JPH11217501A - 水性硬化性樹脂組成物 - Google Patents

水性硬化性樹脂組成物

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JPH11217501A
JPH11217501A JP2074898A JP2074898A JPH11217501A JP H11217501 A JPH11217501 A JP H11217501A JP 2074898 A JP2074898 A JP 2074898A JP 2074898 A JP2074898 A JP 2074898A JP H11217501 A JPH11217501 A JP H11217501A
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resin
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resin composition
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JP2074898A
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Takeo Yamaguchi
岳男 山口
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】保存安定性にすぐれ、室温で硬化可能な樹脂組
成物を提供する。 【解決手段】1分子中にアクリル基またはメタクリル基
を2個以上有し、重量平均分子量が1000未満の化合
物(a)20〜95重量%、および、1分子中にアミノ
性の活性水素を2個以上有する化合物(b)5〜80重
量%をマイケル付加反応させてなる重量平均分子量が
1,000〜1,000,000の樹脂(A)、アミノ
基以外の活性水素と酸性基とを有する樹脂(B1)、エ
ポキシ基を有する化合物(C)、および、水を10重量
%以上含む溶剤(D)からなる水性硬化性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料、接着剤、粘
着剤、インキ、充填剤、成形材料用の利用される、塗布
または型中に注入後、室温で硬化する水性樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】アセトアセトキシ基に代表される、カル
ボニル基などの活性水素を利用した硬化性樹脂組成物
は、USP4,408,018号公報、特開平1−12
1341号公報、特開平1−204919号公報、US
P5,017,649号公報、特開平6−167355
号公報、特開平7−173262号公報などに例示され
ている。これらは、それぞれ、硬化触媒に特徴をもって
いるが、いずれも、硬化触媒が樹脂と相互に混ざらな
い、室温では十分な硬化を示さない、あるいは、塗布前
の塗工液の状態で1週間以上の保存ができないという問
題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】発明者らは、エポキシ
化合物およびアミン性活性水素と(メタ)アクリル基と
の反応によって得た樹脂の混合物が、活性水素と(メ
タ)アクリル基との反応を著しく促進することを見出し
た。そして、これを使用して、室温で放置するだけで、
硬化可能であり、保存安定性に優れた樹脂組成物を提供
するものである。
【0004】また、通常、水性樹脂組成物とする場合、
酸性基を中和するのに、揮発性のアミンを使用して、塗
布後の耐水性を向上させている。不揮発性のアミンを使
用すると、残留するイオン対が、耐水性を大きく低下さ
せていた。しかし、本発明では、架橋性のアミンである
樹脂(A)を用いることにより、イオン対が残留して
も、高い耐水性を発揮することができる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、1分子中にア
クリル基またはメタクリル基を2個以上有し、重量平均
分子量が1000未満の化合物(a)20〜95重量
%、および、1分子中にアミノ性の活性水素を2個以上
有する化合物(b)5〜80重量%をマイケル付加反応
させてなる重量平均分子量が1,000〜1,000,
000の樹脂(A)、アミノ基以外の活性水素と酸性基
とを有する樹脂(B1)、エポキシ基を有する化合物
(C)、および、水を10重量%以上含む溶剤(D)か
らなる水性硬化性樹脂組成物に関する。さらに本発明
は、1分子中にアクリル基またはメタクリル基を2個以
上有し、重量平均分子量が1000未満の化合物(a)
20〜95重量%、および、1分子中にアミノ性の活性
水素を2個以上有する化合物(b)5〜80重量%をマ
イケル付加反応させてなる重量平均分子量が1,000
〜1,000,000の樹脂(A)、アミノ基以外の活
性水素と酸性基とエポキシ基とを有する樹脂(B2)、
および、水を10重量%以上含む溶剤(D)からなる水
性硬化性樹脂組成物に関する。さらに本発明は、アミノ
基以外の活性水素が、カルボニル基、カルボキシル基、
カルバモイル基、シアノ基、またはニトロ基から、独立
して選ばれる2個または3個の官能基で置換されたメチ
ン水素またはメチレン水素であることを特徴とする上記
硬化性樹脂組成物に関する。さらに本発明は、化合物
