JPH11222511A - 押出成形用ポリウレタン樹脂組成物 - Google Patents

押出成形用ポリウレタン樹脂組成物

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JPH11222511A
JPH11222511A JP10041381A JP4138198A JPH11222511A JP H11222511 A JPH11222511 A JP H11222511A JP 10041381 A JP10041381 A JP 10041381A JP 4138198 A JP4138198 A JP 4138198A JP H11222511 A JPH11222511 A JP H11222511A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溶融時のゲル化が少なく、溶融押出成形機によ
る長期の連続成形が可能で、且つ諸物性に優れた押出成
形物を与えるポリウレタン樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】3−メチル−1,5−ペンチレンアジペー
ト(A)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール
(B)および1,4−ブタンジオール(C)からなるポ
リヒドロキシ成分と4,4′−ジフェニルメタンジイソ
シアネート(D)を反応させて得られるもので、特定の
190℃における流れ値、特定の10%DMF溶解液の
粘度を有する熱可塑性ポリウレタンエラストマー(E)
と、イソシアネート末端化合物(F)を特定比率で配合
したポリウレタン樹脂組成物が前記課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐水性、耐熱性な
どに優れ、溶融紡糸等の押出成形の際に装置内でのゲル
化が殆どなく、長期連続成形が可能である押出成形用ポ
リウレタン樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いて架橋
剤を添加しながら溶融紡糸する方法は例えば特開昭57
−180653号、特開昭56−110712号、特公
昭58−46573号により知られている。また複数の
長鎖ポリオールを用いて共重合体を作りポリウレタン組
成物を得る方法は例えば特開昭63−202610号に
より知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの公知
の技術においては、押出成形機内での溶融時はゲル化が
起こらず、長期にわたる連続成形加工が可能で、且つ高
い物性をもった成形物を与える熱可塑性ポリウレタン樹
脂は提供されない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、長鎖グリコールと
して、3−メチル−1,5−ペンチレンアジペート
(A)とポリテトラメチレンエーテルグリコール(B)
の混合物、鎖伸長剤として、1,4−ブタンジオール
(C)、有機ジイソシアネートとして4,4′−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート(D)を使用し、それぞれ
の使用量を特定することにより得られる熱可塑性ポリウ
レタンエラストマーであって、190℃の流れ値Q(cm
3/s)が特定の範囲で、かつ樹脂分10%のジメチルフ
ォルムアミド(DMF)溶解液の粘度が特定値以上とな
る熱可塑性ポリウレタンエラストマー(E)とNCO含
有率が特定のイソシアネート末端化合物(F)を特定比
で混合したものが耐熱性、回復性、連続生産性に優れた
ポリウレタン押出成形物を与えることを見出した。すな
わち、本発明は、(1)3−メチル−1,5−ペンチレ
ンアジペート(A)、ポリテトラメチレンエーテルグリ
コール(B)および1,4−ブタンジオール(C)から
なり、(A)と(B)の重量比が
【0005】
【数6】 であり、(C)の(A)と(B)の合計に対するモル比
が、
【数7】 であるポリヒドロキシ成分と、4,4′−ジフェニルメ
タンジイソシアネート(D)を、(D)の(A)、
(B)および(C)の合計に対するモル比が、
【数8】 となる量で反応させて得られるものであって、190℃に
おける試験荷重30Kgfの流れ値Q(cm3/s)が1.5×
10-3 ≦ Q ≦ 7×10-3の範囲であり、かつ樹脂分
10重量%のジメチルフォルムアミド溶解液の粘度が1
500mPa・s 以上である熱可塑性ポリウレタンエラスト
マー(E)100重量部に対して、イソシアネート基含
