JPH11229260A - 生分解性防草シート - Google Patents

生分解性防草シート

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JPH11229260A
JPH11229260A JP3529298A JP3529298A JPH11229260A JP H11229260 A JPH11229260 A JP H11229260A JP 3529298 A JP3529298 A JP 3529298A JP 3529298 A JP3529298 A JP 3529298A JP H11229260 A JPH11229260 A JP H11229260A
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sheet
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lactic acid
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Mamiko Matsunaga
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遮光性が高く防草効果に優れ、適度な透水性
を有し、しかも使用後はほぼ完全に生分解されるため廃
棄処理が容易で自然環境を損なうことのない生分解性防
草シートを提供する。 【解決手段】 生分解性を有する熱可塑性脂肪族ポリエ
ステル繊維からなる不織布にて形成する。前記ポリエス
テル繊維の単糸繊度を1〜15デニールとする。前記防
草シートは目付が50〜300g/m2 で、95%以上
の遮光率を有し、かつ0.02〜0.8cm/秒の透水
係数を有するものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用後にはほぼ完
全に分解されて廃棄処理が容易である生分解性防草シー
トに関し、特に、高い遮光性と適度な透水性とを有し、
しかも優れた防草効果を発揮するため農業分野や土木分
野等において好適に使用できる生分解性防草シートに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、自然への回帰志向が高まる中で、
公園、庭園、宅地などの緑化が盛んになっている。それ
に伴って植物栽培や美観維持のために、雑草の繁茂を防
ぐための種々の努力が成されており、例えば、人手によ
って雑草を取り除いたり、除草剤を用いたり、わらを地
面に敷き詰めて遮光したりすることにより、雑草の繁殖
を抑えている。しかしいずれの方法も作業が煩雑で人件
費がかかり、その防草効果も一時的なものであり、特に
除草剤を用いた方法では、人体や植物に有毒であるとい
う問題があった。
【0003】そのため、ビニールシートや、ゴム引きの
織物シートや、ポリエステルやナイロンやポリプロピレ
ン等からなる不織布などの遮光性の高いシートを、公園
や庭園や宅地に敷き詰めて雑草の繁殖を抑える方法が提
案されている。しかし、ビニールシートやゴム引きの織
物シートは、シートに透水性が無いため、降雨などによ
る水がシート表面に溜まるという問題があった。また、
防草シートを用いて植栽している場合に、植物に水を補
給することが難しいという問題もあった。また、これら
の遮光性シートは土壌表面や土壌中で分解されないた
め、植物が育った後あるいは植え替えの際にシートを取
り外さなければならず、手間がかかり廃棄処理が煩雑で
あるという問題があった。さらに、これらの遮光性シー
トを堤防の法面などに用いた場合には、増水などにより
遮光性シートが河川や海に流される可能性があるが、上
述のように分解性を有していないため、河川や海に流れ
出るとそのままの形状で浮遊し続けて自然環境を損なう
という問題もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
を解決し、遮光性が高く防草効果に優れ、適度な透水性
を有し、しかも使用後はほぼ完全に分解されるため廃棄
処理が容易で自然環境を損なうことのない生分解性防草
シートを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するために鋭意検討をした結果、本発明に到達
したものである。すなわち本発明は、生分解性を有する
熱可塑性脂肪族ポリエステル繊維からなる不織布にて形
成される防草シートであって、前記ポリエステル繊維の
単糸繊度が1〜15デニールで、前記防草シートは目付
が50〜300g/m2の範囲で、95%以上の遮光率
を有し、かつ0.02〜0.8cm/秒の透水係数を有
することを特徴とする生分解性防草シートを要旨とする
ものである。
【0006】このように本発明によれば、生分解性を有
する熱可塑性脂肪族ポリエステル繊維からなる不織布に
て防草シートを形成することで、一定期間が経過した後