(a)を樹脂組成物全体に対して、1〜80重量%含む
ことを特徴とする上記硬化性樹脂組成物に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で使用される、1分子中に
アクリル基またはメタクリル基を2個以上有し、重量平
均分子量が1000未満の化合物(a)としては、例え
ば、多官能アルコールまたは多官能フェノールのポリ
(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
【0007】具体的には、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレン
グリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレン
グリコール、テトラエチレングリコール、テトラプロピ
レングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、ブタンジオール、2,2−ジメチルプ
ロパンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール
などの二官能アルコールのジ(メタ)アクリレート、
【0008】フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、マレイ
ン酸、コハク酸、マロン酸、ヘキサン二酸などの二官能
カルボン酸のポリアルキレングリコール変性物またはエ
ピクロルヒドリン変性物のジ(メタ)アクリレート、ト
リメリト酸、ピロメリト酸、ヘキサヒドロピロメリト酸
などの3価以上のカルボン酸のポリアルキレングリコー
ル変性物またはエピクロルヒドリン変性物のポリ(メ
タ)アクリレート、ビスフェノールA誘導体のエピクロ
ルヒドリン変性物のジ(メタ)アクリレート、イソシヌ
ル酸誘導体のポリアルキレングリコール変性物のポリ
(メタ)アクリレート、
【0009】グリセリン、トリメチロールプロパン、ペ
ンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、マンニ
トール、ソルビトールなどの多官能アルコール、または
そのポリアルキレングリコール変性物、または、エピク
ロルヒドリン変性物のポリ(メタ)アクリート、カテコ
ール、レゾルシン、ヒドロキノン、フロログリシン、ピ
ロガロールなどの多官能フェノールのポリ(メタ)アク
リレートなどが挙げられる。これらは、2種以上用いて
もよい。
【0010】また、本発明で使用される、1分子中にア
ミノ性の活性水素を2個以上有する化合物(b)として
は、アンモニアのほか、メチルアミン、エチルアミン、
プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキ
シルアミン、シクロヘキシルアミン、ヘプチルアミン、
オクチルアミン、メチルヒドラジン、エチルヒドラジ
ン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、N,N−ジメ
チルプロピルアミンなどのアルキレン鎖、および1級ア
ミノ基を1個有するアミン、メトキシエトキシエトキシ
エチルアミン、メトキシプロピルプロピルアミン、メト
キシポリエチレンオキシエチルアミンなどのポリアルキ
レン鎖、および1級アミノ基を1個有するアミン、エチ
レンジアミン、プロピレンジアミン、1,6−ヘキサジ
アミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、メラミンなど、1級アミノ基を2個以上有するアミ
ン、N,N’−ジメチルエチレンジアミンなど2級アミ
ンを2個以上有するアミン、また、ピペラジンなどの環
状アミン、アリルアミンなどの不飽和二重結合を有する
アミン、エタノールアミンなどの官能基を有するアミン
などが挙げられる。また、上記1級アミンを2個以上有
するアミンを、例えば、エチルアクリレートまたは塩化
メチルなどで、一部の活性水素を置換して得られる、2
個以上の2級アミンを有する化合物を用いてもよい。こ
れらのアミンは、2種以上用いてもよい。
【0011】本発明で使用される樹脂(A)は、1分子
中にアクリル基またはメタクリル基を2個以上有し、重
量平均分子量が1000未満の化合物(a)20〜95
重量%、および、1分子中に1個以上の1級アミノ基、
または2個以上の2級アミノ基を有する化合物(b)5
〜80重量%を反応させて得られる。この反応は、化合
物(a)の(メタ)アクリル基と、化合物(b)のアミ
ノ基との間で、マイケル付加させることによる重合反応
である。マイケル付加反応は、一般に知られているよう
に、化合物(a)および化合物(b)を、常圧で、容器
内で撹拌または振動させて反応させる。樹脂(A)は、
無溶剤中でも合成可能であるが、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチ
ルホスホラストリアミドなどのアミド系溶剤、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアル
コール系溶剤、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラ
ヒドロフランなどのエーテル系溶剤、エチレングリコー
