JPH11222331A - シート材給送装置及び画像処理装置 - Google Patents
シート材給送装置及び画像処理装置Info
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- JPH11222331A JPH11222331A JP2554798A JP2554798A JPH11222331A JP H11222331 A JPH11222331 A JP H11222331A JP 2554798 A JP2554798 A JP 2554798A JP 2554798 A JP2554798 A JP 2554798A JP H11222331 A JPH11222331 A JP H11222331A
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- sheet material
- roller
- retard roller
- sheet
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 トルクリミッタの空転トルクを低く抑え、リ
タードローラの耐久性を上げること。 【解決手段】 シート材を1枚ずつ順次分離搬送するシ
ート材給送装置において、シート材Sを搬送するフィー
ドローラ1と、前記フィードローラ1の回転方向と逆方
向に回転して1枚のシート材Sに分離するリタードロー
ラ2とを有し、前記リタードローラ2に駆動力を伝達す
るための駆動力伝達装置40には出力側がリタードローラ
2に接続されたトルクリミッタ46が含まれており、前記
トルクリミッタ46は出力側(出力部62)が回転している
場合の方が停止している場合よりも空転トルクが小さく
なるように構成されていることを特徴とする。
タードローラの耐久性を上げること。 【解決手段】 シート材を1枚ずつ順次分離搬送するシ
ート材給送装置において、シート材Sを搬送するフィー
ドローラ1と、前記フィードローラ1の回転方向と逆方
向に回転して1枚のシート材Sに分離するリタードロー
ラ2とを有し、前記リタードローラ2に駆動力を伝達す
るための駆動力伝達装置40には出力側がリタードローラ
2に接続されたトルクリミッタ46が含まれており、前記
トルクリミッタ46は出力側(出力部62)が回転している
場合の方が停止している場合よりも空転トルクが小さく
なるように構成されていることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート材を1枚ず
つ順次分離給送するシート材給送装置に関し、詳細に
は、例えばプリンタ、複写機等の画像処理装置に用いら
れるシート材給送装置に関するものである。
つ順次分離給送するシート材給送装置に関し、詳細に
は、例えばプリンタ、複写機等の画像処理装置に用いら
れるシート材給送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機等の画像処理装置に用いら
れるシート材給送装置としては、例えば、図6に示すよ
うなシート材給送装置201 がある。このシート材給送装
置201は、複写機等の画像処理装置の処理部(例えば、
複写機の画像形成部)に向けてシート材202 を1枚ずつ
順次供給する。図6に示すように、シート材給送装置20
1 は、図示しない積載台上に複数枚のシート材202 が積
み重ねられて収納されたシート材収納装置203 から最上
層のシート材202 を1枚ずつ給送するピックアップロー
ラ205 と、このピックアップローラ205 によりシート材
収納装置203 から給送されたシート材202 を前記処理部
(図示矢印b方向)へ向けて搬送するフィードローラ20
6 と、このフィードローラ206 に対向配置されてシート
材収納装置203 から給送されたシート材202 が複数枚の
場合にはフィードローラ206 の回転方向と逆方向に回転
して1枚のシート材202 に分離するためのリタードロー
ラ207 と、分離された1枚のシート材202 を前記処理部
に搬送するための搬送ローラ対209 とを具備している。
れるシート材給送装置としては、例えば、図6に示すよ
うなシート材給送装置201 がある。このシート材給送装
置201は、複写機等の画像処理装置の処理部(例えば、
複写機の画像形成部)に向けてシート材202 を1枚ずつ
順次供給する。図6に示すように、シート材給送装置20
1 は、図示しない積載台上に複数枚のシート材202 が積
み重ねられて収納されたシート材収納装置203 から最上
層のシート材202 を1枚ずつ給送するピックアップロー
ラ205 と、このピックアップローラ205 によりシート材
収納装置203 から給送されたシート材202 を前記処理部
(図示矢印b方向)へ向けて搬送するフィードローラ20
6 と、このフィードローラ206 に対向配置されてシート
材収納装置203 から給送されたシート材202 が複数枚の
場合にはフィードローラ206 の回転方向と逆方向に回転
して1枚のシート材202 に分離するためのリタードロー
ラ207 と、分離された1枚のシート材202 を前記処理部
に搬送するための搬送ローラ対209 とを具備している。
【0003】また、ピックアップローラ205 とフィード
ローラ206 及びリタードローラ207との間のシート材通
過領域210 にはガイド211 が配置され、フィードローラ
206及びリタードローラ207 と搬送ローラ対209 との
間、及び搬送ローラ対209 と前記処理部との間にはガイ
ド212 が配置され、それぞれシート材202 が案内搬送さ
れるようになっている。
ローラ206 及びリタードローラ207との間のシート材通
過領域210 にはガイド211 が配置され、フィードローラ
206及びリタードローラ207 と搬送ローラ対209 との
間、及び搬送ローラ対209 と前記処理部との間にはガイ
ド212 が配置され、それぞれシート材202 が案内搬送さ
れるようになっている。
【0004】上記フィードローラ206 及びリタードロー
ラ207 は図7に示す駆動伝達装置213 によって駆動され
る。図7に示すように、駆動伝達装置213 には、フィー
ドローラ206 を軸支するフィードローラ軸215 と、リタ
ードローラ207 を軸支するリタードローラ軸216 及びこ
のリタードローラ軸216 に連結されたリタードローラ駆
動軸217 が略平行に設けられている。リタードローラ軸
216 は図示しない揺動自在な支持部材に支持されてフィ
ードローラ軸215 に対して平行に接離可能となってい
る。また、リタードローラ軸216 とリタードローラ駆動
軸217 との間にはカップリング219 及びトルクリミッタ
220 が配置されている。更に、フィードローラ軸215 の
端部には、図示しないメイン駆動手段から駆動入力ベル
