JPH112261A - ドラムブレーキ装置のホイールシリンダ - Google Patents

ドラムブレーキ装置のホイールシリンダ

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JPH112261A
JPH112261A JP9158727A JP15872797A JPH112261A JP H112261 A JPH112261 A JP H112261A JP 9158727 A JP9158727 A JP 9158727A JP 15872797 A JP15872797 A JP 15872797A JP H112261 A JPH112261 A JP H112261A
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JP
Japan
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cylinder body
piston
boot
piston rod
driving
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JP9158727A
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Toshifumi Maehara
利史 前原
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単かつ安価にブーツを装備することがで
き、また、ブーツの装備のために駆動ピストンの軸方向
の寸法が短縮されることのないホイールシリンダを得
る。 【解決手段】 シリンダボディ24とピストンロッド3
0、31との間の隙間を塞ぐブーツ70は、弾性変形部
71の両端に略リング状の固定部76、77を装備した
構成で、一端側の固定部77を前記シリンダボディ24
とアンカープレート34、35に挟持させると共に、他
端側の固定部76を各ピストンロッド30、31に装備
された段差79に係止させることで、前記シリンダボデ
ィ24とピストンロッド30、31との間に保持され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両等に搭載され
るドラムブレーキ装置のホイールシリンダに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】車両等に使用されるドラムブレーキ装置
は、円筒形のドラム内空間に対向配備された一対のブレ
ーキシューを、これらの一対のブレーキシューの対向端
間に配設されたホイールシリンダにより拡開させること
で、一対のブレキシューがドラムの内周に押し付けられ
た制動状態を得る。
【0003】前記ホイールシリンダは、一般に、マスタ
シリンダから液圧が供給されるシュー駆動用圧力室と、
このシュー駆動用圧力室に供給される液圧によって各ブ
レーキシューの端部に向けて進退駆動される駆動ピスト
ンと、駆動ピストンの先端側に装備されて駆動ピストン
と一体に進退動作するピストンロッドと、前記駆動ピス
トンを摺動可能に支持すると共に前記シュー駆動用圧力
室を画成するシリンダボディとを装備した構成からな
る。
【0004】そして、このようなホイールシリンダで
は、塵埃等の異物が前記ピストンロッドとシリンダボデ
ィとの間の隙間から、シリンダボディ内に侵入すると、
前記駆動ピストンが摺動するシリンダボディの内面や前
記駆動ピストンの外周面が侵入した異物によって傷つい
て、液漏れや、制動性能の低下等の不都合が発生する虞
がある。そこで、従来より、前記ピストンロッドとシリ
ンダボディとの間の隙間を塞いでシリンダボディ内への
異物の進入を防止するブーツが装備されている。
【0005】このようなブーツは、通常、蛇腹管状に形
成されて前記ピストンロッドの進退動作に応じて伸長可
能な弾性変形部と、その両端にリング状の固定部とを有
した単純な構成となっている。そして、このようなブー
ツの取り付け構造としては、例えば特公昭49−138
33号公報にも記載のように、前記ピストンロッドを挿
通させた状態で一方の固定部をシリンダボディの端部外
周に周設されている係合溝に嵌合させると共に、他方の
固定部をピストンロッドの外周部に周設されている係合
