JP3873429B2 - ペプチド誘導体及びその薬学的に許容される塩、その製造方法及びその用途 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なペプチド誘導体及びその薬学的に許容される塩、その製造方法及びその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
多くの歯周病は歯周局所の常在微生物によって惹起される一種の感染症と考えられている。その中でも特に、グラム陰性嫌気性桿菌のポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis、以下「P.ジンジバリス」と略す。)が成人性歯周炎や急速進行性歯周炎において最も重要な病因菌であることが明らかにされている(J. Clin. Periodontol., 15, 85-93, 1988、同316-323, 1988、J. Dent. Res.,63, 441-451, 1984)。近年、そのP.ジンジバリスが産生するプロテアーゼ群がその機能、即ちコラーゲンをはじめとする歯周組織成分や生体防御系に関与する血清蛋白質を分解することが知られ、病原性と深く関係していることが明らかにされている(Greiner D.,Mayrand D.:Biology of the Species Porphyromonas gingivalis, Edited by Shah H. N., Mayrand D. and Genco R. J., pp227-243, CRC Press, Boca Raton, Ann Arbor, London, Tokyo, 1993)。このP.ジンジバリスが産生するトリプシン様プロテアーゼ活性を有する蛋白質分解酵素であるアルグ−ジンジパイン(Arg-gingipain、以下「RGP」と略す。)も好中球障害活性や歯周組織の主要成分であるコラーゲンを分解することが知られ、菌の定着、歯周炎の発現や歯周組織の破壊に関与するものと考えられている(山本,日薬理誌,105,345〜355(1995))。
【0003】
従来より、歯周病の予防及び治療には、細菌の成育を阻害するような薬剤、例えばシクロヘキサジン、トラネキサム酸やテトラサイクリン、ミノサイクリン等の抗生物質、カミツレチンキ、ラタニアチンキ等の天然物等が利用されている。しかしながら、これらの薬剤は安全性に問題があったり、不快臭を伴う等種々の問題が残されている。また、特開平5−97708号公報には、ATPアーゼ阻害剤、システインプロテアーゼ阻害剤等を有効成分とする歯周病治療剤が開示されているが、該治療剤の抗歯周病効果は満足のいくものではなかった。一方、RGPを阻害する物質としては、特開平8−81380号公報に高分子量ポリフェノールが報告されているのみである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、歯周病の発症と進行にP.ジンジバリスが密接に関係していること、P.ジンジバリスの歯周病に関与する成分には蛋白質分解酵素であるRGPが寄与していることに着目し、RGPの蛋白質分解活性を選択的に阻害することにより、歯周病疾患の予防剤及び治療剤等として有用な新規化合物を提供することにある。
【0005】
また、本発明の他の目的は、上記化合物の製造方法及び用途を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、有効な歯周病疾患の予防及び治療剤を得るべく鋭意研究を重ねた結果、蛋白質分解酵素であるRGPの活性を阻害する新規なペプチド誘導体を見出し、これに基づき本発明を完成した。
【0007】
即ち、本発明は、一般式
【0008】
【化4】
【0009】
(式中、Xは−CHOH−又は−CO−を示し、A1及びA2は同一又は相異なってリジル基又はヒスチジル基を示す。R1は水素原子又はニトロ基を示し、R2は置換オキシカルボニル基を示し、R3は−OR4又は−NR5R6を示す。R4、R5又はR6は、同一又は異なってそれぞれ低級アルキル基を示す。)で表されるペプチド誘導体及びその薬学的に許容される塩に係る。
【0010】
また、本発明は、一般式
【0011】
【化5】
【0012】
(式中、Xは−CHOH−又は−CO−を示し、A1及びA2は同一又は相異なってリジル基又はヒスチジル基を示す。R1は水素原子又はニトロ基を示し、R2は置換オキシカルボニル基を示し、R3は−OR4又は−NR5R6を示す。R4、R5又はR6は、同一又は異なってそれぞれ低級アルキル基を示す。A3及びA4は同一又は相異なってNεが保護基で保護されたリジル誘導体又はNimが保護基で保護されたヒスチジル誘導体を示し、R7は水素原子、ニトロ基又は保護基を示す。)で表されるペプチド誘導体及びその薬学的に許容される塩を、脱保護基反応することを特徴とする一般式
【0013】
【化6】
【0014】
(式中、X、A1、A2、R1、R2及びR3は、前記に同じ。)で表されるペプチド誘導体及びその薬学的に許容される塩の製造方法にも係る。
【0015】
更に、本発明は、一般式(1)で表されるペプチド誘導体及びその薬学的に許容される塩を有効成分とするアルグ−ジンジパイン阻害剤、
一般式(1)で表されるペプチド誘導体及びその薬学的に許容される塩を有効成分とする歯周病疾患用薬剤、並びに
一般式(1)で表されるペプチド誘導体及びその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体を含有する組成物にも係る。
【0016】
【発明の実施の形態】
一般式(1)のR2で示される置換オキシカルボニル基としては、例えば、ベンジルオキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、p−メトキシベンジルオキシカルボニル等のアラルキルオキシカルボニル基、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等のアルキルオキシカルボニル基等が挙げられ、好ましくはアラルキルオキシカルボニル基であり、より好ましくはベンジルオキシカルボニル基である。
【0017】
一般式(1)中、R4、R5又はR6の低級アルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキル基が挙げられ、好ましくはメチル又はエチル基である。
【0018】
一般式(1)の本発明化合物の内、好ましい化合物は、一般式(1)においてA1及びA2がリジル基であり、R3が−NR5R6であるペプチド誘導体及びその薬学的に許容される塩である。更に、より好ましい化合物は、一般式(1)においてA1及びA2がリジル基、R1が水素原子であり、R2がアラルキルオキシカルボニル基であり、R3が−NR5R6であるペプチド誘導体及びその薬学的に許容される塩である。
【0019】
本発明化合物の薬学的に許容される塩としては、特に制限はなく、薬学的に許容される酸を作用させた酸付加塩が挙げられる。酸付加塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩等の無機酸塩、ギ酸塩、トリフルオロ酢酸塩、酢酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、メタンスルホン酸塩等の有機酸塩等の塩が挙げられる。更に、本発明化合物又はその薬学的に許容される塩は、水和物に代表される溶媒和物の形であってもよい。
