JPH11221875A - ゴム積層金属板 - Google Patents

ゴム積層金属板

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JPH11221875A
JPH11221875A JP3408398A JP3408398A JPH11221875A JP H11221875 A JPH11221875 A JP H11221875A JP 3408398 A JP3408398 A JP 3408398A JP 3408398 A JP3408398 A JP 3408398A JP H11221875 A JPH11221875 A JP H11221875A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば175℃といった高温での長期空気加熱
老化試験を満足させ、しかも耐不凍液にもすぐれている
ゴム積層金属板を提供する。 【解決手段】 複合型クロメート処理剤で表面処理され
た金属板の片面または両面に、ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂およびレゾール型フェノール樹脂を含有する接
着剤を介して液状可塑剤を含有するニトリルゴムまたは
水素化ニトリルゴムの加硫物層を積層させたゴム積層金
属板。この接着剤中には更にノボラック型フェノール樹
脂および液状可塑剤を含有する(水素化)ニトリルゴム
コンパウンドのどちらか一方もしくは両方を添加するこ
ともできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム積層金属板に
関する。更に詳しくは、耐熱性および耐不凍液性にすぐ
れたゴム積層金属板に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭53-55342号公報には、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂およびレゾール型フェノール樹脂
を含有する耐熱水性接着缶用下塗り剤が記載されてい
る。この下塗り剤は、缶胴部同志の接着には強固であり
また耐久性もあるが、金属とニトリルゴムや水素化ニト
リルゴムとの接着では接着性が不十分で、ゴム層-接着
剤層間で剥離を生ずる。
【0003】また、特開平6-335990号公報に記載された
本出願人の発明では、金属板の片面または両面に、NB
R、これに対して20重量%以上の白色充填剤、カーボンブ
ラック、酸化亜鉛、有機過酸化物を含有するフェノール
樹脂主体のプライマーから形成させたプライマー層およ
びNBR、これに対して20重量%以上の白色充填剤、カーボ
ンブラック、酸化亜鉛、有機過酸化物を含有するゴムコ
ンパウンドから形成させた加硫ゴム層を順次積層したゴ
ム積層金属板が、耐不凍液性にすぐれ、ガスケットなど
として有効に用いられると述べられている。
【0004】より具体的には、このようなゴム積層金属
板から得られるガスケット材料は、ゴム強度、プライマ
ーとの接着強度が改良され、苛酷な衝撃や摩擦条件下に
あってもその部分にクラックやふくれなどを生ぜず、特
にエンジンガスケットの冷却水接液部の不凍液による剥
れの防止にすぐれているが、エンジンの熱および苛酷な
衝撃により、接着剤層に剥れのみられることがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本出願人は先に、耐熱
性および耐不凍液性にすぐれ、長期空気加熱や高温不凍
液中への浸せきによっても接着剤層に剥れをもたらさな
い(水素化)ニトリルゴム積層金属板として、複合型ク
ロメート処理剤で表面処理された金属板の片面または両
面に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂およびレゾール
型フェノール樹脂を含有する接着剤を介して、ニトリル
ゴムまたは水素化ニトリルゴムの加硫物層を積層させた
ゴム積層金属板を提案している(特願平9-200839号)。こ
こで提案された積層金属板は、例えば150℃における長
期空気加熱老化試験を十分に満足させるが、昨今要求さ
れるより高温での耐熱性の点では必ずしも満足されない
ことが判明した。
【0006】本発明の目的は、例えば175℃といった高
