JPH11220909A - 種を植えるためのシート - Google Patents

種を植えるためのシート

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JPH11220909A
JPH11220909A JP2202498A JP2202498A JPH11220909A JP H11220909 A JPH11220909 A JP H11220909A JP 2202498 A JP2202498 A JP 2202498A JP 2202498 A JP2202498 A JP 2202498A JP H11220909 A JPH11220909 A JP H11220909A
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water
layer
soluble resin
holding
resin layer
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JP2202498A
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Naohiko Sawaki
直彦 澤木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種を挟み込むための層の上面に接合されるネ
ットが、その層に対して確実にかつ容易に固定すること
ができる種を植えるためのシートを提供する。 【解決手段】 種を植えるためのシート11は、種13
を保持するための保持層としての紙12と、前記紙12
上に保持された種13を被覆するように、紙12上に接
合され、その種13に水分を保持又は供給するための保
水層としての綿14と、前記綿14上に接合されるネッ
ト16とにより構成されている。綿14の裏面には、種
13を保持し、紙12との接合を容易にするために保持
用水溶性樹脂層15が接合されている。また、ネット1
6は、帯状に形成された接着用水溶性樹脂層18により
綿14上に接合されている。さらに、紙12、保持用水
溶性樹脂層15及び接着用水溶性樹脂層17は、雨等に
より溶解し、綿14とネット16は、自然分解により消
滅するような材質により形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、地形の異なる地
面に種を植え付けることができるとともに、使用後に自
然に分解する種を植えるためのシートに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、種を植えるためのシートは、2枚
の紙の間に種が挟み込まれ、接着剤等により一体化され
ている。ネットは、その一体化された紙のどちらか一方
の面に接着剤により接着されている。そして、そのシー
トは、山の斜面、堤防の法面、凹凸の激しい場所等に置
かれ、木や植物の芽を出させ、根を接地させるようにな
っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の種を
植えるためのシートに使用されるネットは、種を挟んで
いる紙に対して接着面を大きくできることや製造コスト
がかからないといった点からプラスチックにより形成さ
れていた。そのため、種が発芽し、根が接地した後も自
然分解されず、植え付け場所にネットがいつまでも残存
するという問題があった。そこで、最近は、自然分解を
目的とした綿、麻等の天然繊維により形成されたネット
が使用されている。しかし、天然繊維の糸により形成さ
れたネットは、種を挟んでいる紙に対して接着面積が小
さく、また天然繊維がほつれてしまうといった欠点があ
った。そのため、ネットが種を挟み込んでいる紙から容
易にはがれてしまい、ネットとしての役割を果たせない
という問題があった。
【0004】また、種を植えるためのシートに使用され
る紙は、強度を向上させるため、合成紙のように薬品を
使用して製造されているため、破れにくくなっている。
そのため、種を植えるためのシートの中で種が発芽して
も、紙を破って、外に芽や根を出すことが困難であると
いう問題があった。さらに、柔軟性に乏しく、凹凸の激
しい場所では地面に接地しにくいため、根が出たとして
も、地面に達しにくく枯れてしまうという問題も生じ
た。
【0005】この発明は、このような従来技術に存在す
る問題に着目してなされたものである。その目的とする
ところは、種に水分を保持又は供給するための層の上面
に接合されるネットが、その層に対して確実に、かつ容
