JPH11216368A - 金属製触媒コンバーターおよびその製造方法 - Google Patents

金属製触媒コンバーターおよびその製造方法

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JPH11216368A
JPH11216368A JP10017432A JP1743298A JPH11216368A JP H11216368 A JPH11216368 A JP H11216368A JP 10017432 A JP10017432 A JP 10017432A JP 1743298 A JP1743298 A JP 1743298A JP H11216368 A JPH11216368 A JP H11216368A
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metal
face
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JP10017432A
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Tamio Noda
多美夫 野田
Yoshikuni Tokunaga
良邦 徳永
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Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性および耐酸化性に優れた金属製触媒コ
ンバーターを経済的に提供する。 【解決手段】 アルミニウムを含有するフェライト系ス
テンレス鋼よりなる平箔と波箔を巻回して形成するハニ
カム体において、少なくともその一端面近傍に、耐熱
性、耐酸化性を改善する元素が真空蒸着によってコーテ
ィングされた後、当該金属の融点以上の温度でかつ、雰
囲気の酸化性ガスの分圧が当該金属の蒸気圧以下の雰囲
気でそのハニカム体が加熱処理され、金属の相互拡散に
より一体化したハニカム体を有することを特徴とする金
属製触媒コンバーター。および当該コンバーターの製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種内燃機関の排
ガス通路に設置されて、該排ガスを浄化するための金属
製触媒コンバーター及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自動車、ボイラー、発電用など各種内燃
機関の排ガスを浄化するための触媒コンバーターとし
て、円筒状の金属ケーシング(以下、外筒と呼ぶ)内に
金属製のハニカム体が装着され、該ハニカム体に触媒が
担持された金属製触媒コンバーターがある。このような
金属製触媒コンバーターは、セラミック製のものに比べ
て、触媒が作用する温度に速く昇温され、また排ガスの
通過の抵抗が小さいことから、近年その使用が増大して
いる。
【0003】ハニカム体は、通常、クロム20パーセン
ト、アルミニウム5パーセント前後を含有する耐熱強度
と高温耐酸化性に優れるフェライト系のステンレス鋼か
ら製造される平箔と、該平箔に波付け加工した波箔とを
重ねて渦巻き状に巻き回し、平箔と波箔の接触部を蝋付
け、液相接合、拡散接合等により接合して製造され、平
箔と波箔で囲まれた多数の通気孔が軸方向に形成されて
いる。そして、ハニカム体を外筒内に装入し、ハニカム
体と外筒とを直接蝋付けなどにより接合してメタル担体
としている。
【0004】メタル担体は、ハニカム体の通気孔内の表
面に活性アルミナなどからなる触媒担持層を形成し、該
担持層にPt等の触媒を担持させて金属製触媒コンバー
ターとなる。そして、各種内燃機関の排ガス通路に設置
され、排ガスを通過させることで、該排ガス中のNOx
やCOなどの有害成分を、触媒作用により無害化する。
このとき、触媒コンバーターは高温排ガスの通過ととも
に、排ガスからの伝熱に加えて反応熱により加熱され
る。
【0005】ところで、エンジンスタート直後に触媒が
作用する温度に速く昇温されるようにするには、エンジ
ンに近い場所に触媒を設置することにより、排ガスが触
媒に到達するまでの熱損失を小さくすることが有効であ
る。しかし、触媒がエンジンに近い場合には、自動車が
高速で走り始めたとき、触媒がより高温、高速の排ガス
に曝されることになり、担持素材の酸化が促進された
り、強度が低下して破損に至ることが問題となる。
【0006】メタル担体の典型的な損傷形態を図6に示
す。すなわち、健全なメタル担体は図6(a)に示すよ
うにハニカム体3が外筒12と接合部18で接合されて
いる。しかし、エンジンスタートに伴う急激な温度上昇