【0020】
また、本発明化合物を構成するアミノ酸はL−体、D−体のいずれであっても良い。好ましくは、L−体である。
【0021】
一般式(1)で表される本発明化合物は、例えば、前記本発明製造方法に基づき、下記反応工程式1に従って製造することができる。
【0022】
<反応工程式1>
【0023】
【化7】
【0024】
(各式中、X、A1、A2、R1、R2、R3、A3、A4及びR7は、前記に同じ。)。
【0025】
上記一般式(2)において、A3及びA4で示されるNεが保護基で保護されたリジル誘導体又はNimが保護基で保護されたヒスチジル誘導体の保護基としては、R2が安定であるような反応条件で除去されるものであれば特に制限はなく、例えば、t−ブトキシカルボニル基、p−メトキシカルボベンゾキシ基、トリチル基等が挙げられる。
【0026】
R7で示される保護基としては、R2が安定であるような反応条件で除去されるものであれば特に制限はなく、例えば、t−ブトキシカルボニル基、1−アダマンチルオキシカルボニル基、2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホニル基等が挙げられ、好ましくは2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホニル基である。
【0027】
〔工程(i)〕一般式(2)で表される化合物を、適当な溶媒中あるいは無溶媒で、希酸で処理することにより、A3、A4及びR7の保護基を選択に除去し、一般式(1)で表される本発明化合物が得られる。反応の条件としてはR2が安定であるような反応条件であれば特に制限はない。
【0028】
反応に使用される溶媒としては、反応に関与しないものであれば特に制限はなく、例えばクロロホルム、ジクロロメタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン等が例示できる。希酸としては、例えば塩酸、硫酸等の鉱酸、トリフルオロ酢酸、パラトルエンスルホン酸等の有機酸が例示できる。希酸の量としては、一般式(2)で表される化合物に対し、1〜1000倍モル量程度、好ましくは1〜100倍モル量である。また、反応を促進するために、アニソール、チオアニソール等を反応促進剤として添加してもよい。反応時間は、0.1〜100時間程度であり、好ましくは0.5〜5時間である。反応温度は、0〜100℃程度であり、好ましくは0〜40℃である。
【0029】
反応工程式1で原料として用いられる一般式(2)で表される化合物は、ペプチド合成化学の分野で通常用いられる方法、例えば、「(社)日本生化学会編、生化学実験講座1、タンパク質の化学IV、207-400頁、1977年、(株)東京化学同人発行」に記載の方法に準じて製造される。具体的には、下記反応工程式2及び3に従って、製造できる。
【0030】
<反応工程式2>
【0031】
【化8】
【0032】
(各式中、A3、A4、R2及びR3は、前記に同じ。R7aは水素原子又は保護基を示し、R8はアラルキルオキシカルボニル基を示し、R9は低級アルキル基を示す。)。
【0033】
上記反応工程式中、R7aの保護基としては、例えば、t−ブトキシカルボニル基、1−アダマンチルオキシカルボニル基、2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホニル基等が挙げられ、好ましくは2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホニル基である。
【0034】
R8のアラルキルオキシカルボニル基としては、例えば、ベンジルオキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル基等が挙げられ、好ましくはベンジルオキシカルボニル基である。
【0035】
R9の低級アルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキル基が挙げられ、好ましくはメチル又はエチル基である。
【0036】
〔工程(ii)〕一般式(3)で表される化合物を、適当な溶媒中又は無溶媒で、公知化合物である一般式(4)で表される化合物と縮合させることにより、一般式(5)で表される化合物が得られる。
【0037】
反応に使用される溶媒としては、反応に関与しないものであれば特に制限はなく、例えばN,N−ジメチルアミド、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、ジオキサン、酢酸エチル、1−メチル−2−ピロリドン等が例示でき、これらを単独で又は2種以上混合して使用してもよい。縮合させる場合、例えばN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩等の縮合剤を用いる方法、イソブチルクロロフォルメート等を用いた混合酸無水物法、アジド法、活性エステル法等を用いることができ、好ましくは縮合剤を用いる方法である。縮合剤の量としては、一般式(3)で表される化合物に対し、0.5〜10モル倍量程度、好ましくは、1〜2倍モル量である。また、反応を促進するために、それらの縮合剤に、例えば1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド等の添加剤を反応促進剤として添加してもよい。反応時間は、0.1〜100時間程度であり、好ましくは0.5〜20時間である。反応温度は、−50〜100℃程度であり、好ましくは−20〜40℃である。
【0038】
本工程により得られた一般式(5)で表される化合物は、単離又は単離することなく次の工程(iii)に用いることができる。
【0039】
〔工程(iii)〕工程(ii)により得られた一般式(5)で表される化合物を、適当な溶媒中又は無溶媒で、一般式(6)で表される化合物を反応させることにより、一般式(2a)で表される化合物が得られる。
【0040】
反応に使用される溶媒としては、反応に関与しないものであれば特に制限はなく、例えばN,N−ジメチルアミド、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、ジオキサン、酢酸エチル、1−メチル−2−ピロリドン等が例示でき、これらを単独で又は2種以上混合して使用してもよい。一般式(6)で表される化合物の量としては、一般式(5)で表される化合物に対し、0.5〜10倍モル量程度、好ましくは0.9〜2倍モル量である。反応時間は、0.1〜100時間程度であり、好ましくは0.5〜20時間である。反応温度は、−50〜100℃程度であり、好ましくは−20〜40℃である。
【0041】
本工程により得られた一般式(2a)で表される化合物は、単離又は単離することなく前記工程(i)に用いることができる。
【0042】
一般式(3)で表される化合物は、例えば特表平8−502493号公報に開示されている6−ニトログアニジノ−3−(S)−(1,1−ジメチルエトキシ)メタナミイミド−2−ヒドロキシヘキサン酸エステルを出発原料として、公知慣用の方法により、Nα−t−ブトキシカルボニル基をR8基に変換し、更にニトロ基をR7a基に変換することにより得られる。
