JPH11218952A - 表面保護層を有する電子写真感光体 - Google Patents

表面保護層を有する電子写真感光体

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JPH11218952A
JPH11218952A JP2122098A JP2122098A JPH11218952A JP H11218952 A JPH11218952 A JP H11218952A JP 2122098 A JP2122098 A JP 2122098A JP 2122098 A JP2122098 A JP 2122098A JP H11218952 A JPH11218952 A JP H11218952A
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surface protective
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photocatalyst
electrophotographic
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JP2122098A
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和夫 ▲吉▼永
Kazuo Yoshinaga
Shuzo Kaneko
修三 金子
Keiko Hiraoka
敬子 平岡
Masataka Kawahara
正隆 川原
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の電子写真感光体の表面保護層はいずれ
も、光散乱やブリードがあり、また光学的な均一性、低
表面エネルギー、硬度や強度等の機械的特性、耐アーク
放電性等の電気的耐久性に劣っている。 【解決手段】 導電性基材上に光導電層および表面保護
層を有する電子写真感光体において、表面保護層が、酸
化電位1.5V以上の光触媒を含有し、さらに好ましく
は、コロイダルシリカおよびシロキサン化合物を含有し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式を用
いた複写機、プリンター、ファクシミリ、製版システ
ム、などに広く用いることのできる、表面保護層を有す
る電子写真感光体に関するものである。さらに詳しく
は、半導体レーザーやLEDを用いたスポット光による
デジタル方式によって従来よりも高解像な画像、特に従
来写真等が用いられるような高階調性でフルカラーの画
像を安定に得ることが可能な電子写真感光体に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体には、使用される電子写
真プロセスに応じた所要の感度、電気特性および、光学
特性などを備えていることはもちろんであるが、特に、
繰り返し使用される感光体の表面には、コロナ帯電、ロ
ーラ帯電等の帯電プロセス、現像プロセス、転写プロセ
ス、およびクリーニングプロセスなどにより電気的ある
いは機械的な影響が直接に加えられるために、それらに
対する耐久性が要求される。
【0003】具体的には、しゅう擦による感光体表面の
摩耗や傷の発生や高湿下における帯電時に発生しやすい
電気的な感光体表面の劣化などに対する耐久性が要求さ
れる。特にローラ帯電方式等の放電現象を用いた帯電方
式においては高エネルギーのアーク放電に対する耐久性
が要求される。
【0004】またトナーによる現像とクリーニングの繰
り返しなどに起因する、感光体表面へのトナーの付着と
いう問題もあり、これに対しては感光体表面のクリーニ
ング性の向上が求められている。
【0005】上記のような感光体表面に要求される様々
な特性を満たすために、感光層上に種々の樹脂を主成分
とする表面保護層を設ける試みがなされている。たとえ
ば、特開昭57−30843号公報には、導電性粒子と
して金属酸化物粒子を添加することによって抵抗を制御
した保護層が提案されている。
【0006】また保護層のみでなく電荷輸送層中に種々
の物質を添加することで感光体表面の物性を改善するこ
とも検討されている。たとえば、シリコーン樹脂の低表
面エネルギーに注目した添加物としては下記のようなも
のが報告されている。
【0007】シリコーンオイル(特開昭61−1329
54号公報)、ポリジメチルシロキサン、シリコーン樹
脂粉体(特開平4−324454号公報)、架橋シリコ
ーン樹脂、ポリ(カーボネートシリコン)ブロック共重
合体、シリコーン変性ポリウレタン、シリコーン変性ポ
リエステル、熱硬化性シリコーン樹脂(特公平5−46
940号公報)。
【0008】低表面エネルギーの代表的なポリマーとし
てはフッ素系高分子があり、該フッ素系高分子として添
加できるものとしては下記のものがある。
【0009】ポリテトラフルオロエチレン粉体、フッ化
カーボン粉末。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属酸
化物等を含む表面保護層は、かなりの硬度を有するもの
が得られるが、表面エネルギーは大きくなりやすいため
にクリーニング性等に問題がある。一方、シリコーン系
樹脂は表面エネルギーが小さい点で優れているが、他の
樹脂に対して十分な相溶性を示さないため、添加系では
凝集しやすく、光散乱を生じたり、ブレードして表面に
偏せきするために安定した特性を示さない等の問題があ
った。またシリコーン系樹脂単独で用いた場合には硬度
が不十分であり、光導電層を侵さない溶剤系、たとえば
アルコール、水等を使用する場合にはシリコーン系樹脂
の表面エネルギーは大きくなりやすく、クリーニング性
等に問題がある。
【0011】その他、低表面エネルギーのポリマーであ
るポリテトラフルオロエチレンに代表されるフッ素系高
分子は一般に溶媒に不溶であり、分散性も不良であるこ
とから、平滑な感光体表面を得ることが困難であり、屈
折率も小さいことから光散乱が生じやすく、それによる
潜像の劣化を生じる問題点があった。
【0012】またポリカーボネート、ポリアクリルエス
テル、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン等の
高分子化合物は一般に耐アーク放電性が十分でなく、放
電により高分子主鎖が切断されることから容易に劣化し
てしまう問題点があった。
【0013】さらに上記の問題を解決したとしても、感
光体表面が摩耗しない場合に、NOx等の極性を有する
イオン解離性付着物により画像流れ等が発生しやすく、
画質の低下を招いてしまいやすかった。またトナーの付
着等による感光体表面へのフィルミングも発生しやす
く、残電の増加や転写性の低下によって画質の低下が発
生しやすかった。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、前記の
問題点を解消し、光散乱やブリードがなく、光学的に均
一な状態の表面保護層であって低表面エネルギーと硬度
や強度等の機械的特性、耐アーク放電性等の電気的耐久
性を両立した高解像な電子写真感光体を提供することで
ある。
【0015】また本発明の電子写真感光体は、繰り返し
使用に対しても優れた特性を有するために通常の電子写
真感光体を使い捨て使用した場合に対してコストの削減
も提供するものであり、環境に対する負荷も大幅に低減
される。
【0016】すなわち、本発明は、導電性基材上に少な
くとも光導電層および表面保護層を有する電子写真感光
体において、表面保護層が、酸化電位が1.5V以上の
光触媒を含有していることを特徴とする電子写真感光体
である。
【0017】本発明に用いられる光触媒は、酸化電位が
1.5V以上のものである。1.5V以上の酸化電位を
有する光触媒は、光照射時に活性酸素を生成することが
可能である。本発明において、光触媒は、300nm〜
500nmの近紫外光を照射されることにより、活性酸
