JPH11218245A - 圧力調整弁 - Google Patents

圧力調整弁

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JPH11218245A
JPH11218245A JP1961098A JP1961098A JPH11218245A JP H11218245 A JPH11218245 A JP H11218245A JP 1961098 A JP1961098 A JP 1961098A JP 1961098 A JP1961098 A JP 1961098A JP H11218245 A JPH11218245 A JP H11218245A
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poppet
spool
movable piston
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哲 松本
Toshiyuki Takeuchi
利幸 竹内
Koji Takanashi
幸治 高梨
Naoaki Suzuki
直明 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 作動初期の不安定現象を解消し、作動時のシ
ョックを非常に小さくする。 【解決手段】 高圧室の圧油の圧力が設定値に達した際
に、ポペット26による開弁動作を行って高圧室の圧油
を低圧室に排出するよう構成し、可動ピストン23の内
径部にポペット26と同軸上に固定オリフィス32を有
する可動スプール28を摺動自在に設けると共に、可動
スプール28と可動ピストン23との相対移動によって
流量調整を行う可変オリフィス54を設けたる圧力調整
弁において、可動ピストン23は、スリーブ18内に嵌
装されたガイド44の内径部にポペット26と相反する
方向に圧縮ばね20を介して弾力的に摺動自在とし、可
変オリフィス54の最大開口面積を、可動スプール28
に設けた固定オリフィス32の開口面積以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設機械において
旋回等の慣性の大きな負荷を操作するための油圧装置に
使用し得る圧力調整弁に係り、特に作動時のショックを
充分に低減することができると共に安定性に優れた圧力
調整弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の圧力調整弁として、調圧
用圧縮ばねの一端をポペットに当接すると共に、他端を
規定ストローク内で摺動自在なピストンの一端面に当接
させ、前記ピストンの背圧室へ高圧室の圧油を導入する
ことにより、圧力調整弁の作動圧力を漸次上昇させ、前
記ピストンがストッパ部に当接した位置で、作動圧力が
一定となるように構成し、前記高圧室の圧油を圧力補償
付きの流量制御弁を介して前記ピストン背圧室へ導入す
るよう構成することによって、コンパクトな構造でかつ
圧力上昇過程でのショックを大幅に軽減することができ
るように構成した圧力調整弁が提案されている(実公平
4−51272号公報)。
【0003】この提案に係る圧力調整弁は、図4および
図5に示す構成からなる。すなわち、図4および図5に
おいて、参照符号10はハウジング、12は高圧室、1
4は低圧室、16はシート、18はスリーブ、20は圧
縮ばね、22はピストン、24はキャップをそれぞれ示
す。
【0004】前記シート16は、スリーブ18の一端側
に取付けられ、その一端部が、ハウジング10に設けた
ねじ部10aに対して螺着したスリーブ18によって、
ハウジング10の高圧室12と低圧室14とを液密的に
分離するように低圧室14の一側面に押圧形成されてい
る。また、前記シート16の他端部には、圧縮ばね20
の弾撥力を受けているポペット26が当接配置されてい
る。そして、前記圧縮ばね20の他端は、ピストン22
に設けた座面で支持されると共に、この圧縮ばね20の
弾撥力によりキャップ24の内端面にピストン22を押
