JPH11216285A - ボビン交換装置 - Google Patents

ボビン交換装置

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JPH11216285A
JPH11216285A JP2211898A JP2211898A JPH11216285A JP H11216285 A JPH11216285 A JP H11216285A JP 2211898 A JP2211898 A JP 2211898A JP 2211898 A JP2211898 A JP 2211898A JP H11216285 A JPH11216285 A JP H11216285A
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bobbin case
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寿信 篠塚
Kazunori Katayama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、下糸のセットされたボビンケー
スを釜まで搬送して装着させるボビン交換装置におい
て、ボビンケースのレバーに下糸を挟んでしまったり、
ボビンケースと釜との間に下糸を挟み込んでしまうとい
った不具合を解消することを目的としている。 【解決手段】 下糸のセットされたボビンケースを着脱
可能に保持する第1保持部r1と、ボビンケースを装着
させるミシン釜Kと、ボビンケースの把持および開放を
行う把持手段2と、この把持手段2を所定の移動経路に
沿って搬送する搬送手段3とを備えたボビン交換装置に
おいて、前記第1保持部のボビンケースから延出した下
糸をレバーを避ける方向に吹き付ける第1エア出力手段
4と、把持手段2に把持されたボビンケースに下糸を該
ボビンケースの開放側の逆方向に吹き付ける第2エア出
力手段とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ボビンケースの
把持および開放を行う把持手段と、この把持手段を所定
の移動経路に沿って搬送する搬送手段とを備えたボビン
交換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、先に、下糸をボビンに自動
的に供給する糸巻き装置(下糸自動供給装置)を開発す
ると共に、この下糸自動供給装置を特開平7−6807
1号において開示している。
【0003】この下糸自動供給装置は、下糸が巻き付け
られるボビンを内部に収容すると共にミシンの釜内に装
着されるボビンケースと、このボビンケースを把持又は
開放可能な把持手段、および、この把持手段を支軸を支
点として回動させると共に支軸の軸線方向に移動可能な
回動アームよりなり、ミシンの釜に対してボビンケース
を出し入れするボビン交換装置と、釜から出されたボビ
ンケース内のボビンに残された残糸を除去する残糸除去
装置と、残糸除去されたボビンに新たに下糸を巻き付け
る下糸巻回装置と、ボビンに巻き付けられた下糸の一端
を該ボビンを保持したボビンケースに糸掛けする糸掛け
機構と、ボビンケースへの糸掛けを完了し下糸供給源に
連なる下糸を切断する糸切り機構とを具備する構成とな
っている。
【0004】この下糸自動供給装置においては、ミシン
の釜内に装着されたボビンケース内のボビンに巻かれた
下糸が消費されて所定巻量以下になったとき、ミシンが
停止され、上記把持手段により釜内からボビンケースを
取り出すとともに既に糸を巻かれているボビンを備えた
別のボビンケースを釜内に装着し、ミシンは再び縫製作
業を開始する。そしてこの再開された縫製作業中に、先
に取り出されたボビンケース内のボビンに残されている
糸を前記残糸除去装置により取り除き、その後、前記糸
巻回装置により所定量の糸を該ボビンに巻き付ける。所
定量の糸が巻き付けられると、前記糸掛け機構により糸
端部がボビンケースの下糸張力調整ばね下に挿通されて
所定の導出部に案内され、その後、その導出部から糸供
給源に連なる糸を前記糸切り機構により切断する。そし
て現在釜内のボビンケースのボビンに巻かれた糸が消費
されると、前回と同様にボビンケースが交換される。前
記糸切り機構による糸切り完了後、ボビンケースを糸巻
き位置から離れた別のボビンケース支持軸(ダミー軸)
に一旦支持し、そのダミー軸からミシンの釜に搬送装着
されるものも知られている。
【0005】前記残糸除去装置の機枠にはボビンを保持
するための保持軸が設けられており、該保持軸は釜に設
けられている周知のボビン保持軸と同様の構成となって
いる。また、前記ダミー軸も同様の構成となっている。
そして、ボビンを保持しているボビンケースには、通
常、横方向にスライドして前記各保持軸に対して係止状
態または解除状態となる係止板と、倒伏位置において前
記係止板を係止状態とし起立することにより解除状態と
するレバーとを有しており、該ボビンケースを釜や糸巻
回装置等に着脱するためのボビン交換装置の把持手段
は、前記レバーを引き起こして起立位置にしながら把持
し、これによりボビンケースは保持軸に対して解除状態
になって把持されており、ボビン交換装置を軸線方向に
移動させることにより着脱可能となる。
【0006】上記ボビンケースを交換するためのボビン
ケース交換装置の動作は次のようになる。即ち、釜内の
ボビンケースが取外された状態で、把持手段を先端に設
