JPH11227976A - シート搬送ローラおよび画像読取装置および画像形成装置 - Google Patents

シート搬送ローラおよび画像読取装置および画像形成装置

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JPH11227976A
JPH11227976A JP10050151A JP5015198A JPH11227976A JP H11227976 A JPH11227976 A JP H11227976A JP 10050151 A JP10050151 A JP 10050151A JP 5015198 A JP5015198 A JP 5015198A JP H11227976 A JPH11227976 A JP H11227976A
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sheet
roller
image
force
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JP10050151A
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Akio Nemoto
晶夫 根本
Satoru Sugita
哲 杉田
Chitose Amashiro
千歳 天白
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 シートに作用する回転モーメントを軽減させ
て、シート搬送精度の向上を図り、信頼性に優れたシー
ト搬送ローラおよび画像読取装置および画像形成装置を
提供する。 【解決手段】 コート領域5をバックテンションFbの
作用線上付近にのみ設けて、シートに与える回転モーメ
ントを減少させる。また、摩擦係数の高いコートを施し
てシート搬送力を高めるとよい。そして、コートを施し
た部分による搬送力をバックテンションの力よりも大き
く設定し、かつコートを施していない部分による搬送力
をバックテンションの力以下に設定するとよい。さら
に、シート搬送力を高める部分のローラ外径を、搬送力
を高めない部分のローラ外径よりも大きくするとよい。
また、画像読取装置にあっては、シート搬送ローラによ
り原稿シートを搬送させつつ原稿シートの画像を読み取
る読取手段を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シートを搬送する
ためのシート搬送ローラに関するものであり、例えば、
画像読取装置や画像形成装置に適用されるものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の画像読取装置や画像
形成装置としては、例えば、スキャナや複写機、プリン
タ、あるいは、ファクシミリ装置などがある。
【0003】スキャナは、原稿上の画像を読み取る機能
を備え、外部の装置などに画像情報を送るものであり、
複写機は、一般的に、原稿等の画像を読み取る機能を備
え、読み取った画像情報に基づいてシートに画像を形成
するものであるが、近年では、通信機能等を備えて外部
から送られる画像情報を入力する機能を備えた複写機も
ある。
【0004】また、プリンタは、一般的に外部の装置、
例えば、コンピュータなどの装置から送られる画像情報
に基づいてシートに画像を形成するものであり、ファク
シミリ装置は、一般的に原稿等の画像を読み取る機能、
および、通信機能を備え、読み取った画像情報を外部へ
送り、また、外部から送られた情報に基づいてシートに
画像を形成するものである。
【0005】これらの画像読取装置や画像形成装置で
は、シートを搬送させながら画像を読み取らせるため、
あるいは、画像形成部へシートを搬送させるため、など
各部にシート搬送ローラが備えられている。
【0006】まず、シート搬送ローラの一例として、シ
ートを搬送させながら密着型イメージセンサにより画像
を読み取らせるための読取ローラについて説明する。
【0007】従来の読取ローラは、一般的に、シリコン
系のゴム材を用いた最大紙サイズ以上の幅を有するスト
レートの研磨ローラである。
【0008】画像読取装置の場合は図11に示すよう
に、読取ローラ1と密着型イメージセンサCSによって
形成されるニップに給紙分離部である給紙ローラ2で分