【0043】
<反応工程式3>
【0044】
【化9】
【0045】
(各式中、A3、A4、R2、R3及びR9は前記に同じ。)。
【0046】
〔工程(iv)〕反応工程式2の工程(iii)と同様の方法により、上記一般式(5)で表される化合物の代わりに、特表平8−502493号公報に開示されている一般式(7)で表される化合物を用いて、一般式(8)で表される化合物が得られる。
【0047】
本工程により得られた一般式(8)で表される化合物は、単離又は単離することなく、次の工程(v)に用いることができる。
【0048】
〔工程(v)〕反応工程式2の工程(ii)と同様の方法により、上記一般式(3)で表される化合物の代わりに、工程(iv)により得られた一般式(8)で表される化合物を用いて、一般式(2b)で表される化合物が得られる。
【0049】
本工程により得られた一般式(2b)で表される化合物は、単離又は単離することなく、前記工程(i)に用いることができる。
【0050】
上記反応工程式2又は3で得られた一般式(2a)又は(2b)で表される化合物は、適当な溶媒中又は無溶媒で、酸化反応を行い、一般式(2)で表される化合物におけるXを−CHOH−から−CO−に変換することができる。本酸化反応は、例えば、デスマーチン試薬を用いるデスマーチン酸化、ジメチルスルフォキシド−1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩−ジクロロ酢酸を試薬として用いる改良モファット酸化等の方法が用いられる。
【0051】
反応に使用される溶媒としては、反応に関与しないものであれば特に制限はなく、例えばN,N−ジメチルアミド、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、ジオキサン、酢酸エチル、1−メチル−2−ピロリドン等が例示でき、これらを単独で又は2種以上混合して使用してもよい。試薬の量としては、一般式(2a)又は(2b)で表される化合物に対し、0.3〜100モル量程度、好ましくは0.5〜10倍モル量である。反応時間は、0.1〜100時間程度であり、好ましくは0.5〜50時間である。反応温度は、−20〜100℃程度であり、好ましくは0〜40℃である。
【0052】
上記方法により得られる本発明化合物及び各化合物は、再結晶、蒸留、各種カラムクロマトグラフィー等の合成化学上の通常の分離手段で精製可能である。
【0053】
本発明の一般式(1)のペプチド誘導体及びその薬学的に許容される塩は、歯周病の発症と進行に密接に関係しているP.ジンジバリスが産生する蛋白質分解酵素であるRGPを選択的に強力に阻害する。また、本発明ペプチド誘導体は、その構造成分が、天然に存在する安全性の高いアミノ酸あるいはその誘導体よりなることから、生体内代謝産物も含めて、極めて安全性の高いと考えられる。
【0054】
従って、一般式(1)で表されるペプチド誘導体及びその薬学的に許容される塩は、これを有効成分とするアルグ−ジンジパイン阻害剤及び歯周病疾患用薬剤として、有用である。ここで、歯周病疾患用薬剤としては、歯周病疾患の予防剤及び治療剤が包含される。
【0055】
また、一般式(1)で表されるペプチド誘導体及びその薬学的に許容される塩は、これと薬学的に許容される担体を含有する組成物としても、有用である。例えば、本発明ペプチド誘導体又はその薬学的に許容される塩は薬学的に許容される担体と配合し、口腔用ゲル製剤、口腔用粘膜付着性軟膏、歯周ポケット挿入剤、歯肉付着製剤等の口腔用製剤又は歯磨、洗口液、トローチ等の口腔衛生剤として投与することができる。
【0056】
薬学的に許容される担体としては、その剤形に応じた通常使用される適宜な成分を使用することができ、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、流動パラフィン、白色ワセリン、プラチナベース、オイドラジットL、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、プルラン、トラガント、キサンタンガム、キトサン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、メタアクリル酸エチル、ジメチルアミノアセテート、酢酸セルロース、コラーゲン、アテロコラーゲン、ゼラチン、グリセリン、トリアセチン、マクロゴール400、ポリソルベート60、ステアリン酸ポリオキシル40、パラオキシ安息香酸ブチル、セタノール、モノステアリン酸グリセリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、第二リン酸カルシウム、カラギーナン、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ヒノキチオール、アラントイン、グリチルリチン、アラビアゴム、デンプン、コーンスターチ、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ブドウ糖、乳糖、ステアリン酸マグネシウム、リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、メントール、ユーカリ油、ペッパーミント、スペアミント、色素、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウムのフッ化物、塩化リゾチウム、アズレン等の抗炎症剤、塩化ナトリウム等の通常使用される成分を適宜配合することができる。
【0057】
本発明ペプチド誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有する組成物を投与する方法としては、例えば、ゲル製剤又は軟膏製剤の場合は、歯肉に塗布すればよく、テープ製剤の場合には歯肉に付着させればよく、又ポケット挿入剤の場合には歯周ポケットに挿入すればよい。
【0058】
投与量としては歯周病の広がり度合いにより異なるが、通常本発明ペプチド誘導体又はその薬学的に許容される塩として0.001重量%以上を含有する製剤の適量を、通常1日1回以上投与、塗布または洗浄すればよい。
【0059】
【実施例】
以下に、参考例、実施例及び試験例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。尚、参考例及び実施例に示した各化学構造式において、OH基が結合する不斉炭素原子に付けられた「*」及び「※」の記号は、対となる化合物間で絶対配置が互いに逆であることを示している。
【0060】
参考例1 下記化合物(1)の合成
【0061】
【化10】
【0062】
