JPH11224795A - プラズマ生成方法、プラズマ生成装置、プラズマ利用表面処理方法、並びにプラズマ利用ガス処理方法 - Google Patents

プラズマ生成方法、プラズマ生成装置、プラズマ利用表面処理方法、並びにプラズマ利用ガス処理方法

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JPH11224795A
JPH11224795A JP10028277A JP2827798A JPH11224795A JP H11224795 A JPH11224795 A JP H11224795A JP 10028277 A JP10028277 A JP 10028277A JP 2827798 A JP2827798 A JP 2827798A JP H11224795 A JPH11224795 A JP H11224795A
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JP
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plasma
power supply
voltage
electrodes
switching circuit
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JP10028277A
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English (en)
Inventor
Toshimoto Sugimoto
敏司 杉本
Seiichi Goto
誠一 後藤
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SHIN SEIKI KK
Original Assignee
SHIN SEIKI KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 チャージアップに起因するプラズマ生成時の
弊害を除去すると共に、スムーズなプラズマの生成を極
めて簡素な構成をもって低コストで行えるようにし、且
つ長時間にわたるプラズマの安定化を図る。 【構成】 高圧直流電源12及び小型スイッチング回路
13を有するインバータ電源11を用いてパルス波形を
呈する交番電圧を生じさせると共に、相互に対向状に配
設された一対の電極6に対して上記交番電圧を印加する
ことによりプラズマを生成させるように構成する。そし
て、光強度検出手段15または電流値検出手段22もし
くはインピーダンス検出手段からの信号に基づいてプラ
ズマの状態を一定の目標状態に維持するための制御手段
19を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、プラズマ生成方法、
プラズマ生成装置、プラズマ利用表面処理方法、並びに
プラズマ利用ガス処理方法に係り、詳しくは、パルス波
形を呈する交番電界を励起源としてプラズマを生成させ
るための技術、及びその応用技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年においては、種々の分野でプラズマ
の利用が推進されるに至っているが、この種のプラズマ
を生成する手法としては、通例、高周波やマイクロ波等
の正弦波電圧を、相互に対向状に配設された一対の電極
に対して印加することにより行われている。そして、こ
の種のプラズマの生成装置は、高性能な真空装置と組み
合わせて使用されるのが通例であり、従って、プラズマ
の生成は比較的高度な真空雰囲気中で行う必要性がある
とされていた。
【0003】一方、この種のプラズマ生成手法の変形的
具体例として、例えば特開昭61−149486号公報
及び特開昭62−50472号公報によれば、電極に対
してプラズマ生成用の高周波電圧をパルス状に印加する
構成が開示れている。しかしながら、これらの公報に開
示の技術はいずれも、高周波電圧を間欠的に印加するも
のであり、換言すれば、1パルスが複数周波数の正弦波
電圧として形成された疑似パルス信号を印加するもので
あって、基本的には上記の場合と同様にして、正弦波電
圧を利用してプラズマを生成させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来に
おけるプラズマの生成手法では、電極に対する供給電圧
が正弦波形を呈しているが故に、現実にプラズマ生成に
寄与される電源のエネルギー効率が極めて低下するとい
う問題が生じる。そして、これに起因して、電力消費量
が大きくなると共に、熱の発生を抑制するための冷却装
置等が別途必要になり、省エネルギー化を図る上で大き
な妨げになる。
【0005】また、上記従来のようにプラズマの生成に
正弦波電圧を使用していたのでは、当該電圧の立ち上が
りが緩やかであることに起因して、一対の電極間におけ
る一部で集中して電界が生じることにより、その箇所の
絶縁性が局部的に低下することになるため、プラズマの
生成についてもその箇所のみが活発化され、電極相互間
における均一なプラズマの生成が阻害される。加えて、
この種の正弦波電圧によれば、当該電圧の立ち下がりも
緩やかであるため、一旦生成されたプラズマが瞬時に消
失されることはなく、これに起因して、プラズマ特性と
しては好ましくない状態のアークプラズマが生成され易
くなるという問題をも有している。
【0006】そして、上記アークプラズマは、真空度の
高い雰囲気中では生成され難いという特性があるため、
このアークプラズマの生成を阻止するには、極めて高性
能の真空装置例えば高価なターボ分子ポンプ等を備えた
真空装置が必要になり、当該装置の複雑化やそのコスト
の上昇等を招くことになる。
【0007】更に、上記従来のプラズマ生成技術は、パ
ルス発生用の電気的構成手段として、極めて効率の悪い
電源回路等を使用している嫌いがあり、またその回路構
成についても小型化や簡素化等を図るための工夫が何ら
なされておらず、このためプラズマ生成用の装置の更な
る複雑化や大型化を招くばかりでなく、更なるコストの
高騰をも来すという問題を有している。
【0008】加えて、上記従来のプラズマ生成手法によ
