JP2946925B2 - 端部が含浸封止された多孔質セラミックス中空糸の製造法 - Google Patents
端部が含浸封止された多孔質セラミックス中空糸の製造法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、端部が含浸封止された
多孔質セラミックス中空糸の製造法に関する。更に詳し
くは、多孔質中空糸端部またはそれをモジュ−ル化した
束着端部を含浸封止することにより、その部分からの液
体透過を防止せしめた多孔質セラミックス中空糸の製造
法に関する。
多孔質セラミックス中空糸の製造法に関する。更に詳し
くは、多孔質中空糸端部またはそれをモジュ−ル化した
束着端部を含浸封止することにより、その部分からの液
体透過を防止せしめた多孔質セラミックス中空糸の製造
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、各種のロ過分野で耐熱・耐食
性にすぐれた多孔質セラミックス中空糸がモジュール化
されて用いられている。このような多孔質セラミックス
中空糸においては、ロ過時にその束着端部の肉厚部分を
ロ液と被処理液とが透過し、両者が接触、混合した状態
となることがある。そのような状態を避けるため、多孔
質中空糸の束着端部に封止剤を含浸封止させ、その部分
だけを無孔化させることが行われている。
性にすぐれた多孔質セラミックス中空糸がモジュール化
されて用いられている。このような多孔質セラミックス
中空糸においては、ロ過時にその束着端部の肉厚部分を
ロ液と被処理液とが透過し、両者が接触、混合した状態
となることがある。そのような状態を避けるため、多孔
質中空糸の束着端部に封止剤を含浸封止させ、その部分
だけを無孔化させることが行われている。
【0003】ところで、このような用途に用いられる多
孔質セラミックス中空糸は、それのロ過特性を向上させ
るために、その内壁面などにロ過特性にすぐれた薄膜層
を形成させて用いられることが多い。このような薄膜層
の形成は、薄膜形成成分の粉体のスラリを多孔質中空糸
の一面上にコーティングし、これを焼成する手段がとら
れている。しかしながら、一般にスラリ中の粒子が大き
いため、このようにして形成される薄膜層の細孔径は大
きく、従って微細な細孔径を有する薄膜層の形成は概し
て困難である。
孔質セラミックス中空糸は、それのロ過特性を向上させ
るために、その内壁面などにロ過特性にすぐれた薄膜層
を形成させて用いられることが多い。このような薄膜層
の形成は、薄膜形成成分の粉体のスラリを多孔質中空糸
の一面上にコーティングし、これを焼成する手段がとら
れている。しかしながら、一般にスラリ中の粒子が大き
いため、このようにして形成される薄膜層の細孔径は大
きく、従って微細な細孔径を有する薄膜層の形成は概し
て困難である。
【0004】そこで本出願人は先に、多孔質セラミック
ス中空糸の管内へ酸化物セラミックス形成性ゾルを供給
して強制的にロ過させ、それを乾燥させた後焼成し、こ
の中空糸内壁面へ微細な細孔径を有する酸化物セラミッ
クス薄膜を積層させる方法を提案している(特願平3-504
38号および同3-208461号)。
ス中空糸の管内へ酸化物セラミックス形成性ゾルを供給
して強制的にロ過させ、それを乾燥させた後焼成し、こ
の中空糸内壁面へ微細な細孔径を有する酸化物セラミッ
クス薄膜を積層させる方法を提案している(特願平3-504
38号および同3-208461号)。
【0005】このようにして得られる内壁面に薄膜を積
層させた多孔質セラミックス中空糸の場合にも、その端
部ならびに束着端部を封止剤で無孔化する必要が認めら
れる。封止剤としては、耐食性にすぐれていること、有
害組成を含まないことなどから、B2O3・Na2O、SiO2・Al
2O3などが用いられている。これらの封止剤を用いる場
合には、コーティング後の焼成温度が高い程耐食性にす
ぐれたものとなるため、一般に約1000〜1500℃という焼
成温度が用いられている。
層させた多孔質セラミックス中空糸の場合にも、その端
部ならびに束着端部を封止剤で無孔化する必要が認めら
れる。封止剤としては、耐食性にすぐれていること、有
害組成を含まないことなどから、B2O3・Na2O、SiO2・Al
2O3などが用いられている。これらの封止剤を用いる場
合には、コーティング後の焼成温度が高い程耐食性にす
ぐれたものとなるため、一般に約1000〜1500℃という焼
成温度が用いられている。