で最初にハニカム体3が暖まり、熱膨脹しても外筒12
は遅れて暖まるために熱膨脹が遅れる。そのためハニカ
ム体3は圧縮応力を受ける。そのとき、接合部18にも
同様の圧縮応力がかかる。エンジンを停止すると外部か
ら冷えていくため、外筒12が先に温度が下がり収縮
し、ハニカム体3は遅れて温度が下がり収縮するため、
熱応力がかかる。接合部18にも同様に熱応力がかか
る。その繰り返しの熱応力により、接合部が疲労破壊し
てしまうと、図6(b)に示すようなズレ19と呼ばれ
る損傷が起きる。
【0007】また、ハニカム体3にかかる熱応力は排ガ
ス入り側が最も激しいが、それだけでなく排ガスの圧力
をまともに受けるために箔が風圧で変形したり、振動し
たりして破断しやすく、図6(c)に示す欠け20と呼
ばれる損傷が起きる。また、高温の排ガスが端面に衝突
するため端面が酸化されやすく、酸化して脆くなった部
分が断裂しても同様に図6(c)に示す欠け20と呼ば
れる損傷に至る。
【0008】この対策として、Crを20%前後含有す
るフェライト系ステンレス鋼に耐酸化性を高めるAl
や、高温強度を高めるNbを添加した材料が箔素材とし
て用いられている。しかし、Al含有量が高いと材料が
固く、脆くなり、圧延ができなくなるため、Al含有量
は最高でも5%程度に抑えられている。また、ハニカム
体を製造する工程で平箔と波箔を接合するために真空炉
で1200℃前後に加熱されるとステンレス箔に含まれ
るAlが蒸発して外部へ抜けることにより、端面のAl
濃度が低下し耐酸化性が低下する問題もある。
【0009】担体の排ガス入側端面は排ガスの熱による
急速な加熱、排ガス成分による腐食の影響も受け易いだ
けでなく、排ガスの衝突エネルギーが最も強く作用する
ために端面の箔が切れたり、欠けたりする損傷が起き易
い。それに続いて欠けた箔が排ガスのエネルギーで担体
に衝突し更に担体の損傷を大きくすることもある。
【0010】この対策として、特開昭53−19973
号公報のように鋼板の表面にAlめっきを施し、かつそ
のAlを鋼板内に拡散させることによりAl含有量の高
い鋼板とする方法が提案されている。同じ考え方の延長
で、溶融Alめっきやカロライズ法により鋼板の表面に
Alめっきを施し、そのAlの拡散処理を途中で止め、
表面にAl含有量の高い合金層を形成する方法をメタル
担体に適用することが特公昭56−41298号公報に
提案されている。
【0011】またこれらの方法については、細部に差は
あるものの似た方法が特開平1−176454号公報、
特開平2−86848号公報、特開平2−180644
号公報、特開平7−323233号公報、特開平8−8
0442号公報、特開平8−108078号公報等に多
数提案されている。
【0012】しかし、溶融アルミめっき法では、自動車
の排気ガス浄化用触媒担体のように、セル密度が400
CPSIが標準的に使われる細孔に均一に溶融めっきを
施すことはできないし、目詰まりを起こすこともあり現
実的ではない。カロライズ法でも、Al粉末をハゲロン
化物粉末を細孔に均一に装入することが困難であり、ま
た、担体内の温度を均一に保持することが極めて難しい
ことから、担体の表面に実用的なレベルで均一にAlを
コーティングすることができない。また、コーティング
時間が標準的に24時間以上を要し、極めて生産性が悪
いため実用化は困難である。
【0013】上記の溶融アルミめっき法やカロライズ法
には共通した障害があるため、自動車排気ガス処理用の
メタル担体に適用され、実用化された例がない。上記の
方法に共通した欠陥は、製造コストが高くなり過ぎるこ
と、かつ、めっき厚みの制御が困難で、信頼性の高い実
用的なレベルでの均一なめっきができないことにある。
【0014】Alを高めるための量産技術としては、特
開平1−194942号公報のようにステンレス鋼箔の
両側にアルミニウムまたはアルミニウム合金を貼り付
け、然る後にAlの拡散処理を途中で止め、表面にAl
含有量の高い合金層を形成する方法が提案されている。
この方法は信頼性の高い実用的なレベルでの均一なめっ
きができるので、溶融アルミめっき法や、カロライズ法
に比較して実用化には近いが、製造コストが高くなり過
ぎることは依然として大きな課題となっている。
【0015】メタル担体で使用されるフェライト系のス
テンレス鋼箔に含まれるアルミニウムは、箔の表面に緻
密な酸化アルミニウムを形成して、高温での酸化を防ぐ
ための皮膜を作る重要な役割を持つ。しかし、特に自動
車の排気ガス処理用に使用される場合は、入り口の温度
が950℃に達することもあり、温度条件が厳しいだけ
でなく、排ガス入り側端面はミクロ的に見て、単位重量
当たりの表面積が大きいため、酸化されやすい。
