JPH11228597A - ペプチド置換クマリン誘導体 - Google Patents

ペプチド置換クマリン誘導体

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JPH11228597A
JPH11228597A JP10037362A JP3736298A JPH11228597A JP H11228597 A JPH11228597 A JP H11228597A JP 10037362 A JP10037362 A JP 10037362A JP 3736298 A JP3736298 A JP 3736298A JP H11228597 A JPH11228597 A JP H11228597A
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lysyl
acid
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Kenji Yamamoto
健二 山本
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真治 岡崎
Tetsuji Asao
哲次 浅尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】蛋白質分解酵素であるリジル−ジンジパインの
活性を特異的かつ高感度に測定できる蛍光性の合成基質
等として有用な新規化合物を提供すること。 【解決手段】一般式 【化1】 (式中、Rはカルボベンゾキシ基又はNα−カルボベン
ゾキシ−ヒスチジル基を示す。)で表されるペプチド置
換クマリン誘導体又はその塩、並びに上記一般式(1)
のペプチド置換クマリン誘導体又はその塩を含有するリ
ジル−ジンジパイン(Lys-gingipain)の活性を測定す
る試薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛋白質分解酵素活
性測定用の蛍光性基質等として有用な、新規なペプチド
置換クマリン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】多くの歯周病は歯周局所の常在微生物に
よって惹起される一種の感染症と考えられている。その
中でも特に、グラム陰性嫌気性桿菌のポルフィロモナス
・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)が成人
性歯周炎や急速進行性歯周炎において最も重要な病因菌
であることが明らかにされている(J. Clin. Periodont
ol., 15, 85-93, 1988;J. Clin. Periodontol., 15, 3
16-323, 1988;J. Dent.Res., 63, 441-451, 1984)。
近年、そのP. gingivalisが産生するプロテアーゼ群が
その機能、即ちコラーゲンをはじめとする歯周組織成分
や生体防御系に関与する血清蛋白質を分解することが知
られ、病原性と深く関係していることが明らかにされて
いる(Greiner D., Mayrand D.:Biology of the Specie
s Porphyromonas gingivalis, Edited by Shah H. N.,
Mayrand D. and Genco R. J., pp227-243, CRC Press,
Boca Raton, Ann Arbor, London, Tokyo, 1993)。この
P. gingivalisが産生する蛋白質分解酵素であるリジル
−ジンジパイン(Lys-gingipain)(KGP)も高分子キニ
ノーゲンやフィブリノーゲンに高い分解能を示すことが
知られ、歯周炎の発現や歯周組織の破壊に関与するもの
と考えられている(J.Biol. Chem., 269, 406-411, 199
4)。
【0003】従来より種々の酵素阻害活性測定用の蛍光
性の基質が知られており、特開昭55−24147号公
報には、7−(Nα−置換又は未置換リジル)−アミノ
−4−メチルクマリンがトリプシン等の合成基質として
記載されている。しかし、該公報には、本発明化合物は
具体的には開示されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、歯周病がPo
rphyromonas gingivalisによって引き起こされること、
