JPH112209A - ロッドレスシリンダ用のピストンパッキン - Google Patents

ロッドレスシリンダ用のピストンパッキン

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JPH112209A
JPH112209A JP17111697A JP17111697A JPH112209A JP H112209 A JPH112209 A JP H112209A JP 17111697 A JP17111697 A JP 17111697A JP 17111697 A JP17111697 A JP 17111697A JP H112209 A JPH112209 A JP H112209A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低圧から高圧までの広い圧力範囲であってもシ
ール性が高く、ピストンが円滑に動くピストンパッキン
を提供することである。 【解決手段】 シリンダチューブのシリンダ孔3内にピ
ストンを長手方向摺動可能に嵌装し、このピストンの両
端のピストンエンド18bにピストンパッキン35を嵌
合する。このピストンパッキン35には、内シールバン
ド両端部とスリットの幅方向両側内面間とで形成される
窪みに入り込む突起41aとこれに連続する厚肉部41
bを設けてある。流体圧力による外側リップ39の押付
作用と、厚肉部41bの圧縮こわさとによるシール効果
により、幅方向両側内面と内シールバンドとピストンパ
ッキン35との集合部分がシールされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シリンダチュー
ブに設けた長手方向のスリットを介して、チューブ内側
のシリンダ孔内のピストンの動きをチューブ外側に取り
出すようにしたロッドレスシリンダに関し、詳しくは、
ピストンの長手方向の両端部分に装着されるロッドレス
シリンダ用のピストンパッキンに関する。
【0002】
【従来の技術】ロッドレスシリンダは、シリンダチュー
ブの長手方向にスリットが設けられ、シリンダチューブ
内側のシリンダ孔内にピストンが嵌合され、このピスト
ンが圧流体によりシリンダ孔内を往復摺動し、このピス
トンの動きをスリットを介してチューブ外側に取り出す
ようになっている。シリンダ孔内はピストンにより前、
後ピストン室に区画されている。ピストンの両端部分に
はピストンパッキンが嵌合されている。このピストンパ
ッキンとスリットの内側を塞ぐ内シールバンドとにより
前、後ピストン室が封止されて圧流体の外側への洩れを
防止している。このようなロッドレスシリンダとして例
えば特開昭56−124711号公報に開示のもので
は、ピストンパッキンのスリット側の外周リップを内シ
ールバンドの内面に略適合する形状として、ピストンパ
ッキンと内シールバンドとのシール性を良くしている。
また、実公平6−40324号公報に開示のもので
は、内シールバンドをシリンダ孔内面に取付たときの内
シールバンドの両側縁のシリンダ内面からの突出によっ
てパッキンとの間で生じる隙間による圧流体の洩れの防
止と、この洩れ防止によっても作動効率を低下させない
ために、内シールバンドの両側縁に対応するピストンパ
ッキンの内周リップ(基部)と外周リップとの間に中実
部を形成して両者を連結して、中実部の弾性により外周
リップのシールバンドに対する押圧力を高めて内シール
バンドの両側縁を押し潰して、ピストンパッキンと、内
シールバンド両側縁とシリンダ孔との集合する部分での
気密を向上している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】では、略ピストンパ
ッキンの外周リップに作用する圧流体の圧力のみにより
外周リップを径方向外側へ拡いてシールしており、ピス
トンパッキンのシール性は圧力に比例するので、圧流体
の圧力が高い場合であれば、圧流体により外周リップが
シリンダ孔内面に強く押圧されてシール性が良いが、低
圧の場合ではシール性が低く圧流体が洩れる場合もあ
り、好ましくない。また、では、内シールバンドの両
側縁に対応するピストンパッキンの内周リップと外周リ
ップとの間に中実部を形成し、その部分の圧縮こわさを
大きくしているので、のように圧流体が低圧の場合で
あってもシール性が低下することがなく、中実部により
シール性は良い。しかし、高圧の場合には、外周リップ
に作用する圧流体による外周リップの押圧が逆に中実部
により妨げられ、シール性が低下する問題がある。本願
の課題は圧流体の圧力が低圧から高圧までの広い圧力範
囲であっても、シール性が高く、ピストンの円滑作動性
