JPH11224043A

JPH11224043A - カード形ホログラム記録媒体及びその製造方法ならびにその再生装置

Info

Publication number: JPH11224043A
Application number: JP2445298A
Authority: JP
Inventors: Takanari Tanabe; 隆也田辺; Manabu Yamamoto; 学山本; Akinori Watabe; 昭憲渡部
Original assignee: Nippon Telegraph and Telephone Corp
Current assignee: Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date: 1998-02-05
Filing date: 1998-02-05
Publication date: 1999-08-17
Anticipated expiration: 2018-02-05
Also published as: JP3476179B2

Abstract

(57)【要約】【課題】カード形ホログラム記録媒体において、カー
ド厚さ方向に多重記録を行い、高密度記録を実現する。【解決手段】基板表面上にホログラム記録層を積層し
た構造を有するカード形ホログラム記録媒体である。ま
た、基板の一部に積層したホログラム記録層を埋め込ん
だ構造を有するカード形ホログラム記録媒体である。前
記カード形ホログラム記録媒体において、前記基板は可
撓性の材料かなる。前記記録層は熱硬化形樹脂、色素材
料、誘電体材料、相変化材料のうち少なくとも１つから
なる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、カード形ホログラ
ム記録媒体（メモリ）及びその製造方法ならびにその再
生装置に関し、特に、ホログラム記録層を厚み方向に積
層して高密度記録を実現する技術に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、ホログラム記録媒体（メモリ）に
おいては、特願平１−１５２０４４等に示される通り、
原盤ドラムに基板と樹脂層からなる媒体を押しつけ、微
細パターンを形成していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の技術では、同一場所に角度多重記録しようとする
と、微細パターンで角度毎のパターンをすべて形成する
必要がある。そのため、形成すべきパターンが複雑にな
って各角度毎の出力の干渉がおき、記録密度を向上でき
ないという問題があった。

【０００４】本発明の目的は、カード形ホログラム記録
媒体において、カード厚さ方向に多重記録を行い、高密
度記録を実現することが可能な技術を提供することにあ
る。

【０００５】本発明の他の目的は、カード厚さ方向に多
重記録されたカード形ホログラム記録媒体の製造方法を
提供することにある。

【０００６】本発明の他の目的は、カード厚さ方向に多
重記録されたカード形ホログラム記録媒体からホログラ
ムを再生することが可能な技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本
明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以
下のとおりである。（１）基板表面上にホログラム記録層を積層した構造を
有するカード形ホログラム記録媒体である。

【０００８】（２）基板の一部に積層したホログラム記
録層を埋め込んだ構造を有するカード形ホログラム記録
媒体である。

【０００９】（３）前記（１）又は（２）のカード形ホ
ログラム記録媒体において、前記基板は可撓性の材料か
らなる。

【００１０】（４）前記（１）乃至（３）のうちいずれ
か１つのカード形ホログラム記録媒体において、前記記
録層は熱硬化形樹脂、色素材料、誘電体材料、相変化材
料のうち少なくとも１つからなる。

【００１１】（５）前記（１）乃至（４）のうちいずれ
か１つのカード形ホログラム記録媒体において、前記各
記録層は物体光と参照光との角度θを変えるか、あるい
は物体光と参照光との角度θを一定にし参照光の内面角
度ψを変えて記録している。

【００１２】（６）前記（１）乃至（５）のうちいずれ
か１つのカード形ホログラム記録媒体において、前記各
記録層は直接記録したもの、円筒形原盤ドラムを押しつ
けて転写記録したもの、未記録のものから選択され、そ
れらを積層した記録層構造からなる。

【００１３】（７）前記（１）乃至（６）のうちいずれ
か１つのカード形ホログラム記録媒体において、前記基
板は、透明な基板、不透明な基板、反射材料かなる基
板、及び基板とホログラム記録層との間に反射層を設け
た基板のうちいずれか１つからなる。

【００１４】（８）複数の記録層材料を別々に供給し
て、各記録層に物体光と参照光の角度θを変えるか、あ
るいは物体光と参照光の角度θが一定で参照光の内面角
度ψを変えてホログラムを記録してから、基板に積層し
て固定し、最後に切断するカード形ホログラム記録媒体
の製造方法である。

