JPH11218192A - 回転体駆動装置およびこの回転体駆動装置を用いた画像形成装置 - Google Patents

回転体駆動装置およびこの回転体駆動装置を用いた画像形成装置

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JPH11218192A
JPH11218192A JP10022099A JP2209998A JPH11218192A JP H11218192 A JPH11218192 A JP H11218192A JP 10022099 A JP10022099 A JP 10022099A JP 2209998 A JP2209998 A JP 2209998A JP H11218192 A JPH11218192 A JP H11218192A
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JP
Japan
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rotating body
worm
equation
frequency
image forming
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JP10022099A
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Hitoki Okuno
仁樹 奥野
Nozomi Kondo
望 近藤
Masanori Murakami
正典 村上
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)
  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体ドラムなどの駆動に伴って生じる各種
振動の影響をできるだけ抑えることができる回転体駆動
装置を提供する。 【解決手段】 ウォーム46と各はすば歯車48C〜4
8Kの噛み合い部で生じる噛み合い振動が感光体ドラム
41C〜41Kに伝播しにくくするため、当該噛み合い
部から下流の共振周波数が当該ウォーム46の回転周波
数の(1/√2)未満となるようにする。さらに、感光
体ドラム41C〜41K周辺の現像器などから発生して
当該感光体ドラム41C〜41Kに伝わる、人の目に縞
模様の存在が認識されやすい振動を感光体ドラム41C
〜41Kからフライホイル49C〜49Kに伝達しやす
くするため、感光体ドラム41C〜41Kからフライホ
イル49C〜49Kに至るまでの軸部における共振周波
数が当該感光体ドラム41C〜41Kの周速を(√2)
倍した値よりも大きくなるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光体ドラムなど
の回転体を駆動する回転体駆動装置およびこの回転体駆
動装置を使用した画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、感光体ドラム周面をレーザ光に
より露光走査してトナー像を形成し、これを複写紙上に
転写して画像を形成する電子写真式の画像形成装置にお
いては、感光体ドラムに形成されたトナー像を忠実に複
写紙上に転写するため、感光体ドラムの周速と複写紙の
搬送速度(以下、「システムスピード」という。)を正
確に一致させる必要がある。
【0003】そのために、従来の回転体駆動装置におい
ては、例えば感光体ドラムの駆動源であるモータの回転
速度を検出してフィードバック制御するなどの方法を用
いて、感光体ドラムの回転精度を向上させるように努め
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いくら
モータの回転精度を向上させても、感光体ドラムの動力
伝達系などにおいて余分な振動が発生して、これが感光
体ドラムに伝播されると微小な回転ムラが発生し、これ
によりレーザ光による走査ラインのピッチにばらつきが
生じて再現画像が劣化してしまうという問題があった。
【0005】例えば、駆動源としてDCモータを使用す
る場合には、回転速度の安定化および駆動トルクの確保
等の理由から、通常、当該モータを一定の回転速度(回
転周波数)以上で回転させ、この回転力をギヤ装置によ
り減速して感光体ドラムを駆動するようになっている
が、当該ギヤ同士の噛み合い時に生じる振動(以下、
「噛み合い振動」という。)や当該ギアを含めた動力伝
達部材の成形誤差(特に平歯車やプーリなどの回転部材
の偏心)に起因する不要な振動が回動軸を介して感光体
ドラムに伝播される。
【0006】これらの動力伝達系で生じる種々の振動
(以下、「ノイズ振動」という。)のほか、感光体ドラ
ムの周辺に配設される現像器の現像ローラやクリーナの
クリーニングブレードの接触などによって感光体ドラム
に直接伝達される振動(以下、「感光体外部振動」とい
う。)も生じる。これらの振動による画像形成への悪影
響を低減するため、感光体ドラムと同軸上にフライホイ
ルを設け、そのイナーシャ(慣性力)を大きくする方法
が従来から取られてきた。
【0007】ところが、これらの振動の影響を極力低減
させようとすればするほど、より大きなイナーシャが要
求されるので、フライホイルの径を徒に大きくしなけれ