溝に嵌合させる構造が普及している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述したブ
ーツの取り付け構造は、シリンダボディの端部が露出
し、かつ、シリンダボディの端部からピストンロッドの
端部が突出している場合でなければ、採用できない。
【0007】従って、例えば、ホイールシリンダが、前
記シリンダボディの端部にアンカー反力を受けるアンカ
ープレートを装備していて、前記ピストンロッドがアン
カープレート内に入り込んでしまう構造の場合には、前
述したような従来のブーツの取り付け構造を採用するこ
とができず、結局、ブーツの組み付けのために、シリン
ダボディ内に複雑な加工が必要になってコストの増大を
招くという問題が生じる。また、ブーツの固定部を嵌合
させる係合溝をシリンダボディの内周面に確保しなけれ
ばならないために、駆動ピストンの軸方向の寸法を短縮
しなければならず、駆動ピストンの軸方向の寸法の短縮
によって、駆動ピストンの円滑な摺動動作が犠牲にされ
る虞もあった。
【0008】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
シリンダボディの端部に、アンカー反力を受けるアンカ
ープレートが装備されたドラムブレーキ装置のホイール
シリンダであって、ピストンロッドとシリンダボディと
の間の隙間を塞ぐブーツの装備のためにシリンダボディ
等に複雑な加工を必要とせず、簡単かつ安価にブーツを
装備することができ、また、ブーツの装備のために駆動
ピストンの軸方向の寸法が短縮されることを抑えて、駆
動ピストンの摺動性能の低下を防止することができるド
ラムブレーキ装置のホイールシリンダを提供することを
目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係るドラムブレーキ装置のホイールシリンダ
は、ドラム内空間に対向配備される一対のブレーキシュ
ーの対向端間に配設されたドラムブレーキ装置のホイー
ルシリンダであって、シュー駆動用圧力室に供給される
液圧によって前記ブレーキシューをドラムに押圧する駆
動ピストンと、該駆動ピストンの先端側に装備されて該
駆動ピストンと一体に進退動作するピストンロッドと、
前記駆動ピストンを摺動可能に支持すると共に前記シュ
ー駆動用圧力室を画成するシリンダボディと、前記シリ
ンダボディの端部に装備されて前記駆動ピストンに作用
するアンカー反力を受けるアンカープレートと、前記ピ
ストンロッドとシリンダボディとの間の隙間を塞いでシ
リンダボディ内への異物の侵入を防止するブーツとを具
備し、前記ピストンロッドが挿通するアンカープレート
の内周部には、前記ピストンロッドの進退動作時に伸長
する前記ブーツの弾性変形部を収容するための凹部を形
成し、前記ブーツは、前記弾性変形部の両端に略リング
状の固定部を備え、前記弾性変形部の一端側の固定部を
前記シリンダボディとアンカープレートに挟持させると
共に、前記弾性変形部の他端側の固定部を各ピストンロ
ッドに設けた段差に係止させることで、前記シリンダボ
ディとピストンロッドとの間に保持させたことを特徴と
する。
【0010】上記構成によれば、ブーツは、弾性変形部
の両端にリング状の固定部を装備した簡単な構造でよ
い。そして、このブーツを組み付けるためにシリンダボ
ディやアンカープレートやピストンロッドに施す加工
は、例えば、前記ブーツの弾性変形部を収容する前記凹
部として前記アンカープレートの内端面に段差を形成す
る他、シリンダボディの端面あるいはアンカープレート
の端面のいずれか一方に、これらの端面同士が突き合さ
れた時に前記ブーツの一端側の固定部が嵌合する溝とな
る段差を形成し、さらに、ピストンロッドの外周に前記
ブーツの他端側の固定部を係止する段差を形成するだけ
でよく、いずれも、部材の端面または外周部に施す加工
で簡単に施工できる。また、ブーツの固定部を嵌合させ
る係合溝をシリンダボディの内周面に確保する必要がな
いため、駆動ピストンの軸方向の寸法の短縮が最小限で
済む。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るドラムブレー
キ装置のホイールシリンダの好適な実施の形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るホイール
シリンダが装備されたドラムブレーキ装置の一実施形態