が良いピストンパッキンを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、シリンダチューブに設けた長手方向のスリットを介
して、チューブ内側のシリンダ孔内のピストンの動きを
チューブ外側に取り出すようにし、前記スリットはピス
トン両端のピストンパッキンより軸方向外側部分を、内
シールバンドで塞いで成る流体圧作動のロッドレスシリ
ンダにおいて、ピストンパッキンの基部には、内シール
バンド側の外側リップの背部側に厚肉部を設けた(請求
項1)。より具体的には、シリンダ孔に対して押し付け
られる内シールバンドの端部と対応する外側リップ部分
の背部側に、厚肉部を設けて成る(請求項2)。
【0005】シリンダ孔は、スリット側内面の曲率がゼ
ロまたは、極めて小さくしてあり、スリットの幅方向両
側内面を、前記スリット側内面の曲率よりも大きな曲率
で形成され、内シールバンドの幅方向端部が接触する表
面に形成し、ピストンパッキンには、内シールバンドの
両端部と前記表面とで形成される窪みに入り込む突起を
外側リップに設けてある。この突起と前記厚肉部とが連
続している(請求項3,4)。
【0006】これらの構成では、流体圧力が高いときに
は、リップの流体圧による押付作用と厚肉部の復元弾力
により、また、流体圧力の低い時にも、厚肉部の復元弾
力により、ピストンパッキンが内シールバンドの幅方向
端部と幅方向両側内面とに押し付けられるから、流体圧
力が低圧、高圧にかかわらず、ピストンパッキンと内シ
ールバンドの幅方向端部と幅方向両側内面との集合する
部分を確実にシールする。
【0007】シリンダチューブのスリットと反対側に位
置する外側リップ寸法を、スリットに向く側の寸法より
も大きくすると(請求項5)、一層好適である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本願実施の形態を図1から
図9により説明する。ロッドレスシリンダ1のシリンダ
チューブ(ボディ)2は、非磁性材料(例えばアルミニ
ウム合金)を押出し、もしくは、引き抜き成形して成
り、非円形(長円形)のシリンダ孔3を有すると共に、
その長手方向全長に亘って、スリット4が形成してあ
る。シリンダチューブ2には、断面でみて、前記シリン
ダ孔3とスリット4の他に、幅方向左右の側壁外面にシ
リンダ孔3と平行に、端部材取付用の取付溝5とセンサ
取付溝6とが形成されている。
【0009】シリンダ孔3は、図4、図5に示すように
スリット側内面7,7とスリット4と対向するスリット
対向側内面8とが平面となっており、スリット側内面
7,7とスリット対向側内面8とをスリット4両側の円
弧(半円)形状内面9,9により連続し、スリット側内
面7,7には、スリット4の幅方向両側に断面円弧形状
であり、その表面に内シールバンド25の幅方向両端部
が接触する幅方向両側内面10,10を連続して形成
し、幅方向両側内面10,10によりバンド収容くぼみ
が形成される。この幅方向両側内面10の表面を形成す
る円弧の中心は、スリット4を構成する左右のスリット
面4a,4aを含む面内に夫々位置している。尚、スリ
ット側内面7は平面の他に曲率を極めて小さく形成して
もよく、このスリット側内面7の曲率より大きな曲率で
幅方向両側内面10,10を形成しても良い。
【0010】シリンダチューブ2の長手両端部は、左右
のエンドキャップ11,11で塞がれ、左右のエンドキ
ャップ11,11間にシリンダ室13を形成している。
左右のエンドキャップは、左右形状が対称となっている
のみで同様であるから、以下、左側のエンドキャップ1
1を示す各図に基づいて説明する。図1,2において、
エンドキャップ11とシリンダチューブ2とは、エンド
キャップ11の嵌入軸部14をシリンダガスケット15
を介してシリンダ孔3端部に嵌入した状態で、自体の捩
じ込みにより下孔に雌ねじを形成して締結されるタッピ
ンねじ(例えばJIS(日本工業規格)B−1122に
規定されているような)16を、前記端部材取付用の取
付溝5の端部に捩じ込むことにより、エンドキャップ1
1のシリンダチューブ2に対する幅方向位置を決めて結
合されている。タッピンねじ16による結合個所は、エ
ンドキャップ11の側面に形成されている図示しない流
体給排ポートとの関係で、エンドキャップ11について
各3か所である。
【0011】シリンダ室13は、ピストン本体18aの
両端にピストンエンド18bを有するピストン18によ
り前後シリンダ室13A,13Bに区画されている。ピ
ストン18には、前記スリット4を貫通するピストンヨ
ーク19が一体成形されている。そのピストンヨーク1
9は、シリンダチューブ2外側において左右に拡がり、
ピストンマウント20となっている。ピストンマウント
20は、外シールバンド26の通過するバンド通過空間
