JPH11219907A - ウエハ処理装置および処理方法 - Google Patents

ウエハ処理装置および処理方法

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JPH11219907A
JPH11219907A JP2286998A JP2286998A JPH11219907A JP H11219907 A JPH11219907 A JP H11219907A JP 2286998 A JP2286998 A JP 2286998A JP 2286998 A JP2286998 A JP 2286998A JP H11219907 A JPH11219907 A JP H11219907A
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wafer
chamber
processing
preliminary
preliminary chamber
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JP2286998A
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Koichiro Saga
幸一郎 嵯峨
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエハ表面を酸化させることなく清浄化し、
清浄度を保った状態で処理を行うことを可能にする。 【解決手段】 ウエハ2の処理を行う処理室10と、有
機ガス除去フィルタ30を通過させた清浄気体で満たさ
れた空間を介して処理室10と分離して設けられたウエ
ハ2の予備室20と、予備室20内のガスを排気する排
気手段21と、予備室20内を加熱する前処理用ヒータ
(加熱手段)24とを備えてなる。そして、ウエハ2の
処理を行う場合には、ウエハ2が収められた予備室20
内を排気手段21で排気して酸素を除去し、さらに排気
を行いつつ前処理用ヒータ24にてウエハ2を加熱す
る。その後、有機ガス除去フィルタ30を通過させた清
浄気体で満たされた空間を介して、ウエハ2を大気にさ
らすことなく予備室20から処理室10内に搬送して処
理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
に用いるウエハ処理装置およびウエハ処理方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程においては、CV
D(Chemical Vapor Depositin:化学的気相成長)装置
や、酸化炉、アニール炉などのウエハ処理装置が用いら
れている。また、上記CVD装置としては、減圧下でC
VDを行う装置(以下、LP−CVD装置と記す、LP
はLow Pressureの略)があり、キャパシタ用の窒化シリ
コン(SiN)膜、素子分離を形成するためのSiN
膜、ポリシリコン(Poly−Si)膜、および酸化シリコ
ン(SiO2 )膜等の成膜工程で広く使われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な装置を用いて処理する前のウエハ表面には、通常、各
種の汚染物質が存在している。汚染物質は、ウエハ表面
に成膜する際の成膜特性や、ウエハに形成された素子特
性などに悪影響を及ぼすことが知られている。例えばシ
リコン(Si)からなるウエハでは、大気中にウエハを
放置すると、ウエハ表面に自然酸化膜が成長する。また
前の工程の製造装置から次のウエハ処理装置までのウエ
ハ搬送中に、クリーンルーム内の空気中に存在する有機
ガスや、プラスチックの搬送ボックスから放出される有
機ガスがウエハ表面に吸着する。こられの有機ガスは、
ウエハをクリーンルーム内の空気にさらすまたはプラス
チックケース内に保管しておくだけでも、極めて短時間
のうちにウエハ表面に吸着する。
【0004】このような分子レベルの微量の有機物や自
然酸化膜がウエハ表面に存在している状態で該ウエハの
処理を行うと、例えばこの処理が成膜である場合にはウ
エハ表面において異常核成長が起きる。また、核成長し
難くなり、図4の破線で示すように成膜開始までの潜伏
時間(Incubation Time)が長くなる。この潜伏時間は、
ウエハ表面に付着している有機物などの量によって変動
するため、膜を常に均一な厚みに形成できないといった