けた回動アームが把持手段を残糸除去装置あるいは前記
ダミー位置の保持軸上に装着されたボビンケースに対向
するように回動アームを回動する。次に把持手段が保持
軸に接近するように回動アームを軸線方向に移動する。
その移動時に把持手段がボビンケースの前記レバーを引
き起こしながら把持する。次に回動アームが保持軸から
離れるように軸線方向に移動して残糸除去装置あるいは
ダミー位置からボビンケースを引き離してから、該把持
手段を釜に対向するように回動アームを回動する。次に
把持手段が釜に接近するように回動アームを回動し、釜
内の保持軸にボビンの孔を挿入するようにボビンケース
を釜内に装着する。次に把持手段が前記レバーの把持を
解除してから回動アームを釜から離れるように移動す
る。これにより、前記レバーは倒伏位置となってボビン
ケースは釜内の保持軸上に係止される。これらのボビン
ケースの着脱動作は、残糸除去装置の保持軸に対しても
同様に行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図7(b)に示すよう
に、下糸Lがセットされて使用可能となったボビンケー
ス10は、その糸導出部10dから下糸Lが外部に延出
した状態にある。しかしながら、上記従来のボビン交換
装置では、この延出した下糸Lの制御を行っていなかっ
たため、この下糸Lの位置がばらつき、把持手段がボビ
ンケース10を把持しにいく際に、把持手段とボビンケ
ース10の間にこの下糸Lを挟んでしまうことがあっ
た。
【0008】把持手段とボビンケース10の間に下糸L
が挟まれると、把持手段がボビンケース10のレバー1
0bを引いてラッチする際(図4参照)に、上記下糸L
がレバー10bとボビンケース本体との間に入り込んで
しまう。そして、この状態で、該ボビンケース10を釜
まで搬送し、レバー10bを開放して釜内に装着する
と、図7(c)に示すように、上記下糸Lがボビンケー
ス本体とレバー10bとの間に挟まれた状態で装着され
てしまう。このような状態になった場合、釜が回転して
も上糸と下糸が絡まないため、縫製処理が行えない。
【0009】また、把持手段とボビンケース10との間
に延出した下糸Lが挟み込まれなかった場合でも、図7
(d),(e)に示すように、下糸のセットされたボビ
ンケース10を釜Kに搬送・装着しにいく際、ボビンケ
ース10から延出した下糸Lがボビンケース10の開放
面10f側にまわり込んで、該下糸Lをボビンケース1
0と釜Kとの間に挟み込んでしまう場合がある。
【0010】下糸Lをボビンケース10と釜Kとの間に
挟み込んでしまうと、例えば下糸Lが太い場合、ボビン
ケース10がつまってしまい釜K内に入っていかず、ボ
ビン交換装置がロックしてしまったり、ボビンケース1
0が釜K内に入った場合でも、下糸の位置不良により縫
製処理が出来ないという不具合を生じさせる。
【0011】この発明は、上記課題を解決するためにな
されたもので、下糸のセットされたボビンケースを釜ま
で搬送して装着させるボビン交換装置において、ボビン
ケースのレバーに下糸を挟んでしまったり、ボビンケー
スと釜との間に下糸を挟み込んでしまうといった不具合
を解消することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、下糸のセットされたボビン
ケースを着脱可能に保持する第1保持部と、ボビンケー
スの把持および開放を行う把持手段と、この把持手段を
所定の移動経路に沿って搬送する搬送手段とを備えたボ
ビン交換装置において、前記第1保持部に保持されたボ
ビンケースに対し、該ボビンケースから延出した下糸を
該ボビンケースのレバーを避ける方向に吹き付けるエア
出力を行う第1エア出力手段と、前記搬送手段の搬送に
より前記把持手段が前記ボビンケースを把持する前に前
記第1エア出力手段からエア出力を行わせる制御手段と
を備えた構成とした。
【0013】この請求項1記載の発明によれば、上記第
1エア出力手段のエア出力によりボビンケースから延出
した下糸がボビンケースのレバーを避ける方向に吹き付
けられ、この状態で把持手段がボビンケースを把持する
ので、該ボビンケースの装着時に下糸がレバーとボビン
ケース本体との間に挟み込まれるといった従来の不具合
を解消することが出来る。
【0014】ここで、第1エア出力手段は、例えば、保
持されたボビンケースの側方から、ボビンの回転軸にほ
ぼ垂直で且つ下糸の導出部におけるボビンケース周側面
の接線方向にエアを吹き付ける構成や、ボビンのレバー
側からボビンに向けてエアを吹き付ける構成など、下糸
がレバーを避ける方向に吹き付けられればどのような構
成でも良い。
【0015】請求項2記載の発明は、下糸のセットされ
たボビンケースを装着するミシン釜と、ボビンケースの
把持および開放を行う把持手段と、この把持手段を所定
の移動経路に沿って搬送する搬送手段とを備えたボビン
交換装置において、前記把持手段に把持されたボビンケ
ースに対し、該ボビンケースから延出した下糸を該ボビ
ンケースの開放側の逆方向に吹き付けるエア出力を行う
第2エア出力手段と、前記搬送手段の搬送により前記把
持手段が前記ボビンケースを前記ミシン釜に装着させる
前に前記第2エア出力手段からエア出力を行わせる制御
手段とを備えた構成とした。
【0016】この請求項2記載の発明によれば、上記第
2エア出力手段のエア出力によりボビンケースから延出
した下糸がボビンケースの開放側の逆方向に吹き付けら