有率(NCO含有率)が2〜7%であるイソシアネート
末端化合物(F)を13〜28重量部を含んでなる押出
成形用ポリウレタン樹脂組成物、
【0006】(2)(A)の数平均分子量が1,300〜2,8
00であり、(B)の数平均分子量が 650〜1,400であ
り、(C)の(A)と(B)の合計に対する比が、
【数9】 であり、(D)の(A)、(B)および(C)の合計に
対するモル比が
【数10】 であり、Qが2×10-3≦ Q ≦5×10-3の範囲であ
り、樹脂分10重量%のジメチルフォルムアミド溶解液
の粘度が2,000mPa・s以上であり、(F)のNCO含
有率が3〜6%であり、(E)100重量部に対する
(F)の含有量が15〜25重量部である前記(1)記
載の押出成形用ポリウレタン樹脂組成物、(3)(A)
の数平均分子量が1,500〜2,500であり、(B)
の数平均分子量が750〜1,250である前記(2)
記載のポリウレタン樹脂組成物、(4)(F)が3−メ
チル−1,5−ペンチレンアジペートと4,4′−ジフェ
ニルメタンジイソシアネートを反応させて得られるもの
である前記(1)〜(3)のいずれかに記載のポリウレ
タン樹脂組成物、および(5)前記(1)記載のポリウ
レタン樹脂組成物を押出成形して得られた成形物、であ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における、熱可塑性ポリウ
レタンエラストマーの製造に使用される3−メチル−
1,5−ペンチレンアジペート、ポリテトラメチレンエ
ーテルグリコールの長鎖グリコールの数平均分子量は3
−メチル−1,5−ペンチレンアジペートが通常1.30
0〜2,800、好ましくは1,500〜2,500、ポ
リテトラメチレンエーテルグリコールが通常650〜
1,400、好ましくは750〜1,250である。それ
ぞれこの範囲より分子量が小さいと耐熱性、弾性回復性
が低下し、大きいと押出性、例えば溶融紡糸の場合では
紡糸性が低下する。本発明に使用される3−メチル−
1,5−ペンチレンアジペートおよびポリテトラメチレ
ンエーテルグリコールの長鎖グリコールの重量混合比は
【数11】 3−メチル−1,5−ペンチレンアジペートの重量比が
この範囲より小さいと耐熱性が低下し、大きいと耐水性
が低下する。本発明に用いる熱可塑性ポリウレタンエラ
ストマーの硬度および融点の調整は、比較的広い範囲に
わたって成分(A)+(B)および(C)の使用モル比
を変えることにより行うことができる。長鎖グリコール
(A)+(B)対1,4−ブタンジオール(C)のモル
比は通常
【数12】
【0008】この範囲より小さいと強度が低下し、大き
いとしなやかさが低下する。本発明において用いる熱可
塑性ポリウレタンエラストマーの製造は構成成分(A)
〜(D)を、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート(D)対ポリヒドロキシ化合物(A)〜(C)の合
計のモル比が
【数13】 行われる。この範囲より小さいと均質性が低下し、大き
いと反応の安定性が低下する。ポリヒドロキシ化合物
(A)〜(C)は好ましくは混合物の形で4,4′−ジ
フェニルメタンジイソシアネートと反応させる。本発明
において用いる熱可塑性ポリウレタンエラストマーは、
目的によりポリウレタンの製造において通常使用される
触媒、反応促進剤、内部離型剤、各種の顔料、着色剤、
充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、加水分解防
止剤、難燃剤、等の任意の成分(G)を必要に応じて使
用することができる。
【0009】本発明において用いる熱可塑性ポリウレタ
ンエラストマー(E)は、公知のワン−ショット法によ
り好ましく製造される。その場合、成分(A)〜(D)
及び所望により(G)をバッチ法または連続法で混合
し、押出機、あるいはコンベアベルト上で40〜230
℃、好ましくは70〜180℃の温度で反応させ、つい
で生成した熱可塑性ポリウレタンエラストマーを粒状化
させて得ることができる。本発明において用いる熱可塑
性ポリウレタンエラストマー(E)は、上述の方法で製
造された熱可塑性ポリウレタンエラストマーの中でJI
S K7311「ポリウレタン系熱可塑性エラストマー
の試験方法」の流れ試験に定められた方法での試験温度
190℃、試験荷重30kgf の流れ値Q(cm3/s)が
1.5×10-3≦ Q ≦7×10-3、好ましくは2×1
-3≦ Q ≦5×10-3、さらに好ましくは3×10-3
≦ Q ≦4×10-3のものを使用する。この範囲より大
きいと連続押出日数が減少し、小さいと強度が低下す