離された原稿(シート)が一枚ずつ送出され、読取ロー
ラ1で原稿を搬送しながら密着型イメージセンサCSで
画像を読み込む構成となっている。
【0009】また、シート搬送ローラの他の例として、
シート先端のレジストをとりながら画像形成部へとシー
トを搬送させるためのレジストローラについて説明す
る。
【0010】従来のレジストローラは一般的に最大紙サ
イズ以上の幅を有する対向するゴム/金属組み合わせに
より成り、金属側は削り出しローラを用いている。
【0011】一般的な構成としては給紙される紙葉類
(シート)はレジストローラを有する画像読取装置の場
合も画像形成装置(図9)の場合も給紙ローラ18と分
離パッド24によって積載台17に積載された紙葉類の
束から一枚だけ(最上あるいは最下紙/図示は最上紙)
を給紙する。
【0012】給紙された紙葉類はレジストローラ25の
ニップ部25aで紙先端が止められる。
【0013】そのためレジストローラ25と給紙ローラ
18との間にさらに補助搬送ローラを有する系の場合は
搬送ローラによって紙葉類の後端を送り出す。
【0014】給紙ローラ18(あるいは補助搬送ロー
ラ)の送り出しによって紙葉類にループを設け、ループ
が出来た後にレジストローラが搬送を始める為に、紙葉
類の先端が現像装置あるいは読み取りセンサに対して平
行(紙搬送方向に対して直角)に近い状態で搬送が可能
となる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来技術の場合には、下記のような問題が生じて
いた。
【0016】上記従来技術に係るシート搬送ローラ(読
取ローラやレジストローラなど)では最大原稿幅以上の
領域で均等な搬送力を発生させる構成であった。
【0017】そのため、原稿(シート)が給紙部におい
て若干でも斜行して読取部のニップに突入したり、ある
いは中央基準の装置の場合に原稿が給紙部において原稿
の幅方向のセンターから少しずれることにより、給紙部
やその他の部分で発生するシート搬送方向のバックテン
ションと、読取ローラあるいはレジストローラのシート
の幅方向の端部での搬送力と、で生じるシートを回転さ
せようとするモーメントが発生してしまい、斜行の原因
となっていた。
【0018】以上の点について、読取ローラの場合を例
にして、図12および図13を参照して詳しく説明す
る。
【0019】図12は原稿が斜行して読取ローラに達し
たときの概略図であり、そのうち図12(b)には力の
関係の模式図を示しており、図13は原稿のセット時に
原稿のセンターと給紙分離部が幅方向でoffset
(図中O1)してしまった場合の概略図である。
【0020】図12においてニップに到達した原稿3に
は給紙分離部2によって発生するバックテンションFb
と読取ローラ1が原稿3を搬送しようとするために最初
に原稿に作用する力(搬送力)F1とが作用する。
【0021】このときFbとF1との距離D1を腕とす
る (F1−Fb)×D1 というモーメントが搬送力F1のポイントに作用するこ
とになる。
【0022】これと同様に、図13に示すように、of
fsetが生じた場合(D2≠D3)は {(F2−Fb)×D2−(F3−Fb)×D3} というモーメントが原稿3に作用することになる。
【0023】特に、コストダウンを行う為に紙間を給紙
ローラと読取ローラあるいはレジストローラの回転速度
差で設けるような簡素な構成の場合、読取ローラあるい
はレジストローラのニップにシート(原稿あるいは紙葉
類など)が突入した瞬間に引っ張られる為に、回転モー
メントが瞬間的に作用して、積載台上の原稿あるいは紙
葉類が急激に後端を振る現象(以後この現象をKick
現象とする)が発生するため、ユーザーに与える印象が
非常に悪くなる。
【0024】特にこれらの挙動は少載時あるいは一枚送
り時(連続給紙時の最終紙(以後ラスト紙とする)も含
む)において顕著であり改善を要する最重要課題の一つ
となっていた。
【0025】本発明は上記の従来技術の課題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、シー
トに作用する回転モーメントを軽減させて、シート搬送
精度の向上を図り、信頼性に優れたシート搬送ローラお
よび画像読取装置および画像形成装置を提供することに