【００１５】（９）複数の記録層材料を別々に供給し
て、各記録層それぞれ別の円筒形原盤ドラムに押しつけ
てホログラムを転写記録してから、基板に積層して固定
し、最後に切断するカード形ホログラム記録媒体の製造
方法である。

【００１６】（１０）複数の記録層材料を別々に供給し
て、各記録層それぞれホログラムを記録してから、基板
に積層して固定し、最後に切断するカード形ホログラム
記録媒体の製造方法であって、前記各記録層にインデッ
クスを付け、前記基板に各記録層を積層する際に、前記
インデックスに従って位置合わせを行うカード形ホログ
ラム記録媒体の製造方法である。

【００１７】（１１）基板あるいはスペーサの上に記録
層を形成し、前記ホログラムの分割されたデータが記録
された円筒形原盤ドラムを前記形成された記録層の上を
転がし、情報を記録層に転写記録し、その上にスペーサ
層を形成し、別の円筒形原盤ドラムで情報を記録層に転
写記録し、その上にスペーサ層を形成する処理を繰り返
し、一定の積層の記録層が形成されると、記録層の硬化
処理を行い、最後に切断するカード形ホログラム記録媒
体の製造方法である。

【００１８】（１２）面発光レーザダイオード（ＬＤ）
アレイと、各レーザダイオード（ＬＤ）に対向した位置
に設置したフォトダイオード（ＰＤ）アレイとの間に、
これらと同一ピッチのマイクロレンズアレイ及びカード
を設置し、前記マイクロレンズアレイを面方向に移動さ
せてレーザダイオード（ＬＤ）との光軸をずらす手段と
を有するカード形ホログラム再生装置である。

【００１９】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態（実施例）を詳細に説明する。なお、実施形態
（実施例）を説明するための全図において、同一機能を
有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省
略する。

【００２０】（実施例１）図１は本発明による実施例１
のカード形ホログラム記録媒体の概略構成を示す断面図
である。

【００２１】本実施形態のカード形ホログラム記録媒体
は、図１に示すように、カード状（四辺形）の基板１１
の全面にホログラム記録層（メモリ層）１２を形成した
ものである。

【００２２】前記基板１１としては、透明な基板、不透
明な基板、反射材料からなるを基板、及び基板とホログ
ラム記録層との間に反射層を設けた基板のうちいずれか
１つを選択して用いる。

【００２３】前記ホログラム記録層１２は、記録層１、
記録層２・・・記録層Ｎが積層された構成になってい
る。この各記録層の材料としては、熱硬化形樹脂、色素
材料、誘電体材料、相変化材料等を用いる。また、相変
化材料を用いると書換形の媒体（メモリ）が構成でき
る。また、ホログラム記録層１２の一部は未記録の記録
層で構成されても良い。この未記録の記録層がある場
合、あるいは書換形の記録層の場合、ホログラム記録層
１２としてはフォトポリマーを含んだ層が有力である。
これらを、カード形ホログラム記録媒体（メモリ）に成
形した後の記録の方法は、その層に物体光と参照光を当
てれば良いが、記録層の選択ができないので、記録層毎
に記録する光の波長を変える必要がある。

【００２４】（実施例２）図２は本発明による実施例２
のカード形ホログラム記録媒体の概略構成を示す断面図
である。

【００２５】本実施例２のカード形ホログラム記録媒体
は、図２に示すように、前記実施例１と同様の積層した
ホログラム記録層１２をカード状の基板１１の一部に埋
め込んだ構造を有するものである。その他の構成要件は
前記実施例１と同じである。

【００２６】（実施例３）図３は本発明の実施例３のカ
ード形ホログラム記録媒体の一製造方法の手順の概要を
示すフローチャートである。

【００２７】本実施例３のカード形ホログラム記録媒体
の製造方法は、図３に示すように、各記録層に記録する
データを分割する（Ｓ３０１）。この分割されたデータ
を各記録層１，２，・・・Ｎにそれぞれの第１，２・・
・Ｎの角度で記録する（Ｓ３０２）。このデータを記録
した各記録層１，２，・・・Ｎを基板１１上に積層する
（Ｓ３０３）。この手順により、基板１１上にホログラ
ム記録層１２が形成されたカード形ホログラム記録媒体
が作製される。

