JPH11230027A - タンデム式斜板型油圧ポンプ - Google Patents

タンデム式斜板型油圧ポンプ

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JPH11230027A
JPH11230027A JP10049062A JP4906298A JPH11230027A JP H11230027 A JPH11230027 A JP H11230027A JP 10049062 A JP10049062 A JP 10049062A JP 4906298 A JP4906298 A JP 4906298A JP H11230027 A JPH11230027 A JP H11230027A
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JP
Japan
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pump
impeller
casing
suction
oil
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Application number
JP10049062A
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Inventor
Tetsuya Sakairi
哲也 坂入
Haruo Kokubu
晴雄 国分
Shigetaka Nakamura
重孝 中村
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポンプユニットの吸入ポートに効率良く作動
油を供給することができ、かつ、ポンプ装置全体の小型
化を図る。 【解決手段】 油室26内に軸流ブーストポンプ32を
構成するインペラ30を設け、ポンプユニット7A,7
Bの作動時にインペラ30が油室26内で回転すること
により、油室26内の作動油を吸入通路28A,28B
に向けて軸方向に圧送する構成とする。これにより、ポ
ンプユニット7A,7Bの吸入ポート9A,9Bに作動
油を効率良く供給することができ、かつ、インペラ30
の外径寸法は、例えば遠心ブーストポンプを構成するイ
ンペラの外径寸法よりも小さくすることができるから、
ケーシング1を小型化し、ポンプ装置全体の小型化を図
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル等の建設機械の油圧源として好適に用いられ、ケーシ
ング内に一対のポンプユニットを備えてなるタンデム式
斜板型油圧ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベル等の建設機械に搭載される
油圧機器の油圧源として、ケーシングと、該ケーシング
内に軸方向に離間して設けられ、それぞれロータと斜板
とを備えた第1,第2のポンプユニットと、該第1のポ
ンプユニットのロータに結合され一端側に駆動源が接続
された第1の回転軸と、該第1の回転軸と同一軸上に連
結軸を用いて連結して設けられ、前記第2のポンプユニ
ットのロータに結合された第2の回転軸と、前記ケーシ
ングに設けられ、前記第1,第2のポンプユニットの吸
入ポートに作動油を導く第1,第2の吸入通路と、前記
ケーシングに設けられ、前記第1,第2のポンプユニッ
トの吐出ポートから吐出された圧油を導く第1,第2の
吐出通路とからなるタンデム式斜板型油圧ポンプが知ら
れている。そして、この種のタンデム式斜板型油圧ポン
プでは、駆動源を作動させることにより第1,第2のポ
ンプユニットが同期して駆動され、第1の吐出通路に接
続された油圧機器と、第2の吐出通路に接続された油圧
機器とに別々に圧油を供給することができる。
【0003】ところで、例えば特開平8−28444号
公報には、第1のポンプユニットの回転軸と第2のポン
プユニットの回転軸とを連結する連結軸に、遠心方向の
流れを発生する遠心インペラを設け、この連結軸と遠心
インペラとによって遠心ブーストポンプを構成したタン
デム式斜板型油圧ポンプが提案されている。
【0004】そして、この従来技術によるタンデム式斜
板型油圧ポンプでは、第1,第2のポンプユニットの回
転軸と共にインペラが回転駆動され、該インペラによっ