れば、例えば既存の材料等でなる被処理物の表面をプラ
ズマ中に晒すことによりその表面状態を改質しようとし
た場合などにおいては、正弦波電圧の変動低下に起因す
る電圧値の不足及びこれに伴う当該被処理物の表面に対
する電気的付着力や電気的処理力の不足を補うことを目
的として、直流の正または負のバイアス電圧を被処理物
に与えるようにし、当該処理に関連する負や正の電荷を
持つ粒子を静電気力により被処理物の表面に衝突させる
ことが行われる。しかしながら、このような処理が持続
して行われた場合には、当該被処理物の表面が負の電荷
のみ又は正の電荷のみで覆われることになる所謂チャ−
ジアップ現象を招来する。そして、これに起因して、上
記表面状態の改質がスムーズに行われ得なくなるばかり
でなく、均一なプラズマの生成が阻害されるなどして、
プラズマの生成そのものに支障を来すという不具合を招
く。このような問題は、上記被処理物の表面部が絶縁性
材料で形成されている場合に顕著に現れる。
【0009】尚、このチャージアップの問題に対して
は、例えば特開平8−92765号公報によれば、電極
に対して正のみの高周波電圧をパルス状に印加すること
により、チャージアップダメージの発生を抑制するとの
記載内容が存在する。しかしながら、この公報のように
プラズマ生成用に正電圧のみを印加していたのでは、当
該被処理物の表面が負の電荷のみで覆われてしまうおそ
れがあり、チャージアップによる弊害を完全に回避する
ことは困難なことであると共に、この場合のプラズマ生
成用の電圧は、高周波自体をパルス化した疑似パルス信
号であるため、正弦波形を呈していることによる上記列
挙した事項と同様の問題が生じる。また、例えば特開平
8−139077号公報によれば、パルス波形を呈する
バイアス電圧を被処理物に印加することにより、電子シ
ェーディングすなわちチャージアップ等による弊害を除
去するようにした構成が開示されている。しかしなが
ら、この公報に開示の技術は、チャージアップを防止す
るためのバイアス電圧としてパルス信号を印加している
ものであるのに対して、プラズマ生成用の電圧として
は、マグネトロンで発生したマイクロ波を利用して得ら
れる電圧すなわち正弦波形を呈する電圧を印加している
ものである。従って、この公報に開示の技術によるにし
ても、チャージアップによる弊害の抑制については期待
できるものの、プラズマ生成用の電圧が正弦波形を呈し
ていることによる上記列挙した事項と同様の問題が生じ
ることに加えて、チャージアップ防止用の電源装置と、
プラズマ生成用の電源装置との2系統の電気系が必要に
なり、電源装置ひいてはプラズマ生成装置の大型化や複
雑化を余儀なくされるという問題をも有している。
【0010】また、従来より公知となっているプラズマ
生成用装置によれば、現実に発生しているプラズマの状
態を目標となる状態に常に維持するという事項について
は、何ら考慮がなされておらず、従って、プラズマの状
態が生成途中で好まざる状態に変化してしまう等の不具
合を招き、長時間にわたって安定した状態のプラズマが
得られないという難点をも有している。
【0011】本願発明は、上記事情に鑑みてなされたも
のであり、単一の電源装置によりチャージアップに起因
するプラズマ生成時の弊害を除去すると共に、均一なプ
ラズマの生成を極めて簡素な構成をもって低コストで行
えるようにし、且つ低真空中或いは大気中であっても良
質のプラズマが生成され得るようにし、而も長時間にわ
たるプラズマの安定化を図ることを技術的課題とするも
のである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願発明に係るプラズマ
生成方法、プラズマ生成装置、プラズマ利用表面処理方
法、並びにプラズマ利用ガス処理方法は、上記技術的課
題を達成するため、以下に示すように構成したことを特
徴とする。
【0013】即ち、本願の請求項1に記載したプラズマ
生成方法に係る発明は、高圧直流電源及び小型スイッチ
ング回路を有するインバータ電源を用いてパルス波形を
呈する交番電圧を生じさせると共に、相互に対向状に配
設された一対の電極に対して上記交番電圧を印加するこ
とによりプラズマを生成させるようにしたものである。
【0014】本願の請求項2に記載したプラズマ生成装
置に係る発明は、高圧直流電源及び小型スイッチング回
路を有し且つパルス波形を呈する交番電圧を生じさせる
インバータ電源と、該インバータ電源の小型スイッチン
グ回路に電気的に接続され且つ所定寸法離間して対向状
に配設された一対の電極とを備えたものである。
【0015】本願の請求項3に記載したプラズマ生成装
置に係る発明は、高圧直流電源及び小型スイッチング回
路を有し且つパルス波形を呈する交番電圧を生じさせる
インバータ電源と、該インバータ電源の小型スイッチン
グ回路に電気的に接続され且つ所定寸法離間して対向状
に配設された一対の電極と、該電極に上記交番電圧を印
加することにより生成されるプラズマの光強度を検出す
る光強度検出手段と、該光強度検出手段からの信号に基
づいて上記交番電圧の電圧値と周波数とデューティー比
とのうちの少なくともいずれか一つを制御する制御手段
とを備えたものである。
【0016】本願の請求項4に記載したプラズマ生成装
置に係る発明は、高圧直流電源及び小型スイッチング回
路を有し且つパルス波形を呈する交番電圧を生じさせる
インバータ電源と、該インバータ電源の小型スイッチン
グ回路に電気的に接続され且つ所定寸法離間して対向状
に配設された一対の電極と、該電極間を流れる電流値を
検出する電流値検出手段と、該電流値検出手段からの信
号に基づいて上記交番電圧の電圧値と周波数とデューテ
ィー比とのうちの少なくともいずれか一つを制御する制
御手段とを備えたものである。
【0017】本願の請求項5に記載したプラズマ生成装
置に係る発明は、高圧直流電源及び小型スイッチング回
路を有し且つパルス波形を呈する交番電圧を生じさせる
インバータ電源と、該インバータ電源の小型スイッチン
グ回路に電気的に接続され且つ所定寸法離間して対向状
に配設された一対の電極と、該電極間のインピーダンス
を検出するインピーダンス検出手段と、該インピーダン
ス検出手段からの信号に基づいて上記交番電圧の電圧値