のシートは生分解によりほぼ完全に分解されるため、シ
ートを取り外して廃棄処理を行う手間が省け、しかも自
然環境を汚染することがないという利点がある。
【0007】また、ポリエステル繊維の単糸繊度を1〜
15デニール、前記防草シートの目付を50〜300g
/m2 の範囲で調整することによりシートが生分解する
際の分解速度を制御することができる。また、ポリエス
テル繊維の単糸繊度および不織布の目付を上記範囲で調
整して、結果的に遮光率を95%以上とすることで、雑
草の繁殖を抑え十分な防草効果を得ることができる。
【0008】さらに、防草シートの透水係数を0.02
〜0.8cm/秒の範囲とすることで、降雨などによる
水がシート表面に溜まることがなく、また、防草シート
を用いて植栽している場合には、植物に十分な水を補給
することができ、さらに液肥の散布も可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明における生分解性防草シー
トは、生分解性を有する熱可塑性脂肪族ポリエステル繊
維からなる不織布により形成される必要がある。このよ
うな生分解性の繊維を用いることで、一定期間が経過し
た後のシートは微生物によりほぼ完全に分解されるた
め、シートを取り外して廃棄処理を行う手間が省け、し
かも自然環境を汚染することがない。
【0010】熱可塑性脂肪族ポリエステル繊維の単糸繊
度は、1〜15デニールである必要がある。単糸繊度が
1デニール未満であると、製糸工程において操業性を損
い、また防草シートとした際の分解速度が速すぎて防草
効果が一時的なものとなる。単糸繊度が15デニールを
越えると、紡出糸条の冷却性に劣り、また得られる不織
布の柔軟性を損なうため防草シートとして使用する際の
作業性に支障を来すことになる。そのため、好ましくは
単糸繊度が2〜10デニール、さらに好ましくは3〜7
デニールであるポリエステル繊維を用いることが望まし
い。
【0011】防草シートの目付は50〜300g/m2
の範囲である必要がある。目付が50g/m2 未満であ
ると、遮光性に劣り十分な防草効果が得られず実用性に
乏しいものとなり、目付が300g/m2 を越えると、
シートが生分解する際の分解速度が遅くなりすぎ、また
シートの製造コストが高くなる。
【0012】上記のような単糸繊度のポリエステル繊維
にて形成され、上記の範囲の目付を有する不織布にて構
成された防草シートは、95%以上の遮光率を有する必
要がある。遮光性が95%より小さくなると、十分な防
草効果が得られなくなる。
【0013】すなわち本発明においては、ポリエステル
繊維の単糸繊度を1〜15デニール、防草シートの目付
を50〜300g/m2の範囲でそれぞれ調整すること
により遮光率を95%以上とすることができ、雑草の繁
殖を抑え十分な防草効果を得ることができる。また、ポ
リエステル繊維の単糸繊度および防草シートの目付を上
記範囲で調整することで、遮光率だけでなくシートが生
分解する際の分解速度も制御することができる。
【0014】なお、ポリエステル繊維の単糸繊度と防草
シートの目付とは密接な関係にあり、例えば、単糸繊度
が細い場合には同一目付でも緻密なシートとなるが、生
分解に伴う機械的強力の低下が速いため十分な防草効果
が得られなくなる。また、繊維自体の機械的強力が低い
場合には、シートとしての一定強力を得るために、単糸
繊度および目付を大きくすることが必要である。また、
上記の目付の防草シートは一工程で得られたものであっ
ても良いし、2枚以上の不織布を積層して得たものであ
っても良い。
【0015】また、防草シートの透水係数は、JIS−
A−1218に準じて測定した透水係数が0.02〜
0.8cm/秒の範囲である必要がある。透水係数が
0.02cm/秒未満であると、透水性が低いため降雨
などによる水がシート表面に溜まり、栽培している植物
に十分な水を供給できなくなる。透水係数が0.8cm
/秒を越えると、透水性は良好であるが、構成繊維間の
空隙部分が多いため、遮光性に劣るものとなる。このよ
うな透水係数を有する防草シートとすることで、降雨な
どによる水がシート表面に溜まらないようになり、ま
た、防草シートを用いて植栽している場合でも植物に十
分な水を補給することができ、さらに液肥の散布も可能
となる。
【0016】生分解性を有する熱可塑性脂肪族ポリエス
テルとしては、例えば、ポリグリコール酸やポリ乳酸の
ようなポリ(α−ヒドロキシ酸)またはこれらの重合体
要素を主たる繰り返し単位とする共重合体が挙げられ
る。また、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリ(β−プ
ロピオラクトン)のようなポリ(ω−ヒドロキシアルカ
ノエート)が、さらに、ポリ−3−ヒドロキシプロピオ
ネート、ポリ−3−ヒドロキシブチレート、ポリ−3−
ヒドロキシカプロレート、ポリ−3−ヒドロキシヘプタ
ノエート、ポリ−3−ヒドロキシオクタノエートのよう