易に固定することができる種を植えるためのシートを提
供することにある。その他の目的は、種を保持する層が
雨等により容易に溶解されることにより、種が芽や根を
容易に外へ出すことができる種を植えるためのシートを
提供することにある。さらに、他の目的は、凹凸の激し
い場所等でもシート自体が柔軟性を有し、確実にシート
を接地させることができる種を植えるためのシートを提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明の種を植えるためのシート
は、種を保持するための保持層と、前記保持層上に保持
された種を被覆するように、保持層上に接合され、その
種に水分を保持又は供給するための保水層と、前記保水
層上に接合されるネットと、前記ネットを保水層上に接
合するための接着用水溶性樹脂層とよりなり、柔軟性を
備えたものである。
【0007】請求項2に記載の発明の種を植えるための
シートは、請求項1に記載の発明において、前記接着用
水溶性樹脂層は帯状であり、所定間隔をおいて配置され
るものである。
【0008】請求項3に記載の発明の種を植えるための
シートは、請求項1又は請求項2に記載の発明におい
て、前記保持層と保水層との間に、種を保持するための
保持用水溶性樹脂層を備えたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て図面に基づき詳細に説明する。図1及び図2に示すよ
うに、保持層としての紙12は平面四角形状に形成さ
れ、その上に、種を植えるためのシート11が施工され
る場所において、植え付ける植物の種13が多数載置さ
れる。この紙12は、繊維細胞の集合体であるパルプの
みで製造されたトイレットペーパーのようなものが、適
宜大きさを調節して使用される。このパルプは、水分を
含むと繊維細胞がばらばらになる性質を有している。そ
のため、種を植えるためのシート11を施工した場所に
雨が降ると、紙12がばらばらになるため、種13を地
面に落下させることができるようになっている。
【0010】保水層としての綿14は平面四角形状に形
成され、前記紙12に保持された種13を被覆するよう
に、保持用水溶性樹脂層15を介して紙12に接合され
ている。この保水層14は綿、麻、羊毛、絹等の天然繊
維群、レーヨン等の再生繊維群及び紙から選ばれる少な
くとも一種が使用される。この綿14は種を植えるため
のシート11内に供給するための水分を吸水するととも
に、そのシート11内に水分を保持するようになってい
る。
【0011】保持用水溶性樹脂層15はポリビニルアル
コールにより平面四角形状に形成されている。そして、
前記綿14の下面に保持用水溶性樹脂層15をあてが
い、その表面に所定間隔をおいて糸によって縫い止める
ニードルルームにより接合されている。この保持用水溶
性樹脂層15は、紙12と綿14を接合したときに、両
層12、14の間に挟まれるように構成される。
【0012】ポリビニルアルコールは、ポバール又はP
VAとも呼ばれ、ポリ酢酸ビニルの加水分解によって得
られる無色の粉末で、水に可溶、一般の有機溶媒に不溶
である。そのため、接着剤、分散剤、水溶性フィルム等
に使用される。
【0013】この保持用水溶性樹脂層15も水に可溶で
あるため、シート11を施工した場所に雨が降ると、ば
らばらになるため、種13を地面に落下させることがで
きるようになっている。また、紙12を微量の水分によ
り膨潤させ、その膨潤した部分に保持用水溶性樹脂層1
5を載せて乾燥させると、紙12に保持用水溶性樹脂層
15を接合させることができるようになっている。
【0014】ネット16は綿、麻、羊毛、絹等の天然繊
維又はレーヨン等の再生繊維の糸17により網目状に形
成されている。このネット16は、綿14の上面に接合
され、シート11全体を移動させるときや、釘等を打ち
込んで地面に固定するときに使用される。
【0015】また、このネット16は天然繊維により形
成されているため、種13が発芽及び発根し、シート1
1が用済みになった後、長時間経過すると自然分解さ
れ、その場所に残存しなくなる。
【0016】接着用水溶性樹脂層18は、保持用水溶性
樹脂層15と同様にポリビニルアルコールにより、複数
の帯状に形成されている。そして、綿14の上面に載置
されたネット16は、所定の間隔をおいて配置された複
数本の帯状の接着用水溶性樹脂層18により綿14上に
接合される。つまり、この接着用水溶性樹脂層18は帯
状に形成されているため、ネット16の糸17の直径が
細く形成されていても、ネット16の糸17の網目の隙