れ、この状態で把持手段がボビンケースを釜に装着しに
いくので、このボビンケースの装着時に下糸がボビンケ
ースと釜との間に挟み込まれるといった従来の不具合を
解消することが出来る。
【0017】ここで、第2エア出力手段は、例えば、ボ
ビンケースの開放側からボビンに向けてエアを吹き付け
る構成など、下糸が開放側を避ける方向に吹き付けられ
ればどのような構成でも良い。また、第2エア出力手段
からエア出力を行わせるタイミングは、特に限定される
ものでなく、ボビン把持手段がボビンケースを把持して
から釜に収容するまでの間であれば何時でもよい。
【0018】請求項3記載の発明は、下糸のセットされ
たボビンケースが着脱可能に保持された第1保持部と、
ボビンケースを装着させるミシン釜と、ボビンケースの
把持および開放を行う把持手段と、この把持手段を所定
の移動経路に沿って搬送する搬送手段とを備えたボビン
交換装置において、前記第1保持部に保持されたボビン
ケースに対し、該ボビンケースから延出した下糸を該ボ
ビンケースのレバーを避ける方向に吹き付けるエア出力
を行う第1エア出力手段と、前記把持手段に把持された
ボビンケースに対し、該ボビンケースから延出した下糸
を該ボビンケースの開放側の逆方向に吹き付けるエア出
力を行う第2エア出力手段と、前記搬送手段の搬送によ
り前記把持手段が前記ボビンケースを把持しにくる前に
前記第1エア出力手段からエア出力を行わせ、前記搬送
手段の搬送により前記把持手段が前記ボビンケースを前
記ミシン釜に装着させる以前に前記第2エア出力手段か
らエア出力を行わせる制御手段とを備えた構成とした。
【0019】この請求項3記載の発明によれば、請求項
1と2記載の発明の作用効果が合わさり、ボビンケース
交換時の下糸の挟み込みによる不具合を全て解消するこ
とが出来る。
【0020】請求項4記載の発明は、請求項2又は3記
載のボビン交換装置において、前記搬送手段は、前記把
持手段をボビンの回転軸との直交平面上に移動可能と
し、且つ、前記回転軸の軸線方向に移動可能な構成であ
り、前記制御手段が前記第2エア出力手段からエア出力
を行わせるタイミングが、前記把持手段がボビンケース
を把持してから前記搬送手段が前記直交平面上を移動し
始めるまでの間に設定してある構成とした。
【0021】一般に、出力されたエアは反射等により離
れた位置で乱気流となりかねず、一度所望の位置に下糸
を送った場合でも、上記乱気流により再び所望の位置か
らずれてしまうことが考えられる。そこで、この請求項
4記載の発明によれば、第2エア出力手段からのエア出
力のタイミングを、把持手段がボビンケースを把持して
から上記軸線方向の移動中のみに限定し、上記直交平面
上の運動中にエア出力を行わないようにしたので、上記
軸線方向の移動中に下糸が所望の配置状態(例えば把持
手段に下糸が乗った状態)になった後、乱気流により下
糸が再びボビンケースの開放側に戻されるといった不具
合を生じることなく、上記所望の状態のまま上記直交平
面上を運動してボビンケースを釜まで搬送・装着するこ
とが出来る。
【0022】請求項5記載の発明は、請求項3記載のボ
ビン交換装置において、前記制御手段が、第1エア出力
手段からのエア出力を、第2エア出力手段のエア出力開
始前に終了する構成とした。
【0023】この請求項5記載の発明によれば、第1エ
ア出力手段のエア出力により第2エア出力手段のエア出
力を乱すことがなく、ボビンケースの装着時に下糸がレ
バーとボビンケース本体またはボビンケース本体と釜と
の間に下糸を挟み込むことがなく、常に確実にボビンケ
ースの交換が行える。
【0024】請求項6記載の発明は、請求項1又は3記
載のボビン交換装置において、前記搬送手段が、前記把
持手段をボビンの回転軸との直交平面上に移動可能と
し、且つ、前記回転軸の軸線方向に移動可能な構成であ
り、前記制御手段が、前記第1エア出力手段からエア出
力を、前記把持手段が前記軸線方向に移動してボビンケ
ースを把持してから、前記把持手段が前記軸線方向に後
退し始める前までの間に終了する構成とした。
【0025】この請求項6の発明によれば、前記制御手
段が、前記第1エア出力手段からエア出力を前記把持手
段が前記軸線方向に移動してボビンケースを把持してか
ら、前記把持手段が前記軸線方向に後退し始める前まで
の間に終了する構成としたので、把持手段がボビンケー
スを把持する間中、第1エア出力手段からのエア出力が
行われ、ボビンケースの把持中、ボビンケースから延出
する下糸がボビンケースのレバーとボビンケース本体部
との間に入り込むといった従来の不具合が確実に防止さ
れ、さらに第2エア出力手段のエア出力に影響を与えな
いから、ボビンケースと釜との間に下糸が入り込むこと
も防止でき、従って、ボビンケースの装着時に下糸がレ
バーとボビンケース本体との間に挟み込まれるといった
従来の不具合を確実に解消することが出来る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図1〜図7の図面を参照しながら説明する。図1
は、この実施の形態のボビン交換装置が備わる下糸自動
供給装置100の正面図である。同図中、Nはミシン
針、Kはミシン釜、Tはミシンベッドである。この下糸
自動供給装置100は、ミシン釜K内のボビンの下糸が
消費されて所定量より少なくなった場合に、ミシン釜K
内のボビンおよびボビンケースを自動的に下糸のセット
されたボビンおよびボビンケースと交換すると共に、下
糸の消費されたボビンおよびボビンケースに自動的に下
