JPH11216948A - インクジェット記録用クリーンペーパー - Google Patents
インクジェット記録用クリーンペーパーInfo
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- JPH11216948A JPH11216948A JP10020847A JP2084798A JPH11216948A JP H11216948 A JPH11216948 A JP H11216948A JP 10020847 A JP10020847 A JP 10020847A JP 2084798 A JP2084798 A JP 2084798A JP H11216948 A JPH11216948 A JP H11216948A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、インクジェットプリンターでのベタ
印字の濃度ムラがないクリーンペーパーを提供するもの
である。 【解決手段】天然パルプを主成分とする原紙に樹脂を含
浸してなるクリーンペーパーにおいて、該原紙にカチオ
ン性水溶性高分子を含有せしめたことを特徴とするイン
クジェット記録用クリーンペーパー。
印字の濃度ムラがないクリーンペーパーを提供するもの
である。 【解決手段】天然パルプを主成分とする原紙に樹脂を含
浸してなるクリーンペーパーにおいて、該原紙にカチオ
ン性水溶性高分子を含有せしめたことを特徴とするイン
クジェット記録用クリーンペーパー。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクリーンルームで使
われる無塵紙や低塵紙に関するものである。さらに詳し
くは、インクジェットプリンターで印刷したときのベタ
印字部の濃淡ムラがないインクジェット記録用クリーン
ペーパーに関する。
われる無塵紙や低塵紙に関するものである。さらに詳し
くは、インクジェットプリンターで印刷したときのベタ
印字部の濃淡ムラがないインクジェット記録用クリーン
ペーパーに関する。
【0002】
【従来の技術】クリーンルーム内では、塵で空気を汚染
しないような低塵紙や無塵紙が使用される。特公平6−
11959号公報には填料を含まず、かつ天然パルプ1
00重量部と水系バインダー、または溶剤系バインダー
5〜40重量部とから構成され、揉み、こすり及び引裂
揉みの各クリーン度試験において、1立方フィート当た
り、0.3μm以上の粒子が1700個以下であること
を特徴とするクリーンペーパーが開示されている。この
クリーンペーパーは紙にアクリル酸エステル共重合体、
アクリロニトリル・ブタジエン共重合体(NBR)、ス
チレンブタジエン共重合体(SBR)、ポリウレタン樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル、エチレン・
酢酸ビニル共重合体(EVA)などのエマルジョンや水
溶液を含浸して発塵を抑えている。クリーンペーパーは
クリーンルーム内のあらゆる用途に用いられ、例えば、
コピー用紙、フォーム用紙、レポート・メモ用紙、計測
記録紙、伝票などの用途がある。
しないような低塵紙や無塵紙が使用される。特公平6−
11959号公報には填料を含まず、かつ天然パルプ1
00重量部と水系バインダー、または溶剤系バインダー
5〜40重量部とから構成され、揉み、こすり及び引裂
揉みの各クリーン度試験において、1立方フィート当た
り、0.3μm以上の粒子が1700個以下であること
を特徴とするクリーンペーパーが開示されている。この
クリーンペーパーは紙にアクリル酸エステル共重合体、
アクリロニトリル・ブタジエン共重合体(NBR)、ス
チレンブタジエン共重合体(SBR)、ポリウレタン樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル、エチレン・
酢酸ビニル共重合体(EVA)などのエマルジョンや水
溶液を含浸して発塵を抑えている。クリーンペーパーは