【0016】一方で、ハニカム体を構成する平箔と波箔
の接合処理は、一般的に真空炉で1200℃前後に加熱
して蝋付けや拡散接合によって行われるが、アルミニウ
ムは、高温で真空条件下においては、蒸発して母材から
飛散しやすい性質を持つ。真空炉で高温に曝されること
により、箔材料からアルミニウムが蒸発してしまうた
め、箔材料の耐酸化性が劣化する問題が生じており、こ
こでも端面はミクロ的に見て、単位重量当たりの表面積
が大きいため、アルミニウムが蒸発して減少しやすい特
徴を持っている。
【0017】図1は、5wt%のアルミニウムを含有す
る、厚みが50ミクロンの箔を使用し、真空炉での平箔
と波箔との拡散接合処理を真空炉で1250℃で行うこ
とにより製造したメタル担体のアルミニウム分析結果
と、それと同様の処理を行って製造したメタル担体を9
50℃のエンジン排ガスに累計で150時間曝したもの
のアルミニウム分析結果とを示したものであるが、メタ
ル担体の端面は接合処理でアルミニウムが蒸発しやす
く、当初5wt%含有していたアルミニウム含有量は、拡
散接合処理後では、端面では3wt%以下になり、その結
果として他の母材部分に比較して耐酸化性が劣るだけで
なく、実際に自動車の高温排気ガスに曝されると端面以
外の母材よりも厳しい酸化条件に置かれることになる。
前述のエンジン耐久試験後では、端面では1wt%を切る
アルミニウム含有量まで低下している。
【0018】このように端面では、最初にアルミニウム
が消費され、その結果として母材の酸化が始まり、損傷
に至る。このような端面におけるアルミニウムの蒸発飛
散や消費は、箔の厚みが薄くなるほどその体積に対する
表面積の比率が大きくなるのでより厳しくなる。以上の
ように条件の厳しい端面の品質改善が求められている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、各種内燃機
関の排ガスを浄化するための金属製触媒コンバーターに
おいて、ハニカム体の排ガス入り側端面及びその近傍の
耐高温酸化性を改善し、コスト高の問題も製造時の作業
性をも克服して、耐久性を向上させることを目的とす
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、排ガスの通路に設置されて該排ガスを浄化
するためのコンバーターであって、外筒に、平箔と波箔
を重ねて巻回して形成したハニカム体を挿入固定してな
り、軸方向に多数の通気孔が形成され、かつハニカム体
構成金属材料の少なくとも排ガス入り側の端面及び、端
面から0.2mm以上内側まで耐熱性、耐酸化性を改善す
るCrやAl等の元素が材料の平均値より高められてい
るメタル担体を使用したコンバーターである。
【0021】端面から0.2mm以上内側までの領域を耐
熱性、耐酸化性を改善する元素の含有量を高めたりする
理由は、エンジン耐久試験後のステンレス箔内の成分分
布を調査した結果、端面から0.2mmまでの成分の低下
が顕著であり、その結果として箔が損傷することが多い
からである。また、耐熱性、耐酸化性を改善する元素の
含有量を高める領域を端面から30mm以下とすること
が、それ以上の範囲については耐酸化性を改善する効果
が小さく、経済的なメリットが得られないため好まし
い。
【0022】耐熱性、耐酸化性を高めるための量産技術
としては、ハニカム体の端面から30mm以内の範囲に真
空蒸着でアルミニウムまたはアルミニウム合金、ニオ
ブ、クロム等の耐酸化性を改善する金属の少なくとも1
種、または更にそれを補強するスカンジウム、イットリ
ウム、ランタン等の少なくとも1種あるいはミッシュメ
タル等の金属をコーティングし、それを非酸化雰囲気で
加熱して箔素材とコーティングした金属とを相互拡散さ
せる方法である。
【0023】真空蒸着は真空雰囲気下で700℃以上に
蒸着原材料を加熱することにより、2〜50μmの薄い
ステンレス箔に対してアルミニウムまたはアルミニウム
合金のような前記耐酸化性を改善する金属を数μm以下
の薄さでコーティングさせることができる。また、同様
にしてアルミニウム等の耐酸化性効果を補強する役割を
果たすスカンジウム、イットリウム、ランタン等の金属
もコーティングすることができる。しかし、ハニカム体
の内部全体に金属を均一にコーティングすることは不可
能であるため、実用的には端面から30mm以内の範囲を
確実にコーティングする方法が採られる。
【0024】蒸着方法は、本格的には高電圧をかけるス
パッタリング装置を使う方法も適用できるが、簡易的に
行うには図5に示す方法でも本発明の目的である端面の
耐熱性、耐酸化性を改善する効果を上げられる量の真空
蒸着が可能である。すなわち、蒸着したい金属原料15
をサイアロン等の耐熱性のセラミック製坩堝に入れ、そ