不具合が生じる。また上記の異常核成長が起きることに
よっても膜厚および膜質がばらつき、安定した成膜を行
うことができなくなる。
【0005】最近では、ウエハ処理室に、この処理室を
大気開放することなく連続した状態で、真空が保てる搬
送待機室(ロードロック室)を設けて、処理前のウエハ
表面における自然酸化膜の成長防止を図る装置も開発さ
れてきている。しかしながら、この装置では、ウエハ表
面の有機物汚染の防止が図られていないため、ウエハ表
面に吸着した有機物により依然として上記したような問
題が発生する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明に係る請求項1記載のウエハ処理装置は、ウエ
ハの処理を行う処理室と、有機ガス除去フィルタを通過
させた清浄気体で満たされた空間を介してこの処理室と
分離して設けられたウエハの予備室とを備えており、上
記予備室には、内部のガスを排気する排気手段及び内部
を加熱する加熱手段を設けてなることを特徴としてい
る。
【0007】このような構成のウエハ処理装置では、予
備室に加熱手段と排気手段とが備えられているため、ウ
エハが収められた予備室内を排気した状態でその内部を
加熱することで、ウエハ表面を酸化させることなくその
表面に吸着した有機物が脱離される。しかも、脱離させ
た有機物は、ウエハ表面に再吸着することなく排気手段
によって除去される。したがって、ウエハ表面が分子レ
ベルで清浄化される。さらに、互いに分離して設けられ
た処理室と上記予備室との間の空間は、有機ガス除去フ
ィルタを通過させた清浄気体で満たされていることか
ら、ウエハが大気にさらされることなく予備室から処理
室内に搬送され、予備室内におけるウエハ表面の清浄度
が処理室内においても維持される。
【0008】また請求項2記載のウエハ処理装置は、ウ
エハの処理を行う処理室と、ゲートバルブを介してこの
処理室に接続されたウエハの予備室とを備えており、こ
の予備室には、内部のガスを排気する排気手段及び内部
を加熱する加熱手段を設けてなることを特徴としてい
る。
【0009】このような構成のウエハ処理装置では、予
備室に加熱手段と排気手段とが備えられているため、上
記請求項1記載のウエハ処理装置と同様にこの予備室内
においてウエハ表面が分子レベルで清浄化される。さら
に、処理室には、ゲートバルブを介して上記処理室が接
続されているため、ウエハが大気にさらされることなく
予備室から処理室内に搬送され、予備室内におけるウエ
ハ表面の清浄度が処理室内においても維持される。
【0010】さらに、本発明に係るウエハ処理方法は、
予備室内に収めたウエハを、大気にさらすことなく予備
室から処理室内に搬送し、該処理室内にて処理する方法
において、ウエハを上記予備室内に収めた際に、この予
備室内のガスを排気して酸素を含有するガスを除去した
状態で該予備室内のウエハを加熱することを特徴として
いる。
【0011】上記ウエハ処理方法では、予備室内から酸
素を含有するガスを除去した状態でこの予備室内のウエ
ハを加熱するため、ウエハ表面を酸化させることなくこ
の表面に吸着した有機物が脱離、除去される。このたた
め、表面が分子レベルで清浄化されたウエハが得られ
る。また予備室内のウエハを大気にさらすことなく予備
室から処理室内に搬送するため、ウエハ表面は清浄化さ
れたままの状態で処理される。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。 (第1実施形態)図1は、請求項1記載の発明に係るウ
エハ処理装置を枚葉式のLP−CVD装置に適用した一
実施形態の概略断面図である。この図に示すウエハ処理
装置1は、処理室10と、この処理室10とは分離した
状態で設けられた予備室20と、これらの処理室10と
予備室20との間の上方に設けられた有機ガス除去フィ
ルタ30とを備えている。
【0013】上記処理室10は、内部において成膜処理
を行うためのものであり、一般的な炉心型のCVD装置
の密閉チャンバーと同様に構成されている。すなわち、
処理室10は、矩形の石英反応管11と、その周囲に設
けられた角型のヒータ12とで構成されており、石英反
応管11の内部がヒータ12によって加熱されるように
なっている。また、石英反応管11における両端上方に
は、成膜に必要な原料ガスの導入管13がそれぞれ接続
されている。さらに、石英反応管11における両端下方