【００２８】図４は本実施例３のカード形ホログラム記
録媒体の各記録層１，２，・・・Ｎにホログラムを記録
するホログラム記録装置の一実施例の概略構成を示す模
式図である。

【００２９】本実施例３のホログラム記録装置は、図４
に示すように、前記各記録層１，２，・・・Ｎの円筒形
ドラム２８にそれぞれ物体光と参照光の角度θを変える
か、あるいは物体光と参照光の角度θが一定で参照光の
内面角度ψを変えてホログラムを記録する。

【００３０】すなわち、レーザ２１からのレーザビーム
がビームスプリッタ２２で分割され、一つの光ビーム
は、物体光２３としてミラー２４で反射され、液晶シャ
ッタ２５を介して各記録層の円筒形ドラム２８にそれぞ
れ照射され、前記ビームスプリッタ２２で分割された他
方のレーザビームは、可変ミラー２６で反射させ参照光
２７として各記録層の円筒形ドラム２８にそれぞれ照射
され、前記物体光２３と参照光２７の角度θを変える
か、あるいは、図５（角度多重方法を説明するための
図）に示すように、物体光２３と参照光２７の角度θを
一定にして参照光２７の内面角度ψを変えることによっ
てホログラムが各記録層の円筒形ドラム２８に記録され
る。

【００３１】前記図５において、面内角度ψを変えるに
は、物体光２３と参照光２７の成す面と、各記録層の円
筒形ドラム２８の回転軸との間の角度を変えれば良い。

【００３２】図６は前記本実施例３のカード形ホログラ
ム記録媒体の一製造方法を実施する実施装置の概略構成
を示す模式図である。図６に示すように、第１の記録層
１となる媒体は、前記図５に示すホログラム記録装置で
ホログラムが記録された後、円筒形ドラムＡに巻き取ら
れる。この第１の記録層１は、円筒形ドラムＡから圧着
ローラ３４におくられる。その間接着剤が接着剤散布器
３２で基板あるいは透明ベース３１の裏面に塗布され、
その表面にはインデックスマッチ用接着剤が塗布器３３
で塗布される。第２の記録層２、第３の記録層３、第４
の記録層４も第１の記録層１と同様の工程が行われる。
これらの記録層は圧着ローラ３４で基板あるいは透明ベ
ース３１上に集められ、前記接着剤が圧着される。前記
第１〜第４の各記録層は、記録層の固定器３５からの紫
外線等で記録層と基板あるいは透明ベース３１が固定さ
れる。その後、切断器３６で切断されてカードにされ
る。

【００３３】本実施例３では、前記各記録層１，２，
３，４は、図６に示すように、円筒形ドラムＡ，Ｂ，
Ｃ，Ｄから圧着ローラ３４におくられ、その間接着剤が
接着剤散布器３２で基板あるいは透明ベース３１の裏面
に塗布され、その表面にはインデックスマッチ用接着剤
が塗布器３３で塗布されているが、図７に示すように、
基板あるいは透明ベース３１の表面にインデックスマッ
チ用接着剤のみを塗布器３３で塗布するだけでも固定す
ることができる。

【００３４】本実施例３では、各記録層の接着固定のた
めに紫外線によるフィルム母材の硬化時の接着固定を行
っているが、あらかじめ、記録層全体あるいは図８に示
すようにホログラム記録媒体の周辺部１２ｂのみ接着剤
を塗るようにしても良い。図８において、４１は樹脂フ
ィルムからなる母材、１２ａはホログラム記録媒体の情
報記録領域である。

【００３５】図９にインデックスマーク（位置合わせ用
マーク）の使用方法を示す。インデックスマーク６０
は、第１の記録層のインデックス６０１、第２の記録層
のインデックス６０２、第３の記録層のインデックス６
０３、第４の記録層のインデックス６０４と樹脂フィル
ムからなる母材（媒体）４１上でカード移動方向に対し
て垂直方向に形成し、各層の接着状態を確認することが
できる。このマークは製造時の確認だけでなく、再生時
の位置合せに利用できる。インデックスの形状は円形あ
るいは角形が好ましい例である。