温での長期空気加熱老化試験を満足させ、しかも耐不凍
液にもすぐれているゴム積層金属板を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
複合型クロメート処理剤で表面処理された金属板の片面
または両面に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂および
レゾール型フェノール樹脂を含有する接着剤を介して液
状可塑剤を含有するニトリルゴムまたは水素化ニトリル
ゴムの加硫物層を積層させたゴム積層金属板によって達
成され、この接着剤中には更にノボラック型フェノール
樹脂および液状可塑剤を含有する(水素化)ニトリルゴ
ムコンパウンドのどちらか一方もしくは両方を添加する
こともできる。
【0008】
【発明の実施の形態】金属板としては、表面がショット
ブラスト、スコッチブライド、ヘアーライン、ダル仕上
げなどで粗面化させたステンレス鋼板、SPCC鋼板、アル
ミニウム板などが、一般にアルカリ脱脂した後、シリ
カ、リン酸化合物およびクロム酸を含む複合型クロメー
ト処理剤(約20〜100mg/m2)で処理し、防錆皮膜を形成さ
せる化成処理を施した上で用いられる。ステンレス鋼板
の場合、従来はショットブラスト、スコッチブライド等
の方法で鋼板表面を粗面化するだけで接着性を高めてき
たが、長期空気加熱老化や高温不凍液浸せきにより大き
く剥がれ、しかるに複合型クロメート層を更に形成させ
た場合には、そのような剥れはみられない。SPCC板の場
合には、リン酸亜鉛皮膜、リン酸鉄皮膜を形成させるこ
とも行われる。また、ガスケット材料用途には、厚さが
約0.2〜0.8mm程度の金属板が用いられる。
【0009】ビスフェノールA型エポキシ樹脂として
は、エポキシ当量が約180〜2700であって、室温条件下
(25℃)で液状ないし軟化点が約150℃以下の固形のもの
が用いられる。
【0010】レゾール型フェノール樹脂は、フェノール
類とホルムアルデヒドとを1〜3程度のモル比で塩基性触
媒(アルカリ金属、マグネシウムの水酸化物等)の存在下
で反応させることによって得られるが、その際のフェノ
ール類としては、例えばフェノール、m-クレゾールとp-
クレゾールとの混合物、p-第3ブチルフェノール、p-フ
ェニルフェノール、ビスフェノールA等のフェノール性
水酸基に対してo-および/またはp-位に2個または3個の
置換可能な核水素原子を有するものであれば任意のもの
を用いることができる。
【0011】これら両者間の反応は、触媒の不存在下に
おいても、約100℃以上に加熱することにより進行する
が、一般には2-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチ
ルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタ
デシルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、1-ベン
ジルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾー
ル、2,4-ジアミノ-6-[2-メチルイミダゾリン-(1)]-エチ
ル s-トリアジン等のイミダゾール化合物が硬化触媒と
して、ビスフェノールA型エポキシ樹脂に対して約4重量
%以下の割合で用いられ、これ以上の割合で用いると接
着剤の経時的安定性が低下するようになる。また、フェ
ノール樹脂の硬化剤として、ヘキサメチレンテトラミン
等を添加して用いることもできる。その添加割合は、レ
ゾール型フェノール樹脂に対して5重量%以下であり、こ
れ以上の割合で用いると加熱硬化時のガス発生量が多く
なる。
【0012】接着剤中にはまた、ノボラック型フェノー
ル樹脂を添加して用いることもできる。ノボラック型フ
ェノール樹脂は、フェノール類とホルムアルデヒドとを
約0.6〜1.0のモル比で酸性触媒(塩酸、しゅう酸等)の存
在下で反応させることによって得られるが、その際フェ
ノール類としては、フェノール、m-クレゾール、m-クレ
ゾールとp-クレゾールとの混合物、ビスフェノールA等
が用いられる。
【0013】ビスフェノールA型エポキシ樹脂とレゾー
ル型フェノール樹脂またはそれとノボラック型フェノー