と周波数とデューティー比とのうちの少なくともいずれ
か一つを制御する制御手段とを備えたものである。
【0018】本願の請求項6に記載したプラズマ利用表
面処理方法に係る発明は、上述の請求項1に記載の方法
または請求項2、3、4もしくは5に記載の装置を使用
して生成されたプラズマ中に、高分子材料またはセラミ
ック材料の表面を晒すことにより、当該表面の状態を改
質するようにしたものである。
【0019】本願の請求項7に記載したプラズマ利用表
面処理方法に係る発明は、上述の請求項1に記載の方法
または請求項2、3、4もしくは5に記載の装置を使用
して生成されたプラズマ中に、金属材料の表面を晒すこ
とにより、当該表面に薄膜を形成するようにしたもので
ある。
【0020】本願の請求項8に記載したプラズマ利用表
面処理方法に係る発明は、上述の請求項1に記載の方法
または請求項2、3、4もしくは5に記載の装置を使用
して生成されたプラズマ中に、生体代替品もしくは生体
装着品の表面を晒すことにより、当該表面の親水性を向
上させるようにしたものである。
【0021】本願の請求項9に記載したプラズマ利用表
面処理方法に係る発明は、上述の請求項1に記載の方法
または請求項2、3、4もしくは5に記載の装置を使用
して生成されたプラズマ中に、汚染物の表面を晒すこと
により、当該表面の消毒を行うようにしたものである。
【0022】本願の請求項10に記載したプラズマ利用
ガス処理方法に係る発明は、上述の請求項1に記載の方
法または請求項2、3、4もしくは5に記載の装置を使
用して生成されたプラズマ中に、有害ガスを導入するこ
とにより、当該ガス中に含有されている有害成分を低減
もしくは除去するようにしたものである。
【0023】
【発明の作用及び効果】上記請求項1に記載したプラズ
マ生成方法によると、高圧直流電源と小型スイッチング
回路とを有するインバータ電源を使用しており、上記小
型スイッチング回路は例えばMOSFET素子やTTL
素子等の小型半導体素子で構成することが可能である。
そして、このような構成のインバータ電源を使用すれ
ば、電力消費量の削減が可能になるのみならず、電圧や
電流の制御をスイッチングのみで行えることになる。従
って、プラズマ生成用の電気回路構成が極めて簡素化さ
れ且つ小型化されると共に、部品点数の削減並びにコス
トの低廉化等を図ることが可能になる。
【0024】また、上記インバータ電源により得られる
プラズマ生成用の電圧は、パルス波形を呈しているが故
に、従来の正弦波電圧に比して電源のエネルギー効率が
向上し、これに伴って更なる電力消費量の削減が図られ
ると共に、熱の発生量が低減されることから冷却装置等
を別途備える必要性がなくなり、装置全体の大型化や複
雑化を回避できることになる。
【0025】更に、上記プラズマ生成用の電圧がパルス
波形を呈していることから、当該電圧が瞬時に立ち上が
ることに起因して、一対の電極間における絶縁性が広範
囲にわたって均一に損なわれることになり、これにより
局部的な電界の集中発生に伴うプラズマの偏在が回避さ
れ、電極相互間における均一なプラズマの生成が可能に
なる。
【0026】加えて、この種のパルス電圧は、その立ち
下がりも瞬時に行われるため、一旦生成されたプラズマ
も瞬時に消失されることになり、これによりアークプラ
ズマが生成されなくなる。この結果、アークプラズマの
発生を未然に阻止するための高真空雰囲気が不要にな
り、低真空中や大気中においても良好にプラズマを生成
することが可能になることから、高価なターボ分子ポン
プ等を備える必要がなくなって、安価なロータリーポン
プ等を備えるのみで充分となり、真空装置の低コスト化
等を図ることが可能になる。
【0027】また、このようにパルス電圧は、その立ち
上がり及び立ち下がりが瞬時に行われるものであるか
ら、例えばこのパルス電圧により生成されるプラズマを
利用して被処理物の表面改質を行う場合などにおいて
は、電圧が印加されている間は常に一定の電圧値を確保
でき、従来の正弦波電圧のようにその電圧値が変動低下
して所要の電気的付着力や電気的処理力等を確保できな
くなるという事態は生じず、このためバイアス電圧を別
途印加する必要性もなくなる。
【0028】更に、電圧の極性は、上記スイッチングを
行うことにより所定の周期で反転される構成であり、こ
のようにして得られた交番電圧に基づいて生成されるプ
ラズマ中に被処理物を晒しても、印加電圧の極性が繰り
返し反転することから、上記被処理物の表面に正の電荷
のみ又は負の電荷のみが蓄積されることはなくなり、チ
ャージアップ現象の招来及びこれに伴う種々の弊害が回
避される。尚、このような現象は、被処理物の少なくと
も表面部が絶縁性材料で形成されている場合に、特に有
効なものとなる。
【0029】また、上記のようにスイッチングのみで得
られた交番電圧による駆動は、従来のようにオーム損失
を伴う通常の正弦波電圧による駆動と異なり、高いエネ
ルギー効率を所有するのは勿論のこと、スイッチングの
制御を工夫することにより、任意の周波数を有する種々
の波形の出力信号を得ることができ、高い制御性を確保
することが可能になる。
【0030】尚、上記スイッチングにより得られる交番
電圧の電圧値は、ピークツーピークで10V〜1MV、
好ましくは100V以上、更に好ましくは300V〜1
0KVであり、また、その周波数は、0.1Hz〜10
GHz、好ましくは100Hz〜1MHz、更に好まし
くは1KHz〜100KHzである。
【0031】上記請求項2に記載した発明は、既述の場
合と同様の構成とされたインバータ電源と、このインバ
ータ電源に接続された一対の電極とを備えてなるプラズ
マ生成装置に係るものである。従って、この場合にも、
上記請求項1の場合と同様の作用効果が得られることに
なる。
【0032】上記請求項3に記載したプラズマ生成装置
によると、上述の請求項2に係る装置の構成に加えて、
プラズマの光強度を検出する光強度検出手段と、この検
出手段からの信号に基づいて交番電圧の3種の変数要素
のうちの少なくともいずれか一つを制御する制御手段と
を備えたものである。詳しくは、この制御手段は、光強
度検出手段からの信号に基づいて、交番電圧の電圧値、
周波数、デューティー比のうちの少なくともいずれか一