糸を供給する装置である。
【0027】この下糸自動供給装置100は、ボビンケ
ースを把持する把持手段2(チャックとも呼ぶ)、この
把持手段2を支軸3aを支点として回動させたり支軸3
aの軸線方向に直動させる回動アーム3、第1および第
2エア出力手段4,5、図示略の残糸除去装置、並び
に、下糸巻回装置等から構成される。図1中、Aは下糸
のセットされたボビンおよびボビンケースを収容するダ
ミー位置、Bは残糸除去装置によりボビンの下糸の残り
を除去するための残糸除去位置、Cはボビンに下糸を巻
き付ける下糸巻回位置であり、ミシン釜K内やダミー位
置A並びに残糸除去位置Bには、ボビンおよびボビンケ
ースを保持する保持軸r0〜r2が設けられ、下糸巻回
位置Cにはボビンケースに収容されているボビンを回転
させるボビン回転手段60が設けられている。
【0028】これらの内、本発明の実施の形態であるボ
ビン交換装置は、ボビンケース把持手段2、回動アーム
3、ダミー位置A、ミシン釜K、第1第2エア出力手段
4,5等から構成されるものである。
【0029】図2には、上記第1および第2エア出力手
段4,5を示す要部斜視図を、図3には、第1エア出力
手段と第2エア出力手段からのエアの方向を示す説明図
を、図4には、ボビンケース把持手段2がボビンケース
10を把持する一連の過程(a)〜(d)の側面図をそ
れぞれ示す。
【0030】上記ボビン交換装置の把持手段2は、例え
ば図4に示すように、ベース23に、ボビンケース10
のレバー10bを引き寄せるネイル22や、このネイル
22を駆動するソレノイド21等を取り付けて構成され
る。ネイル22は回動ピン22bを中心に回動可能にベ
ース23に取り付けられており、ソレノイド21の作動
子21aはネイル22の長孔に接続されている可動軸2
2cを介してネイル21に連結されている。
【0031】このような構成の把持手段2によれば、図
4(a)〜(d)に示すように、回動アーム3の直動に
より把持手段2のベース23がボビンケース10に当接
した後、ソレノイド21が作動して作動子21aを引く
ことで、ネイル21が回動してその先端部22aが矢印
uの軌道で移動する一方、このネイル21の先端部22
aに引っ掛けられてボビンケース10のレバー10bが
矢印vの軌道を描いて開かれる(同図(b))。このレ
バー10bを開くことで、保持軸r0〜r2によるボビ
ンケース10の保持が解除される。そして、ボビンケー
ス10のレバー10bがネイル22の先端部22aとベ
ース23の把持部23aとで挟まれて、ボビンケース1
0が把持手段2に把持され(同図(c))、その後、回
動アーム3が逆方向に直動することでボビンケース10
が保持軸r0〜r2から取り外される(同図(d))よ
うになっている。
【0032】ボビン交換装置の回動アーム3は、回動用
のモータ31(図5)と直動用のソレノイド32(図
5)とを備え、これらモータ31およびソレノイド32
の駆動により、支軸3a(保持軸r0〜r2やボビンの
回転軸線と同方向に設けられている。)を中心に回動、
並びに、該支軸3aに沿って直動可能に構成されてい
る。
【0033】第1エア出力手段4は、図2にも示すよう
に、エアパイプ4a、ノズル4b、および第1電磁弁4
c等から構成され、電磁弁4cの開閉により図示しない
コンプレッサからエア配管6に供給されるエアをノズル
4bから出力/非出力するようになっている。上記ノズ
ル4bは、上述のダミー位置Aの側方に設けられ、ダミ
ー位置Aに保持されたボビンケース10に対し側方から
エアを出力して、ボビンケース10の糸導出部10dか
ら延出する下糸をレバー10bを避ける方向に吹き付け
るように設けられている。詳細には、ノズル4bは、ボ
ビン保持軸r1にほぼ直交し、且つ、ボビンケース10
周側面のほぼ接線方向を向いて、ボビンケース10の開
口部10aの反対側に取り付けられている。このノズル
4bの向きにより図3の矢印w1の方向、即ち、ボビン
保持軸r1にほぼ直交し、糸導出部10dにおけるボビ
ンケース10周側面の接線方向に、エア出力が行われ
る。
【0034】第2エア出力手段5は、図2にも示すよう
に、エアパイプ5a、ノズル5b、および第2電磁弁5
c等から構成され、電磁弁5cの開閉により図示しない
コンプレッサからエア配管6に供給されるエアをノズル
5bから出力/非出力するようになっている。上記ノズ
ル5bは、上述のダミー位置Aの近傍に設けられ、ダミ
ー位置Aに保持されたボビンケース10に対し奥方(ボ
ビンケース10の開放面側)からエアを出力して、ボビ
ンケース10の糸導出部10dから延出する下糸をボビ
ンケース10開放面の逆方向に吹き付けるように設けら
れている。詳細には、ノズル5bは、ボビン保持軸r1
とほぼ同方向を向いて、ボビンケース10の開放面側で
且つ張力調整バネ10cの先端より開口部10a側に取
り付けられている。このノズル5bの向きにより図3の
矢印w2の方向、即ち、ボビンケース10から下糸張力
調整バネ10cの先端側に少し離れた位置で且つボビン
保持軸r1とほぼ同じ方向に、エア出力が行われる。
【0035】図5には、上記ボビン交換装置の制御を行
う制御回路40のブロック図を示す。ボビン交換装置の
制御回路40は、シーケンス処理手段41、モータ制御
回路42、モータ駆動手段43、回動アーム3直動用の
ソレノイド制御手段45およびソレノイド駆動手段4
6、把持手段2のネイル22の駆動用のソレノイド制御
手段54およびソレノイド駆動手段55、エア制御手段