なポリ(β−ヒドロキシアルカノエート)およびこれら
を構成する繰り返し単位とポリ−3−ヒドロキシバリレ
ートやポリ−4−ヒドロキシブチレートを構成する繰り
返し単位との共重合体が挙げられる。また、グリコール
とジカルボン酸の縮重合体から成るポリアルキレンアル
カノエートとしては、例えば、ポリエチレンオキサレー
ト、ポリエチレンサクシネート、ポリエチレンアジペー
ト、ポリエチレンアゼレート、ポリブチレンオキサレー
ト、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペー
ト、ポリブチレンセバケート、ポリヘキサメチレンセバ
ケート、ポリネオペンチルオキサレートまたはこれらの
重合体要素を主たる繰り返し単位とするポリアルキレン
アルカノエート共重合体が挙げられる。さらに、これら
のような個々に生分解性を有する重合体を複数種選択
し、これらをブレンドしたものを適用することもでき
る。
【0017】本発明においては、生分解性および製糸性
の点から、上記の中でも特に、ポリ乳酸系重合体あるい
は、ポリアルキレンアルカノエートまたはこれらの重合
体要素を主たる繰り返し単位とした共重合体、またはこ
れらのブレンド体である熱可塑性脂肪族ポリエステルが
好適に使用できる。
【0018】ポリ乳酸系重合体としては、ポリ(D−乳
酸)と、ポリ(L−乳酸)と、D−乳酸とL−乳酸との
共重合体と、D−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重
合体と、L−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体
とから選ばれるいずれかの重合体、あるいはこれらのブ
レンド体である熱可塑性脂肪族ポリエステルにて形成さ
れることが好ましい。中でも特に、融点が80℃以上で
ある重合体が好適に使用できる。ここで、乳酸とヒドロ
キシカルボン酸との共重合体である場合におけるヒドロ
キシカルボン酸としては、グリコール酸、ヒドロキシ酪
酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロ
キシヘプタン酸、ヒドロキシカプリル酸などが挙げられ
る。
【0019】ポリアルキレンアルカノエートとしては、
ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネー
ト、ポリブチレンアジペート、ポリブチレンセバケート
から選ばれるいずれかの重合体、あるいはこれらの重合
体要素を主繰り返し単位とした共重合体、あるいは前記
重合体と共重合体とのうちの任意のもののブレンド体で
あることが好ましく、具体的には、70モル%以上のブ
チレンサクシネートと、エチレンサクシネートまたはブ
チレンアジペートまたはブチレンセバケートのいずれか
とから成る共重合体が好ましい。ただし、ポリブチレン
サクシネート単体で使用する最には、ポリブチレンサク
シネートは分解速度が速いため、後述のようにポリブチ
レンサクシネートからなる不織布は結合剤樹脂の含浸に
より多孔性のフィルム形状となっていることが必要とな
る。
【0020】なお、上記の熱可塑性脂肪族ポリエステル
は、数平均分子量が約20,000以上、好ましくは4
0,000以上のものが製糸性及び得られる糸条特性の
点から好適に使用できる。また、重合度を高めるために
少量のジイソシアネートやテトラカルボン酸二無水物な
どで鎖延長したものでも良い。
【0021】また、熱可塑性脂肪族ポリエステルには、
結晶核剤が添加されていてもよい。結晶核剤としては、
タルク、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化チタンなどが挙げられる。このような結晶核剤
を添加すると、熱可塑性脂肪族ポリエステルの結晶化が
促進されて、防草シートとした際の耐熱性や機械的強力
が向上することとなる。また、熱可塑性脂肪族ポリエス
テルを紡糸する際には、紡出・冷却工程における糸条間
の融着(ブロッキング)を防止できる。
【0022】上記の理由により構成繊維の結晶化度が1
0〜40%の範囲にあることが好ましい。この範囲の結
晶化度を達成するためには、熱可塑性脂肪族ポリエステ
ルに対する結晶核剤の添加量は、0.1〜3.0重量%
の範囲、より好ましくは0.5〜2.0重量%の範囲で
あることが望ましい。
【0023】また、上記結晶核剤だけでなく、顔料、艶
消し剤、着色剤、難撚剤などの各種添加剤を、本発明の
効果を損なわない範囲で、必要に応じて添加しても良
い。例えば、カーボンブラックや黒色染料などを添加す
ると、シートの色が黒色となり防草シートが熱を吸収し
やすくなるため、防草シートを用いて植栽している場合
などには保温効果が得られ、植物の成育に寄与すること
ができる。ただし、あまり添加剤の添加量を多くする
と、繊維を紡出する際に製糸性が低下することから、添
加剤は熱可塑性脂肪族ポリエステルに対し0.1〜3.