【0006】一方、前記方法による中空糸内壁面への酸
化物セラミックス薄膜形成時の焼成温度は、微細孔構造
を得るためには約300〜800℃、好ましくは約400〜500℃
でなければならない。このような薄膜積層多孔質中空糸
ならびに束着端部に、上記封止剤の焼成温度を適用する
と、薄膜層部分も約1000〜1500℃で焼成されることにな
り、微細孔構造が損なわれる結果となる。
化物セラミックス薄膜形成時の焼成温度は、微細孔構造
を得るためには約300〜800℃、好ましくは約400〜500℃
でなければならない。このような薄膜積層多孔質中空糸
ならびに束着端部に、上記封止剤の焼成温度を適用する
と、薄膜層部分も約1000〜1500℃で焼成されることにな
り、微細孔構造が損なわれる結果となる。
【0007】従って、このような事情の下では、薄膜お
よび封止剤の少なくとも一方の特性を犠牲にした焼成温
度を採らざるを得ない。このような問題を回避するため
に、まず封止剤を適用し、焼成した後、薄膜層を焼成形
成させることも考えられるが、この方法では用いられる
ディップコーティング法に起因して、特に薄膜層の封止
部位との境界が不完全になりあるいは弱くなり、その結
果クラック、ピンホールや剥離が発生するようになる。
よび封止剤の少なくとも一方の特性を犠牲にした焼成温
度を採らざるを得ない。このような問題を回避するため
に、まず封止剤を適用し、焼成した後、薄膜層を焼成形
成させることも考えられるが、この方法では用いられる
ディップコーティング法に起因して、特に薄膜層の封止
部位との境界が不完全になりあるいは弱くなり、その結
果クラック、ピンホールや剥離が発生するようになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、酸化
物セラミックス薄膜を内壁面に積層させた多孔質セラミ
ックス中空糸の端部またはそれをモジュ−ル化した束着
端部を封止剤で含浸封止させる際、焼成温度の低い封止
剤を用い、内壁面に既に積層されている微細な酸化物薄
膜の特性を損なわせることなく、端部が含浸封止された
多孔質セラミックス中空糸を製造する方法を提供するこ
とにある。
物セラミックス薄膜を内壁面に積層させた多孔質セラミ
ックス中空糸の端部またはそれをモジュ−ル化した束着
端部を封止剤で含浸封止させる際、焼成温度の低い封止
剤を用い、内壁面に既に積層されている微細な酸化物薄
膜の特性を損なわせることなく、端部が含浸封止された
多孔質セラミックス中空糸を製造する方法を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
酸化物セラミックス薄膜を内壁面に積層させた多孔質セ
ラミックス中空糸の端部をシリカゾル中に浸漬し、乾燥
させた後、約300〜500℃で焼成して端部が含浸封止され
た多孔質セラミックス中空糸を製造することによって達
成される。この際、酸化物薄膜積層多孔質セラミックス
中空糸は、モジュール化状態でも用いられる。
酸化物セラミックス薄膜を内壁面に積層させた多孔質セ
ラミックス中空糸の端部をシリカゾル中に浸漬し、乾燥
させた後、約300〜500℃で焼成して端部が含浸封止され
た多孔質セラミックス中空糸を製造することによって達
成される。この際、酸化物薄膜積層多孔質セラミックス
中空糸は、モジュール化状態でも用いられる。
【0010】酸化物セラミックス薄膜を内壁面に積層さ
せた多孔質セラミックス中空糸は、例えば多孔質セラミ
ックス中空糸の管内へ酸化物セラミックス形成性ゾルを
供給して強制的にロ過させ、それを乾燥させた後焼成
し、多孔質セラミックス中空糸内壁面へ酸化物セラミッ
クス薄膜を積層させることによって得られる。
せた多孔質セラミックス中空糸は、例えば多孔質セラミ
ックス中空糸の管内へ酸化物セラミックス形成性ゾルを
供給して強制的にロ過させ、それを乾燥させた後焼成
し、多孔質セラミックス中空糸内壁面へ酸化物セラミッ
クス薄膜を積層させることによって得られる。
【0011】多孔質セラミックス中空糸としては、一般
にAl2O3、Y2O3、MgO、SiO2、Si3N4、ZrO2などの粒子を
分散させた高分子物質の有機溶媒溶液を用い、それを乾
湿式紡糸した後焼成して得られる、孔径が約0.1〜6μ
m、好ましくは約0.2〜2μmのものが用いられる。
にAl2O3、Y2O3、MgO、SiO2、Si3N4、ZrO2などの粒子を
分散させた高分子物質の有機溶媒溶液を用い、それを乾