特表平8−502493号記載の方法に準じて製造された6−ニトログアニジノ−3−(S)−(1,1−ジメチルエトキシ)メタナミイミド−2−ヒドロキシヘキサン酸メチルエステル1.9g(5.2mmol)、アニソール0.2mlとトリフルオロ酢酸19mlの混合物を氷冷下15分、室温45分攪拌した。反応後、反応液を減圧下濃縮し、残渣にn−ヘキサン20mlを加えた。n−ヘキサン層をデカンテーションにより除去後、得られた残渣をテトラヒドロフラン20mlに溶解し、氷冷下、トリエチルアミンで中和した。このテトラヒドロフラン溶液をNα−カルボベンゾキシ−Nε−t−ブトキシカルボニル−L−リジン2.57g(6.8mmol)、トリエチルアミン1.1ml(7.8mmol)とイソブチルクロロホルメート1.0ml(7.8mmol)で調製した混合酸無水物のテトラヒドロフラン溶液30mlに加え、氷冷下0.5時間撹拌した。精製水2mlを加え反応を停止させた後、反応液に飽和食塩水を加え酢酸エチル抽出した。酢酸エチル層を5%クエン酸水、飽和食塩水、5%炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:エタノール=10:1(v/v)で溶出)により精製した。石油エーテルより粉末化し、上記化合物2.85g(収率87.7%)を得た。以下に物性値を示す。
【0063】
Mass:FAB(+);m/e 664(M+K)+。
【0064】
1H−NMR(CDCl3)δ:8.46 (1H, brs), 7.38-7.23 (6H, m), 6.92 (1H, m), 5.96及び5.78 (1H, brd), 5.06 (2H, m), 4.84及び4.77 (1H, brs), 4.39 (1H, m), 4.27及び4.203 (1H, brs), 4.08 (1H, m), 3.79及び3.77 (3H, s), 3.45-3.08 (4H, m), 1.82-1.27 (19H, m)。
【0065】
IR(KBr)cm-1:3334, 1708, 1704, 1693, 1680, 1666, 1660, 1536, 1531, 1273, 1256。
【0066】
参考例2 下記化合物(2−1)及び(2−2)の合成
【0067】
【化11】
【0068】
参考例1で得た化合物(1)2.30g(3.7mmol)のメタノール溶液23mlに氷冷下、水酸化ナトリウム221mg(5.5mmol)の水溶液22mlを加え、3時間撹拌した。反応液を1N塩酸水にてpH4に調製し、溶媒を留去した後、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣にジエチルエーテルを加え粉末化し、化合物(1)のカルボン酸誘導体1.94g(収率85.8g)を得た。得られたカルボン酸誘導体1.60g(2.6mmol)に、Nα−カルボベンゾキシ−Nε−t−ブトキシカルボニル−L−リジン ジメチルアミド847mg(3.1mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物424mg(3.1mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩594mg(3.1mmol)、N−メチルモルホリン263mg(2.6mmol)のDMF16ml溶液を室温6時間撹拌した。反応後、反応液に飽和食塩水を加え酢酸エチル抽出した。酢酸エチル層を5%クエン酸水、飽和食塩水、5%炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=10:1(v/v)で溶出)により精製し、薄層クロマトグラフィー上、Rf値0.39(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=10:1(v/v))の画分を採取し、石油エーテルより粉末化し、化合物(2−1)を579mg(収率25.7%)得た。また、Rf値0.35(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=10:1(v/v))の画分を採取し、ジエチルエーテルより粉末化し、化合物(2−2)を918mg(収率40.7%)得た。更に両化合物の混合物を349mg(収率15.5%)得た。以下に物性値を示す。
【0069】
(i)化合物(2−1):
融点:95−99℃。
【0070】
Mass:FAB(+);m/e 905(M+K)+。
【0071】
1H−NMR(CDCl3)δ:8.10 (1H, brs), 7.81-7.69 (1H, brd), 7.32 (5H, m), 6.86 (1H, m), 5.98 (1H, brs), 5.11-5.02 (2H, m), 4.89-4.60 (3H, m), 4.36-4.12 (3H, m), 3.45 (1H, m), 3.11 (8H, m), 2.93 (3H, s), 1.80-1.27 (34H, m)。
【0072】
IR(KBr)cm-1:3334, 1721, 1710, 1704, 1692, 1679, 1666, 1659, 1650, 1641, 1632, 1615, 1601, 1547, 1536, 1530, 1519, 1514, 1503, 1453, 1444, 1413, 1408, 1403, 1392, 1367, 1268, 1254, 1170。
【0073】
比旋光度:[α]25 D=−22.53°(c=1.003, クロロホルム )。
【0074】
(ii)化合物(2−2):
融点:91−95℃。
【0075】
Mass:FAB(+);m/e 905(M+K)+。
【0076】
1H−NMR(CDCl3)δ:8.30 (1H, brs), 7.70-7.52 (2H, m), 7.33-7.23 (5H, m), 6.13 (1H, brs), 5.17-4.74 (5H, m), 4.30 (1H, m), 4.18 (1H, m), 4.12 (1H,m), 3.33-2.91 (12H, m), 1.72-1.35 (34H, m)。
【0077】
IR(KBr)cm-1:3334, 1722, 1710, 1704, 1692, 1679, 1666, 1659, 1650, 1642, 1632, 1614, 1548, 1536, 1530, 1519, 1514, 1503, 1453, 1444, 1413, 1409, 1403, 1392, 1367, 1268, 1254, 1170。
【0078】
比旋光度:[α]25 D=−13.01°(c=0.507, クロロホルム )。
【0079】
参考例3 下記化合物(3)の合成
【0080】
【化12】
【0081】
参考例2で得られた化合物(2−1)500mg(0.58mmol)の10%酢酸−メタノール溶液20mlに、10%パラジウムカーボン250mgを加え、常圧下で20時間接触水素還元した。反応後、不溶物を濾去し、溶媒を留去した。得られた残渣のジオキサン2mlと飽和炭酸水素ナトリウム水2mlの混合溶液に氷冷下、カルボベンゾキシクロライド165μl(1.154mmol)を加え、10時間反応した。反応後、反応液を半分量濃縮し、精製水を加え、ジエチルエーテルで洗浄した。水層を濃縮後、得られた残渣を50%メタノール水に溶解し、MCIゲル(三菱化学社製、CHP−20(75〜150μ))を担体としたカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;60%メタノール水で溶出)により精製した。得られた画分を減圧下濃縮し、ジエチルエールより粉末化し、上記化合物374mg(収率78.9%)を得た。以下に物性値を示す。