0重量%、好ましくは0.5〜2.0重量%の範囲で用
いることが肝要である。
【0024】上記のような熱可塑性脂肪族ポリエステル
からなる繊維は、顔料などをあらかじめ練り込んだポリ
マーを紡糸した繊維である原着繊維であることが好まし
い。このような原着繊維を用いると、繊維に予め顔料が
含まれているため後加工による染色が不要になり、染色
による熱劣化がなくなり、また工程数も減るため低コス
ト化が図れる。さらに、繊維化した後の染色では着色し
にくい熱可塑性脂肪族ポリエステル繊維についても、良
好な染色が得られる。
【0025】熱可塑性脂肪族ポリエステルからなる繊維
の繊維形態は、特に限定されるものではなく、脂肪族ポ
リエステルを単独で用いたものでも良いし、2種以上の
脂肪族ポリエステルを用いた複合繊維でも良い。また、
繊維横断面は、通常の丸断面の他にも、中空断面、異形
断面、並列型複合断面、多層型複合断面、芯鞘型複合断
面、分割型複合断面など、その目的と用途に応じて任意
の繊維横断面形態を採用することができる。特に生分解
性能の点からは、中空断面、異形断面、分割型複合断面
を有する繊維が好適に使用できる。
【0026】この繊維横断面のほかに、熱可塑性脂肪族
ポリエステルの種類や共重合比、脂肪族ポリエステルの
ブレンド比などを適宜選択することによって、防草シー
トとした際の生分解速度を制御することができ、使用目
的に応じた生分解速度を有する防草シートとすることが
できる。
【0027】熱可塑性脂肪族ポリエステル繊維からなる
不織布は、短繊維または長繊維のいずれの繊維から構成
されていても良いが、最良のコストパフォーマンスを考
慮すると長繊維不織布をベースにしたものが好ましい。
【0028】不織布の引張強力は、目付100g/m2
に換算したときの引張強力が5kg/5cm幅以上であ
ることが好ましく、さらに好ましくは10kg/5cm
幅以上である。引張強力が5kg/5cm幅未満である
と、土壌表面にシートを敷設する際に作業性が悪くなり
好ましくない。なお、不織布の引張強力は、不織布を構
成する繊維に用いた重合体の種類や、構成繊維の繊度や
強度、また不織布の目付および後述の不織布の部分熱圧
着条件などによって決まる。
【0029】また、本発明の防草シートを構成する不織
布は、ウェブが部分的に熱圧着されて不織布としての形
態が保持されていることが好ましい。部分的に熱圧着さ
れた不織布は、点状融着区域においてのみ接着されてい
るため、柔軟性と形態保持性とを兼備するものとなり、
防草シートとした際の作業性が向上する。ここで、部分
的な熱圧着とは、エンボス加工または超音波融着処理に
よって点状融着区域を形成するものをいい、具体的に
は、加熱されたエンボスロールと表面が平滑な金属ロー
ルとの間にウェブを通して繊維間に点状融着区域を形成
する方法またはパターンロール上で超音波による高周波
を印加してパターン部の繊維間に点状融着区域を形成す
る方法が採用される。
【0030】熱可塑性脂肪族ポリエステル繊維からなる
不織布は、生分解性を有する結合剤樹脂の含浸により多
孔性フィルム形状となっていてもよい。具体的には、ポ
リビニルアルコール、澱粉、膠といった生分解性を有す
る結合剤樹脂を用いて、その結合剤樹脂の溶液や分散液
に不織布を浸漬させて液を含浸させ、その後乾燥させる
ことにより多孔性フィルム形状の生分解性防草シートと
することができる。このように不織布に結合剤樹脂を含
浸させることにより、生分解速度の速い繊維を用いた場
合でもシートの生分解速度を遅くすることができ、ま
た、シートに耐候性を付与することもできる。
【0031】結合剤樹脂としては、けん化度が90mo
l%以上で、重合度が500〜2500のポリビニルア
ルコールが好適に使用できる。けん化度が90mol%
未満であると結晶性が低くなり、雨水などによって結合
剤樹脂が流れ出てしまうため好ましくない。また、重合
度が500未満であると水溶液の粘度が低下してしま
い、重合度が2500を越えると水溶液粘度が高すぎる
ため、いずれの場合も結合剤樹脂を不織布に含浸させに
くくなる。
【0032】また、結合剤樹脂の不織布への付着量は、
5〜15wt%であることが好ましい。不織布への結合