圧当接させている。
【0005】また、前記ピストン22の一部には段差部
22aを設け、この段差部22aが、スリーブ18の内
径部に摺動自在かつ液密的に支持されると共に、前記段
差部22aが、スリーブ18のストッパ部18aと所要
の間隙Gの範囲内で、軸方向に摺動可能に構成されてい
る。
【0006】しかるに、前記ピストン22の内径部に
は、圧力補償付きの流量制御弁として圧力補償スプール
28が摺動自在に設けられ、この圧力補償スプール28
とピストン22における内径部の閉端部側との間に圧縮
ばね30を設けると共に、圧力補償スプール28には固
定絞りとしての固定オリフィス32および横穴33を設
ける。そして、前記ピストン22の内径部には溝34を
設け、この溝34が油路34aを経てピストン背圧室3
6へ連通するように構成されている。
【0007】このように構成された圧力調整弁は、例え
ば高圧室12内の圧力が上昇すると、ポペット26のシ
ート16に当接する部分の直径をd1 とする断面積A1
と、ポペット26と一体的に形成されたロッド部26a
の直径をd2 とする断面積A2 との面積差(A1 −A2
)に応じた圧油がポペット26に作用して、ポペット
26は圧縮ばね20の弾撥力に打ち勝って図示の右方へ
移動することにより、高圧室12の圧油が低圧室14へ
流出しようとする。
【0008】ところが、建設機械の旋回等の大きな慣性
の負荷を、油圧的に制動するような場合においては、高
圧室12の圧力は極めて短時間で上昇しようとする。そ
して、この高圧室12の圧力上昇は、ポペット26のロ
ッド部26aに形成される油路26bが比較的大きい管
路のため、油室38までは時間的に同時伝達されるが、
ピストン22の内径部と圧力補償スプール28とによっ
て形成される油室40へは、圧力補償スプール28に設
けた固定オリフィス32を介してのみ連通しているの
で、油室40内の圧力上昇には時間遅れが生じる。
【0009】すなわち、油室38内の圧力は、油室40
内の圧力に比較して、圧力上昇の時間遅れによる分だけ
高くなるので、この差圧による押圧力が圧縮ばね30の
弾撥力に打ち勝って、圧力補償スプール28を油室40
の方向すなわち図示の右方へ移動させ、この差圧による
押圧力と圧縮ばね30の弾撥力とが釣り合った位置でバ
ランスする。従って、圧力補償スプール28に設けた横
穴33のピストン22の内径部の溝34に対する開度
が、図5に示すように小さくなり、油室38および油室
40の圧油は、固定オリフィス32および横穴33と溝
34とにより形成される絞られた通路すなわち可変オリ
フィス35を経て、ピストン背圧室36へ流入すること
になる。
【0010】そこで、ピストン背圧室36内の圧力上昇
は、高圧室12内の圧力上昇に比較して、さらに遅れが
生じると共に、ピストン背圧室36内への圧油の流入率
は、時間的に一定であるので、ポペット26は圧縮ばね
20の初期設定圧力、すなわちピストン22の右端がキ
ャップ24の内側面に当接した位置で、作動し始める。
このようにして、高圧室12の圧油が、油路26b、オ
リフィス32、可変オリフィス35を経てピストン背圧
室36へ流入するに従い、ピストン22はその断面積が
比較的に大きいために圧縮ばね20の弾撥力に打ち勝っ
て、徐々に図示の左方へ移動し、ピストン22の段差部
22aがスリーブ18のストッパ部18aに当接した位
置で停止する。そして、高圧室12側の圧力が、なお高
まり続ける場合には、ポペット26がピストン背圧室3
6の押圧力に打ち勝って押し開かれ、高圧室12の圧油
が低圧室14へ流入し得るように構成されている。
【0011】このように、ピストン背圧室36へ圧油が
流れ、ポペット26が開くまでには、相当の時間遅れが
あり、作動圧力はゆっくりと昇圧することになる。従っ
て、この過程での高圧室12の圧力上昇は、例えば建設
機械の旋回体等を油圧制動する場合には、圧力上昇過程
で徐々に減速し得るので、極めてスムーズな制動を行う
ことができる。また、圧力上昇が極めて円滑であり、最