る。この流れ値Qは、反応に用いられる成分(A)+
(B)、(C)および(D)の添加時の温度、混合物の
温度、反応時の温度、反応時間により調節することがで
きる。本発明において用いる熱可塑性ポリウレタンエラ
ストマー(E)は、上述の方法で製造された熱可塑性ポ
リウレタンエラストマーをDMFの中に重量比で10%
の割合で溶解させた溶解粘度が1,500mPa・s 以上、
好ましくは2,000mPa・s 以上、さらに好ましくは1
0,000mPa・s以上のものを使用する。この範囲より小
さいと耐熱性が低下する。
【0010】本発明に使用されるイソシアネート末端化
合物(F)はJIS K7301「熱硬化性ポリウレタ
ンエラストマー用トリレンジイソシアネート型プレポリ
マー試験方法」のイソシアネート基含有率に定められた
方法でのイソシアネート基含有率2〜7%の範囲のもの
が好ましく、3〜6%のものがさらに好ましい。この範
囲より小さいと成形物の耐熱性が低下し、大きいと膠着
性が起き、例えば糸の場合解舒性が悪くなる。本発明に
おけるイソシアネート末端化合物(F)は、有機ジイソ
シアネートと長鎖グリコールを反応させて得ることがで
きる。反応に使用される有機ジイソシアネートとして
は、一般の熱可塑性ポリウレタン樹脂の反応に用いられ
るものを使用することができるが、好ましくは芳香族ジ
イソシアネート、さらに好ましくは4,4′−ジフェニ
ルメタンジイソシアネートである。長鎖グリコールとし
てはポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、
あるいはこれらの混合物等をあげることができるが、好
ましくは3−メチル−1,5−ペンチレンアジペート、
またはポリテトラメチレンエーテルグリコールであり、
特に平均分子量が1,500〜2,500の3−メチル−
1,5−ペンチレンアジペートが、熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂との相溶性、長期安定性の面からより好ましい。
【0011】また該イソシアネート末端化合物(F)の
添加量は、熱可塑性ポリウレタンエラストマー100重
量部に対して、通常13〜28重量部、好ましくは15
〜25重量部、さらに好ましくは、17〜23重量部で
ある。13重量部未満では押出成形物の耐熱性の向上が
充分でなく、28重量部を越えると押出成形物内の未反
応のイソシアネートが原因となり、膠着が強くなる。本
発明のポリウレタン押出成形物は、上述の熱可塑性ポリ
ウレタンエラストマーおよびイソシアネート末端化合物
を使用して、公知の押出成形法、例えばポリウレタン弾
性繊維の場合では溶融紡糸法により製造することができ
る。
【0012】
【実施例】以下に本発明の参考例、実施例および比較例
を示すが、本発明はこれらによって制限されるものでは
ない。試料は押出後のフィルム、およびポリウレタン弾
性繊維で下記方法に従って評価し、試験雰囲気の条件が
示されている場合を除き、物性の評価は80℃、15時
間のアニール後、23℃、50%Rhの雰囲気下で行っ
た。 《瞬間伸長回復率》低速伸長型引張試験機を用い、初荷
重をかけたときの長さに対して、300%まで引き伸ば
したのち、直ちに荷重を除き5分間放置後再び初荷重を
かけて残留伸びをはかり、次の式により瞬間伸長回復率
(%)を算出した。
【数14】 《130℃乾熱回復率》ポリウレタン弾性繊維を130
℃乾熱の雰囲気下において200%まで引き伸ばしたの
ち、30分後に荷重を除き30分間放置後残留伸びをは
かり、次の式により算出した。
【数15】 130℃乾熱回復率に優れたポリウレタン弾性繊維は高
温での伸長下における永久変形が起こりにくいため、上
記式により定義した値は大きくなる。評価基準は下記の
通りである。 ◎:60%以上 ○:46以上〜60%未満 ×:45%未満
【0013】《100℃湿熱回復率》ポリウレタン弾性
繊維を100℃湿熱の雰囲気下において200%まで引
き伸ばしたのち、30分後に荷重を除き30分間放置後
残留伸びをはかり、次の式により算出した。
【数16】 100℃湿熱回復率に優れたポリウレタン弾性繊維は高
温高湿での伸長下における永久変形が起こりにくいた
め、上記式により定義した値は大きくなる。評価基準は
下記の通りである。 ◎:60%以上 ○:46以上〜60%未満 ×:45%未満
【0014】《太さむら》ポリウレタン弾性繊維をレー
ザー光により光学的に測定し、106m内の糸径の平均
値及び標準偏差から次の式より算出した。
【数17】 評価基準は下記の通りである。 ○:0.2未満 ×:0.2以上 《しなやかさ》100%モジュラスをもとに下記基準で