ト221 を介して伝達された駆動力をフィードローラ軸21
5 に伝達する電磁クラッチ222 が設けられている。ま
た、フィードローラ軸215 とリタードローラ軸217 との
間には、フィードローラ軸215 に伝達された回転駆動力
をリタードローラ駆動軸217 に伝達するリタード駆動ベ
ルト223 が巻き掛けられている。尚、カップリング219
はリタードローラ207 が変位しても、駆動をリタードロ
ーラ駆動軸217 からリタードローラ軸216 に伝達するた
めのものである。
ラ207 は図7に示す駆動伝達装置213 によって駆動され
る。図7に示すように、駆動伝達装置213 には、フィー
ドローラ206 を軸支するフィードローラ軸215 と、リタ
ードローラ207 を軸支するリタードローラ軸216 及びこ
のリタードローラ軸216 に連結されたリタードローラ駆
動軸217 が略平行に設けられている。リタードローラ軸
216 は図示しない揺動自在な支持部材に支持されてフィ
ードローラ軸215 に対して平行に接離可能となってい
る。また、リタードローラ軸216 とリタードローラ駆動
軸217 との間にはカップリング219 及びトルクリミッタ
220 が配置されている。更に、フィードローラ軸215 の
端部には、図示しないメイン駆動手段から駆動入力ベル
ト221 を介して伝達された駆動力をフィードローラ軸21
5 に伝達する電磁クラッチ222 が設けられている。ま
た、フィードローラ軸215 とリタードローラ軸217 との
間には、フィードローラ軸215 に伝達された回転駆動力
をリタードローラ駆動軸217 に伝達するリタード駆動ベ
ルト223 が巻き掛けられている。尚、カップリング219
はリタードローラ207 が変位しても、駆動をリタードロ
ーラ駆動軸217 からリタードローラ軸216 に伝達するた
めのものである。
【0005】上記駆動伝達装置213 によるフィードロー
ラ206 及びリタードローラ207 の駆動について説明す
る。図示しないメイン駆動手段から与えられた回転駆動
力は駆動入力ベルト221 に伝達され、給紙タイミングに
応じてON−OFF制御される電磁クラッチ222 のアマ
チュア部に設けられたプーリ225 に入力される。ここ
で、電磁クラッチ222 のロータ部と一体に回転するフィ
ードローラ軸215 とリタードローラ駆動軸217 及びリタ
ードローラ軸216 はリタード駆動ベルト223 によって連
結されているので、フィードローラ軸215 とリタードロ
ーラ軸216 及びリタードローラ駆動軸217 は同方向に回
転し、フィードローラ206 とリタードローラ207 は給紙
タイミングON時に同期して回転駆動される。
ラ206 及びリタードローラ207 の駆動について説明す
る。図示しないメイン駆動手段から与えられた回転駆動
力は駆動入力ベルト221 に伝達され、給紙タイミングに
応じてON−OFF制御される電磁クラッチ222 のアマ
チュア部に設けられたプーリ225 に入力される。ここ
で、電磁クラッチ222 のロータ部と一体に回転するフィ
ードローラ軸215 とリタードローラ駆動軸217 及びリタ
ードローラ軸216 はリタード駆動ベルト223 によって連
結されているので、フィードローラ軸215 とリタードロ
ーラ軸216 及びリタードローラ駆動軸217 は同方向に回
転し、フィードローラ206 とリタードローラ207 は給紙
タイミングON時に同期して回転駆動される。
【0006】上記駆動伝達装置213 によりシート材202
が給送方向(図6及び図7に示す矢印b方向)に1枚ず
つ送られる際、リタードローラ207 は、フィードローラ
206とシート材202 との間の摩擦力によりトルクリミッ
タ220 が空転して、リタードローラ217 の駆動回転方向
と逆方向(給送方向)に回転する。また、複数枚のシー
ト材202 が給送された際は、リタードローラ207 とシー
ト材202 との間の摩擦力に対して複数枚のシート材202
間の摩擦力が小さいことからトルクリミッタ220 は空転
せずに、リタードローラ207 はリタードローラ駆動軸21
7 の回転駆動方向と同方向(給送方向と逆方向)に回転
する。これにより、複数枚送られたシート材202 の中の
フィードローラ206 側、即ち最上部のシート材202 とそ
れ以外のシート材202 とを分離し、前記処理部へのシー
ト材202 の重送を防止するようになっている。
が給送方向(図6及び図7に示す矢印b方向)に1枚ず
つ送られる際、リタードローラ207 は、フィードローラ
206とシート材202 との間の摩擦力によりトルクリミッ
タ220 が空転して、リタードローラ217 の駆動回転方向
と逆方向(給送方向)に回転する。また、複数枚のシー
ト材202 が給送された際は、リタードローラ207 とシー
ト材202 との間の摩擦力に対して複数枚のシート材202
間の摩擦力が小さいことからトルクリミッタ220 は空転
せずに、リタードローラ207 はリタードローラ駆動軸21
7 の回転駆動方向と同方向(給送方向と逆方向)に回転
する。これにより、複数枚送られたシート材202 の中の
フィードローラ206 側、即ち最上部のシート材202 とそ
れ以外のシート材202 とを分離し、前記処理部へのシー
ト材202 の重送を防止するようになっている。
【0007】次に、上記構成のシート材給送装置201 に
よるシート材202 の給送、分離条件を満足する理論式に
ついて説明する。下式において、μAPはピックアップロ
ーラ205 とシート材202 間の摩擦係数、μBPはフィード
ローラ206 とシート材202 間の摩擦係数、μCPはリター
ドローラ207 とシート材202 間の摩擦係数、μAPP はピ
ックアップローラ205 加圧部下のシート材202 間の摩擦
係数、μBPP はフィードローラ206 とリタードローラ20
7 とのニップ部のシート材202 間の摩擦係数、Nはリタ
ードローラ207 の加圧力、Tはトルクリミッタ220 の空
転トルク、rはリタードローラ207 の半径、Wはピック
アップローラ205 の加圧力である。
よるシート材202 の給送、分離条件を満足する理論式に
ついて説明する。下式において、μAPはピックアップロ
ーラ205 とシート材202 間の摩擦係数、μBPはフィード
ローラ206 とシート材202 間の摩擦係数、μCPはリター
ドローラ207 とシート材202 間の摩擦係数、μAPP はピ
ックアップローラ205 加圧部下のシート材202 間の摩擦
係数、μBPP はフィードローラ206 とリタードローラ20
7 とのニップ部のシート材202 間の摩擦係数、Nはリタ
ードローラ207 の加圧力、Tはトルクリミッタ220 の空
転トルク、rはリタードローラ207 の半径、Wはピック
アップローラ205 の加圧力である。