剤樹脂の付着量が5wt%未満であると、生分解性を制
御する効果が不十分となり、結合剤樹脂の付着量が5w
t%を越えるとポリビニルアルコールがフィルム状にな
り透水性を損なうこととなる。
【0033】以下に本発明の防草シートの製造方法を長
繊維不織布からなるものを代表例として説明する。ま
ず、本発明の防草シートを構成するための長繊維不織布
は、いわゆるスパンボンド法にて効率よく製造すること
ができる。すなわち、上述の熱可塑性脂肪族ポリエステ
ルを加熱溶融して紡糸口金から吐出させ、得られた紡出
糸条を従来公知の横型吹付や環状吹付などの冷却装置を
用いて冷却し、その後、エアーサッカーなどの吸引装置
にて牽引細化する。引き続き、吸引装置から排出された
糸条群を開繊させた後、スクリーンから成るコンベアの
如き移動堆積装置上に堆積させてウェブとする。次い
で、この移動堆積装置上に形成されたウェブに、加熱さ
れたエンボスロールまたは超音波融着装置などの部分熱
圧着装置を用いて、部分的に熱圧着を施すことにより長
繊維不織布を得る。
【0034】本発明において長繊維不織布を適用する場
合、紡出糸条を1000〜6000m/分の高速で牽引
細化することが好ましい。紡出糸条を牽引細化する際に
牽引速度が1000m/分未満では、重合体の配向結晶
化が進まず、得られる不織布の機械的強力が低下したり
生分解速度が過度に促進されることとなり、逆に、牽引
速度が6000m/分を越えると、製糸性が急激に悪化
して糸切れを起こすため、好ましくない。
【0035】なお、上記説明では長繊維不織布について
述べたが、本発明はこれに限定されるものではなく、短
繊維不織布についても同様に、従来公知の方法にて短繊
維を作成し、これを用いて不織布とすることにより防草
シートを作成することができる。
【0036】
【実施例】次に、実施例に基づき本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもの
ではない。なお、以下の実施例、比較例における各種物
性値の測定は以下の方法により実施した。
【0037】(1)融点(℃):パーキンエルマー社製
の示差走査熱量計DSC−7型を用いて、昇温速度を2
0℃/分で測定し、得られた融解吸熱曲線において極値
を与える温度を融点とした。
【0038】(2)メルトフローレート(g/10
分):ASTM−D1238(L)に記載の方法に準じ
て測定した。
【0039】(3)ポリエチレンテレフタレートの固有
粘度:フェノールと四塩化エタンの等重量混合溶液を溶
媒とし、試料濃度0.5g/dl、温度20℃で測定し
た。
【0040】(4)繊度(デニール):ウェブの状態に
おける繊維径を50本顕微鏡にて測定し、密度補正して
求めた繊度の平均値を繊度(デニール)とした。
【0041】(5)目付(g/m2):標準状態の試料
から縦10cm×横10cmの試料各10点を作製し、
平衡水分に至らしめた後、各試料片の重量(g)を秤量
し、得られた値の平均値を単位面積当たりに換算し、目
付(g/m2)とした。
【0042】(6)引張強力(kg/5cm幅):JI
S−L1906に記載のストリップ法に準じて測定し
た。すなわち、試料長が20cm、試料幅が5cmの試
料片を不織布の縦方向(MD)及び横方向(CD)にそ
れぞれ10点作成し、各試料片ごとに、不織布のMD方
向およびCD方向について、定速伸長形引張試験機(東
洋ボールドウィン社製、テンシロンUTM−4−1−1
00)を用いて、試料のつかみ間隔10cmとし、引張
速度20cm/分で伸長した。そして、得られた最大引
張強力(kg/5cm幅)の平均値を100g/m2
目付に換算した値を引張強力(kg/5cm幅)とし
た。
【0043】(7)透水係数(cm/秒):JIS−A
1218に記載の定水位透水試験に基づいて、水温20
℃、透水円筒の断面積3.14cm2で測定し、透水係
数(cm/秒)を算出した。なお、透水係数が大きいほ
ど、透水性が良いことを示す。
【0044】(8)生分解性能:土壌表面に敷設した防
草シートを一定期間放置した後、その分解状況を観察
し、1〜2年の間はできるだけ生分解しない方が良く、