クリーンルーム内のあらゆる用途に用いられ、例えば、
コピー用紙、フォーム用紙、レポート・メモ用紙、計測
記録紙、伝票などの用途がある。
【0003】これら用途に合わせて、クリーンペーパー
に要求される特性は、発塵性が低いこと以外に、水性ペ
ン、油性ペンによる筆記性、印刷適性、PPC適性、帯
電防止性などが挙げられる。
に要求される特性は、発塵性が低いこと以外に、水性ペ
ン、油性ペンによる筆記性、印刷適性、PPC適性、帯
電防止性などが挙げられる。
【0004】近年のインクジェットプリンターの普及に
ともない、クリーンペーパーにもインクジェットプリン
ター適性、すなわち、水性インクの滲みがなく、吸収性
がよいことが求められるようになった。
ともない、クリーンペーパーにもインクジェットプリン
ター適性、すなわち、水性インクの滲みがなく、吸収性
がよいことが求められるようになった。
【0005】クリーンペーパーは前記のごとくバインダ
ーとなる樹脂を含浸しているため、一般的にはインクの
吸収性と定着性に劣る。そのため、インクが吸収、乾燥
するまでに時間がかかるので、インクの凝集が起こり、
ベタ印字部に濃淡ムラが起こることがあった。
ーとなる樹脂を含浸しているため、一般的にはインクの
吸収性と定着性に劣る。そのため、インクが吸収、乾燥
するまでに時間がかかるので、インクの凝集が起こり、
ベタ印字部に濃淡ムラが起こることがあった。
【0006】一般のインクジェット記録紙は、上質紙な
どの紙にクレーなどの顔料とバインダーからなる塗工層
をもうけて、インクの吸収性を付与している。さらにア
ニオン性のインクの定着性を良好にするために、塗工層
にカチオン樹脂を含有させて、インクを定着させるのが
一般的になっている。しかし、インクジェット記録紙
は、破いたり、擦ったりしたときの塗工層から顔料の脱
落や紙からの塵の脱落には特別に配慮がなされていな
い。すなわち、破いたり擦れたりしたときにクリーンル
ーム内の空気を汚染するので、クリーンルームでの使用
はできない。
どの紙にクレーなどの顔料とバインダーからなる塗工層
をもうけて、インクの吸収性を付与している。さらにア
ニオン性のインクの定着性を良好にするために、塗工層
にカチオン樹脂を含有させて、インクを定着させるのが
一般的になっている。しかし、インクジェット記録紙
は、破いたり、擦ったりしたときの塗工層から顔料の脱
落や紙からの塵の脱落には特別に配慮がなされていな
い。すなわち、破いたり擦れたりしたときにクリーンル
ーム内の空気を汚染するので、クリーンルームでの使用
はできない。
【0007】クリーンペーパーにインク吸収性を付与す
るために、特開平4−355183号公報では低発塵紙
または無発塵紙に水溶性高分子などからなるインク吸収
層をもうけたクリーンペーパーが開示されている。しか
し、定着性に関しては十分に改善されなかった。
るために、特開平4−355183号公報では低発塵紙
または無発塵紙に水溶性高分子などからなるインク吸収
層をもうけたクリーンペーパーが開示されている。しか
し、定着性に関しては十分に改善されなかった。
【0008】インクの定着性を改善するために、特開平
9−11611号公報では低発塵紙または無塵紙に3級
アミンまたは4級アンモニウム塩を含むカチオン性樹脂
からなるインク固着層を設けたことを特徴とするインク
ジェット記録用記録用紙が開示されている。
9−11611号公報では低発塵紙または無塵紙に3級
アミンまたは4級アンモニウム塩を含むカチオン性樹脂
からなるインク固着層を設けたことを特徴とするインク
ジェット記録用記録用紙が開示されている。
【0009】特開平4−355183号公報および特開
平9−11611号公報に開示された技術では、通常の
発塵性を抑えるためのベースになる樹脂を一度含浸した
後、さらに含浸または塗工によって、インク定着層を設
ける必要があり、製造工程が多くなるという欠点があっ
た。さらに、インク定着層が紙表面にあるために定着層
からの発塵に問題があった。
