JPH11226370A - 多孔質セラミックス中空糸膜モジュ−ル - Google Patents

多孔質セラミックス中空糸膜モジュ−ル

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JPH11226370A
JPH11226370A JP5146498A JP5146498A JPH11226370A JP H11226370 A JPH11226370 A JP H11226370A JP 5146498 A JP5146498 A JP 5146498A JP 5146498 A JP5146498 A JP 5146498A JP H11226370 A JPH11226370 A JP H11226370A
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JP
Japan
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hollow fiber
bundling
porous ceramic
fiber membrane
parts
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Application number
JP5146498A
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English (en)
Inventor
Yoko Suzuki
陽子 鈴木
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Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多孔質セラミックス中空糸膜群端部を束着材
で封止してなる多孔質セラミックス中空糸膜モジュール
において、束着材による封止部分の気密性(シール性)を
向上せしめたものを提供する。 【解決手段】 多孔質セラミックス中空糸膜群端部の束
着材接触部分およびモジュール封止端面をガラス材で被
覆した多孔質セラミックス中空糸膜モジュール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔質セラミック
ス中空糸膜モジュールに関する。更に詳しくは、モジュ
ール封止部分の気密性にすぐれた多孔質セラミックス中
空糸膜モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭61-185311号公報には、ガス分離
モジュールの端部固定化方法が記載されており、多孔質
材料管端部の固定化は、石英ガラスとフリットからなる
固定化材を用い、固定化材中のフリットの軟化点以上に
加熱することによって行われている。しかしながら、こ
のような方法では、フリットの熱膨張係数は少くとも5
×10-6/℃あり、一方多孔質材料管のそれは0.5×10-6/
℃程度であって、そこに約10倍の開きがあり、そのため
熱処理に際して生ずる応力が集中するようになるので、
フリットに低膨張係数の石英ガラス粉末を一定割合混合
して熱応力を分散、緩和し、破壊を防ぐ対策を必要とし
ている。
【0003】また、この特許公開公報には、ガス分離モ
ジュールの端部固定の第1の条件は固定化材の気密性に
あると述べられている。即ち、ガス分離モジュールは一
般に数気圧に加圧され、透過ガス側は減圧された状態で
使用されるので、固定化材が気密性を有しているかある
いは固定化材に補強処理を行って気密性を付与すること
が必要であると記載されている。
【0004】しかしながら、多孔質材料管端部の固定化
が固定化材のみによって行われているため、固定化材の
多孔質材料管あるいは束着管との接着不良や固定化材内
部に空泡を生じた場合には、そこに気密性が得られなく
なるという問題がみられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、多孔
質セラミックス中空糸膜群端部を束着材で封止してなる
多孔質セラミックス中空糸膜モジュールにおいて、束着
材による封止部分の気密性(シール性)を向上せしめたも
のを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
多孔質セラミックス中空糸膜群端部の束着材接触部分お
よびモジュール封止端面をガラス材で被覆してなる多孔
質セラミックス中空糸膜モジュールによって達成され
る。
【0007】
【発明の実施の形態】多孔質セラミックス中空糸膜とし
ては、一般にAl2O3、Y2O3、MgO、SiO2、Si3N4、ZrO2
の粉末を分散させた高分子物質の有機溶媒溶液を用い、
それを乾湿式紡糸して得られる、孔径が約0.1〜6μm、
好ましくは約0.2〜2μmのものが用いられる。これらの
中空糸膜は、外径が約0.5〜4mm程度、好ましくは約1〜3
mm程度であって、その膜厚が約0.1〜0.5mm程度、好まし
くは約0.15〜0.3mm程度のものが、1〜200本程度アルミ
ナ、ジルコニア、チタニア等からなるセラミックス束着
管に収容された状態で用いられる。
【0008】中空糸膜の束着管への収容は、中空糸膜端
部を束着材によって束着することによって行われるが、
その際束着材接触部分が予めガラス材で被覆されてい
る。ガラス材としてはペースト状のものが用いられ、そ
れの被覆は刷毛塗り、こて塗りあるいはディッピングな
どによって行われる。約1mm以下、好ましくは約0.1〜0.
5mmの厚さで被覆されたガラス材は、約400〜1300℃、好
ましくは約500〜1200℃で約5〜30分間加熱処理された
後、その両端部がエポキシ系接着剤などで封止される。
【0009】束着材としては、この種の用途に使用され
ている市販品をそのまま用いることができ、これを振動
を与えながら、セラミックス束着管の両端部に充填す
る。得られた束着材充填束着管に振動を与えながら、上
記両端部封止多孔質セラミックス中空糸膜の必要本数を