湿式紡糸した後焼成して得られる、孔径が約0.1〜6μ
m、好ましくは約0.2〜2μmのものが用いられる。
【0012】これらの多孔質セラミックス中空糸の管内
へは酸化物セラミックス形成性ゾルが供給され、強制的
にゾルをロ過させる。酸化物セラミックス形成性ゾルと
しては、Al2O3、Y2O3、MgO、SiO2、ZrO2、TiO2、SnO2、
La2O3、CeO2、InO2、ThO2などの酸化物薄膜が焼成によ
って形成される金属水酸化物ゾルが用いられる。
へは酸化物セラミックス形成性ゾルが供給され、強制的
にゾルをロ過させる。酸化物セラミックス形成性ゾルと
しては、Al2O3、Y2O3、MgO、SiO2、ZrO2、TiO2、SnO2、
La2O3、CeO2、InO2、ThO2などの酸化物薄膜が焼成によ
って形成される金属水酸化物ゾルが用いられる。
【0013】このような各種酸化物セラミックス形成性
ゾルにおいて、例えば焼成によってAl2O3薄膜を形成さ
せるゾルとしては、ベーマイト(γ-AlOOH)ゾルが用いら
れる。ベーマイトゾルは、アルミニウムイソプロポキシ
ドを100倍モル量の蒸留水中で75℃以上に加熱し、加水
分解させた後、アルミニウムに対して0.07〜0.20倍モル
量の塩酸などを添加し、95℃で解こうさせることにより
調製される。
ゾルにおいて、例えば焼成によってAl2O3薄膜を形成さ
せるゾルとしては、ベーマイト(γ-AlOOH)ゾルが用いら
れる。ベーマイトゾルは、アルミニウムイソプロポキシ
ドを100倍モル量の蒸留水中で75℃以上に加熱し、加水
分解させた後、アルミニウムに対して0.07〜0.20倍モル
量の塩酸などを添加し、95℃で解こうさせることにより
調製される。
【0014】これらのゾルの供給に先立って、多孔質セ
ラミックス中空糸の細孔内を蒸留水で脱気置換する前処
理工程を適用すると、より均一な膜厚の酸化物セラミッ
クス薄膜を積層することができる。また、積層される薄
膜の膜厚は、ロ過時間によってコントロールすることが
できる。
ラミックス中空糸の細孔内を蒸留水で脱気置換する前処
理工程を適用すると、より均一な膜厚の酸化物セラミッ
クス薄膜を積層することができる。また、積層される薄
膜の膜厚は、ロ過時間によってコントロールすることが
できる。
【0015】ロ過は、中空糸の他端側を閉塞させた状態
で、加圧、減圧もしくはこれらを併用することにより行
われる。このように、閉塞系にポンプを用いてゾルを供
給し、強制ロ過を行う方法をとると、系内圧が徐々に上
昇し、この圧が高くなると、急激な積層膜厚の増大とな
り、亀裂、不均一な積層膜が形成される危険性などが高
くなってくる。
で、加圧、減圧もしくはこれらを併用することにより行
われる。このように、閉塞系にポンプを用いてゾルを供
給し、強制ロ過を行う方法をとると、系内圧が徐々に上
昇し、この圧が高くなると、急激な積層膜厚の増大とな
り、亀裂、不均一な積層膜が形成される危険性などが高
くなってくる。
【0016】このことと関連して、ポンプの流量の微妙
な変化に対応して、ロ過時の圧力条件が微妙に異なり、
その結果として積層膜厚の再現性にも悪影響を及ぼすこ
とがある。
な変化に対応して、ロ過時の圧力条件が微妙に異なり、
その結果として積層膜厚の再現性にも悪影響を及ぼすこ
とがある。
【0017】この対策としては、酸化物セラミックス形
成性ゾル供給源と多孔質セラミックス中空糸との間に、
供給ゾルの流量およびこれによる圧力変動を抑制するヘ
ッドを設けたロ過装置系を用い、即ちロ過時にかけたい
圧力に相当するヘッドを設けた系でロ過する方法がとら
れる。
成性ゾル供給源と多孔質セラミックス中空糸との間に、
供給ゾルの流量およびこれによる圧力変動を抑制するヘ
ッドを設けたロ過装置系を用い、即ちロ過時にかけたい
圧力に相当するヘッドを設けた系でロ過する方法がとら
れる。
【0018】酸化物セラミックス形成性ゾルの多孔質セ
ラミックス中空糸管内への供給は、パルス供給によって
も行うことができる。パルス供給は、多孔質セラミック
ス中空糸の両端部から加圧状態のゾルを供給し、徐々に
これら両端部に加圧差を設け、そこにゾルの移動速度を
生ぜしめることにより行われ、これによりゾルは強制的
にロ過され、中空糸内壁面へ堆積する。
ラミックス中空糸管内への供給は、パルス供給によって
も行うことができる。パルス供給は、多孔質セラミック
ス中空糸の両端部から加圧状態のゾルを供給し、徐々に
これら両端部に加圧差を設け、そこにゾルの移動速度を