【００３６】ここでは、スペーサ母材が無く、直接記録
層を接合する例を示したが、各記録層の間にスペーサ層
を設けても良い。

【００３７】前記積層して固定する際には、図９に示す
ものと同じようにインデックスマーク６０による位置合
わせを行う。また、図９に示すものと同じように接着層
を兼ねるスペーサを挾む。ただし、樹脂フィルムからな
る母材（媒体）４１上の凹凸でなく、膜の状態変化で記
録する場合には、スペーサが無くても良い。

【００３８】以下に、前記カード形ホログラム記録媒体
に記録されるデータ（情報）を再生する方法について説
明する。図１０はカード形ホログラム記録媒体に記録さ
れるデータ（情報）を再生する再生装置の概略構成を示
す模式図である。図１０において、５１はレーザ（光
源）、５２は可変ミラー、５３はカード形ホログラム記
録媒体、５４は検出器アレイ、５５は参照光である。

【００３９】前記実施例１〜３のカード形ホログラム記
録媒体を再生する方法は、図５の角度多重の説明に示し
た角度θを変えて記録したデータを再生する。図１０に
おける角度θを変える。すなわち、カード形ホログラム
記録媒体５３に対する参照光５５の入射角度θを変えれ
ば良い。また、面内角度ψを変えて記録したデータを再
生するには、図１０において、カード形ホログラム記録
媒体５３の（記録層の）面に垂直な軸を中心に回転させ
るか、あるいはカード形ホログラム記録媒体５３を固定
し、カード形ホログラム記録媒体５３以外の部分（読み
取り装置）をカード形ホログラム記録媒体５３の面に対
する垂直軸の回りに回転させれば良い。

【００４０】（実施例４）図１１は本発明の実施例４の
カード形ホログラム記録媒体の大量複製の製造方法のフ
ローチャートを示す図である。図１１に示すように、各
記録層に記録するデータを分割する（Ｓ４０１）。この
分割された各記録層１，２，・・・Ｎの原盤円筒形ドラ
ムを作製する（Ｓ４０２）。作製された原盤円筒形ドラ
ムに各記録層１，２，・・・Ｎが形成される樹脂フィル
ムからなる母材（媒体）４１を圧着させてデータを記録
する（Ｓ４０３）。このデータを記録した各記録層１，
２，・・・Ｎを基板あるいは透明ベース３１上に積層す
る（Ｓ４０４）。この手順により、基板あるいは透明ベ
ース３１上にホログラム記録層１２が形成されたカード
形ホログラム記録媒体が作製される。

【００４１】前記各記録層の円筒形原盤ドラムは、図４
（角度多重に関しては図５）に示すホログラム記録方法
で作製する。この円筒形原盤ドラムに樹脂層からなる媒
体を押しつけて（圧延して）ホログラムを記録してか
ら、図６に示す実施装置と同じように、基板あるいは透
明ベース３１上に積層して固定し、最後に切断する。積
層して固定する際には、インデックスマークによる位置
合わせを行う。また、接着層を兼ねるスペーサを挾む。

【００４２】（実施例５）図１２は本発明の実施例５の
カード形ホログラム記録媒体の一製造方法の手順の概要
を示すフローチャートである。

【００４３】本実施例５のカード形ホログラム記録媒体
の製造方法は、図１２に示すように、基板あるいはスペ
ーサ１１の上に記録層を形成する（Ｓ５０１）。前記ホ
ログラムの分割されたデータが記録された円筒形ドラム
を前記形成された記録層の上を転し、情報を記録層に転
写する（Ｓ５０２）。次にその上にスペーサ層を形成す
る（Ｓ５０３）。このようにして、別の円筒形ドラムで
情報を記録層に転写し、その上にスペーサ層を形成する
処理を繰り返し、一定の積層（規定の総数）の記録層が
形成されると（Ｓ５０４）、記録層の硬化処理を行う
（Ｓ５０５）。

