JPH11215633A - 動力張線器の電線跳ね防止装置 - Google Patents

動力張線器の電線跳ね防止装置

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JPH11215633A
JPH11215633A JP2637998A JP2637998A JPH11215633A JP H11215633 A JPH11215633 A JP H11215633A JP 2637998 A JP2637998 A JP 2637998A JP 2637998 A JP2637998 A JP 2637998A JP H11215633 A JPH11215633 A JP H11215633A
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JP
Japan
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electric wire
wire
holder
power
drawer
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Application number
JP2637998A
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English (en)
Inventor
Yoshinaga Maruyama
佳長 丸山
Yoshitaka Nagatome
佳隆 永留
Takenari Tokunaga
丈成 徳永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Kyushu Electric Power Co Inc
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Kyushu Electric Power Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動力張線器の電線保持具を電線の長手方向に
沿って起伏自在として配電マニュプレータ等を用いて行
われる種々の作業を電線保持具に干渉することなく行う
ことができるようにする。 【解決手段】 動力張線器10の電線保持具72、7
2’は、起立位置(実線位置)で電線1の切断部分の飛
び跳ねを防止する鈎状湾曲部74aを有する。これらの
電線保持具72、72’は、電線1の長手方向に沿って
起立位置から点線位置へ伏倒することができ、これによ
って配電マニュレータを用いて配電工事等の種々の作業
を行う際に、電線保持具72、72’が干渉しないよう
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、配電用マニュ
プレータ等を用いて配電線等の電線の途中に取付けられ
て電線に張力を付与する動力張線器の電線跳ね防止装置
に関し、更に詳細にのべると、電線に張力を付与するた
め、張線器で把持された電線部分を弛めてこの弛められ
た電線部分を切断する際に電線の切断部分が跳ねるのを
防止する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】配電線に開閉器を新設したり、配電線を
分岐したりする配電工事に際して、配電線の緊張状態を
維持したまま、配電線の途中を切断するために動力張線
器が用いられる。この動力張線器は、例えば、図11及
び図12に示されているが、本発明の実施例に関連して
詳細に後にのべるように、鉄塔の径間の途中で配電線等
の電線1を把持する1対のチャック12、12’と、電
線1をチャック12、12’の間で弛めて動力張線器1
0の外側で電線1に張力を付与する伸縮自在な張線器本
体14とから成り、電線1は、張線器本体14の収縮に
よって張線された後、チャック12、12’の間で切断
される。この電線1は、この切断部分で開閉器が新設さ
れたり、分岐接続されたり、また切断部分の停電を利用
して切断部分以外のところで他の配電工事が行われたり
する。張線器本体14は、外筒28とこの外筒28内に
入れ子式に伸縮自在に挿入された内筒30とから成り、
この張線器本体14は、後に本発明の実施例を参照して
詳細に述べる筒伸縮手段40によって伸縮される。
【0003】一方、電線1は、撚り線の撚りくせ、巻き
くせ等を有するので、この電線1が切断されると、図1
1に示すように、そのくせを戻す方向に飛び跳ねる傾向
がある。従って、一般に、動力張線器10は、図12に
示すように、電線1の切断時に、電線1が飛び跳ねるの
を防止するために、動力張線器10の外面に取付けられ
た少なくとも2つの電線保持具16、16’を有する。
【0004】従来技術では、これらの電線保持具16、
16’は、図12に示すように、動力張線器10の固定
部分(非可動部分)である外筒28の外面に固定して取
付けられている。これらの電線保持具16、16’は、
図12及び図13に示すように、張線器本体14に固定
して取付けられて電線1の弛み部分に向けてその外径方