て加圧された作動油が径方向の流れとなって圧送される
ことにより、ポンプユニットの吸入ポートに作動油を供
給できる構成となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上述のタンデ
ム式斜板型油圧ポンプは、遠心ブーストポンプが用いら
れ、作動油は回転するインペラの羽根に沿って内周側か
ら外周側へと径方向に流れる間に加圧されるものであ
る。このため、従来技術による遠心ブーストポンプは、
インペラの内径と外径との寸法差を大きくするほど作動
油に大きなエネルギを与え、当該作動油に対する加圧力
を高めることができる。しかし、インペラの外径を大き
くした場合には、ケーシングの大型化を招き、ポンプ装
置全体の小型化を図るのが困難になるという問題があ
る。
【0006】一方、インペラの内径を小さくすることに
より、インペラの外径と内径との寸法差を大きくした場
合には、遠心ブーストポンプの流入側の通路面積が小さ
くなってしまい、各ポンプユニットに供給される作動油
の流量が低下してしまうという問題がある。
【0007】また、上述の従来技術では、インペラの内
周側から外周側に向けて径方向に圧送された作動油をポ
ンプユニットの吸入通路に導くため、ケーシング内にイ
ンペラの外周側に位置して環状通路が設けられる。この
ため、ケーシングにおける吐出通路等の配設位置が環状
通路を設けた分だけ制約を受けるだけでなく、インペラ
によって加圧された作動油が環状通路を流れる間に流動
抵抗を受け、ポンプユニットの吸入通路に圧送される作
動油の圧力が低下してしまうという問題がある。
【0008】なお、他の従来技術として、例えば実開昭
62−79969号公報には、第1,第2のポンプユニ
ットの回転軸とインペラとをベベルギア等の動力伝達装
置を介して連結したタンデム式斜板型油圧ポンプが提案
されているが、この他の従来技術によるタンデム式斜板
型油圧ポンプでは、動力伝達装置を設けた分だけ構成が
複雑化してしまうという問題がある。
【0009】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、ポンプユニットの吸入ポートに効率良く
作動油を供給することができ、かつ、ポンプ装置全体の
小型化を図ることができるようにしたタンデム式斜板型
油圧ポンプを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、ケーシングと、該ケーシング内に軸
方向に離間して設けられ、それぞれロータと斜板とを備
えた第1,第2のポンプユニットと、該第1のポンプユ
ニットのロータに結合され一端側に駆動源が接続された
第1の回転軸と、該第1の回転軸と同一軸上に連結軸を
用いて連結して設けられ、前記第2のポンプユニットの
ロータに結合された第2の回転軸と、前記ケーシングに
設けられ、前記第1,第2のポンプユニットの吸入ポー
トに作動油を導く第1,第2の吸入通路と、前記ケーシ
ングに設けられ、前記第1,第2のポンプユニットの吐
出ポートから吐出された圧油を導く第1,第2の吐出通
路とからなるタンデム式斜板型油圧ポンプに適用され
る。
【0011】そして、請求項1の発明の特徴は、前記ケ
ーシングには、前記第1,第2のポンプユニット間に前
記連結軸を取囲み前記第1,第2の吸入通路に供給する
作動油を貯える油室を設け、該油室内に位置する前記連
結軸には、該油室内の作動油を前記第1,第2の吸入通
路に向けて軸方向に圧送するインペラを設け、前記連結
軸とインペラとによって軸流ブーストポンプを構成した
ことにある。
【0012】このように構成したことにより、第1,第
2のポンプユニットが作動すると、インペラが連結軸と
共に油室内で回転し、このインペラの回転によって油室
内の作動油が第1,第2の吸入通路に向けて軸方向に圧
送されるから、第1,第2のポンプユニットの吸入ポー
トに効率良く作動油を供給することができる。この場
合、連結軸と共に軸流ブーストポンプを構成するインペ
ラの外径寸法は、遠心ブーストポンプを構成するインペ
ラの外径寸法よりも小さくすることができるから、ケー
シングを小型化し、ポンプ装置全体の小型化を図ること
ができる。
【0013】また、請求項2の発明は、第1,第2の吸
入通路の流入口は、軸流ブーストポンプによって圧送さ