48、チャック移動位置検知手段51、および、チャッ
ク前後位置検知手段52等から構成される。
【0036】シーケンス制御手段41は、CPU(Cent
ral Processing Unit )、RAM(Random Access Memo
ry)およびROM(Read Only Memory)を備え、ボビン
交換処理のシーケンス処理を行うものである。このシー
ケンス制御手段41には、回動アーム3を回動させるモ
ータ31や回動アーム3を直動させるソレノイド32
が、それぞれモータ制御回路42やモータ駆動手段43
並びにソレノイド制御手段45やソレノイド駆動手段4
6を介して接続され、また、把持手段2のネイル22を
駆動するソレノイド21が、ソレノイド制御手段54や
ソレノイド駆動手段55を介して接続され、このシーケ
ンス制御手段41により、これらモータ31やソレノイ
ド32並びにネイル22駆動用のソレノイド21の駆動
制御が行われるようになっている。また、上記モータ3
1やソレノイド32の駆動量を示す信号がチャック移動
位置検知手段51やチャック前後位置検知手段52を介
してシーケンス制御手段41に入力されるようになって
いる。また、このシーケンス制御手段41には、エア制
御手段48を介して、第1エア出力手段4の第1電磁弁
4cと第2エア出力手段5の第2電磁弁5cとが接続さ
れており、このシーケンス制御手段41により、第1エ
ア出力手段4および第2エア出力手段5からのエア出力
の制御が行われるようになっている。
【0037】次に、上記構成の下糸自動供給装置100
により行われる下糸自動供給処理について説明する。特
に、ボビン交換装置により行われる上記下糸自動供給処
理中のボビン交換処理については、図6のフローチャー
トを参照しながら詳細に説明する。
【0038】下糸自動供給処理は、縫製中に釜K中のボ
ビンから下糸が消費されて所定量以下になると開始さ
れ、先ず始めに、釜K中のボビンおよびボビンケースを
取り外して下糸のセットされたボビンおよびボビンケー
スを釜K中に装着するボビン交換処理が行われる。この
ボビン交換処理の開始時には、予め下糸がセットされた
ボビンおよびボビンケースがダミー位置Aに保持された
状態にある。
【0039】図6には、ボビン交換装置の制御部により
行われるボビン交換処理のフローチャートを示す。な
お、同図中、把持手段2のことをチャックと呼び、釜内
に装着されている下糸の不足したボビンケースにB1の
符号を、下糸がセットされダミー位置に保持されている
ボビンケースにB2の符号を振っている。
【0040】図6に示すように、このボビン交換処理が
開始されると、先ず、ステップS1において、回動アー
ム3の回動用モータ31を所定量駆動させて把持手段2
を釜Kの対向位置まで回動させる。次いで、ステップS
2において、回動アーム3の直動用のソレノイド32を
所定量駆動させて把持手段2を釜K内のボビンケースB
1まで到達させると共に、ネイル22駆動用のソレノイ
ド21を駆動させてボビンケースB1を把持する。そし
て、回動アーム3の直動用ソレノイド32を逆駆動させ
てボビンケースを釜K内から取り出し、その後、ステッ
プS3に移行する。
【0041】ステップS3では、回動用モータ31の駆
動により、把持したボビンケースB1を残糸除去位置B
(図1)の対向位置まで移動してステップS4に移行す
る。ステップS4では、回動アーム3の直動用ソレノイ
ド32の駆動により把持しているボビンケースB1を残
糸除去位置Bの保持軸r2に挿入すると共に、ネイル2
2駆動用のソレノイド21を駆動させて、ボビンケース
B1の把持を解除すると共に、ボビンケースB1を保持
軸r2へ保持させる。そして、ステップS5に移行す
る。
【0042】ステップS5では、回動アーム3の回動用
モータ31を所定量駆動させて、空の把持手段2をダミ
ー位置A(下糸のセットされたボビンおよびボビンケー
スB2が保持されている)の対向位置まで移動させ、ス
テップS6に移行する。ステップS6では、第1電磁弁
4cを開いて、第1エア出力手段4からエア出力を開始
させ、エア出力を続行したままステップS7に移行す
る。ステップS7では、回動アーム3の直動用ソレノイ
ド32の駆動により把持手段2をボビンケースB2に到
達させた後、ネイル22駆動用のソレノイド21を駆動
させてボビンB2を把持する。そして、ステップS8に
移行する。ステップS8では、第1電磁弁4cを閉じ
て、第1エア出力手段4からエア出力を終了させ、ステ
ップS9に移行する。
【0043】つまり、上記ステップS6〜ステップS8
の処理により、把持手段2がボビンケースB2の対向位
置からボビンケースB2側に直動しレバー10bを開い
て把持するまでの間、第1エア出力手段4からのエア出
力により、ボビンケースB2の糸導出部10dから延出
している下糸が、前述の矢印w1(図3)の方向に吹き
付けられるので、上記下糸が把持手段2のネイル22に
掛けられてボビンケースB2と把持手段2との間に入り
込んでしまうという不具合が回避される。
【0044】ステップS9では、第2電磁弁5cを開い
て、第2エア出力手段5からエア出力を開始させ、エア
出力を続行したままステップS10に移行する。ステッ
プS10では、回動アーム3の直動用ソレノイド32を
逆駆動させ、ボビンケースB2を把持した把持手段2を
引き戻して、ボビンケースB2をダミー位置Aから取り
外す。そして、ステップS11に移行する。ステップS