向に延びるアーム状の保持具本体18とこの保持具本体
18に設けられ電線1が飛び跳ねることがないよう電線
が貫通するように囲むU字形のヘッド20とから成って
いる。
【0005】一方、最近、ロボット操作される配電マニ
ュプレータを用いて種々の配電工事が行われており、こ
の際、配電マニュプレータを用いて動力張線器10を電
線1に取付けることが要求される。配電マニュプレータ
が動力張線器10を把持して電線1に近付けつつ動力張
線器10の電線保持具16、16’のヘッド20に電線
を引っ掛けて動力張線器10を電線1に取付ける際、電
線1が電線保持具16、16’によって持ち上げられる
ため、図12に示すように、チャック12、12’によ
って電線1を把持しようとしても、電線1が図12の想
像線で示すようにチャック12、12’に届かないた
め、電線1を把持することができないので、電線1をチ
ャック12、12’に手作業で把持しなければならな
い。
【0006】また、例えば、動力張線器10のチャック
12、12’の間の電線1の弛み部分を切断し、配電工
事の所定の作業を終えた後、この電線切断部分を再接続
する場合があり、この際、この電線接続部分に再接続用
のスリーブを被せなければならないが、電線保持具1
6、16’が邪魔になってこのスリーブを電線の接続部
分に被せることができない。
【0007】このように、配電マニュプレータを用いて
種々の配電工事を行う場合に、動力張線器10の電線保
持具16、16’は、配電工事の種々の作業を行うのに
干渉して作業に支障を来し、配電マニュプレータで作業
を完全に自動化することができない欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、動力張線器の電線保持具を電線の長手方向
に沿って起伏自在として配電工事等の種々の作業に支障
を来すことがないようにした動力張線器の電線跳ね防止
装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の課題解決
手段は、電線に張力を付与して張線する動力張線器の張
線器本体に取付けられ電線の切断時にこの電線の切断部
分の飛び跳ねを防止するように保持する少なくとも2つ
の電線保持具から成る動力張線器の電線跳ね防止装置に
おいて、電線保持具は、張線器本体から延びるアームの
先端に設けられて電線の切断部分を掛け止める鈎状湾曲
部を有し、電線保持具を電線の飛び跳ねを防止する起立
位置とこの電線の長手方向に沿って伏倒する伏倒位置と
の間を起動する保持具起動手段を更に備えていることを
特徴とする動力張線器の電線跳ね防止装置を提供するこ
とにある。
【0010】本発明の第2の課題解決手段は、上記第1
の課題解決手段による動力張線器の電線跳ね防止装置で
あって、保持具起動手段は、張線器本体に固定して取付
けられて電線保持具のアームを起伏自在に保持する保持
部材と、電線保持具を起立位置と伏倒位置との間を回動
する保持具回動機構とから成っていることを特徴とする
動力張線器の電線跳ね防止装置を提供することにある。
【0011】本発明の第3の課題解決手段は、上記第2
の課題解決手段による動力張線器の電線跳ね防止装置で
あって、電線保持具は保持部材に回転自在に取付けられ
た回転体に取付けられ、保持具回動機構は、保持部材に
接近して張線器本体上に回転自在に取付けられた駆動部
材と、この駆動部材の回転駆動を回転体に伝導する伝動
機構部分とから成っていることを特徴とする動力張線器
の電線跳ね防止装置を提供することにある。
【0012】本発明の第4の課題解決手段は、上記第3
の課題解決手段による動力張線器の電線跳ね防止装置で
あって、伝動機構部分は、回転体に取付けられた従動側
ベベルギヤと駆動部材に取付けられ回転体の従動側ベベ
ルギヤに噛み合う駆動側ベベルギヤとから成っているこ
とを特徴とする動力張線器の電線跳ね防止装置を提供す
ることにある。
【0013】このように、動力張線器の電線保持具が電
線の飛び跳ねを掛け止める鈎状湾曲部から成っていてこ
の電線保持具を電線の長手方向に沿って起伏自在とする
と、配電マニュレータ等を用いて配電工事等の種々の作
業を行う際に、動力張線器を電線に把持したり、動力張
線器内の切断された電線を再接続したりする等の作業を
電線保持具に干渉することなく支障なく行うことができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して詳細にのべると、図1は本発明に係る電線跳ね防止
装置70を備えた動力張線器10を示し、この動力張線
器10は、鉄塔の径間の途中で配電線等の電線1を把持
する1対のチャック12、12’と、電線1をチャック
12、12’の間で弛めて動力張線器10の外側で電線
1に張力を付与する伸縮自在な張線器本体14とから成
っている。
【0015】チャック12、12’は、図2(A)
(B)に示すように、張線器本体14の両端に設けら
れ、各チャック12、12’は、後に図3を参照して詳
細に述べる張線器本体14の端部材62、62’に固定
されて電線1の下側部分に食い込む下部チャック部分2