終作動圧力を従来より高く設定しても、慣性体の停止時
におけるショックが少なく、しかも短時間で制御するこ
とができ、機械の作業能率も向上することができもので
ある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の圧力調整弁においては、なお改善されるべき種
々の問題が残されている。
【0013】すなわち、図4において、ピストン22の
内径部に、液密的かつ摺動自在に支持された圧力補償ス
プール28は、圧縮ばね30により図示の左方へ押圧す
るように保持されているが、高圧室12の圧力が上昇す
る過程で、この圧力が油室38へ伝達されると、圧力補
償スプール28に設けられた固定オリフィス32の前後
(油室38と油室40)での圧力降下により、圧力補償
スプール28は圧縮ばね30の弾撥力に抗して図示の右
方へ移動する。この場合、例えば図5に示す位置でバラ
ンスすることを考えると、圧力補償スプール28の移動
の過程では、高圧室12の圧力が、初期設定値(図4に
示すピストン22の移動可能範囲Gの初期位置すなわち
右端位置にあって、圧縮ばね20のポペット26に対す
る荷重が最小の時)を越えた場合、ポペット26も圧縮
ばね20の弾撥力に抗して図示の右方へ移動する。しか
し、圧力補償スプール28に対するばね30の弾撥力は
非常に弱いため、圧力補償スプール28は、高圧室12
の昇圧の過程の比較的初期の段階で、ポペット26に比
較すれば非常に短時間で、図4に示す位置から図5に示
す位置、すなわち油室40内の油圧力と圧縮ばね30の
弾撥力との和が、油室38の油圧力とバランスする位置
へ、移動させることができる。
【0014】しかるに、前記従来の圧力調整弁におい
て、圧縮ばね20の荷重は、ポペット26に対する有効
高圧作用面積を、ポペット26のシート16に当接する
部分の直径をd1 とする断面積A1 と、ポペット26の
ロッド部26aの直径をd2 とする断面積A2 との面積
差とし、かつこれらに作用する圧力は、ほぼ同圧として
設定してある。また、高圧室12と油室38との間の油
路26bには、ポペット26の先端に固定絞りとしての
固定オリフィス26cが設けられている。
【0015】そして、前記圧縮ばね30の弾撥力は非常
に弱いために、高圧室12の圧力が急上昇した場合、こ
の圧力は前記固定オリフィス26cを経て油室38へ流
入し、これが圧力補償スプール28の油室38に面した
面に作用し、このスプール28を、図示の右方へそのバ
ランスする位置まで移動させようとする。
【0016】しかしながら、この時の前記圧力補償スプ
ール28の移動速度は、油室40からピストン背圧室3
6への通路(33、34、34a)すなわち可変オリフ
ィス35が大きく開口しており、しかも絞り作用がない
ため、ピストン背圧室36内の圧油は、ピストン22と
スリーブ18との摺動面の微小隙間から低圧室14側へ
の微小漏れ等により、その間の圧油の移動が容易となっ
ているので、非常に速くなり、油室38の圧力が高圧室
12内の圧力に比較し、瞬時にかなり低下する。
【0017】従って、高圧室12内の圧力が急上昇した
場合の昇圧過程では、この圧力調整弁によれば、圧縮ば
ね20の最小荷重で定まる最低作動圧力よりもさらに低
い圧力で、瞬時に一旦作動し、圧力補償スプール28
が、図5に示すバランスする位置まで移動した後、ほぼ
初期設定作動圧力に復帰する。すなわち、作動初期に作
動圧力が不安定になる惧れがあり、この結果、この作動
初期の不安定さに起因して、圧力調整弁が最終設定圧に
到達した作動中においても、その振幅が大きくなる等の
不具合およびこれに起因する異常振動音が発生する場合
がある。
【0018】そこで、本発明者等は、鋭意研究ならび検
討を重ねた結果、高圧室の圧油の圧力が設定値に達した
際にポペットによる開弁動作を行って高圧室の圧油を低
圧室に排出するよう構成した圧力調整弁において、前記
高圧室の圧油を前記ポペットと一体的に構成したロッド
部内に設けた油路を経て前記ポペットの背面よりばねを
介して弾力的に保持するばね座室に導くと共に、このば