ある。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のシート搬送ローラにあっては、搬送するシー
トのシート幅方向の領域のうち、シート搬送方向の上流
側で発生するバックテンションの作用線上付近のみシー
ト搬送力を高めたことを特徴とする。
【0027】したがって、シートへはシート搬送力とバ
ックテンションが直線的に作用されるので、シートに作
用する回転モーメントは軽減される。
【0028】摩擦係数の高いコートを施してシート搬送
力を高めるとよい。
【0029】コートを施した部分による搬送力をバック
テンションの力よりも大きく設定し、かつコートを施し
ていない部分による搬送力をバックテンションの力以下
に設定するとよい。
【0030】シート搬送力を高める部分のローラ外径
を、搬送力を高めない部分のローラ外径よりも大きくす
るとよい。
【0031】したがって、バックテンションの作用線上
付近でのシート搬送力と、それ以外での搬送力との格差
はより大きくなる。
【0032】また、上記目的を達成するために本発明の
画像読取装置にあっては、上記のシート搬送ローラによ
り原稿シートを搬送させつつ原稿シートの画像を読み取
る読取手段を備えたことを特徴とする。
【0033】なお、前記読取手段は、前記シート搬送ロ
ーラに当接して配置され、原稿シートに密着しながら画
像を読み取る密着型イメージセンサであるとよい。
【0034】さらに、上記目的を達成するために本発明
の画像形成装置にあっては、上記シート搬送ローラによ
りレジストをとりながら画像形成部へシートを搬送する
ことを特徴とする。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載が
ないかぎりは、この発明の範囲をそれらのみに限定する
趣旨のものではない。
【0036】(第1の実施の形態)図1〜図5を参照し
て、本発明の第1の実施の形態に係るシート搬送ローラ
について説明する。
【0037】本実施の形態は、中央基準のシート搬送系
を有する画像読取装置に関するものである。
【0038】図1および図2に本実施の形態における、
読取ローラと給紙ローラとの関係の概略図を示す。
【0039】図1は、給紙部(給紙ローラ)で原稿(シ
ート)が斜行し、そのまま読取ローラに突入した状態を
示しており、図2は原稿のセットが幅方向でずれてしま
い、原稿のセンターから給紙ローラの位置がoffse
tした状態で給紙された状態を示している。
【0040】図中、2は給紙ローラ、3は原稿、40は
読取ローラ、5は読取ローラ40に施した摩擦係数(以
下、摩擦係数をμとする)の高いコート領域(例えば、
約50μm〜70μmの膜厚でコートを施した領域)で
あり、Fbは給紙ローラ2と分離パッド等によって生じ
るバックテンションを示しており、コート領域5はバッ
クテンションFbの作用線上付近にのみ設けている。
【0041】また、図1中、F4は読取ローラ40のニ
ップに原稿3が突入した際に原稿に作用する最大搬送
力、D4はF4が作用するポイントまでのバックテンシ
ョンの作用線からの幅方向の距離(図1においては原稿
のセンターと同一線上)を示している。
【0042】また、図2中、F5およびF6は原稿に回
転モーメントを与えるメインの搬送力を示しており、D
5およびD6はバックテンションの作用線から各搬送力
作用点までの距離を示している。
【0043】さらに、O1は原稿のセンターと給紙ロー
ラ中心(バックテンション作用線)とのズレ量を示して
いる。
【0044】図3に、本実施の形態を実施した場合の、
読取ローラによって発生する搬送力のモデル図を示す。
【0045】図3中、CSは読取手段としての密着型イ
メージセンサ、6は非コート部4によって原稿に作用す
る搬送力、7は摩擦係数μの高いコート領域5によって
原稿に作用する搬送力を模式的に示している。
【0046】図3に示すようにコート領域5による搬送
力は非コート部4による搬送力に比べ十分に大きい。
【0047】このコートに用いる材料としては、例えば
ローラ基材と同じシリコンゴム系のμの高い材料のコー
トを選択することができる。
【0048】図4に本実施の形態において、μの高いコ
ートを施したときのコート部端部の処理を模式的に示し
た。
【0049】図4(a)は端部が90度になっており、
(b)は端部が滑らかに徐変している。
【0050】(b)に示すようなコートを施す場合の一