れる作動油の流れの下流側に開口させたことにある。
【0014】このように構成したことにより、油室内の
作動油は、軸流ブーストポンプによって軸方向に圧送さ
れた後、第1,第2の吸入通路を通じて第1,第2のポ
ンプユニットの吸入ポートに供給される。このため、遠
心ブーストポンプを構成するインペラを用いる場合に比
較して、圧送された作動油が流れる環状通路等を不要に
でき、圧送された作動油が吸入通路を流れるときの流動
抵抗を抑えることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるタンデム式斜
板型油圧ポンプの実施の形態を図1ないし図3を参照し
つつ詳細に説明する。
【0016】図1において、1はポンプ全体の外殻をな
すケーシングを示し、該ケーシング1は、円筒状のケー
シング本体2と、該ケーシング本体2の前側を施蓋する
フロントケーシング3と、ケーシング本体2の後側を施
蓋するリアケーシング4とから構成されている。ここ
で、ケーシング本体2は、その軸方向中間部から前側に
位置する分割体2Aと後側に位置する分割体2Bとから
なり、分割体2Aには大径円筒部5A、小径円筒部6A
が設けられ、分割体2Bには大径円筒部5B、小径円筒
部6Bが設けられている。
【0017】7A,7Bは軸方向に離間してケーシング
1内に設けられた第1,第2のポンプユニットを示して
いる。ここで、各ポンプユニット7A,7Bは同一の構
成を有しているため、以下、ポンプユニット7Aの構成
についてのみ説明し、ポンプユニット7Bの構成につい
てはポンプユニット7Aに対応する構成要素に符号
「B」を付してその説明を省略する。
【0018】8Aは小径円筒部6A内に位置してケーシ
ング1内に固定された円板状の弁板で、該弁板8Aに
は、後述の吸入通路28Aと連通するまゆ型の吸入ポー
ト9Aと、吐出通路29Aと連通するまゆ型の吐出ポー
ト10Aとが形成されている。
【0019】11Aは小径円筒部6A内に位置してケー
シング1内に回転可能に設けられたロータで、該ロータ
11Aは、その中心部に形成された軸挿通穴内で後述の
回転軸19Aとスプライン結合し、該回転軸19Aと一
体的に回転する。また、ロータ11Aの後端面は弁板8
Aに摺動可能に密着している。
【0020】12Aはロータ11Aの周方向に均等な角
度間隔をもって軸方向に穿設された複数のシリンダ(1
個のみ図示)で、該シリンダ12Aは、ロータ11Aの
後端面に開口する連通ポート13Aを介して、弁板8A
の吸入ポート9A,吐出ポート10Aと連通する。
【0021】14Aはシリンダ12A内に往復動可能に
挿嵌されたピストンを示し、15Aはロータ11Aから
突出したピストン14Aの突出端側に揺動可能に連結さ
れたシューを示している。そして、該シュー15Aは、
ピストン14Aがシリンダ12A内を往復動するとき、
後述する斜板16A上を環状軌道を描くように摺動す
る。
【0022】16Aはケーシング1内に傾転可能に設け
られた斜板を示し、該斜板16Aは、フロントケーシン
グ3に取付けられた支持部材17Aにより傾転可能に支
持されている。そして、斜板16Aは、その平滑面側を
傾転ピストン18Aに押圧されることにより傾転角を変
化させ、これにより、各ピストン14Aのストローク量
を適宜調整してポンプユニット7Aの容量を可変に制御
するものである。
【0023】19Aは軸受20A,21Aを介してケー
シング1内に回転可能に支持された第1の回転軸を示
し、該回転軸19Aの軸方向中間部は、ポンプユニット
7Aのロータ11Aにスプライン結合されている。ま
た、回転軸19Aの前端側(一端側)は、フロントケー
シング3から突出してエンジン等の駆動源(図示せず)
に接続されている。
【0024】19Bは軸受20B,21Bを介してケー
シング1内に回転可能に支持された第2の回転軸を示
し、該回転軸19Bの軸方向中間部は、ポンプユニット
7Bのロータ11Bにスプライン結合されている。ま
た、回転軸19Bの後端側は、リアケーシング4から突
出してパイロットポンプ22の入力軸にスプライン結合
されている。
【0025】23は回転軸19Aと回転軸19Bとを連
結する中空円筒状の連結軸23を示し、図2および図3
に示すように、連結軸23の内周側には穴スプライン2
4が形成されている。そして、連結軸23の穴スプライ