素を発生し、発生した酸素は光触媒近傍の有機化合物を
酸化することが可能である。最終的には、水と二酸化炭
素にまで分解することが可能で、感光体表面に融着した
トナーやNOx等を分解除去可能な状態にすることがで
きる。たとえば酸化チタンであれば、350nm〜45
0nmの光を照射したときに最も良好に光を吸収して光
触媒活性を示す。
【0018】このような状態は、半導体のバンドモデル
で示すときに、光触媒の伝導帯が水素発生電位より上に
あり、価電子帯が酸素発生電位より下にあることを必要
としており、この条件を満足する光触媒としては、Ti
2 ,SrTiO3 ,ZnO,SiC,GaP,Cd
S,CdSe,MoS3 等がある。より好ましくは、酸
化電位が2.0V以上のものが用いられ、TiO2 ,Z
nO等がこの条件を満たしている。さらに化学的な安定
性やコスト、製造の容易性から、TiO2 がとくに優れ
ており、中でも光触媒活性の点からアナターゼ型酸化チ
タンが好ましい。
【0019】上記の光触媒は単独でも、または複数種類
を組み合わせても用いることができる。
【0020】光触媒における活性は、微粒子化して表面
積が大きいほど高く、1〜100nmの粒径のものが用
いられる。さらに好ましくは1〜50nmの粒径のもの
が用いられる。
【0021】光触媒を含有する表面保護層における光触
媒の含有率は5〜80wt%で用いられる。5wt%以
下では、触媒活性が十分に得られないために望ましくな
い。また80wt%以上では表面保護層の強度が低下し
てしまい、さらに表面エネルギーが大きくなりやすいた
めに、耐汚染性の低下や繰り返しの使用に耐えられない
問題が生じやすい。より好ましくは10〜60wt%で
用いられる。
【0022】前記の感光体の表面に、酸化電位が1.5
V以上の光触媒を含有する表面保護層を形成するために
は、光触媒とバインダー成分を混合して塗布するか、バ
インダー層を形成した上に光触媒を塗布したのちに熱等
で固着しても良い。
【0023】塗布方法としては、スプレーコーティング
法、ロールコーティング法、ディップコーティング法、
バーコーティング法、ブレードコーティング法等がある
がどのような方法を用いても良い。複数回の塗布を行う
場合には複数の方法を組み合わせることも可能である。
【0024】光触媒を含有する層は、0.2〜5μmの
膜厚に形成されることが好ましい。0.2μm以下で
は、照射した光が十分に吸収されないために触媒として
の効果が低下する問題がある。また5μm以上では潜像
が劣化する恐れがあり、高解像な画像を得るためには望
ましくない。より好ましくは0.5〜3μmで用いられ
る。
【0025】光触媒と組み合わせ用いられるバインダー
成分としては、熱硬化性のSiO2ゾル、TiO2
ル、ZrO2 ゾル等の無機ガラス材料やフェノール樹
脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂やオルガノシロキサ
ン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂等が用いられる。よ
り好ましくはシロキサン成分を含有する熱硬化性のハー
ドコートレジンもしくはTiO2 ゾル等が用いられる。
【0026】また本発明の電子写真感光体において、前
記最表面層に好ましく用いられるハードコートレジンと
してはコロイダルシリカを含有するシリコン化合物を含
有しているものが、高度な耐摩耗性と低表面エネルギー
をさらに付与することが可能であることから好ましい。
【0027】本明細書において、シロキサン化合物と
は、OH基、OR基等の加水分解性基をケイ素原子あた
り3つ有するケイ素化合物の縮合により得られるシリコ
ーン化合物、もしくは部分縮合したオリゴマーを意味す
る。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる表面保護層
は、基本的には、酸化電位1.5V以上の光触媒を含有
している。
【0029】さらに本発明の電子写真感光体において、
表面保護層は、好ましくはコロイダルシリカを含むシロ
キサン化合物を含有する。このような表面保護層は、表
面保護層用組成物を電子写真感光体の表面に塗布、乾
燥、熱硬化することにより形成される。
【0030】本発明の電子写真感光体において、表面保
護層用ハードコートレジンバインダー成分は少なくとも
下記の成分を含有する。 (a)コロイダルシリカ (b)R−Si(OR′)3 の部分縮合により作成され
るシロキサン化合物 (Rは炭素数1〜3のアルキル基、ビニル基、CnF
2n+124 -基(n=1〜18)、γ−グリシドオキシ
プロピル基、γ−メタクリロオキシプロピル基から選択
される1または複数。) R′は炭素数1〜3のアルキル基、水素原子から1また
は複数選択される。) (c)低級脂肪族アルコール、水より選択された1また
は複数の溶剤 本発明の電子写真感光体において、表面保護層用組成物
は、コロイダルシリカは10〜70重量%、シロキサン
樹脂は30〜90重量%の範囲で構成され、これら固形
分は1〜50wt%低級アルコール−水混合溶液中に分
散されているものが用いられる。固形分が50wt%以
上では組成物が劣化しやすく、ゲル化等のために良好に
塗膜が形成されにくくなる。1wt%以下では形成され
る表面保護層の強度が十分でない問題がある。
【0031】また固形分におけるコロイダルシリカの割
合は10〜70wt%であり、シロキサン樹脂は30〜
90wt%で用いられる。シロキサン樹脂の固形分に占
める割合が30wt%以下では脆くなり良好な膜が形成
されにくくクラック等が入りやすくなり、コロイダルシ
リカの割合が10wt%以下では形成された表面保護層
の硬度が十分でない場合がある。
【0032】本発明の電子写真感光体の表面保護層に用
いられるコロイダルシリカは、市販の水分散系のもので
あってもよい(商品名“Ludox”、“Nalcoa
g”等)。粒径は5nm〜150nmのものが用いられ
るが、好ましくは10nm〜30nmの粒径のものであ
り、分散安定性と光学特性が優れている。本発明におい
て、コロイダルシリカにはNa2 O等のアルカリ金属酸
化物の含有量が2wt%以下のものが好ましい。分散溶
剤としては、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、t−ブタノール、nブタノール等の低級脂肪族アル
コールと水の混合溶剤系が用いられるが、その他のグリ
コール、アセトン等の水可溶性の溶剤をさらに添加して
も良い。
【0033】本発明の電子写真感光体の表面保護層用組
成物は、無機酸もしくは有機酸を用いることによりpH
3.0〜6.0の酸性状態に調整される。強酸を用いる
と、組成物の安定性等に好ましくない影響を与えやすい
ので、より好ましくは弱酸が用いられ、pH4.0〜
5.5の酸性状態に調整される。
【0034】電子写真感光体の光導電層の上に塗布され
た組成物は、乾燥後、熱硬化されることにより、硬度、
強度、低表面エネルギー、耐放電性が発現する。熱硬化
は、高温であるほど完全に進行するが、電子写真感光体
特性に悪影響を与えない範囲で選ばれる。好ましくは8
0℃〜180℃で熱硬化されるが、より好ましくは10
0℃〜150℃で行われる。
【0035】熱硬化の時間としては、長時間であるほど
硬化は進むが、その処理温度において電子写真感光体特
性に悪影響を与えない範囲で選ばれる。熱硬化の処理時
間は、一般的には10分〜12時間程度で行われる。
【0036】乾燥後、熱硬化して得られた表面保護層
は、少なくともコロイダルシリカとしてSiO2 で示さ
れる成分、およびRSiO3/2 で示されるシロキサン化
合物を含有している。
【0037】このとき、Rは炭素数1〜3のアルキル
基、ビニル基、CnF2n+124 -基(n=1〜1
8)、γ−グリシドオキシプロピル基、γ−メタクリロ
オキシプロピル基が単独で、もしくはその中から選択し
た任意の組合わせで用いられる。
【0038】本発明の電子写真感光体の表面保護層は、