には、排気管14がそれぞれ接続されている。さらに、
石英反応管11の開口端には、石英反応管11内へのウ
エハの出し入れを行う際に開閉させるゲートバルブ15
が設けられている。
【0014】また、上記予備室20は、その内部を真空
に保つことができるように構成されており、その両端に
は予備室20内のガスを排気する排気手段21が接続さ
れている。この排気手段21は例えば、メカニカルブー
スタポンプ、ロータリーポンプ、ターボモレキュラーポ
ンプなどからなる負圧源(図示省略)を備えている。ま
た予備室20には、予備室20内に連通してこの内部に
酸素を含有しないガスを供給するガス導入管22を接続
させても良い。また、予備室20の開口端には、予備室
20内へのウエハの出し入れを行う際に開閉させるゲー
トバルブ23が設けられている。そして、処理室10の
ゲートバルブ15に対して、このゲートバルブ23を対
向させる状態で予備室20が配置されている。
【0015】さらに、上記予備室20の周囲には、その
側壁に沿って前処理用ヒータ(請求項1記載の加熱手
段)24が設けられている。この前処理用ヒータ24
は、例えば抵抗加熱ヒータ、高周波誘導加熱ヒータ、赤
外線ランプなどから構成されている。
【0016】また、上記有機ガス除去フィルタ30は、
処理室10のゲートバルブ15上から予備室20のゲー
トバルブ23上に掛けての上方に設けられている。この
有機ガス除去フィルタ30は、一般にケミカルフィルタ
と呼ばれるものであり、活性炭素繊維で構成されたもの
である。
【0017】このように有機ガス除去フィルタ30を設
けたことで、処理室10のゲートバルブ15と予備室2
0のゲートバルブ23との間に、有機ガス除去フィルタ
30を通過させた清浄気体をダウンフローさせてなる該
清浄気体で満たされた空間を連続的に設ける。これによ
って、この清浄気体で満たされた空間を介して処理室1
0と予備室20とが分離して設けられた状態になってい
る。
【0018】以上のように構成されたウエハ処理装置1
では、予備室20が排気手段21と前処理用ヒータ24
とを備えているため、表面に有機物が吸着しているウエ
ハ2を予備室20内に置き、予備室20内のガスを排気
した状態で加熱することができる。そしてこのことによ
り、ウエハ2表面に酸化膜を成長させることなく、該ウ
エハ2表面に吸着した有機物を脱離、除去させることが
でき、成膜処理する前のウエハ2の表面を分子レベルで
清浄化することができる。またこのとき、予備室20内
を排気手段21によって排気し続けることで、ウエハ2
表面からの除去物を外部へと排出することができるの
で、除去物による予備室20内およびウエハ2表面の汚
染を防止することができる。
【0019】また処理室10のゲートバルブ15上から
予備室20のゲートバルブ23上に掛けて有機ガス除去
フィルタ30が設けられており、ゲートバルブ15、2
3間の空間は有機ガス除去フィルタ30を通過した清浄
気体で満たされた状態になっている。このため、ウエハ
2を大気にさらすことなく、すなわち表面の清浄度を維
持しつつウエハ2を予備室20から処理室10内に搬送
することができる。したがって、予備室20内における
ウエハ表面の清浄度が処理室10内においても維持され
る。これと共に、予備室20内におけるウエハ2の処理
速度が、処理室10内におけるウエハ2の処理速度より
も早い場合であっても、予備室20内で前処理を行った
ウエハ2を上記清浄気体で満たされた空間に保持するこ
とで、予備室20をフル稼働させながらも、処理室10
に搬入させる前のウエハ2表面の清浄度を維持すること
ができる。
【0020】以上のことから、このウエハ処理装置1に
よれば、清浄化されたウエハ2表面に対して成膜を行う
ことができるので、ウエハ2表面に直ちに核が成長する
成膜、つまり成膜が開始されるまでの潜伏時間がゼロの
成膜を実現することができる。また、成膜時における異
常核成長の発生を防止することができる。この結果、膜
厚、膜質が均一な膜を形成することができるので、安定
した成膜が可能になる。
【0021】上記第1実施形態のウエハ処理装置1で
は、処理室10のゲートバルブ15上から予備室20の
ゲートバルブ23上に掛けて上記有機ガス除去フィルタ
30を設けることで、処理室10のゲートバルブ15と
予備室20のゲートバルブ23との間の空間が有機ガス
除去フィルタ30を通過させた清浄気体で満たされるよ