2年目以降にかけては生分解が進行するものの方が生分
解性に優れるという判断で、以下の評価を行った。
【0045】 ○:1〜2年の間は生分解せず、3年後にはほぼ完全に
生分解していた。 △:1〜2年のうちにほぼ完全に生分解していた。 ×:非分解性であった。
【0046】(9)遮光率(%):光源(レフランプ)
と受光部の照度計との間にシートを置き、照度(B)を
測定し、ブランク(A)との差より計算して求めた。 遮光度(%)=(A−B)×100/A
【0047】(10)防草効果:上記のように測定した
遮光率の値によって、以下の評価を行った。 ○:遮光率が95%以上で十分な防草効果があった。
【0048】×:遮光率が95%未満で十分な防草効果
はなかった。
【0049】実施例1 防草シートを形成するに際し、長繊維不織布をスパンボ
ンド法にて作成した。まず、長繊維を形成するために、
融点が171℃、数平均分子量が26000、メルトフ
ローレート値が44g/10分のポリ乳酸(D/L=
1.2/98.8)と、顔料としてカーボンブラックを
20重量%練り混み含有したマスターバッチとを用い
た。そして、顔料が溶融重合体中に0.7重量%になる
ようにポリ乳酸とマスターバッチとを計量配合して溶融
し、孔径0.3mmの紡糸口金を用いて紡糸温度200
℃、単孔吐出量1.7g/分の条件下で、溶融紡糸を行
った。
【0050】紡出糸条を冷却装置にて冷却した後、引き
続いて紡糸口金の下方に設けたエアーサッカーにて牽引
速度5000m/分で牽引細化し、公知の開繊機を用い
て開繊し、移動するスクリーンコンベア上にウェブとし
て捕集堆積させた。
【0051】次いで、このウェブをロール温度を123
℃としたエンボスロールからなる部分熱圧着装置に通し
て部分的に熱圧着し、単糸繊度が3.0デニールの長繊
維からなる目付が150g/m2である長繊維不織布を
得た。
【0052】この長繊維不織布により構成される防草シ
ートを、植物を植栽している土壌表面に敷設し、一定期
間放置した後で防草シートの生分解状況および防草効果
を観察した。
【0053】得られた防草シートの物性、防草効果、生
分解性等を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】実施例2 カーボンブラックの代わりに酸化チタンを20重量%練
り混み含有したマスターバッチを用いて、溶融重合体中
に酸化チタンが0.5重量%含有されるようにポリ乳酸
とマスターバッチとを計量配合した。
【0056】そしてそれ以外は実施例1と同様にして長
繊維不織布を作成し、この長繊維不織布により構成され
る防草シートを得た。得られた防草シートの物性、防草
効果、生分解性等を表1に示す。
【0057】実施例3 単孔吐出量4.3g/分とし、牽引速度を5500m/
分とし、単糸繊度を3.0デニールから7.0デニール
へと太くして長繊維を溶融紡糸した。
【0058】そしてそれ以外は実施例1と同様にして長
繊維不織布を作成し、この長繊維不織布により構成され
る防草シートを得た。得られた防草シートの物性、防草
効果、生分解性等を表1に示す。
【0059】実施例4 ロール温度を100℃としたエンボスロールにウエブを
通して熱圧着したこと以外は実施例1と同様にして、目
付が100g/m2の長繊維不織布を2枚作成した。そ
して2枚の長繊維不織布を積層して、パンチ密度200
個/cm2にてニードルパンチ処理を施し、目付が20
0g/m2の長繊維不織布を作成した。
【0060】この長繊維不織布により構成される防草シ
ートの物性、防草効果、生分解性等を表1に示す。
【0061】実施例5 実施例1と同様にして目付が150g/m2の長繊維不
織布を作成した。そして得られた不織布に、けん化度9
9.3mol%、重合度1000のポリビニルアルコー
ル水溶液を含浸させた後に乾燥させ、ポリビニルアルコ
ール付着量が5wt%の多孔性フィルム形状の長繊維不
織布を作成した。
【0062】この長繊維不織布にて構成される防草シー
トの物性、防草効果、生分解性等を表1に示す。
【0063】実施例6 融点が169℃、数平均分子量が71200、MFR値
が26g/10分のポリ乳酸(D/L=1.1/98.