平9−11611号公報に開示された技術では、通常の
発塵性を抑えるためのベースになる樹脂を一度含浸した
後、さらに含浸または塗工によって、インク定着層を設
ける必要があり、製造工程が多くなるという欠点があっ
た。さらに、インク定着層が紙表面にあるために定着層
からの発塵に問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はインクジェッ
トプリンターでベタ印字した場合の濃淡ムラのないクリ
ーンペーパーを提供するものである。
トプリンターでベタ印字した場合の濃淡ムラのないクリ
ーンペーパーを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、インクジ
ェットプリンターに用いられるインクの定着方法に着目
し、鋭意研究を行った結果、クリーンペーパーに発塵性
を抑えるためのバインダー樹脂が含浸されていても、イ
ンクは含浸樹脂の粒子間を通り抜けてパルプに達するこ
とを見出し、パルプすなわち原紙にカチオン性の水溶性
高分子等を含有させておけば、カチオン性水溶性高分子
がインクを定着して、上記課題を解決できることを発案
した。即ち、本発明は以下の発明を包含する。 (1)天然パルプを主成分とする原紙に樹脂を含浸して
なるクリーンペーパーにおいて、該原紙にカチオン性水
溶性高分子を含有せしめたことを特徴とするインクジェ
ット記録用クリーンペーパー。 (2)カチオン性水溶性高分子がカチオン化澱粉、カチ
オン変性PVA、キトサンまたはそれらのうち2種類以
上を併用したものであることを特徴とする1に記載のク
リーンペーパー。
ェットプリンターに用いられるインクの定着方法に着目
し、鋭意研究を行った結果、クリーンペーパーに発塵性
を抑えるためのバインダー樹脂が含浸されていても、イ
ンクは含浸樹脂の粒子間を通り抜けてパルプに達するこ
とを見出し、パルプすなわち原紙にカチオン性の水溶性
高分子等を含有させておけば、カチオン性水溶性高分子
がインクを定着して、上記課題を解決できることを発案
した。即ち、本発明は以下の発明を包含する。 (1)天然パルプを主成分とする原紙に樹脂を含浸して
なるクリーンペーパーにおいて、該原紙にカチオン性水
溶性高分子を含有せしめたことを特徴とするインクジェ
ット記録用クリーンペーパー。 (2)カチオン性水溶性高分子がカチオン化澱粉、カチ
オン変性PVA、キトサンまたはそれらのうち2種類以
上を併用したものであることを特徴とする1に記載のク
リーンペーパー。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のクリーンペーパーはイン
クを定着させるために原紙にカチオン性水溶性高分子を
含有させる。さらに原紙に発塵を抑えるための樹脂を含
浸してインクジェット記録用クリーンペーパーとする。
インクジェットプリンターからクリーンペーパーに吐き
出されたインクは、バインダー樹脂の粒子間を染み抜
け、原紙に含有されたカチオン性水溶性高分子に定着す
る。
クを定着させるために原紙にカチオン性水溶性高分子を
含有させる。さらに原紙に発塵を抑えるための樹脂を含
浸してインクジェット記録用クリーンペーパーとする。
インクジェットプリンターからクリーンペーパーに吐き
出されたインクは、バインダー樹脂の粒子間を染み抜
け、原紙に含有されたカチオン性水溶性高分子に定着す
る。
【0013】カチオン性水溶性高分子としては、澱粉、
ポリビニルアルコール(PVA)、植物ガム、ポリアク
リルアミド(PAM)などをカチオン変性したものやキ
トサンが挙げられる。キトサンは、酢酸、蟻酸、乳酸、
りんご酸などの酸で溶解して使われる。前述したカチオ
ン性水溶性高分子の内2種類以上を併用しても良い。
ポリビニルアルコール(PVA)、植物ガム、ポリアク
リルアミド(PAM)などをカチオン変性したものやキ
トサンが挙げられる。キトサンは、酢酸、蟻酸、乳酸、
りんご酸などの酸で溶解して使われる。前述したカチオ