うにした。しかし、請求項1記載のウエハ処理装置で
は、有機ガス除去フィルタを通過した清浄気体で満たさ
れた空間を介して処理室10と予備室20とが分離して
設けられていれば良く、例えば有機ガス除去フィルタを
通過させた清浄気体を、配管を用いて処理室10と予備
室20との間に導入するような構成や、横方向や下方か
ら清浄気体を吹き出させる構成にしても良い。
【0022】次に、上記第1実施形態のウエハ処理装置
1によるSiN膜の成膜方法に基づき、本発明のウエハ
処理方法の一実施形態を図2及び上記図1を用いて説明
する。まずステップ(以下、STと記す)1に示すよう
に、成膜前の工程を経たウエハ2を予備室20内に搬送
し、収める。なお、この搬送中に、大気中に存在する有
機ガスや搬送ボックスから放出された有機ガスがウエハ
2表面に吸着する。
【0023】次いでST2に示すように、排気手段19
によって予備室20内を133Pa程度のいわゆる工業
的な真空状態にする。続いてST3に示すように、予備
室20内に供給管18bから酸素を含有しないガスを徐
々に供給しながら、前処理用ヒータ17によって予備室
20内のウエハ2を加熱する。上記ガスの供給及びウエ
ハ2の加熱は、排気手段19によって予備室20内を排
気しつつ行う。ここで、上記酸素を含有しないガスとし
ては、窒素(N2 )、アルゴン(Ar)、ヘリウム(H
e)、キセノン(Xe)、水素(H2 )及び水素と窒素
の混合ガス(好ましくは水素の含有量が4%以下)等を
用いることとする。
【0024】この予備室20内での処理によって、ウエ
ハ2表面に吸着している有機物が分離、除去され、ウエ
ハ表面が完全に分子レベルで清浄化される。さらにウエ
ハ2表面からの脱離物は、排気手段19によって外部へ
と排出される。尚、真空中で加熱処理を行う場合には、
上記酸素を含有しないガスを予備室20内に導入する必
要はない。
【0025】ここで図3及び図4には、加熱脱離−ガス
クロマトグラフィー/質量分析(GC/MS)装置によ
るウエハ表面吸着有機物の分析結果を示すグラフを示し
た。図3は、フッ酸(HF)洗浄の後、クリーンルーム
内に24時間放置したウエハの分析結果であり、図4
は、SC−1(NH4 OH+H2 2 +H2 O)洗浄の
後、プラスチックボックス内に24時間放置したウエハ
の分析結果である。ここでは、ウエハを各脱離温度にま
で段階的に昇温させて20分間保持し、その間にウエハ
から脱離した有機物をGC/MS装置によって分析し
た。
【0026】これらのグラフに示すように、クリーンル
ーム大気中やプラスチックボックス内においてウエハに
吸着し易いとされているDBP(フタル酸ジブチル)や
DOP(フタル酸ジオクチル)等のプラスチック可塑剤
は、200℃の加熱で十分に脱離することが分かる。ま
た、プラスチックボックスの酸化防止剤として用いられ
ているBHT(ブチルヒドロキシトルエン)は、150
℃の加熱で脱離することが分かる。さらに、ここでの図
示は省略したが、脱離温度の昇温段階を20℃毎に細か
く設定して分析を行った結果、DBPは180℃の加熱
で脱離することが確認された。
【0027】また、同様の分析によって、シーリング剤
から放出される低分子シロキサンや難燃付与型可塑材と
して用いられるリン酸エステル(リン酸トリエチル、リ
ン酸トリブチル、リン酸トリクロルエチル)は、いずれ
も150℃程度の加熱で脱離することが確認された。
【0028】以上の結果から、予備室20内におけるウ
エハ2の加熱温度は、200℃以上に設定することとす
る。また、ウエハ2を構成するシリコンの表面荒れの発
生を防止するために、ウエハ2の加熱温度の上限を85
0℃にする。
【0029】また、ウエハ2の加熱は、ウエハ2表面か
ら有機物がほぼ除去されるまで行う。ここでは、ウエハ
2の温度が200℃に達してから10分程度、ウエハ2
の温度を保ち続ける。そして、10分経過した後にも予
備室20内を引き続き排気し、ウエハ2表面からの除去
物を予備室20内から完全に排出する。
【0030】以上の後、図2のST4に示すように、上
記前処理を行ったウエハ2を予備室20から有機ガス除
去フィルタ30を通過させた清浄気体雰囲気中に搬出
し、次いで処理室10内に収める。これによって、大気
にさらすことなく、予備室20における表面の清浄度を
保った状態で、ウエハ2を処理室10内に収める。その
後、ST5に示すように、処理室10内を所定の減圧度
