JPH11217241A - ゼオライト被覆ガラス繊維及びその製造方法 - Google Patents

ゼオライト被覆ガラス繊維及びその製造方法

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JPH11217241A
JPH11217241A JP10018680A JP1868098A JPH11217241A JP H11217241 A JPH11217241 A JP H11217241A JP 10018680 A JP10018680 A JP 10018680A JP 1868098 A JP1868098 A JP 1868098A JP H11217241 A JPH11217241 A JP H11217241A
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JP
Japan
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zeolite
glass fiber
alumina
silica
axis
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JP10018680A
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Kiyoshi Okada
清 岡田
Atsuo Yasumori
敦雄 安盛
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Tosoh Corp
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Tosoh Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C25/00Surface treatment of fibres or filaments made from glass, minerals or slags
    • C03C25/10Coating
    • C03C25/42Coatings containing inorganic materials
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    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C25/00Surface treatment of fibres or filaments made from glass, minerals or slags
    • C03C25/10Coating
    • C03C25/465Coatings containing composite materials

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  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明の目的は、従来法の欠点である粉末状ゼ
オライトの大量副生、繊維とゼオライトとの弱い結合力
を解消し、簡便な方法で効率良く低コストで製造できる
新規なA型ゼオライト被覆シリカ−アルミナ系ガラス繊
維及びその製造方法を提供するものである。 【解決手段】表面がA型ゼオライトで被覆され、長さ
(l)と直径(d)の比が100以上であることを特徴
とするゼオライト被覆シリカ−アルミナ系ガラス繊維及
びシリカ−アルミナ系ガラス繊維を水酸化ナトリウム水
溶液中で加熱し、当該ガラス繊維表面にA型ゼオライト
を結晶化させることを特徴とする請求項1に記載のA型
ゼオライト被覆シリカ−アルミナ系ガラス繊維を製造す
る方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来の方法では製
造が困難であったゼオライト被覆シリカ−アルミナ系ガ
ラス繊維及びその製造方法に関するものである。
【0002】当該ゼオライト被覆シリカ−アルミナ系ガ
ラス繊維は、そのゼオライトの特徴を生かし、天然繊維
や化学繊維と混紡して、抗菌剤、除臭剤、調湿剤とし
て、また、建築物の内装用壁装材中に混練して、同様の
効果を発揮する内装材として、さらに、イオン交換作用