ン性水溶性高分子の内2種類以上を併用しても良い。
【0014】前記カチオン性水溶性高分子を紙に含有さ
せる方法としては、内添、サイズプレス含浸、塗工、塗
布、スプレーおよびそれらの併用があるが、カチオン性
であるがゆえにパルプに定着しやすいので内添すること
が好ましい。
せる方法としては、内添、サイズプレス含浸、塗工、塗
布、スプレーおよびそれらの併用があるが、カチオン性
であるがゆえにパルプに定着しやすいので内添すること
が好ましい。
【0015】カチオン性水溶性高分子の基紙に対する含
有量は固形分で基紙に対して、0.3〜2%の範囲で良
く、好ましくは0.5〜1.5%がよい。これ以下では
インクが充分に定着せず、これ以上では効果の向上が期
待できない。
有量は固形分で基紙に対して、0.3〜2%の範囲で良
く、好ましくは0.5〜1.5%がよい。これ以下では
インクが充分に定着せず、これ以上では効果の向上が期
待できない。
【0016】本発明に用いる天然パルプは、一般に抄紙
用に用いられる木材パルプに加え、マニラ麻、楮、三
椏、雁皮などの非木材パルプを主成分とする。
用に用いられる木材パルプに加え、マニラ麻、楮、三
椏、雁皮などの非木材パルプを主成分とする。
【0017】本発明において含浸に使用する樹脂はアク
リル酸エステル共重合体、アクリロニトリル・ブタジエ
ン共重合体(NBR)、スチレンブタジエン共重合体
(SBR)、ポリウレタン樹脂、ポリエステル系樹脂、
ポリ酢酸ビニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EV
A)などの内、発塵性の低い樹脂を選択して用いる。
リル酸エステル共重合体、アクリロニトリル・ブタジエ
ン共重合体(NBR)、スチレンブタジエン共重合体
(SBR)、ポリウレタン樹脂、ポリエステル系樹脂、
ポリ酢酸ビニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EV
A)などの内、発塵性の低い樹脂を選択して用いる。
【0018】樹脂の含浸量は含浸前の基紙100重量部
に対して、10〜40重量部である。これより含浸量が
少ないと、発塵を抑える効果が十分ではなく、これより
多くても発塵を抑える効果は変わらない。
に対して、10〜40重量部である。これより含浸量が
少ないと、発塵を抑える効果が十分ではなく、これより
多くても発塵を抑える効果は変わらない。
【0019】樹脂の含浸方法は、オンマシンでのサイズ
プレス、スプレーによる塗工やオフマシンでのディッピ
ング含浸、各種コーティングマシンなどがあるが、これ
らに限定されない。
プレス、スプレーによる塗工やオフマシンでのディッピ
ング含浸、各種コーティングマシンなどがあるが、これ
らに限定されない。
【0020】
【実施例】本発明を下記実施例によりさらに具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例および比較例において表示する「%」は、
特記のないかぎり「固形分重量%」を示す。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例および比較例において表示する「%」は、
特記のないかぎり「固形分重量%」を示す。
【0021】実施例1 針葉樹晒クラフトパルプ50%と広葉樹晒クラフトパル
プ50%をカナディアンスタンダードフリーネス400
mlまで叩解し、ポリストロン117(荒川化学工業株
式会社製、ポリアクリルアミド系紙力剤)を対パルプ
0.2%、WS−570(ディック・ハーキュレス製、
ポリアミドエピクロルヒドリン、湿潤紙力増強剤)を対
パルプ0.2%、カチオン化澱粉(エースK−100、
王子コーンスターチ株式会社製)、を対パルプ1.2%
添加し、通常に抄紙して、64g/m 2 、厚さ100μ
mの基紙を得た。
プ50%をカナディアンスタンダードフリーネス400
mlまで叩解し、ポリストロン117(荒川化学工業株
式会社製、ポリアクリルアミド系紙力剤)を対パルプ