の上部にハニカム体3を設置する。蒸着したい金属原料
15が真空炉の中に過剰に飛散しないように、しかしな
がら真空には引ける程度の隙間を有するシールボックス
17で全体を覆う。それを700℃以上、好ましくは9
00℃から1000℃に加熱すれば、蒸着したい金属原
料15が蒸発してハニカム体3の下面から内部に向かっ
て蒸着する。その温度にそのまま保持すると、蒸着した
金属はハニカム体3の母材成分と相互に拡散を始め、ハ
ニカム体3の母材中の蒸着したい金属原料15の濃度が
上昇する。更に温度を上げると、相互拡散速度を速める
ことができる。
【0025】アルミニウムの耐酸化性効果を補強する役
割を果たす元素としては、ランタンが最も効果的である
が、高価であること、極めて酸化しやすいため取扱いが
難しいことの理由からミッシュメタルと呼ばれるランタ
ン30%、セリウム40%、プラセオジウム10%、ネ
オジウム10%、その他の不純物10%前後の組成を持
つ融点が800℃前後の原料を使うことにより、コスト
削減、作業性の改善が可能となる。
【0026】また平箔と波箔を巻き回してハニカム体を
製造する際に、波箔の形状を例えば図4(a)に示すよ
うに、頂部が幅0.3mm以上0.6mm以下の平坦部を持
つ断面が台形型として、平箔と波箔の接触するコーナー
部にアルミニウムまたはアルミニウム合金のような耐酸
化性を改善する金属が真空蒸着によって付着しやすくす
ることにより、蒸着効率を改善できる。ここで、波箔の
形状を頂部が幅0.3mm以上0.6mm以下の平坦部を持
つ断面が台形型とする理由は、単に蒸着金属が平箔と波
箔の接触する隅の部分にまで入り易いということだけで
はなく、担体を製造した後、触媒貴金属を担持するため
の活性アルミナをより均一な厚さでコーティングできる
ようにするための条件を規定することを目的とするもの
である。
【0027】すなわち、現在一般的に製造されているメ
タル担体の波箔の形状は図4(b)に示すようにサイン
波状であり、平箔と波箔の接触部は狭い切れ込み状の空
間ができる。そこにはコーティングする活性アルミナが
表面張力によって厚くつきやすい。そのために担持する
触媒が表面から遠い深奥部にも入る構造となって触媒の
効率が低下する問題が生じる。平箔と波箔の接触部の狭
い切れ込み状の空間は波箔の形状を台形化することによ
って無くすことができる。しかし、台形波箔の頂部の幅
が0.3mmより小さいと、表面張力の影響を受け、サイ
ン型波箔を使用した場合と同様に活性アルミナが厚くつ
きやすい。また、台形波箔の頂部の幅が0.6mmより大
きいと、平箔と波箔の接合部が増えるので同じセル密度
で比較した場合に比重が増加し、それに比例して熱容量
が増えるため触媒の昇温が遅れ、触媒効率が落ちる問題
がある。
【0028】また、波箔を台形化して平箔と波箔の接触
角度(図4(a)のθ)を60度以上にすることによ
り、単にウオッシュコートする活性アルミナが表面張力
の影響で厚くつくのを防止するのみならず、アルミニウ
ムを蒸着する工程においても、平箔と波箔の接触部の隅
にまでアルミニウムまたはアルミニウム合等の蒸着金属
が入り込み、これを1100℃前後で拡散処理すれば端
面から0.5mm以上の範囲の平箔と波箔を接合する副次
的な効果がある。これにより、平箔と波箔とを拡散接合
により接合するときにもより低温でできるため、経済的
である。
【0029】この拡散接合をより容易にする理由は、平
箔と波箔との接触部に蒸着した金属が両方の母材(平、
波箔)に拡散し、また両方の母材からも蒸着した金属に
母材の金属が拡散する相互拡散が起きて一体化すること
によるものであるが、更に、蒸着した金属が蒸気となっ
て母材からの金属の蒸発を抑制する効果により、平箔と
波箔の間に母材から拡散する金属が滞留しやすくして拡
散接合を助ける効果があるからである。当然のことなが
ら、平箔と波箔の接触部に蒸着された金属と母材との相
互拡散のみでの拡散接合は起きるので、必要な接合強度
によっては蒸着部のみの相互拡散による接合で対応可能
である。
【0030】真空蒸着は一般に0.01Pa以下の真空
条件下で、蒸着原料を加熱してその蒸発による元素の飛
び出し、被蒸着材料への吸着によって行われる。蒸着原
料は高温でも蒸着原料と化学反応を起こさないセラミッ
クの器などが使用され、電気抵抗加熱や電子線照射等に
よって加熱される。また、「PVD・CVD皮膜の基礎
と応用」(槙書店発行)に記述されているように、一般
的には蒸着原料を加熱する温度は被蒸着材料よりも数百
℃以上高くなり、従って熱的に非平衡な過程で気相元子
を凝縮させる技術である。従って蒸着皮膜の生成過程の
管理・制御が極めて複雑で設備も高額になりやすい欠点