及び脱水作用を利用してイオン交換器や脱水器のフィル
ターの材料としても使用することができる。
【0003】
【従来の技術】従来のゼオライト被覆繊維の製造方法と
して、シリカ源、アルミナ源、アルカリ源および水から
なる反応混合物スラリーに繊維状の基材、例えばパルプ
繊維(J.Chem.Soc.Chem.Commu
n.p.2087〜2088(1994))や、石英繊
維(Microporous Materials,
,p.205〜212(1995))を浸漬して製造
する方法が例示される。
【0004】しかしながら、これらの方法では得られる
ゼオライトにおいて、多量の粉末状ゼオライトが副生
し、効率良く繊維表面上にゼオライトを結晶化させるこ
とが困難であり、また、繊維とゼオライトとの結合力も
弱く、安価なコストで満足できるゼオライト被覆繊維の
製造方法は現在まで存在しないと考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
法の欠点である粉末状ゼオライトの大量副生、繊維とゼ
オライトとの弱い結合力を解消し、簡便な方法で効率良
く低コストで製造できる新規なA型ゼオライト被覆シリ
カ−アルミナ系ガラス繊維及びその製造方法を提供する
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、シリカ−
アルミナ系ガラス繊維を水酸化ナトリウム水溶液中で加
熱すると、粉末状ゼオライトが殆ど副生せず、当該ガラ
ス繊維表面にA型ゼオライトを結晶化させることが可能
であり、その当該ガラス繊維表面とA型ゼオライトとの
結合力が強いゼオライト被覆シリカ−アルミナ系ガラス
繊維が得られることを見出だし本発明を完成するに至っ
た。
【0007】以下に、本発明を詳細に説明する。
【0008】シリカ−アルミナ系ガラス繊維表面上に結
晶化されるA型ゼオライトは、一般式Na2 O・Al2
3 ・2SiO2 ・xH2 O(xは0〜4.5の範囲の
値)で表される多孔質結晶である。その構造的特徴は以
下の表1に示されるX線回折データ(Collection of Sim
ulated XRD Powder Patterns for Zeolites, ThirdRevi
sed Edition, Zeolites, Vol.16, p.500-503(1996)) に
より示される。
【0009】
【表1】
【0010】またA型ゼオライトは約4Aの径を有する
8員環から成る細孔と直径10Aを超える空洞を有する
ため、水やその他の分子の吸着容量が大きいこと、ま
た、SiO2 /Al2 3 モル比が小さいのでイオン交
換容量が大きいことなどの特長を有する。
【0011】現在、気体および液体の乾燥剤および脱水
剤として、分子篩作用を利用した分離剤として、またイ
オン交換剤などとして大量に使用されている。
【0012】本発明に使用されるガラス繊維は主成分と
してシリカとアルミナを含有するものであって、 SiO2 =37〜60wt% Al2 3 =40〜63wt% の組成範囲のものが使用される。
【0013】ガラス繊維の長さおよびその太さは特に限
定されるものでなく、用途に応じて最適の長さ及び太さ
が選択され、一般的には、平均の長さが数mm、平均の
太さが数μm〜数10μmのものが使用される。但し、
繊維としての特長を生かすためには、その長さ(l)と
直径(d)の比が100以上であることが必要である。
【0014】A型ゼオライトの結晶化時に使用される水
酸化ナトリウム水溶液の濃度は0.1〜10モル/リッ
トルの範囲のものが好適に使用される。またその使用量
は、ガラス繊維が水酸化ナトリウム水溶液に十分浸積す
る量であればよく、ガラス繊維の重量に対する比(固液
比)として10〜200の範囲が好適である。
【0015】上記の結晶化は密閉容器中で行うことが好
ましい。結晶化の温度は40〜120℃、結晶化時間は
1〜100時間程度である。この場合、水酸化ナトリウ
ム水溶液の濃度が高い程、低温下、短時間でA型ゼオラ
イトの結晶化が進行するため、好ましい。逆に水酸化ナ
トリウム水溶液の濃度を低くすると、A型ゼオライトの
結晶化に長時間を要し、結晶化温度を高くする必要があ
る。また、この条件下では、ゼオライト以外のノゼアン
−カンクリナイト類似相やソーダライトが副生するため
好ましくない。
【0016】また、結晶化時間を一定とした場合には、