クリーニング性および耐汚染性を満足するために、低表
面エネルギーであることが望ましい。水の接触角で測定
される低表面エネルギー性としては、80度以上が適し
ている。80度以下では、電子写真プロセスによる繰り
返し使用によって表面に帯電生成物やトナー、紙からも
たらされる脱落物が付着しやすくクリーニング不良や表
面抵抗の低下による潜像の劣化(画像流れ)を生じやす
い。より好ましくは90度以上の水の接触角を有する表
面保護層が用いられる。
【0039】さらに、形成された光触媒を含有する表面
保護層は、繰り返し使用に耐えるためには、感光体表面
との良好な接着性とともに高い表面硬度が要求される。
【0040】本発明の電子写真感光体の表面保護層の特
徴として、コロイダルシリカおよびシロキサン化合物を
含有している場合には、通常の有機化合物に比較して極
めて高い表面硬度が得られることがある。表面硬度は、
コロイダルシリカの含有量およびシロキサン化合物の構
造により、諸物性とのバランスから適宜選択されるが、
ガラス板上に形成した膜の鉛筆硬度として4H以上が好
ましい。4H以下では、電子写真プロセスに用いられて
いるトナーや紙粉によって傷や削れが生じやすく好まし
くない。
【0041】本発明において、表面保護層の体積抵抗は
1×109 Ωcm以上、1×1015Ωcm以下のものが
用いられる。1×109 Ωcm以下では、形成された潜
像の電荷が拡散するために劣化してしまう場合があり、
好ましくない。1×1015Ωcm以上では電子写真感光
体として露光後、現像までに電荷が十分に移動できない
ために、見かけ上感度が低減し、残留電位も高くなって
しまう問題が発生する。
【0042】また電気抵抗のみでなく、残存しているシ
ラノール基等の加水分解性基によっても残留電位が高く
なってしまう問題があるために、できるかぎり残存しな
いようにすることが望ましい。より好ましくは、加水分
解性基の割合がSiOH基換算で0.1重量%以下、よ
り好ましくは0.01重量%以下で用いられる。
【0043】本発明の電子写真感光体の表面保護層は、
好ましくはコロイダルシリカおよびシロキサン化合物を
含む組成物を用い、製造方法としては米国特許第402
7073号明細書や同3944702号明細書に記載さ
れている方法が適用できる。
【0044】シリコーン系のハードコート樹脂は、加水
分解性基を分子中に有する多官能性有機ケイ素化合物の
加水分解縮合物からなる。官能性基数が多いほど強度が
上がるため、生成した樹脂は硬くなる。その中でも、4
官能性有機ケイ素の替わりにコロイダルシリカを使用し
3官能性有機ケイ素を用いたものでは、コロイダルシリ
カの粒径、その添加量、3官能性有機ケイ素の加水分解
縮合を調節することにより、硬度が高く且つ成膜性に優
れた樹脂が得られる。好適なコロイダルシリカとして
は、平均粒径が5nm〜150nmであり、これを前述
の範囲で水を含む低級アルコール中に分散させ、加水分
解性基を有する3官能性の有機ケイ素化合物を酸或いは
アルカリ存在下で加水分解することで製造される。反応
終了後にさらに、必要に応じて低級アルコール、硬化触
媒、レベリング剤等を加える。これをプラスチック基板
上に、ディップ、スプレー、バーコート、スピンコート
等によりコートされる。溶媒を除去した後、一般的には
80〜150度の範囲で加熱硬化させることにより被膜
が形成される。硬化温度はコート基材プラスチックの熱
変形温度以下の温度で行うのが好ましい。
【0045】このようにして形成されたシロキサン樹脂
は、鉛筆硬度で数H以上9Hの硬度を発現できる。ハー
ドコートレジンは適用基板材料に応じて、基材表面との
密着性を向上させる目的で、基材表面をたとえばシラン
カップリング剤といわれるシラン化合物で表面処理した
り、或いは化学的方法、物理的方法で表面を変成させて
密着性を向上させることは通常行われていることであ
る。
【0046】さらに光触媒を含有する層に導電性微粒子
を分散して塗布することも可能である。このとき用いら
れる導電性微粒子の1次粒径は好ましくは100nm以
下であり、より好ましくは50nm以下のものが用いら
れる。導電性微粒子としては、導電性酸化亜鉛、導電性
酸化チタン、Al、Au、Cu、Ag、Co、Ni、F
e、カーボンブラック、ITO、酸化スズ、酸化インジ
ウム、インジウム等が用いられる。
【0047】表面保護層を有する本発明の電子写真感光
体を製造する例を以下に示す。
【0048】電子写真感光体の基材としては、基材自体
が導電性を有するもの、たとえば、アルミニウム、アル
ミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレス、クロム、チタ
ン、ニッケル、マグネシウム、インジウム、金、白金、
銀、鉄等を用いることができる。その他にアルミニウ
ム、酸化インジウム、酸化スズ、金等を蒸着等によりプ
ラスチック等の誘電体基材に被膜形成し、導電層とした
ものや、導電性微粒子をプラスチックや紙に混合したも
の等を用いることができる。これらの導電性基材は均一
な導電性が求められるとともに平滑な表面が重要であ
る。表面の平滑性はその上層に形成される下引き層、電
荷発生層、正孔輸送層の均一性に大きな影響を与えるこ
とから、その表面荒さは1.0μm以下で用いられる。
1.0μm以上の凹凸は下引き層や電荷発生層のような
薄い層に印加される局所電場を大きく変化させてしまう
ためにその特性が大きく変化してしまい電荷注入や残電
のむら等の欠陥を生じ易いことから好ましくない。
【0049】特に導電性微粒子をポリマーバインダー中
に分散して塗布することにより得られる導電層は形成が
容易であり、均質な表面を形成することに適している。
このとき用いられる導電性微粒子の1次粒径は100n
m以下であり、より好ましくは50nm以下のものが用
いられる。導電性微粒子としては、導電性酸化亜鉛、導
電性酸化チタン、Al、Au、Cu、Ag、Co、N
i、Fe、カーボンブラック、ITO、酸化スズ、酸化
インジウム、インジウム等が用いられ、これらを絶縁性
微粒子の表面にコーティングして用いてもよい。前記導
電性微粒子の含有量は体積抵抗が十分に低くなるように
使用され、好ましくは1×1010Ωcm以下の抵抗とな
るように添加される。より好ましくは1×108 Ωcm
以下で用いられる。
【0050】レーザー等のコヒーレントな光源を用いて
露光する場合は、干渉による画像劣化を防止するため
に、上記導電性基材の表面に凹凸を形成することも可能
である。このときは電荷注入や残留電位のむら等の欠陥
が生じにくいように使用する波長の1/2λ程度の凹凸
を数μm以下の直径のシリカビーズ等の絶縁物を分散す
ることに10μm以下の周期で形成して用いることが可
能である。
【0051】導電性基材と光導電層の中間に、注入阻止
機能と接着機能をもつ下引きを設けることもできる。下
引き層としてはカゼイン、ポリビニルアルコール、ニト
ロセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリ
ビニルブチラール、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリ
ウレタン、ゼラチン、等によって形成することができ
る。下引き層の膜厚は0.1μm〜10μm、好ましく
は0.3μm〜3μmが用いられる。
【0052】光導電層としては電荷発生層と電荷輸送層
からなる機能分離タイプのものや、電荷発生と電荷輸送
を同一の層で行う単層タイプが用いられる。
【0053】電荷発生材料としては、たとえば、セレン
−テルル、ピリリウム系染料、チオピリリウム系染料、
フタロシアニン系顔料、アントアントロン系顔料、ジベ
ンズピレンキノン系顔料、ピラントロン系顔料、トリス
アゾ系顔料、ジスアゾ系顔料、アゾ系顔料、インジゴ系
顔料、キナクリドン系顔料、シアニン系顔料等を用いる
ことができる。
【0054】電荷輸送性化合物は電子輸送性化合物と正
孔輸送性化合物に大別される。
【0055】電子輸送性化合物としては、2,4,7−
トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニト
ロフルオレノン、クロラニル、テトラシアノキノジメタ
ン、およびアルキル置換ジフェノキノン等の電子受容性
化合物やこれらの電子受容性化合物を高分子化したもの
が挙げられる。正孔輸送性化合物としてはピレン、およ
びアントラセン等の多環芳香族化合物、カルバゾール、
インドール、オキサゾール、チアゾール、オキサチアゾ
ール、ピラゾール、ピラゾリン、チアジアゾールおよび
トリアゾール等の複素環化合物、p−ジエチルアミノベ
ンズアルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾンおよび
N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−
エチルカルバゾール等のヒドラゾン系化合物、α−フェ
ニル−4′−N,N−ジフェニルアミノスチルベンおよ
び5−(4−(ジ−p−トリルアミノ)ベンジリデン)
−5H−ジベンゾ(a,d)シクロヘプテン等のスチリ
ル系化合物、ベンジジン系化合物、トリアリールアミン
系化合物あるいはこれらの化合物からなる基を主鎖また
は側鎖に有する高分子化合物(ポリ−N−ビニルカルバ
ゾール、ポリビニルアントラセン等)が挙げられる。
【0056】上記電荷発生材料や電荷輸送材料は必要に
応じてバインダーポリマーが用いられる。バインダーポ
リマーの例としては、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニ
ル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ
化ビニリデン、トリフルオロエチレン、等のビニル化合
物の重合体および共重合体、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステ
ル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリウ
レタン、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹
脂、けい素樹脂、エポキシ樹脂、等が挙げられる。
【0057】特に本発明で用いられる電荷輸送層用の高
分子化合物は、前記の電荷輸送性化合物と相溶するもの
が用いられる。代表的な高分子化合物としては、ポリエ
ステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメタク
リル酸エステル、ポリアクリル酸エステル等がある。
【0058】電荷輸送層に用いられる電荷輸送性化合物
は、電荷輸送層の固形分に対して20wt%以上、70
wt%以下が好ましい。20wt%以下では十分な電荷
移動能が得られないために残留電位の増加等が生じ好ま
しくない。70wt%以上では電荷輸送層の機械的強度
が低下してしまうために十分な耐久性が得られない。
【0059】電荷輸送層に用いられる高分子化合物は電
荷輸送層の固形分に対して20wt%以上、80wt%
以下が好ましい。80wt%以上では十分な電荷移動能
が得られないために残留電位の増加および電気的耐久性
低下、低表面エネルギー化の効果低減が生じ好ましくな
い。20wt%以下では電荷輸送層の機械的強度が低下
してしまうために十分な耐久性が得られない。
【0060】単層感光体として用いる場合は、前記電荷
発生材料と電荷輸送性化合物と高分子化合物を組み合わ
せてなる組成物を用いることにより良好な特性が得られ
る。
【0061】光導電層には、前記化合物以外にも、機械
的特性の改良や耐久性向上のために添加剤を用いること
ができる。このような添加剤としては、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、安定剤、架橋剤、潤滑剤、導電性制御等が
用いられる。
【0062】以上のようにして形成された光導電層の上
に、前述の表面保護層が形成される。表面保護層を形成
するための組成物に用いる溶剤は、光導電層を侵さない
ものが好ましく、浸せき法やブレードコート法、ロール
コート法等により塗布される。光導電層を侵すような溶
剤を用いる場合であっても、スプレー塗布法等を用いる
ことにより影響を低下させることが可能である。
【0063】つぎに本発明の電子写真感光体を用いた電
子写真画像形成装置について説明する。
【0064】本発明の電子写真感光体に帯電し、露光に
より潜像を形成することにより、耐久性の優れた、常に
高画質の画像が得ることが可能となったが、特に画像形
成装置の中で高速かつ低騒音プリンタとして、電子写真
方式を採用したレーザービームプリンタもしくはデジタ
ル方式の複写機、Fax等に対して高画質化、高耐久化
の効果が大きい。
【0065】電子写真方式を採用したレーザービームプ
リンタもしくはデジタル方式の複写機、Fax等は、文
字、図形等の画像を感光体にレーザービームを当てる
か、当てないかで形成する2値記録である。そして、一
般には文字、図形等の記録は中間調を必要としないので
プリンタの構造も簡便にできる。
【0066】ところがこのような2値記録方式であって
も、中間調を表現できるプリンタがある。かかるプリン
タとしてはディザ法、濃度パターン法等を採用したもの
がよく知られている。しかし、周知のごとくディザ法、
濃度パターン法等を採用したプリンタでは高解像度が得
られない。そこで、近年、記録密度を低下させずに高解
像度で、各画素において中間調を形成する方式(PWM
方式)が提案されている。この方式は、画像信号によっ
て、レーザービームを照射する時間を変調することによ
り中間調画素形成を行うもので、この方式によれば高解
像度かつ高階調性の画像を形成でき、したがって、特に
高解像度と高階調性を必要とするカラー画像形成装置に
はとくに適している。すなわち、この方式によると、1
画素毎にビームスポットにより形成されるドットの面積
階調を行うことができ解像度を低下させることなく中間
調を表現できる。
【0067】ところが、このPWM方式においても、さ
らに画素密度を上げていくと、露光スポット径に対して
画素が相対的に小さくなるために、露光時間変調による
階調を十分にとることができないという問題点がある。
【0068】そこで階調性を保持したまま解像度を向上
するためには、露光スポット径をより小さくする必要が
ある。そのためには、たとえばレーザーを用いた走査光
学系を使用するときにはレーザー光の波長を短波長化す
ること、f−θレンズのNAを大きくすること、等が必
要となるが、このような方法を用いると高価なレーザー
の使用やレンズ、スキャナの大型化、焦点深度の低下に
よる要求される機械精度の上昇等から装置の大型化やコ
スト上昇は避け難い。
【0069】またLEDアレイや液晶シャッターアレイ
等の固体スキャナにおいてもスキャナ自体の価格の上
昇、取り付け精度の上昇、電気駆動回路のコスト上昇は
避け難い。
【0070】さらに前述のように光スポットを微小化し
ていった場合でも、電子写真方式において良好な階調再
現性を得ることは困難であり、電気的な処理により、階
調性を疑似的に再現しているにすぎなかった。
【0071】以上の様な問題点が存在するにもかかわら
ず、近年、電子写真方式を用いた画像形成装置に要求さ
れる解像度、階調性はますます上昇している。
【0072】このような状況に対して、現像に用いられ
るトナーの粒子径を小さくして解像度、階調性を向上す
ることや現像条件をより均質にして改善することが試み
られている。
【0073】しかしながら、このような改善を行っても
肉眼で認識可能な400線から600線の256階調の
フルカラー画像データ等の階調データの再現性および文
字等の2値画像の高解像な再現が十分でなかった。
【0074】前述のように、通常肉眼で識別できる画像
としては400dpi、256階調程度であるが、この
場合の最小解像面積は16μm2 程度であり、5000