P. gingivalisの歯周病に関与する成分には蛋白質分解
酵素であるリジル−ジンジパイン(Lys-gingipain)が
寄与していることに着目してなされたもので、本発明の
目的は、この蛋白質分解酵素の活性を特異的かつ高感度
に測定できる蛍光性の合成基質等として有用な新規化合
物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究を
重ねた結果、下記一般式(1)で表されるペプチド置換
クマリン誘導体が簡便で高感度に特定酵素の活性を測定
できる蛍光性の合成基質であることを見出し、これに基
づき本発明を完成させた。
【0006】即ち、本発明は、一般式
【0007】
【化3】
【0008】(式中、Rはカルボベンゾキシ基又はNα
−カルボベンゾキシ−ヒスチジル基を示す。)で表され
るペプチド置換クマリン誘導体又はその塩に係る。
【0009】また、本発明は、上記一般式(1)のペプ
チド置換クマリン誘導体又はその塩を含有するリジル−
ジンジパイン(Lys-gingipain)の活性を測定する試薬
にも係る。
【0010】一般式(1)においてRがカルボベンゾキ
シ基である化合物は、特開昭55−24147号公報の
特許請求の範囲に形式的には包含されるが、実施例等に
は具体的に記載されておらず、しかも口腔内に常在する
Porphyromonas gingivalisが産生し、歯周病に関与する
蛋白質分解酵素であるリジル−ジンジパイン(Lys-ging
ipain)の活性を特異的かつ高感度に測定できることに
ついては全く知られていない。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の一般式(1)で表される
化合物の塩は、特に限定されず、薬学的に許容される酸
又は塩基性化合物を作用させた酸付加塩及び/又は塩基
塩が挙げられる。この酸付加塩としては、例えば塩酸、
硫酸、リン酸、臭化水素酸等の無機酸との塩、シュウ
酸、マレイン酸、フマール酸、リンゴ酸、酒石酸、クエ
ン酸、安息香酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエ
ンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機酸との塩が例
示できる。塩基塩としては、例えばナトリウム、カリウ
ム、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ金属及びア
ルカリ土類金属との塩、アンモニア、メチルアミン、ジ
メチルアミン、ピペリジン、シクロヘキシルアミン、ト
リエチルアミン等のアミン類との塩が例示できる。
【0012】本発明化合物又はその塩は水和物に代表さ
れる溶媒和物の形であってもよい。
【0013】本発明化合物を構成するアミノ酸はL−
体、D−体のいずれであっても良いが、リジン残基はL
−体が好ましい。
【0014】本発明の好ましい化合物は、一般式(1)
においてRがNα−カルボベンゾキシ−ヒスチジル基で
ある化合物である。
【0015】また、リジル−ジンジパイン(Lys-gingip
ain)の活性測定用試薬としては一般式(1)において
RがNα−カルボベンゾキシ−ヒスチジル基である化合
物を含有する試薬が好ましい。
【0016】本発明のペプチド置換クマリン誘導体
(1)は、例えば次の反応工程式の方法で製造すること
ができる。
【0017】
【化4】
【0018】(式中、P1はアミノ基の保護基を、P2
カルボキシル基の保護基を示し、P3はカルボベンゾキ
シ基あるいは一般式
【0019】
【化5】
【0020】(式中、P4は水素又はイミダゾール基の
保護基を示す。)を示す。)。
【0021】P1、P2、P4で示される保護基として
は、カルボベンゾキシ基が安定であるような反応条件で
除去されるものであれば特に制限はなく、例えば、P1
で示されるアミノ基の保護基としては、t-ブトキシカ
ルボニル基、p-メトキシカルボベンゾキシ基、トリチ
ル基等が挙げられる。P2で示されるカルボキシル基の
保護基としては、ペプチド合成の分野で通常用いられる
保護基、例えばエステル誘導体等が挙げられ、好ましく
は、t-ブチルエステル、ベンズヒドリルエステル等が
挙げられる。P4で示されるイミダゾール基の保護基と
しては、t-ブトキシカルボニル基、p−メトキシカル
ボベンゾキシ基、トリチル基等が挙げられる。
【0022】一般式(2)で表される保護合成基質を適