【0082】
融点:100−104℃。
【0083】
Mass:FAB(+);m/e 822(M+H)+。
【0084】
1H−NMR(CD3OD)δ:7.35-7.29 (5H, m), 5.12-5.04 (2H, m), 4.84 (1H, m), 4.28-4.27 (1H, m), 4.07-4.04 (2H, m), 3.21-3.01 (9H, m),2.95 (3H, s), 1.81-1.25 (34H, m)。
【0085】
IR(KBr)cm-1:3345, 1721, 1709, 1704, 1691, 1689, 1679, 1674, 1666, 1660, 1650, 1642, 1633, 1615, 1548, 1536, 1530, 1519, 1514, 1503, 1407, 1403, 1367, 1275, 1252, 1172。
【0086】
比旋光度:[α]25 D=−30.20°(c=1.013, メタノール )。
【0087】
参考例4 下記化合物(4)の合成
【0088】
【化13】
【0089】
参考例2で得られた化合物(2−2)854mg(0.99mmol)の10%酢酸−メタノール溶液30mlに、10%パラジウムカーボン400mgを加え、常圧下で20時間接触水素還元した。反応後、不溶物を濾去し、溶媒を留去した。得られた残渣のジオキサン3mlと飽和炭酸水素ナトリウム水3mlの混合溶液に氷冷下、カルボベンゾキシクロライド211μl(1.48mmol)を加え、10時間反応した。反応後、反応液を半分量濃縮し、精製水を加え、ジエチルエーテルで洗浄した。水層を濃縮後、得られた残渣を50%メタノール水に溶解し、MCIゲル(三菱化学社製、CHP−20(75〜150μ))を担体としたカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;55%メタノール水で溶出)により精製した。得られた画分を減圧下濃縮し、凍結乾燥し、上記化合物544mg(収率67.2%)を得た。以下に物性値を示す。
【0090】
融点:94−98℃。
【0091】
Mass:FAB(+);m/e 822(M+H)+。
【0092】
1H−NMR(DMSO−d6)δ:7.46 (1H, brs), 7.36-7.31 (5H, m), 6.76 (1H, brs), 5.04-4.95 (2H, m), 4.66-4.63 (1H, m), 4.09 (1H, m),3.96 (1H, m), 3.92-3.88 (1H, m), 3.05-2.82 (12H, m), 1.64-1.09 (34H, m)。
【0093】
IR(KBr)cm-1:3354, 1684, 1672, 1642, 1527, 1456, 1405, 1367, 1274, 1252, 1172。
【0094】
比旋光度:[α]25 D=−13.51°(c=1.006, メタノール )
参考例5 下記化合物(5)の合成
【0095】
【化14】
【0096】
参考例2で得られた化合物(2−1)及び(2−2)の混合物349mg(0.40mmol)とデスマーチン試薬680mg(1.61mmol)のジクロロメタン溶液30mlを室温13時間撹拌した後、反応液に精製水2mlを加え、0.2時間撹拌した。不溶物を瀘去し、ジクロロメタン層を5%炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:エタノール=12:1(v/v)で溶出)により精製した。石油エーテルより粉末化し、上記化合物191mg(収率54.8%)を得た。以下に物性値を示す。
【0097】
融点:81−84℃。
Mass:FAB(−);m/e 863(M−H)-。
【0098】
1H−NMR(CDCl3)δ:7.86 (1H, brs), 7.52 (1H, brs), 7.33 (5H, m), 5.88 (1H, brs), 5.39 (1H, brs), 5.07 (2H, s), 4.87-4.83 (1H, m), 4.75 (1H, m), 4.17 (1H, m), 3.49-3.29 (2H, m), 3.10-2.91 (10H, m), 1.98 (1H, m), 1.75-1.33 (33H, m)。
【0099】
IR(KBr)cm-1:3332, 1722, 1710, 1704, 1692, 1680, 1666, 1659, 1650, 1642, 1632, 1621, 1614, 1548, 1536, 1530, 1519, 1514, 1503, 1453, 1367, 1254, 1170。
【0100】
参考例6 下記化合物(6)の合成
【0101】
【化15】
【0102】
特表平8−502493号記載の方法に準じて製造された6−ニトログアニジノ−3−(S)−(1,1−ジメチルエトキシ)メタナミイミド−2−ヒドロキシヘキサン酸メチルエステル14.2g(39.1mmol)の10%酢酸−メタノール溶液20mlに、10%パラジウムカーボン4.0gを加え、常圧下で32時間接触水素還元した。反応後、不溶物を濾去し、溶媒を留去した。得られた残渣とトリフルオロ酢酸150mlの混合物を1.3時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣にn−ヘキサン50mlを加えた。n−ヘキサン層をデカンテーションにより除去後、得られた残渣のジオキサン180mlと飽和炭酸水素ナトリウム水200ml混合溶液に氷冷下、カルボベンゾキシクロライド7.3ml(51.0mmol)を加え、13時間撹拌した。反応液を濃縮し、2N塩酸を加え、ジエチルエーテルで洗浄した。水層をMCIゲル(三菱化学社製、CHP−20(75〜150μ))を担体としたカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;30%メタノール水で溶出)により精製した。得られた画分を減圧下濃縮・乾燥し、不定形の結晶11.5g(83.5%)を得た。得られた結晶10.5g(29.8mmol)、水酸化ナトリウム2.0g(50mmol)、50%メタノール水200mlの混合物を55分間撹拌した。反応液を1N塩酸でpH7に調製し、減圧下濃縮した。得られた残渣を1N塩酸に溶解し、MCIゲルを担体としたカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;30〜40%メタノール水で溶出)により精製した。得られた画分を減圧下濃縮・乾燥し、不定形の結晶7.32g(72.6%)を得た。得られた結晶500mg(1.44mmol)、2N水酸化ナトリウム3ml、アセトン3mlの混合物に氷冷下、2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホニルクロライド700mg(2.31mmol)のアセトン溶液2mlを滴下し、2.5時間撹拌した。反応後、反応液を5%クエン酸でpH7に調製し、減圧下濃縮した。残渣を5%クエン酸で酸性とし、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をメタノール中シクロヘキシルアミン塩とし、ジエチルエーテルより粉末化した。得られた粉末を1N塩酸にて脱塩し、酢酸エチルで抽出後、酢酸エチル層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール:精製水=10:3:1(v/v)の下層液で溶出)により精製した。ジエチルエーテルより粉末化し、上記化合物を154mg(収率17.7%)得た。以下に物性値を示す。