ルおよびその誘導体である、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテー
ト、ジエチレングリコール、エチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、
あるいは水などの親水性溶剤中を用いると、反応速度が
向上する。
【0012】反応時の温度は化合物(a)がアクリル基
を含む時は、室温で反応して樹脂(A)となるが、分子
量向上のために、室温で放置後、溶剤環流温度まで、加
熱してもよい。反応時間は、5分から3日程度の条件で
反応させる。得られた樹脂(A)は、石油エーテル、ヘ
キサンなどで沈降精製を行い、低分子量成分を除去して
もよい。
【0013】樹脂(A)の重量平均分子量は、例えば、
GPC(ゲル浸透クロマトグラフィ)でスチレン換算
で、1,000〜1,000,000であることが好ま
しい。より好ましくは、3,000〜500,000で
ある。これより小さい場合には、低分子量成分により硬
化が不良となることがある。また、これより大きい場合
は、樹脂(B1)または(B2)との相溶性が悪くな
る。樹脂(A)の重量平均分子量を、1000以上にす
るためには、化合物(a)として1分子中に(メタ)ア
クリル基を3個以上有する化合物、または、化合物
(b)として1分子中にアミノ性の活性水素を3個以上
有する化合物を、併用することが推奨される。
【0014】樹脂(A)を合成する際には、化合物
(a)と、化合物(b)の配合量比は、理論的には、化
合物(a)の(メタ)アクリル基の化学当量と、化合物
(b)のアミノ性の活性水素の化学当量が等しいのが好
ましいはずである。しかし、実際には、反応液の粘度な
どの影響があり、必ずしも、硬化性に化学当量の比率は
関係していない。そのため、樹脂(A)の重量分子量を
1000以上にするためには、化合物(a)20〜95
重量%、および、化合物(b)5〜80重量%の間で、
その組み合わせの最適値を選択することになる。
【0015】次に、本発明で使用されるアミノ基以外の
活性水素および酸性基を有する樹脂(B1)、および、
アミノ基以外の活性水素、酸性基およびエポキシ基を有
する樹脂(B2)のアミノ基以外の活性水素とは、水酸
基、メルカプト基、カルボキシル基のほか、一般式1で
示すような活性水素が挙げられる。 −X−CH(Y)−Z− (一般式1) (ここで、X、Y、Zは、特に限定はないが、少なくと
も1つは、カルボニル基、カルボキシル基、カルバモイ
ル基、シアノ基、またはニトロ基から選ばれる官能基を
示す。)
【0016】活性水素が、カルボニル基、カルボキシル
基、カルバモイル基、シアノ基、またはニトロ基から、
独立して選ばれる2個以上の官能基で置換されたメチン
水素、またはメチレン水素であることが、特に、好まし
い。これは、上記一般式1では、X、Y、Zのうち、少
なくとも2つが上記官能基を有する場合である。このよ
うな活性水素として、マロン酸残基(X、Z=カルボキ
シル基、Y=H)、アセトアセチル基(X=カルボニル
基、Y=H、Z=カルボキシル基)、アセトカルバモイ
ル基(X=カルボニル基、Y=H、Z=カルバモイル
基)、シアノ酢酸残基(X=シアノ基、Y=H、Z=カ
ルボキシル)、ニトロ酢酸残基(X=ニトロ基、Y=
H、Z=カルボキシル基)などが挙げられる。
【0017】樹脂(B1)または樹脂(B2)が、これ
らの活性水素を有するためには、これらの活性水素を有
するモノマを重合させて得る方法がある。例えば、2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−メルカプ
トエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、
アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレートなどの活
性水素を有するビニル化合物をビニル重合させる方法が
ある。
【0018】また、本発明で使用されるアミノ基以外の
活性水素および酸性基を有する樹脂(B1)、および、
アミノ基以外の活性水素、酸性基およびエポキシ基を有
する樹脂(B2)の酸性基とは、カルボン酸残基、スル
ホン酸残基、燐酸残基などのフリーの酸を与える官能基
である。これは、樹脂(B1)または樹脂(B2)に、
水溶性を与えるために、必要である。樹脂(A)が3級
アミンの構造をとっているために、特に、アミン、金属
イオンを添加しなくても、樹脂(A)溶液と樹脂(B
1)または樹脂(B2)溶液は、容易に混合しうるよう
になる。樹脂(B2)の場合は、さらに、グリシジル
(メタ)アクリレートなどのエポキシ基を有するモノマ
を共重合させる必要がある。
【0019】樹脂(B1)または樹脂(B2)が、これ
らの酸性基を有するためには、これらの酸性基を有する
モノマを重合させて得る方法がある。例えば、(メタ)
アクリル酸、マレイン酸、シトラコン酸、フマール酸、
ビニルスルホン酸などの酸性を有するビニル化合物をビ
ニル重合させる方法がある。
【0020】また、上記、活性水素および酸性基を有す
るビニル化合物に、さらに、スチレン、ビニルピリジ
ン、ビニルピロリドン、酢酸ビニルなどのビニルモノ
マ、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)ア