【0008】 N>T/rμBP+(μAPP −μAP)W/μBP…(1) N<T/rμBPP −2μAPP W/μBPP …(2) N<T/rμCP…(3)
【0009】上式(1)は給送条件、(2)は分離条
件、(3)はリタードローラ207 のつれまわり条件をそ
れぞれ満足する式である。尚、上式中で同一のシート材
を用いれば各ローラ加圧部の摩擦係数はさほど大きくば
らつくことはないため、前記摩擦係数をμAPP ≒μBPP
=μPPと置き換えると、上式(1)、(2)はそれぞれ
下式(4)、(5)となる。
件、(3)はリタードローラ207 のつれまわり条件をそ
れぞれ満足する式である。尚、上式中で同一のシート材
を用いれば各ローラ加圧部の摩擦係数はさほど大きくば
らつくことはないため、前記摩擦係数をμAPP ≒μBPP
=μPPと置き換えると、上式(1)、(2)はそれぞれ
下式(4)、(5)となる。
【0010】 N>T/rμBP+(μPP−μAP)W/μBP…(4) N<T/rμPP−2W…(5)
【0011】ここで、上式(3)、(4)、(5)の関
係をリタードローラ207 の加圧力Nとトルクリミッタ22
0 の空転トルクTをパラメータとしてグラフ化したもの
を図8に示す。同図において、斜線部は前述の如きシー
ト材の分離給送が適正に行われる給送領域である。この
給送領域(斜線部)を拡大するためには、各ローラとシ
ート材間の摩擦係数を大きくするかピックアップローラ
205 の加圧力を小さくすることが必要となり、またリタ
ードローラ207 の加圧力Nとトルクリミッタ220 の空転
トルクTを共に大きくする方向(図中右上の方向)の条
件下に給送条件を設定した方が給送領域(斜線部)は広
くなることが理解できる。但し、トルクリミッタ220 の
空転トルクをむやみに大きくすると、ローラ駆動におけ
る負荷トルクが増大するため、適正給送領域(斜線部)
の上限(図中右上の限界)もある程度の制約を受けるこ
とになる。
係をリタードローラ207 の加圧力Nとトルクリミッタ22
0 の空転トルクTをパラメータとしてグラフ化したもの
を図8に示す。同図において、斜線部は前述の如きシー
ト材の分離給送が適正に行われる給送領域である。この
給送領域(斜線部)を拡大するためには、各ローラとシ
ート材間の摩擦係数を大きくするかピックアップローラ
205 の加圧力を小さくすることが必要となり、またリタ
ードローラ207 の加圧力Nとトルクリミッタ220 の空転
トルクTを共に大きくする方向(図中右上の方向)の条
件下に給送条件を設定した方が給送領域(斜線部)は広
くなることが理解できる。但し、トルクリミッタ220 の
空転トルクをむやみに大きくすると、ローラ駆動におけ
る負荷トルクが増大するため、適正給送領域(斜線部)
の上限(図中右上の限界)もある程度の制約を受けるこ
とになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年におけ
る画像処理装置の高速化、シート材の多様化に伴い、オ
ールマイティな給送領域を設定することが困難になりつ
つある。即ち、各種シート材に対して重送を未然に防止
すること、及びフィードローラとリタードローラの耐久
性を十分確保することの両立が達成しにくくなってきて
いる。具体的には、重送を防止するにはトルクリミッタ
の空転トルクを大きくしたり、リタードローラの加圧力
を小さくすればよいのであるが、裏を返せば、この構成
はフィードローラとリタードローラの耐久性を短くする
方向に移行するわけである。
る画像処理装置の高速化、シート材の多様化に伴い、オ
ールマイティな給送領域を設定することが困難になりつ
つある。即ち、各種シート材に対して重送を未然に防止
すること、及びフィードローラとリタードローラの耐久
性を十分確保することの両立が達成しにくくなってきて
いる。具体的には、重送を防止するにはトルクリミッタ
の空転トルクを大きくしたり、リタードローラの加圧力
を小さくすればよいのであるが、裏を返せば、この構成
はフィードローラとリタードローラの耐久性を短くする
方向に移行するわけである。
【0013】また、上記従来例で述べた適正給送領域の
理論式において、トルクリミッタの空転トルク及びリタ
ードローラの加圧力(リタード圧)はあくまで静的な値
を前提にしているが、実際の給送装置においてはトルク
リミッタに付随するトルク発生源のリップル、リタード
圧に付随するシート材搬送時の圧変動が必ず生じるた
め、実機から得られた適正給送領域は、理論式から得ら
れた適正給送領域よりも狭くなるのが通常である。
理論式において、トルクリミッタの空転トルク及びリタ
ードローラの加圧力(リタード圧)はあくまで静的な値
を前提にしているが、実際の給送装置においてはトルク
リミッタに付随するトルク発生源のリップル、リタード
圧に付随するシート材搬送時の圧変動が必ず生じるた
め、実機から得られた適正給送領域は、理論式から得ら
れた適正給送領域よりも狭くなるのが通常である。
【0014】これらの対策として、近年の給送装置にお
いては、トルクリミッタのトルク発生源をマグネットを
用いた非接触タイプにして摺動部のリップルを軽減する
等の改良方法が用いられている。
いては、トルクリミッタのトルク発生源をマグネットを
用いた非接触タイプにして摺動部のリップルを軽減する
等の改良方法が用いられている。
【0015】ここで、マグネットを用いた非接触タイプ
のトルクリミッタについて図9及び図10を用いて説明す
る。トルクリミッタ220 はリタードローラ駆動軸217 と
接続する入力部301 とカップリング219 と接続する出力
部303 とからなっている。入力部301 はリタードローラ
駆動軸217 を嵌装するために円筒状になっており、その
端部には回り止めのピンとの係合部301aが設けてある。
302 は永久磁石であり、入力部301 の外周に固定されて
いる。一方、出力部303 の端部にはカップリング219 と
係合する係合部303aが設けてある。304 は出力部303 の
内周に固定された半硬質磁石であり、入力部301 の外周
に固定された永久磁石302 との吸引力によりトルクリミ
ッタ220 の空転トルクが決まる。305 は出力部303 に取
り付けられた軸受を兼ねた蓋であり、磁石部に外部から
異物が入らないようにしている。
のトルクリミッタについて図9及び図10を用いて説明す
る。トルクリミッタ220 はリタードローラ駆動軸217 と
接続する入力部301 とカップリング219 と接続する出力
部303 とからなっている。入力部301 はリタードローラ
駆動軸217 を嵌装するために円筒状になっており、その
端部には回り止めのピンとの係合部301aが設けてある。
302 は永久磁石であり、入力部301 の外周に固定されて
いる。一方、出力部303 の端部にはカップリング219 と