を持ち、特に高機能性を要求される電子材料や超硬度材
料などにしか使われていなかった。
【0031】しかし、本発明の技術の場合には、元々、
平箔と波箔を接合するために真空炉で1200℃前後ま
で加熱処理する必要があり、真空炉は蒸着をするしない
に関わらず必要であること、および真空蒸着時の真空度
は1Pa程度でも蒸着原料と被蒸着材料の間隙を小さく
して、かつ空間を小さく保つことにより、アルミニウ
ム、クロム、ニオブまたはスカンジウム、イットリウ
ム、ランタン等を900℃前後でコーティングできるこ
と、また、その場合蒸着原料が被蒸着材料に均一に密着
していなくても、さらに1000℃〜1200℃に加熱
することにより、固体拡散によって蒸着原料が被蒸着材
料に取り込まれることが本発明では大きな特徴である。
すなわち、真空蒸着専用の設備を新規に設置する必要が
ないこと、蒸着の精度が悪くても、ハニカム体端面の耐
久性向上元素は信頼性を損なうことなく富化できること
が本発明の特徴である。
【0032】蒸着する原料の歩留まりを向上させ、余分
な蒸発成分が真空炉の炉壁に付着したり、ヒーターに付
着して損傷させることや、真空ポンプのシールオイルを
汚染することを防ぐためには、蒸着する原料と被蒸着材
料であるメタル担体とを耐熱性の材料で囲うことが有効
である。それにより、蒸着原料が蒸発する空間を小さく
して飽和蒸気圧に容易に達成させることができ、余分な
蒸着原料の蒸発を抑制できる。
【0033】これによって、アルミニウム、クロム、ニ
オブまたはスカンジウム、イットリウム、ランタン等の
蒸気が発生したとき、蒸着原料と被蒸着材料との間の空
間に残留している酸素も効率良く減少させられるため、
従来1200℃前後で行っていた平箔と波箔の拡散接合
処理がより低温の1150℃以下ででき、その結果、炉
体の熱による損傷も抑えられ、製造コストも下げられ
る。本発明で耐熱性、耐酸化性を改善する元素としては
アルミニウムが効用、コストの面で有利であり、以下の
説明ではこの元素としてアルミニウムを用いる。
【0034】本発明の第一の態様は、図2に示したよう
に波箔及び平箔の排ガス入り側端面から、それぞれの箔
の中央へ向かってアルミニウムが真空蒸着された領域6
を有し、箔素材のアルミニウム含有量が素材全体の平均
値より高められたハニカム体3である。すなわち、波箔
1と平箔2とを巻き回して製作したハニカム体3に、図
3にその構造の例を示したように排ガス入側に箔素材の
Al含有量が素材全体の平均値より高められた領域11
を持つハニカム体3の周囲を、断面形状が波型のリング
状の弾性支持体7が一周して更に数mmの重なりを有する
ように巻き付けられ、かつ円周方向の数点でハニカム体
に接合8されている。
【0035】一方、もう一の、断面形状が波型のリング
状の弾性支持体9が波型部で他方のリング状の弾性支持
体7と重なりを持つように巻き付けられ、波型部からは
み出している部分が円筒状のケーシング(外筒)12に
接合されている。相互のリング7,8は、シール性を保
つために一周と更に数mm程度の重なりを持たせる。その
とき、相互のリングが接触する面にセラミックスをコー
ティングすると、断熱性の効果をより高めることができ
る。
【0036】第二の態様は、図2に示したように、真空
蒸着により波箔1及び平箔2の排ガス入り側端面から、
それぞれの箔の中央へ向かって箔素材のアルミニウム含
有量およびアルミニウムの耐酸化性性能を改善するラン
タン等が素材全体の平均値より高められた領域を有する
ハニカム体3である。すなわち図3に構造例で示したよ
うに、領域11でアルミニウム含有量およびアルミニウ
ムの耐酸化性性能を改善するランタン等が素材全体の平
均値より高められたハニカム体3、外筒12、ハニカム
体に固定されたリング状弾性支持体7、その接合部8、
外筒に固定されたリング状弾性支持体9、その接合部1
0の位置関係の例で構成されている。また、波箔の断面
形状は、図4(a)に示した台形型波箔13で構成さ
れ、端面から0.5mm以上内側までの平箔と波箔が拡散
接合されている。
【0037】
【実施例】[本発明例1]Fe−20wt%Cr−5w
t%Alのフェライト系ステンレス鋼箔を使用して触媒
コンバーターを製造した。手順は、最初に厚さ30μ
m、幅105mmのステンレス箔のコイルを二つ用意し、
一方のステンレス箔のコイルを平箔とし、他方のステン
レス箔コイルについてはコルゲート加工して波箔を製作
した。その平箔と波箔を重ねて巻回し、直径77mmφ、
長さ105mm、セル密度400CPSIの円筒形ハニカ
ム体を製作し、このハニカム体の片側端面及び端面から
30mm内側までの領域には真空蒸着法によってアルミニ
ウムをコーティングした。アルミニウムのコーティング
