JPH11229588A - 建物躯体の防水構造 - Google Patents

建物躯体の防水構造

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JPH11229588A
JPH11229588A JP10033471A JP3347198A JPH11229588A JP H11229588 A JPH11229588 A JP H11229588A JP 10033471 A JP10033471 A JP 10033471A JP 3347198 A JP3347198 A JP 3347198A JP H11229588 A JPH11229588 A JP H11229588A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短尺サイディングを必要とせず、防水処理も
容易で、外観も良好な建物躯体の防水構造を提供する。 【解決手段】 幕板(10)と、その下方に位置して建物躯
体(50)から外方に向かって延びる附属屋根部(30)との間
を塞いで水の浸入を抑える防水部(70)を備えた建物躯体
(50)の防水構造であって、この防水部(70)の上端は、幕
板(10)の前面の建物躯体(50)側に位置するとともに幕板
(10)の下端よりも上方に位置していることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、幕板と、その下
方に位置して建物躯体から外方に向かって延びる庇等の
附属屋根部とを備えた建物躯体の防水構造に関するもの
である。
【0002】
【先行技術】図4は、従来の建物躯体の防水構造の縦断
面図を示すものである。従来、幕板110の下方に隣接す
る位置に、建物躯体150から外方に向かって延びる庇131
となる附属屋根部130が形成される場合があった。かか
る場合、その庇131等の附属屋根部130と幕板110との間
には、他の建物躯体150の外壁面に形成されているサイ
ディング120と同様の材質からなり、上下方向の長さが
短い短尺長さの短尺サイディング121が形成されてい
る。これらのサイディング120及び短尺サイディング121
は、建物躯体150である壁パネル151の表面に釘等により
横方向に固定された木質からなる胴縁140の反建物躯体
側に固定されている。なお、壁パネル151の反建物躯体
側には、幕板110の上方の一部にシート状の防水シート1
82が貼付され、幕対110の全面に防水紙181が貼付され、
建物躯体150の防水性を担保している。そして、かかる
短尺サイディング121と、幕板110及び附属屋根部130と
の間には、コーキング材160が充填され、建物躯体150に
雨水等が浸入することを抑えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の建物躯体の防水構造は、短尺サイディング121の端部
と、幕板110及び附属屋根部130との間の隙間から雨水等
が浸入しないようにコーキング材160により隙間を埋め
なければならず、防水処理に手間が掛かり、また、見栄
えもあまり良くないという第一の問題点があった。
【0004】さらに、幕板110と附属屋根部130との間の
狭い範囲に適応する短尺サイディング121を形成しなけ
ればならず、セラミック材等からなるサイディング120
を必要な長さに切断等するのは容易ではないという第二
の問題点があった。そこで、請求項1記載の発明は、上
記した従来の技術の有する第一及び第二の問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、短尺
サイディングを必要とせず、防水処理も容易で、外観も
良好な建物躯体の防水構造を提供しようとするものであ
る。
【0005】これに加え、請求項2記載の発明は、請求
項1記載の発明を具体的に特定したもので、立ち上がり
部を凹部内に差し込むだけで、両者間の防水性を担保す
ることができ、防水処理が容易で、外観も良好な建物躯
体の防水構造を提供しようとするものである。請求項3
記載の発明は、請求項1記載の発明を具体的に特定した
もので、防水処理が容易で、外観も良好な建物躯体の防
水構造を提供しようとするものである。
【0006】請求項4記載の発明は、別個、独立な防水
部材を設けたことにより、防水処理が容易で、外観が良
好であるとともに、防水部材の修理や交換にも便利な建
物躯体の防水構造を提供しようとするものである。これ
に加え、請求項5記載の発明は、周囲部材の表面の凹凸
にも追従することができて、防水性が良好な建物躯体の