ン24に、回転軸19Aの後端部に設けられた軸スプラ
イン25A、回転軸19Bの前端部に設けられた軸スプ
ライン25Bをスプライン結合することにより、回転軸
19Aと回転軸19Bとが連結軸23を用いて同一軸上
に連なるように連結されている。
【0026】26は各ポンプユニット7A,7B間に位
置してケーシング1内に設けられ、連結軸23を取囲む
凹円筒状の油室を示し、該油室26は第1,第2の回転
軸19A,19Bと同心の円形断面をもって形成され、
ケーシング本体2に穿設された吸入孔27を介して作動
油タンク(図示せず)に接続されている。
【0027】28A,28Bはケーシング1に設けられ
た第1,第2の吸入通路で、第1の吸入通路28Aは、
油室26内に貯えられた作動油をポンプユニット7Aの
吸入ポート9Aに導くものであり、第2の吸入通路26
Bは、油室26内の作動油をポンプユニット7Bの吸入
ポート9Bに導くものである。
【0028】ここで、吸入通路28Aは、油室26から
径方向に延びた後、軸方向に屈曲してポンプユニット7
Aの吸入ポート9Aに連通し、吸入通路28Bは、油室
26から軸方向に延びてポンプユニット7Bの吸入ポー
ト9Bに連通している。そして、各吸入通路28A,2
8Bの流入口は、後述するインペラ30によって油室2
6内に発生する作動油の流れの下流側に開口しており、
インペラ30によって油室26から圧送された作動油
が、各吸入通路28A,28Bを通じてポンプユニット
7A,7Bの吸入ポート9A,9Bに効率良く供給され
る構成となっている。
【0029】29A,29Bはケーシング1に設けられ
た第1,第2の吐出通路で、第1の吐出通路29Aは、
ポンプユニット7Aの吐出ポート10Aから吐出した圧
油を、オイルホース等を介して油圧機器(いずれも図示
せず)に導くものであり、第2の吐出通路29Bは、ポ
ンプユニット7Bの吐出ポート10Bから吐出した圧油
を、オイルホース等を介して他の油圧機器(いずれも図
示せず)に導くものである。
【0030】30は油室26内に位置する連結軸23に
設けられたインペラを示し、該インペラ30は、図3に
示すように、連結軸23の外周側に等間隔で配設された
4枚の羽根31,31,…からなり、連結軸23と共に
軸流ブーストポンプ32を構成している。ここで、イン
ペラ30の外周縁と油室26の内周面との間に形成され
る隙間Sは、軸流ブーストポンプの加圧性能を確保する
ため適正な寸法に設定する必要があるが、油室26を第
1,第2の回転軸19A,19Bと同心の円形断面をも
って形成し、かつ、各回転軸19A,19Bを同一軸上
に連結した連結軸23にインペラ30を設けることによ
り、適正な隙間Sを容易に形成することができ、軸流ブ
ーストポンプ32の性能を確保することができる。
【0031】そして、連結軸23と共に軸流ブーストポ
ンプ32を構成するインペラ30は、各ポンプユニット
7A,7Bの作動時に連結軸23と共に油室26内で回
転することにより、図2中に矢印Fで示すように、吸入
孔27から油室26内に導入された作動油を加圧して各
吸入通路28A,28Bに向けて軸方向に圧送し、該作
動油を各吸入通路28A,28Bを通じてポンプユニッ
ト7A,7Bの吸入ポート9A,9Bに効率良く供給す
る。
【0032】本実施の形態によるタンデム式斜板型油圧
ポンプは上述の如き構成を有するもので、以下、その作
動について説明する。
【0033】まず、エンジン等の駆動源を作動させて回
転軸19A,19Bを回転駆動すると、ポンプユニット
7A,7Bのロータ11A,11Bが同期して回転し、
該ロータ11A,11Bのシリンダ12A,12B内で
ピストン14A,14Bが往復動することにより、作動
油タンク内の作動油が吸入孔27から油室26内に導入
される。
【0034】このとき、インペラ30が回転軸19A,
19Bと共に油室26内で回転し、油室26内に導入さ
れた作動油は、インペラ30によって加圧されつつ軸方
向(図2中の矢印F方向)に圧送される。そして、イン
ペラ30により圧送された作動油は、吸入通路28Aを
通じてポンプユニット7Aの吸入ポート9Aに供給され
ると共に、吸入通路28Bを通じてポンプユニット7B
の吸入ポート9Bに供給される。
【0035】かくして、油室26内に設けたインペラ3
0が、該油室26内の作動油を吸入通路28A,28B
に向けて圧送することにより、ポンプユニット7A,7