ばならず、特に複数の感光体ドラムを有するフルカラー
画像形成装置においては、それぞれの感光体ドラムにつ
いてフライホイルを設けているので、装置が大型化する
と共に質量が増大するという問題があった。
【0008】本発明は、以上のような問題に鑑みてなさ
れたものであって、小型のフライホイルを使用しつつ
も、感光体ドラムなどの回転体の駆動に伴って生じる各
種振動の影響をできるだけ抑えることができる回転体駆
動装置およびこの駆動装置を利用した画像形成装置を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、駆動源の駆動力をフライホイルが軸結する
回転体に伝達する駆動機構を有する回転体駆動装置であ
って、当該駆動機構におけるノイズ振動発生部から当該
回転体に至るまでの動力伝達部における共振周波数fs
(Hz)が、ノイズ振動周波数fp(Hz)に対して
(数4)の関係を満たし、かつ回転体からフライホイル
に至るまでの軸部における共振周波数fn(Hz)が前
記回転体の周速V(mm/sec)に対して(数5)の
関係を満たすようにしたことを特徴とする。
【0010】
【数4】
【0011】
【数5】
【0012】また、前記共振周波数fs(Hz)と回転
体の周速V(mm/sec)がさらに(数6)の関係を
満たすようにしたことを特徴とする。
【0013】
【数6】
【0014】また、前記駆動機構は、駆動源の駆動力を
ウォームとウォームホイルとからなるウォーム機構を介
して回転体に伝達する構成を含み、前記ノイズ振動周波
数は、当該ウォーム軸の回転周波数であることを特徴と
する。さらに、前記ウォームホイルが樹脂で形成されて
いることを特徴とする。また、回転駆動される感光体ド
ラムの周面に静電潜像を形成して画像を形成する画像形
成装置であって、前記感光体ドラムを上記のいずれかに
記載された回転体駆動装置により駆動するようにしたこ
とを特徴とする。
【0015】また、前記画像形成装置は、フライホイル
を軸結した感光体を複数有し、前記駆動機構は、1つの
駆動源の駆動力を前記複数の感光体に分配する構成であ
ることを特徴とする。また、前記駆動機構は、各感光体
の同一方向側にウォームホイルを軸結し、これらに同軸
のウォームを噛合させて連結駆動するように構成される
ことを特徴とする。
【0016】また、感光体ドラムに画像を形成し、これ
を転写ベルトもしくは当該転写ベルトによって搬送され
る転写材に転写することにより画像形成を行う画像形成
装置であって、前記転写ベルトを回動させる駆動ローラ
を上記のいずれかに記載された回転体駆動装置により駆
動するようにしたことを特徴とする。また、前記回転体
駆動装置のウォーム機構におけるウォームの回転数が4
0rps以上であることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る回転体駆動装
置の実施の形態を、フルカラーのタンデム型複写機(以
下、単に「複写機」という。)における感光体ドラムの
駆動装置に適用した例について説明する。図1は、複写
機1の全体の構成を示す図である。同図に示すように複
写機1は、原稿画像を読み取るイメージリーダ部10
と、読み取った画像を記録シートS上にプリントして再
現するプリンタ部20とから構成されている。
【0018】イメージリーダ部10は、原稿ガラス板
(不図示)に載置された原稿の画像をスキャナを移動さ
せて読み取る公知のものであって、原稿画像は、赤
(R),緑(G),青(B)の三色に色分解されて、不
図示のCCDイメージセンサ(以下、「CCDセンサ」
という)により電気信号に変換され、これにより原稿の
R、G、Bの画像データが得られる。
【0019】このイメージリーダ部10で得られた各色
成分毎の画像データは、制御部100において各種のデ
ータ処理を受け、更にシアン(C),マゼンタ(M),
イエロー(Y),ブラック(K)の各再現色の画像デー
タに変換される(以下、シアン、マゼンタ、イエロー、
ブラックの各再現色をC、M、Y、Kと表し、各再現色
に関連する構成部分の番号にこのC、M、Y、Kを添字
として付加する)。
【0020】画像データは、制御部100内の画像メモ
リに各再現色ごとに一旦格納され、記録シートSの供給
と同期して1走査ラインごとに読み出され、レーザダイ
オードの駆動信号となる。プリンタ部20は、電子写真
方式により画像を形成するものであって、搬送ベルト3
1が張架されてなる記録シート搬送部30と、搬送ベル
ト31に対向して記録シート搬送方向上流側(以降、単
に「上流側」という)から搬送方向下流側(以降、単に
「下流側」という)に沿って所定間隔で配置されたC、
M、Y、Kの各色の画像プロセス部40C〜40Kと、
各画像プロセス部40C〜40Kに対応して設けられた
露光走査部50C〜50Kと、記録シート搬送部30の
上流側に配設された給紙部60と、下流側に配置された
定着部70とからなる。
【0021】記録シート搬送部30は、転写ベルト31
と、同ベルトが張架される駆動ローラ32,従動ローラ
33などからなり、転写ベルト31は図示しない駆動モ
ータにより回転駆動され、その回転速度は、転写ベルト
31の搬送面が感光体ドラム41C〜41Kの周速(シ
ステムスピード)と同じ速度となるように制御部100
によって制御される。
【0022】露光走査部50C〜50Kは、上記制御部