防水構造を提供しようとするものである。
【0007】これに加え、請求項6記載の発明は、より
確実に防水性を担保することができる建物躯体の防水構
造を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するためのものである。請求項1記載の発明は、
幕板(10)と、その下方に位置して建物躯体(50)から外方
に向かって延びる附属屋根部(30)との間を塞いで水の浸
入を抑える防水部(70)を備えた建物躯体(50)の防水構造
であって、この防水部(70)の上端は、幕板(10)の前面の
建物躯体(50)側に位置するとともに幕板(10)の下端より
も上方に位置していることを特徴とする。
【0009】なお、ここで、附属屋根部(30)とは、建物
躯体(50)から外方に向かって延びる屋根を有しているも
のであれば良いものであって、例えば、庇(31)の上面や
建物躯体のうち部屋が外側に張り出している部分の上面
に形成されるものである。また、附属屋根部(30)の上面
に形成されているのは、薄鋼板による瓦またはセラミッ
ク等による窯業系の瓦等のいずれも含まれるものであ
る。
【0010】また、ここで、「幕板(10)」は、建物躯体
(50)の上下階の外壁のサイディング(20)の継ぎ目に形成
されるものであって、上下階の間の床際に位置する胴差
しの端面を覆うものや、建物躯体(50)の外観上のアクセ
ントとなるようなもの等を含むものである。そして、こ
の「幕板(10)」には、塩ビ鋼板等によるものや、窯業系
によるもの等を含むものである。
【0011】本発明は、防水部(70)の上端が、幕板(10)
の前面の建物躯体(50)側に位置するとともに幕板(10)の
下端よりも上方に位置している。すなわち、防水部(70)
の上端の反建物躯体側が、幕板(10)により覆われ、防水
部(70)の上端の反建物躯体側に幕板(10)が被さった状態
となっている。したがって、両者間の継ぎ目が反建物躯
体側の表面に露出するようなことがなく、防水処理を容
易にすることができる。また、幕板(10)の表面に沿って
流れ落ちる雨水は、防水部(70)の反建物躯体側の表面に
伝わり、そのまま防水部(70)の表面に沿って下方に流れ
落ちる。すなわち、幕板(10)や防水部(70)の表面を流れ
落ちる雨水が、その表面に露出する防水処理を施した継
ぎ目の表面上を、直接伝わるようなことがなく、防水性
を担保することができる。また、幕板(10)と防水部(70)
との間の継ぎ目が反建物躯体側の表面に露出しないた
め、建物外観を良好なものに維持することができる。
【0012】請求項2記載の発明は、上記した請求項1
記載の特徴点に加え、防水部(70)は、附属屋根部(30)の
上面から上方に向かって立ち上がる立ち上がり部(71)を
備え、幕板(10)は、その下部に位置して下方に向かって
開口する凹部(11)と、この凹部(11)内に形成される防水
充填材(12)とを備え、前記立ち上がり部(71)の上端が、
凹部(11)内の防水充填材(12)の内部に差し込まれている
ことを特徴とする。
【0013】なお、ここで、防水充填材(12)とは、立ち
上がり部(71)を差し込むことにより、幕板(10)の凹部(1
1)内面と立ち上がり部(71)の表面との間に隙間なく充填
された状態を形成し、両者の間から雨水が浸入しないも
のであれば良いものである。例えば、ゴム、軟質樹脂等
を含むものである。本発明は、防水部(70)が、附属屋根
部(30)の上面から上方に向かって立ち上がる立ち上がり
部(71)を備え、この立ち上がり部(71)が幕板(10)の下部
の凹部(11)内の防水充填材(12)の内部に差し込まれてい
る。すなわち、凹部(11)と立ち上がり部(71)との間に
は、防水充填材(12)が充填された状態となっている。こ
のため、立ち上がり部(71)と凹部(11)との間から水が浸
入することがない。これにより、附属屋根部(30)から幕
板(10)まで、連続して水の浸入を抑えることができる。
また、附属屋根部(30)と幕板(10)との間に防水用に別の
部材を形成すると、防水処理を必要とする箇所は、その
防水部材と幕板(10)との間、及び、その防水部材と附属
屋根部(30)との間の計二箇所、必要になるが、本発明で
は、附属屋根部(30)から直接、幕板(10)の下部にまで立
ち上がっているため、防水処理を必要とするのは、かか
る立ち上がり部(71)と幕板(10)との間の一箇所で済み、
防水処理を容易にすることができる。
【0014】また、現場組立施工における立ち上がり部
(71)と幕板(10)との間の防水処理の作業も、立ち上がり