Bの吸入ポート9A,9Bに作動油を効率良く供給する
ことができる。この場合、油室26と吸入ポート9Aと
は吸入通路28Aを介して直接的に連通し、油室26と
吸入ポート9Bとは吸入通路28Bを介して直接的に連
通しているから、インペラ30によって圧送された作動
油が吸入通路28A,28Bを流れるときの流動抵抗を
抑えることができ、該作動油を一層効率良く供給するこ
とができる。
【0036】そして、吸入ポート9A,9Bからロータ
11A,11Bのシリンダ12A,12Bに吸入された
作動油は、ピストン14A,14Bによって加圧され、
圧油となって吐出ポート10A,10Bから吐出通路2
9A,29Bに吐出し、該吐出通路29A,29Bに接
続されたそれぞれの油圧機器に供給される。
【0037】かくして、本実施の形態によれば、油室2
6内に連結軸23とインペラ30とからなる軸流ブース
トポンプ32を設け、ポンプユニット7A,7Bの作動
時にインペラ30が油室26内で回転することにより、
油室26内の作動油を吸入通路28A,28Bに向けて
軸方向に圧送する構成としたから、ポンプユニット7
A,7Bの吸入ポート9A,9Bに作動油を効率良く供
給することができる。この場合、インペラ30の外径寸
法は、従来技術のような遠心ブーストポンプを構成する
インペラの外径寸法よりも小さくすることができるか
ら、ケーシング1を小型化し、ポンプ装置全体の小型化
を図ることができる。
【0038】また、軸流ブーストポンプ32は、従来技
術のような遠心ブーストポンプに比較して流入側の通路
面積を大きくすることができるから、インペラ30によ
って大量の作動油を加圧し、各ポンプユニット7A,7
Bの吸入ポート9A,9Bに速やかに供給することがで
きる。
【0039】さらに、吸入通路28A,28Bを、軸流
ブーストポンプ32によって圧送される作動油の流れの
下流側に開口させ、油室26と吸入ポート9A,9Bと
の間をそれぞれ吸入通路28A,28Bを介して直接的
に連通する構成としたから、従来技術のような遠心ブー
ストポンプを備えたタンデム式斜板型油圧ポンプと比較
して、インペラの外周側に設けられる環状通路を不要に
できる。このため、ケーシング1における吐出通路29
A,29B等の配設位置が環状通路によって制約を受け
る不具合を回避でき、ケーシング1を設計するときの自
由度を高めることができる。
【0040】しかも、インペラ30によって圧送された
作動油は、環状通路等を流れることなく吸入通路28
A,28Bを通じて直接的に吸入ポート9A,9Bに供
給されるから、圧送された作動油に対する流動抵抗を抑
えることができ、該作動油を一層効率良く供給すること
ができる。
【0041】また、油室26を第1,第2の回転軸19
A,19Bと同心の円形断面をもって形成し、かつ、各
回転軸19A,19Bを同一軸上に連結した連結軸23
にインペラ30を設けることにより、インペラ30の外
周縁と油室26の内周面との間に適正な隙間Sを容易に
形成することができ、インペラ30と連結軸23とから
なる軸流ブーストポンプ32の性能を確保することがで
きる。
【0042】なお、上述した実施の形態では、第1の回
転軸19Aとロータ11Aとの間、第2の回転軸19B
とロータ11Bとの間、各回転軸19A,19Bと連結
軸23との間をそれぞれスプライン結合した場合を例に
挙げたが、本発明はこれに限るものではなく、例えばキ
ー等を用いて結合する構成としてもよい。
【0043】また、上述した実施の形態では、4枚の羽
根31を有するインペラ30を例に挙げて説明したが、
本発明はこれに限らず、例えば2枚、3枚あるいは5枚
以上の羽根を有するインペラを用いてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明に
よれば、ケーシング内に第1,第2の回転軸を連結する
連結軸を取囲むように油室を設け、連結軸には該油室内
の作動油を第1,第2の吸入通路に向けて軸方向に圧送
するインペラを設け、連結軸とインペラとによって軸流
ブーストポンプを構成したから、第1,第2のポンプユ
ニット作動時には、軸流ブーストポンプによって油室内
の作動油を加圧し各ポンプユニットの吸入ポートに効率
良く供給することができる。この場合、インペラの外径
寸法は、例えば遠心ブーストポンプを構成するインペラ