生ぜしめることにより行われ、これによりゾルは強制的
にロ過され、中空糸内壁面へ堆積する。
【0019】ロ過終了後は、室温での乾燥を行い、用い
られた金属酸化物の種類に応じて、それの酸化物を形成
させる温度、一般には約300〜800℃での焼成が行われ
る。このような一連の操作、即ちゾルの強制的ロ過-乾
燥-焼成という一連の工程は1回行うのみで、所望の膜
厚の酸化物セラミックス薄膜を短時間で容易に多孔質セ
ラミックス中空糸の内壁面に積層させることができる。
られた金属酸化物の種類に応じて、それの酸化物を形成
させる温度、一般には約300〜800℃での焼成が行われ
る。このような一連の操作、即ちゾルの強制的ロ過-乾
燥-焼成という一連の工程は1回行うのみで、所望の膜
厚の酸化物セラミックス薄膜を短時間で容易に多孔質セ
ラミックス中空糸の内壁面に積層させることができる。
【0020】得られた酸化物セラミックス薄膜積層多孔
質セラミックス中空糸は、そのままあるいはモジュール
化状態において、中空糸の端部、一般には約10〜30mmの
部分をシリカゾル中に浸漬し、約1〜30秒間程度接触さ
せた後引き上げ、約100〜200℃で約0.5〜2時間程度乾燥
させた後、約300〜500℃で約1〜10時間程度焼成され
る。このような一連の工程は、必要に応じて複数回くり
返して行われる。なお、ここで用いられるシリカゾル
は、テトラエトキシシラン-水-硝酸(モル比1:10:0.1)
混合物を、室温、撹拌下で加水分解することにより調製
される。
質セラミックス中空糸は、そのままあるいはモジュール
化状態において、中空糸の端部、一般には約10〜30mmの
部分をシリカゾル中に浸漬し、約1〜30秒間程度接触さ
せた後引き上げ、約100〜200℃で約0.5〜2時間程度乾燥
させた後、約300〜500℃で約1〜10時間程度焼成され
る。このような一連の工程は、必要に応じて複数回くり
返して行われる。なお、ここで用いられるシリカゾル
は、テトラエトキシシラン-水-硝酸(モル比1:10:0.1)
混合物を、室温、撹拌下で加水分解することにより調製
される。
【0021】
【発明の効果】微細孔を有する酸化物セラミックス薄膜
を内壁面に積層させた多孔質セラミックス中空糸の端部
またはそれをモジュ−ル化した束着端部を含浸封止させ
る際、約300〜500℃という低い焼成温度で済むシリカゾ
ルを用いることにより、内壁面に既に積層されている酸
化物セラミックス薄膜層のロ過特性を損なわせずに、多
孔質中空糸の端部封止を行うことができる。
を内壁面に積層させた多孔質セラミックス中空糸の端部
またはそれをモジュ−ル化した束着端部を含浸封止させ
る際、約300〜500℃という低い焼成温度で済むシリカゾ
ルを用いることにより、内壁面に既に積層されている酸
化物セラミックス薄膜層のロ過特性を損なわせずに、多
孔質中空糸の端部封止を行うことができる。
【0022】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0023】参考例 多孔質アルミナ中空糸(平均細孔径0.15μm、気孔率38
%、外径2mm、内径1.5mm)内に、テトラエトキシシラン50
g、70%硝酸1mlおよび水216mlを室温条件下で撹拌し、
加水分解させて調製したシリカゾルを、20秒間大気圧下
で流通させ、200℃で乾燥、400℃で1時間焼成という一
連の工程を4回くり返して行った。
%、外径2mm、内径1.5mm)内に、テトラエトキシシラン50
g、70%硝酸1mlおよび水216mlを室温条件下で撹拌し、
加水分解させて調製したシリカゾルを、20秒間大気圧下
で流通させ、200℃で乾燥、400℃で1時間焼成という一
連の工程を4回くり返して行った。
【0024】得られたシリカ薄膜積層多孔質アルミナ中
空糸について、純水透過性能を測定したところ、ゲージ
圧1.5kgf/cm2で純水透過は認められなかった。即ち、シ
リカ薄膜層は、透水性を有していないことが示される。
空糸について、純水透過性能を測定したところ、ゲージ
圧1.5kgf/cm2で純水透過は認められなかった。即ち、シ
リカ薄膜層は、透水性を有していないことが示される。
【0025】比較例1 参考例で用いられた多孔質アルミナ中空糸内で、ベーマ
イトゾル(Alとしての濃度0.5モル/リットル)の強制ロ過
を5.5分間行い、室温下で12時間乾燥させた後、500℃で
10時間焼成し、中空糸内壁面上に厚さ4.4μmのγ-アル