評価した。 ◎:0.1g/d未満 ○:0.10以上〜0.16g/d未満 ×:0.16g/d以上
【0015】《均質性》均質性の測定方法は直径が20
〜70μmの繊維をレーザー光により光学的に測定し、
ポリウレタン弾性糸106mあたり100μm以上の径
のフィッシュアイ個数を調べ、下記基準で評価した。 ○:0個 ×:1個以上 《反応安定性》押出機の回転数を一定(20回転/分)で
成形した際の吐出圧(150kgf/cm2スタート)の1分間
あたりの変動幅を測定し、下記基準で評価した。 ◎:1kgf/cm2未満 ○:1kgf/cm2以上〜3kgf/cm2未満 ×:3kgf/cm2以上 《連続紡糸日数》連続紡糸日数はパック圧の圧力上昇が
50kgf/cm2までの日数を測定し、下記基準で評価し
た。 ◎:15日以上 ○:10日以上〜15日未満 ×:10日未満 《膠着性》紡糸巻き取り後のウレタン弾性糸を25℃、
2週間放置後の膠着の有無を調べ、下記基準で評価し
た。 ○:膠着無 ×:膠着有
【0016】参考例1 本発明に用いられる熱可塑性ポリウレタンエラストマー
の製造を公知のワン−ショット法により行った。分子量
2,000の3−メチル−1,5−ペンチレンアジペート
(MPDA)1,000重量部および分子量1,000の
ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)
1,000重量部を110℃の温度および5hPaの圧力で
1時間にわたり脱水を行った。その混合物に1,4−ブ
タンジオール(BD)189.3重量部を撹拌しながら
混合し、混合物を80℃に加熱し、ついで50℃に加温
した4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(M
DI)928重量部、酸化防止剤としてイルガノックス
(Irganox)1010(チバガイギー社製)を15.6重量部
および加水分解防止剤としてスタバクゾール(Stabaxo
l)I(バイエル社製)、13重量部を撹拌しながら添加
した。反応温度が110℃に達したのち反応混合物を、
125℃に加温したテフロン処理ガラス繊維布で覆われ
たホットプレート上に注いだ。生成したポリウレタン重
合体を乾燥室で100℃、15時間のアニールを行っ
た。室温に冷却後、重合体を粉砕し、押出機により溶融
押出ししてペレット化しベースの熱可塑性ポリウレタン
エラストマーとした。得られた熱可塑性ポリウレタンエ
ラストマーの190℃の流れ値は3.5×10-3cm3
s、10重量%DMF溶解粘度は10,000 mPa・sで
あった。得られた熱可塑性ポリウレタンエラストマーの
性能評価の結果を〔表1〕に示す。
【表1】
【0017】参考例2 分子量2,000の MPDA 1,000重量部及び MDI 2
45重量部を80℃で3時間反応させ、イソシアネート
基含有率4.5%の本発明に用いるイソシアネート末端
化合物を製造した。
【0018】実施例1 単軸の押出機の先端に静止型インラインミキサーとフィ
ルムダイを取り付け、押出機のホッパーより参考例1で
得られた熱可塑性ポリウレタンエラストマーを所定のフ
ィード量供給した。フィルムダイから熱可塑性ポリウレ
タンエラストマーの吐出を確認後、押出機のベント口か
ら参考例2で得られたイソシアネート末端化合物(架橋
剤)を熱可塑性ポリウレタンエラストマー100重量部
に対して20重量部になるようなフィード量で注入し、
ポリウレタンフィルムを製造した。その性能評価の結果
を〔表2〕に示す。
【表2】
【0019】実施例2 単軸の押出機の先端に静止型インラインミキサーと紡糸
ノズルを取り付ける以外、実施例1と同様にしてモノフ
ィラメントポリウレタン弾性糸を製造した。このときの
パック圧の圧力上昇は小さく、糸切れのトラブルもなく
10日以上連続して安定的に紡糸することができた。そ
の性能評価の結果を〔表3〕に示す。
【表3】
【0020】実施例3 以下に実施例2においてMPDAの分子量を1,000
〜4,000に変化させた場合の物性への影響を〔表
4〕に示す。
【表4】
【0021】実施例4 以下に実施例2においてPTMEGの分子量を500〜
2,000に変化させた場合の物性への影響を〔表5〕
に示す。
【表5】
【0022】実施例5 以下に実施例2において分子量2,000のMPDA
(A)と分子量1,000のPTMEG(B)の重合比
率を変化させた場合の物性への影響を〔表6〕に示す。
【表6】
【0023】実施例6 以下に実施例2において長鎖グリコール(A)+(B)
対1,4−ブタンジオール(C)のモル比を
【数18】 〔表7〕に示す。