例を図5に示す。
【0051】図5において8はマスキング、9はマスキ
ング内のスリット、10はコート材を示しており図
(a)は上視図、(b)は断面図を示している。
【0052】図5に示すように図4(b)の様なコート
を施す為にはマスキング8をローラ表面から若干離し
て、コート材を吹きつけることにより、コート部端部が
滑らかに膜厚が変化する様にできる。
【0053】ただし、本実施の形態においては図4
(a),(b)いずれのコート方法でも結果は同じであ
る。
【0054】以上の構成により、図1に示したように原
稿が斜行して読取ローラにニップに入る場合における、
原稿に与える回転モーメントは (F4−Fb)×D4 となる。
【0055】ここで、F4>Fbとなるように設定され
ており、D4はD1に比べ十分小さい(D4<<D1)た
め、原稿に与える回転モーメントは十分に小さい値とな
り、従来技術の場合のようにKick等の現象は発生し
にくくなる。
【0056】さらに原稿が微少量進んだ状態では、本実
施の形態ではコート部での搬送がメインであるので、バ
ックテンションと同一作用線上にある搬送力が作用する
ようになり、回転モーメントはすぐに作用しなくなり、
最後は図1に示すモーメントと逆向きのモーメントが作
用することになる。
【0057】そのため、若干斜行して読取ローラに到達
した原稿は大きな斜行へと変化することなく、あるいは
Kick現象が発生することなく微量な斜行をReco
verして搬送することが可能となる。
【0058】また、図2に示したように原稿がoffs
etした場合においては、原稿に作用する回転モーメン
トは {(F5−Fb)×D5}−{(F6−Fb)×D6} となる。
【0059】ここで、本実施の形態において給紙ローラ
の幅方向のセンターと読取ローラのコート領域のセンタ
ーは原稿の搬送方向の同一直線上にあるため、 D5=D6 となる。
【0060】さらに、搬送力F5およびF6は、各々コ
ート部の摩擦係数をμ、ニップ面積をA、図示しないが
圧力をPとすると F5=F6=P×A×μ となる。
【0061】つまり、図2の場合は、搬送力とバックテ
ンションの関係による回転モーメントは原稿には作用し
ないことが分かる。
【0062】以上のように、μの高いコートを読取ロー
ラのバックテンションの作用線と同一線付近に施すこと
によって、シートに作用する回転モーメントを減少、あ
るいはなくすことができるので、安定したシート搬送が
可能となる。
【0063】また、これにともなって、斜行に対するマ
ージンがアップし、給紙ローラと読取ローラの速度差に
よって紙間を設ける系においてもKick現象の抑制が
可能となる。
【0064】さらに、回転モーメントに弱い薄紙(52
g/m2 紙等)の搬送も可能となり、装置自体のマージ
ンアップにつながり、通紙可能な原稿あるいは紙葉類の
スペックが拡大し、また、コートの種類によっては耐久
時における摩耗量が従来のゴムの摩耗量よりも少なくす
ることが可能である。
【0065】したがって、上述の構成により本体の耐久
前後での品質の差(例えば画像伸び)が少なくすること
ができる。(従来のゴムローラでは研磨の粗さによって
紙粉の影響を受けやすくなり、耐久において搬送力が著
しく低下することが分かっており、またローラ摩耗も画
像伸び等の原因の一つとなっている。しかし、ゴム材料
をコートすることにより、粘性があり且つ表面粗さの細
かいコートが可能となるため、紙粉やその他の微細なゴ
ミによる紙搬送への影響を最小限に押さえることが可能
となる)。
【0066】したがって、本体の信頼性向上、コストダ
ウンが可能となる。
【0067】(第2の実施の形態)図6および図7に
は、本発明の第2の実施の形態が示されている。本実施
の形態では、コート領域の外径を非コート部の外径より
も大きくした構成を示している。
【0068】その他の構成および作用については第1の
実施の形態と同一なので、同一の構成部分については同
一の符号を付して、その説明は省略する。
【0069】本実施の形態は、中央基準の給紙搬送系を
有する画像読取装置に関するものである。
【0070】図6は本実施の形態の読取部の概略図およ
び搬送力模式図であり、図7は本実施の形態における読
取ローラの詳細図である。
【0071】また、図8は従来のKick現象対策を施
した読取ローラの概略図である。
