JPH11226876A - ステンレス鋼丸パイプ研磨用砥石 - Google Patents

ステンレス鋼丸パイプ研磨用砥石

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JPH11226876A
JPH11226876A JP3023598A JP3023598A JPH11226876A JP H11226876 A JPH11226876 A JP H11226876A JP 3023598 A JP3023598 A JP 3023598A JP 3023598 A JP3023598 A JP 3023598A JP H11226876 A JPH11226876 A JP H11226876A
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JP
Japan
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grinding
polishing
grinding wheel
hardness
round pipe
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Withdrawn
Application number
JP3023598A
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English (en)
Inventor
Koji Enoki
幸司 榎
Shinobu Kano
忍 狩野
Kazunari Nakamoto
一成 中本
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 砥石消耗量を少なくし、ステンレス鋼丸パイ
プを良好な表面品質に研磨仕上げする。 【構成】 最終仕上げ表面粗さがRy <2.0μmとな
るようにステンレス鋼丸パイプの研磨に使用される研磨
用砥石であって、JIS R6240の硬度規定でP〜
Tの硬度をもつ結合剤で粒度#80〜800の砥粒をレ
ジンボンドしている。 【効果】 結合剤硬度を高くすることにより、丸パイプ
研磨時の砥石消耗量が少なくなり、研磨コストを低減で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低コストで能率良くス
テンレス鋼丸パイプを研磨する研磨砥石に関する。な
お、本明細書でいう「丸パイプ」は、真円状断面をもつ
ものの外に、オーバル状,卵状,半円状,甲丸状等の丸
みのある曲面をもつパイプを包含させた意味で使用す
る。
【0002】
【従来の技術】装飾用のステンレス鋼丸パイプは、造管
後に研磨仕上げが施されて出荷されている。研磨される
ステンレス鋼丸パイプは、疵取り,粗研磨工程を経た
後、仕上げ研磨,光沢研磨される。粗研磨や仕上げ研磨
では、研磨ベルト,フラップホイール等が研磨工具とし
て使用されている。研磨ベルトは、パイプ表面を倣って
研磨する追従性があり、研磨力も高いが、砥粒の脱落に
起因する研磨力の低下が短時間に生じるため研磨力や研
磨面の品質が劣化し、品質安定性に欠ける。また、スク
ラッチ等の欠陥が研磨面に発生し易い。他方、フラップ
ホイールは、叩く作用が強いため基材先端部が引きちぎ
られて消耗し、連続研磨時に研磨力が経時変化し、パイ
プ表面に深いスクラッチ疵等が発生し易い。更に、研磨
ベルトやフラップホイールは、紙や布を基材とするた
め、高い研磨圧力をパイプ表面に付与できないため研磨
能力が低い。その結果、研磨に多大な工数を必要とし、
研磨コストの上昇を招く原因となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】高い研磨能力は、砥石
研磨で得られる。一般にステンレス鋼板等に対する砥石
研磨には、レジンボンド砥石を用いたカップ型研磨が採
用されている。曲率表面をもたない鋼板,角材,角管等
の被加工材の研磨に際しては、砥石の研磨作用面積に応
じて研磨抵抗がかなり大きいため、JIS R6240
でD〜Hと低い結合剤硬度のレジンボンド砥石が使用さ
れている。なお、JIS R6240で規定される結合
剤硬度は、大越式結合度試験法による二股ビットの喰込
み深さを測定し、喰込み深さが最も低いAから最も高い
Zまでの26段階に区分した結合度記号で表示してい
る。低い結合剤硬度は、脱落砥粒及び研磨屑の排出性が
悪いことに起因する目詰りを防止する上でも有効である
とされており、結合剤硬度が高い砥石をステンレス鋼板
の研磨に使用することは検討対象外とされている。しか
し、ステンレス鋼板等の研磨に好適とされているレジン
ボンド砥石の砥粒粒度範囲#80〜800において結合
剤硬度をD〜Hの範囲で選択し、ステンレス鋼丸パイプ
を研磨したところ、鋼板,角材,角管等の研磨に比較し
て砥石消耗率が非常に高いものであった。本発明は、こ