の断面図、図2は図1における要部の拡大図、図3は図
2に示したホイールシリンダで使用している弁体の分解
斜視図、図4は図2に示したホイールシリンダにおいて
弁体が流路を閉じた状態を示す要部の拡大断面図であ
る。
【0012】このドラムブレーキ装置1は、所謂デュオ
サーボ式と呼ばれるもので、円筒形のドラム内の空間に
対向配備されるプライマリ・シュー3とセカンダリ・シ
ュー4との一対のブレーキシュー3、4と、対向するこ
れらの一対のブレーキシュー3、4の一方の対向端間に
配設されてこれら各ブレーキシュー3、4を拡開するホ
イールシリンダ5と、これらの一対のブレーキシュー
3、4の他方の対向端間に配設されてプライマリ・シュ
ー3の出力をセカンダリ・シュー4に入力する不図示の
アジャスタと、これらの構成部材を支持するバッキング
プレート7とを備えている。
【0013】一対のブレーキシュー3、4は、ドラムの
内周面に沿う円弧板状のリム3a、4aと、これらのリ
ム3a、4aから内径側に張り出したウェブ3b、4b
と、前記リム3a、4aの外周に貼着されたライニング
3c、4cとからなる。そして、それぞれのブレーキシ
ュー3、4は、ドラムの内周面に向かって進退可能に、
バッキングプレート7に取り付けられている。また、バ
ッキングプレート7上の一対のブレーキシュー3、4の
互いに対向した各端部同士は、不図示のリターンスプリ
ングによって、互いに接近する方向(即ち、ドラムから
離間する方向)に付勢されている。
【0014】前記バッキングプレート7上には、駐車ブ
レーキを構成するストラットや、パーキングレバーも組
込まれ、前記一対のブレーキシュー3、4は前記パーキ
ングレバーの操作によってもドラムに押圧可能にされて
いる。
【0015】前記アジャスタは、各ブレーキシュー3、
4のライニング3c、4cの摩耗の進行に応じて、これ
らのブレーキシュー3、4の端部間の間隔を調整するも
のである。アジャスタスプリングにより先端がアジャス
タ上の調整用歯車に当接されたアジャスタレバーの動作
で、ブレーキシュー3、4の端部間の間隔を自動調整す
るように構成されている。
【0016】前記ホイールシリンダ5は、ブレーキの効
きの安定性が低いという従来のデュオサーボ式のドラム
ブレーキ装置の難点を解消するべく、工夫を凝らしたも
のである。
【0017】具体的には、前記ホイールシリンダ5は、
図2に示すように、シュー駆動用圧力室10に臨んで対
向配置されて該シュー駆動用圧力室10に供給される液
圧によって各ブレーキシュー3、4の端部に向けて進退
駆動される一対の駆動ピストン12、13と、これらの
駆動ピストン12、13を押圧可能に各駆動ピストン1
2、13の先端面に当接して装備されたピストンロッド
30、31と、これらの各ピストンロッド30、31の
端部に対向するブレーキシュー3、4の端部と前記ピス
トンロッド30、31の端面とに挟持されて前記駆動ピ
ストン12、13とブレーキシュー3、4の端部との間
での押圧力伝達手段として機能するアンカーピン15
と、前記シュー駆動用圧力室10よりもドラムの中心側
に寄った位置に装備されてブレーキ操作に応じた液圧を
発生するマスタシリンダ(M/C)からの液圧を受ける
制御用圧力室16と、該制御用圧力室16内に装備され
て前記シュー駆動用及び制御用圧力室10、16相互を
連通している流路18を開閉する弁体19と、前記一対
の駆動ピストン12、13よりもドラムの中心側でこれ
らの駆動ピストン12、13と並列配置となるように基
端側を前記制御用圧力室16に臨ませて配置された制御
ピストン22と、この制御ピストン22や一対の駆動ピ
ストン12、13を摺動可能に支持すると共に前述の各
圧力室10、16を画成しているシリンダボディ24
と、前記ピストンロッド30、31の周囲を塞ぐように
前記シリンダボディ24の端部に装備されて、前記ピス
トンロッド30、31を介して前記駆動ピストン12、
13に作用するアンカー反力が一定以上になるとアンカ
ー反力を受けるアンカープレート34、35と、前記ピ
ストンロッド30、31とシリンダボディ24との間の
隙間を塞いでシリンダボディ24内への異物の侵入を防
止するブーツ70とを有して構成されている。
【0018】車両の前進走行時のドラム回転方向を図2
の矢印(イ)方向とすると、プライマリ・シュー3側の
シリンダボディ24端部に装備されたアンカープレート