つの制御を行う。つまり、プラズマの光強度が例えば常
に一定になるようにフィードバック制御を行うのであ
る。このようにプラズマの光強度が一定であれば、プラ
ズマの状態も一定の状態に維持されていることになるか
ら、上記のように3種の変数要素を適宜変化させながら
上記フィードバック制御を行うことにより、プラズマが
生成されている途中で意に反してその光強度が変化して
不安定な状態になる等の不具合が回避され、プラズマを
長時間にわたって所望の安定状態に維持し続けることが
可能になる。尚、上記光強度検出手段としては、例えば
フォトダイオードが使用される。
【0033】上記請求項4に記載したプラズマ生成装置
によれば、プラズマの状態を安定化させるためのフィー
ドバック制御を行うに際して、電流値検出手段の動作に
より一対の電極間を流れる電流値を検出し、この電流値
が例えば常に一定となるように、制御手段が上記と同様
に3種の変数要素の少なくともいずれか一つを制御する
のである。このように電極間を流れる電流値が一定であ
れば、プラズマの状態も一定の状態に維持されているも
のと判断できることから、上述の請求項3の場合と同様
に、プラズマを常に所望の安定状態に維持できることに
なる。尚、上記電流値検出手段としては、例えば電流計
が使用される。
【0034】上記請求項5に記載したプラズマ生成装置
によれば、プラズマの状態を安定化させるためのフィー
ドバック制御を行うに際して、インピーダンス検出手段
の動作により一対の電極間におけるインピーダンスを検
出し、このインピーダンスが例えば常に一定となるよう
に、制御手段が上記と同様に3種の変数要素の少なくと
もいずれか一つを制御するのである。このように電極間
におけるインピーダンスが一定であれば、プラズマの状
態も一定の状態に維持されているものと判断できること
から、上述の請求項3の場合と同様に、プラズマを常に
所望の安定状態に維持できることになる。尚、上記イン
ピーダンス検出手段としては、例えば電流計と電圧計と
の両者が使用される。
【0035】上記請求項6に記載したプラズマ利用表面
処理方法によれば、既述の発明方法や発明装置を使用し
て生成されたプラズマ中に、高分子材料例えばプラスチ
ックシートやプラスチック部品等の表面またはセラミッ
ク材料の表面を晒し、これにより当該高分子材料または
セラミック材料の表面状態を改質するのである。
【0036】この場合における上記表面状態を改質する
ための具体的手法を詳述すると、例えばフッ素元素を含
むガスをプラズマ化し、このプラズマ中にプラスチック
シート等の表面を晒した場合には、該シートの表面がフ
ッ素コーティングされた状態となり、これにより撥水性
に富んだ表面状態が得られる。このような作用は、セラ
ミック材料でなる各種部品の表面についても、同様にし
て行われ得る。
【0037】また、これとは逆に、例えば酸素元素また
は窒素元素のいずれか一方または双方を含むガスをプラ
ズマ化し、このプラズマ中にプラスチックシート等の表
面を晒した場合には、撥水性が悪化して親水性に富んだ
表面状態が得られる。何故ならば、高分子材料はCとH
との化学的結合により構成されており、これが例えば酸
素元素を含むガスのプラズマ中に晒された場合には、
C,O,Hの化学的結合が得られることになるが、この
ような状態となった高分子材料表面は水分子と結合し易
いという特性を有しているからである。また、同様にし
て、窒素元素を含むガスのプラズマ中に高分子材料を晒
した場合には、C,N,Hの化学的結合が得られること
になるが、このような表面状態の場合にも水分子と結合
し易くなるという特性を有している。加えて、酸素元素
と窒素元素との双方を含むガスのプラズマ中に高分子材
料を晒した場合にも、C,O,Hの化学的結合とC,
N,Hの化学的結合との両者が混在した状態となり、こ
の両者はいずれも上記のように水分子と結合し易いとい
う特性を有している。このような作用は、セラミック材
料でなる各種部品についても、基本的には同様にして行
われ得る。但し、セラミック材料は、本来的にはHを化
学的結合要素として含有していないため、上記と同様の
作用を得るには、水素ガスや水蒸気等を供給した雰囲気
中でプラズマを生成させる必要がある。
【0038】更に、他の具体的手法を詳述すると、例え
ばヘリウムやアルゴン等の不活性ガスをプラズマ化し、
このプラズマ中にプラスチック部品等の表面を晒した場
合には、その運動エネルギーにより当該表面が乱雑に叩
打された状態となり、これにより凹凸を有する表面状態
が得られる。このような処理は、プラスチック部品のメ
ッキ工程における前処理として有効利用できると共に、
薬品を使用する必要性がなくなってドライ化による工程
の簡素化が推進され、廃液による汚染等の問題が生じな
くなる。尚、上記例示したヘリウム及びアルゴンは、プ
ラズマ化が容易に行えると共にその使用に際しては安全
性が確保でき而も低コストであるという利点を有してい
るが、これら以外の元素を含むガスをプラズマ化したも
のであっても上記と同様の効果を得ることは可能であ
る。
【0039】上記請求項7に記載したプラズマ利用表面
処理方法によれば、上述の請求項1乃至5に記載の発明
方法や発明装置を使用して生成されたプラズマ中に、金
属材料例えばステンレス、鋼、アルミなどの表面を晒
し、これにより当該金属材料の表面に薄膜を形成するの
である。
【0040】この場合における上記薄膜形成の具体的手
法を詳述すると、例えば二酸化炭素、メタンガス、エタ
ンガス、エチレンガス、ブタン、もしくはプロパン等の
ように炭素元素を含むガスをプラズマ化し、このプラズ
マ中に金属材料の表面を晒すことにより、その表面にカ
ーボンの薄膜が形成される。また、例えばシランガス等
のように珪素元素を含むガスをプラズマ化し、このプラ
ズマ中に金属材料の表面を晒した場合には、その表面に
アモルファスシリコンの薄膜が形成される。更に、例え
ばデカボラン等のようにホウ素元素を含むガスをプラズ
マ化し、このプラズマ中に金属材料の表面を晒した場合
には、その表面にボロンの薄膜が形成される。加えて、
例えば窒素ガスをプラズマ化し、このプラズマ中に金属
材料の表面を晒した場合には、その表面部にチッ化処理
が施される。そして、上記列挙した手法によれば、いず