の外径寸法よりも小さくすることができるから、ケーシ
ングを小型化し、ポンプ装置全体の小型化を図ることが
できる。
【0045】また、軸流ブーストポンプは、遠心ブース
トポンプに比較して流入側の通路面積を大きくすること
ができるから、インペラによって大量の作動油を加圧
し、各ポンプユニットの吸入ポートに速やかに供給する
ことができる。
【0046】また、請求項2の発明によれば、第1,第
2の吸入通路を、軸流ブーストポンプによって圧送され
る作動油の流れの下流側に開口させる構成としたから、
油室と第1,第2のポンプユニットの吸入ポートとの間
をそれぞれ各吸入通路を介して直接的に連通することが
できる。このため、例えば遠心ブーストポンプを備えた
タンデム式斜板型油圧ポンプと比較して、インペラの外
周側に設けられる環状通路を不要とすることができる。
【0047】この結果、ケーシングにおける第1,第2
の吐出通路等の配設位置が環状通路によって制約を受け
る不具合を回避でき、ケーシングを設計するときの自由
度を高めることができる。また、インペラによって圧送
された作動油は、環状通路等を流れることなく、第1,
第2の吸入通路を通じて直接的に第1,第2のポンプユ
ニットの吸入ポートに吸入されるから、圧送された作動
油に対する流動抵抗を抑えることができ、該作動油を一
層効率良く供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるタンデム式斜板型油
圧ポンプを示す縦断面図である。
【図2】図1中の油室、インペラ等を示す要部拡大断面
図である。
【図3】インペラ等を示す図2中の矢示 III−III 方向
からみた断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 7A 第1のポンプユニット 7B 第2のポンプユニット 19A 第1の回転軸 19B 第2の回転軸 26 油室 28A 第1の吸入通路 28B 第2の吸入通路 29A 第1の吐出通路 29B 第2の吐出通路 30 インペラ 32 軸流ブーストポンプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングと、該ケーシング内に軸方向
    に離間して設けられ、それぞれロータと斜板とを備えた
    第1,第2のポンプユニットと、該第1のポンプユニッ
    トのロータに結合され一端側に駆動源が接続された第1
    の回転軸と、該第1の回転軸と同一軸上に連結軸を用い
    て連結して設けられ、前記第2のポンプユニットのロー
    タに結合された第2の回転軸と、前記ケーシングに設け
    られ、前記第1,第2のポンプユニットの吸入ポートに
    作動油を導く第1,第2の吸入通路と、前記ケーシング
    に設けられ、前記第1,第2のポンプユニットの吐出ポ
    ートから吐出された圧油を導く第1,第2の吐出通路と
    からなるタンデム式斜板型油圧ポンプにおいて、 前記ケーシングには、前記第1,第2のポンプユニット
    間に前記連結軸を取囲み前記第1,第2の吸入通路に供
    給する作動油を貯える油室を設け、該油室内に位置する
    前記連結軸には、該油室内の作動油を前記第1,第2の
    吸入通路に向けて軸方向に圧送するインペラを設け、前
    記連結軸とインペラとによって軸流ブーストポンプを構
    成したことを特徴とするタンデム式斜板型油圧ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記第1,第2の吸入通路の流入口は、
    前記軸流ブーストポンプによって圧送される作動油の流
    れの下流側に開口させてなる請求項1に記載のタンデム
    式斜板型油圧ポンプ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102865206A (zh) * 2012-10-07 2013-01-09 四川省宜宾普什驱动有限责任公司 一种高速泵
CN108343580A (zh) * 2018-03-19 2018-07-31 安徽博流体传动股份有限公司 一种带自吸功能的液压柱塞泵

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