挿入し、挿入後約0.5〜5分間程度振動を与え続けた後、
約100〜150℃で約0.5〜2時間加熱処理して仮固定する。
他の端部についても、同様の工程が実施される。
【0010】多孔質セラミックス中空糸膜の内径部分が
貫通されていない束着された両端部を約10〜15mm程度切
断し、中空糸膜の内径部分を貫通させ、貫通させた束着
端面の内、中空糸膜の内径部分を除く、束着材充填部
分、多孔質セラミックス中空糸膜断面部分および束着管
断面部分のすべて、換言すればモジュール封止端面を、
約1mm以下、好ましくは約0.1〜0.5mmの厚さのガラス材
で被覆する。これを室温で乾燥させた後、約400〜1300
℃、好ましくは約500〜1200℃で約5〜30分間加熱処理さ
れる。
【0011】図1には、本発明に係る多孔質セラミック
ス中空糸膜モジュールの一態様が、中心線断面図として
示されている。多孔質セラミックス中空糸膜1,1′,
…群は、その端部が束着材2によって束着され、束着管3
に収容されているが、各中空糸膜端部表面の束着材接触
部分は予めガラス材4で被覆されている。そして、中空
糸膜の内径部分5を貫通させ、貫通させた束着端面の内
径部分5を除く、束着材充填部分、多孔質セラミックス
中空糸膜断面部分および束着管断面部分のすべて、換言
すればモジュール封止端面がガラス材6で被覆されてい
る。
【0012】用いられる多孔質セラミックス中空糸膜、
ガラス材、束着管および束着材は、体積変化の影響を小
さくするために、これら相互間の熱膨張係数の差が1.0
×10-6/℃以下、好ましくは8×10-7/℃以下でなければ
ならない。これら相互間の熱膨張係数の差が、一つでも
この値以上になると、得られるモジュールの端面に亀裂
を生じ、気密性が得られなくなる。
【0013】
【発明の効果】本発明に係る多孔質セラミックス中空糸
膜モジュールは、モジュール封止部分である束着部を含
めた全体の気密性が十分に確保されている。
【0014】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0015】実施例 (1)多孔質アルミナ中空糸膜(内径1.8mm、外径2.1mm、熱
膨張係数8.0×10-6/℃)の両端部各20mmの表面にペース
ト状ガラス材(日本電気硝子製品LS-0206;熱膨張係数7.8
×10-6/℃)を0.3mmの厚さで刷毛塗りし、520℃で15分加
熱処理した後、両端部をエポキシ系接着剤で封止した。 (2)束着管として内径12mm、外径12mm、長さ30mmのアル
ミナ管(熱膨張係数8.1×10-6/℃)を用い、無機接着剤
(日産化学製品ボンドエックス70T;熱膨張係数8.0×10-6
/℃)を束着材として、振動を与えながらアルミナ管の両
端部に充填した。 (3)上記(1)の両端部封止多孔質アルミナ中空糸膜7本
を、上記(2)の束着材充填アルミナ管に振動を与えなが
ら挿入し、挿入後3分間振動を与え続けた後、120℃で1
時間加熱処理して仮固定した。 (4)他方の端部についても、上記(1)〜(3)の工程を実施
した後、約400〜500℃で12時間の熱処理を行った。 (5)多孔質アルミナ中空糸膜の内径部分が貫通していな
い束着された両端部を約10〜15mm程度、ダイヤモンドブ
レードを取り付けたクリスタルカッターで切断し、多孔
質アルミナ中空糸膜の内径部分を貫通させる。 (6)多孔質アルミナ中空糸膜の内径部分を貫通させた束
着端面の内、多孔質アルミナ中空糸膜の内径部分を除
く、束着材充填部分、多孔質アルミナ中空糸膜断面部分
および束着管断面部分のすべて、換言すればモジュール
封止部分をガラス材(LS-0206)で0.5mm厚さで被覆し、室
温で乾燥させた後、520℃で15分間の熱処理を行った。
【0016】このようにして作製されたモジュールの被
覆部分についてはガスの漏洩は殆んどみられず、またこ
のモジュールについて、室温から500℃迄20℃/分の昇温
速度で昇温させ、この温度に30分間保持した後、今度は
30℃/分の降温速度で室温迄戻す熱履歴を10回行った
が、その性能に変化はみられなかった。なお、ガスの漏
洩試験は、ビルドアップ法によって行われた。
【0017】比較例1 実施例において、多孔質アルミナ中空糸膜両端部表面の
被覆材として、束着管との熱膨張係数の差が1.1×10-6/
℃のガラス材(日本電気硝子製品GA-4)を用いると、得ら
れたモジュールの端面には亀裂が生じており、気密性は
得られなかった。
【0018】比較例2 実施例において、(6)の束着端面の被覆工程を行わない
と、束着材層が多孔質であるため、気密性は全く得られ
なかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多孔質セラミックス中空糸膜モジ
ュールの一態様の中心線断面図である。
【符号の説明】
1 多孔質セラミックス中空糸膜 2 束着材 3 束着管 4 束着材接触部分被覆材 5 中空糸膜内径部分 6 モジュール封止端面被覆材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質セラミックス中空糸膜群端部の束
    着材接触部分およびモジュール封止端面をガラス材で被
    覆してなる多孔質セラミックス中空糸膜モジュール。
  2. 【請求項2】 シリカまたはアルミナを主成分とする束
    着材が用いられた請求項1記載の多孔質セラミックス中
    空糸膜モジュール。
  3. 【請求項3】 多孔質セラミックス中空糸膜、ガラス
    材、束着管および束着材相互間の熱膨張係数の差が1.0
    ×10-6/℃以下の各材料が用いられた請求項1記載の多孔
    質セラミックス中空糸膜モジュール。
JP5146498A 1998-02-17 1998-02-17 多孔質セラミックス中空糸膜モジュ−ル Pending JPH11226370A (ja)

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