れの表面についても耐摩耗性等に優れた表面特性が得ら
れることになる。
【0041】上記請求項8に記載したプラズマ利用表面
処理方法によれば、上述の請求項1乃至5に記載の発明
方法や発明装置を使用して生成されたプラズマ中に、生
体代替品もしくは生体装着品の表面を晒し、これにより
当該代替品や装着品の表面の親水性を向上させるのであ
る。尚、上記生体代替品としては、人工骨、人工血管ま
たは人工角膜などが挙げられ、また上記生体装着品とし
ては、コンタクトレンズ(特に、近年普及している使い
捨てのもの)などが挙げられる。
【0042】この場合における上記表面処理の具体的手
法を詳述すると、例えば酸素元素または窒素元素のいず
れか一方または双方を含むガスをプラズマ化し、このプ
ラズマ中に生体代替品や生体装着品の表面を晒すことに
より、親水性に富んだ表面状態が得られる。尚、このよ
うに酸素元素や窒素元素の存在に起因して親水性が改善
される理由は、既に述べた通りである。この場合におい
て、生体代替品のうちの人工骨(セラミックス製)につ
いて考察してみると、人工骨と生体骨とを接続する場合
には、人工骨が親水性に富んでいれば生体骨との間の接
着性或いは密着性が改善されて、剥離が生じ難い状態に
なり、両者の接続が円滑且つ堅固に行われることにな
る。同様にして、他の生体代替品についても、親水性に
富んでいることから生体との接続が良好に行われる。ま
た、生体装着品のうちのコンタクトレンズについては、
親水性が向上して撥水性が悪化することになることか
ら、装着後においては容易に剥がれ落ちないことにな
る。
【0043】上記請求項9に記載したプラズマ利用表面
処理方法によれば、上述の請求項1乃至5に記載の発明
方法や発明装置を使用して生成されたプラズマ中に、汚
染物の表面を晒し、これにより当該汚染物の表面を消毒
するのである。尚、上記汚染物としては、例えば遺伝子
交換をしている現場などで使用される医療用等の器具類
であって、特にタンパク質等の有機物やDNAにより汚
染された物品などが挙げられる。
【0044】この場合における上記表面処理の具体的手
法を詳述すると、この表面処理方法は加熱処理に伴う熱
分解作用を利用するものであるため、プラズマ化するガ
スの含有元素の種類については、厳格な制約を受けるこ
とはない。そして、極めて高温状態のプラズマ中に上記
汚染物の表面を晒すことにより、その表面に付着してい
るタンパク質やDNAが熱分解され、これにより消毒が
完了する。従って、加熱処理を試みるに際して例えば焼
却用のバーナー等を使用する必要性がなくなり、簡素且
つコンパクトな構成で而も充分な安全性を確保した状態
で消毒を行うことが可能になる。
【0045】上記請求項10に記載したプラズマ利用ガ
ス処理方法によれば、上述の請求項1乃至5に記載の発
明方法や発明装置を使用して生成されたプラズマ中に、
有害ガスを導入し、これにより当該ガス中の有害成分を
低減もしくは除去するのである。尚、上記有害ガスとし
ては、例えば焼却炉等から排出されるガスであってダイ
オキシン及びNOx等を含有しているものや、遺伝子交
換をしている現場で汚染された空気などが挙げられる。
【0046】この場合における上記ガス処理の具体的手
法を詳述すると、このガス処理方法も既述の場合と同様
に加熱処理に起因する分解作用を利用するものであるた
め、プラズマ化するガスの含有元素の種類については、
厳格な制約を受けることはない。そして、ダイオキシン
をプラズマ中に晒すことにより、ダイオキシンを構成し
ているベンゼン環相互の化学的結合がプラズマの高熱に
より切離されて分解され、この後、急激に冷却すること
により、塩素化合物は生成されるがダイオキシンに類似
する有害物質は生成されない。また、NOxについても
同様にして、NとOとの化学的結合がプラズマの高熱に
より切離されて分解される。一方、遺伝子交換現場の汚
染空気は、プラズマ中に晒されることにより、汚染空気
中に混入されているタンパク質やDNAが加熱処理に起
因して熱分解され、これらの有害物質が除去されること
になる。
【0047】
【実施例】以下、本願発明に係るプラズマ生成方法、プ
ラズマ生成装置、プラズマ利用表面処理方法、並びにプ
ラズマ利用ガス処理方法の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0048】図1は、本願発明の実施例に係るプラズマ
生成装置の本体部分の外観を示す斜視図である。同図に
示すように、このプラズマ生成装置1の反応室Xは、円
筒形の筒状体2と、該筒状体2の上方を封止する上蓋体
3と、該筒状体2の下方を封止する大径の下蓋体4とに
より画成される空間として構成されており、上記下蓋体
4の外周縁部分には下方に突出する三本の脚体5が固定
されている。上記筒状体2、上蓋体3及び下蓋体4は、
透明のアクリル樹脂材料で形成されており、これにより
内部の反応室X全体が観察できるように配慮がなされて
いる。
【0049】上記反応室Xの略中央部分には、相互間に
所定の隙間を介在させて一対の電極6が配設されてお
り、この両電極6は、テフロン等でなる絶縁性カバー7
に保持された状態で上蓋体3と下蓋体4とにそれぞれ取
り付けられている。上記両電極6の表面部分はそれぞ
れ、プラズマの均一化を図るための絶縁フィルム8で覆
われている。この場合において、上記絶縁フィルム8に
代えて、ガラス板やセラミック板等を使用することも可
能であり、これらの使用であっても同様にしてプラズマ
の均一化が図られる。また、この実施例では、上記両電
極6相互間の隙間の大きさが可変となるように、少なく
とも一方の電極6が上下動可能に構成されている。この
可変機構は、詳細には図示しないが、例えば上蓋体3及
び/または下蓋体4に雌ねじ部を有するナット部材を固
設する一方、電極6側に雄ねじ部を有するねじ軸を固設
し、上記ナット部材とねじ軸とを螺合させて相対回転可
能に保持することにより構成される。尚、上記筒状体2
の周壁には、反応室X内へのガス導入口を有する導入管
9と、ガス排出口を有する排出管10とが取り付けられ
ている。
【0050】上記両電極6には、それぞれ信号線aが導
通して引き通されており、この信号線aは、インバータ
電源に電気的に接続されている。
【0051】図2に示すように、上記インバータ電源1