dpi以上の解像度に相当するものである。
【0075】また、このような高解像度を実現するため
には光ビームのスポット面積を微細化する必要があるが
単にスポット面積を微細化するのみでは上記のような高
画質を実現することができなかった。
【0076】このような問題点に対して検討したとこ
ろ、光ビームを照射して潜像を形成する電子写真画像形
成装置において、感光体の光導電層の膜厚と照射スポッ
ト面積の積と階調再現性の間に一定の関係があることを
見い出し、スポット面積と感光体の光導電層の膜厚の積
が20000μm3 以下とすることで400dpi、2
56階調を実現する、きわめて優れた画像品質を得るこ
とを可能とした。
【0077】このことは、従来の電子写真画像形成装置
においては、光スポット面積を微細化しているにもかか
わらず、感光体上に形成される潜像および現像の条件が
十分でないためであると考えられる。すなわち潜像を形
成するための光キャリアが光導電層を走行する間に拡散
を生じるために、光スポットによって与えられた画像情
報が劣化してしまう現象や、形成された潜像により生じ
る電位ポテンシャルのコントラストが導電性基板までに
存在する空間により低下する現象が生じることにより、
初期に光スポットにより与えられた画像情報が大きく劣
化してしまい、画質の低下が発生しているものと考えら
れる。
【0078】上記に示すように、光ビームのスポット面
積と感光体の光導電層の膜厚の積を20000μm3
下とすることにより、前記のキャリアの拡散や現像性の
低下を生じることなく良好な画像形成を可能とするもの
である。
【0079】これは、一般的に実現可能な微小光スポッ
ト径から求められるスポット面積で用いる感光体の光導
電層の膜厚、主として正孔輸送層の膜厚としては12μ
m以下が適していることを示している。
【0080】前述のように光導電層の膜厚は薄い方が望
ましいが、同一帯電電位におけるピンホールや感度の低
下等を発生することから1μm以上の膜厚が望まれる。
より望ましくは3μm以上の膜厚で用いられる。
【0081】以下、本発明について、図面を参照して詳
細に説明する。
【0082】図1に本発明の電子写真感光体の断面の概
略図を示す平面図を示す。
【0083】本発明において、表面保護層用組成物を電
荷輸送層の上に塗工し、加熱乾燥することによって形成
される電子写真感光体の表面保護層の構成を図1に示
す。
【0084】高解像度の記録を行うためには、図1の電
荷輸送層の膜厚(L)と、記録される画像の解像度
(S)との比(S/L)を大きくする必要があり、この
比が小さいと、フォトキャリアーの拡散により潜像はぼ
やけてしまい、良好な画像は得られない。比(S/L)
は4以上が望ましく、より望ましくは5以上である。
【0085】また電子写真感光体上に形成された潜像を
現像剤にて可視化する工程においても、得られる電位ポ
テンシャルのコントラストが前述の比により影響を受け
る。同様に比は大きい方が好ましく、解像度を向上する
ためには電荷輸送層の膜厚の低減が求められている。
【0086】現在求められている解像度は400dpi
以上、より望ましくは500dpi以上であり、用いら
れる電荷輸送層の膜厚は15μm以下、より望ましくは
12μm以下で用いられる。
【0087】図2に、本発明の電子写真感光体を用いた
電子写真画像形成装置における照射光強度分布と導電性
基板に到達した照射光の光強度分布を示す。
【0088】該光ビームのスポット面積はピーク強度の
1/e2 に減少するまでの部分で表わされる。用いられ
る光ビームとしては半導体レーザーを用いた走査光学
系、LEDや液晶シャッター等の固体スキャナ、等があ
り、光強度分布についてもガウス分布、ローレンツ分
布、等があるがそれぞれのピーク強度の1/e2 までの
部部をスポット面積とする。
【0089】光スポットは、一般的には図2に示すよう
に楕円形の形状を有している。
【0090】光ビームのスポット面積は4000μm2
以下で用いられる。4000μm2以上で400dp
i、256階調の画像信号を与えた場合に隣接画素の重
複による影響が大きくなり、階調再現性が不安定となる
ことから好ましくない。
【0091】本発明における階調再現性は、400dp
iの解像度において光ビームの照射量を256階調分直
線的に変化させた場合に画像濃度が照射量に比例する部
分で定義される。図3に本発明における階調再現性の測
定の模式図を示す。
【0092】本発明の電子写真感光体を備えた画像形成
装置を用いて画像評価を行った。
【0093】画像形成装置として、デジタルフルカラー
複写機およびレーザービームプリンターを改造して、6
80nm、100mWの半導体レーザーを用いて感光体
上でのスポット径は副走査方向の1/e2 で400線相
当の63.5μm一定として、主走査方向の1/e2
ポット径は20μmとし、該光スポットに対して256
階調のPWM変調もしくは600dpi相当の画素変調
を行って画像出力し評価測定した。前記、光スポットの
スポット面積は約1000μm2 である。
【0094】以下、本発明の電子写真感光体について詳
細に説明する。
【0095】
【実施例】(実施例1)フラスコにコロイダルシリカ
(40%固体)の水性分散液8.7gを取り、攪拌しな
がらコロイダルシリカ(30%固体)のイソプロピルア
ルコール分散液20.5g、メチルトリエトキシシラン
25.6g、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノ
ナフルオロヘキシルトリメトキシシラン5.9g、酢酸
3.2gを添加した。添加後、混合溶液を65〜70℃
に加熱し、2時間反応させた。その後、イソプロピルア
ルコール21.7gで希釈し、硬化触媒としてベンジル
トリメチルアンモニウムアセテート2.4gを添加し、
さらにポリエーテル変性ジメチルシリコーンの10%エ
タノール溶液0.16gを添加した。
【0096】この溶液20wt%の平均粒径10nmの
酸化チタンゾルを加えて混合した液を調整した。このよ
うにして得られた表面保護層用組成物を、ガラス板にバ
ーコートを用いて塗布し、130度で4時間乾燥熱処理
した。乾燥後、光触媒を含有する表面層1μmの透明で
均一な膜が得られた。得られたサンプルを顕微鏡で観察
したところ、均一フィルムが形成されたことが判明し
た。
【0097】さらにこのサンプルを分光光度計にて60
0nmの波長における吸収を測定したところ、膜厚1μ
mあたりの吸光度として0.001が得られ透明であっ
た。
【0098】また水の接触角を測定したところ、90d
egと低表面エネルギー化されており良好であった。鉛
筆硬度は6Hと極めて硬く、櫛型電極により測定した体
積抵抗は1×1013Ωcmであった。
【0099】(実施例2)鏡面加工により作成した外径
30mmのアルミニウムシリンダーに、陽極酸化により
アルマイトを形成したものを導電性基材として用いた。
次に、電荷発生層として下記のビスアゾ顔料5部をシク
ロヘキサノン95部にポリビニルベンザール(ベンザー
ル化度75%以上)2部を溶解した液に加え、サンドミ
ルで20時間分散した。この分散液を導電性基板の上に
乾燥後の膜厚が0.2μmとなるように浸せきコーティ
ング法で塗工した。
【0100】
【化1】 ついで、下記の構造式を有するトリアリールアミン化合
物5部およびポリカーボネート樹脂(商品名Z−40
0、三菱瓦斯化学(株)製)5部テトラハイドロフラン
70部に溶解した電荷輸送層用の液を前記電荷発生層の
上に浸せきコーティング法により乾燥後12μmの膜厚
に塗工した。
【0101】
【化2】 次に実施例1の表面保護層用組成物を、前記電荷輸送層
の上に浸せきコーティング法により塗布し、130℃、
4時間乾燥熱処理後1μmの膜厚にした。
【0102】−700Vに帯電して波長680nmで電
子写真特性を測定したところ、E1/2(−350Vま
で帯電電位が減少する露光量)=1.2μJ/cm2
残留電位35Vと良好であった。
【0103】本電子写真感光体を、キヤノン製デジタル