ね座室に可動ピストンを液密的かつ摺動自在に設け、前
記高圧室の昇圧の過程で前記ばねの弾力に抗して前記可
動ピストンを所定ストローク量移動させてその作動圧力
を昇圧させ、前記可動ピストンが所定ストローク移動し
た後に固定部材に当接して設定圧を定めるよう構成する
と共に、前記ロッド部内から前記ばね座室への圧油の流
入通路には、前記可動ピストンの内径部に前記ポペット
と同軸上に固定オリフィスを有する可動スプールを摺動
自在かつ液密的に設けると共に前記可動スプールと前記
可動ピストンとの相対移動によって流量調整を行う可変
オリフィスを設けた構成とした場合、前記可変可動ピス
トンはスリーブ内に嵌装されたガイドの内径部に前記ポ
ペットと相反する方向に圧縮ばねを介して弾力的に移動
し摺動自在かつ液密的に設ける可動ピストンからなると
共に、この可動ピストンの内径部に可動スプールを摺動
自在かつ液密的に設け、前記可動ピストンと前記可動ス
プールとの相対移動によって形成される可変オリフィス
の最大開口面積を、前記可動スプールに設けた固定オリ
フィスの開口面積以下に設定することにより、従来技術
において発生することがあった作動時の不安定現象を完
全に除去することができると共に、非常に安定した動作
を行うと共に異常音等の発生のない静寂な動作を行う圧
力調整弁を得ることができることを突き止めた。
【0019】従って、本発明の目的は、建設機械の旋回
のような大きな慣性負荷を制御する場合でも、従来の圧
力調整弁に見られるような作動初期の不安定現象を解消
し、作動時のショックを非常に小さくして安定性に優れ
た圧力調整弁を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る圧力調整弁は、高圧室の圧油の圧力が
設定値に達した際にポペットによる開弁動作を行って高
圧室の圧油を低圧室に排出するよう構成し、前記高圧室
の圧油を前記ポペットと一体的に構成したロッド部内に
設けた油路を経て前記ポペットの背面よりばねを介して
弾力的に保持するばね座室に導くと共に、このばね座室
に可動ピストンを液密的かつ摺動自在に設け、前記高圧
室の昇圧の過程で前記ばねの弾力に抗して前記可動ピス
トンを所定ストローク量移動させてその作動圧力を昇圧
させ、前記可動ピストンが所定ストローク移動した後に
固定部材に当接して設定圧を定めるよう構成し、前記ロ
ッド部内から前記ばね座室への圧油の流入通路には、前
記可動ピストンの内径部に前記ポペットと同軸上に固定
オリフィスを有する可動スプールを摺動自在かつ液密的
に設けると共に前記可動スプールと前記可動ピストンと
の相対移動によって流量調整を行う可変オリフィスを設
けてなる圧力調整弁において、前記可動ピストンはスリ
ーブ内に嵌装されたガイドの内径部に前記ポペットと相
反する方向に圧縮ばねを介して弾力的に移動し摺動自在
かつ液密的に設ける可動ピストンからなると共に、この
可動ピストンの内径部に可動スプールを摺動自在かつ液
密的に設け、前記可動ピストンと前記可動スプールとの
相対移動によって形成される可変オリフィスの最大開口
面積を、前記可動スプールに設けた固定オリフィスの開
口面積以下に設定することを特徴とする。
【0021】この場合、前記可動ピストンに内径段差部
を設けると共に、可動スプールの外径の一端に鍔部を設
け、前記可動スプールを弾力的に支持するばねにより前
記鍔部を前記可動ピストンの内径段差部に当接させ、こ
の当接した位置における可動ピストンと可動スプールと
で形成される可変オリフィスの開口面積を、最大開口面
積として設定するように構成することができる。
【0022】また、前記可動スプールに設けた固定オリ
フィスと可変オリフィスとの間には、さらに別の固定オ
リフィスを前記可動スプールに設けた構成とすることも
できる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る圧力調整弁の
実施例につき、添付図面を参照しながら以下詳細に説明
する。なお、説明の便宜上、図4および図5に示す従来
の圧力調整弁と同一の構成部分については、同一の参照