1は、基本的には、高圧直流電源12と、MOSFET
素子等の半導体素子でなる小型スイッチング回路13と
から構成されている。そして、この小型スイッチング回
路13の一対のスイッチ切換部14が、図示のような一
方側の接点への接続状態から、他方側の接点への接続状
態に切り換わることにより、電極6に対して印加される
電圧の極性が反転されるようになっている。尚、必要な
らば、上記電極6の少なくとも一方に、直流電圧による
バイアスを印加するようにしてもよい。
【0052】上記インバータ電源11により生成される
電圧の波形としては、例えば図3に示す(a) 〜(d) の形
態を一例として挙げることができ、これらはいずれも、
パルス波形を呈する交番電圧とされている。この交番電
圧の電圧値は、ピークツーピークで、100V以上であ
ることが好ましい。これは、一対の電極6間には被処理
物を介在させるための隙間を確保する必要があり、この
被処理物が例えば薄肉状のシート等の場合であっても、
約0.1mm程度の隙間が必要になる。そして、一対の
電極6間にこの程度の隙間が存在する場合において、プ
ラズマを良好に生成させるには、少なくとも100Vの
電圧値が必要になるからである。また、この電圧値は、
300V〜10KVであることが更に好ましい。これ
は、上記被処理物が薄肉状のものでない場合には、上記
一対の電極6間の隙間を大きくせねばならず、これに相
当する隙間が存在している状態で良好なプラズマを生成
させるには300V以上が妥当である一方、10KV以
上であれば装置が稍大型化する嫌いがあることによる。
尚、この電圧値は、10V〜1MVの範囲内にあれば充
分な効果を発揮できるものである。これは、仮に10V
以下であれば上記電極6間の隙間を可及的狭くしてもプ
ラズマを良好に生成させることができず、また1MV以
上であれば装置が必要以上に大型化されてしまうからで
ある。
【0053】一方、この交番電圧の周波数は、100H
z〜1MHzであることが好ましい。これは、プラズマ
の生成状態を良好にして処理速度を適度に速めるには1
00Hz以上とする必要がある一方、1MHz以上であ
ればインバータ電源のエネルギー効率の向上効果が充分
に得られなくなるからである。また、この交番電圧の周
波数は、1KHz〜100KHzであることが更に好ま
しい。これは、上記処理速度を充分に速めるには1KH
z以上とする必要がある一方、100KHz以下であれ
ば上記インバータ電源のエネルギー効率が的確に向上す
るからである。尚、この周波数は、0.1Hz〜10G
Hzの範囲内にあれば充分な効果を発揮できるものであ
る。これは、仮に0.1Hz以下であれば交番電圧とし
ての役割を果たし得ない特性となってしまい、また10
GHz以上であれば正弦波形と同様の作用効果を得られ
るに留まり有効なパルス波形としての特性が得られなく
なるからである。
【0054】図4に示すように、この実施例に係るプラ
ズマ生成装置1は、その付加的要素として、上記筒状体
2の一側方における中央部に配設されて両電極6間の隙
間近傍の光強度を検出するフォトダイオード等でなる光
強度検出手段15と、上記インバータ電源11で生成さ
れる交番電圧の電圧値を変化させるための電圧値可変用
回路16と、上記交番電圧の周波数を変化させるための
周波数可変用回路17と、上記交番電圧のデューティー
比を変化させるためのデューティー比可変用回路18と
を備えている。加えて、このプラズマ生成装置1は、上
記光強度検出手段15からの信号に基づいて上記三種の
可変用回路16、17、18を制御する制御手段19を
備えている。この場合、制御手段19が制御を行う対象
である可変用回路としては、必ずしも上記のように三種
である必要性はなく、これらの中のいずれか一つ或いは
二種であっても差し支えない。
【0055】そして、上記制御手段19は、光強度検出
手段15からの信号に基づいて、交番電圧の電圧値、周
波数、デューティー比を適宜変化させることにより、プ
ラズマの光強度が常に一定となるようにフィードバック
制御を行う構成である。このようにプラズマの光強度が
一定であれば、プラズマの状態も一定の状態に維持され
ていることになるから、上記のようにフィードバック制
御を行うことにより、プラズマが生成されている途中で
目的に反してその光強度が変化して不安定な状態になる
等の不具合が回避され、プラズマを長時間にわたって所
望の安定状態に維持し続けることが可能になる。尚、上
記筒状体2に取り付けられている導入管9には、流量計
20を介してガス容器21が接続されている。
【0056】図5に示すように、制御手段19が上述の
三種(またはいずれか一つもしくは二種)の可変用回路
16、17、18を制御する場合の他の態様として、光
強度検出手段15に代えて、上記両電極6間を流れる電
流値を検出する電流計等でなる電流値検出手段22が配
備される。また、更なる他の態様として、上記電流値検
出手段22に代えて、これと同様の箇所に、上記両電極
6間のインピーダンスを検出する電流計及び電圧計の組
合せ等でなるインピーダンス検出手段が配備される。そ
して、この場合においても、上記制御手段19は、電流
値検出手段22もしくはインピーダンス検出手段からの
信号に基づいて、交番電圧の電圧値、周波数、デューテ
ィー比を適宜変化させることにより、両電極6間の電流
値もしくはインピーダンスが常に一定となるようにフィ
ードバック制御を行う構成である。
【0057】次に、以上のような構成からなるプラズマ
生成装置1の作用を説明する。
【0058】先ず、上記プラズマ生成装置1を使用して
高分子材料の表面処理を行う場合について説明すると、
フッ素元素を含むガスを導入管9を通じて反応室Xに導
入しておくと共に、インバータ電源11の動作によりパ
ルス波形を呈する交番電圧を電極6に印加させてプラズ
マを生成する。そして、このプラズマ中に、プラスチッ
クシート或いはプラスチック部品の表面を晒すことによ
り、フッ素コーティングされた撥水性に富む表面状態が
得られる。一方、上記反応室X内に酸素元素及び/また
は窒素元素を含むガスを導入して上記と同様にプラズマ
化し、このプラズマ中に、プラスチックシート或いはプ
ラスチック部品の表面を晒した場合には、上記とは逆に