21を樹脂材料から成るカバー部材22で塞いでいる。
これらピストン18とピストンヨーク19とピストンマ
ウント20とにより移動体23が構成されている。ピス
トン本体18aとピストンヨーク19とピストンマウン
ト20とは全体がアルミニウム合金からる単一部材で構
成されている。ピストンマウント20の下端外周には、
全周にわたってスクレーパ24が取り付けられ、シリン
ダチューブ2の上面(スリット開口方向側外面)との間
とピストンマウント20の下面との間の隙間からの塵埃
侵入を防止している。
【0012】スリット4を内側と外側から塞ぐ内外シー
ルバンド25,26は、前記ピストンヨーク19の上下
を通ってその両端が左右のエンドキャップ11,11に
達している。内外シールバンド25,26は、厚みの薄
い、弾性を有する可撓性バンドであり、例えばスチール
バンドなどの磁性材料から成る。内外シールバンド2
5,26は周知のように、スリット4の幅より大きな幅
を有している。各シールバンド25,26は、それらの
両端をエンドキャップ11の対応するバンド嵌入孔2
7,28に嵌め込み、シールバンド25,26の長手両
端に設けた図示しない取付孔と、エンドキャップ11の
ピン孔29とを一致させた状態で、外方から取付ピン3
0をピン孔29に嵌め込んで、エンドキャップ11に連
結される。
【0013】これらの内外シールバンド25,26を吸
着するための磁石31が、シリンダチューブ2外面にお
いて、スリット4両側に長手に沿って配置されている。
ピストンヨーク19を通過している部分を除いて、内シ
ールバンド25は、その磁気吸着力とシリンダ室13に
加わる流体圧力によりスリット4を内側から塞ぎ、ま
た、外シールバンド26は前記磁気吸着力によりスリッ
ト4を外側から塞ぐ。
【0014】内シールバンド25は図5に示すようにシ
リンダ孔3側に向く内側面25aの幅方向両端部がエッ
ジ部分25cに向けて傾斜する傾斜面33に面取りさ
れ、これと反対側の外側面25bの幅方向端部が前記ス
リット4の幅方向両側内面10,10に圧接するエッジ
部分25cとなっていて、エッジ部分25cは長手方向
に歪みのない状態で高精度に、例えばシェーパー加工に
より、形成されている。この内シールバンド25の両端
部と幅方向両側内面10,10とにより窪み34が形成
される。この内シールバンド25の端部厚さは好ましく
は0.02〜0.05mmであり、0.1mm以下に形
成されている。また、前記内側面25aは内シールバン
ド25が平坦状態では、スリット側内面7、7と同一面
を成している。内シールバンド25のスリット側面25
bとスリット4の内側開口までの距離である動き量Lが
スリットからの流体漏れを、実用上問題のない程度に少
なくする適正移動量に設定してある。この適正移動量は
実験等により定められる。
【0015】こうして、スリット側内面7が平面または
曲率が極めて小さく設定された一つのシリンダ孔形状に
対して、漏れ量を少なくできる所定の軸方向両側内面1
0,10の曲率と、それに対する一つの適正移動量が決
定されると、その曲率と適正動き量の値とを同じとし
て、スリット側内面7が平面または曲率が極めて小さく
設定された別のシリンダ孔形状のものに適用しても、シ
ール機能が満足されることはいうまでもなく、従って、
異なるシリンダ出力となる受圧面積を違えた、別のシリ
ンダ孔形状に対応して幅方向両側内面半径Rと動き量L
とを新たに設定する必要がなく、スリット部分のシール
性能の最適設計が容易に行える。ちなみに、半径Rを2
5mm、動き量Lを0.125mmとしたとき、スリッ
ト4からの圧流体漏れ量が少なく、実用的であった。
尚、本願請求項1では、前記幅方向内面半径Rと動き量
Lとを、同じにせずその都度検討することを否定するも
のではない。
【0016】前記ピストン18両端のピストンエンド1
8bにはピストンパッキン35を嵌合する嵌合溝36が
設けられている。この嵌合溝36にピストンパッキン3
5が嵌合される。ピストンパッキン35はシリンダ孔3
より大きな略相似形をしている。ピストンパッキン35
は図6、図7に示すように基部37と内側リップ38と
外側リップ39とから形成され、内側リップ38と外側
リップ39との間に隙間40が設けられた略U字形状断
面をしたUパッキンである。内側リップ38と基部37
とに貫通する中心孔は嵌合溝36に嵌合し、外側リップ
39はピストン18をシリンダ孔4に嵌合した状態でシ
リンダ孔4の内面と内シールバンド25とに内側から圧
接する。図6,7に示すように内シールバンド25側の
外側リップ39には、内シールバンド25の幅方向の両
端部と幅方向両側内面10との間の窪み34に対応した
形状の突起41aが設けられている。基部37には、前
記突起41aを形成した外側リップ39の背部側の部分