部(71)を凹部(11)内の防水充填材(12)の内部に下方から
差し込むだけで、立ち上がり部(71)の上端に防水充填材
(12)が密着し、立ち上がり部(71)の表面と凹部(11)の内
面との間の隙間が無くなり、両者間の防水処理が終了す
る。このように、防水処理の作業自体も、簡単なものに
することができる。
【0015】請求項3記載の発明は、上記した請求項1
記載の特徴点に加え、防水部(70)は、附属屋根部(30)の
上面から上方に向かって立ち上がる立ち上がり部(71)を
備え、幕板(10)は、その下部に位置して下方に向かって
開口する凹部(11)を備え、この凹部(11)の内部に前記立
ち上がり部(71)の上端が差し込まれ、立ち上がり部(71)
と凹部(11)との間にはコーキング材(61)による防水処理
が施されていることを特徴とする。
【0016】なお、ここで、「コーキング材(61)」と
は、立ち上がり部(71)を凹部(11)の内部に差し込んだ
後、立ち上がり部(71)の上端と凹部(11)の内面との間に
充填されて、両者の水密性や気密性を確保することがで
きるものであれば良いものである。また、この「コーキ
ング材(61)」は、油脂や樹脂や無機質の充填剤を練り混
ぜたパテ状の湿式性のものや、ゴムや軟質樹脂等の乾式
性のもの等の両者を含むものである。
【0017】本発明は、立ち上がり部(71)が幕板(10)の
下部の凹部(11)内に差し込まれ、この凹部(11)と立ち上
がり部(71)との間にコーキング材(61)による防水処理が
施されている。このため、立ち上がり部(71)と凹部(11)
との間から水が建物躯体(50)に向かって浸入することが
ない。これにより、附属屋根部(30)から幕板(10)まで、
連続して水の浸入を抑えることができる。
【0018】また、立ち上がり部(71)は、附属屋根部(3
0)から直接、幕板(10)の下部にまで立ち上がっているた
め、防水処理を必要とするのは、かかる立ち上がり部(7
1)と幕板(10)の凹部(11)との間の一箇所だけで済み、防
水処理を容易にすることができる。請求項4記載の発明
は、上記した請求項1記載の特徴点に加え、防水部(70)
は、幕板(10)の内部から附属屋根部(30)の上面にまで延
びている独立した防水部材(72)を備えたことを特徴とす
る。
【0019】なお、ここで、「独立した防水部材(72)」
とは、幕板(10)や附属屋根部(30)とは異なる、別個、独
立の部材から形成され、幕板(10)の内部から附属屋根部
(30)の上面にまで延びているものであれば良いものであ
って、その材質や形状等を特に限定されるものではな
く、例えば、塩ビ鋼板のような薄板金属や、塩化ビニー
ルのシート状のものや、シート状のゴムシートのような
もの等を含むものである。
【0020】本発明は、防水部材(72)が幕板(10)の内部
から附属屋根部(30)の上面にまで延びている。このた
め、幕板(10)の表面を伝わる雨水等は、幕板(10)の下部
において、幕板(10)の内部から附属屋根部(30)にまで延
びる防水部材(72)の表面に伝わり、そのまま、附属屋根
部(30)の上面にまで流れ落ちる。これにより、幕板(10)
の表面を伝わる雨水が建物躯体(50)に浸入することを抑
え、建物躯体(50)の防水性を担保することができる。
【0021】また、防水部材(72)は、幕板(10)や附属屋
根部(30)とは異なる、別個、独立の部材から形成されて
いるため、防水部材(72)のみを取り外して、点検修理や
交換等をすることができて、点検修理や交換作業を容易
なものにすることができる。請求項5記載の発明は、上
記した請求項1または請求項4記載の特徴点に加え、防
水部(70)は、シート状の軟質部材(73)から形成されてい
ることを特徴とする。
【0022】なお、ここで、「シート状の軟質部材(7
3)」とは、薄いシート状の弾性変形し易い軟質性の部材
であれば良いものであって、例えば、塩化ビニールのシ
ート状のものや、シート状の薄いゴムからなるものや、
シート状の軟質樹脂等を含むものである。本発明は、防
水部(70)が、シート状の軟質部材(73)から形成されてい
るため、防水部(70)の周囲の形状が凹凸を有するもので
あっても、軟質部材(73)がその周囲の凹凸に追従して弾
性変形する。これにより、防水部(70)を、その周囲部材
に対して、より密着させることができ、両者の隙間の発
生を抑えることができ、防水部(70)と幕板(10)や附属屋
根部(30)との間の防水性を良好なものにすることができ
る。
【0023】請求項6記載の発明は、上記した請求項
1、請求項4または請求項5記載の特徴点に加え、防水