100から出力された駆動信号を受けてレーザ光を発す
るレーザダイオード51C〜51Kや、このレーザ光を
偏向して感光体ドラム41C〜41K上を主走査方向に
露光走査させるためのポリゴンミラー52C〜52K等
を備える。画像プロセス部40C〜40Kは、感光体ド
ラム41C〜41Kと、これを中心にしてその周囲に配
された帯電チャージャ42C〜42K、現像器43C〜
43K、クリーナ44C〜44K、および転写チャージ
ャ45C〜45Kなどからなる。
【0023】露光走査部50C〜50Kのレーザダイオ
ード51C〜51Kは、上記制御部100からの駆動信
号を受けてレーザ光をそれぞれ出射し、このレーザ光
が、等速で回転するポリゴンミラー52C〜52Kのミ
ラー面で反射して偏向され、感光体ドラム41C〜41
Kの表面をそれぞれ露光走査する。感光体ドラム41C
〜41Kは、前記露光を受ける前にクリーナ44C〜4
4Kで表面の残存トナーが除去され、さらにイレーサラ
ンプ(不図示)に照射されて除電された後、帯電チャー
ジャ42C〜42Kにより一様に帯電されており、この
ように一様に帯電した状態で上記レーザ光による露光を
受けると、感光体ドラム41C〜41Kの表面に静電潜
像が形成される。
【0024】各静電潜像は、それぞれ各色の現像器43
C〜43Kにより現像され、これにより感光体ドラム4
1C〜41K表面にC,M,Y,Kのトナー像が形成さ
れる。一方、給紙部60から記録シート搬送部30の搬
送ベルト31上に記録シートSが給紙され、当該搬送ベ
ルト31で搬送されてくる記録シートS上に、各色のト
ナー像が転写チャージャ45C〜45Kの静電力により
順次転写される。
【0025】この際、各色の作像動作は、そのトナー像
が、搬送されてくる記録シートSの同じ位置に重ね合わ
せて転写されるように、上流側から下流側に向けてタイ
ミングをずらして実行される。各色のトナー像が多重転
写された記録シートSは、定着部70まで搬送されて、
ここで高温で加圧されて記録シートS表面のトナー粒子
がシート表面に定着し、その後、排紙トレイ71上に排
出される。
【0026】図2は、上記感光体ドラム41C〜41K
の駆動装置の構成を説明するための斜視図である。感光
体ドラム41C〜41Kの各回動軸47C〜47Kに
は、ウォームホイルとして、はすば歯車48C〜48K
がそれぞれ取着されている。各はすば歯車48C〜48
Kは同一規格のものであって、それぞれウォーム46と
噛合しており、このウォーム46を図示しない駆動モー
タにより回転駆動することにより、各感光体ドラム41
C〜41Kが同方向に回転される。
【0027】このようなウォーム機構を用いた駆動方式
によれば、一段で高減速比を得ることができ、また、ウ
ォーム軸を共通にすることにより各感光体ドラム41C
〜41Kの回転速度を複雑な制御なしに一致させること
ができるという利点があり、多重転写の際の色ずれの防
止に効果的である。ところが、ウォーム46とはすば歯
車48C〜48Kとの噛合部で、歯を一つ送るごとに噛
み合い振動が発生して、この振動が回動軸47C〜47
Kを介して感光体ドラム41C〜41Kに伝播し、画像
形成に悪影響を与える。
【0028】また、ウォーム46に偏心があれば、その
1回転ごとに送りムラが発生するので、これによっても
再生画像が劣化することになる。図3は、一般的な駆動
系における入力軸の振動周波数とこの振動が出力軸に伝
達される伝達率との関係を示す図である。同図におい
て、横軸は、入力軸の振動周波数を示し、縦軸は、入力
軸の変位が出力軸に伝わる伝達率を示す。
【0029】横軸におけるfsは、駆動系の共振周波数
を示しており、本装置においては、図示しない駆動モー
タからそのウォーム46、はすば歯車48C〜48Kお
よび回動軸47C〜47Kを介して感光体ドラム41C
〜41Kにおよぶそれぞれの駆動系の共振周波数とな
る。同図からも分かるように周波数応答曲線gは、入力
軸の振動周波数が共振周波数に一致したときにピークと
なる。振動周波数が大きくなるに連れて伝達率が下が
り、丁度共振周波数の√2倍になったときに伝達率が
1.0になって、さらに振動周波数が大きくなると伝達
率が1.0より低下するという特性を有する。
【0030】伝達率が1.0より大きければ、入力軸の
変位が拡大されて出力軸に伝わり、反対に1.0より小
さいほど入力軸の変位が減衰されて出力軸に伝わること
となるので、感光体ドラム41C〜41Kに伝達される
噛み合い振動(ノイズ振動)を減衰させるためには、次
の(式1)の条件を満たすように共振周波数fsを設定
すればよいことになる(この条件を、以下「ノイズ振動
カット条件」という。)。
【0031】
【数7】
【0032】このように、ノイズ振動カット条件を満足
すれば、ノイズ振動が感光体ドラム41C〜41Kに伝
播されにくくなるが、一方で感光体ドラム41C〜41
Kには現像器43C〜43Kやクリーナ44C〜44K
などからさまざまな周波数成分を有する感光体外部振動
が入力されており、これにより生じる微小なピッチムラ
が、再現画像に縞模様を生じさせるという問題がある。
【0033】図4は、縞模様の空間周波数と識別可能階
調数の関係を示すグラフである。横軸の空間周波数は、
幅1mm当たりに等間隔に並んだライン数(lp/m
m)を示し、縦軸の識別可能階調数は、当該空間周波数
におけるライン画像に対して、肉眼でライン部分と非ラ