領域6の位置関係をハニカム体の一部をときほどいたと
きの状態で図2の説明図に示した。
【0038】以上のようにして製作したハニカム体3
を、真空炉で1100℃で30分間加熱してアルミの拡
散層を作り、更に平箔2と波箔1とを接合するために1
220℃で30分加熱処理を行った。
【0039】前記したように、従来技術として溶融めっ
き法やカロライズ法によって表面にコーティングしたア
ルミニウムを素材箔の中に拡散させて合金化する方法が
あるが、本発明の真空蒸着法によって素材箔の表面に物
理的に密着してアルミニウムを存在させておけば、初期
の段階で溶融めっき法やカロライズ法のようにコーティ
ング段階で合金化して化学的に接合していなくても十分
に一体化処理が可能であることも見出した。即ち、真空
蒸着法で、アルミニウムをコーティングしても均一には
合金化していないが、それを真空炉中で1000℃前後
で保持すれば、アルミの中にFeやCrが拡散して合金
化する。それを更に1100℃以上の高温にすればいき
なり高温にした場合には溶融流出するアルミニウムも元
の場所を移動せず、相互拡散が起きてアルミニウムは高
いが素材箔の組成にも近い合金層を形成する。そのよう
にしてハニカム体を製造した後、活性アルミナをハニカ
ム体の全面にコーティングし、白金とパラジウムを担持
させた。
【0040】次に、図3に示したようにリング状の弾性
支持体7をハニカム体5に接合8し、それに重ねてもう
1つのリング状の弾性支持体9を外筒12に接合10し
た。弾性支持体7,9はそれぞれ蝋付けで接合した。ハ
ニカム体5に接合したリング状の弾性支持体7は2つの
半円で構成し、半円の端部ではそれぞれ10mmの重なり
を持つように配置して、半円の中間部をハニカム体3に
蝋付けで接合9した。また、固定するリング状の弾性支
持体9をハニカム体3に接合した弾性支持体7に重ねて
巻き付けて外筒12の中に装入し、その一端を外筒12
に蝋付けで接合10した。外筒は、Fe−19wt%C
r−0.4wt%Cu−0.4wt%Nbのフェライト
系ステンレス鋼で、肉厚1.5mm、外径88mmφ、長さ
238mmのものを使用した。得られた触媒コンバーター
を2000ccのガソリンエンジンの排気管の途中に取
り付け、入り側の温度が950℃に達する条件下で、9
00サイクルの冷熱耐久試験を行った。
【0041】また、実験を終了したハニカム体の排ガス
入り側端面の箔を半径方向の中間部分で採取し、箔の中
に残留しているアルミニウム濃度を端面近傍および端面
から2mm内側でX線により定量分析した。その結果を表
1〜表3に示す。端面にアルミニウムを蒸着して富化し
なかったメタル担体は端面に欠けが生じたが、端面にア
ルミニウムを蒸着して富化したメタル担体は欠け等の損
傷が発生せず、また、残留アルミニウムも1%以上あ
り、耐酸化性でも余裕のあることが明らかになった。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】[本発明例2]本発明例1とほぼ同様にし
て、触媒コンバーターを製作した。手順は、最初に厚さ
20μ、幅105mmのステンレス箔を用意し、更にその
一部についてはコルゲート加工して頂部が0.3mmの平
坦部を持ち、平箔と波箔の接触角度が約70度となるよ
うに波箔を製作した。それを使って、直径77mmφ、長
さ105mmの円筒形のハニカム体3を2個製作した。次
に、図3に示したようにリング状の弾性支持体7を、そ
の接合部8のハニカム体3との間に厚さ50μmのニッ
ケル蝋箔を挟んでハニカム体3に巻き付け、それに重ね
てもう1つのリング状の弾性支持体9をその接合部10
における外筒12との間に厚さ50μmのニッケル蝋箔
を挟んで装入した。リング状の弾性支持体は端部ではそ
れぞれ10mm前後の重なりを持つため、外筒12に装入
するときは少し重なりが大きくなるように絞って装入す
ることにより、容易に装入できる。外筒12のサイズ
は、外径が88mmφ、長さ108mm、厚さ1.5mmで材
質は実施例1と同じものである。
【0046】ハニカム体3を外筒12にセットしたうち
の一つには、外筒の両側の端面にアルミニウムを真空蒸
着したFe−20wt%Cr−5wt%Alのフェライ
ト系ステンレス鋼製の直径150mmφで厚さ1.5mmの
ステンレス鋼円板をアルミニウム蒸着面がハニカム端面
を向くように数mmの間隔を設けて配置した。もう一つの
セットには、アルミニウムを真空蒸着した表面にさらに
ランタンを蒸着した前記フェライト系ステンレス鋼製の
直径150mmφで厚さ1.5mmのステンレス鋼円板を蒸
着面がハニカム端面を向くように配置した。以上のよう
にして製作した2セットを真空炉で加熱処理した。残り