【００４４】（実施例６）次に、前記樹脂フィルムから
なる母材４１の表裏の両面に信号を記録する実施例５を
図１３に示す。図１３（ａ）は位相ずらし前、図１３
（ｂ）は位相ずらし後であり、４２ａ及び４２ｂは円筒
形原盤ドラム、４３はスペーサ母材である。

【００４５】本実施例６の記録方法は、図１３におい
て、両面の信号は同一であるが円筒形原盤ドラム４２ａ
及び４２ｂの両者の回転の位相を、図１４（樹脂フィル
ムからなる母材４１の断面図）に示すように、各記録層
でずらしている。これによって、再生光の入射方向（図
ではθ）によって両面の回折光の信号が干渉するように
なる。各記録層の円筒形原盤ドラム４２ａ及び４２ｂの
回転位相を変えることによって、再生光の入射角度によ
って、別々の記録層が再生できるようになる。

【００４６】ここで、円筒形原盤ドラム４２ａ及び４２
ｂの回転位相をずらす例を示したが、回転位相の調整と
して、図１３（ａ）に示すように、一度両面の回転位相
を揃えて、その後、矢印，，，移動させ、一方
の円筒形原盤ドラム４２ａを片方の円筒形原盤ドラム４
２ｂと直角方向にずらし、その後再度ベースフィルムを
挟むようにすることが、円筒形原盤ドラム４２ａ及び４
２ｂの回転位相の調整の好ましい例である。

【００４７】前記図１４では、各記録層に特別な規則な
く記録する例を示したが、第１の記録層１と第２の記録
層２に同一の情報（信号）をカードの上から見た位置
（ｘ，ｙ）が（ｘ₀，ｙ₀）へずれるようにして記録して
も良い。同様に、第３の記録層３と第４の記録層４に同
一の信号をカードの上から見た位置のずれ量（ｘ₀，
ｙ₀）が第１の記録層１と第２の記録層２のそれぞれと
異なるように記録しても良い。同様に、記録層が第Ｎの
記録層Ｎとなった時には対となる各記録層間のずらし量
を変えておくことが好ましい例である。

【００４８】このようにすると、各記録層にあった角度
を変えた入射光に対応したずらし量をもった対（ペア）
のみ再生されることになる。ここで、２つの記録層がペ
アになる例を示したが、３つの記録層以上をペアにする
ことにより、角度選択性が向上し、再生信号のｓ／ｎが
さらに向上する。

【００４９】（実施例７）図１５は本発明の実施例６の
カード形ホログラム記録媒体のデータ（情報）の再生装
置の概略構成を示す模式図、図１６はカード形ホログラ
ム記録媒体のデータ検出再生部の拡大図、図１７はレン
ズ移動によるＸ-θ変換動作を説明するための図であ
る。

【００５０】本実施例６の再生装置は、図１５に示すよ
うに、光源部７１と、フォトダイオード（ＰＤ）からな
る読み出し部７２と、この読み出し部７２に対するカー
ド形ホログラム記録媒体５３の位置を移動させる機構７
３とを有している。光源部７１とフォトダイオード（Ｐ
Ｄ）からなる読み出し部７２でカード形ホログラム記録
媒体５３のデータ（情報）を検出して再生するデータ検
出再生部を構成している。このデータ検出再生部は、図
１６に示すように、面発光レーザダイオード（ＬＤ）ア
レイ（光源部）７１と、各レーザダイオード（ＬＤ）７
１Ａに対向した位置に設置したフォトダイオード（Ｐ
Ｄ）アレイ（読み出し部）７２との間に、これらと同一
ピッチのマイクロレンズアレイ７４を面方向に移動させ
てレーザダイオード（ＬＤ）７１Ａとの光軸をずらすこ
とで、カード形ホログラム記録媒体５３に照射される参
照光（再生光）５５の照射角度を変化させ、所望の記録
層のデータを再生する構成になっている。また、図１６
において、マイクロレンズアレイ７４の移動による参照
光の照射角度を変化さる代りに、図１７に示すように、
異なった波長で記録された記録層を有するカード形ホロ
グラム記録媒体５３に対しては、波長の異なったレーザ
ビームを並べて、カード形ホログラム記録媒体５３を移
動させて再生しても良い。