のような問題を解消すべく案出されたものであり、ステ
ンレス鋼丸パイプ特有の研磨砥石との接触関係を考慮し
て結合剤硬度及び砥粒粒度を選択することにより、砥石
消耗率を大幅に低下させ、研削比の優れた研磨用砥石を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のステンレス鋼丸
パイプ研磨用砥石は、その目的を達成するため、最終仕
上げ表面粗さがRy <2.0μmとなるようにステンレ
ス鋼丸パイプの研磨に使用される研磨用砥石であって、
JIS R6240の硬度規定でP〜Tの硬度をもつ結
合剤で粒度#80〜800の砥粒をレジンボンドしたこ
とを特徴とする。砥粒には、ホワイトアランダム,グリ
ーンカーボランダム,アランダム等の材質が使用され、
平均粒径18〜150μmの範囲で目標表面粗さに応じ
て砥粒粒度が選定される。結合剤としては、P〜Tの硬
度である限り材質に制約を受けるものではないが、具体
的には熱硬化性フェノール樹脂,ベークライト樹脂等が
使用される。
【0005】
【作用】レジンボンド砥石の砥粒を結合する結合剤の硬
度は一般的に砥粒の把握力,砥粒の自生作用に大きな影
響を及ぼす。結合剤硬度が高いほど、砥粒把握力が強く
自生作用が少なくなる傾向にある。曲率表面をもたない
鋼板等の被加工材をカップ型砥石で研磨する場合、砥石
の研磨作用面の面積が大きいため、砥粒が脱落しても結
合剤に保持され易く、また脱落した砥粒が遊離砥粒とし
て研磨作用に寄与している。しかも、遊離砥粒により結
合剤の消耗が抑制されている。このようなことから、結
合剤硬度の低い研磨砥石であっても消耗が大きくなく、
被加工材を研磨することが可能となる。他方、ステンレ
ス鋼丸パイプのように曲率表面をもつ被加工材では、研
磨砥石との接触状態が基本的に異なる。たとえば、カッ
プ型研磨での研磨作用領域は鋼板に対しては面状である
が、研磨作用面積の非常に小さい線状で丸パイプが研磨
されていると考えられる。しかも、脱落した砥粒を保持
する結合剤の有する領域が少ないため、絶えず消耗が進
行し、自生作用が高くなると考えられる。更に、丸パイ
プを回転させながら研磨することから、被研磨材の新し
い領域が絶えず出現しており、脱落砥粒や切り屑の排出
性が非常に高いことと相俟つて、目詰りが非常に発生し
難いと考えられる。このような前提に基づくと、従来に
比較して結合剤硬度の高い研磨砥石を丸パイプの研磨に
使用可能なことが予想される。
【0006】そこで、本発明者等は、高い硬度をもつ結
合剤で砥粒を結合したレジンボンド砥石をステンレス鋼
丸パイプの研磨に使用し、砥石消耗,研磨面等に及ぼす
結合強度の影響を調査した。その結果、従来の研磨砥石
に比較して結合剤硬度がP〜Tと非常に高い研磨砥石を
使用すると、消耗率が大幅に低下し、研削比を高くでき
ることが判った。すなわち、結合剤硬度が高くなるに従
って砥粒把持力が強く、自生作用が少なくなるため、研
磨砥石の消耗が少なくなり、鋼板,角材,角管等の研磨
ではみられなかった大幅な研削比の向上が図られる。通
常、研磨前のステンレス丸パイプや鋼板の表面には、成
形途上又は取扱い上での疵等が存在しており、おおむね
y 20μm程度の疵が多い。この疵を効率よく除去す
るためには、#80の砥粒粒度が適用下限と考えられ
る。砥粒粒度の番手を#80より更に下げる(粒度を大
きくする)ことは、却って表面を荒らすことになり、後
研磨に過大な負担がかかる。また、鏡面,準鏡面の品質
を効率的に得るためには、砥石研磨で得られる光沢研磨
前の下地表面粗さとして0.2μm未満が望まれてお
り、このことから砥石研磨での最終仕上げ表面粗さがR
y <2.0μmに設定される。そして、Ry <2.0μ
mの表面粗さが得られる砥石粒度は、#800が上限で
ある。このようなことから、本発明では、砥粒粒度を#
80〜800に規定した。
【0007】
【実施例】実施例1:研磨装置としては、図1に示すよ
うに空圧制御機構を備えた研磨ヘッドをもつ研磨装置を
使用して、丸パイプの研磨における結合剤硬度の影響を
調査した。なお、図1の研磨装置は定圧研磨用である
が、本発明はこれに拘束されることなく定寸切込み機構
を備えた研磨装置に対しても同様に適用される。この研
磨ヘッドは、有機結合剤で砥粒を結合したディスク状の
研磨砥石1を金属台座2に固着している。金属台座2
は、研磨砥石1と同じディスク形状をもち、反対面に回
転軸3が垂直に固着されている。回転軸3は、駆動軸を
介して空圧シリンダ4に連結されている。空圧シリンダ
4にはコンプレッサ(図示せず)につながる給気管5が
接続されており、給気管5にレギュレータ6が設けられ
ている。研磨用砥石1としては、#80,#220,#
400,#800の4種類の砥粒粒度をもち、外径15
0mm,孔径50mm,厚み50mmのレジンボンド砥
石を使用した。レジンボンド砥石を、厚み5mmのゴム
板を介して金属台座2に固着した。
【0008】最大表面粗さがRy 20μmで外径50.