部(70)の上端には、建物躯体(50)の表面と防水部(70)の
上端との間を塞ぐ防水シート(74)が貼付されていること
を特徴とする。本発明は、防水部(70)の上端に建物躯体
(50)の表面と防水部(70)の上端との間を塞ぐ防水シート
(74)が貼付されている。このため、強風により防水部(7
0)の表面に沿って上方に向かって雨水等が吹き上げられ
ても、防水部(70)の上端から建物躯体(50)に雨水等が浸
入することを抑えることができ、建物躯体(50)の防水性
を良好なものにすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて、更に詳しく説明する。図1は、本発明の第
一の実施の形態を示すものであり、建物躯体の防水構造
の縦断面図を示すものである。まず、本実施の形態の構
成について説明する。
【0025】本実施の形態に係る建物躯体50の防水構造
は、幕板10と、その下方に位置して建物躯体50から外方
に向かって延びる附属屋根部30との間を塞いで水の浸入
を抑える防水部70を備えたものである。なお、建物躯体
50は、木質からなる壁パネル51から形成されているもの
であって、この壁パネル51は、特に図示しないが、四角
枠状の枠材及びこの枠材の枠内を塞ぐ面材から形成され
ているものである。そして、幕板10は、上下階の間に位
置する胴差しに沿って建物周囲の横方向に形成されてい
るものである。また、附属屋根部30は、建物躯体50から
外方に向かって突出する庇31の屋根を形成しているもの
である。また、建物躯体50の表面には、略全面に防水紙
81及び一部に防水シート82が貼付され、建物躯体50に雨
水が浸入することを抑えている。そして、建物躯体50の
防水紙81等の室外側には、木質からなる胴縁40が横方向
に沿って固定されている。そして、この胴縁40の室外側
表面には、セラミックからなるサイディング20が固定さ
れている。このサイディング20の下端と幕板10の上面と
の間には、建物躯体50に雨水等が浸入しないようにコー
キング材60により防水処理が施されている。
【0026】前記防水部70の上端は、幕板10の前面の建
物躯体50側に位置するとともに幕板10の下端よりも上方
に位置している。具体的には、防水部70は、附属屋根部
30の建物躯体50側の上面から上方に向かって立ち上がる
立ち上がり部71を備えている。そして、幕板10は、その
下部に位置して長尺方向に沿って下方に向かって開口す
る凹溝状の凹部11と、この凹部11内に形成される防水充
填材12とを備えている。そして、前記立ち上がり部71の
上端が、凹部11内の防水充填材12の内部に差し込まれて
いる。ここで、この防水充填材12は、軟質ゴムから形成
されているものであり、立ち上がり部71を差し込むこと
により、幕板10の凹部11内面と立ち上がり部71の表面と
の間に隙間なく充填された状態を形成し、両者の間から
雨水が浸入することを抑える役割を有するものである。
【0027】次に、上記した実施の形態の作用及び効果
について説明する。本実施の形態は、防水部70の上端
が、幕板10の前面の建物躯体50側に位置するとともに幕
板10の下端よりも上方に位置している。すなわち、防水
部70の上端の反建物躯体側が、幕板10により覆われ、防
水部70の上端に幕板10が被さった状態となっている。具
体的には、防水部70が、附属屋根部30の上面から上方に
向かって立ち上がる立ち上がり部71を備え、この立ち上
がり部71が幕板10の下部の凹部11内に位置している。そ
して、この凹部11内の防水充填材12の内部に立ち上がり
部71が差し込まれている。このため、凹部11と立ち上が
り部71との間から水が浸入することがない。これによ
り、附属屋根部30から幕板10まで、連続して水の浸入を
抑えることができる。また、幕板10の表面に沿って流れ
落ちる雨水は、防水部70の反建物躯体側の表面に伝わ
り、そのまま防水部70の表面に沿って下方に流れ落ち
る。すなわち、幕板10や防水部70の表面を流れ落ちる雨
水が、その表面に露出する防水処理を施した継ぎ目の表
面上を、直接伝わるようなことがなく、防水性を担保す
ることができる。また、幕板10と防水部70との間の継ぎ
目が反建物躯体側の表面に露出しないため、建物外観を
良好なものに維持することができる。
【0028】また、附属屋根部30と幕板10との間に防水
用の別の部材を形成すると、防水処理を必要とする箇所
は、その防水部材72と幕板10との間、及び、その防水部
材72と附属屋根部30との間の計二箇所、必要になるが、
本発明では、附属屋根部30から直接、幕板10の下部にま