ル樹脂との混合物は、フェノール樹脂(混合物)に対して
エポキシ樹脂が約 0.3〜2、好ましくは約0.5〜1.5の重
量比で用いられる。用いられるエポキシ樹脂の割合が多
い程耐熱性は向上するが、耐不凍液性は低下する傾向に
ある。
【0014】接着剤中には、更に液状可塑剤を含有する
ニトリルゴムコンパウンドまたは水素化ニトリルゴムコ
ンパウンドを、エポキシ樹脂とフェノール樹脂との合計
量100重量部当り約40重量部以下、好ましくは約10〜30
重量部の割合で配合して用いることができる。(水素化)
ニトリルゴムコンパウンドの配合は、ゴム層-接着剤層
間の接着性を改善させるが、これ以上の割合で用いる
と、高温不凍液中への浸せきで剥れを生ずるようにな
る。
【0015】液状可塑剤としては、アジピン酸系、トリ
メリット酸系、エポキシ系、リン酸系のポリエステルま
たはポリエーテルであって、粘度(25℃)が約500〜50000
cps、好ましくは約2000〜10000cpsの液状物が用いられ
る。これより粘度の低いものが用いられると、空気加熱
老化試験および不凍液浸せき試験(気液界面)で、ゴム層
にわずかながら剥れがみられるようになる。一方、これ
以上に粘度が高いものを用いると、空気加圧老化試験後
の屈曲試験でゴム層に剥れを生ずるようになる。
【0016】これらの液状可塑剤は、(水素化)ニトリル
ゴム100重量部当り約2〜50重量部、好ましくは約5〜20
重量部の割合で用いられる。液状可塑剤量がこれ以下で
は、ゴムの熱劣化後の振動、衝撃、曲げなどにより、ゴ
ム層にクラック、割れ、剥れなどを生ずるようになる。
【0017】以上の各成分よりなる接着剤は、ケトン
系、アルコール系等の有機溶媒に約2〜10重量%となる
ような濃度に溶解させた溶液として調製され、金属板の
片面または両面に約1〜10μm程度乾燥の厚さになるよう
に塗布し、室温条件下で風乾させた後、好ましくは更に
約100〜200℃で約5〜30分間の加熱処理を行ない、そこ
に接着剤層を形成させる。
【0018】このようにして形成された接着剤層上に
は、未加硫のニトリルゴムコンパウンドまたは水素化ニ
トリルゴムコンパウンドが、約5〜120μm程度の厚さの
片面加硫物層を形成せしめるように、ゴムコンパウンド
の有機溶媒溶液として塗布される。これらのゴムコンパ
ウンドの例としては、後記実施例で用いられたようなも
のが用いられる。
【0019】ゴムコンパウンド中への無機充填剤の配合
は、高温不凍液浸せき時の接着剤層の剥れ防止に有効で
ある。無機充填剤としては、カーボンブラック以外に、
けい酸、けい酸カルシウムおよび炭酸カルシウムの少く
とも一種を配合すると有効である。けい酸としては、ハ
ロゲン化けい酸または有機けい素化合物の熱分解法やけ
い砂を加熱還元し、気化したSiOを空気酸化する方法な
どで製造される乾式法ホワイトカーボン、けい酸ナトリ
ウムの熱分解法などで製造される湿式法ホワイトカーボ
ンなどであって、比表面積(窒素吸着法による)が約20〜
200m2/g、好ましくは約30〜100m2/gのものが用いられ
る。けい酸カルシウムとしては、比表面積が約20〜150m
2/g、pHが弱アルカリ性のものが用いられる。また、炭
酸カルシウムとしては、比表面積が約5〜100m2/g、平均
粒径が約10μm以下、pHが弱アルカリ性のものが用いら
れる。これらはいずれも、一般にゴム工業用として上市
されている市販品をそのまま用いることができる。ま
た、これらはその粒子表面を、脂肪酸塩、ロジン塩もし
くはエポキシ樹脂で処理した上で用いることができる。
【0020】けい酸、けい酸カルシウムおよび炭酸カル
シウムの少くとも一種は、(水素化)ニトリルゴム100重
量部当り約20〜150重量部、好ましくは約40〜100重量部
の割合で用いられる。これ以下の配合割合では、不浸せ
き半浸せき時の接液部およびベーパー部でのブリスター
の発泡や剥離の発生が防止し難くなる。
【0021】加硫剤としては、イオウなどを用いること
もできるが、一般に有機過酸化物が用いられる。有機過
酸化物としては、例えばジ第3ブチルパーオキサイド、
ジクミルパーオキサイド、第3ブチルクミルパーオキサ
イド、1,1-ジ(第3ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチル
シクロヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(第3ブチルパー
オキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(第3ブチルパー
オキシ)ヘキシン-3、1,3-ジ(第3ブチルパーオキシイソ
プロピル)ベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイル
パーオキシ)ヘキサン、第3ブチルパーオキシベンゾエー
ト、第3ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、n
-ブチル-4,4′-ジ(第3ブチルパーオキシ)バレレート等
が、(水素化)ニトリルゴム100重量部当り約1〜10重量
部、好ましくは約2〜8重量部の割合で用いられる。
【0022】ゴムコンパウンドの加硫は、一般に約150
〜230℃、約20〜100Kgf/cm2、約0.5〜30分間の加圧加硫
によって行われる。その後、加硫ゴム表面の粘着防止を
目的として、グラファイト、カーボンブラック、パラフ
ィンワックス等を主成分とし、これにセルロース、アク
リル樹脂、ポリブタジエン樹脂等のバインダーを添加
し、トルエン等の溶媒中に分散させた分散液が塗布さ
れ、厚さ約2〜10μmの非粘着層を形成させることによ
り、焼付防止および付着防止が図られる。
【0023】
【発明の効果】本発明に係るゴム積層金属板は、長期空
気加熱老化や高温不凍液浸せきの際にもゴム層に剥れが
みられず、特に175℃といって高温に曝した後でもゴム
の劣化がみられないので、振動、衝撃、曲げなどによっ
てゴム層でのクラック、割れ、剥れなどを生ずることが
ない。また、エンジン廻りガスケットとして用いられた
場合にも、ビード頂点部の熱劣化による剥れがみられな
いなどの効果がみられる。
【0024】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0025】実施例1 表面ダル仕上げSUS301鋼板(厚さ0.2mm)の表面をアルカ
リ脱脂した後、シリカ、リン酸化合物およびクロム酸を
含む複合型クロメート処理剤を50mg/m2の塗布量で塗布
し、形成された防錆皮膜上に下記配合の接着剤を、片面
厚さ約2μmで両面に形成させた。 ビスフェノールA型エポキシ樹脂 25.0重量部 (エポキシ当量400、融点70℃) クレゾール変性ノボラック型フェノール樹脂 17.5 〃 レゾール型フェノール樹脂(MW380) 7.5 〃 2-エチル-4-メチルイミダゾール 0.34 〃 ヘキサメチレンテトラミン 2 〃 下記ニトリルゴムコンパウンド 13.5 〃 メチルエチルケトン 950 〃 (ニトリルゴムコンパウンド) ニトリルゴム(日本合成ゴム製品N235S) 100重量部 SRFカーボンブラック 80 〃 炭酸カルシウム 40 〃 シリカ 20 〃 けい酸カルシウム 40 〃 酸化亜鉛 5 〃 老化防止剤(精工化学製品ノンフレックスRD) 2 〃 トリアリルイソシアヌレート 2 〃 1,3-ビス(第3ブチルパーオキシ)イソプロピルベンゼン 2.5 〃 アジピン酸系ポリエステル可塑剤 5 〃 (粘度2700cps、分子量約2000)
【0026】この接着剤層の上に、上記ニトリルゴムコ
ンパウンド25重量部、メチルエチルケトン7.5重量部お
よびトルエン67.5重量部から調製したゴム溶液(固形分
濃度25重量%)を塗布し、60℃で15分間乾燥させて片面厚
さ20μmの未加硫ゴム層を形成させた後、180℃、60Kgf/
cm2、10分間の加圧加硫を行った。その後、加硫ゴム表
面の粘着防止を目的として、ポリブタジエン樹脂バイン
ダーを添加したポリエチレンワックスのトルエン分散液
をそこに塗布し、200℃、3分間の加熱処理をして、厚さ
5μmの粘着防止層を形成させた。
【0027】得られたゴム積層金属板について、次の各
項目の試験を行った。
【0028】空気加熱老化試験:ゴム積層金属板をギャ
式オーブンに入れ、JIS K-6257加硫ゴムの老化試験方法
に規定される加熱条件(175℃、500時間)に従って、空気
中での加熱を行ない、その後付着性の評価として、JIS
K-5400に準じて耐屈曲性試験(直径6cmの心棒使用)を行