0.2%、WS−570(ディック・ハーキュレス製、
ポリアミドエピクロルヒドリン、湿潤紙力増強剤)を対
パルプ0.2%、カチオン化澱粉(エースK−100、
王子コーンスターチ株式会社製)、を対パルプ1.2%
添加し、通常に抄紙して、64g/m 2 、厚さ100μ
mの基紙を得た。
【0022】次いで、前記基紙にアクリル酸エステル共
重合体(ポリゾールAM−270、昭和高分子株式会社
製、Tg−27℃)50%とアクリル酸エステル共重合
体樹脂(ポリゾールAM−500SG、昭和高分子株式
会社製、Tg10℃)50%の12%含浸液をディッピ
ング含浸機にて含浸量が9g/m2になるように含浸し
た。
重合体(ポリゾールAM−270、昭和高分子株式会社
製、Tg−27℃)50%とアクリル酸エステル共重合
体樹脂(ポリゾールAM−500SG、昭和高分子株式
会社製、Tg10℃)50%の12%含浸液をディッピ
ング含浸機にて含浸量が9g/m2になるように含浸し
た。
【0023】実施例2 実施例1と同様に原紙を得たが、カチオン化澱粉の代わ
りにカチオン変性ポリビニルアルコールC−318(株
式会社クラレ製)を対パルプ1.2%内添した。それ以
外は実施例1と同様にしてクリーンペーパーを得た。
りにカチオン変性ポリビニルアルコールC−318(株
式会社クラレ製)を対パルプ1.2%内添した。それ以
外は実施例1と同様にしてクリーンペーパーを得た。
【0024】実施例3 実施例1と同様に原紙を得たが、カチオン化澱粉の代わ
りにキトサン(コーヨーキトサンSK−10、甲陽ケミ
カル株式会社製)を酢酸に溶解して対パルプ1.2%を
サイズプレス塗工した。それ以外は実施例1と同様にし
てクリーンペーパーを得た。
りにキトサン(コーヨーキトサンSK−10、甲陽ケミ
カル株式会社製)を酢酸に溶解して対パルプ1.2%を
サイズプレス塗工した。それ以外は実施例1と同様にし
てクリーンペーパーを得た。
【0025】実施例4 実施例1と同様に原紙を得たが、カチオン化澱粉を内添
ではなくサイズプレス塗工で対パルプ1.2%含有させ
た。それ以外は実施例1と同様にしてクリーンペーパー
を得た。
ではなくサイズプレス塗工で対パルプ1.2%含有させ
た。それ以外は実施例1と同様にしてクリーンペーパー
を得た。
【0026】実施例5 実施例1と同様に原紙を得たのち、酢酸ビニル−エチレ
ン−アクリル共重合体(スミカフレックスS−900、
住友化学工業株式会社製)50%、アクリル酸エステル
共重合体(ポリゾールAM−500SG、昭和高分子株
式会社製)50%からなる濃度12%の含浸カラーを、
固形分含浸量が9g/cm2になるようにディッピング
含浸してクリーンペーパーを得た。
ン−アクリル共重合体(スミカフレックスS−900、
住友化学工業株式会社製)50%、アクリル酸エステル
共重合体(ポリゾールAM−500SG、昭和高分子株
式会社製)50%からなる濃度12%の含浸カラーを、
固形分含浸量が9g/cm2になるようにディッピング
含浸してクリーンペーパーを得た。
【0027】実施例6 実施例1と同様に原紙を得たのち、アクリルエマルジョ
ン(JSR AE−336、日本合成ゴム株式会社製、
Tg−47℃)の濃度12%の含浸カラーを、固形分含
浸量が9g/cm2になるようにディッピング含浸して
クリーンペーパーを得た。
ン(JSR AE−336、日本合成ゴム株式会社製、
Tg−47℃)の濃度12%の含浸カラーを、固形分含
浸量が9g/cm2になるようにディッピング含浸して
クリーンペーパーを得た。
【0028】比較例1 実施例1と同様に原紙を得たが、カチオン化澱粉を内添
しなかった。それ以外は実施例1と同様にしてクリーン
ペーパーを得た。
しなかった。それ以外は実施例1と同様にしてクリーン
ペーパーを得た。
【0029】比較例2 比較例1で得たクリーンペーパーの片面すなわち印字面
に、カチオン化澱粉を対パルプ0.5%となるように塗
工してクリーンペーパーを得た。
に、カチオン化澱粉を対パルプ0.5%となるように塗