間19を介して綿14上に容易に接着させることができ
るようになっている。
【0017】次に、種を植えるためのシート11の製造
装置、製造方法及び使用方法について説明する。まず、
保持用水溶性樹脂層15と綿14を一体化させる装置及
び一体化方法について説明する。
【0018】図3に示すように、搬送装置としてのベル
トコンベア21は、無端ベルト22が前後一対のローラ
23に掛装されている。そして、無端ベルト22上に保
持用水溶性樹脂層15と綿14を載置し、一対のローラ
23を作動させることにより、ベルト22上の保持用水
溶性樹脂層15と綿14を前方へ移動させることができ
るようになっている。
【0019】保持用水溶性樹脂層用ローラ24は、例え
ば幅120cm、長さ200m の保持用水溶性樹脂層15
が巻回され、ベルトコンベア21の後方位置で保持用水
溶性樹脂層15を引き出し可能に設けられている。
【0020】ニードルルーム25はベルトコンベア21
の上方に位置し、ベルト22上を移動してきた保持用水
溶性樹脂層15と綿14をニードルルーム25により接
合するようになっている。上下一対の第1圧縮ローラ2
6は、ベルトコンベア21の前方に設けられている。そ
して、ベルトコンベア21上を移動してきた保持用水溶
性樹脂層15と綿14の接合体27が、第1圧縮ローラ
26の間を通過することにより、所定の厚さまで圧縮す
るようになっている。第1巻き取りローラ28は、第1
圧縮ローラ26の前方に設けられ、第1圧縮ローラ26
からでてきた圧縮済みの保持用水溶性樹脂層15と綿1
4の接合体29を巻き取るようになっている。上下一対
の第1ガイドローラ30は、前記第1圧縮ローラ26の
前方に設けられ、第1圧縮ローラ26からでてきた接合
体29の前記第1巻き取りローラ28への巻き取りを容
易にしている。
【0021】さて、保持用水溶性樹脂層用ローラ24か
ら保持用水溶性樹脂層15を引き出し、ベルトコンベア
21上に載せ、その上面に綿14を案内する。そして、
ベルトコンベア21を作動させ、保持用水溶性樹脂層1
5と綿14を前方に移動させる。それと同時に、ニード
ルルーム25を作動させ、ニードルルーム25により保
持用水溶性樹脂層15と綿14とを糸で縫いつけて一体
化し、保持用水溶性樹脂層15と綿14の接合体27と
する。この接合体27は、第1圧縮ローラ26間を通過
して、所定の厚さまで圧縮される。そして、第1ガイド
ローラ30により、圧縮済みの接合体29は第1巻き取
りローラ28の方へガイドされ、第1巻き取りローラ2
8に巻回される。
【0022】次に、圧縮済みの保持用水溶性樹脂層15
と綿14の接合体29に、ネット16を接着用水溶性樹
脂層18により接合する装置及び接合方法について説明
する。
【0023】図4に示すように、圧縮済みの接合体29
が巻回された第1巻き取りローラ28は、ベルトコンベ
ア21の後方に設けられ、綿14側が上になるように接
合体29を引き出し可能になっている。そして、引き出
された接合体29をベルトコンベア21上に載置するこ
とができるようになっている。ネット16は、前記第1
巻き取りローラ28の上方から接合体29の綿14の上
面に載置可能になっている。
【0024】水噴霧器31は、ベルトコンベア21の上
方にベルトコンベア21の延びる方向と直交方向に延び
るように設けられ、図5に示すように、ネット16の上
から所定の間隔をおいて、水を帯状に噴霧することがで
きるようになっている。接着用水溶性樹脂層ローラ32
は、接着用水溶性樹脂層18が巻回され、前記水噴霧器
31の前方に設けられている。そして、図示されない切
断機により、帯状に切断された接着用水溶性樹脂層18
を、水が帯状に噴霧されたネット16の部分に載置する
ことができるようになっている。
【0025】上下一対の第2圧縮ローラ33は、前記接
着用水溶性樹脂層ローラ32の前方に設けられ、ネット
16上に載置された帯状の接着用水溶性樹脂層18を押
圧して接合するようになっている。加熱器34は、第2
圧縮ローラ33の前方に設けられ、ネット16上に接合
された帯状の接着用水溶性樹脂層18を加熱乾燥するよ
うになっている。第2巻き取りローラ35は、加熱器3
4の前方に設けられ、接合体29に接着用水溶性樹脂層
18によりネット16が接合された接着体37が巻き取
られるようになっている。上下一対の第2ガイドローラ
36は、前記第2圧縮ローラ33の前方に設けられてい
る。そして、第2圧縮ローラ33からでてきた接着体3
7の前記第2巻き取りローラ35への巻き取りを容易に
している。