2と電線1の対応する上側部分に食い込む上部チャック
部分24とから成り、これらの上下のチャック部分2
2、24は、その一側で2つの枢支アーム26によって
連結されて相対的に横方向に変位して相互に接近したり
離反したりして電線1を把持したり電線1を解放するよ
うになっている。
【0016】張線器本体14は、図3に示すように、入
れ子式に伸縮自在に嵌合する外筒28と内筒30とから
成り、これらの内外の筒28、30は、相互に摺動自在
に組み合わせられており、これらの内外の筒28、30
は、これらが相互に回転しないが摺動するようにするた
め、外筒28の先端にねじ止めして取付けられたカバー
32の内面に設けられたキー溝34と内筒30の外面に
設けられこのキー溝34に係入するキー36とから成る
キー手段38を有する。
【0017】張線器本体14は、内筒30を外筒28に
対して伸縮するように駆動する筒伸縮手段40を備え
(図3の左側部分参照)、この筒伸縮手段40は、図3
の実施の形態では、外筒28の外端に係入してねじ止め
されたギヤケース42と、このギヤケース42内にベア
リング44、46によって回転自在に支持されて相互に
噛み合うベベルギヤ48、50とから成り、ベベルギヤ
48は、ギヤケース42から外部に導出して延びる回転
ハンドル52に接続され、ベベルギヤ50は、内筒30
の内端に設けられたねじ部30aに噛み合うねじ杆54
に接続されている。
【0018】回転ハンドル52を一方向、例えば、図3
の下側から見て時計方向に回転すると、ベベルギヤ4
8、50を介してねじ杆54は内筒30が外筒28に対
して収縮する方向に回転し、また回転ハンドル52を他
方向、即ち図3の下側から見て反時計方向に回転する
と、ベベルギヤ48、50を介してねじ杆54は内筒3
0が外筒28に対して伸長する方向に回転する。従っ
て、回転ハンドル52の回転によって内筒30は外筒2
8に対して伸縮して張線器本体14を伸縮することがで
きる。尚、図3において、符号60は内筒30にねじ止
めして取付けられ張線器本体14の収縮によって外筒2
8のカバー32に衝合して張線器本体14の収縮位置を
規制するリング状のストッパである。
【0019】図3の実施の形態では、回転ハンドル52
は、ベベルギヤ48の軸部48aにピン56によって枢
動自在に結合され、回転ハンドル52の鍔部52aとギ
ヤケース42との間に設けられたコイルばね58によっ
て図3に示すように回転ハンドル52とベベルギヤ48
の軸部48aとが整列するように維持されている。尚、
チャック12、12’は、既に述べたように、図3のギ
ヤケース40の外端と内筒30の外端とに設けられた端
部材62、62’に取付けられている。
【0020】電線跳ね防止装置70は、図1、図8乃至
図10に示すように、電線1の切断時に、電線1の切断
部分1A、1Bが飛び跳ねるのを防止するために、動力
張線器10の外面に取付けられた少なくとも2つの電線
保持具72、72’を有する。これらの電線保持具7
2、72’は、図4に示すように、後に詳細に述べるよ
うに張線器本体14に取付けられてこの張線器本体14
から延びるアーム74の先端に設けられて電線1の飛び
跳ね部分を掛け止める鈎状湾曲部74aを有する。
【0021】本発明の電線跳ね防止装置70は、図4乃
至図6に示すように、電線保持具72、72’を電線1
の飛び跳ねを防止する起立位置(実線位置)と、この電
線1の長手方向に沿って伏倒する伏倒位置(点線位置)
との間をそれぞれ起動する保持具起動手段76、76’
を更に備えている。
【0022】これらの保持具起動手段76、76’の各
々は、図4乃至図6に示すように、張線器本体14に固
定して取付けられて電線保持具72、72’のアーム7
4を起伏自在に保持する保持部材78(図5及び図6参
照)と、電線保持具72、72’を起立位置と伏倒位置
との間を回動する保持具回動機構80とから成ってい
る。図示の実施の形態では、図1に示すように、電線保
持具72を起伏する保持具起動手段76は、張線器本体
14の外筒28側に設けられ、また電線保持具72’を
起伏する保持具起動手段76’は、張線器本体14の内
筒30側に設けられているが、これらの保持具起動手段
76、76’は、同じ構造を有するので、電線保持具7
2を起動する一方の保持具起動手段76の構造のみを詳
細に説明し、電線保持具72’を起動する他方の保持具
起動手段76’の説明を省略する。
【0023】保持部材78は、図5及び図6に示すよう
に、張線器本体14の外筒28(又は内筒30)に固定
して取付けられた固定環82から成り、電線保持具72
のアーム74は、固定環82に図示しないベアリングを
介して回転自在に取付けられた回転体84に取付けられ
ている(図5参照)。図4乃至図6の実施の形態では、
回転体84は、軸杆86a(図5参照)を有するブロッ
ク86から成り、電線保持具72のアーム74の基端7
4b(図4の点線参照)は、このブロック86に差し込
んで固着して取付けられている。
【0024】保持具回動機構80は、図4乃至図6の実
施の形態では、回転体84であるブロック86の軸杆8