34は、後進走行時にアンカー反力を受け、セカンダリ
・シュー4側のシリンダボディ24端部に装備されたア
ンカープレート35は、前進走行時にアンカー反力を受
ける。
【0019】また、前進走行時にアンカー反力を受ける
アンカープレート35側には、一端が前記ピストンロッ
ド31の先端部側に位置すると共に他端が前記制御ピス
トン22の先端側に位置して、アンカー反力によって前
記ピストンロッド31が一定以上シュー駆動用圧力室1
0側に押し込められた時(即ち、アンカー反力が所定の
倍率を越える時)に、ブレーキシュー4の端部が当接し
て該セカンダリ・シュー4からアンカー反力を受けるて
こ部材25が装備されている。このてこ部材25は、セ
カンダリ・シュー4から受けたアンカー反力を、ピスト
ンロッド26を介して前記制御ピストン22に伝達す
る。
【0020】各駆動ピストン12、13は、外周部のシ
ール溝に装備された環状のシール部材27により、シリ
ンダボディ24との間の液密が保持されている。また、
各駆動ピストン12、13の先端部が、各ピストンロッ
ド30、31及びアンカーピン15を介して各ブレーキ
シュー3、4に当接した状態が維持されるように、これ
らの駆動ピストン12、13の基端部が対向するシュー
駆動用圧力室10内には、各駆動ピストン12、13相
互を互いに離間する方向に付勢するスプリング(圧縮コ
イルばね)29が装備されている。なお、シュー駆動用
圧力室10にはエアー抜き用の封止栓10aが装備され
ている。
【0021】各アンカーピン15は、軸線をドラム軸方
向に向けた円柱状に設けられていて、外周の一側が各ピ
ストンロッド30、31の端部に形成された円弧面30
a、31aに嵌合し、外周の他側が各ブレーキシュー
3、4の端部に形成された円弧面3d、4dに嵌合して
いる。
【0022】前記制御ピストン22は、その外周部のシ
ール溝に装備された環状のシール部材33を介して、シ
リンダボディ24に液密に摺動可能に保持されている。
前記シール部材33は、前記流路18を介して前記シュ
ー駆動用圧力室10に連通するシリンダボディ24上の
流路24bと、前記制御用圧力室16との間が、前記制
御ピストン22の周囲のクリアランスにより連通状態に
なることを防止する。前記制御ピストン22は、前記制
御用圧力室16内に装備されたスプリング(圧縮コイル
ばね)32によっててこ部材25側に付勢されており、
先端側をシリンダボディ24に連結固定されているアン
カープレート35に略筒状のプラグ39を介して当接す
ることで、突出量が規制されている。
【0023】以上の制御ピストン22は、前述のてこ部
材25を介して先端側に作用する押圧力F2 が基端側に
作用する液圧よりも大きくなると、制御用圧力室16側
に押し戻されて、前記弁体19により流路18が閉塞さ
れた状態となる。
【0024】前記弁体19は、アンカー反力が規定値に
達して前記てこ部材25を介して制御ピストン22が弁
体19側に変位すると、前記制御ピストン22に穿設さ
れている流路18を閉塞するもので、ゴム材料により一
体成形された弁本体40と、該弁本体40に嵌着された
金属製のホルダー42とから構成されている。
【0025】そして、前記弁本体40は、図3にも示す
ように、前記流路18の途中に形成されたすり鉢形の弁
座部43に着座して流路18を塞ぐ略半球形の弁頭部4
4と、該弁頭部44の基端側に連なると共に外径が前記
弁頭部44よりも大きな柱状を成した把持部45とを具
備した構成からなる。さらに、前記把持部45の途中に
は、前記流路18側に向けた付勢力を受ける鍔部46が
装備されている。
【0026】前記ホルダー42は、中央には前記弁頭部
44を挿通させる開口47が形成された円盤状をなして
前記弁頭部44と把持部45との境界部の段差部に面接
触する端面被覆部48と、該端面被覆部48の周縁部か
ら延出して前記把持部45の外周に嵌合する筒状部49
と、該筒状部49の周端部から径方向に張り出して前記
鍔部46に当接する鍔部当接部50とを具備して構成さ
れる。
【0027】以上の弁体19は、前記制御ピストン22
を付勢しているスプリング32によって前記制御用圧力
室16の内底部に押圧固定された弁保持用スリーブ52
によって、前記流路18側に摺動可能に保持され、且
つ、前記弁保持用スリーブ52内に装備されたスプリン
グ(圧縮コイルばね)54により、前記流路18側に付