【0026】さて、第1巻き取りローラ28から接合体
29を引き出し、綿14側が上になるようにベルトコン
ベア21上に案内する。さらに、ネット16を引き出
し、綿14上に重ねる。そして、ベルトコンベア21を
作動させ、接合体29とネット16を前方へ移動させ
る。次に、水噴霧器31を作動させ、ネット16の上か
ら所定の間隔をおいて、帯状に水を噴霧する。
【0027】続いて、接着用水溶性樹脂層ローラ32か
ら接着用水溶性樹脂層18を引き出し、切断機により帯
状に切断された接着用水溶性樹脂層18を水が噴霧され
たネット16の部分に載せる。そして、第2圧縮ローラ
33間を通過させて押圧し、ネット16の糸17の隙間
19を介して綿14と接着用水溶性樹脂層18を接合す
る。さらに、加熱器34を作動させて、上方から加熱乾
燥して、ネット16と綿14を乾燥固定する。そして、
第2ガイドローラ36により、第2巻き取りローラ35
の方へガイドする。最後に、接着体37を第2巻き取り
ローラ35に巻回させる。
【0028】次に、紙12と保持用水溶性樹脂層15を
接合する装置及び接合方法について説明する。図6に示
すように、接着体37が巻回された第2巻き取りローラ
35は、ベルトコンベア21の後方に設けられ、保持用
水溶性樹脂層15側が上になるように引き出し可能にな
っているとともに、ベルトコンベア21上に載置するこ
とができるようになっている。
【0029】水噴霧器31は、ベルトコンベア21の上
方にベルトコンベア21の延びる方向と直交方向に延び
るように設けられ、保持用水溶性樹脂層15上に水を噴
霧することができるようになっている。種13及び肥料
は水が噴霧された後、保持用水溶性樹脂層15上に適当
な間隔をおいて載置されるようになっている。
【0030】紙ローラ38は、ベルトコンベア21の上
方に設けられ、保持用水溶性樹脂層15上に紙12を載
置できるとともに、引き出し可能になっている。第3圧
縮ローラ39は、前記紙ローラ38の前方に設けられ、
保持用水溶性樹脂層15上に載置された紙12を押圧し
て接合するようになっている。
【0031】遠赤外線加熱器40は、第3圧縮ローラ3
9の前方に設けられ、保持用水溶性樹脂層15上に載置
された紙12を加熱乾燥するようになっている。第3巻
き取りローラ41は、遠赤外線加熱器40の前方に設け
られ、種を植えるためのシート11が巻き取られるよう
になっている。上下一対の第3ガイドローラ42は、前
記第3圧縮ローラ39の前方に設けられている。そし
て、第3圧縮ローラ39からでてきた種を植えるための
シート11の前記第3巻き取りローラ39への巻き取り
を容易にしている。
【0032】さて、接着体37を引き出し、保持用水溶
性樹脂層15側が上になるようにベルトコンベア21上
に載せる。次に、ベルトコンベア21を作動させると同
時に、接着体37を前方へ移動させる。水噴霧器31を
作動させ、保持用水溶性樹脂層15上に水を噴霧し、保
持用水溶性樹脂層15を溶解させ、さらに、種13及び
肥料を保持用水溶性樹脂層18上に適当な間隔をおいて
載せる。
【0033】続いて、紙ローラ38から紙12を引き出
し、保持用水溶性樹脂層15上に載せる。そして、第3
圧縮ローラ39間を通過させて押圧し、保持用水溶性樹
脂層15と紙12を接合する。さらに、遠赤外線加熱器
40を作動させて、上方から加熱乾燥して、保持用水溶
性樹脂層15と紙12を固定する。最後に、第3ガイド
ローラ42により、第3巻き取りローラ41の方へガイ
ドさせる。そして、第3巻き取りローラ41に種を植え
るためのシート11を巻回させる。
【0034】上記方法により得られたシート11は、使
用されるときに、種を植えるためのシート11を第3巻
き取りローラ41から引き出し、所望とする大きさに切
断される。そして、図7に示すように、山の斜面20の
所定箇所まで運搬され、そこに置かれる。そのシート1
1は、ネット16の糸17の隙間19から、釘等を打ち
込み、山の斜面20に固定される。そして、所定期間経
過すると、シート11内の種13は綿14に保持された
水分により発芽及び発根する。その芽は保持用水溶性樹
脂層15、綿14及びネット16の隙間を通って上方へ
延びる。また、根は紙12を通って下方へ延び、土中に
入る。その後、さらに時間が経過すると、紙12、保持
用水溶性樹脂層15及び接着用水溶性樹脂層18は、水
分によりバラバラに分解して溶解する。また、綿14と
ネット16は自然に分解されて消滅する。
【0035】以上のように、この実施形態によれば、次
のような効果が発揮される。 ・実施形態の種を植えるためのシート11においては、