複写機GP55(コロナ帯電方式)を前述の照射スポッ
ト径となるように改造した評価機にて初期帯電−600
Vにて画像評価を行ったところ、初期および5000枚
耐久試験後も、均一性の優れた画像出力が得られ、階調
再現性も400dpiにて256階調ときわめて良好で
あり、感光体の摩耗量も5000枚の耐久試験あたり
0.1μmと少なかった。
【0104】1万枚耐久試験後の放置において画像流れ
が発生した。この感光体を取り出して0.1W/cm2
の高圧水銀灯を1時間照射したところ、画像流れは消失
し、良好な画像出力が得られた。さらに耐久試験を続け
たところ、トナーフィルミングが発生した。この感光体
を取り出して1W/cm2 の高圧水銀灯を1時間照射
し、ブラシでしゅう擦してトナーの除去を行ったとこ
ろ、良好に除去できた。トナーフィルミングが発生する
たびに同様の操作を繰り返したが出力画像は良好で光照
射によるトナー除去も良好であった。
【0105】(実施例3)フラスコにコロイダルシリカ
(40%固体)の水性分散液30.0gを取り、メチル
トリメトキシシラン21.5gと酢酸3.5gとの混合
物の1/3を添加した。添加後、混合溶液を55℃まで
加熱し、急激な発熱が観測されたら直ちに氷冷し、フラ
スコ内の温度を50〜60℃に保ちながら残りの混合物
を添加した。反応溶液を20℃まで冷却し、温度が安定
したら30分間攪拌する。その後、イソプロピルアルコ
ール17.8gで反応溶液を希釈し、ジブチル錫ジ−エ
チルヘキソエート2.8gを徐々に添加し、ジルトリメ
チルアン、さらにポリエーテル変性ジメチルシリコーン
の10%エタノール溶液0.16gを添加した。得られ
た反応混合物は沈殿物を除去した。
【0106】この溶液30wt%の平均粒径20nmの
アナターゼ型酸化チタンを加えて混合して表面保護層用
組成物を調製した。この組成物をガラス板にバーコート
を用いて塗布し、150度で2時間乾燥熱処理した。乾
燥後、1μmの透明で均一な膜が得られた。得られたサ
ンプルを顕微鏡で観察したところ、均一フィルムが形成
されたことが判明した。
【0107】さらにこのサンプルを分光光度計にて60
0nmの波長における吸収を測定したところ、膜厚1μ
mあたりの吸光度として0.001が得られ透明であっ
た。また水の接触角を測定したところ、85degと低
表面エネルギー化されており良好であった。鉛筆硬度は
7Hと硬く、櫛型電極により測定した体積抵抗は4×1
13Ωcmであった。
【0108】(実施例4)鏡面加工により作成した外径
80mmのアルミニウムシリンダーに陽極酸化によりア
ルマイトを形成したものを用いて電荷発生層および電荷
輸送層は実施例2と同じ条件で感光体を作成した。
【0109】本電子写真感光体をキヤノン製デジタルカ
ラー複写機CLC500(コロナ帯電方式)を前述の照
射スポット径となるように改造した評価機にて初期帯電
−500Vにて画像評価を行ったところ、初期および5
000枚耐久試験後も、均一性の優れた画像出力が得ら
れ、階調再現性も400dpiにて256階調ときわめ
て良好であり、感光体の摩耗量も5000枚の耐久試験
あたり0.1μm以下と極めて少なかった。
【0110】1万枚耐久試験後の放置において画像流れ
が発生した。この感光体を取り出して0.1W/cm2
の高圧水銀灯を1時間照射したところ、画像流れは消失
し、良好な画像出力が得られた。さらに耐久試験を続け
たところ、トナーフィルミングが発生した。この感光体
を取り出して1W/cm2 の高圧水銀灯を1時間照射
し、ブラシでしゅう擦してトナーの除去を行ったとこ
ろ、良好に除去できた。トナーフィルミングが発生する
たびに同様の操作を繰り返したが出力画像は良好で光照
射によるトナー除去も良好であった。
【0111】(比較例1)実施例2において酸化チタン
ゾルを加えない以外は同様の操作によって作成した感光
体をもちいて画像出力および画像流れおよびトナーフィ
ルミングの除去を行った。表面抵抗は1×1014Ωで鉛
筆硬度は6Hであった。
【0112】1万枚耐久試験後の放置において画像流れ
が発生した。この感光体を取り出して0.1W/cm2
の高圧水銀灯を1時間照射が画像流れそのままであり良
好な画像出力が得られなかった。さらに耐久試験を続け
たところ、トナーフィルミングが発生したところでこの
感光体を取り出して1W/cm2 の高圧水銀灯を1時間
照射し、ブラシでしゅう擦したがトナーの除去を行えな
かった。
【0113】(比較例2)実施例1で用いた表面保護層
用組成物の固形分に対して50wt%の導電性酸化スズ
を加えて混合した液を調整し、ガラス基板上にバーコー
トした。130℃にて2時間焼成して得られた光触媒を
含有する表面層の膜厚は約5μmであった。
【0114】この画像形成媒体の表面抵抗を金の蒸着に
より形成した櫛型電極で測定すると25℃、湿度50%
の環境で1×109 Ω□であった。鉛筆硬度は3Hであ
った。
【0115】この組成物を用いて実施例2と同様にして
感光体を作成し、キヤノン製デジタル複写機GP55
(コロナ帯電方式)を前述の照射スポット径となるよう
に改造した評価機にて初期帯電−600Vにて画像評価
を行ったところ、初期から解像度が不十分で画像が劣化
していた。
【0116】(実施例5)実施例3の表面保護層用組成
物に10wt%の導電性SnO2 を加えて混合した液を
バーコート法により塗布し、150℃にて2時間焼成し
た。得られた光触媒を含有する表面層の膜厚は約4μm
であった。
【0117】この画像形成媒体の表面抵抗を金の蒸着に
より形成した櫛型電極で測定すると25℃、湿度50%
の環境で3×1013Ω□であった。鉛筆硬度は8Hであ
った。
【0118】この表面保護層用組成物をもちいて実施例
4と同様にして感光体を作成し、キヤノン製カラー複写
機CLC500にて初期帯電−600Vにて画像評価を
行ったところ、初期および5000枚耐久後も、均一性
の優れた画像出力が得られ、階調再現性も400dpi
にて256階調ときわめて良好であり、感光体の摩耗量
も5000枚の耐久試験あたり0.1μmと少なかっ
た。
【0119】1万枚耐久試験後の放置において画像流れ
が発生した。この感光体を取り出して0.1W/cm2
の高圧水銀灯を1時間照射したところ、画像流れは消失
し、良好な画像出力が得られた。さらに耐久試験を続け
たところ、トナーフィルミングが発生した。この感光体
を取り出して1W/cm2 の高圧水銀灯を1時間照射
し、ブラシでしゅう擦してトナーの除去を行ったとこ
ろ、良好に除去できた。トナーフィルミングが発生する
たびに同様の操作を繰り返したが出力画像は良好で光照
射によるトナー除去も良好であった。
【0120】図4に、本発明の電子写真感光体が用いら
れる画像形成装置について簡単に説明する。
【0121】まず、原稿台10上に原稿Gを複写すべき
面を下側にしてセットする。次にコピーボタンを押すこ
とにより複写が開始される。原稿照射用ランプ、短焦点
レンズアレイ、CCDセンサーが一体のユニット9が原
稿を照射しながら走査することにより、その照射走査光
が、短焦点レンズアレイによって結像されてCCDセン
サーに入射される。CCDセンサーは受光部、転送部、
出力部より構成されている。CCD受光部において光信
号が電気信号に変換され、転送部でクロックパルスに同
期して順次出力部へ転送され、出力部において電荷信号
を電圧信号に変換し、増幅、低インピーダンス化して出
力する。このようにして得られたアナログ信号をデジタ
ル信号に変換し、さらに画像の特性に応じて解像度、階
調性を最適化する画像処理を行って出力するためのデジ
タル信号に変換してプリンター部に送られる。
【0122】コンピュータ等から出力する場合には、解
像度、階調再現方法等を選択して望ましい画像が得られ
るように処理し変換してプリンター部に送られる。プリ
ンター部においては、上記の画像信号を受けて以下のよ
うにして静電潜像を形成する。本発明の電子写真感光体
である感光ドラム1は、中心支軸を中心に所定の周速度