水酸化ナトリウム水溶液の濃度が高い程、反応温度が低
くてもA型ゼオライトの結晶化が進行するため好まし
く、生成したA型ゼオライトの粒子が小さくなる。ま
た、結晶化温度を一定にした場合にも、水酸化ナトリウ
ム水溶液の濃度が高い程、結晶化時間が短くてA型ゼオ
ライトの結晶化が進行するため好ましく、生成したA型
ゼオライトの粒子が小さくなる。このA型ゼオライトの
粒子が小さいほど、ガラス繊維とA型ゼオライトとの結
合力が強くなり好ましく、結晶化時間を一定とした場合
および結晶化温度を一定にした場合、水酸化ナトリウム
水溶液の濃度を高くすることが好ましい。
【0017】上記の様に、水酸化ナトリウム水溶液の濃
度、結晶化温度及び結晶化時間の好ましい関係を一義的
に数式化するのは困難であるが、例えば、該結晶化の時
間を20時間に設定した場合、図1のX軸が温度
(℃)、Y軸が水酸化ナトリウム水溶液の濃度(モル/
リットル)の片対数グラフにおいて、図中の様に、以下
の5点で囲われた範囲内の条件で当該ガラス繊維表面に
A型ゼオライトを結晶化させることが可能となる。
【0018】1:X=55,Y=5 2:X=55,Y=3.5 3:X=80,Y=0.7 4:X=115,Y=0.7 5:X=115,Y=1.0 また、結晶化温度を110℃に設定した場合、図2のX
´軸が結晶化の時間(時間)、Y軸が水酸化ナトリウム
水溶液の濃度(モル/リットル)の両対数グラフにおい
て、図中の様に、以下の4点で囲われた範囲内の条件で
当該ガラス繊維表面にA型ゼオライトを結晶化させるこ
とが可能となる。
【0019】1:X´=1.5,Y=7 2:X´=1.5,Y=1.5 3:X´=40,Y=0.4 4:X´=125,Y=0.4 結晶化の進行中は水酸化ナトリウム水溶液中の温度を均
一にするため、ガラス繊維が切断されない程度に撹拌し
てもよいが、静置下で結晶化した方がガラス繊維表面に
密にA型ゼオライトが生成するので、撹拌なしの結晶化
の方が好ましい。
【0020】結晶化終了後は、水または温水で十分洗浄
し、乾燥して本発明のゼオライト被覆シリカ−アルミナ
系ガラス繊維を得ることができる。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例により何等限定されるも
のでない。
【0022】実施例1〜10及び比較例1〜11 以下の表2及び図3で示されるX軸が温度(℃)、Y軸
が水酸化ナトリウム水溶液の濃度(モル/リットル)の
片対数グラフに示す条件で、シリカ−アルミナ系ガラス
繊維(SiO2 :51%、Al2 3 :49%、平均繊
維径:数μm、平均繊維長:数mm、l/d=100〜
10,000)1gを水酸化ナトリウム水溶液20ミリ
リットルと共にテフロンライニング密閉容器中に入れ、
撹拌なしで60℃〜110℃の範囲の所定の温度に昇温
後結晶化時間20時間加熱した。
【0023】
【表2】
【0024】この密閉容器を冷却した後、シリカ−アル
ミナ系ガラス繊維を取り出し、温水で洗浄して60℃で
乾燥した。密閉容器中に残った反応液中に粉末状ゼオラ
イトは殆ど存在しなかった。
【0025】シリカ−アルミナ系ガラス繊維の表面のS
EM観察およびガラス繊維の表面から削り落とした結晶
粒子のX線回折測定(その実施例1の回折パターンを図
4の(a)に、SEM写真を図5に示す)により、実施
例1〜10では、表2に示されている平均粒子径のA型
ゼオライト結晶粒子によりガラス繊維の全表面が密に被
覆されているが、比較例1〜9では図4の(b)に示さ
れている様にX線回折測定においてピークが存在せず、
比較例10および比較例11では図4の(c)および
(d)に示されている様にA型ゼオライトの他にヒドロ
キシソーダライトおよびノゼアンカンクリナイトが副生
していることが明らかとなった。
【0026】実施例11〜24及び比較例12〜14 以下の表3及び図6で示されるX´軸が結晶化時間(時
間)、Y軸が水酸化ナトリウム水溶液の濃度(モル/リ
ットル)の両対数グラフに示す条件で、実施例1で使用
したものと同じシリカ−アルミナ系ガラス繊維1gを
0.2〜4モル/リットルの範囲の所定の濃度の水酸化
ナトリウム水溶液20ミリリットルと共にテフロンライ
ニング密閉容器中に入れ、撹拌なしで110℃まで昇温
して自生圧力下で2〜70時間の範囲の所定の時間加熱
した。
【0027】
【表3】