イン部分の濃度差をどれだけ判別できるかをその階調値
で示している。
【0034】同図に示すように空間周波数が1.0(l
p/mm)、すなわち幅1mm当たりに1本だけライン
がある場合に、識別可能階調数が一番大きく、縞模様の
存在をはっきり認識でき、そこから空間周波数が変化す
るに連れてその認識の度合いが急速に減少する。一般的
に識別可能階調数が160以上、すなわち空間周波数が
ほぼ0.5から2.0の間の場合に、縞模様の存在を認
識しやすいことが実証されている。
【0035】感光体外部振動が1回生じるたびに、感光
体ドラム41C〜41Kにピッチむらが生じて1本の縞
(ライン)ができるのであるから、この振動に起因する
縞模様の空間周波数P(lp/mm)は、当該外部振動
の周波数fm(Hz)と、各感光体ドラム41C〜41
Kの周速すなわちシステムスピードV(mm/sec)
を用いて、fm/Vで示されることになる。
【0036】すなわち、人の目に縞模様の存在が認識さ
れやすい感光体外部振動周波数fmの範囲は、周波数f
mとシステムスピードVとを用いて、0.5≦fm/V
(=P)≦2.0(式2)で示すことができる。感光体
ドラムとこれに軸結されたフライホイルが完全に一体と
して回転し、そのイナーシャの大きさにより上記外部振
動が減殺される必要がある。そのために回動軸47C〜
47Kに高い剛性が要求されるが、その剛性にも一定の
限界がある。
【0037】そこで、少なくとも目立ち易い空間周波数
の相当する周波数の感光体外部振動、すなわち上記(式
2)を満たす感光体外部振動周波数fmに対して感光体
ドラムとフライホイルが一体として回転するようにすれ
ばよい。これは裏を返せば、回動軸を介して、上記(式
2)を満たす周波数の外部振動がフライホイル方向に伝
え易いこと、すなわち当該周波数域の振動について回動
軸の伝達係数が1を超えることを意味する。
【0038】図5は、感光体ドラム41C〜41Kに入
力される振動とその振動が各回動軸47C〜47Kを介
してフライホイル49C〜49Kに伝達される伝達率と
の関係を示す図であり、図3に示した図とほぼ同様の特
性を示している。横軸におけるfnは、感光体ドラム4
1C〜41Kからフライホイル49C〜49Kに至るま
での軸部における共振周波数である。
【0039】同図から明らかなように、周波数応答曲線
hは、共振周波数fnの√2倍以下の場合に伝達率が
1.0以上になっている。したがって、感光体ドラム4
1C〜41Kに入力される感光体外部振動の周波数fm
と共振周波数fnとの関係が、fm<√2・fn(式
3)を満たすように共振周波数fnを設定し、これを満
たすように当該回動軸の剛性および長さを設定しておけ
ば、伝達率が1.0以上となって感光体ドラム41C〜
41Kに加えられた外部振動がフライホイル49C〜4
9Kに伝達されやすくなる。
【0040】一方、一番目立ち易い空間周波数を呈する
外部振動の周波数域は、上記(式2)からV/2≦fm
≦2Vであるから、この範囲の周波数全域について上記
(式3)を満たすためには、当該(式2)における上限
の周波数2Vが√2・fnより小さいこと、すなわち、
V/2≦fm≦2V<√2・fn(式4)でなければな
らない。
【0041】この(式4)から、Vとfnの関係を求め
ると√2・V<fn(式5)が得られる。すなわち、感
光体ドラム41C〜41Kからフライホイル49C〜4
9Kに至るまでの軸部における共振周波数fnがシステ
ムスピードVを√2倍した値より大きくなるように設定
しておけば、人の目に縞模様の存在が認識され易い振動
が感光体ドラム41C〜41Kからフライホイル49C
〜49Kに伝達されやすくなり、この範囲の周波数の外
部振動をフライホイル49C〜49Kのイナーシャによ
り低減することができることになる。
【0042】以下、上記(式1)と(式5)を満たすた
めの具体的な条件について考えていくが、感光体ドラム
41C〜41Kの駆動系は全て同一の構成となっている
ので、説明の簡略化のため、いずれか一つの特定の感光
体ドラムを感光体ドラム41として「C〜K」の添え字
を省略して説明する。これに付随する他の要素も同様で
ある。
【0043】まず、初期条件を次のように設定する。 感光体ドラム径D(mm) :80mm 感光体ドラム長Ld(mm) :350mm システムスピードV(mm/sec) :160mm/sec ウォーム軸回転周波数(Hz) :60Hz ウォームホイル(はすば歯車) :JISモジュール0.8、94歯 ここで、ウォーム46は、減速比を大きくするため1条
のものを用い、また、耐摩耗性を得るため金属を転造加
工したものを用いる。
【0044】このようにウォーム46が1条のものであ
る場合には、ウォーム軸が1回転するごとにはすば歯車
48の歯を1つだけ送り出すことになるから、そのノイ
ズ振動の発生周波数fpは、当該ウォーム46の回転周
波数(1秒当りの回転数)の60Hzと等しいことにな
る。また、はすば歯車は94歯あるので、減速比は1/
94と高減速比を得ることができ、このときの感光体ド
ラム41の回転速度は、60/94=0.64(Hz)
となる。
【0045】ウォーム機構の噛合部における噛み合い振
動を感光体ドラム41に伝播しないうようにするために
は、この噛合部より下流側の共振周波数fsを、上記
(式1)より、fs<fp/√2=60/√2=42.
