノール樹脂の重量比を90:10〜99:1の範囲にある請求項3記載の窒化アルミ基板用銅導体ペースト。
  5. ガラス粉末が軟化点の異なる少なくとも2種以上のものを使用する請求項1記載の窒化アルミ基板用銅導体ペースト。
  6. バインダー樹脂と有機溶剤からなる有機分が2〜16重量%の範囲にある請求項1、2、3、4または5記載の窒化アルミ基板用銅導体ペースト。
  7. 平均粒子径1〜100nmの範囲にある銅、銅酸化物、もしくはこれらの混合物に、平均粒子径0.5〜10μmの範囲にあるベース銅粉を主にし、これに該ベース銅粉の平均粒子径より小さい平均粒子径を有する補助銅粉を少なくとも1種類以上添加した混合銅粉と、少なくとも熱分解温度250〜350°Cの樹脂を含むバインダー樹脂、上記微粒子や混合銅粉の焼結温度より低くてかつバインダー樹脂の分解温度より高い軟化点を有するガラス粉末、そして有機溶剤を添加してなる銅導体ペーストを窒化アルミ基板に印刷し、焼成したことを特徴とする窒化アルミ基板。
  8. バインダー樹脂と有機溶剤からなる有機分が2〜16重量%の範囲にある請求項7記載の窒化アルミ基板。
  9. バインダー樹脂中、アクリル樹脂とフェノール樹脂の重量比を90:10〜99:1の範囲にある請求項7記載の窒化アルミ基板。
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