工してクリーンペーパーを得た。
【0030】比較例3 針葉樹晒クラフトパルプ50%と広葉樹晒クラフトパル
プ50%をカナディアンスタンダードフリーネス400
mlまで叩解し、イライトを対パルプ20%、硫酸アル
ミニウムを対パルプ1.5%、ポリストロン117(荒
川化学工業製、ポリアクリルアミド系紙力剤)を対パル
プ0.2%、カチオン化澱粉(エースK−100、王子
コーンスターチ株式会社製)を対パルプ1.3%添加
し、通常に抄紙して、64g/m2 、厚さ100μmの
普通紙タイプのインクジェット記録用紙を得た。
プ50%をカナディアンスタンダードフリーネス400
mlまで叩解し、イライトを対パルプ20%、硫酸アル
ミニウムを対パルプ1.5%、ポリストロン117(荒
川化学工業製、ポリアクリルアミド系紙力剤)を対パル
プ0.2%、カチオン化澱粉(エースK−100、王子
コーンスターチ株式会社製)を対パルプ1.3%添加
し、通常に抄紙して、64g/m2 、厚さ100μmの
普通紙タイプのインクジェット記録用紙を得た。
【0031】実施例1〜6および比較例1〜3にて得た
クリーンペーパーにインクジェットプリンターで印字
し、インクの滲みを評価した。また、発塵性の評価も行
った。それぞれの評価は下記の通り行った。
クリーンペーパーにインクジェットプリンターで印字
し、インクの滲みを評価した。また、発塵性の評価も行
った。それぞれの評価は下記の通り行った。
【0032】(インクジェット適性)A4サイズに断裁
したクリーンペーパーにインクジェットプリンター(E
PSON製、プロスパートMJ−930C)で、約3c
m角の複数の四角を黒インクでベタ塗りし、透過光でイ
ンクの凝集の有無を光学顕微鏡(倍率約9倍)でチェッ
クした。5段階評価とし、点数が高いほどインクの凝集
がなく良好であることを示す。
したクリーンペーパーにインクジェットプリンター(E
PSON製、プロスパートMJ−930C)で、約3c
m角の複数の四角を黒インクでベタ塗りし、透過光でイ
ンクの凝集の有無を光学顕微鏡(倍率約9倍)でチェッ
クした。5段階評価とし、点数が高いほどインクの凝集
がなく良好であることを示す。
【0033】(発塵性評価)試験片をクリーンベンチ内
で、揉んだとき、擦ったとき、引裂いたときの3パター
ンの発塵量を測定した。それぞれの試験条件を以下に記
す。
で、揉んだとき、擦ったとき、引裂いたときの3パター
ンの発塵量を測定した。それぞれの試験条件を以下に記
す。
【0034】<揉み試験>A4サイズ(29.7×21
cm)の試験片を5秒毎に1回、2分間揉む。
cm)の試験片を5秒毎に1回、2分間揉む。
【0035】<擦り試験>直径14cmの円型と10c
m角に切った試験片を用意する。円形の試験片を円盤に
貼り付け、回転数500rpmで回転させる。10cm
角の試験片を回転する円盤に貼り付けた試験片と接触さ
せ、2分間擦りつける。
m角に切った試験片を用意する。円形の試験片を円盤に
貼り付け、回転数500rpmで回転させる。10cm
角の試験片を回転する円盤に貼り付けた試験片と接触さ
せ、2分間擦りつける。
【0036】<破り試験>A4サイズの試験片2枚を用
意し、長さ21cmの片を20mm間隔で20mm分破
る。1枚で9カ所破るので合計18カ所の切れ目を2分
間で引き裂く。
意し、長さ21cmの片を20mm間隔で20mm分破
る。1枚で9カ所破るので合計18カ所の切れ目を2分
間で引き裂く。
【0037】それぞれの試験条件で発生する塵を吸引管
で集め、光散乱型微粒子計数計(リオン製、KC−1
4)で、吸引体積0.02立方フィート中の0.3μm
以上の塵の数を記録した。揉み、擦り試験は5個/0.
02立方フィート以下、引裂試験は10個/0.02立
方フィート以下であれば発塵性が実用レベルの低さであ
るといえる。結果を表1に示す。
で集め、光散乱型微粒子計数計(リオン製、KC−1
4)で、吸引体積0.02立方フィート中の0.3μm
以上の塵の数を記録した。揉み、擦り試験は5個/0.