で立ち上がっているため、防水処理を必要とするのは、
かかる立ち上がり部71と幕板10との間の一箇所で済み、
防水処理を容易にすることができる。
【0029】また、立ち上がり部71と幕板10との間の防
水処理も、立ち上がり部71を凹部11内の防水充填材12の
内部に下方から差し込むだけで、立ち上がり部71の上端
に防水充填材12が密着し、立ち上がり部71の表面と凹部
11の内面との間の隙間が無くなり、両者間の防水処理が
終了する。このように、防水処理の作業自体も、簡単な
ものにすることができる。
【0030】なお、上述した実施例では、凹部11の内部
に予め防水充填材12を充填した後、立ち上がり部71をそ
の防水充填材12の内部に差し込んでいたが、凹部11内に
予め防水充填材12を充填することなく、立ち上がり部71
を凹部11の内部に差し込み、その後、立ち上がり部71と
凹部11との間に湿式性や乾式性のコーキング材61による
防水処理を施しても良いものである。これにより、上述
したものと同様の防水効果を得ることができる。
【0031】次に、第二の実施の形態について説明す
る。図2は、本発明の第二の実施の形態であって、建物
躯体の防水構造の縦断面図を示すものである。本実施の
形態に係る建物躯体50の防水構造は、防水部70が、幕板
10の内部から附属屋根部30の上面にまで延びている塩ビ
鋼板からなる独立した防水部材72を備えたことを特徴と
するものである。なお、附属屋根部30は、壁パネル51か
ら外方に向かって突出する部屋の上部の屋根パネル32の
上面に形成されているものであって、平板状の瓦33を積
み重ねることにより形成されている。
【0032】前記防水部材72は、全体形状が略L字状で
あって、壁パネル51と屋根パネル32との間の角部に沿っ
て配置された木質からなる調整材76の上面を覆うように
配置されている。そして、防水部材72の上端には、反建
物躯体側に向かって折り曲げられた上端折り返し部77が
形成され、防水部材72の下端には、屋根パネル32側に向
かって折り返された下端折り返し部78が形成されてい
る。そして、防水部材72の上端には、壁パネル51の表面
と防水部材72の上端との間を塞ぐシート状の防水シート
74が貼付されている。その他の構成は、第一の実施の形
態と略同様であって、同一の構成には、同一の部品番号
を付与して説明を省略する。
【0033】次に、上記した実施の形態の作用及び効果
について説明する。本実施の形態は、防水部材72が幕板
10の内部から附属屋根部30の瓦22の上面にまで延びてい
る。このため、幕板10の表面を伝わる雨水等は、幕板10
の下部において、幕板10の下部から防水部材72の表面に
伝わり、そのまま、附属屋根部30の瓦33の上面にまで流
れ落ちる。これにより、幕板10の表面を伝わる雨水が建
物躯体50に浸入することを抑え、建物躯体50の防水性を
担保することができる。
【0034】また、防水部材72は、幕板10や附属屋根部
30とは異なる、別個、独立の部材から形成されているた
め、防水部材72のみを取り外して、点検修理や交換等を
することができて、点検修理や交換作業を容易なものに
することができる。そして、本実施の形態において、防
水部材72の上端に建物躯体50の表面と防水部材72の上端
との間を塞ぐ防水シート74が貼付されている。このた
め、強風により防水部材72の表面に沿って上方に向かっ
て雨水等が吹き上げられても、防水部材72の上端から建
物躯体50に雨水等が浸入することを抑えることができ、
建物躯体50の防水性を良好なものにすることができる。
【0035】次に、第三の実施の形態について説明す
る。図3は、本発明の第三の実施の形態であって、建物
躯体の防水構造の縦断面図を示すものである。本実施の
形態に係る建物躯体の防水構造は、幕板10が窯業系の肉
厚状のものから形成されている。そして、防水部70が、
シート状の軟質部材73から形成されている。このシート
状の軟質部材73は、薄いシート状の弾性変形し易い軟質
性のゴムから形成されているものである。そして、この
軟質部材73は、上端がL字状に形成され、幕板10の下部
内面に接着剤により固定されている。その他の構成は、
第一の実施の形態と略同様であって、同一の構成には、
同一の部品番号を付与して説明を省略する。
【0036】次に、上記した実施の形態の作用及び効果
について説明する。本実施の形態は、防水部70が、シー
ト状の軟質部材73から形成されているため、防水部70の
周囲の形状が凹凸を有するものであっても、軟質部材73
がその周囲の凹凸に追従して弾性変形する。これによ
り、防水部70を、その周囲部材に対して、より密着させ