係合する係合部303aが設けてある。304 は出力部303 の
内周に固定された半硬質磁石であり、入力部301 の外周
に固定された永久磁石302 との吸引力によりトルクリミ
ッタ220 の空転トルクが決まる。305 は出力部303 に取
り付けられた軸受を兼ねた蓋であり、磁石部に外部から
異物が入らないようにしている。
【0016】このような非接触タイプのトルクリミッタ
220 を用いればトルク変動が少ない分空転トルクを下げ
ることが可能だが、リタードローラ207 の耐久性を上げ
るまでにはならない。
220 を用いればトルク変動が少ない分空転トルクを下げ
ることが可能だが、リタードローラ207 の耐久性を上げ
るまでにはならない。
【0017】そこで、本発明の目的は、トルクリミッタ
の空転トルクを低く抑え、リタードローラの耐久性を上
げることである。
の空転トルクを低く抑え、リタードローラの耐久性を上
げることである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の代表的な構成は、シート材を1枚ずつ順次分
離搬送するシート材給送装置において、シート材を搬送
するフィードローラと、前記フィードローラの回転方向
と逆方向に回転して1枚のシート材に分離するリタード
ローラとを有し、前記リタードローラに駆動力を伝達す
るための駆動力伝達機構には出力側がリタードローラに
接続されたトルクリミッタが含まれており、前記トルク
リミッタは出力側が回転している場合の方が停止してい
る場合よりも空転トルクが小さくなるように構成されて
いることを特徴とする。
の本発明の代表的な構成は、シート材を1枚ずつ順次分
離搬送するシート材給送装置において、シート材を搬送
するフィードローラと、前記フィードローラの回転方向
と逆方向に回転して1枚のシート材に分離するリタード
ローラとを有し、前記リタードローラに駆動力を伝達す
るための駆動力伝達機構には出力側がリタードローラに
接続されたトルクリミッタが含まれており、前記トルク
リミッタは出力側が回転している場合の方が停止してい
る場合よりも空転トルクが小さくなるように構成されて
いることを特徴とする。
【0019】また、前記トルクリミッタの出力側が回転
することにより、出力側の少なくとも一部は入力側との
相対的関係が変化することを特徴とする。
することにより、出力側の少なくとも一部は入力側との
相対的関係が変化することを特徴とする。
【0020】更に、前記トルクリミッタの入力側と出力
側は磁力により接続されていることを特徴とする。
側は磁力により接続されていることを特徴とする。
【0021】上記構成によれば、リタードローラがフィ
ードローラ及びシート材との間の摩擦力により同方向に
連れ回る(フィードローラの回転方向と同方向に回転す
る)場合におけるトルクリミッタの空転トルクが低く抑
えられるので、リタードローラの耐久性が向上する。
ードローラ及びシート材との間の摩擦力により同方向に
連れ回る(フィードローラの回転方向と同方向に回転す
る)場合におけるトルクリミッタの空転トルクが低く抑
えられるので、リタードローラの耐久性が向上する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明を
適用したシート材給送装置の実施の形態について具体的
に説明する。尚、以下の説明では、画像処理装置に用い
られるシート材給送装置を例示している。
適用したシート材給送装置の実施の形態について具体的
に説明する。尚、以下の説明では、画像処理装置に用い
られるシート材給送装置を例示している。
【0023】〔第1実施形態〕第1実施形態に係るシー
ト材給送装置について図1〜図5を用いて詳しく説明す
る。尚、本実施形態では、画像処理装置としての複写機
に用いられるシート材給送装置を例示している。
ト材給送装置について図1〜図5を用いて詳しく説明す
る。尚、本実施形態では、画像処理装置としての複写機
に用いられるシート材給送装置を例示している。
【0024】以下の説明の順序としては、画像処理装置
としての複写機について説明し、次にシート材給送装置
について説明する。
としての複写機について説明し、次にシート材給送装置
について説明する。
【0025】まず、図5を用いて画像処理装置の概略構
成について説明する。本画像処理装置は、シート材収納
手段として、画像処理装置本体11の一側部に多量のシー
ト材Sを積載収納した給送デッキ12を備えるほか、画像
処理装置本体11内の下部に所定量のシート材Sを積載収
納した複数の給送カセット13,14を備えている。
成について説明する。本画像処理装置は、シート材収納
手段として、画像処理装置本体11の一側部に多量のシー
ト材Sを積載収納した給送デッキ12を備えるほか、画像
処理装置本体11内の下部に所定量のシート材Sを積載収
納した複数の給送カセット13,14を備えている。
【0026】そして、シート材Sを給送するための給送
部としての給送デッキ12、及び各給送カセット13,14の
設置部位にはそれぞれリタード分離方式の給送装置15,
16,17が備えられている。この給送装置については後で
詳しく説明する。
部としての給送デッキ12、及び各給送カセット13,14の
設置部位にはそれぞれリタード分離方式の給送装置15,
16,17が備えられている。この給送装置については後で
詳しく説明する。
【0027】給送デッキ12、及び給送カセット13,14内
のシート材Sはそれぞれの給送装置15,16,17によって
給送されると、まず回転停止しているレジストローラ対
18に送られて、ここで斜行状態の矯正が行われる。
のシート材Sはそれぞれの給送装置15,16,17によって
給送されると、まず回転停止しているレジストローラ対
18に送られて、ここで斜行状態の矯正が行われる。
【0028】次いで、処理手段である画像形成部を構成
する感光体ドラム21上に形成される潜像とのタイミング
をとって回転するレジストローラ対18により、感光体ド
ラム21と転写帯電器22との間に送られて、ここで感光体
ドラム21上のトナー像が転写される。
する感光体ドラム21上に形成される潜像とのタイミング
をとって回転するレジストローラ対18により、感光体ド
ラム21と転写帯電器22との間に送られて、ここで感光体
ドラム21上のトナー像が転写される。
【0029】この後、シート材Sは搬送ベルト23により
定着器24に送られて、ここで転写されたトナー像をシー
ト面に定着させるための定着処理がなされる。
定着器24に送られて、ここで転写されたトナー像をシー
ト面に定着させるための定着処理がなされる。
【0030】本画像処理装置はシート材Sへの両面複写
を行う両面複写モードと多重複写を行う多重複写モード
を備えているが、通常複写モード(片面複写モード)の
場合、定着処理後のシート材Sは内排出ローラ対26によ