【0072】図中、11は読取ローラの非コート領域で
あり、12はμの高いコートを施したコート領域であ
り、CSは密着型イメージセンサを示している。
【0073】また、13は非コート領域11における原
稿に作用する搬送力であり、14はコート領域12にお
ける搬送力を模式的に示している。
【0074】さらに、図6中の2点鎖線はコートをして
いないストレートのローラの搬送力(上述の第1の実施
の形態の非コート領域における搬送力とほぼ同じ)を示
している。
【0075】また、図7中(a),(b)はそれぞれ本
実施の形態におけるコート部端部の処理方法を示してい
る。
【0076】従来、Kick現象を抑制する一つの方法
として、図8に示すように、ゴム製の読取ローラの外径
を、バックテンションの作用線と同一線近傍のみ大きく
し(例えば中央部)、その他の部分の外径を該外径部よ
り小さくすることが考えられていた(今後このローラを
段付ローラと呼ぶ)。
【0077】つまり中央基準の搬送系を有する場合、図
8に示すように中央近傍のゴムローラの外径をその他の
部分に比べ半径で0.2mm程度大きくしていた。
【0078】ただし、0.2mmという数字はそれぞれ
の搬送系において、読取ローラと密着型イメージセンサ
のニップに作用する付勢力によって変動する数字であ
る。
【0079】また、対策理論は第1の実施の形態と同様
である。
【0080】しかし、従来の対策では段付ローラの小径
部の搬送力は図6の13と同等であり、明らかに図6の
2点鎖線で示すストレートのゴムローラの場合の搬送力
に比べ低下する。
【0081】そのため、厚紙(例えば200g/m2
後の厚紙)の搬送時に、搬送力不足による画像伸びが発
生することがある。
【0082】そこで、本実施の形態では、図7に示すよ
うに、μの高いコートの膜厚を厚くし、かつ図8に示し
たような従来のローラと同様の形状を持たせる。
【0083】このとき、コート部の端部の処理は図7
(a),(b)どちらの方法でも良い。
【0084】図7に示すローラを用いた場合、図6に示
すように非コート部の搬送力がコート部の搬送力に比べ
かなり小さくなる為、第1の実施の形態と同様か、ある
いはそれ以上の斜行防止あるいはKick現象の防止の
効果が得られる。
【0085】また、本実施の形態における搬送力は、図
6の13,14で示す面積で示され、この面積は図6の
2点鎖線で囲まれるストレートローラの搬送力の面積に
比べて同等かそれ以上になっている為、従来のような段
付ローラによる対策時のように、厚紙(200g/m2
前後の原稿)でのパフォーマンス不足には陥らない。
【0086】以上のように、コート領域の外径を非コー
ト部の外径よりも大きくしたことによって、斜行やKi
ck現象に対する効果はもちろんのこと厚紙の搬送マー
ジンもアップさせることができる。
【0087】したがって、52g/m2 程度の薄紙から
200g/m2 以上の厚紙までの搬送が可能となり搬送
系のマージンアップおよびスペックアップが可能とな
る。
【0088】(第3の実施の形態)図9には、本発明の
第3の実施の形態が示されている。上述の実施の形態で
は、シート搬送ローラを読取ローラとして適用する場合
について示したが、これに限るものではなく他の搬送ロ
ーラとして適用することが可能であり、本実施の形態で
は、レジストローラとして適用した場合について説明す
る。
【0089】その他の構成および作用については第1の
実施の形態と同一なので、同一の構成部分については同
一の符号を付して、その説明は省略する。
【0090】図9に画像形成装置の一般的な構成の断面
図を示す。
【0091】図9において、15は搬送される紙葉類、
16は用紙積載台上に積載されている紙葉類の束、17
は用紙積載台、18は給紙ローラ、19は排紙搬送ロー
ラ、20は定着ユニット、21は光学ユニット、22は
カートリッジおよび現像ユニット、23は転写ローラ、
24は分離パッド、25はレジストローラ対を示してい
る。
【0092】用紙積載台17上の紙葉類16は給紙ロー
ラ18および分離パッド24によって一枚だけ分離され
て給紙され、レジストローラ対25のニップ25aで紙
葉類15の先端だけ停止し、後端は給紙ローラ18が一
回転するときに送り出す長さ分のループを作る(図中の
2点鎖線)。
【0093】そして、ループが出来た後、レジストロー