勢されている。前記弁保持用スリーブ52は、流路18
側の端面に、前記ホルダー42の鍔部当接部50が当接
することによって、前記弁体19の最大突出位置を規制
する係止部55を有している。
【0028】前述の各ピストンロッド30、31が挿通
する各アンカープレート34、35の内周部には、前記
ピストンロッド30、31の進退動作時に伸長する前記
ブーツ70の弾性変形部71を収容するための凹部7
3、74が装備されている。これらの凹部73、74
は、シリンダボディ24の端面に当接する各アンカープ
レート34、35の内端面側から、前記ピストンロッド
30、31を挿通させる貫通孔の周縁を座ぐって、段差
部を形成することにより提供されている。
【0029】また、前記ブーツ70は、前記弾性変形部
71の内周部及び外周部の両端部にに略リング状の固定
部76、77を装備した構成で、ゴム材料で一体成形さ
れている。そして、該ブーツ70は、外周側の固定部7
7を前記シリンダボディ24とアンカープレート34、
35に挟持させると共に、内周側の固定部76を各ピス
トンロッド30、31に装備された段差79に係止させ
ることで、前記シリンダボディ24とピストンロッド3
0、31との間に保持されている。前記シリンダボディ
24の両端面には、アンカープレート34、35が組み
付けられた時に、前記ブーツ70の外周部の固定部77
が嵌合する係合溝となる段差78が形成されている。
【0030】なお、図2において、アンカーピン15と
各ピストンロッド30、31との接触面上に記した×印
A、Bは、それぞれ、アンカー反力の作用時における各
アンカーピン15とピストンロッド30、31との接触
箇所を示す。また、アンカープレート35の外端面とて
こ部材25との接触面上に記した×印Cは、アンカー反
力が所定の倍率を越えるときに、てこ部材25を介して
アンカープレート35にアンカー反力が作用する位置を
示している。
【0031】また、詳述はしないが、前記制御ピストン
22に繋がるピストンロッド26と、前記制御ピストン
22が摺動するシリンダとして機能するプラグ39との
間にも、これらのピストンロッド26とプラグ39との
間の隙間を塞ぐブーツ80が装備されている。そして、
このブーツ80も、前述のブーツ70と同様に弾性変形
部の内周及び外周にリング状の固定部を装備した構造
で、前記ブーツ70と同様の取り付け構造で、これらの
ピストンロッド26とプラグ39との間に保持されてい
る。
【0032】以上のホイールシリンダ5では、例えば前
進走行時に、セカンダリ・シュー4からアンカーピン1
5を介して駆動ピストン13に加わるアンカー反力がマ
スタシリンダからの入力に対して所定の倍率に達する
と、てこ部材25を介してこのアンカー反力を先端に受
けている制御ピストン22が制御用圧力室16側に変位
して、マスタシリンダからシュー駆動用圧力室10への
流路18を開閉する弁体20を閉じて、プライマリ・シ
ュー3やセカンダリ・シュー4を押圧している一対の駆
動ピストン12、13に作用している液圧を一定に保
つ。そのため、入力に対して一定倍率のアンカー反力を
安定して得られるようになり、従来のデュオサーボ式が
保有していたブレーキの効きの安定性が低いという重大
な問題を解消することができる。
【0033】また、本実施形態のホイールシリンダ5で
は、ブーツ70は弾性変形部71の内外周にリング状の
固定部76、77を装備した簡単な構造でよい。そし
て、このブーツ70を組み付けるためにシリンダボディ
24やアンカープレート34、35やピストンロッド3
0、31に施す加工は、いずれも、部材の端面または外
周部に段差を施す切削加工でよく、簡単に施工できる。
また、ブーツ70の固定部76、77を嵌合させる係合
溝をシリンダボディ24の内周面に確保する必要がない
ため、駆動ピストン12、13の軸方向の寸法の短縮が
最小限で済み、コンパクトにブーツ70を配備すること
ができる。なお、上記実施形態では、ブーツ70の外周
部の固定部77を、シリンダボディ24の両端面に形成
した段差78に係合させてアンカープレート34、35
で挟むように構成したが、この段差をアンカープレート
34、35に形成するとともに、平坦面としたシリンダ
ボディ24の両端面で固定部77を挟むように構成した
ものであってもよい。
【0034】
【発明の効果】本発明に係るドラムブレーキ装置のホイ