り機外の排出トレイ27上に排出される。
を行う両面複写モードと多重複写を行う多重複写モード
を備えているが、通常複写モード(片面複写モード)の
場合、定着処理後のシート材Sは内排出ローラ対26によ
り機外の排出トレイ27上に排出される。
【0031】また、両面複写モード及び多重複写モード
の場合には、内排出ローラ対25又はスイッチバックロー
ラ対29により再給送パス28及び両面搬送パス30を介して
中間トレイ31上に一時的に積載収納される。
の場合には、内排出ローラ対25又はスイッチバックロー
ラ対29により再給送パス28及び両面搬送パス30を介して
中間トレイ31上に一時的に積載収納される。
【0032】そして、中間トレイ31上に収納されたシー
ト材Sは再給送装置32により再び画像形成のためにレジ
ストローラ対18に搬送され、以後片面複写と同一のプロ
セスを経て機外に排出される。
ト材Sは再給送装置32により再び画像形成のためにレジ
ストローラ対18に搬送され、以後片面複写と同一のプロ
セスを経て機外に排出される。
【0033】次に、本発明を適用したシート材給送装置
としての給送装置15,16,17、及び再給送装置32につい
て図1〜図4を用いて説明する。尚、ここでは、給送装
置15の構成を例示して説明するが、その他の給送装置1
6,17,32についても適宜必要に応じて同様の構成とし
てもよいことは言うまでもない。
としての給送装置15,16,17、及び再給送装置32につい
て図1〜図4を用いて説明する。尚、ここでは、給送装
置15の構成を例示して説明するが、その他の給送装置1
6,17,32についても適宜必要に応じて同様の構成とし
てもよいことは言うまでもない。
【0034】本シート材給送装置15は、前述した画像形
成部に向けてシート材を一枚ずつ順次分離給送するもの
であり、複数枚のシート材Sが積み重ねられて収納され
た給送デッキ12から最上層のシート材Sを一枚ずつ給送
するピックアップローラ3と、このピックアップローラ
3により給送デッキ12から給送されたシート材Sを画像
処理装置本体内へ搬送するフィードローラ1と、このフ
ィードローラ1に対向配置されて給送デッキ12から給送
されたシート材Sが複数枚の場合にはフィードローラ1
の回転方向と逆方向に回転して一枚のシート材Sに分離
するためのリタードローラ2とからなるリタードローラ
対1,2を具備している。
成部に向けてシート材を一枚ずつ順次分離給送するもの
であり、複数枚のシート材Sが積み重ねられて収納され
た給送デッキ12から最上層のシート材Sを一枚ずつ給送
するピックアップローラ3と、このピックアップローラ
3により給送デッキ12から給送されたシート材Sを画像
処理装置本体内へ搬送するフィードローラ1と、このフ
ィードローラ1に対向配置されて給送デッキ12から給送
されたシート材Sが複数枚の場合にはフィードローラ1
の回転方向と逆方向に回転して一枚のシート材Sに分離
するためのリタードローラ2とからなるリタードローラ
対1,2を具備している。
【0035】上記フィードローラ1及びリタードローラ
2は図4に示す駆動力伝達装置40によって駆動される。
図4に示すように、駆動力伝達装置40には、フィードロ
ーラ1を軸支するフィードローラ軸41と、リタードロー
ラ2を軸支するリタードローラ軸42及びこのリタードロ
ーラ軸42に連結されたリタードローラ駆動軸43が略平行
に設けられている。リタードローラ軸42は図示しない揺
動自在な支持部材に支持されてフィードローラ軸41に対
して平行に接離可能となっている。また、リタードロー
ラ軸42とリタードローラ駆動軸43との間にはカップリン
グ45及びトルクリミッタ46が配置されている。尚、カッ
プリング45はリタードローラ2が変位しても、駆動をリ
タードローラ駆動軸43からリタードローラ軸42に伝達す
るためのものである。
2は図4に示す駆動力伝達装置40によって駆動される。
図4に示すように、駆動力伝達装置40には、フィードロ
ーラ1を軸支するフィードローラ軸41と、リタードロー
ラ2を軸支するリタードローラ軸42及びこのリタードロ
ーラ軸42に連結されたリタードローラ駆動軸43が略平行
に設けられている。リタードローラ軸42は図示しない揺
動自在な支持部材に支持されてフィードローラ軸41に対
して平行に接離可能となっている。また、リタードロー
ラ軸42とリタードローラ駆動軸43との間にはカップリン
グ45及びトルクリミッタ46が配置されている。尚、カッ
プリング45はリタードローラ2が変位しても、駆動をリ
タードローラ駆動軸43からリタードローラ軸42に伝達す
るためのものである。
【0036】更にフィードローラ軸41の端部には一方向
クラッチ54を内蔵したギア52が設けられており、該一方
向クラッチ54がフィードローラ軸41に対してロックする
ことによりモータ51からの駆動力が図中矢印方向にのみ
伝達される。
クラッチ54を内蔵したギア52が設けられており、該一方
向クラッチ54がフィードローラ軸41に対してロックする
ことによりモータ51からの駆動力が図中矢印方向にのみ
伝達される。
【0037】ここで、一方向クラッチ54の役目は、シー
ト材先端がレジストローラ対18よりも搬送方向下流にあ
り、その後端がまだフィードローラ1とリタードローラ
2に挟持された状態で、モータ51の回転を停止した場合
に、前記シート材はフィードローラ1とリタードローラ
2の挟持圧に反して搬送されることになるが、この時、
シート材を傷めるか又はレジストローラ対18の駆動負荷
を大きくしてしまうことがないようにすることにある。
ト材先端がレジストローラ対18よりも搬送方向下流にあ
り、その後端がまだフィードローラ1とリタードローラ
2に挟持された状態で、モータ51の回転を停止した場合
に、前記シート材はフィードローラ1とリタードローラ
2の挟持圧に反して搬送されることになるが、この時、
シート材を傷めるか又はレジストローラ対18の駆動負荷
を大きくしてしまうことがないようにすることにある。
【0038】またリタードローラ軸42の端部にはギア53
が設けられており、モータ51から駆動力が伝達される。
ピックアップローラ3を軸支するピックアップローラ軸
44には、フィードローラ1のプーリ部47とピックアップ
ローラ3のプーリ部48に懸架されたベルト49を介して前
記モータ51からの駆動力が伝達され、該ピックアップロ
ーラ3はフィードローラ1と同一方向に回転される。
が設けられており、モータ51から駆動力が伝達される。
ピックアップローラ3を軸支するピックアップローラ軸
44には、フィードローラ1のプーリ部47とピックアップ
ローラ3のプーリ部48に懸架されたベルト49を介して前
記モータ51からの駆動力が伝達され、該ピックアップロ
ーラ3はフィードローラ1と同一方向に回転される。