に設定するとともにヒータ13によって所定の加熱温度
に設定し、処理室内10にSiN膜の成膜に必要な原料
ガスを導入管15より導入して、ウエハ2表面にSiN
膜を成膜する。
【0031】このときの成膜条件の一例を以下に示す。
なお、下記における単位sccmは、標準状態における
流量でcm3 /minを示している。 原料ガスおよび流量:NH3 /SiH2 Cl2 =300sccm/30sccm、 雰囲気圧力 :50Pa、 温度 :680℃。 清浄度が維持されたウエハ2表面に成膜するため、処理
室10内に原料ガスを導入すると、ウエハ2表面に直ち
に核が成長し、成膜が開始される。
【0032】図5は、上記実施形態において前処理した
ウエハ2表面に成膜したときの成膜時間とSiN膜の膜
厚との相関図であり、比較例として前処理を行わない従
来例を破線で示してある。この結果から、従来は成膜開
始までに5〜6分程度の潜伏時間があるのに対して、本
実施形態では成膜開始までの潜伏時間をゼロにすること
ができ、直ちに成膜が開始することが確認される。
【0033】以上の結果からも明らかなように、本実施
形態の方法では、処理室10内で成膜を行う前に、予備
室20内にて前処理を行ってウエハ2表面を分子レベル
で完全に清浄化し、この清浄度を維持した状態でウエハ
2表面に膜を形成するので、常に成膜の潜伏時間をゼロ
にした状態で、また異常核成長を発生させることなくS
iN膜を成膜することができる。よって、膜厚、膜質が
均一なSiN膜を安定して形成することができる。した
がって、本第1実施形態のウエハ処理装置1および処理
方法によれば、半導体装置製造における信頼性の向上を
図ることができる。
【0034】(第2実施形態)図6は、請求項2記載の
発明に係るウエハ処理装置を枚葉式のLP−CVD装置
に適用した一実施形態の概略断面図である。このウエハ
処理装置3と上記第1実施形態のウエハ処理装置との異
なるところは、処理室10と予備室20とが、ゲートバ
ルブ40を介して接続されており、処理室10内及び予
備室20内を大気開放することなく処理室10と予備室
20との間でウエハ2が搬送自在に構成されているとこ
ろにある。したがって、このウエハ処理装置3には、有
機物除去フィルタは備えられておらず、その他の排気手
段21、前処理用ヒータ24等の構成は上記第1実施形
態のウエハ処理装置と同様である。
【0035】そして、上記予備室20は、処理室10内
を大気開放することなく該処理室10に連続した状態で
設けられた真空を保つことができる搬送待機室(ロード
ロック室)として構成されている。また、上記処理室1
0と予備室20との接続部分に設けられたゲートバルブ
40は、必要時に開閉し、開いた状態で予備室20内を
処理室2内とを連通状態にし、閉じた状態で処理室10
と予備室20とを分離するものとして構成されている。
【0036】このように構成されたウエハ処理装置3で
は、予備室20が前処理用ヒータ24と、排気手段21
とを備えているため、上記第1実施形態のウエハ処理装
置と同様にウエハ2の表面を分子レベルで清浄化するこ
とができると共に除去物による予備室20内およびウエ
ハ2表面の汚染を防止することができる。
【0037】また処理室10に、処理室10内を大気開
放することなく連続した状態で予備室20が設けられて
いるため、表面の清浄度を維持しつつウエハ2を予備室
20から処理室10内に搬送することができる。したが
って、このウエハ処理装置2によれば、上記第1実施形
態のウエハ処理装置1と同様に膜厚、膜質が均一な膜を
形成することができるので、安定した成膜が可能にな
る。
【0038】尚、このウエハ処理装置3を用いても、上
記第1実施形態と同様の手順で本発明の方法を適用した
ウエハ処理を行うことができ、これによって上記第1実
施形態で説明した方法と同様の効果を得ることができ
る。ただしこの場合において、予備室20から処理室1
0にウエハを搬送する際には、予備室20と処理室10
との間のゲートバルブ40を開くことによって、ウエハ
2を大気にさらすことなく処理室10内に収めることと
する。
【0039】ここで、上記第1実施形態及び第2実施形
態で説明したウエハ処理装置では、予備室の周囲に前処
理用ヒータを設けたが、予備室の内壁に沿って前処理用
ヒータを設けても良い。また予備室の外側の予備室から
若干隔てた位置に、予備室を囲むようにして加熱手段を
設け、予備室内を均一に加熱できるように構成すること