当な方法により、P1、P2、P4を選択的に除去すると
一般式(1)で表される本発明化合物が得られる。反応
の条件はベンジルオキシカルボニル基が安定であるよう
な反応条件であれば特に制限はなく、例えば、不活性溶
媒中あるいは無溶媒で、希酸で処理することによって実
施することができる。溶媒としては反応に関与しないも
のであれば特に制限はなく、例えばクロロホルム、ジク
ロロメタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン等が例示
できる。酸としては、例えば塩酸、硫酸等の鉱酸、トリ
フルオロ酢酸、パラトルエンスルホン酸等の有機酸が例
示できる。又反応を促進するために、アニソール、チオ
アニソール等を添加してもよい。
【0023】上記反応工程式で原料として用いられる一
般式(2)で表わされる保護合成基質はペプチド合成の
分野で通常用いられる方法等、例えば「(社)日本生化
学会編、生化学実験講座1、タンパク質の化学IV、207-
400ページ、1977年、(株)東京化学同人発行」に記載
の方法により製造される。例えば7−アミノ−4−メチ
ルクマリンとNα−ベンジルオキシカルボニルリジン誘
導体をイソブチルクロロホルメート等の縮合剤の存在下
で縮合させると、7−(Nα−カルボベンゾキシ−Nε
−保護(P1)リジル)アミノ−4−メチルクマリンが
得られる。得られた化合物のNα−保護基を例えば接触
還元等で選択的に脱保護し、再び所望のNα−カルボベ
ンゾキシアミノ酸誘導体と縮合、あるいは縮合反応で得
られた化合物のNα−保護基を更に選択的に脱保護し、
再び所望のNα−カルボベンゾキシアミノ酸誘導体と縮
合することにより所望の一般式(2)で表せられる保護
合成基質が製造される。
【0024】上記方法により得られる本発明化合物
(1)及び各化合物は、再結晶、蒸留、各種カラムクロ
マトグラフィー等の通常の分離手段により単離及び精製
して用いることができる。
【0025】このようにして得られた本発明のペプチド
置換クマリン誘導体(1)又はその塩は口腔内中に存在
するポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas
gingivalis)が産生する蛋白質分解酵素Lys-gingipai
nにより加水分解されるのでこの酵素の活性を特異的か
つ高感度に測定するための蛍光性の合成基質として有用
である。
【0026】
【実施例】以下に参考例、実施例及び試験例を挙げて本
発明を一層詳細に説明する。
【0027】参考例1 7−(Nα−カルボベンゾキシ−Nε−t−ブトキシカ
ルボニル−L−リジル)アミノ−4−メチルクマリンの
合成 Nα−カルボベンゾキシ−Nε−t−ブトキシカルボニ
ル−L−リジン3.26g(8.6mmol)とトリエ
チルアミン1.2ml(8.6mmol)のDMF20
ml溶液に、−20℃〜−30℃でイソブチルクロロホ
ルメート1.12ml(8.6mmol)を加え、10
分間撹拌した後、7−アミノ−4−メチルクマリン1.
0g(5.7mmol)のDMF10ml溶液を加え、
氷冷下1.5時間撹拌した。精製水2mlを加え反応を
停止させた後、反応液に飽和食塩水を加え酢酸エチル抽
出した。酢酸エチル層を1N塩酸水、飽和食塩水、5%
炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸
ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホル
ム:アセトン=10:1(v/v)で溶出後、クロロホ
ルム:エタノール=20:1(v/v)で溶出)により
精製した。エーテル−n−ヘキサンより結晶化し、標記
化合物を1.06g(収率34.4%)得た。物性を下
記に示す。
【0028】融点:127−129℃。
【0029】1H−NMR(CDCl3)δ:9.08 (1H,
s), 7.66 (1H, s), 7.48-7.35 (7H,m), 6.17 (1H, s),
5.73 (1H, brs), 5.13 (2H, s), 4.69 (1H, brt), 4.33
(1H, brs), 3.16-3.07 (2H, m), 2.40 (3H, s), 2.03-
1.94 (1H, m), 1.80-1.68 (1H, m), 1.55-1.42 (13H,
m)。
【0030】IR(KBr)cm-1:3327, 2977, 2936,