【0028】この密閉容器を冷却した後、シリカ−アル
ミナ系ガラス繊維を取り出し、温水で洗浄して60℃で
乾燥した。密閉容器中に残った反応液中に粉末状ゼオラ
イトは殆ど存在しなかった。
【0029】実施例11〜24では、シリカ−アルミナ
系ガラス繊維の表面のSEM観察およびガラス繊維の表
面から削り落とした結晶粒子のX線回折測定により、表
3に示されている平均粒子径のA型ゼオライト結晶粒子
によりガラス繊維の全表面が密に被覆されていることが
明らかとなったが、比較例12ではX線回折測定におい
てピークが存在せず、比較例13および比較例14では
A型ゼオライトの他にノゼアンカンクリナイトが副生し
ていることが明らかとなった。
【0030】
【発明の効果】以上、説明したとおり、本発明により、
粉末状ゼオライトが副生せず、繊維とゼオライトとの結
合力が強く、簡便な方法で効率良く低コストでA型ゼオ
ライト被覆シリカ−アルミナ系ガラス繊維を製造するこ
とが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項3の範囲を具体的に示すX軸が温度
(℃)、Y軸が水酸化ナトリウム水溶液の濃度(モル/
リットル)の片対数グラフである。
【図2】請求項4の範囲を具体的に示すX´軸が結晶化
の時間(時間)、Y軸が水酸化ナトリウム水溶液の濃度
(モル/リットル)の両対数グラフである。
【図3】実施例1〜10及び比較例1〜11における結
晶化温度(℃)(X軸)および水酸化ナトリウム水溶液
の濃度(モル/リットル)(Y軸)の条件を示す片対数
グラフである。
【図4】実施例および比較例でシリカ−アルミナ系ガラ
ス繊維上に結晶化した粒子のX線回折パターンである。
【符号の説明】
(a):実施例1 (b):比較例1 (c):比較例10 (d):比較例11
【図5】実施例1で20時間反応後、シリカ−アルミナ
系ガラス繊維上に結晶化した粒子の構造を示す写真であ
る。
【符号の説明】
(a):倍率=600倍 (b):倍率=3600倍
【図6】実施例11〜24及び比較例12〜14におけ
る結晶化時間(時間)(X´軸)および水酸化ナトリウ
ム水溶液の濃度(モル/リットル)(Y軸)の条件を示
す両対数グラフである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面がA型ゼオライトで被覆され、長さ
    (l)と直径(d)の比が100以上であることを特徴
    とするゼオライト被覆シリカ−アルミナ系ガラス繊維。
  2. 【請求項2】シリカ−アルミナ系ガラス繊維を水酸化ナ
    トリウム水溶液中で加熱し、当該ガラス繊維表面にA型
    ゼオライトを結晶化させることを特徴とする請求項1に
    記載のA型ゼオライト被覆シリカ−アルミナ系ガラス繊
    維を製造する方法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のA型ゼオライト被覆シリ
    カ−アルミナ系ガラス繊維の製造方法に於いて、該結晶
    化の時間を20時間に設定した場合、X軸が温度
    (℃)、Y軸が水酸化ナトリウム水溶液の濃度(モル/
    リットル)の片対数グラフにおいて、以下の5点で囲わ
    れた範囲内の条件で当該ガラス繊維表面にA型ゼオライ
    トを結晶化させることを特徴とするA型ゼオライト被覆
    シリカ−アルミナ系ガラス繊維を製造する方法。 1:X=55,Y=5.0 2:X=55,Y=3.5 3:X=80,Y=0.7 4:X=115,Y=0.7 5:X=115,Y=1.0
  4. 【請求項4】請求項2に記載のA型ゼオライト被覆シリ
    カ−アルミナ系ガラス繊維の製造方法に於いて、該結晶
    化の温度を110℃に設定した場合、X´軸が結晶化の
    時間(時間)、Y軸が水酸化ナトリウム水溶液の濃度
    (モル/リットル)の両対数グラフにおいて、以下の4
    点で囲われた範囲内の条件で当該ガラス繊維表面にA型
    ゼオライトを結晶化させることを特徴とするA型ゼオラ
    イト被覆シリカ−アルミナ系ガラス繊維を製造する方
    法。 1:X´=1.5,Y=7 2:X´=1.5,Y=1.5 3:X´=40,Y=0.4 4:X´=125,Y=0.4
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