9)を用い、紡糸温度を220℃、単孔吐出量を1.6
g/分、牽引速度を4700m/分として、単糸繊度が
3.1デニールの長繊維を溶融紡糸した。
【0064】そしてそれ以外は実施例1と同様にして長
繊維不織布を作成し、この長繊維不織布により構成され
る防草シートを得た。得られた防草シートの物性、防草
効果、生分解性等を表1に示す。
【0065】実施例7 融点が115℃、MFR値16g/10分の高粘度ポリ
ブチレンサクシネートと、融点が115℃、MFR値6
0g/10分の低粘度ポリブチレンサクシネートとを用
いて図1に示すような多葉型の横断面を有する多葉型複
合長繊維1を紡糸したうえで、この多葉型複合長繊維1
より成る不織布を製造した。
【0066】具体的には、高粘度ポリブチレンサクシネ
ートと低粘度ポリブチレンサクシネートとを重量比で
1:1となるように個別に計量した後、高粘度ポリブチ
レンサクシネートには、溶融重合体中にタルクが1.0
重量%含有されるようにタルクを練り込んだ。また、低
粘度ポリブチレンサクシネートには、溶融重合体中に酸
化チタンが0.5重量%含有されるように酸化チタンを
練り込んだ。
【0067】そして個別のエクストルーダー型溶融押し
出し機を用いて、低粘度ポリブチレンサクシネートが芯
部2となり、高粘度ポリブチレンサクシネートが突起部
3となるようにして、図1に示すような6個の突起部3
を有する多葉型の紡糸口金を用いて、紡糸温度190
℃、単孔吐出量1.0g/分の条件下で溶融紡糸を行っ
た。芯部2とすべての突起部3との重量比すなわち複合
比は、1:1とした。
【0068】この紡出糸条を公知の冷却装置にて冷却し
た後、引き続いて紡糸口金の下方に設けたエアーサッカ
ーにて牽引速度3150m/分で牽引細化し、公知の開
繊機を用いて開繊し、移動するスクリーンコンベア上に
ウェブとして捕集堆積させた。
【0069】次いで、このウェブをロール温度を95℃
としたエンボスロールからなる部分熱圧着装置に通して
部分的に熱圧着し、単糸繊度が2.9デニールの長繊維
からなり目付が150g/m2である多葉型複合長繊維
不織布を得た。
【0070】得られた多葉型複合長繊維不織布に、けん
化度99.3mol%、重合度1000のポリビニルア
ルコール水溶液を含浸させた後に乾燥させ、ポリビニル
アルコール付着量が10wt%の微細孔を有する多孔性
フィルム形状の長繊維不織布を作成した。
【0071】この長繊維不織布にて構成される防草シー
トの物性、防草効果、生分解性等を表1に示す。
【0072】実施例1〜7は、いずれも95%以上の遮
光率を有していたため、雑草の繁殖を抑え優れた防草効
果を奏するものとすることができた。また、生分解性を
有する熱可塑性脂肪族ポリエステル繊維からなる不織布
にて形成されていたため、土中で3年後には完全に分解
しており、廃棄処理の必要のないものであった。さら
に、防草シートを構成する繊維の単糸繊度、および不織
布の目付が本発明の範囲内であったため、適度な透水性
が得られ、降雨などによる水がシート表面に溜まること
がなかった。
【0073】また、実施例1、実施例3〜実施例5は、
カーボンブラックが配合されていたため、植栽中の植物
の保温効果に優れるものであった。実施例2、実施例7
は、カーボンブラックが配合されていなかったため、カ
ーボンブラックが配合されたものと比較すると保温性に
やや劣り、植栽中の植物の成育が幾分低下したが、上述
のように防草シートとしての効果は十分なものであっ
た。
【0074】実施例5は、ポリビニルアルコールを含浸
させた不織布にて防草シートを構成したため、ポリビニ
ルアルコールを含浸させていないものに較べて耐候性に
優れたものが得られた。
【0075】実施例7は、生分解速度の速いポリブチレ
ンサクシネートを用いているが、ポリビニルアルコール
を含浸させているので、防草効果を他の実施例と同程度
の期間にわたり持続させることが出来た。
【0076】比較例1 防草シートを形成するに際し、生分解性を有しない長繊
維不織布をスパンボンド法にて作成した。
【0077】まず、長繊維を形成するために、融点が2
60℃、固有粘度が0.7であるポリエチレンテレフタ
レートを用いた。そして、孔径0.4mmの紡糸口金を
用いて紡糸温度290℃、単孔吐出量2.3g/分の条
件下で、溶融紡糸を行った。
【0078】紡出糸条を公知の冷却装置にて冷却した
後、引き続いて紡糸口金の下方に設けたエアーサッカー
にて牽引速度5200m/分で牽引細化し、公知の開繊
機を用いて開繊し、移動するスクリーンコンベア上にウ
ェブとして捕集堆積させた。
【0079】次いで、このウェブをロール温度を230
℃としたエンボスロールからなる部分熱圧着装置に通し
て部分的に熱圧着し、単糸繊度が4.0デニールの長繊
維からなる目付が150g/m2の長繊維不織布を得
た。
【0080】この長繊維不織布にて構成される防草シー
トの物性、防草効果、生分解性等を表2に示す。
【0081】
【表2】
【0082】比較例2 紡糸孔径0.3mmの紡糸口金を用いて単孔吐出量を
0.4g/分とした。そして、牽引速度を4500m/
分とし、単糸繊度を本発明の範囲よりも小さく0.8デ
ニールとして長繊維を溶融紡糸した。
【0083】そしてそれ以外は実施例1と同様にして長
繊維不織布を作成し、前記長繊維不織布により構成され
る防草シートを得た。得られた防草シートの物性、防草
効果、生分解性等を表2に示す。