ールシリンダでは、ブーツは、弾性変形部の両端にリン
グ状の固定部を装備した簡単が構造でよく、また、この
ブーツを組み付けるためにシリンダボディやアンカープ
レートやピストンロッドに施す加工も、これらの各構成
部材の端面または外周部に段差を施す切削加工でよく、
簡単に施工できる。さらに、ブーツの固定部を嵌合させ
る係合溝をシリンダボディの内周面に確保する必要がな
いため、駆動ピストンの軸方向の寸法の短縮が最小限で
済む。
【0035】従って、シリンダボディの端部にアンカー
反力を受けるアンカープレートが装備されるドラムブレ
ーキ装置のホイールシリンダにおいて、ピストンロッド
とシリンダボディとの間の隙間を塞ぐブーツの装備のた
めにシリンダボディ等に複雑な加工が必要とならず、簡
単かつ安価にブーツを装備することができ、また、ブー
ツの装備のために駆動ピストンの軸方向の寸法が短縮さ
れることを最小限に抑えて、駆動ピストンの軸方向の寸
法の短縮による摺動性能の低下を防止することができ
る。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るホイールシリンダが装備されたド
ラムブレーキ装置の一実施形態の要部の断面図である。
【図2】図1における要部の拡大図である。
【図3】図2に示したホイールシリンダで使用している
弁体の分解斜視図である。
【図4】図2に示したホイールシリンダにおいて弁体が
流路を閉じた状態を示す要部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ドラムブレーキ装置 3 プライマリ・シュー(ブレーキシュー) 4 セカンダリ・シュー(ブレーキシュー) 5 ホイールシリンダ 7 バッキングプレート 10 シュー駆動用圧力室 12、13 駆動ピストン 15 アンカーピン 16 制御用圧力室 16a 供給口 18 流路 19 弁体 22 制御ピストン 24 シリンダボディ 25 てこ部材 29、32 スプリング 26 ピストンロッド 30、31 ピストンロッド 30a、31a 円弧面 33 シール部材 34、35 アンカープレート 39 スリーブ 40 弁本体 42 ホルダー 43 弁座部 44 弁頭部 45 把持部 48 端面被覆部 49 筒状部 52 弁保持用スリーブ 54 スプリング 70、80 ブーツ 71 弾性変形部 73、74 凹部 76、77 固定部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドラム内空間に対向配備される一対のブ
    レーキシューの対向端間に配設されたドラムブレーキ装
    置のホイールシリンダであって、 シュー駆動用圧力室に供給される液圧によって前記ブレ
    ーキシューをドラムに押圧する駆動ピストンと、該駆動
    ピストンの先端側に装備されて該駆動ピストンと一体に
    進退動作するピストンロッドと、前記駆動ピストンを摺
    動可能に支持すると共に前記シュー駆動用圧力室を画成
    するシリンダボディと、前記シリンダボディの端部に装
    備されて前記駆動ピストンに作用するアンカー反力を受
    けるアンカープレートと、前記ピストンロッドとシリン
    ダボディとの間の隙間を塞いでシリンダボディ内への異
    物の侵入を防止するブーツとを具備し、 前記ピストンロッドが挿通するアンカープレートの内周
    部には、前記ピストンロッドの進退動作時に伸長する前
    記ブーツの弾性変形部を収容するための凹部を形成し、 前記ブーツは、前記弾性変形部の両端に略リング状の固
    定部を備え、前記弾性変形部の一端側の固定部を前記シ
    リンダボディとアンカープレートに挟持させると共に、
    前記弾性変形部の他端側の固定部を各ピストンロッドに
    設けた段差に係止させることで、前記シリンダボディと
    ピストンロッドとの間に保持させたことを特徴とするド
    ラムブレーキ装置のホイールシリンダ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112443593A (zh) * 2020-11-18 2021-03-05 霸州市华诚汽车制动器有限公司 一种电机驱动鼓式驻车制动器

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