符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0024】図1は、本発明に係る圧力調整弁の一実施
例を示すものである。すなわち、図1において、圧力調
整弁は、ハウジング10において、高圧室12と低圧室
14とを遮断するように、スリーブ18を介してハウジ
ング10に取付けられている。そして、前記スリーブ1
8の先端には、シート16の一端がハウジング10の穴
端に液密的にスリーブ18の一端により押圧保持されて
おり、このシート16にはポペット26が直径をd1 と
する断面積で接している。
【0025】前記ポペット26の他端には、圧縮ばね2
0の一端が当接配置され、この圧縮ばね20の他端は、
可動ピストン23の第2段差部23bに係止した座金4
2を介して可動ピストン23により支持されている。こ
の可動ピストン23は、スリーブ18内に嵌装されたガ
イド44の内径部に摺動自在かつ液密的に支持されてお
り、その閉塞側端部に液密的かつ着脱可能に取着された
プラグ56のフランジ内側に設けた座金とガイド44の
一端44aとの間に当接保持させた圧縮ばね46を収納
するばね座室48を、その外周部に形成することによ
り、可動ピストンとして機能すると共に、その第1の段
差部23aがガイド44の一端44aに当接するまでの
間隙Lを、圧縮ばね46を圧縮しつつ図示の左方へ移動
できるように構成されている。
【0026】また、前記ポペット26には、ロッド部2
6aが一体的に設けてあり、高圧室12の圧油はロッド
部26a内に設けた油路26bと固定絞りとしての固定
オリフィス26dを経て油室38へ導かれている。ロッ
ド部26aは、その後端部を可動ピストン23の内径部
に液密的かつ摺動自在に支持されている。
【0027】一方、圧力補償スプールとしての可動スプ
ール28は、可動ピストン23の内径部に摺動自在かつ
液密的に支持されており、しかも圧縮ばね30によっ
て、図2に示すように、前記可動スプール28の鍔部2
9が、可動ピストン23の内径段差部23cに当接する
位置で支持されている。また、前記可動スプール28の
油室40は、前記油室38と固定絞りとしての固定オリ
フィス32を介して接続されている。さらに、前記可動
ピストン23の外周部に形成されたばね座室48に対
し、可動ピストン23に設けた横穴50と可動スプール
28に設けた溝52の溝端53によって形成される可変
オリフィス54および可動スプール28に設けた横穴通
路55を介して接続されている。
【0028】しかるに、本実施例の圧力調整弁において
は、前記可変オリフィス54を形成する可動ピストン2
3の横穴50と、可動スプール28の溝52および横穴
通路55とにおいて、前記可変オリフィス54の最大開
口面積を、前記可動スプール28に設けた固定オリフィ
ス32の開口面積以下となるように設定する。
【0029】次に、図1および図2に基づいて、本実施
例における圧力調整弁の作動について説明する。
【0030】図1において、シート16に当接するポペ
ット26の直径をd1 とする断面積A1 は、ポペット2
6のロッド部26aの直径をd2 とする断面積A2 より
大きく設定してあり、断面積A2 に作用する油圧力と、
断面積A1 に作用する油圧力との差が、圧縮ばね20の
設定荷重を越えた時に、ポペット26は図示の右方へ移
動し、断面積A1 の部分が開口して、高圧室12の圧油
を低圧室14へ流入させる。この過程で、高圧室12の
圧油は、ポペット26のロッド部26aの油路26bお
よびオリフィス26dを経て油室38へ流入し、さらに
固定オリフィス32を経て油室40へ流入する。
【0031】しかるに、圧油が油室38から油室40へ
流入する際、固定オリフィス32で圧力降下が生じ、す
なわち油室38の圧力が油室40の圧力に比較して高く
なるので、この差圧による力が圧縮ばね30の弾撥力に
打ち勝って、可動スプール28を図示の右方に移動させ
ようとするが、可変オリフィス54の開度が、図示の初
期位置において既に開度が小さい場合には、高圧室12