で回転駆動され、その回転過程に帯電器3により所定の
電圧の正極性または負極性の一様な帯電処理を受け、そ
の一様帯電面に画像信号に対応してON、OFF発光さ
れる固体レーザー素子の光を高速で回転する回転多面鏡
によって走査することにより感光ドラム1面には、原稿
画像に対応した静電潜像が順次に形成されていく。なお
符号2は前露光ランプ、4は現像装置、5はクリーナ
ー、6は定着器、7は転写帯電器、8は分離帯電器、1
00はレーザー走査部を示す。
【0123】図5は、前記の装置においてレーザー光を
走査するレーザー走査部300(図4では100)の概
略機構を示すものである。
【0124】このレーザー走査部300によりレーザー
光を走査する場合には、まず入力された画像信号に基づ
き発光信号発生器301により、固体レーザー素子30
2から放射されたレーザー光は、コリメーターレンズ系
303により概略平行な光束に変換され、さらに矢印b
方向に回転する回転多面鏡304により矢印c方向に走
査されるとともにfθレンズ群305a,305b,3
05cにより感光ドラム等の被走査面306にスポット
状に結像される。このようなレーザー光の走査により被
走査面306上には画像一走査分の露光分布が形成さ
れ、該被走査面306を前記走査方向とは垂直に所定量
だけスクロールさせれば、該被走査面306上に画像信
号に応じた露光分布が得られる。
【0125】本実施例においては、レーザーPWM方式
(パルス幅変調)を用いて、1画素の面積階調による多
値記録を行ったため、PWM方式について簡単に説明す
る。
【0126】図6はパルス幅変調回路の1例を示す回路
ブロック図、図7はパルス幅変調回路の動作を示すタイ
ミングチャートである。
【0127】図6において401は8ビットのデジタル
画像信号をラッチするTTLラッチ回路、402はTT
L論理レベルをECL論理レベルに変換する高速レベル
変換器、403はECL論理レベルをアナログ信号に変
換する高速D/Aコンバーターである。404はPWM
信号を発生するECLコンパレーター、405はECL
論理レベルをTTL論理レベルに変換するレベル変換
器、406はクロック信号2fを発振するクロック発振
器、407はクロック信号2fに同期して略理想的三角
波信号を発生する三角波発生器、408はクロック信号
2fを1/2分周して画像クロック信号fを作成してい
る1/2分周器である。これによりクロック信号2fは
画像クロック信号fの2倍の周期を有していることとな
る。なお、回路を高速動作させるために、随所にECL
論理回路を配している。
【0128】かかる構成からなる回路動作を図7のタイ
ミングチャートを参照して説明する。信号(a)はクロ
ック信号2f、信号(b)は画像クロック信号fを示し
ており、図示のごとく画像信号と関係つけてある。また
三角波発生器内部においても、三角波信号のデューティ
ー比を50%に保つために、クロック信号2fをいった
ん1/2分周してから三角波信号(c)を発生させてい
る。さらに、この三角波信号(c)はECLレベルに変
換されて三角波信号(d)になる。
【0129】一方、画像信号は00h(白)〜FFh
(黒)まで256階調レベルで変化する。尚、記号
‘h’は16進数表示を示している。そして画像信号
(e)はいくつかの画像信号値についてそれらをD/A
変換したECL電圧レベルを示している。たとえば、第
1画素は黒画素レベルのFFh、第2画素は中間調レベ
ルの80h、第3画素は中間調レベルの40h、第4画
素は中間調レベルの20hの各電圧を示している。コン
パレーターは三角波信号(d)と画像信号(e)を比較
することにより、形成すべき画素濃度に応じたパルス幅
T,t2,t3,t4等のPWM信号を発生する。そし
てこのPWM信号は、0Vまたは5VのTTLレベルに
変換されてPWM信号(f)になりレーザードライバ回
路に入力される。このようにして得られたPWM信号値
に対応して1画素あたりの露光時間を変化させることに
より1画素で最大256階調を得ることが可能となる。
【0130】本実施例はPWM方式による階調制御を用
いたが、ディザ法等の面積階調法やレーザー光強度変調
を用いることも可能であり、さらに、それらを組み合わ
せてもよい。
【0131】このようにして、感光ドラム1に形成され
た静電潜像は現像装置4により現像され、形成されたト
ナー像は、転写帯電器7によって転写材上に静電転写さ
れる。その後、転写材は分離帯電器8によって静電分離
されて定着器6へと搬送され、熱定着されて画像が出力
される。
【0132】一方、トナー像転写後の感光ドラム1の面
はクリーナー5によって転写残りトナー等の付着汚染物
の除去を受けて繰り返し画像形成に使用される。
【0133】図8に本発明の電子写真感光体を用いたカ
ラー複写機の概略図を示す。
【0134】図8において201はイメージスキャナ部
であり、原稿を読み取り、デジタル信号処理を行う部分
である。また200はプリンタ部であり、イメージスキ
ャナ201に読み取られた原稿画像に対応した画像を用
紙にフルカラーでプリント出力する部分である。
【0135】イメージスキャナ部201において、20
2は原稿厚板であり、原稿台ガラス(以下プラテン)2
03上の原稿204を固定するために用いられる。原稿
204は、ハロゲンランプ205の光で照射される。原
稿204からの反射光はミラー206,207に導か
れ、レンズ208により3本のCCDラインセンサで構
成される3ラインセンサ(以下CCDという)210上
に像を結ぶ。CCD210は原稿からの光情報を色分解
して、フェルカラー情報のうちレッド(R)、グリーン
(G)、ブルー(B)成分として信号処理部209に送
られる。なお、205,206は速度vで、207は1
/2vでラインセンサの電気的走査方向(以下、主走査
方向)に対して垂直方向(以下、副走査方向)に機械的
に動くことにより、原稿全面を走査する。
【0136】211は標準白色板であり、シェーディン
グ補正時に、センサ210−2〜210−4それぞれ
R,G,Bの成分のラインセンサに対応する読み取りデ
ータの補正のためのデータを発生するために用いられ
る。
【0137】この標準白色板は可視光に対してほぼ均一
の反射特性を示している。
【0138】この標準白色板を用いてR,G,Bの可視
センサ210−2〜210−4の出力データの補正に用
いる。
【0139】信号処理部209では読み取られた信号を
電気的に処理し、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエ
ロー(Y)、ブラック(BK)の各成分に分解し、プリ
ンタ部200に送る。またイメージスキャナ部201に
おける一回の原稿走査(スキャナ)につき、M,C,
Y,BKの内、一つの成分が面順次にプリンタ200に
送られ、計4回の原稿走査により一回のカラー画像形成
が完成する。
【0140】イメージスキャナ部201より送られてく
るM,C,Y,BKの画像信号は、レーザードライバ2
12に送られる。レーザードライバ212は画像信号に
応じ、半導体レーザー213を変調駆動する。レーザー
光はポリゴンミラー214、f−θレンズ215、ミラ
ー216を介し、感光ドラム217上を走査する。
【0141】219〜222は現像器であり、マゼンタ
現像器219、シアン現像器220、イエロー現像器2
21、ブラック現像器222より構成され、4つの現像
器が交互に感光体ドラムに接し、感光体ドラム217上
に形成されたM,C,Y,BKの静電潜像を対応するト
ナーで現像する。
【0142】223は転写ドラムで、用紙カセット22
4または225より給紙された用紙をこの転写ドラム2
23に巻付け、感光体ドラム217上に現像されたトナ
ー像を用紙に転写する。このようにしてM,C,Y,B
Kの4色が順次転写された後に、用紙は定着ユニット2
26を通過して定着後、排紙される。
【0143】前記、電子写真画像形成装置は半導体レー
ザーを用いてポリゴンによる走査光学系により感光体を