クリル酸ポリ(アルキルオキシ)エステルなどの(メ
タ)アクリルモノマとの共重合体も好適に用いられる。
これらのビニル化合物は、樹脂(A)の合成で列記した
水性溶剤中で、過酸化物などを開始剤にして、重合され
る。使用する溶剤は、樹脂(A)で用いたものと、同一
物である必要はなく、混合溶剤でもよい。。
【0021】また、樹脂(B1)と樹脂(B2)を、混
合して用いてもよい。
【0022】樹脂(B1)または樹脂(B2)の重量平
均分子量は、例えば、GPC(ゲル浸透クロマトグラフ
ィ)でスチレン換算で、1,000〜2,000,00
0であることが好ましい。より好ましくは、10,00
0〜1,000,000である。これより小さい場合に
は、低分子量成分により硬化が不良となることがある。
また、これより大きい場合は、樹脂(A)または溶剤
(D)との相溶性が悪くなる。
【0023】本発明で使用されるエポキシ基を有する化
合物(C)は、エピクロルヒドリン、フェニルグリシジ
ルエーテル、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキ
シド、ブテンオキサイド、グリシジル(メタ)アクリレ
ート、グリシジルシンナメート、アリルフェニルエーテ
ル、ビニルシクロヘキセンモノエポキサイド、1,3−
ブタジエンモノエポキサイドなどが挙げられる。これら
は、2種以上用いてもよい。
【0024】化合物(C)は、樹脂(A)、樹脂(B
1)または樹脂(B2)の樹脂全体に対して、1〜10
0重量%の比率で加えて用いるのが好ましい。樹脂(B
2)を用いた場合は、化合物(C)は必須ではないが、
好適に用いられる。この場合、樹脂(B2)のエポキシ
モノマと、化合物(C)の合計が樹脂全体に対して1〜
100重量%の比率で加えて用いるのが好ましい。
【0025】本発明で使用される溶剤(D)は、樹脂
(A)の合成で、列記した親水性溶剤が好適に用いられ
る。例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロピルアルコール、ブタノールなどのアルコ
ール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グ
リセリン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブ
アセテートなどのグリコール系溶剤、ジエチルエーテ
ル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系
溶剤、ピリジン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメ
チルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなど
の含窒素溶剤、ジメチルスルホキシド、メチルメルカプ
タンなどの含硫黄溶剤、ヘキセメチルホスホリックトリ
アミドなどの含燐溶剤などが挙げられる。溶剤(D)の
うち、10%重量%以上は、水であることが好ましい。
【0026】また、本発明の樹脂組成物の硬化性を向上
するために、前記化合物(a)を、樹脂全体に対して1
〜80重量%の比率で加えて用いることが好ましい。
【0027】樹脂(A)、樹脂(B1)または樹脂(B
2)、溶剤(D)、さらに必要に応じて、化合物(C)
または化合物(a)は、容器内で撹拌、回転、または振
動させて混合して樹脂組成物とさせる。このとき、15
0℃以下の熱を加えて、均一な混合を促進してもよい。
また、チタン白、各種顔料などの着色剤、滑剤などを添
加してもよい。光処理する場合は、さらに、各種増感色
素を添加してもよい。
【0028】本発明の樹脂組成物は、室温で硬化する
が、熱、光または電子線の処理により、硬化を促進させ
てもよい。熱処理する場合は、250℃以下で加熱す
る。熱源に特に限定はないが、一般的には、熱循環式オ
ーブン、あるいは、加熱ロールが用いられる。光処理す
る場合、光源に特に限定はなく、水銀ランプ、キセノン
ランプ、メタルハライドランプ、蛍光灯、白熱灯、各種
レーザなどが挙げられる。また、電子線で処理する場合
は、各種の中低圧電子加速器が用いられる。
【0029】
【実施例】次に本発明を実施例により、更に詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0030】(合成例1)ブチルアミン(BA)3.6
5g、2,2−ジメチルプロパン1,3−ジオールジア
クリレート(NP)5.31g、および、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート(TMP)7.41gをメ
タノール15.0g中で、室温で、1晩撹拌して、樹脂
(A−1)溶液を得た。その重量平均分子量を表2に示
した。 (合成例2〜5)合成例1のブチルアミンの代わりに、
表1に示した化合物(b)を、合成例1の2,2−ジメ
チルプロパン1,3−ジオールジアクリレートの代わり
に表1に示した化合物(a)を用いて、樹脂溶液(A−
1)〜(A−10)を得た。その重量平均分子量を表2
に示した。なお表中、HAはヘキシルアミン、OAオク
チルアミン、9EGは、ポリエチレングリコールジアク
リレート(共栄社化学製)、BPはプロピレンオキサイ
ド変性ビスフェノールAジアクリレート(共栄社化学