も可能である。
【0040】また処理室の構成は上記各実施形態に限定
されるものでなく、本発明に係る装置は種々のLP−C
VD装置に適用することができる。さらにLP−CVD
装置以外のCVD装置や、酸化炉、アニール炉などの装
置にも適用可能である。例えば酸化炉に本発明を適用し
た場合には、酸化レートを速めることができ、酸化膜の
形成に要する時間を短縮することができるといった効果
が得られると共に、極薄い酸化膜の膜厚の制御性を高め
ることができるといった効果も得られる。またアニール
炉に本発明を適用した場合には、ウエハ表面に吸着して
いる有機物がアニール処理によってウエハ内に拡散して
いくことを防止することができるので、最終的に形成さ
れる半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1、
請求項2に係るウエハ処理装置では、予備室内にウエハ
を収めた状態で、排気手段によって予備室内のガスを排
気し加熱手段によって予備室内を加熱することで、ウエ
ハ表面を酸化させることなくこの表面を分子レベルで清
浄化するといった処理が可能になる。また、表面の清浄
度を保った状態でウエハを処理室内に収めることができ
るので、例えば処理室が成膜処理室であれば、成膜が開
始されるまでの潜伏時間がゼロの成膜を実現することが
できる。また成膜時における異常核成長の発生を防止す
ることができる。よって、膜厚、膜質が均一な膜を形成
することができるので、安定した成膜が可能になる。
【0042】また、本発明に係るウエハ処理方法では、
予備室にて酸化膜を形成することなくウエハ表面を分子
レベルで清浄化した後、ウエハを大気にさらすことなく
予備室から処理室内に搬送し、処理するので、この処理
が成膜処理であった場合、常に成膜開始までの潜伏時間
をゼロにした状態で、また異常核成長を発生させること
なくウエハ表面に膜を形成することができる。このた
め、本発明装置と同様の効果が得られる。したがって、
本発明に係るウエハ処理装置および処理方法によれば、
半導体装置製造における信頼性の向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のウエハ処理装置を示す概略断面
図である。
【図2】本発明に係るウエハ処理方法の一実施形態を示
す工程図である。
【図3】加熱脱離−ガスクロマトグラフィー/質量分析
(GC/MS)装置によるウエハ表面吸着有機物の分析
結果図(その1)であり、
【図4】加熱脱離−ガスクロマトグラフィー/質量分析
(GC/MS)装置によるウエハ表面吸着有機物の分析
結果図(その2)であり、
【図5】LP−CVD装置による成膜時間と膜厚との相
関図である。
【図6】第2実施形態のウエハ処理装置を示す概略断面
図である。
【符号の説明】
1,3…ウエハ処理装置、2…ウエハ、10…処理室、
20…予備室、21…排気手段、24…前処理用ヒータ
(加熱手段)、30…有機ガス除去フィルタ、40…ゲ
ートバルブ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウエハの処理を行う処理室と、 有機ガス除去フィルタを通過させた清浄気体で満たされ
    た空間を介して前記処理室と分離して設けられたウエハ
    の予備室と、 前記予備室内のガスを排気する排気手段と、 前記予備室内を加熱する加熱手段と を備えてなることを特徴とするウエハ処理装置。
  2. 【請求項2】 ウエハの処理を行う処理室と、 ゲートバルブを介して前記処理室に接続されたウエハの
    予備室と、 前記予備室内のガスを排気する排気手段と、 前記予備室内を加熱する加熱手段とを備えてなることを
    特徴とするウエハ処理装置。
  3. 【請求項3】 予備室内に収めたウエハを、大気にさら
    すことなく予備室から処理室内に搬送し、該処理室内に
    て処理する方法において、 前記ウエハを前記予備室内に収めた際に、該予備室内の
    ガスを排気して酸素を含有するガスを除去した状態でこ
    の予備室内のウエハを加熱することを特徴とするウエハ
    処理方法。
JP2286998A 1998-02-04 1998-02-04 ウエハ処理装置および処理方法 Pending JPH11219907A (ja)

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