02立方フィート以下、引裂試験は10個/0.02立
方フィート以下であれば発塵性が実用レベルの低さであ
るといえる。結果を表1に示す。
【0038】実施例および比較例で得られたインクジェ
ット記録用クリーンペーパーのインクジェット適性およ
び発塵性の評価結果を表1に示す。
ット記録用クリーンペーパーのインクジェット適性およ
び発塵性の評価結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】(評価)表1から明らかなように、実施例
1〜6で得られるクリーンペーパーはインクジェットプ
リンターでの印刷結果は、比較例1に比べてインクの濃
淡ムラがほとんどない。カチオン化澱粉を印字面に塗工
した比較例2はインクの濃淡ムラがほとんどないものの
発塵量が多い。これは、本発明ではカチオン化澱粉を原
紙に含浸してから発塵性を抑えるバインダー樹脂を含浸
するのに対して、比較例2ではバインダー樹脂の上にカ
チオン化澱粉を塗工したために、カチオン化澱粉からの
発塵が影響したものと考えられる。比較例3のインクジ
ェット記録用紙はインクの濃度ムラを起こさなかった
が、発塵量が著しく多いことがわかる。
1〜6で得られるクリーンペーパーはインクジェットプ
リンターでの印刷結果は、比較例1に比べてインクの濃
淡ムラがほとんどない。カチオン化澱粉を印字面に塗工
した比較例2はインクの濃淡ムラがほとんどないものの
発塵量が多い。これは、本発明ではカチオン化澱粉を原
紙に含浸してから発塵性を抑えるバインダー樹脂を含浸
するのに対して、比較例2ではバインダー樹脂の上にカ
チオン化澱粉を塗工したために、カチオン化澱粉からの
発塵が影響したものと考えられる。比較例3のインクジ
ェット記録用紙はインクの濃度ムラを起こさなかった
が、発塵量が著しく多いことがわかる。
【0041】
【発明の効果】本発明では、原紙にインクの定着性を有
するカチオン性水溶性高分子を含有させることによっ
て、樹脂含浸後の後加工がなくともインクの定着が改善
されたクリーンペーパーが得られる。
するカチオン性水溶性高分子を含有させることによっ
て、樹脂含浸後の後加工がなくともインクの定着が改善
されたクリーンペーパーが得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】天然パルプを主成分とする原紙に樹脂を含
浸してなるクリーンペーパーにおいて、該原紙にカチオ
ン性水溶性高分子を含有せしめたことを特徴とするイン
クジェット記録用クリーンペーパー。 - 【請求項2】カチオン性水溶性高分子がカチオン化澱
粉、カチオン変性PVA、キトサンまたはそれらのうち
2種類以上を併用したものであることを特徴とする請求
項1に記載のクリーンペーパー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10020847A JPH11216948A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | インクジェット記録用クリーンペーパー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10020847A JPH11216948A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | インクジェット記録用クリーンペーパー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11216948A true JPH11216948A (ja) | 1999-08-10 |
Family
ID=12038486
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10020847A Pending JPH11216948A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | インクジェット記録用クリーンペーパー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11216948A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100362082B1 (ko) * | 1999-12-17 | 2002-11-23 | 한국조폐공사 | 강도, 치수 안정성 및 항균성이 우수한 종이의 제조방법 |
JP2014080543A (ja) * | 2012-10-18 | 2014-05-08 | Taiheiyo Cement Corp | 発塵抑制用組成物及び水硬性粉状組成物 |
-
1998
- 1998-02-02 JP JP10020847A patent/JPH11216948A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100362082B1 (ko) * | 1999-12-17 | 2002-11-23 | 한국조폐공사 | 강도, 치수 안정성 및 항균성이 우수한 종이의 제조방법 |
JP2014080543A (ja) * | 2012-10-18 | 2014-05-08 | Taiheiyo Cement Corp | 発塵抑制用組成物及び水硬性粉状組成物 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040716 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061002 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061010 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070605 |