【0103】
Mass:FAB(+);m/e 627(M+Na)+。
【0104】
1H−NMR(DMSO−d6)δ:7.35-7.29 (5H, m), 7.09及び6.84 (1H, d, J=8Hz), 6.74 (1H, brs), 6.41 (1H, brs), 5.03-4.99 (2H, m), 3.93-3.89 (1H, m), 3.77-3.72 (1H, m), 3.03-2.97 (2H, m), 2.60-2.47 (8H, m), 2.03 (3H, s), 1.79-1.74 (2H, m), 1.48-1.26 (10H, m)。
【0105】
IR(KBr)cm-1:3435, 3354, 1722, 1710, 1626, 1621, 1580, 1550, 1453, 1299, 1238, 1166, 1110。
【0106】
参考例7 下記化合物(7)の合成
【0107】
【化16】
【0108】
参考例6で得られた化合物(6)700mg(1.16mmol)に、Nε−t−ブトキシカルボニル−L−リジン ジメチルアミド381mg(1.39mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物203mg(1.5mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩290mg(1.5mmol)、N−メチルモルホリン117mg(1.28mmol)のDMF25ml溶液を加え、室温6時間撹拌した。反応後、反応液に飽和食塩水を加え酢酸エチル抽出した。酢酸エチル層を5%クエン酸水、飽和食塩水、5%炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:エタノール=15:1(v/v)で溶出)により精製し、上記化合物632mg(収率63.3%)を得た。以下に物性値を示す。
【0109】
Mass:FAB(+);m/e 860(M+H)+。
【0110】
1H−NMR(CDCl3)δ:7.58-7.57 (1H, m), 7.32-7.29 (5H, m), 6.28-6.02 (2H, m), 5.75及び5.55 (1H, m), 5.11-5.04 (2H, m), 4.81 (2H, m), 4.46-4.05 (2H, m), 3.34-3.04 (7H, m), 2.91 (3H, s), 2.63-2.56 (8H, m), 2.10 (3H, s), 1.81 (2H, m), 1.61-1.24 (25H, m)。
【0111】
IR(KBr)cm-1:3340, 1705, 1701, 1636, 1550, 1455, 1403, 1394, 1368, 1298, 1251, 1167, 1111, 610.7。
【0112】
参考例8 下記化合物(8)の合成
【0113】
【化17】
【0114】
参考例7で得られた化合物(7)621mg(0.72mmol)に、10%パラジウムカーボン210mg、酢酸3滴、メタノール100mlの混合物を加え、3.0kg/cm2、5時間接触水素還元した。反応後、不溶物を濾去し、溶媒を留去した。得られた残渣とN−メチルモルホリン73mg(0.72mmol)のDMF2ml溶液をNα−カルボベンゾキシ−Nε−t−ブトキシカルボニル−L−リジン330mg(0.87mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物117mg(0.87mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩166mg(0.87mmol)のDMF5ml溶液に氷冷下、滴下し、室温で12時間撹拌した。反応後、反応液に飽和食塩水を加え酢酸エチル抽出した。酢酸エチル層を5%クエン酸水、飽和食塩水、5%炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水で順次洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:エタノール=25:2(v/v)で溶出)により精製し、上記化合物632mg(収率80.5%)を得た。以下に物性値を示す。
【0115】
Mass:FAB(+);m/e 1088(M+H)+。
【0116】
1H−NMR(CDCl3)δ:7.71-7.69 (1H, m), 7.30 (5H, m), 6.97 (1H, m), 6.31 (2H, brs), 6.13-6.03 (1H, m), 5.10-4.80 (5H, m), 4.30-4.15 (3H, m), 3.20-2.91 (12H, m), 2.61 (2H, m), 2.57 (3H, s), 2.55 (3H, s), 2.09 (3H, s), 1.79 (2H, m), 1.71-1.24 (40H, m)。
【0117】
IR(KBr)cm-1:3344, 2934, 1691, 1656, 1639, 1548, 1479, 1454, 1402, 1393, 1367, 1296, 1251, 1168, 1111, 610.6。
【0118】
参考例9 下記化合物(9)の合成
【0119】
【化18】
【0120】
参考例8で得られた化合物(8)510mg(0.47mmol)とデスマーチン試薬794mg(1.87mmol)のジクロロメタン溶液20mlを室温5時間撹拌した後、反応液に精製水2mlを加え、0.5時間撹拌した。不溶物を瀘去し、ジクロロメタン層を5%炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:エタノール=16:1(v/v)で溶出)により精製した。石油エーテルより粉末化し、上記化合物215mg(収率42.3%)を得た。以下に物性値を示す。
【0121】
融点:86−90℃。
【0122】
Mass:FAB(−);m/e 1084(M−H)-。
【0123】
1H−NMR(DMSO−d6)δ:8.53 (1H, brd, J=7.6Hz), 8.28 (1H, brd, J=6.6Hz), 7.35-7.26 (6H, m), 6.77-6.75 (2H, m), 6.40 (1H, brs), 5.04-4.97 (2H, m), 4.92 (1H, m), 4.67-4.62 (1H, m), 4.02-3.97 (1H, m), 3.03-2.83 (12H, m), 2.59-2.47 (8H, m), 2.03 (3H, s), 1.78-1.75 (2H, m), 1.62-1.14 (40H, m)。
【0124】
IR(KBr)cm-1:3348, 1722, 1711, 1704, 1692, 1679, 1666, 1659, 1650, 1642, 1632, 1621, 1613, 1581, 1573, 1564, 1548, 1536, 1531, 1519, 1513, 1503, 1494, 1453, 1444, 1392, 1367, 1296, 1251, 1168, 1111。