が、基部37の他の肉厚に比べて厚肉部41bに形成し
てあり、突起41aと連続している。前記厚肉部41b
は、内側リップ38と外側リップ39の連結点Aより、
リップ開き方向と反対側にあって、ピストンパッキン2
5をピストン孔3に嵌入したとき圧縮され、厚肉部41
bとなっていない他の基部の圧縮こわさよりも大きな圧
縮こわさによる復元弾力で、幅方向両側内面10との間
をシールし、また、内シールバンド25を幅方向両側内
面10に押し付ける。
【0017】前記ピストンパッキン35はゴムから形成
され、一般的なピストンパッキンのゴム硬度(HS70
程度)としているが、このピストンパッキン35の表面
を化成処理(例えば塩素化処理)して耐久性と潤滑性を
向上してもよいし、あるいは、シール性を向上するため
に前記ゴム硬度(HS70程度)より低いゴム硬度(H
S60程度)とし、それによって低下する耐久性を補う
ために、ピストンパッキン35の表面に前記のような化
成処理をしてもよい。
【0018】尚、42は外部ダンパであり、エンドキャ
ップ11のピストンマウント20と対向する側に取付け
られ、ピストンマウント20のストロークエンドでピス
トンマウント20と衝接してその運動エネルギを吸収す
る。
【0019】ロッドレスシリンダ1はエンドキャップ1
1側面に設けた図示しない給排ポートからの圧流体が前
後シリンダ室13A,13Bに給排され、これによりピ
ストン18即ち移動体23が左右に移動する。窪み34
に入り込んでいるピストンパッキン35の突起41a部
分において、外側リップ39に流体圧が作用し、外側リ
ップ39が外方に押し付けられて幅方向両側内面10と
内シールバンド25に内側から圧接する。また、図8に
示す内、外側リップ38,39との連結点Aから、厚肉
部41bと幅方向両側内面10、内シールバンド25と
の圧接が始まる点Bまでの間は、ピストンパッキン35
の基部37の中実部分が、厚肉部41bを設けたことに
よって高くなった圧縮こわさによって幅方向両側内面1
0と内シールバンド25に圧接する。こうして、ピスト
ンパッキン35と幅方向両側内面10と内シールバンド
25端部との集合部分は、外側リップ39の流体圧によ
る押し付けと、厚肉部41bによる復元弾力でシールさ
れる。勿論、外側リップ39は、前記の他のシリンダ孔
3内周にも圧接して、その部分をシールしている。
【0020】ピストンパッキン35に対応していない部
分では、シリンダ室6内の圧力により内シールバンド2
5がスリット4に向けて凸にたわみ、この内シールバン
ド25の屈曲によるエッジ部分25cを幅方向両側内面
10に圧接しようとする押圧力と圧流体の圧力とによ
り、特にエッジ部分25cが幅方向両側内面10に圧接
して圧流体の漏れを防ぎ、この状態でピストン18が移
動すると、ピストンパッキン35は内シールバンド25
の変形に追従し、内シールバンド25とピストンパッキ
ン35とでシリンダ室6内のシール性が保たれる。エッ
ジ部分25cでシールする本構成では、幅方向両側内面
10の軸方向の表面粗さは幅方向両側内面10の円弧に
沿う方向の表面粗さより低い精度であってもシール性を
保つことができ、これによって、平面度(2次元方向)
の面粗度を精度良くしなくてはならない従来のものと比
べて、シリンダチューブ2の成形が容易に行える。
【0021】前後シリンダ室13A,13Bに作用する
圧流体が高圧の場合には、外側リップ39の圧接力は圧
力に比例するから、特に圧力作用により外側リップ39
がシリンダ孔3の内面、幅方向両側内面10、及び内シ
ールバンド38に圧接する方向に強い押付力を受けるの
で厚肉部41bの復元弾力と相俟ってシール性が高い。
また、外側リップ39によるシール性は圧力に比例する
ため、圧流体が低圧の場合には、外側リップ39による
シール性が低くなるが、厚肉部41bは圧流体の圧力に
影響されず、その圧縮こわさの増加によるスクイズ効果
(パッキン35の厚肉部41bが圧縮されて生じる復元
弾力によるシール効果)によって、厚肉部41bが前記
集合部分に強く圧接しているから、シール性が保たれ
る。また、厚肉部41bは突起41aと対応する位置の
みに設けられており、その他の部分の外側リップ39で
は、内側リップ38と外側リップ39との間の隙間40
によって外側リップ39がシリンダ孔3中心方向に変形
できるようになっており、リップの復元弾力が小さいの
でシリンダ孔3内面への押付力は厚肉部41bと突起4
1aの押付力に比べ小さく、ピストン18全体としては
摺動抵抗が小さく、ピストン18を円滑に作動させるこ
とが可能である。
【0022】図10は第2の実施の形態である。これは
第1の実施の形態のピストンパッキン35において、ス
リット4と反対側に位置する外側リップ39bのリップ