43・・・(Hz)とする必要がある。ウォーム機構
は、動力の伝達方向がウォーム46からはすば歯車48
方向に1方向であり、感光体ドラム41の回動軸47か
らウォーム46に駆動力が逆流することはないと捉える
ことができるので(セルフロック機能)、固定端のねじ
り振動の式を用いて、共振周波数fsを次の(式6)で
求めることができる。
【0046】
【数8】
【0047】ここで、「K」は、ねじりばね定数(kg
f・mm/rad)である。一般に共振周波数は、ノイ
ズ振動発生源より下流の動力伝達部における一番剛性の
低い部材(この部分で振動を吸収するという効果が得ら
れるので、以下、「振動フィルタ」という。)のねじり
ばね定数Kでほとんど決定されるので、本実施の形態に
おいては、回動軸47として剛性の高い金属材料を用
い、はすば歯車48として当該回動軸47より剛性が低
く耐摩耗性の高い樹脂材料(例えば、ポリアセタールな
ど)で成形されたものを使用し、当該はすば歯車48を
振動フィルタとして共振周波数を決定するようにしてい
る。
【0048】はすば歯車48のねじりばね定数Kは、有
限要素法解析もしくは実験により容易に求められ、上記
したモジュール0.8の樹脂製のはすば歯車では、K=
26000(kgf・mm/rad)となった。また、
「I」は、回動軸47に加わるイナーシャ(慣性モーメ
ント:kgf・mm2 )であって、主にフライホイル4
9および感光体ドラム41における質量と径の大きさに
より決定される。
【0049】上記(式6)を、(式1)に代入してイナ
ーシャIについて解くと、次の(式7)を得る。
【0050】
【数9】
【0051】この(式7)に上記ねじりばね定数Kおよ
びノイズ振動周波数fpの値を代入すると、イナーシャ
I>0.365..(kgf・mm2 )・・・(式8)
となる。次に(式5)を満たす条件を求める。感光体ド
ラム41からフライホイル49に至るまでの軸部におけ
る共振周波数fnは、感光体ドラム41に入力された感
光体外部振動がフライホイル49に伝達されるのである
から、感光体ドラム41と回動軸47とフライホイル4
9を1つの伝達系と捉えて、自由端のねじり振動の式を
用い、次の(式9)で求めることができる。
【0052】
【数10】
【0053】ここで、「Ipc」は、感光体ドラム41
のイナーシャを、「If」はフライホイル49のイナー
シャを示している。また、「K1」は回動軸47の、感
光体ドラム41の取着部からフライホイル49の取着部
に至るまでの軸長L(mm)の部分のねじりばね定数で
ある。このねじりばね定数K1は、丸棒なので、振動工
学における公式から端的に次の(式10)により求めら
れる。
【0054】 K1=(G・Ip)/L ・・・(式10) ここで、Gは、軸横弾性係数(単位:kgf/mm2
であって、回動軸47の軸方向と直交する方向の弾性係
数を意味し、Ipは、断面2次極モーメントを示し、回
動軸47のように中実の丸棒の場合においては、その径
d(mm)を用いて、Ip=(πd4 )/32(式1
1)と示される。
【0055】これらの(式10)、(式11)を上記
(式9)に代入して次の(式12)を得る。
【0056】
【数11】
【0057】(式5)より、√2・V<fnであるか
ら、226<fn(式13)を得る。そこで、フライホ
イル49と回動軸47の材質および大きさをそれぞれ次
のように決定した。 フライホイル49 :ステンレス製 径200mm、厚さ3mmのもの 回動軸47 :鋼鉄製 軸径d 10mm 軸長L 50mm 軸横弾性係数G 8076kgf/mm2 これをもとに、イナーシャIを実験により求めると、
0.45(kgf・mm2)となり、十分(式8)の条
件を満たした。
【0058】さらに、感光体ドラム41のイナーシャI
pc、フライホイル49のイナーシャIfは、質量と径
の大きさから イナーシャIpc(kgf・mm2 ) :0.07985kgf・mm2 イナーシャIf(kgf・mm2 ) :0.73989kgf・mm2 と求めることができるので、これらの値を(式12)に
代入して共振周波数fnを求めると、fnは、ほぼ23
6(Hz)と求まる。
【0059】これにより、(式13)の条件も十分に満
たしていることがわかる。なお、上記(式8)と(式1
3)の条件を満たすならば、フライホイル49の大きさ
を、さらに小さくすることも可能である。このように、
(式1)のノイズ振動カット条件が満足され、当該ウォ
ーム機構の噛合部で発生したノイズ振動が減衰されて伝
達されるので、ノイズ振動の画像形成に与える悪影響を
少なくすることができると共に、(式5)の条件が満た
され、縞模様の存在が人の目に認識され易い振動がフラ
イホイル49に伝達され易くなるので、感光体外部振動
を平滑化することができ、ピッチムラを低減できる。さ
らに、(式1)と(式5)の条件から、画像劣化を来さ
ない範囲で、最小のイナーシャのフライホイル49を決
定できるので、その径を小さくして省スペース化を図
れ、ひいては複写機の小型化を実現できる。
【0060】実際に上記条件下で感光体ドラム41の回
転ムラ(ワウフラッタ)を測定すると、0.25%とな
り、画質に影響を与えない程度に低減することができ
た。図6は、このノイズ振動カットの効果を示すため、
共振周波数と感光体ドラムのワウフラッタとの関係をプ
ロットした図である。横軸は、当該ウォーム機構におけ
る噛合部より下流の共振周波数(Hz)を示し、フライ
ホイル49のイナーシャIを変化させてその大きさを変
化させている。
【0061】縦軸は、各共振周波数(Hz)における感
光体ドラムのワウフラッタ(%rms)の実測値を示し
ている。この実験では、1条のウォームを50.4Hz
で回転させており、上述したようにこのときの当該ウォ
ームとはすば歯車との噛合部において発生するノイズ振
動の周波数は、当該ウォーム46の回転周波数と同じ、
50.4Hzとなる。
【0062】同図に示すように、ワウフラッタは、共振