【0039】上記駆動力伝達装置40によってピックアッ
プローラ3、フィードローラ1及びリタードローラ2
は、モータ51が給紙タイミングに応じてON−OFF制
御され、これに同期して回転駆動される。
プローラ3、フィードローラ1及びリタードローラ2
は、モータ51が給紙タイミングに応じてON−OFF制
御され、これに同期して回転駆動される。
【0040】上記駆動力伝達装置40によりシート材Sが
給送方向(図4に示す矢印b方向)に1枚ずつ送られる
際、リタードローラ2は、フィードローラ1とシート材
Sとの間の摩擦力によりトルクリミッタ46が空転して、
リタードローラ2の駆動回転方向と逆方向(給送方向)
に回転する。また、複数枚のシート材Sが給送された際
は、リタードローラ2とシート材Sとの間の摩擦力に対
して複数枚のシート材S間の摩擦力が小さいことからト
ルクリミッタ46は空転せずに、リタードローラ2はリタ
ードローラ駆動軸43の回転駆動方向と同方向(給送方向
と逆方向)に回転する。これにより、複数枚送られたシ
ート材Sの中のフィードローラ1側、即ち最上部のシー
ト材Sとそれ以外のシート材Sとを分離し、前記画像形
成部へのシート材Sの重送を防止するようになってい
る。
給送方向(図4に示す矢印b方向)に1枚ずつ送られる
際、リタードローラ2は、フィードローラ1とシート材
Sとの間の摩擦力によりトルクリミッタ46が空転して、
リタードローラ2の駆動回転方向と逆方向(給送方向)
に回転する。また、複数枚のシート材Sが給送された際
は、リタードローラ2とシート材Sとの間の摩擦力に対
して複数枚のシート材S間の摩擦力が小さいことからト
ルクリミッタ46は空転せずに、リタードローラ2はリタ
ードローラ駆動軸43の回転駆動方向と同方向(給送方向
と逆方向)に回転する。これにより、複数枚送られたシ
ート材Sの中のフィードローラ1側、即ち最上部のシー
ト材Sとそれ以外のシート材Sとを分離し、前記画像形
成部へのシート材Sの重送を防止するようになってい
る。
【0041】ここで、上記駆動力伝達装置40におけるト
ルクリミッタ46について図1〜図3を用いて詳しく説明
する。図1及び図2は本実施形態に係るトルクリミッタ
の構成を示す説明図、図3は前記トルクリミッタにおけ
る可動部の状態を表す図2のX−X断面図である。
ルクリミッタ46について図1〜図3を用いて詳しく説明
する。図1及び図2は本実施形態に係るトルクリミッタ
の構成を示す説明図、図3は前記トルクリミッタにおけ
る可動部の状態を表す図2のX−X断面図である。
【0042】図1及び図2において、46はトルクリミッ
タであり、リタードローラ駆動軸43と接続する入力部61
と、カップリング45と接続する出力部62とからなってい
る。入力部61はリタードローラ駆動軸43を嵌装するため
に円筒状になっており、その端部には回り止めのピンと
の係合部61aが設けてある。更に、入力部61の外周には
永久磁石63が固定されている。一方、出力部62の端部に
はカップリング45と係合する係合部62aが設けてある。
更に、出力部62の内周には半硬質磁石64が固定されてい
る。65は出力部62の一部を構成する可動部であり、端部
の穴65aと出力部62のヒンジ部62bに不図示のピンによ
り回動可能に取り付けられる。66は出力部62に取り付け
られた軸受を兼ねた蓋であり、磁石部に外部から異物な
どが侵入するのを防いでいる。67は可動部65の内周に固
定された半硬質磁石である。68は可動部65周辺に異物な
どが侵入するのを防ぐカバーであり、可動部65の可動範
囲の規制も兼ねている。従って、出力部62が回転する
と、その遠心力により可動部65がカバー68の内周に当接
するまで回動することになる。そして、この状態におけ
る半硬質磁石67と永久磁石63との間の吸引力は、出力部
62が停止して遠心力がなくなった時に可動部65を元の位
置に戻すのに十分な大きさに設定している。
タであり、リタードローラ駆動軸43と接続する入力部61
と、カップリング45と接続する出力部62とからなってい
る。入力部61はリタードローラ駆動軸43を嵌装するため
に円筒状になっており、その端部には回り止めのピンと
の係合部61aが設けてある。更に、入力部61の外周には
永久磁石63が固定されている。一方、出力部62の端部に
はカップリング45と係合する係合部62aが設けてある。
更に、出力部62の内周には半硬質磁石64が固定されてい
る。65は出力部62の一部を構成する可動部であり、端部
の穴65aと出力部62のヒンジ部62bに不図示のピンによ
り回動可能に取り付けられる。66は出力部62に取り付け
られた軸受を兼ねた蓋であり、磁石部に外部から異物な
どが侵入するのを防いでいる。67は可動部65の内周に固
定された半硬質磁石である。68は可動部65周辺に異物な
どが侵入するのを防ぐカバーであり、可動部65の可動範
囲の規制も兼ねている。従って、出力部62が回転する
と、その遠心力により可動部65がカバー68の内周に当接
するまで回動することになる。そして、この状態におけ
る半硬質磁石67と永久磁石63との間の吸引力は、出力部
62が停止して遠心力がなくなった時に可動部65を元の位
置に戻すのに十分な大きさに設定している。
【0043】ここで、図3を参照してトルクリミッタ46
の出力部62が回転している時と停止している時の可動部
65の状態について説明する。図3(a)及び図3(b)
は、それぞれトルクリミッタ46の出力部62が停止あるい
は微動している場合と所定の速度以上で回転している場
合を表している。
の出力部62が回転している時と停止している時の可動部
65の状態について説明する。図3(a)及び図3(b)
は、それぞれトルクリミッタ46の出力部62が停止あるい
は微動している場合と所定の速度以上で回転している場
合を表している。
【0044】図3(a)の状態は複数枚のシート材が給
送された場合に相当している。リタードローラ2とシー
ト材Sとの間の摩擦力に対して、複数枚のシート材S間
の摩擦力が小さいことからトルクリミッタ46は空転せず
に、リタードローラ2はリタードローラ駆動軸43の回転
方向と同方向(フィードローラ1の回転方向と逆方向)
に回転するが、最上部のシート材以外を分離するまでわ
ずかに回転するだけである。
送された場合に相当している。リタードローラ2とシー
ト材Sとの間の摩擦力に対して、複数枚のシート材S間
の摩擦力が小さいことからトルクリミッタ46は空転せず
に、リタードローラ2はリタードローラ駆動軸43の回転
方向と同方向(フィードローラ1の回転方向と逆方向)
に回転するが、最上部のシート材以外を分離するまでわ
ずかに回転するだけである。
【0045】図3(b)の状態はシート材が1枚ずつ給
送された場合に相当している。リタードローラ2はフィ
ードローラ1及びシート材202 との間の摩擦力によりト