11では、第2電磁弁5cを閉じて、第2エア出力手段
5からエア出力を終了させ、ステップS12に移行す
る。次いで、ステップS12において、回動アーム3の
回動用モータ31を所定量駆動させて、把持したボビン
ケースB2を釜K(図1)の対向位置まで移動してステ
ップS13に移行する。
【0045】つまり、上記ステップS9〜ステップS1
1の処理により、把持手段2がボビンケースB2を把持
した後、直動して引き戻り、次の回動を始める前におい
て、第2エア出力手段5からのエア出力により、ボビン
ケースB2の糸導出部10dから延出している下糸が、
前述の矢印w2(図3)の方向に吹き付けられて、下糸
が把持手段2の上に乗っかった状態になる。また、把持
手段2の上に乗っからなくても、ボビンケースB2の開
放面の逆側に吹き付けられた状態になる。従って、この
状態のままボビンケースB2を釜Kに装着することで、
下糸が釜KとボビンケースB2との間に挟み込まれると
いった不具合が回避される。また、上記ステップS1
1,S12の処理により、第2エア出力手段5からのエ
ア出力が停止した上で把持手段2が回動を開始するの
で、第2エア出力手段5からのエアの反射等により、把
持手段2の回動中に下糸がボビンケースB2の開放面側
に戻ってしまうといった不具合が回避される。
【0046】ステップS13では、回動アーム3の直動
用ソレノイド32の駆動により把持しているボビンケー
スB1を釜Kの保持軸r0に挿入すると共に、ネイル2
2駆動用のソレノイド21を逆駆動させて、ボビンケー
スB2の把持を解除すると共に、ボビンケースB2を保
持軸r0へ保持させる。そして、このボビン交換処理を
終了して、下糸自動供給処理の次のステップに移行す
る。
【0047】上記ボビン交換処理が終了すると、次い
で、残糸除去処理が開始され、残糸除去位置Bに保持さ
れたボビンケース10に対し、図示略の残糸除去装置が
動作して、ボビンケース10内のボビン15に残された
下糸を抜き取る処理が行われる。残糸除去処理が終了す
ると、次いで、ボビン交換装置により、残糸除去位置B
から下糸巻回位置Cまでボビンケース10が移動され
る。そして、図示略の下糸巻回装置により、下糸巻回処
理が開始され、ボビン15に下糸が巻かれると共にボビ
ンケース10の下糸張力調整バネ10cの間に下糸が通
されて糸導出部10dまで導かれ、この導出され下糸供
給源に連なる下糸を糸切り装置により切断し、これによ
りボビンケース10およびボビン15が使用可能な状態
にされる。
【0048】下糸巻回処理が終了すると、ボビン交換装
置により、下糸がセットされたボビン15およびボビン
ケース10が下糸巻回位置Cからダミー位置Aに移動さ
れる。そして、釜K内のボビンから下糸が消費されて所
定量以下になるのを待機して、釜K内のボビンの下糸が
所定量以下になったことに基づき次の下糸自動供給処理
が開始される。
【0049】以上のように、この実施の形態のボビン交
換装置によれば、第1エア出力手段4のエア出力により
ボビンケース10から延出した下糸がボビンケース10
のレバーを避ける方向に吹き付けられ、この状態で把持
手段2がボビンケース10を把持するので、該ボビンケ
ース10の装着時に下糸がレバー10bとボビンケース
本体との間に挟み込まれるといった従来の不具合を解消
することが出来る。更に、第2エア出力手段5のエア出
力によりボビンケース10から延出した下糸がボビンケ
ース10の開放面10f(図7(e))の逆方向に吹き
付けられ、この状態で把持手段2がボビンケース10を
釜Kに装着しにいくので、この装着時に下糸がボビンケ
ース10と釜Kとの間に挟み込まれるといった従来の不
具合を解消することが出来る。また、第2エア出力手段
5からのエア出力のタイミングを、把持手段2がボビン
ケース10を把持してから支軸3aの軸線方向の移動中
のみに限定し、回動方向の移動中にエア出力を行わない
ようにしたので、第2エア出力手段5からのエア出力が
反射されてボビンケース10に当たり、下糸が再びボビ
ンケース10の開放面10f側に戻されるといった不具
合が回避される。
【0050】なお、本発明は、この実施の形態のボビン
交換装置に限られるものではなく、例えば、第1エア出
力手段および第2エア出力手段のエアの出力方向や出力
位置は、具体的に示したこの実施の形態の例に限られ
ず、第1エア出力手段は下糸がボビンケースのレバーを
避ける方向、第2エア出力手段は下糸をボビンケースの
開放面の逆側に誘導する方向であれば、どのような位置
および方向であっても良い。また、第1エア出力手段の
エア出力タイミングは、把持手段がボビンケースを把持
する直前から把持する最中にかけてでなく、例えば、ボ
ビンケースがダミー位置に保持された直後から把持手段
の移動完了後までとしたり、又は、把持手段の移動開始
直後から把持手段がボビンケースを把持した直後までと
しても良い。また、第2エア出力手段のエア出力タイミ
ングは、例えば、第2エア出力手段のエア出力位置に応
じて様々に変更可能である。即ち、エア出力位置を釜の
周辺とすることで釜装着直前に出力タイミングをとるこ
とが出来るし、エア出力位置を釜Kとダミー位置Aとの
中間とすることで、ダミー位置Aから釜Kまでの回動移
動中に出力タイミングをとることも出来る。その他、具
体的に示したボビン交換装置の細部構造、並びに、下糸
自動供給装置のボビン交換装置以外の装置等は、発明の