周波数が、上記ノイズ振動の周波数と同じ50.4Hz
近辺で最大となり、共振周波数が、ノイズ振動の周波数
の(1/√2)の約35.6Hzより少なくなると急激
に小さくなっている。なお、共振周波数がほぼ25Hz
以下になると、ワウフラッタの減少率も低下しており、
これ以上共振周波数を下げてもノイズ振動カットの効果
が少なくなることが分かる。したがって、この領域で
は、必要以上にイナーシャを大きくする必要はなく、上
記(式1)と(式5)の条件を満たす共振周波数fs、
fnを得られる範囲で最小のイナーシャを決定すればよ
い。
【0063】なお、図2において各感光体ドラム41C
〜41Kの軸間距離は、120mmとしており、各フラ
イホイル49C〜49Kは、軸方向に交互にずれて回動
軸47C〜47Kに取着されているので、上述のように
フライホイル49C〜49Kの径を200mmとしても
取り付け可能である。また、感光体外部振動をフライホ
イル49C〜49Kに確実に伝達するために、回動軸4
7C〜47Kと感光体ドラム41C〜41K、回動軸4
7C〜47Kとフライホイル49C〜49Kの取着部は
圧着などにより固着して剛性を強化しておくことはいう
までもない。
【0064】本発明は、上記実施の形態に限定されない
のは言うまでもなく、以下のような変形例を考えること
ができる。 (1)上述の実施の形態においては、感光体ドラム41
C〜41Kの駆動系の共振周波数の条件から駆動系のノ
イズ振動が感光体ドラム41C〜41Kにできるだけ伝
播されないようにして、画像形成に与える影響を少なく
した。ところが、当該駆動系の外部から駆動系に伝わっ
てくる振動、例えば、他の用紙搬送系の振動が感光体ド
ラムの駆動装置の支持フレーム等に伝播されることによ
り生じる振動(以下、この振動を「駆動系外部振動」と
いう。)が当該駆動系を介してさらに感光体ドラム41
C〜41Kに伝播されることによりピッチムラが生じる
場合もあり、この場合は、駆動系から感光体ドラム41
C〜41Kに伝播される振動は、ノイズ振動と駆動系外
部振動ということになる。
【0065】これらの双方の振動を減衰させるために
は、ノイズ振動の周波数fpと駆動系外部振動の周波数
fgのいずれか小さい方を基準にして(式1)により駆
動系の共振周波数fsを決定すればよい。ところが、駆
動系外部振動は、不規則でかつ予測できないものが多
く、その周波数も予め把握しにくい。そこで、少なくと
も人の目に縞模様の存在が認識され易い範囲の周波数の
外部振動が伝達されないようにする事が望まれる。この
ような駆動系外部振動の周波数fgの範囲は、(式3)
と同様にして0.5≦fg/V≦2.0、すなわち、V
/2≦fg≦2V(式13)となる。
【0066】したがって、ノイズ振動の周波数fpの方
が(式13)における駆動系外部振動の周波数fgの範
囲より小さい場合、すなわちfp<V/2の場合には、
(式1)よりノイズ振動fpを基準にして共振周波数f
sを決定すればよく、fp≧V/2の場合には、当該減
衰対象となる駆動系外部振動周波数fgの最小値V/2
に基づき、(式1)よりfsを決定すればよい。
【0067】すなわち、fs<(V/2)/√2=V/
(2√2)(式14)となるように調整すればよい。こ
のようにfpとV/2の大小関係により(式1)と(式
14)のいずれかを選択して共振周波数fsを決定する
ことになるが、その際にフライホイル49C〜49Kの
径をなるべく小さくするためには、(式6)より共振周
波数fsを大きく設定する方が望ましく、そのためには
当該(式1)と(式14)からノイズ振動の周波数fp
と駆動系外部振動周波数fmの最小値V/2とがなるべ
く大きく設定されていればよいことになる。
【0068】しかし、システムスピードVの大きさは、
安定した用紙搬送の必要性や読み取り速度などにより拘
束され、予め決まった値が与えられる。一方、ノイズ振
動の周波数fpは、ギヤの減速比などを変更して大きな
値が比較的容易に得られる。したがって、V/2≦fp
(式15)として(式14)によりfsを決定する方
が、フライホイルを小型化する上で得策である。そし
て、(式14)では、システムスピードVとの関係のみ
で共振周波数fsの範囲が決定されるので、(式15)
の条件さえ満たしておけばノイズ振動の周波数fpを徒
に高くする必要もない。
【0069】一般に、タンデム型の複写機のシステムス
ピードVの最低値は80(mm/sec)となってお
り、これを(式15)に代入するとノイズ振動の周波数
fpを40(Hz)以上に設定しておけばよいことにな
る。上述のようにウォーム機構を利用する場合には、ウ
ォーム軸の回転周波数がノイズ振動fpとなるので、こ
れにより当該ウォーム軸の回転周波数は40rps以上
に設定しておけばよいことになる。
【0070】(2)上記実施の形態においては、感光体
ドラム41C〜41Kの駆動機構においてウォーム機構
を用いたが、その他の例えば平歯車とピニオンの組み合
わせを用いた減速装置や、タイミングベルトによる動力
伝達機構、さらにはプーリを用いた伝達機構を利用する
ことも可能である。 (3)上記実施の形態では、感光体ドラム41C〜41
Kからフライホイル49C〜49Kに至るまでの軸部に
おける共振周波数fnがシステムスピードVの√2倍よ
りも大きくなるように設定することで、特に人の目に縞
模様と認識され易い感光体外部振動を感光体ドラム41
C〜41Kからフライホイル49C〜49Kに伝達され
やすくした。このことは、0.5V≦fm≦2.0V<
√2・fn(式4)で示されるが、この(式4)による
と、例えば、共振周波数fnと感光体外部振動周波数f
mとが接近するような場合も生じる可能性があり、この
場合には感光体ドラム41C〜41Kからフライホイル
49C〜49Kに至るまでの伝達系が共振して振動が増
大してしまう場合がある。
【0071】したがって、回動軸47C〜47Kの径や
材質を具体的に決定する際には、感光体外部振動周波数
fmと共振周波数fnとがなるべく接近しないで、かつ