1695, 1619, 1584, 1526, 1455, 1415, 1393, 1368, 13
30, 1308, 1270, 1252, 1224, 1173, 1069。
【0031】参考例2 7−(Nα−カルボベンゾキシ−γ−t−ブチル−L−
グルタミル−Nε−t−ブトキシカルボニル−L−リジ
ル)アミノ−4−メチルクマリンの合成 参考例1で得た縮合体900mg(1.67mmo
l)、10%パラジウムカーボン200mg、酢酸3
滴、メタノール50mlの混合物を3.5kg/c
2、3時間接触水素還元した。反応後、不溶物を濾去
し、溶媒を留去した。得られた残渣とN−メチルモルホ
リン187μl(1.7mmol)のDMF2ml溶液
をNα−カルボベンゾキシ−γ−t−ブチル−L−グル
タミン酸540mg(1.6mmol)、1−ヒドロキ
シベンゾトリアゾール水和物230mg(1.7mmo
l)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)カルボジイミド塩酸塩326mg(1.7mmo
l)のDMF8ml溶液に氷冷下、滴下し、室温で12
時間撹拌した。反応後、反応液に飽和食塩水を加え酢酸
エチル抽出した。酢酸エチル層を5%クエン酸水、飽和
食塩水、5%炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水で順次
洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ク
ロロホルム:エタノール=48:1(v/v)で溶出)
により精製した。標記化合物のアモルファスを914m
g(収率75.5%)得た。物性を下記に示す。
【0032】融点:79−83℃。
【0033】1H−NMR(CDCl3)δ:9.16 (1H,
s), 7.73 (1H, s), 7.54-7.52 (1H,m), 7.46 (1H, d, J
=8.5Hz), 7.31-7.30 (5H, m), 6.98 (1H, brs), 6.23
(1H,brs), 6.16 (1H, s), 5.13 (2H, s), 4.72 (1H, br
s), 4.57-4.52 (1H, m), 4.25-4.21 (1H, m), 3.10 (2
H, brs), 2.50-2.42 (2H, m), 2.39 (3H, s), 2.19-2.1
1 (1H, m), 2.03-1.99 (2H, m), 1.70-1.67 (1H, m),
1.50-1.38 (22H,m)。
【0034】IR(KBr)cm-1:3322, 2978, 1703,
1620, 1584, 1527, 1455, 1416, 1393, 1368, 1328, 13
06, 1253, 1226, 1159。
【0035】参考例3 7−(Nα−カルボベンゾキシ−Nim−トリチル−L−
ヒスチジル−γ−t−ブチル−L−グルタミル−Nε
t−ブトキシカルボニル−L−リジル)アミノ−4−メ
チルクマリンの合成 参考例2で得た縮合体450mg(0.623mmo
l)、10%パラジウムカーボン160mg、酢酸3
滴、メタノール40mlの混合物を3.5kg/c
2、3.5時間接触水素還元した。反応後、不溶物を
濾去し、溶媒を留去した。得られた残渣のDMF2ml
溶液をNα−カルボベンゾキシ−Nim−トリチル−L−
ヒスチジン397mg(0.75mmol)、1−ヒド
ロキシベンゾトリアゾール水和物101mg(0.75
mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプ
ロピル)カルボジイミド塩酸塩143mg(0.75m
mol)のDMF4ml溶液に氷冷下、滴下し、室温で
12時間撹拌した。反応後、反応液に飽和食塩水を加え
酢酸エチル抽出した。酢酸エチル層を5%クエン酸水、
飽和食塩水、5%炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水で
順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開
溶媒;クロロホルム:エタノール=55:1(v/v)
で溶出)により精製した。標記化合物のアモルファスを
460mg(収率67.1%)を得た。物性を下記に示
す。
【0036】融点:105−108℃。
【0037】1H−NMR(CDCl3)δ:9.04 (1H,
brd), 8.84 (1H, s), 8.41 (1H, s), 7.86 (1H, s), 7.