趣旨に逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0051】[その他の実施の形態]図8には、ボビン
交換装置に設けられた糸端保持部材を説明する図を示
す。同図(a)は回動アーム3および把持手段2の側面
図、(b)はその上面図である。この実施の形態のボビ
ン交換装置は、先の実施の形態のボビン交換装置に、後
述の糸端保持部材70を設けたものであり、その他の構
成および制御内容については、先のボビン交換装置と同
様のものである。従って、同様の構成および制御内容に
ついては、同符号を付して説明を省略する。
【0052】糸端保持部材70は、第2エア出力手段5
のエア出力で、ボビンケース10の開放面の逆方向に吹
き付けられた下糸Lを引っ掛けて保持するためのもの
で、例えば紙やすり等の大きな摩擦係数を有する部材、
或いは、例えばたわしや歯ブラシやファスナー等の下糸
を引っ掛けやすい櫛状部材などから構成され、把持手段
2(又は回動アーム3)における第2エア出力手段5か
ら出力されるエア流の下流側に設置されている。また、
上記糸端保持部材70による糸の保持力はさほど強くな
く、ボビンケース10が釜Kに装着されて把持手段2か
ら離されていくときには、下糸Lがボビン15から繰り
出されることなく糸端保持部材70から外れる程度の引
っ掛かり強度となっている。
【0053】この糸端保持部材70が設けられたボビン
交換装置によれば、上述のステップS9〜S11におい
て行われる第2エア出力手段5からのエア出力により、
ボビンケース10の糸導出部10dから延出する下糸L
がボビンケース10の開放面の逆方向に吹き付けられ
て、糸端保持部材70上に吹き飛ばされる。そして、該
下糸Lが糸端保持部材70上に引っ掛けられて保持され
る。その後、上述のステップS12において回動アーム
3が動いてボビンケース10を釜Kまで移動させるが、
この間、下糸Lの糸端側は糸端保持部材70に保持され
糸暴れが防止される。そして、ステップS13において
ボビンケース10が釜Kに装着されて把持手段2がボビ
ンケース10から離隔される際、この離隔に伴って下糸
Lがボビンケース10から引き出されることなく糸端保
持部材70から外される。
【0054】以上のように、この実施の形態のボビン交
換装置によれば、糸端保持部材70により、把持手段2
の回動中にボビンケース10から延出した下糸Lの糸暴
れが防止されるので、ボビンケース10を釜Kへの装着
する前に下糸Lが釜Kの開放面側に移動してしまうとい
った従来の不具合を、より確実に防止することが出来
る。
【0055】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、第1エア
出力手段のエア出力によりボビンケースから延出した下
糸がボビンケースのレバーを避ける方向に吹き付けら
れ、この状態で把持手段がボビンケースを把持するの
で、該ボビンケースの装着時に下糸がレバーとボビンケ
ース本体との間に挟み込まれるといった従来の不具合を
解消することが出来る。
【0056】請求項2記載の発明によれば、上記第2エ
ア出力手段のエア出力によりボビンケースから延出した
下糸がボビンケースの開放側の逆方向に吹き付けられ、
この状態で把持手段がボビンケースを釜に装着しにいく
ので、このボビンケースの装着時に下糸がボビンケース
と釜との間に挟み込まれるといった従来の不具合を解消
することが出来る。
【0057】請求項3記載の発明によれば、請求項1と
2記載の発明の作用効果が合わさって、ボビンケース交
換時の下糸の挟み込みによる不具合を全て解消すること
が出来る。
【0058】請求項4記載の発明によれば、第2エア出
力手段からのエア出力のタイミングを、把持手段がボビ
ンケースを把持してから軸線方向の移動中のみに限定
し、回動方向の運動中にエア出力を行わないようにした
ので、軸線方向の移動中に下糸が所望の配置(例えば把
持手段に下糸が乗った状態)になった後、乱気流により
下糸が再びボビンケースの開放側に戻されるといった不
具合を生じることなく、上記所望の配置のまま回動して
ボビンケースを釜まで搬送・装着することが出来る。
【0059】請求項5記載の発明によれば、第1エア出
力手段からのエア出力を、第2エア出力手段のエア出力
開始前に終了する構成としたので、第1エア出力手段の
エア出力により第2エア出力手段のエア出力を乱すこと
がなく、ボビンケースの装着時に下糸がレバーとボビン
ケース本体またはボビンケース本体と釜との間に下糸を
挟み込むことがなく、常に確実にボビンケースの交換が
行える。
【0060】請求項6の発明によれば、前記第1エア出
力手段からエア出力を、前記把持手段が前記軸線方向に
移動してボビンケースを把持してから、前記把持手段が
前記軸線方向に後退し始める前までの間に終了する構成
としたので、把持手段がボビンケースを把持する間中、
第1エア出力手段からのエア出力が行われ、ボビンケー
スの把持中、ボビンケースから延出する下糸がボビンケ
ースのレバーとボビンケース本体部との間に入り込むと
いった従来の不具合が確実に防止され、さらに第2エア
出力手段のエア出力に影響を与えないから、ボビンケー
スと釜との間に下糸が入り込むことも防止でき、従っ
て、ボビンケースの装着時に下糸がレバーとボビンケー
ス本体との間に挟み込まれるといった従来の不具合を確
実に解消することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のボビン交換装置が備え付けられた下糸
自動供給装置を示す正面図である。