ネット16の糸17の網目の隙間19を介して、帯状に
形成された接着用水溶性樹脂層18と綿14とが接合さ
れている。そのため、綿14と接着用水溶性樹脂層18
との接着面を十分に確保でき、ネット16を挟んで両層
14、18を容易かつ確実に接合することができる。な
お、ネット16の糸17が細く形成されるほど、綿14
と接着用水溶性樹脂層18とをより確実に接合固定させ
ることができる。
【0036】・実施形態の種を植えるためのシート11
においては、綿14上のネット16に水を噴霧し、ネッ
ト16上に接着用水溶性樹脂層18を載せ、押圧、加熱
乾燥することにより、綿14の上にネット16を容易に
接合させることができる。
【0037】・実施形態の種を植えるためのシート11
においては、接着用水溶性樹脂層18は帯状に形成され
ているため、接着用水溶性樹脂層18をネット16上の
全面を被覆する場合と比較して、製造コストの低減を図
ることができる。
【0038】・実施形態の種を植えるためのシート11
においては、帯状の接着用水溶性樹脂層18は等間隔又
は任意の間隔をおいて載置される。そのため、綿14の
上に接合されたネット16を、接着用水溶性樹脂層18
間において掴むことができ、シート11全体を容易に移
動させることができる。
【0039】・実施形態の種を植えるためのシート11
においては、接着用水溶性樹脂層18、保持用水溶性樹
脂層15及び紙12は水分によりばらばらになる性質を
有しているため、雨等によりばらばらになる。そのた
め、種13は、芽や根をシート11の外へ容易に出させ
ることができるとともに、凹凸の激しい場所でも根を確
実に接地させることができる。
【0040】・実施形態の種を植えるためのシート11
においては、ネット16と綿14は、時間が経過すると
自然に分解して消滅するため、シート11を施工した場
所の環境汚染を防止することができる。
【0041】・実施形態の種を植えるためのシート11
においては、綿14の下面に保持用水溶性樹脂層15が
接合されている。そのため、紙12に水を噴霧して膨潤
させ、その上に保持用水溶性樹脂層15を載置し、押
圧、加熱乾燥することにより、紙12に保持用水溶性樹
脂層15を介して綿14を容易に接合させることができ
る。
【0042】・実施形態の種を植えるためのシート11
においては、ネット16、接着用水溶性樹脂層18、綿
14、保持用水溶性樹脂層15及び紙12は柔軟性を有
しているため、山の斜面20や堤防の法面や凹凸の激し
い場所でも接地させることができ、根が接地せずに枯れ
てしまうのを防止することができる。
【0043】尚、前記実施形態を次のように変更して具
体化することも可能である。 ・保持用水溶性樹脂層15を省略し、綿14の裏面に紙
12を接着剤や糸等により、直接接合すること。
【0044】このように構成した場合も、綿14により
シート11内に水分を保持することができ、また、紙1
2と綿14を接合させることができる。 ・紙12と保持用水溶性樹脂層15の接合された綿14
を、縫い合わせや接着剤等により接合すること。
【0045】このように構成した場合も、紙12と保持
用水溶性樹脂層15の接合された綿14を接合すること
ができる。 ・種を植えるためのシート11の形状を、種を植え付け
る場所に対応させて、平面円形状や平面三角形状等に変
更すること。
【0046】このように構成した場合も、山の斜面20
や堤防の法面や凹凸の激しい場所でも種を植えるシート
11を使用することができる。 ・接着用水溶性樹脂層18の形状を、ネット16全面を
覆うような形状にすること。
【0047】このように構成しても、綿14の上面にネ
ット16を接合することができる。さらに、前記実施形
態より把握される技術的思想について以下に記載する。 ・前記接着用水溶性樹脂層又は保持用水溶性樹脂層はポ
リビニルアルコールにより形成されたものである請求項
1〜請求項3のいずれかに記載の種を植えるためのシー
ト。
【0048】このように構成した場合、ポリビニルアル
コールの融着作用により、ネットと保水層又は保水層と
保持層とを容易に接合することができる。 ・前記保水層と保持用水溶性樹脂層との接合は、ニード
ルルームによるものである請求項3に記載の種を植える
ためのシート。
【0049】このように構成した場合、保水層と保持用
水溶性樹脂層とを確実に接合することができる。 ・前記保水層とネットを接合するために、ネットに水を
塗り、その上に接着用水溶性樹脂層を設けた請求項1〜
請求項3のいずれかに記載の種を植えるためのシート。