(式4)の条件を満たすようにすることが望ましい。 (4)また、上記実施の形態では、記録シート搬送部3
0で転写材である記録シートSを搬送して、その上に各
色のトナー画像を転写させたが、一旦転写ベルト(もし
くは転写ドラム)上に転写してカラー画像を形成し、こ
れを記録シートS上に再転写する構成にしてもよい。
【0072】(5)上記実施の形態においては、本発明
に係る回転体駆動装置を感光体ドラム41C〜41Kの
駆動について利用しているが、記録シート搬送部30の
駆動ローラ32の駆動機構として適用するようにしても
よい。また、本発明に係る回転体駆動装置は、上記感光
体ドラムや駆動ローラの駆動に限らずに、その他転写ド
ラムや転写ローラなどの回転体の駆動機構にも適用でき
る。
【0073】(6)上記実施の形態においては、本発明
に係る回転体駆動装置をタンデム型のフルカラー複写機
の感光体ドラムの駆動について利用しているが、本発明
は感光体ドラムが1個の複写機にも適用でき、さらにレ
ーザプリンタなど感光体を使用した全ての画像形成装置
に適用可能である。さらに、本発明は画像形成装置への
利用に限定されず、他の回転精度が要求される分野にお
ける装置の回転体の駆動にも適用できる。
【0074】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明にかかる
回転体駆動装置は、回転体の駆動機構におけるノイズ振
動発生部から当該回転体に至るまでの動力伝達部におけ
る共振周波数fs(Hz)が、ノイズ振動周波数fp
(Hz)の(1/√2)未満となるようにしているの
で、ノイズ振動の回転体への伝達率を1.0未満とで
き、当該ノイズ振動が回転体に伝達されにくくなり、こ
れにより回転ムラの少ない円滑な回転駆動を可能とす
る。さらに、当該回転体からフライホイルに至るまでの
軸部における共振周波数fn(Hz)が前記回転体の周
速V(mm/sec)を√2倍した値より大きくなるよ
うにしているので、これにより少なくとも人の目に縞模
様の存在が認識されやすい周波数の振動が回転体からフ
ライホイルに伝達されやすくなり、当該周波数域の振動
がフライホイルのイナーシャにより効果的に低減され
る。これにより、例えば当該回転体が画像形成装置にお
ける感光体である場合には、もし当該感光体に直接外部
振動が加わっても、目に付くようなピッチムラを発生し
ないようにすることが可能となり、結果的に画像の質を
向上させることができる。また、上記双方の条件から、
回転ムラの少ない範囲で必要な最小のフライホイルのイ
ナーシャを決定できるので、省スペース化を図れ、当該
装置の小型化を実現できる。
【0075】さらに、本発明は、回転体の周速Vを2√
2で除した値よりも共振周波数fsを小さく設定する条
件を加味することにより、外部から駆動機構に人の目に
縞模様の存在が認識されやすい振動が伝播しても、その
振動の回転体への伝達率を1.0未満とすることができ
る。これにより、例えば当該回転体が画像形成装置にお
ける感光体である場合には、当該感光体に与える悪影響
を極力低減させて質のよい再現画像を得ることができ
る。
【0076】また、本発明は、前記駆動機構が、ウォー
ムとウォームホイルとからなるウォーム機構を含み、前
記ノイズ振動周波数として当該ウォーム軸の回転周波数
を設定すれば当該ウォーム機構における噛み合い振動
や、ウォーム軸の偏心により1回転ごとに生じる周期的
な振動を回転体に伝えないようにすることができる。ま
た、ウォーム機構の高減速比により他の減速機構を不要
とできるので、噛み合い振動の発生する個所を最小にす
ることができる。
【0077】また、本発明では、ウォームホイルとして
樹脂を使用している。樹脂は成形が容易でかつ安価なの
でコストダウンできると共に、金属製に比べて剛性を低
くできるのでイナーシャを高くしなくても共振周波数を
低く設定することができ、その分フライホイルを小さく
できる。また、本発明は、回転駆動される感光体ドラム
の周面に静電潜像を形成して画像を形成する画像形成装
置であって、当該感光体ドラムを上記各回転体駆動装置
により駆動するようにしているので、回転ムラがなく円
滑に感光体ドラムを回転駆動することが可能となり、質
のよい再現画像を得ることができる。
【0078】また、本発明は、フライホイルを軸結する
感光体を複数個有したタンデム型の画像形成装置であっ
て、それぞれのフライホイルについて上記各条件から最
適のフライホイル径を決定すれば、当該装置の大幅な小
型化を実現することができる。また、一つの駆動源によ
り各感光体を駆動するので、各感光体の回転速度を一致
させるのが容易であり、駆動系外部からの振動対策のた
めの条件も共通に設定できる。
【0079】さらに、本発明は、上記複数の感光体を駆
動する駆動機構として、各感光体の同一方向側にウォー
ムホイルを軸結し、これらに同軸のウォームを噛合させ
て連結駆動するように構成しているので、減速比が大き
いというウォーム機構の特性を生かしながら、簡易な構
成により各感光体を同時駆動することができる。また、
本発明は、感光体ドラムに画像を形成し、これを転写ベ
ルトもしくは当該転写ベルトによって搬送される転写材
に転写することにより画像形成を行う画像形成装置であ
って、当該転写ベルトを回動させる駆動ローラを上記各
回転体駆動装置により駆動するようにしているので、回
転ムラがなく円滑に駆動ローラを回転駆動することが可
能となる。これにより、転写ベルトが円滑に回動するよ
うになり、質のよい再現画像を得ることができる。
【0080】また、本発明では、上記画像形成装置に使
用される回転体駆動装置のウォーム機構において、ウォ
ーム軸の回転周波数を40rpsとした。ノイズ振動の
周波数が高いほど動力伝達部における共振周波数fsを
大きく取ることができ、それだけフライホイルのイナー
シャを小さくすることができるが、一方で、動力伝達部
の共振周波数fsは、ノイズ振動周波数fpと、駆動系