【００５１】このようにして、カード形ホログラム記録
媒体５３の特定位置のデータ（情報）を再生することが
できる。

【００５２】本発明は、例えば、ＣＤ-ＲＯＭやＤＶＤ
などの高密度の光記録媒体にも適用できることは、前記
の説明から容易にわかるであろう。

【００５３】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前
記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲において種々変更可能であることは勿論であ
る。

【００５４】

【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、カード形ホログラム記録媒体において、カード厚さ
方向に多重記録を行い、高密度記録を実現することがで
きる。また、カード厚さ方向に多重記録されたカード形
ホログラム記録媒体を容易に製造することができる。ま
た、カード厚さ方向に多重記録されたカード形ホログラ
ム記録媒体からホログラムを再生することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による実施例１のカード形ホログラム記
録媒体の概略構成を示す断面図である。

【図２】本発明による実施例２のカード形ホログラム記
録媒体の概略構成を示す断面図である。

【図３】本発明の実施例３のカード形のホログラム記録
媒体の一製造方法の手順の概要を示すフローチャートで
ある。

【図４】本実施例３のカード形のホログラム記録媒体の
各記録層１，２，・・・Ｎにホログラムをホログラム記
録装置の一実施例の概略構成を示す模式図である。

【図５】角度多重方法を説明するための図である。

【図６】本実施例３のカード形のホログラム記録媒体の
一製造方法を実施する実施装置の概略構成を示す模式図
である。

【図７】本実施例３のカード形のホログラム記録媒体の
他の製造方法を実施する実施装置の概略構成を示す模式
図である。

【図８】記録層の固定を行った後のホログラム記録媒体
の情報記録領域を上から見た図である。

【図９】インデックスマークの使用方法を示す図で、記
録層の固定を行った後のホログラム記録媒体の情報記録
領域を上から見た図である。

【図１０】カード形のホログラム記録媒体に記録される
データ（情報）を再生する再生装置の概略構成を示す模
式図である。

【図１１】本発明の実施例４のカード形のホログラム記
録媒体の大量複製の製造方法のフローチャートを示す図
である。

【図１２】本発明の実施例５のカード形のホログラム記
録媒体の大量複製の製造方法のフローチャートを示す図
である。

【図１３】本発明の実施例６のカード形のホログラム記
録媒体の樹脂フィルムからなる母材の表裏の両面にデー
タ（情報）を記録する方法を説明するための図である。

【図１４】本実施例６の樹脂フィルムからなる母材の表
裏の両面に信号を記録する構成及び再生を説明するため
の図である。

【図１５】本発明の実施例７のカード形ホログラム記録
媒体のデータ（情報）の再生装置の概略構成を示す模式
図である。

【図１６】本実施例７のカード形ホログラム記録媒体の
データ検出再生部の拡大図である。

【図１７】レンズ移動によるＸ-θ変換動作を説明する
ための図である。

【符号の説明】

１，２・・・Ｎ…記録層、１１…カード状（四辺形）の
基板、１２…ホログラム記録層（メモリ層）、１２ａ…
ホログラム記録媒体の情報記録領域、１２ｂ…ホログラ
ム記録媒体の周辺部（接着剤塗布領域）、２１…レーザ
２１、２２…ビームスプリッタ、２３…物体光、２４…
ミラー、２５…液晶シャッタ、２６…可変ミラー、２７
…参照光、２８…各記録層の円筒形ドラム、３１…基板
あるいは透明ベース、３２…接着剤散布器、３３…イン
デックスマッチ用接着剤塗布器、３４…圧着ローラ、３
５…記録層の固定器、３６…切断器、４１…樹脂フィル
ムからなる母材、４２ａ，４２ｂ…円筒形原盤ドラム、
５１…レーザ（光源）、５２…可変ミラー、５３…カー