ルクリミッタ46が空転して、リタードローラ駆動軸43の
回転方向と逆方向(フィードローラ1の回転方向と同方
向)に回転する。この場合、リタードローラ2はシート
材Sが通過するまでは所定の搬送速度で回転し続ける。
そして、この回転による遠心力により可動部65は穴65a
を中心にしてカバー68に当たるまで回動する。この結
果、トルクリミッタ46の入力部61側の永久磁石63と出力
部62側の半硬質磁石67との距離が増加して吸引力(空転
トルク)が減少する。
送された場合に相当している。リタードローラ2はフィ
ードローラ1及びシート材202 との間の摩擦力によりト
ルクリミッタ46が空転して、リタードローラ駆動軸43の
回転方向と逆方向(フィードローラ1の回転方向と同方
向)に回転する。この場合、リタードローラ2はシート
材Sが通過するまでは所定の搬送速度で回転し続ける。
そして、この回転による遠心力により可動部65は穴65a
を中心にしてカバー68に当たるまで回動する。この結
果、トルクリミッタ46の入力部61側の永久磁石63と出力
部62側の半硬質磁石67との距離が増加して吸引力(空転
トルク)が減少する。
【0046】前記吸引力は距離の2乗に反比例するの
で、例えば、図3(a)における永久磁石63と半硬質磁
石64,67との距離を基準とすると、この距離が2倍にな
れば前記吸引力は1/4になる。そこで、半硬質磁石6
4,67の合計の有効部分に対する半硬質磁石67の有効部
分の割合を40%に設定すれば、図3(b)における永久
磁石63と半硬質磁石64,67の間の吸引力は、図3(a)
における吸引力の70%になる。つまり、トルクリミッタ
46の空転トルク(吸引力)が図3(b)の状態では図3
(a)の状態から30%減少することになる。また、分離
時には100 %の空転トルクが必要となるが、シート材S
がリタードローラ対1,2を通過した後、次のシート材
Sがこのリタードローラ対1,2に達するまでの間、フ
ィードローラ1及びリタードローラ2を停止することに
よって可能となる。
で、例えば、図3(a)における永久磁石63と半硬質磁
石64,67との距離を基準とすると、この距離が2倍にな
れば前記吸引力は1/4になる。そこで、半硬質磁石6
4,67の合計の有効部分に対する半硬質磁石67の有効部
分の割合を40%に設定すれば、図3(b)における永久
磁石63と半硬質磁石64,67の間の吸引力は、図3(a)
における吸引力の70%になる。つまり、トルクリミッタ
46の空転トルク(吸引力)が図3(b)の状態では図3
(a)の状態から30%減少することになる。また、分離
時には100 %の空転トルクが必要となるが、シート材S
がリタードローラ対1,2を通過した後、次のシート材
Sがこのリタードローラ対1,2に達するまでの間、フ
ィードローラ1及びリタードローラ2を停止することに
よって可能となる。
【0047】従って、通常は分離のためにリタードロー
ラ2が駆動方向(フィードローラ1の回転方向と逆方
向)へシート材Sを搬送する距離は約5mm程度であるの
に対し、フィードローラ1やシート材Sとの間の摩擦力
によりリタードローラ2が駆動方向と逆方向(フィード
ローラ1の回転方向と同方向)に回転する距離はA4サ
イズのシート材の場合には約210mm 程度になり、リター
ドローラ2の回転する量の約98%は低いトルクで駆動さ
れることになる。
ラ2が駆動方向(フィードローラ1の回転方向と逆方
向)へシート材Sを搬送する距離は約5mm程度であるの
に対し、フィードローラ1やシート材Sとの間の摩擦力
によりリタードローラ2が駆動方向と逆方向(フィード
ローラ1の回転方向と同方向)に回転する距離はA4サ
イズのシート材の場合には約210mm 程度になり、リター
ドローラ2の回転する量の約98%は低いトルクで駆動さ
れることになる。
【0048】以上述べたように、本実施形態によれば、
リタードローラ2がフィードローラ1及びシート材Sと
の間の摩擦力により同方向に連れ回る(フィードローラ
1の回転方向と同方向に回転する)場合におけるトルク
リミッタ46の空転トルクは低く抑えられるので、リター
ドローラ2の耐久性を向上させることができ、高速で安
定した分離、給送が行えるようになる。
リタードローラ2がフィードローラ1及びシート材Sと
の間の摩擦力により同方向に連れ回る(フィードローラ
1の回転方向と同方向に回転する)場合におけるトルク
リミッタ46の空転トルクは低く抑えられるので、リター
ドローラ2の耐久性を向上させることができ、高速で安
定した分離、給送が行えるようになる。
【0049】〔他の実施形態〕前述した実施形態では、
トルクリミッタ46の出力部62の回転時の空転トルクを停
止時の70%に設定した場合を例示したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、例えば必要に応じて出力部
62の可動部分の割合や出力部62の回転時に可動部分の吸
引力の減少の割合を適宜設定することによって変えるこ
とが可能であり、この構成によっても同様の効果を得る
ことができる。
トルクリミッタ46の出力部62の回転時の空転トルクを停
止時の70%に設定した場合を例示したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、例えば必要に応じて出力部
62の可動部分の割合や出力部62の回転時に可動部分の吸
引力の減少の割合を適宜設定することによって変えるこ
とが可能であり、この構成によっても同様の効果を得る
ことができる。
【0050】また前述した実施形態では、画像処理装置
として複写機を例示したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、例えばスキャナ、プリンタ、ファクシミ
リ装置等の他の画像処理装置であっても良く、該画像処
理装置に用いられるシート材給送装置に本発明を適用す
ることにより同様の効果を得ることができる。
として複写機を例示したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、例えばスキャナ、プリンタ、ファクシミ
リ装置等の他の画像処理装置であっても良く、該画像処
理装置に用いられるシート材給送装置に本発明を適用す
ることにより同様の効果を得ることができる。
【0051】また前述した実施形態では、画像処理装置
本体に対して着脱自在に装着されたシート材給送装置を
例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
例えば画像処理装置が一体的に有するシート材給送装置
であっても良く、該シート材給送装置に本発明を適用す
ることにより同様の効果を得ることができる。
本体に対して着脱自在に装着されたシート材給送装置を
例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