【0050】このように構成した場合、水を塗るだけ
で、接着用水溶性樹脂層により、保水層とネットを確実
かつ容易に接合することができる。また、接着剤等を使
用するよりも、製造コストの低減を図ることができる。
【0051】・前記保水層は、天然繊維群又は再生繊維
により形成されたものである請求項1〜請求項3のいず
れかに記載の種を植えるためのシート。このように構成
した場合、種が発芽及び発根した後、自然分解し、消滅
するため、環境汚染を防止することができる。
【0052】・前記保持層は、繊維細胞の集合体である
パルプにより形成されたものである請求項1〜請求項3
のいずれかに記載の種を植えるためのシート。このよう
に構成した場合、種が発芽及び発根した後、雨等により
バラバラになり、溶解するため、環境汚染を防止するこ
とができる。
【0053】・前記ネットは、天然繊維又は再生繊維に
より形成されたものである請求項1〜請求項3のいずれ
かに記載の種を植えるためのシート。このように構成し
た場合、種が発芽及び発根した後、自然分解し、消滅す
るため、環境汚染を防止することができる。
【0054】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発
明の種を植えるためのシートによれば、種に水分を保持
又は供給するための保水層の上面に接合されるネット
が、その層に対して確実にかつ容易に固定することがで
きるとともに、種を保持するための保持層が雨等により
容易に分解されるため、種が芽や根を容易に外へ出すこ
とができる。さらに、凹凸の激しい場所等でもシート自
体が柔軟性を有するため、確実にシートを接地させるこ
とができる。
【0055】請求項2に記載の発明の種を植えるための
シートによれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、
ネットの糸の網目の隙間を介して保水層と接着用水溶性
樹脂層との接着面を大きく確保できるとともに、その間
にネットを挟み、確実にネットを保水層に固定すること
ができる。また、ネット全体を被覆するように接着用水
溶性樹脂層を形成する場合と比較して、製造コストの低
減を図ることができる。
【0056】請求項3に記載の発明の種を植えるための
シートによれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の
効果に加え、保持層と保水層との接合を容易に行うこと
ができる。また、雨等の水分により保持用水溶性樹脂層
は分解して消滅するため、種の発芽及び発根を妨げない
とともに、残存しないため、環境汚染を防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】種を植えるためのシートの構成を示す拡大分解
斜視図。
【図2】種を植えるためのシートの構成を示す拡大断面
図。
【図3】種を植えるためのシートの製造装置を示す部分
断面図。
【図4】種を植えるためのシートの製造装置を示す部分
断面図。
【図5】ネットの上から水を帯状に噴霧した状態を示す
斜視図。
【図6】種を植えるためのシートの製造装置を示す部分
断面図。
【図7】山の斜面に種を植えるシートを施工した状態を
示す部分断面図。
【符号の説明】
11…種を植えるためのシート、12…保持層としての
紙、13…種、14…保水層としての綿、16…ネッ
ト、18…接着用水溶性樹脂層。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 種を保持するための保持層と、 前記保持層上に保持された種を被覆するように、保持層
    上に接合され、その種に水分を保持又は供給するための
    保水層と、 前記保水層上に接合されるネットと、 前記ネットを保水層上に接合するための接着用水溶性樹
    脂層とよりなり、柔軟性を備えた種を植えるためのシー
    ト。
  2. 【請求項2】 前記接着用水溶性樹脂層は帯状であり、
    所定間隔をおいて配置されるものである請求項1に記載
    の種を植えるためのシート。
  3. 【請求項3】 前記保持層と保水層との間に、種を保持
    するための保持用水溶性樹脂層を備えた請求項1又は請
    求項2に記載の種を植えるためのシート。
JP2202498A 1998-02-03 1998-02-03 種を植えるためのシート Pending JPH11220909A (ja)

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