製)、DCPは水添ジシクロペンタジエニルジアクリレ
ート(共栄社化学製)、PE3は、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート、PE4は、ペンタエリスリトール
テトラアクリレート、DPEはジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレートを示す。
【0031】 表1 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 合成例(樹脂溶液) 化合物(a) 化合物(b) ()内は、g数 ()内は、g数 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1(A−1) BA(3.65) NP(5.31) TMP(7.41) 2(A−2) BA(3.65) NP(6.37) TMP(5.93) 3(A−3) BA(3.65) 9EG(13.06) PE3(7.45) 4(A−4) HA(5.06) BP(14.22) PE4(8.81) 5(A−5) OA(6.46) DCP(7.55) DPE(14.46) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0032】 表2 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 合成例(樹脂溶液) スチレン換算重量平均分子量 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1(A−1) 3.0×103 2(A−2) 2.5×103 3(A−3) 2.0×103 4(A−4) 3.5×103 5(A−5) 4.0×103 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0033】(合成例6)2−アセトアセトキシエチル
メタクリレート(AAEM)50gと、メチルメタクリ
レート(MMA)45g、メタクリル酸(MA)5g、
アゾビスイソブチロニトリル3gをブチルセロソルブ1
00gに溶解し、窒素雰囲気下、環流温度で8時間反応
させて、樹脂溶液(B1−1)を得た。 (合成例7〜10)合成例6のアセトアセトキシエチル
メタクリレートと、メチルメタクリレートの代わりに、
表3に示したモノマを用いて、樹脂溶液(B1−2)〜
(B2−2)を得た。その重量平均分子量を表4に合わ
せて示した。表中、STはスチレン、CAEMは2−シ
アノアセトキシエチルメタクリレート、BMAはブチル
メタクリレート、GMAはグリシジルメタクリレート、
HEMAは2−ヒドロキシエチルメタクリレートを表
す。
【0034】 表3 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 合成例(樹脂溶液) モノマ ()内はg数 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 6(B1−1) AAEM(50)MMA(45)MA(5) 7(B1−2) AAEM(50)ST(45)MA(5) 8(B1−3) CAEM(50)BMA(45)MA(5) 9(B2−1) AAEM(50)MMA(40)GMA(5)MA(5) 10(B2−2) HEMA(5)MMA(85)GMA(5)MA(5) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0035】 表4 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 合成例(樹脂溶液) スチレン換算重量平均分子量 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 6(B1−1) 2.5×104 7(B1−2) 4.6×104 8(B1−3) 3.0×104 9(B2−1) 7.2×104 10(B2−2) 7.0×104 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0036】(実施例1)樹脂(A−1)溶液100
g、樹脂(B1−1)溶液100g、フェニルグリシジ
ルエーテル(PGE)20gおよび水20gを、室温で
3時間撹拌混合後、ガラス板に厚さ50μmでキャスト
塗工し、1晩室温で、乾燥させたのち、純水に30分浸
漬し、抽出残量を表4に示した。また、この混合樹脂溶
液のまま、保存したときの1週間後の状態を表4に示し
た。 (実施例2〜9)実施例1の樹脂(A−1)溶液の代わ
りに、表5に示した樹脂溶液を、実施例1の樹脂(B1
−1)溶液の代わりに表5に示した樹脂溶液を用いて、
あとは、実施例1と同様の操作を行った。その結果を表
6に示した。 (実施例10,11)実施例1のPGEの代わりに、表
5に示した化合物(C)を用いて、あとは、実施例1と
同様の操作を行った。その結果を表6に示した。 (実施例12,13)実施例1のうち、樹脂(A−1)
溶液と、樹脂(B1−1)の樹脂の量を、表5に示した
分量で、あとは、実施例1と同様の操作を行った。その
結果を表6に示した。 (実施例14)実施例1の組成に、さらに、トリメチロ
ールプロパントリアクリレート(TMP)を20g加