外部振動周波数fmのうち目立ちやすい周波数領域の下
限値(システムスピードVを2で除した値)とのいずれ
か小さい方を基準にして決定されるので、徒にウォーム
軸の回転数を上げてノイズ振動の周波数を高くしても無
意味である。一般に、画像形成装置のシステムスピード
Vは、80(mm/sec)以上なので、このときの駆
動系外部振動周波数fmの下限値は40(Hz)とな
る。この下限値に対応する周波数のノイズ振動は、ウォ
ーム軸の回転周波数が40rpsであるときに生ずるの
であるから、ウォームの回転周波数数fpを最低40r
ps以上になるように設定しておけば、無意味な高速回
転をせずに、振動の影響を排するための合理的なフライ
ホイルのイナーシャを決定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るタンデム型複写機の
構成を示す図である。
【図2】上記複写機内の感光体ドラムの駆動部の構成を
示す斜視図である。
【図3】駆動系における伝達率の周波数応答曲線を示す
図である。
【図4】縞模様の空間周波数と識別可能階調数の関係を
示す図である。
【図5】感光体ドラムからフライホイルに至るまでの軸
部における伝達率の周波数応答曲線を示す図である。
【図6】ウォーム機構を介して感光体ドラムを回転駆動
したときの、共振周波数と感光体ドラムのワウフラッタ
との関係を示す図である。
【符号の説明】
10 イメージリーダ部 20 プリンタ部 30 記録シート搬送部 40C〜40K 画像プロセス部 41C〜41K 感光体ドラム 46 ウォーム 47C〜47K 回動軸 48C〜48K はすば歯車 49C〜49K フライホイル 50C〜50K 露光走査部 60 給紙部 70 定着部 100 制御部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源の駆動力をフライホイルが軸結す
    る回転体に伝達する駆動機構を有する回転体駆動装置で
    あって、 当該駆動機構におけるノイズ振動発生部から当該回転体
    に至るまでの動力伝達部における共振周波数fs(H
    z)が、ノイズ振動周波数fp(Hz)に対して(数
    1)の関係を満たし、かつ回転体からフライホイルに至
    るまでの軸部における共振周波数fn(Hz)が前記回
    転体の周速V(mm/sec)に対して(数2)の関係
    を満たすようにしたことを特徴とする回転体駆動装置。 【数1】 【数2】
  2. 【請求項2】 前記共振周波数fs(Hz)と回転体の
    周速V(mm/sec)がさらに(数3)の関係を満た
    すようにしたことを特徴とする請求項1に記載の回転体
    駆動装置。 【数3】
  3. 【請求項3】 前記駆動機構は、駆動源の駆動力をウォ
    ームとウォームホイルとからなるウォーム機構を介して
    回転体に伝達する構成を含み、前記ノイズ振動周波数
    は、当該ウォーム軸の回転周波数であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の回転体駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記ウォームホイルが樹脂で形成されて
    いることを特徴とする請求項3に記載の回転体駆動装
    置。
  5. 【請求項5】 回転駆動される感光体ドラムの周面に静
    電潜像を形成して画像を形成する画像形成装置であっ
    て、 前記感光体ドラムを請求項1ないし4のいずれかに記載
    された回転体駆動装置により駆動するようにしたことを
    特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記画像形成装置は、フライホイルを軸
    結した感光体を複数有し、前記駆動機構は、1つの駆動
    源の駆動力を前記複数の感光体に分配する構成であるこ
    とを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記駆動機構は、各感光体の同一方向側
    にウォームホイルを軸結し、これらに同軸のウォームを
    噛合させて連結駆動するように構成されることを特徴と
    する請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 感光体ドラムに画像を形成し、これを転
    写ベルトもしくは当該転写ベルトによって搬送される転
    写材に転写することにより画像形成を行う画像形成装置
    であって、前記転写ベルトを回動させる駆動ローラを請
    求項1ないし4のいずれかに記載された回転体駆動装置
    により駆動するようにしたことを特徴とする画像形成装
    置。
  9. 【請求項9】 前記回転体駆動装置のウォーム機構にお
    けるウォームの回転数が40rps以上であることを特
    徴とする請求項5ないし8のいずれかに記載の画像形成
    装置。
JP10022099A 1998-02-03 1998-02-03 回転体駆動装置およびこの回転体駆動装置を用いた画像形成装置 Pending JPH11218192A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7769324B2 (en) 2003-09-18 2010-08-03 Fuji Xerox Co., Ltd. Image forming apparatus, drive mechanism of image forming apparatus and manufacturing method of a worm gear set
WO2018113307A1 (zh) * 2016-12-21 2018-06-28 郑东振 一种多线路的飞轮缓冲机构

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