親水性に富む表面状態が得られる(この理由は既述の通
り)。また、上記プラズマ生成装置1を使用してセラミ
ック材料の表面処理を行う場合についても、同様にして
撥水性または親水性に富む表面状態が得られる。尚、セ
ラミック材料については、窒素元素、ホウ素元素、炭素
元素、または珪素元素を含むガスのプラズマ中に晒すこ
とにより、その表面硬化を図ることも可能である。詳し
くは、窒素に関しては、セラミック材料の表面に窒化処
理が施されるのに対して、ホウ素、炭素または珪素に関
しては、これらの薄膜がセラミック材料の表面に形成さ
れるのである。
【0059】また、ヘリウムやアルゴン等の不活性ガス
を反応室Xに導入してプラズマ化し、このプラズマ中
に、プラスチックシート或いはプラスチック部品の表面
を晒した場合には、当該プラズマが有している運動エネ
ルギーによりその表面が乱雑に叩打された状態になり、
この結果として、メッキ工程における前処理に有効利用
可能な凹凸を有する表面状態が得られる。
【0060】一方、上記プラズマ生成装置1を使用して
金属材料の表面処理を行う場合について説明すると、炭
素元素を含むガスを反応室Xに導入してプラズマ化し、
このプラズマ中に、ステンレス、鋼、アルミなどの表面
を晒すことにより、その表面にカーボンの薄膜が形成さ
れる。また、珪素元素を含むガスを反応室Xに導入して
プラズマ化し、このプラズマ中に、ステンレス、鋼、ア
ルミなどの表面を晒した場合には、その表面にアモルフ
ァスシリコンの薄膜が形成される。更に、ホウ素元素を
含むガスを反応室Xに導入してプラズマ化し、このプラ
ズマ中に、ステンレス、鋼、アルミなどの表面を晒した
場合には、その表面にボロンの薄膜が形成される。加え
て、窒素ガスを反応室Xに導入してプラズマ化し、この
プラズマ中に、ステンレス、鋼、アルミなどの表面を晒
した場合には、その表面部にチッ化処理が施される。
【0061】また、上記プラズマ生成装置1を使用して
生体代替品や生体装着品の表面処理を行う場合について
説明すると、酸素元素及び/または窒素元素を含むガス
を反応室Xに導入してプラズマ化し、このプラズマ中
に、人工骨、人工血管、人工角膜、或いはコンタクトレ
ンズなどの表面を晒すことにより、親水性に富んだ表面
状態が得られる(この理由は既述の通り)。尚、人工血
管は高分子材料で形成されているが、炭素元素を含むガ
スのプラズマ中に人工血管の内表面を晒して、その内表
面にカーボンの薄膜を形成することにより、当該内表面
が滑らかになり、抗血栓性が向上するという利点も得ら
れる。
【0062】更に、上記プラズマ生成装置1を使用して
汚染物の表面処理を行う場合について説明すると、種類
については無制約のいずれかのガスを反応室Xに導入し
てプラズマ化し、この高温状態のプラズマ中に、汚染物
の表面を晒すことにより、その表面に付着しているタン
パク質等の有機物やDNAが熱分解され、これによりそ
の表面が消毒された状態になる。
【0063】加えて、上記プラズマ生成装置1を使用し
て焼却炉等からの排出ガス中に含有されているNOxや
ダイオキシンを除去する場合について説明すると、先
ず、焼却炉等の排気通路の途中或いは末端部に、基本的
には図1に示すものと同一の構成を有するプラズマ生成
装置1を付設する。この場合には、上記プラズマ生成装
置1において生成されるプラズマ中を、上記排出ガスが
必ず通過するように構成しておく。このような構成とし
ておけば、種類については無制約のいずれかのガスを反
応室Xに導入してプラズマ化し、この高温状態のプラズ
マ中に上記排出ガスを晒すことにより、NOxやダイオ
キシンが熱分解され、これにより排出ガス中の有害成分
が低減もしくは除去された状態になる。
【0064】また、上記プラズマ生成装置1を使用して
遺伝子交換現場から排出される汚染空気中の有機物やD
NAを除去する場合について説明すると、先ず、遺伝子
交換現場が存在している部屋等の換気扇の外方に、基本
的には図1に示すものと同一の構成を有するプラズマ生
成装置1を付設する。この場合には、上記プラズマ生成
装置1において生成されるプラズマ中を、上記換気扇を
通じて放出された汚染空気が必ず通過するように構成し
ておく。このような構成としておけば、種類については
無制約のいずれかのガスを反応室Xに導入してプラズマ
化し、この高温状態のプラズマ中に上記排出ガスを晒す
ことにより、有機物やDNAが熱分解され、これにより
汚染空気中の有害成分が低減もしくは除去された状態に
なる。
【0065】以上のように、本願発明に係るプラズマ生
成装置1は、各種の表面処理やガス処理に利用できるも
のであるのは勿論のこと、当該装置1の構成要素である
インバータ電源11は、高圧直流電源12とMOSFE
T素子やTTL素子等の小型スイッチング回路13とに
より構成されており、而も集積回路化が可能であること
から、装置の簡素化、小型化、低コスト化、並びに消費
電力の節減が図られることになる。また、上記インバー
タ電源11が創出する電圧は、パルス波形を呈する電圧
であることから、従来の正弦波電圧に比して電源効率が
向上し、電力消費量の更なる節減や、冷却装置が不要と
なることによる装置の更なる小型化等が図られることに
なる。
【0066】更に、上記インバータ電源11が創出する
パルス電圧は、極性が所定の周期で反転する交番電圧で
あることから、この交番電圧に基づいて生成されたプラ
ズマ中に被処理物を晒しても、上記被処理物の表面に正
の電荷のみ又は負の電荷のみが蓄積されることはなくな
り、チャージアップに起因する弊害等が回避される。こ
れにより、従来に比して良好且つ均一なプラズマを容易
に生成することが可能になると共に、上記被処理物に対
してもスムーズな処理が行えることになる。
【0067】また、この種のパルス電圧は、その立ち上
がりが瞬時に行われるため、一対の電極間における絶縁
性が広範囲にわたって均一に損なわれることになり、こ
れにより局部的な電界の集中発生に伴うプラズマの偏在
が回避され、電極相互間における均一なプラズマの生成
が可能になる。
【0068】加えて、この種のパルス電圧は、その立ち
下がりも瞬時に行われるため、アークプラズマが生成さ
れなくなると共に、アークプラズマの発生を未然に阻止
するための高真空雰囲気が不要になり、低真空中や大気