ミナ薄膜を積層させた。
イトゾル(Alとしての濃度0.5モル/リットル)の強制ロ過
を5.5分間行い、室温下で12時間乾燥させた後、500℃で
10時間焼成し、中空糸内壁面上に厚さ4.4μmのγ-アル
ミナ薄膜を積層させた。
【0026】このγ-アルミナ薄膜積層多孔質アルミナ
中空糸について、ポリエチレングリコールを用いての分
画試験を行ったところ、分画分子量は5000で、阻止率は
90%であった。
中空糸について、ポリエチレングリコールを用いての分
画試験を行ったところ、分画分子量は5000で、阻止率は
90%であった。
【0027】比較例2 比較例1において、焼成条件を1000℃で2時間に変更し
た。得られたγ-アルミナ薄膜積層多孔質アルミナ中空
糸は、同様の分画試験で、分子量20000迄のポリエチレ
ングリコールをすべて透過させ、分画性能を示さなかっ
た。
た。得られたγ-アルミナ薄膜積層多孔質アルミナ中空
糸は、同様の分画試験で、分子量20000迄のポリエチレ
ングリコールをすべて透過させ、分画性能を示さなかっ
た。
【0028】実施例 比較例1で得られたγ-アルミナ薄膜積層多孔質アルミ
ナ中空糸の両端部(20mm)を、参考例で用いられたシリカ
ゾル中にそれぞれ30秒間ずつ浸漬し、200℃で30分間乾
燥させた後、400℃で1時間焼成するという一連の工程
を4回くり返して行った。
ナ中空糸の両端部(20mm)を、参考例で用いられたシリカ
ゾル中にそれぞれ30秒間ずつ浸漬し、200℃で30分間乾
燥させた後、400℃で1時間焼成するという一連の工程
を4回くり返して行った。
【0029】このようにして得られた端部含浸封止γ-
アルミナ薄膜積層多孔質アルミナ中空糸について、分画
試験を行ったところ、分画分子量は5000であった。
アルミナ薄膜積層多孔質アルミナ中空糸について、分画
試験を行ったところ、分画分子量は5000であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 41/87 C04B 41/87 Z
Claims (3)
- 【請求項1】 酸化物セラミックス薄膜を内壁面に積層
させた多孔質セラミックス中空糸の端部をシリカゾル中
に浸漬し、乾燥させた後、約300〜500℃で焼成すること
を特徴とする端部が含浸封止された多孔質セラミックス
中空糸の製造法。 - 【請求項2】 酸化物セラミックス薄膜積層多孔質セラ
ミックス中空糸がモジュール化状態で用いられる請求項
1記載の端部が含浸封止された多孔質セラミックス中空
糸の製造法。 - 【請求項3】 酸化物セラミックス薄膜を内壁面に積層
させた多孔質セラミックス中空糸として、多孔質セラミ
ックス中空糸内に酸化物セラミックス形成性ゾルを供給
して強制的にロ過させ、それを乾燥させた後焼成して得
られたものが用いられる請求項1または2記載の端部が
含浸封止された多孔質セラミックス中空糸の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4058896A JP2946925B2 (ja) | 1992-02-12 | 1992-02-12 | 端部が含浸封止された多孔質セラミックス中空糸の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP4058896A JP2946925B2 (ja) | 1992-02-12 | 1992-02-12 | 端部が含浸封止された多孔質セラミックス中空糸の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05221752A JPH05221752A (ja) | 1993-08-31 |
JP2946925B2 true JP2946925B2 (ja) | 1999-09-13 |
Family
ID=13097563
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Cited By (1)
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CN109957857A (zh) * | 2017-12-14 | 2019-07-02 | 吉林建筑大学 | 一种可磁分离光催化同轴纳米带及其制备工艺 |
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