62 (1H, d, J=8.3Hz), 7.35-7.19 (16H, m), 6.91-6.89
(6H, m), 6.58 (1H, s), 6.15 (1H, s), 6.00 (1H, br
s), 5.11 (1H, d, J=12.4Hz), 5.04 (1H, d, J=12.4H
z), 4.71-4.59 (2H, m), 4.40 (1H, m), 4.29-4.26 (1
H, m), 3.12-3.04 (4H, m), 2.53-2.46 (2H, m), 2.28
(3H, s), 2.28-2.12 (3H, m), 1.64-1.37 (23H, m)。
【0038】IR(KBr)cm-1:3327, 1711, 1619,
1579, 1522, 1448, 1413, 1392, 1368, 1328, 1251, 11
56, 751, 702。
【0039】実施例1 7−(Nα−カルボベンゾキシ−L−グルタミル−L−
リジル)アミノ−4−メチルクマリン塩酸塩の合成 参考例2で得た縮合体314mg(0.43mmo
l)、アニソール0.3ml、トリフルオロ酢酸5ml
の混合物を氷冷下15分、室温1.5時間撹拌した。反
応後、反応混合物を減圧下濃縮した。残渣にジエチルエ
ーテルを加え、析出した結晶を瀘取した。得られた結晶
を0.5N塩酸に溶解し、MCIゲル(三菱化学社製、
CHP−20(75〜150μ))を担体としたカラム
クロマトグラフィー(展開溶媒;40%アセトニトリル
で溶出)により精製した。得られた画分を減圧下濃縮
し、更に0.5N塩酸を加え凍結乾燥し、標記化合物2
20mg(収率84.0%)を得た。物性を下記に示
す。
【0040】融点:152−156℃(分解)。
【0041】比旋光度:[α]25 D=−44.36°(c
=0.523, MeOH)。
【0042】1H−NMR(CD3OD)δ:7.85 (1H,
s), 7.65 (1H, d, J=8Hz),7.56 (1H, d, J=8Hz), 7.35-
7.24 (5H, m), 6.21 (1H, s), 5.13 (1H, d, J=12.4H
z), 5.08 (1H, d, J=12.4Hz), 4.55-4.51 (1H, m), 4.1
6-4.12 (1H, m), 2.95-2.91 (2H, m), 2.43 (3H, s),
2.35-2.29 (2H, m), 2.11-1.98 (3H, m), 1.86-1.79 (1
H, m), 1.76-1.62 (2H, m), 1.59-1.45 (2H, m)。
【0043】IR(KBr)cm-1:3427, 3306, 3069,
2948, 1701, 1665, 1619, 1581, 1529, 1454, 1394, 13
71, 1329, 1309, 1266, 1233。
【0044】実施例2 7−(Nα−カルボベンゾキシ−L−ヒスチジル−L−
グルタミル−L−リジル)アミノ−4−メチルクマリン
塩酸塩の合成 参考例3で得た縮合体310mg(0.28mmo
l)、アニソール0.32ml、トリフルオロ酢酸6m
lの混合物を氷冷下15分、室温2時間撹拌した。反応
後、反応混合物を減圧下濃縮した。残渣にジエチルエー
テルを加え、析出した結晶を瀘取した。得られた結晶を
0.5N塩酸に溶解し、MCIゲル(三菱化学社製、C
HP−20(75〜150μ))を担体としたカラムク
ロマトグラフィー(展開溶媒;25%アセトニトリルで
溶出)により精製した。得られた画分を減圧下濃縮し、
更に0.5N塩酸を加え凍結乾燥し、標記化合物177
mg(収率81.0%)を得た。物性を下記に示す。
【0045】融点:166−169℃(分解)。
【0046】比旋光度:[α]25 D=−49.60°(c
=1.004, MeOH)。
【0047】1H−NMR(CD3OD)δ:7.93 (1H,
s), 7.65-7.58(3H, m), 7.30-7.25(5H, m), 6.91 (1H,
s), 6.21 (1H, d, J=1.2Hz), 5.08 (1H, d, J=12.4Hz),
5.04 (1H, d, J=12.4Hz), 4.52-4.48 (1H, m), 4.35-
4.26 (2H, m), 3.15-3.01 (1H, m), 2.94-2.90 (2H,
m), 2.43 (3H, s), 2.38-2.26 (2H, m), 2.14-2.02 (3
H, m), 1.89-1.81 (1H, m), 1.74-1.46 (4H, m)。
【0048】IR(KBr)cm-1:3401, 3285, 3089,
2958, 1700, 1659, 1619, 1577, 1558, 1530, 1454, 14