中においても良好にプラズマを生成することが可能にな
ることから、高価なターボ分子ポンプ等を備える必要が
なくなって、安価なロータリーポンプ等を備えるのみで
充分となる。そして、上述のプラズマ利用表面処理やプ
ラズマ利用ガス処理を大気中で行うことが可能になるこ
とから、従来は困難或いは不可能であったガス処理等が
容易に行えるようになるばかりでなく、装置のコストダ
ウンに大きく寄与できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例に係るプラズマ生成装置の本
体部分の外観を示す斜視図である。
【図2】本願発明の実施例に係るプラズマ生成装置のイ
ンバータ電源を示す概略回路図である。
【図3】本願発明の実施例に係るプラズマ生成装置のイ
ンバータ電源により生成されるパルス電圧の特性を示す
概略図である。
【図4】本願発明の実施例に係るプラズマ生成装置の全
体構成を示す概略図である。
【図5】本願発明の他の実施例に係るプラズマ生成装置
の全体構成を示す概略図である。
【符号の説明】
1 プラズマ生成装置 6 電極 11 インバータ電源 12 高圧直流電源 13 小型スイッチング回路 15 光強度検出手段 19 制御手段 22 電流値検出手段(インピーダンス検出手段)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧直流電源及び小型スイッチング回路
    を有するインバータ電源を用いてパルス波形を呈する交
    番電圧を生じさせると共に、相互に対向状に配設された
    一対の電極に対して上記交番電圧を印加することにより
    プラズマを生成させるようにしたことを特徴とするプラ
    ズマ生成方法。
  2. 【請求項2】 高圧直流電源及び小型スイッチング回路
    を有し且つパルス波形を呈する交番電圧を生じさせるイ
    ンバータ電源と、該インバータ電源の小型スイッチング
    回路に電気的に接続され且つ所定寸法離間して対向状に
    配設された一対の電極とを備えたことを特徴とするプラ
    ズマ生成装置。
  3. 【請求項3】 高圧直流電源及び小型スイッチング回路
    を有し且つパルス波形を呈する交番電圧を生じさせるイ
    ンバータ電源と、該インバータ電源の小型スイッチング
    回路に電気的に接続され且つ所定寸法離間して対向状に
    配設された一対の電極と、該電極に上記交番電圧を印加
    することにより生成されるプラズマの光強度を検出する
    光強度検出手段と、該光強度検出手段からの信号に基づ
    いて上記交番電圧の電圧値と周波数とデューティー比と
    のうちの少なくともいずれか一つを制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とするプラズマ生成装置。
  4. 【請求項4】 高圧直流電源及び小型スイッチング回路
    を有し且つパルス波形を呈する交番電圧を生じさせるイ
    ンバータ電源と、該インバータ電源の小型スイッチング
    回路に電気的に接続され且つ所定寸法離間して対向状に
    配設された一対の電極と、該電極間を流れる電流値を検
    出する電流値検出手段と、該電流値検出手段からの信号
    に基づいて上記交番電圧の電圧値と周波数とデューティ
    ー比とのうちの少なくともいずれか一つを制御する制御
    手段とを備えたことを特徴とするプラズマ生成装置。
  5. 【請求項5】 高圧直流電源及び小型スイッチング回路
    を有し且つパルス波形を呈する交番電圧を生じさせるイ
    ンバータ電源と、該インバータ電源の小型スイッチング
    回路に電気的に接続され且つ所定寸法離間して対向状に
    配設された一対の電極と、該電極間のインピーダンスを
    検出するインピーダンス検出手段と、該インピーダンス
    検出手段からの信号に基づいて上記交番電圧の電圧値と
    周波数とデューティー比とのうちの少なくともいずれか
    一つを制御する制御手段とを備えたことを特徴とするプ
    ラズマ生成装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の方法または請求項2、
    3、4もしくは5に記載の装置を使用して生成されたプ
    ラズマ中に、高分子材料またはセラミック材料の表面を
    晒すことにより、当該表面の状態を改質するようにした
    ことを特徴とするプラズマ利用表面処理方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の方法または請求項2、
    3、4もしくは5に記載の装置を使用して生成されたプ
    ラズマ中に、金属材料の表面を晒すことにより、当該表
    面に薄膜を形成するようにしたことを特徴とするプラズ
    マ利用表面処理方法。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の方法または請求項2、
    3、4もしくは5に記載の装置を使用して生成されたプ
    ラズマ中に、生体代替品もしくは生体装着品の表面を晒
    すことにより、当該表面の親水性を向上させるようにし
    たことを特徴とするプラズマ利用表面処理方法。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の方法または請求項2、
    3、4もしくは5に記載の装置を使用して生成されたプ
    ラズマ中に、汚染物の表面を晒すことにより、当該表面
    の消毒を行うようにしたことを特徴とするプラズマ利用
    表面処理方法。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の方法または請求項
    2、3、4もしくは5に記載の装置を使用して生成され
    たプラズマ中に、有害ガスを導入することにより、当該
    ガス中に含有されている有害成分を低減もしくは除去す
    るようにしたことを特徴とするプラズマ利用ガス処理方
    法。
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