ド形のホログラム記録媒体、５４…検出器アレイ、５５
…参照光、６０…インデックスマーク、６０１…第１の
記録層のインデックス、６０２…第２の記録層のインデ
ックス、６０３…第３の記録層のインデックス、６０４
…第４の記録層のインデックス６０４、７１…光源部、
７２…読み出し部、７３…カード形ホログラム記録媒体
移動機構、７４…マイクロレンズアレイ。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】基板表面上にホログラム記録層を積層し
た構造を有することを特徴とするカード形ホログラム記
録媒体。
【請求項２】基板の一部に積層したホログラム記録層
を埋め込んだ構造を有することを特徴とするカード形ホ
ログラム記録媒体。
【請求項３】請求項１又は２に記載のカード形ホログ
ラム記録媒体において、前記基板は可撓性の材料からな
ることを特徴とするカード形ホログラム記録媒体。
【請求項４】請求項１乃至３のうちいずれか１項に記
載のカード形ホログラム記録媒体において、前記記録層
は熱硬化形樹脂、色素材料、誘電体材料、相変化材料の
うち少なくとも１つからなることを特徴とするカード形
ホログラム記録媒体。
【請求項５】請求項１乃至４のうちいずれか１項に記
載のカード形ホログラム記録媒体において、前記各記録
層は物体光と参照光との角度θを変えるか、あるいは物
体光と参照光との角度θを一定にし参照光の内面角度ψ
を変えて記録していることを特徴とするカード形ホログ
ラム記録媒体。
【請求項６】請求項１乃至５のうちいずれか１項に記
載のカード形ホログラム記録媒体において、前記各記録
層は直接記録したもの、円筒形原盤ドラムを押しつけて
転写記録したもの、未記録のものから選択され、それら
を積層した記録層構造からなることを特徴とするカード
形ホログラム記録媒体。
【請求項７】請求項１乃至６のうちいずれか１項に記
載のカード形ホログラム記録媒体において、前記基板
は、透明な基板、不透明な基板、反射材料からなる基
板、及び基板とホログラム記録層との間に反射層を設け
た基板のうちいずれか１つからなることを特徴とするカ
ード形ホログラム記録媒体。
【請求項８】複数の記録層材料を別々に供給して、各
記録層に物体光と参照光の角度θを変えるか、あるいは
物体光と参照光の角度θが一定で参照光の内面角度ψを
変えてホログラムを記録してから、基板に積層して固定
し、最後に切断することを特徴とするカード形ホログラ
ム記録媒体の製造方法。
【請求項９】複数の記録層材料を別々に供給して、各
記録層それぞれ別の円筒形原盤ドラムに押しつけてホロ
グラムを転写記録してから、基板に積層して固定し、最
後に切断することを特徴とするカード形ホログラム記録
媒体の製造方法。
【請求項１０】複数の記録層材料を別々に供給して、
各記録層それぞれホログラムを記録してから、基板に積
層して固定し、最後に切断するカード形ホログラム記録
媒体の製造方法であって、前記各記録層にインデックス
を付け、前記基板に各記録層を積層する際に、前記イン
デックスに従って位置合わせを行うことを特徴とするカ
ード形ホログラム記録媒体の製造方法。
【請求項１１】基板あるいはスペーサの上に記録層を
形成し、ホログラムの分割されたデータが記録された円
筒形原盤ドラムを前記形成された記録層の上を転がし、
情報を記録層に転写記録し、その上にスペーサ層を形成
し、別の円筒形原盤ドラムで情報を記録層に転写記録
し、その上にスペーサ層を形成する処理を繰り返し、一
定の積層の記録層が形成されると、記録層の硬化処理を
行い、最後に切断することを特徴とするカード形ホログ
ラム記録媒体の製造方法。
【請求項１２】面発光レーザダイオード（ＬＤ）アレ
イと、各レーザダイオード（ＬＤ）に対向した位置に設
置したフォトダイオード（ＰＤ）アレイとの間に、これ
らと同一ピッチのマイクロレンズアレイ及びカードを設
置し、前記マイクロレンズアレイを面方向に移動させて
レーザダイオード（ＬＤ）との光軸をずらす手段とを有
すること特徴とするカード形ホログラム再生装置。