40, 1394, 1371, 1328, 1309, 1268, 1233。
【0049】試験例 次に本発明化合物が蛋白質分解酵素リジル−ジンジパイ
ンの特異的かつ高感度の蛍光性の合成基質となることを
示す。
【0050】試験例1 リジル−ジンジパインに対する
本発明化合物の活性の測定 リジル−ジンジパインは岡本、山本らの方法[K.Okamot
o,K.Yamamoto, et al.J.Biochem.120,398-406(199
6)]によりPorphyromonas gingivalis 381の培養瀘液
の上清より調製されたものを使用した。所定の酵素溶液
をpH7.5に調整された5mMシステインを含んだ2
0mMリン酸ナトリウムバッファーの各所定の濃度の合
成基質溶液に添加し、40℃で反応させた。反応は経時
的に10mMのヨード酢酸を含んだ酢酸ナトリウム緩衝
液でpH5に調整し、反応を停止させ、遊離した7−ア
ミノ−4−メチルクマリンを蛍光分光光度計を用い、波
長380nmで励起した460nmの蛍光波長の蛍光強
度を測定した。得られた蛍光強度から予め作成した検量
線を用いて反応速度vを算出した。各基質濃度[S]0
とvから[S]0/20〜[S]0プロットを行い、Km値を
算出した。
【0051】Kmは最大速度Vの半分の速度が得られる
基質濃度であり、それによりVを算出した。
【0052】Kcatはターンオーバー数であり、酵素の
活性部位1個について単位時間に転化される基質分子の
最大数を示しており、KcatはV/[E]0で表される。
ここで[E]0は酵素濃度を示す。また、Kcat/Km
遊離の酵素と遊離の基質との反応に関連した速度定数で
あり、その値の極限は酵素−基質複合体の生成初期速度
定数と考えられ、特異性定数とも呼ばれている。算出し
た各化合物の反応速度定数を表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】表1における記号は、次のものを示す。B
oc:t−ブトキシカルボニル基、Val:バリン、L
eu:ロイシン、Lys:リジン、Glu:グルタミン
酸、His:ヒスチジン、MCA:7−アミノ−4−メ
チルクマリン、Z:カルボベンゾキシ基。
【0055】上記表1より、本発明合成基質である化合
物1及び化合物2は、公知化合物であるBoc-Val-Leu-Ly
s-MCAに比べ、リジル−ジンジパインに対し10〜10
0倍大きい反応速度定数を有しており、従ってリジル−
ジンジパインの活性を特異的かつ高感度で測定できるこ
とが明らかである。
【0056】また、門脇、山本等の方法(The Journal
of Biological Chemistry, 269, 21371-21378(199
4))に従って測定した本発明化合物である合成基質の
ポルフィロモナス・ジンジバリス(P.gingivalis)の産
生する他の主要なトリプシン様システインプロテアーゼ
(アルグージンジパイン(Arg-gingipain))による分
解活性は認められなかった。
【0057】また、A.J.Barrettらの方法
(Biochemical Journal、201、189-198(1982))に従っ
て測定した本発明化合物である合成基質のカテプシンB
及びLに対する酵素分解活性は弱いものであり、本発明
化合物である合成基質はリジル−ジンジパインに対する
酵素分解活性を特異的に測定できることが示唆された。
【0058】
【発明の効果】本発明化合物である合成基質によれば、
口腔内中に存在しているポルフィロモナス・ジンジバリ
ス(P. gingivalis)が産生し、歯周病に関与する蛋白
質分解酵素であるリジル−ジンジパインの活性を特異的
かつ高感度で測定することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 (式中、Rはカルボベンゾキシ基又はNα−カルボベン
    ゾキシ−ヒスチジル基を示す。)で表されるペプチド置
    換クマリン誘導体又はその塩。
  2. 【請求項2】Rが、Nα−カルボベンゾキシ−ヒスチジ
    ル基である請求項1に記載の化合物又はその塩。
  3. 【請求項3】一般式 【化2】 (式中、Rはカルボベンゾキシ基又はNα−カルボベン
    ゾキシ−ヒスチジル基を示す。)で表されるペプチド置
    換クマリン誘導体又はその塩を含有するリジル−ジンジ
    パイン(Lys-gingipain)の活性を測定する試薬。
  4. 【請求項4】Rが、Nα−カルボベンゾキシ−ヒスチジ
    ル基である請求項3に記載の試薬。
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