の圧力が瞬時に上昇し、これが固定オリフィス26dを
経て油室38へ流入して、可動スプール28を図示の右
方へ移動させようとする。
【0032】しかし、油室40内の圧油は、可変オリフ
ィス54のみを介してばね座室46へ流出し、かつ可変
オリフィス54は、適切に絞られているので、すなわち
その最大開口面積が前記可動スプール28に設けた固定
オリフィス32の開口面積以下に設定されているので、
高圧室12の圧力が瞬時に上昇しても、可動スプール2
8はそのバランスする位置まで適切な移動速度で移動さ
せることができ、油室38の圧力が瞬時に低下すること
はない。従って、本実施例による圧力調整弁は、非常に
安定した動作をするものとなる。
【0033】なお、前記可変オリフィス54の開口面積
を適切に設定する場合、例えば図3の(a)に示すよう
に、可動スプール28に設けた溝52の溝幅に対し、比
較的に大径の横穴50aを可動ピストン23に設けると
共に、可動スプール28には、前記溝52と連通する比
較的に小径の横穴通路55bを、可動スプール28に設
けた固定オリフィス32の開口面積以下の開口面積とし
た固定オリフィスとして設定し、可変オリフィス54と
しての最大開口面積が、前記横穴通路55bによって規
制されるように構成することができる。
【0034】また、代案として、図3の(b)に示すよ
うに、可動スプール28に設けた溝52の溝幅に対し、
比較的に大径の横穴通路55aを設けると共に、可動ピ
ストン23には、前記溝52の溝幅に対して比較的に小
径の横穴50bとし、可変オリフィス54としての最大
開口面積が、前記可動スプール28に設けた固定オリフ
ィス32の開口面積以下の開口面積となるように設定す
ることもできる。
【0035】以上、本発明の好適な実施例について説明
したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、本
発明の精神を逸脱しない範囲内において多くの設計変更
が可能である。
【0036】
【発明の効果】前述したように、本発明に係る圧力調整
弁は、高圧室の圧油の圧力が設定値に達した際にポペッ
トによる開弁動作を行って高圧室の圧油を低圧室に排出
するよう構成し、前記高圧室の圧油を前記ポペットと一
体的に構成したロッド部内に設けた油路を経て前記ポペ
ットの背面よりばねを介して弾力的に保持するばね座室
に導くと共に、このばね座室に可動ピストンを液密的か
つ摺動自在に設け、前記高圧室の昇圧の過程で前記ばね
の弾力に抗して前記可動ピストンを所定ストローク量移
動させてその作動圧力を昇圧させ、前記可動ピストンが
所定ストローク移動した後に固定部材に当接して設定圧
を定めるよう構成し、前記ロッド部内から前記ばね座室
への圧油の流入通路には、前記可動ピストンの内径部に
前記ポペットと同軸上に固定オリフィスを有する可動ス
プールを摺動自在かつ液密的に設けると共に前記可動ス
プールと前記可動ピストンとの相対移動によって流量調
整を行う可変オリフィスを設けてなる圧力調整弁におい
て、前記可動ピストンはスリーブ内に嵌装されたガイド
の内径部に前記ポペットと相反する方向に圧縮ばねを介
して弾力的に移動し摺動自在かつ液密的に設ける可動ピ
ストンをからなると共に、この可動ピストンの内径部に
可動スプールを摺動自在かつ液密的に設け、前記可動ピ
ストンと前記可動スプールとの相対移動によって形成さ
れる可変オリフィスの最大開口面積を、前記可動スプー
ルに設けた固定オリフィスの開口面積以下に設定する構
成としたことにより、従来技術において発生することが
あった作動時の不安定現象を完全に除去することができ
ると共に、非常に安定した動作を行うと共に異常音等の
発生のない静寂な動作を行う圧力調整弁を提供すること
ができ、本発明に係る圧力調整弁を適用した建設機械
は、非常に安定した操作を達成することができる等、多
くの優れた利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧力調整弁の一実施例を示す概略
側面断面図である。