【0125】
実施例1 下記化合物(10)の合成
【0126】
【化19】
【0127】
参考例3で得られた化合物(3)105mg(0.128mmol)に、アニソール0.1ml、トリフルオロ酢酸10mlの混合物を加え、氷冷下15分、室温1.5時間撹拌した。反応後、反応混合物を減圧下濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加え、析出した結晶を瀘取した。得られた結晶を含水メタノールに溶解し、4N塩酸1mlを加え、反応液を蒸発乾固する操作を2度行った後、精製水に溶解し、MCIゲル(三菱化学社製、CHP−20(75〜150μ))を担体としたカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;5%メタノール水で溶出)により精製した。得られた画分を減圧下濃縮した後、更に1N塩酸0.5mlを加え凍結乾燥し、上記化合物の塩酸塩を73.3mg得た。以下に物性値を示す。
【0128】
融点:124−128℃。
【0129】
Mass:FAB(+);m/e 622(M+H)+。
【0130】
1H−NMR(D2O)δ:7.47-7.37 (5H, m), 5.21-5.11 (2H, m), 4.79 (1H, m), 4.27-4.08 (3H, m), 3.18 (3H, s), 3.10-2.97 (9H, m), 1.80-1.32 (16H, m)。
【0131】
IR(KBr)cm-1:3392, 3190, 3059, 2946, 1703, 1661, 1650, 1633, 1573, 1562, 1525, 1469, 1455, 1255, 1128, 699, 634, 622, 607, 593, 579, 564, 550, 536。
【0132】
比旋光度:[α]25 D=−26.12°(c=0.513, メタノール )。
【0133】
実施例2 下記化合物(11)の合成
【0134】
【化20】
【0135】
参考例4で得た化合物(4)84mg(0.102mmol)に、アニソール0.1ml、トリフルオロ酢酸10mlの混合物を加え、氷冷下15分、室温1.5時間撹拌した。反応後、反応混合物を減圧下濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加え、析出した結晶を瀘取した。得られた結晶を含水メタノールに溶解し、4N塩酸1mlを加え、反応液を蒸発乾固する操作を2度行った後、精製水に溶解し、MCIゲル(三菱化学社製、CHP−20(75〜150μ))を担体としたカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;精製水で溶出)により精製した。得られた画分を減圧下濃縮した後、更に1N塩酸0.5mlを加え凍結乾燥し、上記化合物の塩酸塩を60.7mg得た。以下に物性値を示す。
【0136】
融点:123−126℃。
【0137】
Mass:FAB(+);m/e 622(M+H)+。
【0138】
1H−NMR(CD3OD)δ:7.73 (1H, d, J=9Hz), 7.36-7.30 (5H, m), 5.12-5.04 (2H, m), 4.83 (1H, m), 4.28 (1H, m), 4.17-4.04 (2H, m), 3.23-3.12 (5H, m), 2.98-2.92 (7H, m), 1.84-1.35 (16H, m)。
【0139】
IR(KBr)cm-1:3388, 3253, 3051, 1698, 1662, 1656, 1644, 1633, 1526, 1469, 1457, 1252, 599, 575。
【0140】
比旋光度:[α]25 D=−19.86°(c=0.574, メタノール )。
【0141】
実施例3 下記化合物(12)の合成
【0142】
【化21】
【0143】
参考例5で得られた化合物(5)150mg(0.174mmol)に、アニソール0.1ml、トリフルオロ酢酸10mlの混合物を加え、氷冷下で15分、室温で1.5時間撹拌した。反応後、反応混合物を減圧下濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加え、析出した結晶を瀘取した。得られた結晶を含水メタノールに溶解し、4N塩酸1mlを加え、反応液を蒸発乾固する操作を2度行った後、精製水に溶解し、MCIゲル(三菱化学社製、CHP−20(75〜150μ))を担体としたカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;10%メタノールで溶出)により精製した。得られた画分を減圧下濃縮した後、更に1N塩酸0.5mlを加え凍結乾燥し、上記化合物の塩酸塩を90.9mg得た。以下に物性値を示す。
【0144】
融点:131−134℃。
【0145】
Mass:FAB(+);m/e 665(M+H)+。
【0146】
1H−NMR(CD3OD)δ:7.35-7.29 (5H, m), 5.09 (2H, s), 4.81(1H, m), 4.29-4.02 (2H, m), 3.22-2.91 (12H, m), 1.93-1.35 (16H, m)。
【0147】
IR(KBr)cm-1:3294, 3209, 2941, 1673, 1634, 1528, 1455, 1404, 1342, 1266, 1132, 1061, 700。
【0148】
実施例4 下記化合物(13)の合成
【0149】
【化22】
【0150】
参考例9で得られた化合物(9)440mg(0.405mmol)に、アニソール0.4ml、トリフルオロ酢酸6mlの混合物を加え、氷冷下で15分、室温で1.5時間撹拌した。反応後、反応混合物を減圧下濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加え、析出した結晶を瀘取した。得られた結晶を含水メタノールに溶解し、4N塩酸1mlを加え、反応液を蒸発乾固する操作を2度行った後、精製水に溶解し、MCIゲル(三菱化学社製、CHP−20(75〜150μ))を担体としたカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;10%メタノールで溶出)により精製した。得られた画分を減圧下濃縮した後、更に1N塩酸0.5mlを加え凍結乾燥し、上記化合物の塩酸塩を174mg得た。以下に物性値を示す。
【0151】
融点:102−106℃。
【0152】
Mass:FAB(+);m/e 620(M+H)+。
【0153】
1H−NMR(CD3OD)δ:7.36-7.30 (5H, m), 5.12 (1H, d, J=12Hz), 5.07 (1H, d, J=12Hz), 4.80-4.77 (1H, m), 4.26-4.02 (2H, m), 3.22-3.10 (5H, m), 2.98-2.92 (7H, m), 1.98-1.36 (16H, m)。
【0154】