一つは普通のセラミック製の敷板にそのままセットし
た。
【0047】4つの担体を真空炉に入れ真空に引いた
後、まず、アルミニウムの真空蒸着を促進するために、
1000℃で30分間保持した後、1180℃まで昇温
して30分間保持して平箔と波箔とを拡散接合させ、同
時にハニカム体3と外筒12間のリング状の弾性支持体
をそれぞれハニカム体、外筒に蝋付けした。
【0048】ハニカム体のアルミニウム濃度は、元の素
材の平均含有量が5%であるのに対して端面から10mm
の領域では明らかに濃度が上昇しており、最大で8%、
最小でも6%に達した。ランタンやミッシュメタルを同
時に蒸着したものは、アルミニウム濃度が6%から8%
に上昇しただけでなく、それぞれランタンやミッシュメ
タル成分が0.1%上昇した。
【0049】また、アルミニウムが蒸着した領域では、
平箔と波箔の接触部のアルミニウム中に箔素材中の鉄と
クロムとが拡散することによって平箔と波箔が他の領域
よりも強く拡散接合していた。また、リング状の弾性支
持体はそれぞれ、蝋付けされていた。その後、活性アル
ミナをハニカム体の全面にコーティングし、白金とパラ
ジウムを担持させた。
【0050】得られた4つの触媒コンバーターを200
0ccのガソリンエンジンの排気管の途中に取り付け、
本発明例1と同様のエンジン耐久試験を行って耐久性を
評価した。また、実験を終了したハニカム体の排ガス入
り側端面の箔を半径方向の中間部分で採取し、箔の中に
残留しているアルミニウム濃度を端面近傍および端面か
ら2mm内側でX線により定量分析した。その結果を表1
〜表3に示したように、端面にアルミニウムやランタ
ン、ミッシュメタル等を蒸着して富化しなかったメタル
担体は端面に欠けが発生したが、端面にアルミニウムや
ランタン、ミッシュメタル等を蒸着して富化したメタル
担体はいずれも20μmの薄い箔を使用しても欠け等の
損傷が発生せず、また、残留アルミニウムも1%以上あ
り、耐酸化性でも余裕のあることが明らかになり、狙い
通りに耐熱性の向上と耐久性の良さが実証できた。
【0051】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明はハニカ
ム体端面およびその近傍に耐熱性、耐酸化性を改善する
元素を真空蒸着でコーティングし、濃度を高めることに
よって耐酸化性を向上させ、極めて優れた耐久性を有す
る金属製触媒コンバーターを経済的に提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】メタル担体の平箔と波箔とを真空炉で加熱して
拡散接合した後の、端面からの距離とアルミニウム含有
量の関係、それをエンジン耐久テストに使用したものの
端面からの距離とアルミニウム含有量の関係の一例を示
す図である。
【図2】ハニカムを構成する平箔と波箔、箔素材のAl
含有量が素材全体の平均値より高められた領域の位置関
係の例を示す図である。
【図3】ハニカム体、外筒、リング状弾性支持体と接合
部の横断面の位置関係の例を示す図である。
【図4】(a)は本発明の端面の平箔と波箔の接触部に
Alを溶射しやすい断面が台形の波箔の形状、(b)は
従来の一般的な技術で製造されている断面がサインカー
ブの形状とを示す図である。
【図5】蒸着方法の説明図である。
【図6】ハニカム体に起こる典型的な損傷例を示す説明
図であり、(a)は健全な例、(b)はズレの損傷発生
例、(c)は欠けの損傷発生例である。
【符号の説明】
1: 波箔 2: 平箔 3: ハニカム体 4: 通気孔 5: 排ガスの流れ方向 6: アルミニウムを真空蒸着した領域 7: ハニカム体に固定するリング状弾性支持体 8: ハニカム体に固定するリング状弾性支持体 9: 外筒に固定するリング状弾性支持体 10: 蝋箔 11: アルミニウム濃度を高めた領域 12: 外筒 13: 台形型波箔の断面形状例 14: サインカーブ型波箔の断面形状例 15: 蒸着用金属 16: 坩堝 17: シールボックス 18: 接合部 19: ズレ 20: 欠け

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムを含有するフェライト系ス
    テンレス鋼よりなる平箔と波箔を巻回して形成するハニ
    カム体において、少なくともその一端面近傍に、耐熱
    性、耐酸化性を改善する元素が真空蒸着によってコーテ
    ィングされた後、当該金属の融点以上の温度でかつ、雰
    囲気の酸化性ガスの分圧が当該金属の蒸気圧以下の雰囲
    気でそのハニカム体が加熱処理され、金属の相互拡散に
    より一体化したハニカム体を有することを特徴とする金
    属製触媒コンバーター。