ラ対25は図示しない駆動機構により駆動され、紙葉類
を現像ユニットへ送り出す。
【0094】従来のレジストローラは金属の削り出し品
であり、スペックの最大用紙幅以上の長さを有してい
る。
【0095】そのため、レジストローラに駆動がかかっ
た瞬間には従来例の図12あるいは図13と同様の力分
配となり、給紙部でのバックテンションやレジストロー
ラ対のアライメント等の影響によって斜行を引き起こす
ことが問題となっていた。
【0096】また、斜行させない為に部品の管理、ユニ
ット管理にかなりの費用を要していた。
【0097】そこで、本実施の形態では、図10(図1
0は本実施の形態にかかわるレジストローラの概略構成
図である)に示したように、給紙部によって発生する紙
搬送方向のバックテンションと搬送方向において同一直
線上付近にのみμの高いコートを金属のレジストローラ
に施すことを特徴としている。
【0098】なお、図10では中央基準の画像形成装置
の場合を示している。
【0099】図10において、26はレジストローラの
非コート部、27はμの高いコートを施したコート部を
示している。
【0100】また、ローラの下の図は非コート部26お
よびコート部27の各々の部分において紙葉類に作用す
る搬送力を模式的に示した図である。
【0101】したがって、28は非コート部26による
搬送力であり、29はμの高いコートを施したコート部
27による搬送力を示している。
【0102】ここで、紙葉類に作用する搬送力Fはニッ
プに作用する付勢力をN、ニップ幅をW、紙葉類とロー
ラの摩擦係数をμとすると F=N×W×μ で表される。
【0103】そこで、コート部27と非コート部26と
でμを変えることにより図10に示すような搬送力の分
布となる。
【0104】このとき、ループを作った後、レジストロ
ーラ対が起動する際には紙葉類はコート部27による搬
送力によって主に送り出され、非コート部26による搬
送力は補助的に作用することになる。
【0105】このコート部27による搬送力はバックテ
ンションFbと同一直線状に作用している為、紙葉類に
回転モーメントは発生しない(この点については、上述
の第1および第2の実施の形態と同様である)。
【0106】以上のように、画像形成装置に備えられる
レジストローラにおいて、バックテンションと搬送方向
において同一直線上付近にのみμの高いコートを金属の
レジストローラに施すことにより斜行を防止することが
でき、斜行が原因による先端直角性などが向上するため
印字品質(形成する画像の品質)が向上する。
【0107】また、単に金属ローラに薄膜でμの高いコ
ートを施すだけで、上述のように斜行等を防止できるの
で、部品やユニットの管理費が大幅に削減されるため、
コストダウンにもつながる。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のシート搬
送ローラは、搬送するシートのシート幅方向の領域のう
ち、シート搬送方向の上流側で発生するバックテンショ
ンの作用線上付近のみシート搬送力を高めたので、シー
トへはシート搬送力とバックテンションが直線的に作用
されるので、シートに作用する回転モーメントは軽減さ
れ、シート搬送精度が向上すると共に、搬送可能なシー
トの種類も拡大し、信頼性が向上する。
【0109】シート搬送力を高める部分のローラ外径
を、搬送力を高めない部分のローラ外径よりも大きくす
れば、バックテンションの作用線上付近でのシート搬送
力と、それ以外での搬送力との格差はより大きくなるの
で、より一層シートに作用する回転モーメントを軽減さ
せることができる。
【0110】また、本発明の画像読取装置に、上記のよ
うに信頼性に優れたシート搬送ローラにより原稿シート
を搬送させつつ原稿シートの画像を読み取る読取手段を
備えることで、読取画像の品質が向上する。
【0111】さらに、本発明の画像形成装置に、上記の
ように信頼性に優れたシート搬送ローラによりレジスト
をとりながら画像形成部へシートを搬送させることで、
形成画像の品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1の実施の形態に係る画像読
取装置の要部(読取ローラと給紙ローラの関係)の概略
図である。
【図2】図2は本発明の第1の実施の形態に係る画像読
取装置の要部(読取ローラと給紙ローラの関係)の概略