ることができ、両者の隙間の発生を抑えることができ、
防水部70と幕板10や附属屋根部30との間の防水性を良好
なものにすることができる。
【0037】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載されるような効果を奏する。請求項1
記載の発明によれば、短尺サイディングを必要とせず、
防水処理も容易で、外観も良好な建物躯体の防水構造を
提供することができる。
【0038】請求項2記載の発明によれば、立ち上がり
部を凹部内に差し込むだけで、両者間の防水性を担保す
ることができ、防水処理が容易で、外観も良好な建物躯
体の防水構造を提供することができる。請求項3記載の
発明によれば、防水処理が容易で、外観も良好な建物躯
体の防水構造を提供することができる。
【0039】請求項4記載の発明によれば、別個、独立
な防水部材を設けたことにより、防水処理が容易で、外
観が良好であるとともに、防水部材の修理や交換にも便
利な建物躯体の防水構造を提供することができる。請求
項5記載の発明によれば、周囲部材の表面の凹凸にも追
従することができて、防水性が良好な建物躯体の防水構
造を提供することができる。
【0040】請求項6記載の発明によれば、より確実に
防水性を担保することができる建物躯体の防水構造を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態であって、建物躯体
の防水構造を示す縦断面図である。
【図2】本発明の第二の実施の形態であって、建物躯体
の防水構造を示す縦断面図である。
【図3】本発明の第三の実施の形態であって、建物躯体
の防水構造を示す縦断面図である。
【図4】従来の建物躯体の防水構造を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
10 幕板 11 凹部 12 防水充填材 20 サイディング 30 附属屋根部 31 庇 32 屋根パネル 33 瓦 40 胴縁 50 建物躯体 51 壁パネル 60,61 コーキング材 70 防水部 71 立ち上がり部 72 防水部材 73 軟質部材 74 防水シート 76 調整材 77 上端折り返し部 78 下端折り返し
部 81 防水紙 82 防水シート 110 幕板 120 サイディング 121 短尺サイディング 130 附属屋根部 131 庇 140 胴縁 150 建物躯体 151 壁パネル 160 コーキング材 181 防水紙 182 防水シート

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 幕板と、その下方に位置して建物躯体か
    ら外方に向かって延びる附属屋根部との間を塞いで水の
    浸入を抑える防水部を備えた建物躯体の防水構造であっ
    て、 この防水部の上端は、幕板の前面の建物躯体側に位置す
    るとともに幕板の下端よりも上方に位置していることを
    特徴とする建物躯体の防水構造。
  2. 【請求項2】 防水部は、附属屋根部の上面から上方に
    向かって立ち上がる立ち上がり部を備え、 幕板は、その下部に位置して下方に向かって開口する凹
    部と、この凹部内に形成される防水充填材とを備え、 前記立ち上がり部の上端が、凹部内の防水充填材の内部
    に差し込まれていることを特徴とする請求項1記載の建
    物躯体の防水構造。
  3. 【請求項3】 防水部は、附属屋根部の上面から上方に
    向かって立ち上がる立ち上がり部を備え、 幕板は、その下部に位置して下方に向かって開口する凹
    部を備え、 この凹部の内部に前記立ち上がり部の上端が差し込ま
    れ、立ち上がり部と凹部との間にはコーキング材による
    防水処理が施されていることを特徴とする請求項1記載
    の建物躯体の防水構造。
  4. 【請求項4】 防水部は、幕板の内部から附属屋根部の
    上面にまで延びている独立した防水部材を備えたことを
    特徴とする請求項1記載の建物躯体の防水構造。
  5. 【請求項5】 防水部は、シート状の軟質部材から形成
    されていることを特徴とする請求項1または請求項4記
    載の建物躯体の防水構造。
  6. 【請求項6】 防水部の上端には、建物躯体の表面と防
    水部の上端との間を塞ぐ防水シートが貼付されているこ
    とを特徴とする請求項1、請求項4または請求項5記載
    の建物躯体の防水構造。
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