露光しているものであるが、ポリゴンのような機械的な
駆動部のない固体スキャナとしてLEDプリンターヘッ
ドが用いられる。LEDプリンターヘッドは発光ダイオ
ードを概略線状に集積したもので400dpi以上の高
解像度のものも作成されており、駆動部分がないことか
ら、小型化に有利である。LEDプリンターヘッドから
のスポット光は収束性ロッドレンズアレイにより感光体
上に結像される。このとき主走査方向の解像度はLED
プリンターヘッドの集積度により決められ、400dp
iすなわち63.5μm間隔より高解像度のものが用い
られるが、副走査方向はロッドレンズアレイの集光性能
と感光体の移動速度により決められる。
【0144】LEDの発光の強度分布はガウス分布より
矩形的な分布を有しているが、ピーク強度の1/e2
強度を有している部分の面積について考慮すればよい。
【0145】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、光触媒を含有する表面保護層を用いることにより、
高硬度で放電による劣化の少ないことから、耐摩耗性に
優れ、かつ表面エネルギーが小さいことから汚染が少な
く、トナーフィルミングやNOx等の極性化合物の除去
性の優れた、残留電位等の電気特性の優れた電子写真感
光体を実現した。また本発明の電子写真感光体は繰り返
し使用可能なために、コストを低減しつつ、廃棄物を減
少し、環境に対する負荷も低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光触媒を含有する表面保護層を有する
電子写真感光体の部分断面図。
【図2】本発明の電子写真感光体における照射光ビーム
のスポット形状と導電性基板に到達した光ビームの強度
分布を示す説明図。
【図3】階調再現性の測定方法における光照射量と画像
濃度の関係を示す説明図。
【図4】本発明の電子写真感光体を用いた電子写真画像
形成装置の概略図。
【図5】図4の装置のレーザー光走査部の説明図。
【図6】レーザー光を制御するためのパルス幅変調回路
の回路ブロック図。
【図7】レーザー光を制御するためのパルス幅変調回路
の動作を示すタイミングチャート。
【図8】本発明の電子写真感光体を用いた電子写真画像
形成装置のカラー複写機の構成を示す側面図。
【符号の説明】
G 原稿 1 感光ドラム 2 前露光ランプ 3 帯電器 4 現像装置 5 クリーナー 6 定着器 7 転写帯電器 8 分離帯電器 9 ユニット 10 原稿台 100 レーザー走査部 201 イメージスキャナ部 200 プリンタ部 201 イメージスキャナ 202 原稿厚板 203 原稿台ガラス(プラテン) 204 原稿 205 ハロゲンランプ 206,207 ミラー 208 レンズ 209 信号処理部 210 CCD 210−2〜210−4 センサ 211 標準白色板 212 レーザードライバ 213 半導体レーザー 214 ポリゴンミラー 215 f−θレンズ 216 ミラー 217 感光ドラム 219〜222 現像器 223 転写ドラム 224,225 用紙カセット 226 定着ユニット 300 レーザー走査部 301 発光信号発生器 302 固体レーザー素子 303 コリメーターレンズ系 304 回転多面鏡 305a,305b,305c fθレンズ群 306 被走査面306
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川原 正隆 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基材上に少なくとも光導電層およ
    び表面保護層を有する電子写真感光体において、前記表
    面保護層が、酸化電位1.5V以上の光触媒を含有して
    いることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記光触媒がTiO2 ,SrTiO3
    ZnO,SiC,GaP,CdS,CdSe,MoS3
    から選択された少なくとも1種である請求項1に記載の
    電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記光触媒がアナターゼ型酸化チタンで
    ある請求項1に記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記表面保護層が、コロイダルシリカお
    よびシロキサン化合物を含有している請求項1に記載の
    電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 前記光導電層が電荷発生層と電荷輸送層
    からなる請求項1に記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 前記表面保護層の水の接触角が80度以
    上である請求項1に記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 前記光導電層の膜厚が12μm以下であ
    る請求項1に記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 前記表面保護層が、コロイダルシリカに
    存在下に縮合したポリシロキサンの構造が一般式(A)
    で表わされる縮合物 RSiO3/2 (A) (式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基、ビニル基、C
    nF2n+124 -基(n=1〜18)、γ−グリシドオ
    キシプロピル基、γ−メタクリロオキシプロピル基のい
    ずれか1種もしくは2種以上の組合わせを示す。)を含
    有している請求項2に記載の電子写真感光体。
  9. 【請求項9】 前記表面保護層の体積抵抗が1×109
    Ωcm以上、1×1015Ωcm以下である請求項1に記
    載の電子写真感光体。
  10. 【請求項10】 前記表面保護層の鉛筆硬度が4H以上
    である請求項1に記載の電子写真感光体。
  11. 【請求項11】 前記表面保護層の膜厚が0.2μm以
    上、5μm以下である請求項1に記載の電子写真感光
    体。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001100439A (ja) * 1999-09-28 2001-04-13 Konica Corp 電子写真感光体と、該感光体を用いた電子写真画像形成方法、電子写真画像形成装置、及びプロセスカートリッジ
JP2006035518A (ja) * 2004-07-23 2006-02-09 Mitsubishi Engineering Plastics Corp ポリカーボネート樹脂積層体およびその製造法
JP2006035519A (ja) * 2004-07-23 2006-02-09 Mitsubishi Engineering Plastics Corp ポリカーボネート樹脂積層体及びその製造方法
JP2009048055A (ja) * 2007-08-22 2009-03-05 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジならびに画像形成装置
JP2009115944A (ja) * 2007-11-05 2009-05-28 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真感光体の製造方法、電子写真感光体、画像形成装置、プロセスカートリッジ及びカラー画像形成装置
JP2009229495A (ja) * 2008-03-19 2009-10-08 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置

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