8mm,肉厚1.5mm,長さ500mmのSUS30
4ステンレス鋼丸パイプを供試材とし、砥石移動速度4
m/分,砥石回転速度1000rpm,パイプ回転速度
500rpmの条件下でステンレス鋼丸パイプを研磨し
た。なお、研磨圧力は、空圧制御によって空圧荷重30
kgfに設定した。また、比較材として、最大表面粗さ
がRy 20μmで幅150mm,長さ150mm,板厚
2mmのSUS304ステンレス鋼板を同じ条件下で研
磨した。各結合剤硬度ごとに、(被研磨材の除去体積)
/(砥石消耗体積)で定義される研削比Gを測定し、砥
石消耗量を主たる指標とすることから研削比Gの逆数
G’(単位除去体積当りの砥石消耗量)を求めた。表1
の調査結果にみられるように、丸パイプと鋼板とでは砥
石消耗量に及ぼす結合剤硬度の影響が異なり、研磨時の
研磨作用に差があることが推察される。
【0009】丸パイプ研磨について、結合剤硬度と砥石
消耗量G’との関係を図2にグラフ化した。図2は、何
れの砥粒粒度においても結合剤硬度がP〜Tの範囲にあ
るとき、砥石消耗量がG’<4.0以下になることが示
している。板研磨では表1に示すように砥石消耗量が
G’≒4.0程度であることから、G’=4.0を基準
にすると結合剤硬度P〜Tが最適範囲であることが判
る。砥石消耗量G’は、結合剤硬度OとPとの間で急激
に低下している。これは、結合剤硬度をP以上にするこ
とにより、被研磨材の除去と砥石消耗量G’との間でバ
ランスが採れる安定領域に入ったものと推察される。他
方、高硬度側のTとUとの間では、砥石消耗量G’が急
激に大きくなっている。この砥石消耗量G’の急峻な立
上りは、結合剤硬度がTを超えると適正な研磨が施され
ず、砥石消耗量G’に比較して被研磨材の除去量が異常
に小さくなったことを示す。
【0010】
【0011】実施例2:実施例1で砥石消耗量G’が最
も小さい値を示した結合剤硬度を選択したレジンボンド
砥石#80S,#220R,#400R,#800Pを
用い、表2に示す工程1〜4の一連の研磨を行った。比
較のため、従来設定していた砥石結合剤硬度をもつレジ
ンボンド砥石を用い、各工程1パスずつ合計4パスで研
磨した。研磨された各丸パイプの最終仕上げ表面粗さを
測定し、測定結果を表2に対比して示す。表2にみられ
るように、結合剤硬度が本発明で規定した範囲にあるレ
ジンボンド砥石を使用した研磨では、砥石消耗量G’が
従来の砥石の半分以下になっており、板研磨時の砥石消
耗量G’より小さくなっている。すなわち、本発明に従
った研磨砥石では、砥石消耗量G’が少なくて高い研磨
除去率が得られ、所望の表面品質をもつ研磨材が効果的
に得られることが確認された。
【0012】
【0013】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の研磨用
砥石は、従来に比較して結合剤硬度が非常に高いJIS
R6240でP〜Tの範囲に設定した結合剤で砥粒を
結合していることにより、砥石消耗量を大幅に下げるこ
とができ、高い研削比で丸パイプが良好な表面に研磨仕
上げされる。そのため、研磨に要するコストが節減さ
れ、高能率の研磨が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例で使用した研磨装置の研磨ヘッド
【図2】 結合剤硬度が砥石消耗量に及ぼす影響を表し
たグラフ
【符号の説明】 1:砥石研磨 2:金属台座 3:回転軸 4:
空圧シリンダ 5:給気管 6:レギュレータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最終仕上げ表面粗さがRy <2.0μm
    となるようにステンレス鋼丸パイプの研磨に使用される
    研磨用砥石であって、JIS R6240の硬度規定で
    P〜Tの硬度をもつ結合剤で粒度#80〜800の砥粒
    をレジンボンドしたステンレス鋼丸パイプ研磨用砥石。
JP3023598A 1998-02-12 1998-02-12 ステンレス鋼丸パイプ研磨用砥石 Withdrawn JPH11226876A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102962731A (zh) * 2011-09-01 2013-03-13 沈阳远大铝业工程有限公司 不锈钢板材8k镜面加工方法
CN105666304A (zh) * 2016-03-08 2016-06-15 沈阳富创精密设备有限公司 一种铝合金干式镜面抛光工艺

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Effective date: 20050510