【図2】ボビン交換装置におけるエア出力手段を示す要
部斜視図である。
【図3】第1エア出力部と第2エア出力部からのエアの
方向を示す説明図である。
【図4】ボビン交換装置の把持手段がボビンケースを把
持する一連の過程(a)〜(d)を示す側面図である。
【図5】ボビン交換装置の制御部の構成を示すブロック
図である。
【図6】ボビン交換装置の制御部により行われるボビン
ケース交換処理の処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図7】ボビンケースとボビンケースから延出する下糸
の関係を示す説明図である。
【図8】ボビン交換装置に設けられた糸端保持部材を示
すもので、(a)は回動アームおよび把持手段の側面
図、(b)はその上面図である。
【符号の説明】
2 把持手段 3 回動アーム(搬送手段) 4 第1エア出力手段 4c 第1電磁弁 5 第2エア出力手段 5c 第2電磁弁 10 ボビンケース 10a 開口部 10b ボビンケースのレバー 10c 下糸張力バネ 10d 下糸導出部 10f ボビンケースの開放面 K 釜 r0〜r2 保持軸 A ダミー位置 B 残糸除去位置 C 下糸巻回位置 31 回動アームの回動用モータ 32 回動アームの直動用ソレノイド 40 制御回路 41 シーケンス制御手段 70 糸端保持部材 100 下糸自動供給装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下糸のセットされたボビンケースを着脱
    可能に保持する第1保持部と、 ボビンケースの把持および開放を行う把持手段と、 この把持手段を所定の移動経路に沿って搬送する搬送手
    段とを備えたボビン交換装置において、 前記第1保持部に保持されたボビンケースに対し、該ボ
    ビンケースから延出した下糸を該ボビンケースのレバー
    を避ける方向に吹き付けるエア出力を行う第1エア出力
    手段と、 前記搬送手段の搬送により前記把持手段が前記ボビンケ
    ースを把持する前に前記第1エア出力手段からエア出力
    を行わせる制御手段とを備えたことを特徴とするボビン
    交換装置。
  2. 【請求項2】 下糸のセットされたボビンケースを装着
    するミシン釜と、 ボビンケースの把持および開放を行う把持手段と、 この把持手段を所定の移動経路に沿って搬送する搬送手
    段とを備えたボビン交換装置において、 前記把持手段に把持されたボビンケースに対し、該ボビ
    ンケースから延出した下糸を該ボビンケースの開放側の
    逆方向に吹き付けるエア出力を行う第2エア出力手段
    と、 前記搬送手段の搬送により前記把持手段が前記ボビンケ
    ースを前記ミシン釜に装着させる前に前記第2エア出力
    手段からエア出力を行わせる制御手段とを備えたことを
    特徴とするボビン交換装置。
  3. 【請求項3】 下糸のセットされたボビンケースが着脱
    可能に保持された第1保持部と、 ボビンケースを装着させるミシン釜と、 ボビンケースの把持および開放を行う把持手段と、 この把持手段を所定の移動経路に沿って搬送する搬送手
    段とを備えたボビン交換装置において、 前記第1保持部に保持されたボビンケースに対し、該ボ
    ビンケースから延出した下糸を該ボビンケースのレバー
    を避ける方向に吹き付けるエア出力を行う第1エア出力
    手段と、 前記把持手段に把持されたボビンケースに対し、該ボビ
    ンケースから延出した下糸を該ボビンケースの開放側の
    逆方向に吹き付けるエア出力を行う第2エア出力手段
    と、 前記搬送手段の搬送により前記把持手段が前記ボビンケ
    ースを把持しにくる前に前記第1エア出力手段からエア
    出力を行わせ、前記搬送手段の搬送により前記把持手段
    が前記ボビンケースを前記ミシン釜に装着させる以前に
    前記第2エア出力手段からエア出力を行わせる制御手段
    とを備えたことを特徴とするボビン交換装置。
  4. 【請求項4】 前記搬送手段は、前記把持手段をボビン
    の回転軸との直交平面上に移動可能とし、且つ、前記回
    転軸の軸線方向に移動可能な構成であり、 前記制御手段が前記第2エア出力手段からエア出力を行
    わせるタイミングは、前記把持手段がボビンケースを把
    持してから前記搬送手段が前記直交平面上を移動し始め
    るまでの間であることを特徴とする請求項2又は3記載
    のボビン交換装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段が、第1エア出力手段から
    のエア出力を、第2エア出力手段のエア出力開始前に終
    了することを特徴とした請求項3記載のボビン交換装
    置。
  6. 【請求項6】 前記搬送手段は、前記把持手段をボビン
    の回転軸との直交平面上に移動可能とし、且つ、前記回
    転軸の軸線方向に移動可能な構成であり、 前記制御手段が、前記第1エア出力手段からエア出力
    を、前記把持手段が前記軸線方向に移動してボビンケー
    スを把持してから、前記把持手段が前記軸線方向に後退
    し始める前までの間に終了することを特徴とする請求項
    1又は3記載のボビン交換装置。
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