IR(KBr)cm-1:3371, 3180, 3042, 2949, 1660, 1649, 1520, 1469, 1456, 1405, 1256, 1174, 620, 597, 584。
【0155】
試験例1 RGPに対する本発明化合物の阻害活性の測定
RGPは門脇、山本らの方法〔T.kadowaki, K.Yamamoto, et al. The Journal of Biological Chemistry, 269, 21371-21378(1994)〕によりPorphyromonas gingivalis 381の培養瀘液の上清より調製されたものを使用した。
【0156】
RGPに対する阻害活性については、門脇、山本らの方法〔The Journal of Biological Chemistry, 269, 21371-21378(1994)〕に従って測定した。即ち、50mMのL−システイン100μl、0.1Mのリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.5)200μl、0.05%のブリッジ35(ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル、商標名、和光純薬(株)製)を含む12.3nMの酵素(RGP)液20μl、蒸留水80μl、本発明化合物のジメチルスルホキシド溶液100μlの混合物を37℃で5分間保温した。その後、20μMの7−(Nα−カルボベンゾキシ−L−フェニルアラニル−L−アルギニル)アミノ−4−メチルクマリンを含む0.1%ジメチルスルホキシド水溶液500μlを加え、40℃で反応した。10分間後、10mMのヨード酢酸を含む0.1M酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.0)1000μlを反応液に加え、反応を停止させ、遊離した7−アミノ−4−メチルクマリンを蛍光分光光度計を用い、波長380nmで励起した460nmの蛍光波長の蛍光強度を測定した。対照として、本発明化合物のジメチルスルホキシド溶液の代わりにジメチルスルホキシドを用い、同様に反応し、蛍光強度を測定した。それらの結果から算出した各化合物の蛋白質分解酵素活性(50%阻害活性)を表1に示す。
【0157】
同様に、カテプシンB及びカテプシンLの阻害活性の測定はA.J.Barrettらの方法(Biochemical Journal、201、189-198(1982))に従った。
【0158】
即ち、カテプシンBに対する阻害活性の測定は8mMのジチオスレイトール及び4mMのエチレンジアミン四酢酸四ナトリウムを含む400mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)0.5ml、5μlのカテプシンBと0.1%ブリッジ35(ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル、商標名、和光純薬(株)製)を含む酵素液0.8ml及び本発明化合物0.2mlを加え、40℃で10分間保温した。その後、20μMの7−(N−カルボベンゾキシ−L−フェニルアラニル−L−アルギニル)アミノ−4−メチルクマリンを含む0.1%ジメチルスルホキシド水溶液0.5mlを加え、40℃で10分間反応した。反応後、100mMのモノクロル酢酸ナトリウムを含む100mMの酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.3)2.0mlを加え反応を停止させ、遊離した7−アミノ−4−メチルクマリンを蛍光光度計を用い、波長350nmで励起した458nmの蛍光波長の蛍光強度を測定した。それらの結果から算出した各化合物の蛋白質分解酵素活性(50%阻害活性)を表1に示す。
【0159】
カテプシンLに対する阻害活性については上記カテプシンBの測定方法に準じて行った。
【0160】
即ち、上記方法のカテプシンBの代わりにカテプシンLをpH5.5の緩衝液に加え、同様に遊離した7−アミノ−4−メチルクマリンを蛍光光度計を用い蛍光強度を測定した。それらの結果から算出した各化合物の蛋白質分解酵素活性(50%阻害活性)を表1に示す。
【0161】
【表1】
【0162】
表1より本発明化合物は、高活性でかつ選択的にアルグ−ジンジパイン(RGP)の酵素分解活性を阻害しうることが判る。
【0163】
試験例2 RGPのヒトtypeIコラーゲン分解能に対する本発明化合物による阻害活性の測定
RGPによるヒトtypeIコラーゲンの分解に対する本発明化合物による阻害活性の測定は、次のようにして行った。50mMのL−システインと100mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.5)の1:2の割合(V/V)の混液10μl、0.36mg/mlの酵素液10μl、本発明化合物の水溶液10μlの混合物を37℃で10分間保温した。その後、1000μg/mlのヒトtypeIコラーゲン(生化学工業製)30μlを加え、37℃で反応した。60分間後、反応液20μlを100μg/mlのロイペプチンと10mMのEDTA−Na2を含む混液1μlで反応を停止させた。反応液を100℃で、5分間熱処理した後、反応液15μlをSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に供し、下記条件下でヒトtypeIコラーゲンを測定した。対照として、本発明化合物の水溶液に代えて、精製水を用い、同様に反応し、電気泳動により比較測定した。
【0164】
ゲル:マルチゲル(4/20)20,000−200,000(第一化学薬品(株)製)、
ローディングバッファー:0.0625Mトリス塩酸バッファー(pH6.8),2%ドデシル硫酸ナトリウム,10%グリセロール,5%2−メルカプトエタノール,10%ブロモフェノールブルー、
電極バッファー:0.025Mトリス−0.194Mグリシン(pH8.4),0.1%ドデシル硫酸ナトリウム、
泳動条件:20mA定電流、泳動時間:約2時間、
着色:Coomassie Brilliant Blue R-250(PAGE Blue 83)。
【0165】
上記測定の結果、本発明の前記化合物(13)は、1μg/mlの低用量でRGPによるヒトtypeIコラーゲンの分解を有意に阻害することが判った。
【0166】
【発明の効果】
本発明化合物は、蛋白質分解酵素、特に口腔内中に存在しているポルフィロモナス・ジンジバリス(P.gingivalis)が産生するアルグ−ジンジパイン(RGP)の活性を特異的かつ高活性に阻害することができ、例えば、歯周病の予防剤及び治療薬等として有用である。
Claims (5)
- 一般式
- R 1 が水素原子であり、R2がアラルキルオキシカルボニル基である請求項1に記載のペプチド誘導体及びその薬学的に許容される塩。
- 一般式
- 一般式
- 一般式
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- 1998-02-20 JP JP03873098A patent/JP3873429B2/ja not_active Expired - Lifetime
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