え、あとは実施例1と同様の操作を行った結果を表6に
合わせて示した。
【0037】(比較例1〜3)表5に示した組成で、実
施例1と同様の評価方法で、操作を行った結果を、表6
に合わせて示した。
【0038】 表5 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例 樹脂(A)溶液 樹脂(B1)/(B2) 化合物(C) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1 (A−1) (B1−1) PGE 2 (A−1) (B1−2) PGE 3 (A−1) (B1−3) PGE 4 (A−1) (B2−1) PGE 5 (A−1) (B2−2) なし 6 (A−2) (B1−1) PGE 7 (A−3) (B1−1) PGE 8 (A−4) (B1−1) PGE 9 (A−5) (B1−1) PGE 10 (A−1) (B1−1) GMA 11 (A−1) (B1−2) GMA 12 (A−1) (B1−1) PGE 13 (A−1) (B1−1) PGE 14 (A−1) (B1−1) PGE 比較例1 (A−1) なし PGE 比較例2 なし (B1−1) PGE 比較例3 (A−1) (B1−1) なし −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0039】 表6 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例 純水抽出残量(%) 1週間後の塗工液の状態 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1 95 良好 2 90 良好 3 95 良好 4 90 良好 5 85 良好 6 85 良好 7 85 良好 8 85 良好 9 85 良好 10 85 良好 11 85 良好 12 85 良好 13 85 良好 14 95 良好 比較例1 0 良好 比較例2 0 良好 比較例3 0 良好 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【発明の効果】本発明により、保存安定性にすぐれ、室
温で硬化可能な樹脂組成物が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 11/00 C09D 11/00 163/00 163/00 C09J 163/00 C09J 163/00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1分子中にアクリル基またはメタクリル
    基を2個以上有し、重量平均分子量が1000未満の化
    合物(a)20〜95重量%、および、1分子中にアミ
    ノ性の活性水素を2個以上有する化合物(b)5〜80
    重量%をマイケル付加反応させてなる重量平均分子量が
    1,000〜1,000,000の樹脂(A)、アミノ
    基以外の活性水素と酸性基とを有する樹脂(B1)、エ
    ポキシ基を有する化合物(C)、および、水を10重量
    %以上含む溶剤(D)からなる水性硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 1分子中にアクリル基またはメタクリル
    基を2個以上有し、重量平均分子量が1000未満の化
    合物(a)20〜95重量%、および、1分子中にアミ
    ノ性の活性水素を2個以上有する化合物(b)5〜80
    重量%をマイケル付加反応させてなる重量平均分子量が
    1,000〜1,000,000の樹脂(A)、アミノ
    基以外の活性水素と酸性基とエポキシ基とを有する樹脂
    (B2)、および、水を10重量%以上含む溶剤(D)
    からなる水性硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】アミノ基以外の活性水素が、カルボニル
    基、カルボキシル基、カルバモイル基、シアノ基、また
    はニトロ基から、独立して選ばれる2個または3個の官
    能基で置換されたメチン水素またはメチレン水素である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の水性硬化性樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】さらに、化合物(a)を樹脂組成物全体に
    対して、1〜80重量%含むことを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の水性硬化性樹脂組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018159921A1 (ko) * 2017-02-28 2018-09-07 동우화인켐 주식회사 점착제 조성물, 이를 포함하는 편광판 및 화상 표시 장치
WO2018182120A1 (ko) * 2017-03-31 2018-10-04 동우화인켐 주식회사 편광판 및 이를 포함하는 화상 표시 장치

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