寸法をスリット4に向く側の外側リップ39aのリップ
寸法より大きくしたものである。スリット4と反対側に
位置する外側リップ39bのリップ寸法を大きくするこ
とでシリンダチューブ2の寸法公差が吸収され、シリン
ダ室13内への圧流体が低圧であり外側リップ39の押
付力が小さくても、外側リップ39とスリット対向側内
面8との間から圧流体が逃げることを防止でき、ピスト
ン18をシリンダ孔3内で円滑に摺動させることができ
る。
【0023】
【発明の効果】以上のように本願発明では、ピストンパ
ッキンの基部に厚肉部を設けたので、ピストンパッキン
は、流体圧力によるリップの押付力によるシールと厚肉
部によるスクイズ効果とにより、流体圧力が低圧から高
圧までの広い範囲でピストンパッキンと内シールバンド
とシリンダ孔との集合する部分のシール性を高く維持で
き、安定した動作となる。
【0024】また、ピストンパッキンの厚肉部と突起は
窪みに対応する部分のみに設けられているので、その他
の部分におけるリップのシリンダ孔の内面に圧接する押
付力が厚肉部と突起による押圧弾力に比べて小さく、こ
のためピストン全体の摺動抵抗は小さく、円滑に作動で
きる。また、スリットと反対側に位置するリップ寸法
を、スリットに向く側の寸法よりも大きくすることでシ
リンダチューブの寸法公差が吸収される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明を実施したロッドレスシリンダの縦断
面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】シリンダチューブの断面形状を示す図である。
【図5】図4のV部拡大図である。
【図6】ピストンパッキンの正面図である。
【図7】図6のVII−VII線断面拡大図である。
【図8】ピストンパッキンのピストンエンドへの嵌合状
態を示す説明図である。
【図9】ピストンパッキンの装着状態を示す説明図であ
る。
【図10】他の実施の形態である。
【符号の説明】
1 ロッドレスシリンダ 2 シリンダチューブ 3 シリンダ孔 4 スリット 7 スリット側内面 10 幅方向両側内面 18 ピストン 25 内シールバンド 34 窪み 35 ピストンパッキン 39 外側リップ 41a 突起 41b 厚肉部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダチューブに設けた長手方向のス
    リットを介して、チューブ内側のシリンダ孔内のピスト
    ンの動きをチューブ外側に取り出すようにし、前記スリ
    ットはピストン両端のピストンパッキンより軸方向外側
    部分を、内シールバンドで塞いで成る流体圧作動のロッ
    ドレスシリンダにおいて、ピストンパッキンの基部に
    は、内シールバンド側の外側リップの背部側に厚肉部を
    設けたことを特徴とするロッドレスシリンダ用のピスト
    ンパッキン。
  2. 【請求項2】 シリンダ孔に対して押し付けられる内シ
    ールバンドの端部と対応する外側リップ部分の背部側
    に、厚肉部を設けて成ることを特徴とする請求項1記載
    のロッドレスシリンダ用のピストンパッキン。
  3. 【請求項3】 シリンダ孔は、スリット側内面の曲率が
    ゼロまたは、極めて小さくしてあり、スリットの幅方向
    両側内面を、前記スリット側内面の曲率よりも大きな曲
    率で形成され、内シールバンドの幅方向端部が接触する
    表面に形成し、ピストンパッキンには、内シールバンド
    の両端部と前記表面との間で形成される窪みに入り込む
    突起を外側リップに設けたことを特徴とする請求項2記
    載のロッドレスシリンダ用のピストンパッキン。
  4. 【請求項4】 突起と厚肉部とが連続している請求項3
    記載のロッドレスシリンダ用のピストンパッキン。
  5. 【請求項5】 シリンダチューブのスリットと反対側に
    位置する外側リップ寸法を、スリットに向く側の寸法よ
    りも大きくしてあることを特徴とする請求項1〜4の何
    れか1項記載のロッドレスシリンダ用のピストンパッキ
    ン。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012067775A (ja) * 2010-09-21 2012-04-05 Nissan Motor Co Ltd 車両のクラッチ制御装置
CN105008727A (zh) * 2013-03-28 2015-10-28 萱场工业株式会社 流体压缸的配管固定用具

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