【図2】図1に示す圧力調整弁の要部拡大概略側面断面
図である。
【図3】(a)および(b)は図1に示す圧力調整弁に
おける可動スプールと可動ピストンとの間に形成する可
変オリフィスのそれぞれ異なる構成例を示す要部拡大概
略側面断面図である。
【図4】従来の圧力調整弁の構成を示す概略側面断面図
である。
【図5】図4に示す従来の圧力調整弁の作動状態を示す
概略側面断面図である。
【符号の説明】
10 ハウジング 10a ねじ部 12 高圧室 14 低圧室 16 シート 18 スリーブ 18a ストッパ部 20 圧縮ばね 22 ピストン 22a 段差部 23 可動ピストン 23a 第1の段差部 23b 第2の段差部 24 キャップ 26 ポペット 26a ロッド部 26b 油路 26c 固定オリフィス 26d 固定オリフィス 28 可動スプール(圧力補償スプール) 29 鍔部 30 圧縮ばね 32 固定オリフィス 38 油室 40 油室 42 座金 44 ガイド 44a ガイドの一端 46 圧縮ばね 48 ばね座室 50 横穴 50a 大径の横穴 50b 小径の横穴 52 溝 53 溝端 54 可変オリフィス 55 横穴通路 55a 大径の横穴通路 55b 小径の横穴通路 56 プラグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 直明 神奈川県座間市ひばりが丘4丁目5676番地 東芝機械株式会社相模事業所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧室の圧油の圧力が設定値に達した際
    にポペットによる開弁動作を行って高圧室の圧油を低圧
    室に排出するよう構成し、前記高圧室の圧油を前記ポペ
    ットと一体的に構成したロッド部内に設けた油路を経て
    前記ポペットの背面よりばねを介して弾力的に保持する
    ばね座室に導くと共に、このばね座室に可動ピストンを
    液密的かつ摺動自在に設け、前記高圧室の昇圧の過程で
    前記ばねの弾力に抗して前記可動ピストンを所定ストロ
    ーク量移動させてその作動圧力を昇圧させ、前記可動ピ
    ストンが所定ストローク移動した後に固定部材に当接し
    て設定圧を定めるよう構成し、前記ロッド部内から前記
    ばね座室への圧油の流入通路には、前記可動ピストンの
    内径部に前記ポペットと同軸上に固定オリフィスを有す
    る可動スプールを摺動自在かつ液密的に設けると共に前
    記可動スプールと前記可動ピストンとの相対移動によっ
    て流量調整を行う可変オリフィスを設けてなる圧力調整
    弁において、 前記可動ピストンはスリーブ内に嵌装されたガイドの内
    径部に前記ポペットと相反する方向に圧縮ばねを介して
    弾力的に移動し摺動自在かつ液密的に設ける可動ピスト
    ンからなると共に、この可動ピストンの内径部に可動ス
    プールを摺動自在かつ液密的に設け、前記可動ピストン
    と前記可動スプールとの相対移動によって形成される可
    変オリフィスの最大開口面積を、前記可動スプールに設
    けた固定オリフィスの開口面積以下に設定することを特
    徴とする圧力調整弁。
  2. 【請求項2】 可動ピストンに内径段差部を設けると共
    に、可動スプールの外径の一端に鍔部を設け、前記可動
    スプールを弾力的に支持するばねにより前記鍔部を前記
    可動ピストンの内径段差部に当接させ、この当接した位
    置における可動ピストンと可動スプールとで形成される
    可変オリフィスの開口面積を、最大開口面積として設定
    してなる請求項1記載の圧力調整弁。
  3. 【請求項3】 可動スプールに設けた固定オリフィスと
    可変オリフィスとの間に、さらに別の固定オリフィスを
    前記可動スプールに設けてなる請求項1記載の圧力調整
    弁。
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