図である。
【図3】図3は本発明の第1の実施の形態に係る画像読
取装置に具備される読取ローラの搬送力の説明図であ
る。
【図4】図4は本発明の第1の実施の形態に係る画像読
取装置に具備される読取ローラの概略図である。
【図5】図5は本発明の第1の実施の形態に係る画像読
取装置に具備される読取ローラのコート部端部の概略図
である。
【図6】図6は本発明の第2の実施の形態に係る画像読
取装置に具備される読取ローラの搬送力の説明図であ
る。
【図7】図7は本発明の第2の実施の形態に係る画像読
取装置に具備される読取ローラのコート部端部の概略図
である。
【図8】図8は従来技術に係るのKick対策における
読取ローラの概略図である。
【図9】図9は画像形成装置の概略構成図である。
【図10】図10は本発明の第3の実施の形態に係る画
像形成装置に具備される読取ローラの説明図である。
【図11】図11は画像読取装置の概略構成図である。
【図12】図12は従来技術における、読取ローラと給
紙ローラの関係を示す概略図である。
【図13】図13は従来技術における、読取ローラと給
紙ローラの関係を示す概略図である。
【符号の説明】
2 給紙ローラ 3 原稿 4 非コート部 5 コート領域 11 非コート領域 12 コート領域 18 給紙ローラ 25 レジストローラ対 26 非コート部 27 コート部 40 読取ローラ Fb バックテンション F 搬送力 CS 密着型イメージセンサ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】搬送するシートのシート幅方向の領域のう
    ち、シート搬送方向の上流側で発生するバックテンショ
    ンの作用線上付近のみシート搬送力を高めたことを特徴
    とするシート搬送ローラ。
  2. 【請求項2】摩擦係数の高いコートを施してシート搬送
    力を高めたことを特徴とする請求項1に記載のシート搬
    送ローラ。
  3. 【請求項3】コートを施した部分による搬送力をバック
    テンションの力よりも大きく設定し、かつコートを施し
    ていない部分による搬送力をバックテンションの力以下
    に設定することを特徴とする請求項2に記載のシート搬
    送ローラ。
  4. 【請求項4】シート搬送力を高める部分のローラ外径
    を、搬送力を高めない部分のローラ外径よりも大きくす
    ることを特徴とする請求項1,2または3に記載のシー
    ト搬送ローラ。
  5. 【請求項5】請求項1,2,3または4に記載のシート
    搬送ローラにより原稿シートを搬送させつつ原稿シート
    の画像を読み取る読取手段を備えたことを特徴とする画
    像読取装置。
  6. 【請求項6】前記読取手段は、前記シート搬送ローラに
    当接して配置され、原稿シートに密着しながら画像を読
    み取る密着型イメージセンサであることを特徴とする請
    求項5に記載の画像読取装置
  7. 【請求項7】請求項1,2,3または4に記載のシート
    搬送ローラによりレジストをとりながら画像形成部へシ
    ートを搬送することを特徴とする画像形成装置。
JP10050151A 1998-02-16 1998-02-16 シート搬送ローラおよび画像読取装置および画像形成装置 Pending JPH11227976A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002316499A (ja) * 2001-04-19 2002-10-29 Plus Stationery Corp 塗布膜転写具の転写ヘッドに用いる小径ローラーの製造方法
JP2012250827A (ja) * 2011-06-06 2012-12-20 Seiko Epson Corp 記録装置及び記録方法
US8950749B2 (en) 2012-11-20 2015-02-10 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image reading apparatus that reads original sheet while conveying the same

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