【0084】比較例3 長繊維不織布の目付を本発明の範囲よりも小さく20g
/m2とした。そしてそれ以外は実施例1と同様にして
長繊維不織布を作成し、この長繊維不織布により構成さ
れる防草シートを得た。
【0085】得られた防草シートの物性、防草効果、生
分解性等を表2に示す。
【0086】比較例4 実施例7と同様にして多葉型複合長繊維不織布を作成し
た。ただし、上記実施例7ではこの多葉型複合長繊維不
織布にポリビニルアルコールを含浸させたが、この比較
例4では、多葉型複合長繊維不織布にポリビニルアルコ
ールを含浸させずに防草シートを構成した。
【0087】得られた防草シートの物性、防草効果、生
分解性等を表2に示す。
【0088】比較例1は、構成繊維として生分解性のな
いポリエチレンテレフタレートを用いたため、機械的強
力には優れるものの、一定期間が経過しても土中で分解
することがなく、使用後にはシートを取り除く作業が必
要となった。
【0089】比較例2は、構成繊維の単糸繊度が本発明
の範囲よりも細かったため、生分解速度が速くなりす
ぎ、使用中にシートが分解してしまい十分な防草効果が
得られるものではなかった。
【0090】比較例3は、目付が本発明の範囲よりも小
さかったため、遮光性に乏しく、十分な防草効果が得ら
れるものではなかった。比較例4は、実施例7と同様に
生分解速度の速いポリブチレンサクシネートを用いてい
るにもかかわらず、ポリビニルアルコールを含浸させて
いなかったため2カ月で分解してしまい、上記実施例1
〜7に比べ防草効果の小さいものとなった。
【0091】
【発明の効果】このように本発明によれば、生分解性を
有する熱可塑性脂肪族ポリエステル繊維からなる不織布
にて防草シートを形成することで、一定期間が経過した
後のシートは微生物によりほぼ完全に分解されるため、
シートを取り外して廃棄処理を行う手間が省け、しかも
自然環境を汚染することがない利点がある。
【0092】また、ポリエステル繊維の単糸繊度を1〜
15デニール、防草シートの目付を50〜300g/m
2 の範囲で調整することにより遮光率を95%以上とす
ることができ、雑草の繁殖を抑え十分な防草効果を得る
ことができる。また、ポリエステル繊維の単糸繊度およ
び不織布の目付を上記範囲で調整することで、シートが
生分解する際の分解速度を制御することができる。
【0093】さらに、防草シートの透水係数を0.02
〜0.8cm/秒の範囲とすることで、降雨などによる
水がシート表面に溜まることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生分解性防草シートを形成する多葉型
複合長繊維の繊維横断面のモデル図である。
【符号の説明】
1 多葉型複合長繊維 2 芯部 3 突起部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生分解性を有する熱可塑性脂肪族ポリエ
    ステル繊維からなる不織布にて形成される防草シートで
    あって、前記ポリエステル繊維の単糸繊度が1〜15デ
    ニールで、前記防草シートは目付が50〜300g/m
    2 の範囲で、95%以上の遮光率を有し、かつ0.02
    〜0.8cm/秒の透水係数を有することを特徴とする
    生分解性防草シート。
  2. 【請求項2】 熱可塑性脂肪族ポリエステルが、ポリ
    (D−乳酸)と、ポリ(L−乳酸)と、D−乳酸とL−
    乳酸との共重合体と、D−乳酸とヒドロキシカルボン酸
    との共重合体と、L−乳酸とヒドロキシカルボン酸との
    共重合体とから選ばれるいずれかの重合体、あるいはこ
    れらのブレンド体であることを特徴とする請求項1記載
    の生分解性防草シート。
  3. 【請求項3】 熱可塑性脂肪族ポリエステルが、ポリブ
    チレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリ
    ブチレンアジペート、ポリブチレンセバケートから選ば
    れるいずれかの重合体、あるいはこれらの重合体要素を
    主繰り返し単位とした共重合体、あるいは前記重合体と
    共重合体とのうちの任意のもののブレンド体であること
    を特徴とする請求項1記載の生分解性防草シート。
  4. 【請求項4】 熱可塑性脂肪族ポリエステルに結晶核剤
    が添加されていることを特徴とする請求項1から3まで
    のいずれか1項に記載の生分解性防草シート。
  5. 【請求項5】 不織布を構成する繊維が原着繊維である
    ことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に
    記載の生分解性防草シート。
  6. 【請求項6】 不織布に生分解性を有する結合剤樹脂が
    含浸されて多孔性フィルム形状となっていることを特徴
    とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の生分
    解性防草シート。
  7. 【請求項7】 結合剤樹脂がけん化度90mol%以
    上、重合度500〜2500のポリビニルアルコールで
    あり、不織布への付着量が5〜15wt%であることを
    特徴とする請求項6記載の生分解性防草シート。
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