  2. 【請求項2】 アルミニウムを含有するフェライト系ス
    テンレス鋼よりなる平箔と波箔を巻回して形成するハニ
    カム体において、少なくともその一端面近傍に、耐熱
    性、耐酸化性を改善する元素が真空蒸着によってコーテ
    ィングされた後、当該金属の融点以上の温度でかつ、雰
    囲気の真空度が当該金属の蒸気圧以上の雰囲気でハニカ
    ム体が加熱処理され、金属の相互拡散により一体化する
    とともに平箔と波箔が接合されているハニカム体を有す
    ることを特徴とする金属製触媒コンバーター。
  3. 【請求項3】 耐熱性、耐酸化性を改善する元素がアル
    ミニウムまたはアルミニウム合金、ニオブ、クロムのい
    ずれか一つ以上であることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の金属製触媒コンバーター。
  4. 【請求項4】 耐熱性、耐酸化性を改善する元素に、さ
    らにスカンジウム、イットリウム、ランタンのいずれか
    一つ以上を含有することを特徴とする請求項3に記載の
    金属製触媒コンバーター。
  5. 【請求項5】 耐熱性、耐酸化性を改善する元素に、さ
    らにミッシュメタルを含有することを特徴とする請求項
    3に記載の金属製触媒コンバーター。
  6. 【請求項6】 ハニカム体が、波箔の頂部が幅0.3mm
    以上0.6mm以下の平坦部を持つ断面が台形型で、平箔
    と波箔の接触角度が60度以上であり、端面にアルミニ
    ウムまたはアルミニウム合金を真空蒸着し、しかる後に
    真空炉でアルミニウムまたはアルミニウム合金と箔素材
    との相互拡散により、端面から0.2mm以上の内側まで
    の箔素材のアルミニウム濃度が素材平均濃度より高めら
    れるとともに、端面から0.5mm以上内側までの平箔と
    波箔を接合して構成されていることを特徴とする請求項
    2に記載の金属製触媒コンバーター。
  7. 【請求項7】 平箔と波箔を巻回して、軸方向に多数の
    通気孔を形成し、真空炉で加熱処理され、平箔と波箔と
    が蝋付けまたは拡散接合によって接合されたハニカム体
    を外筒に収納、固定してなるコンバーターを排ガスの通
    路に設置し該排ガスを浄化するための金属製触媒コンバ
    ーターの製造方法において、接合のために加熱処理する
    ときの昇温過程でハニカム体の少なくとも一方の端面お
    よびその近傍に耐熱性、耐酸化性を改善する元素を真空
    蒸着し、さらに接合処理するために高温に保持するとき
    に、蒸着した元素がハニカム体の母材金属と相互拡散に
    より一体化することを特徴とする金属製触媒コンバータ
    ーの製造方法。
  8. 【請求項8】 接合のために加熱処理するときの昇温過
    程でハニカム体の少なくとも一方の端面およびその近傍
    に耐熱性、耐酸化性を改善する元素を真空蒸着させると
    きに、前記端面およびその近傍に、耐熱性、耐酸化性を
    改善する蒸着させたい元素を蒸発させる材料を配置し、
    さらに接合処理するために高温に保持するときに、蒸着
    した元素がハニカム体の母材金属と相互拡散により一体
    化することを特徴とする請求項6に記載の金属製触媒コ
    ンバーターの製造方法。
  9. 【請求項9】 接合のために加熱処理するときの昇温過
    程でハニカム体の少なくとも一方の端面およびその近傍
    に耐熱性、耐酸化性を改善する元素を真空蒸着させると
    きに、前記端面およびその近傍に耐熱性、耐酸化性を改
    善する蒸着させたい元素を高濃度で含有する耐熱性材料
    か、または耐熱性材料の表面に蒸着させたい元素をめっ
    き、溶射、蒸着等によりコーティングした材料を配置
    し、蒸着させたい元素が真空炉内で飛散しないようにハ
    ニカム体の端面と蒸着させたい元素を蒸発させる材料の
    間を耐熱性材料で囲い、さらに接合処理するために高温
    に保持するときに、蒸着した元素がコンバーターの母材
    金属と相互拡散により一体化することを特徴とする請求
    項7に記載の金属製触媒コンバーターの製造方法。
  10. 【請求項10】 ハニカム体の少なくとも一方の端面近
    傍が、その端面より0.2mm以上内側であることを特徴
    とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の金属製触
    媒コンバーター。
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