ない、剥れの有無を目視で判別した 不凍液浸せき試験:ゴム積層金属板を不凍液(非アミン
系ロングライフクーラント;トヨタ純正LLC)の50容積%水
希釈液中に半分浸せきし、圧力容器中、150℃、500時間
後の気液界面(ベーパー部)および液相浸せき部(接液部)
での剥れの有無を目視で判定した。
【0029】実施例2 実施例1において、接着剤およびゴム溶液に用いられた
ニトリルゴムコンパウンドの代りに、同量の水素化ニト
リルゴムコンパウンドが用いられた。なお、用いられた
水素化ニトリルゴムコンパウンドは、次の各配合成分か
らなっている。 水素化ニトリルゴム(日本ゼオン製品ゼットポール2000L) 100重量部 SRFカーボンブラック 60 〃 炭酸カルシウム 40 〃 シリカ 20 〃 けい酸カルシウム 20 〃 老化防止剤(大内新興化学製品ノクラックCD) 1.5 〃 〃 (大内新興化学製品ノクラックMBZ) 1.5 〃 トリアリルイソシアヌレート 2 〃 1,3-ビス(第3ブチルパーオキシ)イソプロピルベンゼン 4 〃 アジピン酸系ポリエステル可塑剤 5 〃 (粘度2700cps、分子量約2000)
【0030】比較例1 実施例1において、ニトリルゴムコンパウンド中に、ア
ジピン酸系ポリエステル可塑剤が配合されないものが用
いられた。
【0031】比較例2 実施例2において、水素化ニトリルゴムコンパウンド中
に、アジピン酸系ポリエステル可塑剤が配合されないも
のが用いられた。
【0032】比較例3 実施例2において、水素化ニトリルゴムコンパウンド中
に配合されたアジピン酸系ポリエステル可塑剤として、
粘度20cps、分子量約430のものが同量用いられた。
【0033】比較例4 実施例1において、複合型クロメート処理剤で表面処理
されなかった表面ダル仕上げSUS301鋼板が用いられた。
【0034】以上の各実施例および比較例での測定結果
は、次の表に示される。 表 実施例 比較例 測定項目 1 2 1 2 3 4 [空気加熱老化試験] 屈曲試験での剥れ 僅か なし 大 大 小 大 [不凍液浸せき試験] 気液界面での剥れ なし なし なし なし 僅か 大 液浸せき部での剥れ なし なし なし なし なし あり
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年6月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】 けい酸、けい酸カルシウムおよび炭酸カ
ルシウムの少くとも一種は、(水素化)ニトリルゴム100
重量部当り約20〜150重量部、好ましくは約40〜100重量
部の割合で用いられる。これ以下の配合割合では、不凍
半浸せき時の接液部およびベーパー部でのブリスター
の発泡や剥離の発生が防止し難くなる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複合型クロメート処理剤で表面処理され
    た金属板の片面または両面に、ビスフェノールA型エポ
    キシ樹脂およびレゾール型フェノール樹脂を含有する接
    着剤を介して、液状可塑剤を含有するニトリルゴムまた
    は水素化ニトリルゴムの加硫物層を積層してなるゴム積
    層金属板。
  2. 【請求項2】 更にノボラック型フェノール樹脂が添加
    された接着剤が用いられた請求項1記載のゴム積層金属
    板。
  3. 【請求項3】 更に液状可塑剤を含有するニトリルゴム
    コンパウンドまたは水素化ニトリルゴムコンパウンドが
    添加された接着剤が用いられた請求項1または2記載のゴ
    ム積層金属板。
  4. 【請求項4】 液状可塑剤を含有するニトリルゴムコン
    パウンドまたは水素化ニトリルゴムコンパウンド中に、
    更にけい酸、けい酸カルシウムおよび炭酸カルシウムの
    少くとも一種が添加された請求項3記載のゴム積層金属
    板。
  5. 【請求項5】 液状可塑剤を含有するニトリルゴムまた
    は水素化ニトリルゴムの加硫物層中に、けい酸、けい酸
    カルシウムおよび炭酸カルシウムの少くとも一種が添加
    されている請求項1記載のゴム積層金属板。
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