【表7】
【0024】実施例7 以下に実施例2においてMDI(D)対ポリヒドロキシ
化合物(A)〜(C)の合計のモル比を
【数19】 に変化させた場合の物性への影響を〔表8〕に示す。
【0025】
【表8】
【0026】実施例8 以下に実施例2において190℃の流れ値Q(cm3/s)
を2×10-3〜5×10-3の範囲で変化させた場合の物
性への影響を〔表9〕に示す。
【表9】
【0027】実施例9 以下に実施例2において樹脂分10%のDMF溶解粘度
を200mPa・s以上で変化させた場合の物性への影響を
〔表10〕に示す。
【表10】
【0028】実施例10 以下に実施例2においてイソシアネート末端化合物のN
CO含有率を1〜10%の範囲で変化させた場合の物性
への影響を〔表11〕に示す。
【表11】
【0029】実施例11 以下に実施例2においてイソシアネート末端化合物の添
加量を0〜30重量部の範囲で変化させた場合の物性へ
の影響を〔表12〕に示す。
【表12】
【0030】
【発明の効果】本発明により得られる押出成形用ポリウ
レタン樹脂組成物は、押出成形時における装置内のゲル
化物の生成を低減して長期に亙って溶融押出成形機によ
る連続押出成形が可能であり、成形物の生産性を大幅に
改良することができる。しかも本発明のポリウレタン樹
脂組成物から得られる弾性繊維、フィルム等の押出成形
物の、例えば乾熱、湿熱永久歪、耐熱性、耐溶剤性、引
張強度、均質性、弾力性などの物性はいずれも極めて良
好なものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3−メチル−1,5−ペンチレンアジペー
    ト(A)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール
    (B)および1,4−ブタンジオール(C)からなり、
    (A)と(B)の重量比が 【数1】 であり、(C)の(A)と(B)の合計に対するモル比
    が、 【数2】 であるポリヒドロキシ成分と、4,4′−ジフェニルメ
    タンジイソシアネート(D)を、(D)の(A)、
    (B)および(C)の合計に対するモル比が、 【数3】 となる量で反応させて得られるものであって、190℃に
    おける試験荷重 30Kgfの流れ値Q(cm3/s)が1.5×
    10-3 ≦ Q ≦ 7×10-3の範囲であり、かつ樹脂分
    10重量%のジメチルフォルムアミド溶解液の粘度が1
    500mPa・s 以上である熱可塑性ポリウレタンエラスト
    マー(E)100重量部に対して、イソシアネート基含
    有率(NCO含有率)が2〜7%であるイソシアネート
    末端化合物(F)を13〜28重量部を含んでなる押出
    成形用ポリウレタン樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(A)の数平均分子量が1,300〜2,8
    00であり、(B)の数平均分子量が650〜1,40
    0であり、(C)の(A)と(B)の合計に対する比
    が、 【数4】 であり、(D)の(A)、(B)および(C)の合計に
    対するモル比が 【数5】 であり、Qが2×10-3≦ Q ≦5×10-3の範囲であ
    り、樹脂分10重量%のジメチルフォルムアミド溶解液
    の粘度が2,000mPa・s以上であり、(F)のNCO含
    有率が3〜6%であり、(E)100重量部に対する
    (F)の含有量が15〜25重量部である請求項1記載
    の押出成形用ポリウレタン樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(A)の数平均分子量が1,500〜2,5
    00であり、(B)の数平均分子量が750〜1,25
    0である請求項2記載のポリウレタン樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(F)が3−メチル−1,5−ペンチレン
    アジペートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ
    ートを反応させて得られるものである請求項1〜3のい
    ずれかに記載のポリウレタン樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1記載のポリウレタン樹脂組成物を
    押出成形して得られた成形物。
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