例えば画像処理装置が一体的に有するシート材給送装置
であっても良く、該シート材給送装置に本発明を適用す
ることにより同様の効果を得ることができる。
【0052】また前述した実施形態では、記録対象とし
ての記録紙等のシート材を処理手段である画像形成部に
給送するシート材給送装置を例示したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、例えば、読取対象としての
原稿等のシート材を処理手段である読取部に給送するシ
ート材給送装置に適用しても同様の効果を得ることがで
きる。
ての記録紙等のシート材を処理手段である画像形成部に
給送するシート材給送装置を例示したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、例えば、読取対象としての
原稿等のシート材を処理手段である読取部に給送するシ
ート材給送装置に適用しても同様の効果を得ることがで
きる。
【0053】また前述した実施形態では、記録方式とし
て電子写真方式を例示したが、これに限定されるもので
はなく、例えばインクジェット方式等の他の記録方式で
あっても良い。
て電子写真方式を例示したが、これに限定されるもので
はなく、例えばインクジェット方式等の他の記録方式で
あっても良い。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
リタードローラがフィードローラ及びシート材との間の
摩擦力により同方向に連れ回る(フィードローラの回転
方向と同方向に回転する)場合におけるトルクリミッタ
の空転トルクが低く抑えられるので、リタードローラの
耐久性が向上する。
リタードローラがフィードローラ及びシート材との間の
摩擦力により同方向に連れ回る(フィードローラの回転
方向と同方向に回転する)場合におけるトルクリミッタ
の空転トルクが低く抑えられるので、リタードローラの
耐久性が向上する。
【図1】本発明に係る給送装置の駆動力伝達装置におけ
るトルクリミッタの構成を示す説明図
るトルクリミッタの構成を示す説明図
【図2】本発明に係る給送装置の駆動力伝達装置におけ
るトルクリミッタの構成を示す説明図
るトルクリミッタの構成を示す説明図
【図3】本発明に係る給送装置の駆動力伝達装置におけ
るトルクリミッタの動作状態を示す図2のX−X断面図
るトルクリミッタの動作状態を示す図2のX−X断面図
【図4】本発明に係る給送装置の概略構成を示す斜視構
成図
成図
【図5】画像処理装置の概略構成を示す模式断面図
【図6】従来の給送装置の断面図
【図7】従来の給送装置の斜視図
【図8】従来の給送領域図
【図9】従来の給送装置の駆動伝達装置におけるトルク
リミッタの構成を示す説明図
リミッタの構成を示す説明図
【図10】従来の給送装置の駆動伝達装置におけるトル
クリミッタの構成を示す説明図
クリミッタの構成を示す説明図
S …シート材 1 …フィードローラ 2 …リタードローラ 3 …ピックアップローラ 11 …画像処理装置本体 12 …給送デッキ 13,14…給送カセット 15,16,17…給送装置 18 …レジストローラ対 21 …感光体ドラム 22 …転写帯電器 23 …搬送ベルト 24 …定着器 26 …内排出ローラ対 27 …排出トレイ 28 …再給送パス 29 …スイッチバックローラ対 30 …両面搬送パス 31 …中間トレイ 32 …再給送装置 40 …駆動伝達装置 41 …フィードローラ軸 42 …リタードローラ軸 43 …リタードローラ駆動軸 44 …ピックアップローラ軸 45 …カップリング 46 …トルクリミッタ 47 …プーリ部 48 …プーリ部 49 …ベルト 51 …モータ 52 …ギア 53 …ギア 54 …一方向クラッチ 61 …入力部 61a …係合部 62 …出力部 62a …係合部 62b …ヒンジ部 63 …永久磁石 64 …半硬質磁石 65 …可動部 65a …穴 66 …蓋 67 …半硬質磁石 68 …カバー
Claims (4)
- 【請求項1】 シート材を1枚ずつ順次分離搬送するシ
ート材給送装置において、 シート材を搬送するフィードローラと、前記フィードロ
ーラの回転方向と逆方向に回転して1枚のシート材に分
離するリタードローラとを有し、 前記リタードローラに駆動力を伝達するための駆動力伝
達機構には出力側がリタードローラに接続されたトルク
リミッタが含まれており、前記トルクリミッタは出力側
が回転している場合の方が停止している場合よりも空転
トルクが小さくなるように構成されていることを特徴と
するシート材給送装置。 - 【請求項2】 前記トルクリミッタの出力側が回転する
ことにより、出力側の少なくとも一部は入力側との相対
的関係が変化することを特徴とする請求項1に記載のシ
ート材給送装置。 - 【請求項3】 前記トルクリミッタの入力側と出力側は
磁力により接続されていることを特徴とする請求項2に
記載のシート材給送装置。 - 【請求項4】 シート材を処理する処理手段と、該処理
手段に対してシート材を給送する給送手段とを有する画
像処理装置において、 前記給送手段として、請求項1〜請求項3のいずれか1
項に記載のシート材給送装置を備えていることを特徴と
する画像処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2554798A JPH11222331A (ja) | 1998-02-06 | 1998-02-06 | シート材給送装置及び画像処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2554798A JPH11222331A (ja) | 1998-02-06 | 1998-02-06 | シート材給送装置及び画像処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11222331A true JPH11222331A (ja) | 1999-08-17 |
Family
ID=12169008
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2554798A Pending JPH11222331A (ja) | 1998-02-06 | 1998-02-06 | シート材給送装置及び画像処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11222331A (ja) |
-
1998
- 1998-02-06 JP JP2554798A patent/JPH11222331A/ja active Pending
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