6a側に取付けられたベベルギヤ88(図4及び図5参
照)と、固定環82に接近して張線器本体14の外筒2
8上に回転自在に取付けられた駆動部材90と、この駆
動部材90に取付けられベベルギヤ88に噛み合う駆動
側ベベルギヤ92とから成っている(図4及び図5参
照)。尚、駆動部材90と回転体84とは、ギヤ伝動機
構部分以外の他の形態の伝動機構部分によって連結して
もよい。
【0025】図示の実施の形態では、駆動部材90は、
図4に示すように、張線器本体14の外筒28(又は内
筒30)に固定された内部固定リング94の上に回転自
在に支持された可動リング96から成り、ベベルギヤ9
2は、この可動リング96の約半周部分に渡って180
度の角度で設けられている。
【0026】可動リング96は、図4に示すように、固
定リング94の周方向に略45度の角度で設けられた周
溝94aに係入してこの周溝94a内を円滑に摺動する
ボール98を有し、このボール98は、可動リング96
と共に移動するように可動リング96の内面にスナップ
状に弾発的に保持されている。
【0027】保持具回動機構80は、電線保持具72、
72’を起立位置及び伏倒位置に位置決めする位置決め
部100を含み(図4参照)、この位置決め部100
は、図4の実施の形態では、固定リング94の周溝94
aの両端に設けられ可動リング96のボール98が係入
して可動リング96を位置保持する2つの位置決め穴9
4bから成っている。従って、可動リング96は、その
ボール98が周溝94a内を45度の角度で移動する範
囲で張線器本体14の外筒28のまわりを回転するが、
移動範囲の両端でボール98が固定リング94のいずれ
か一方の位置決め穴94bに弾発的に係入して位置決め
される。可動リング96は、外面に操作レバー102を
有し、可動リング96は、配電マニュプレータ(図7の
符号104参照)がこの操作レバー102を図4の反時
計方向(又は時計方向)に移動することによって回転さ
れる。
【0028】可動リング96上の駆動側ベベルギヤ92
と回転体84上の従動側ベベルギヤ88とは、1対2の
ギヤ比で噛み合っており、従って駆動側ベベルギヤ92
が約45度の角度で回転すると、従動側ベベルギヤ88
は、約90度の角度で回転する。電線保持具72、7
2’のアーム74は、回転体84のブロック86に取付
けられているので、図4に示すように、電線保持具7
2、72’は、同図の実線で示される起立位置と点線で
示す伏倒位置との間を約90度回動される。
【0029】次に、本発明の電線跳ね防止装置70を備
えた動力張線器10の使用状態を図7以下を参照して詳
細に述べる。動力張線器10は、予め操作レバー102
を図4の実線位置から反時計方向に回転し、図1、図
4、図5の点線及び図7(A)(C)の実線で示すよう
に、電線保持具72、72’を伏倒した位置にし、動力
張線器10の途中を配電マニュプレータ104の1つの
手首機構の把持部106に把持し、図7(B)に示すよ
うに、電線1の張線すべき部分をチャック12、12’
の上下のチャック部分22、24が挟むように、所定の
電線部分まで移動し、配電マニュプレータ104の他の
手首機構に把持された適宜の工具によってチャック1
2、12’を閉じる。
【0030】その後、配電マニュプレータ104は、張
線器本体14の回転ハンドル52(図3参照)を把持し
て張線器本体14の収縮方向に回転する。このようにす
ると、張線器本体14は、図3に示すように、ベベルギ
ヤ48、50を介して内筒30が外筒28に引き込まれ
るようにねじ杆54を回転し、張線器本体14が収縮す
る。従って、図1に示すように、回転ハンドル52の回
転によって張線器本体14が収縮し、電線1のチャック
12、12’で把持された部分の間が弛むが、その際、
図2(B)に示すように、電線1は、チャック12、1
2’のチャック部分22、24の歯に食い込まれるの
で、以後、動力張線器10は、配電マニュプレータ10
4から解放されても、チャック12、12’によって電
線1を把持したままの状態に維持され、従って動力張線
器10が電線1から落下することがない。
【0031】また、動力張線器10がチャック12、1
2’の間の電線部分を弛ませると、これらのチャック1
2、12’の外側の電線部分が逆に緊張されて電線1が
張線される。この状態で、配電マニュプレータ104
は、保持具起動手段76、76’の操作レバー102を
図4及び図6の点線位置(伏倒位置)から実線位置(起
立位置)まで約45度の角度回動する。このようにする
と、図4に示すように、可動リング96は、ボール98
が図4の上側にある一方の位置決め穴94bから図4の
下側にある他方の位置決め穴94bまで回動し、従って
駆動側ベベルギヤ92、従動側ベベルギヤ88を介して
回転体84であるブロック86が図4の左側から見て時
計方向に回動し、電線保持具72、72’は、電線1の
長手方向に対して直交するように実線で示す位置に起立
する。
【0032】このように、電線保持具72、72’が起
立する際、電線1は、張線器本体14の収縮によって既
に弛ませられているので、電線1が例えば図7(C)に
示すように電線保持具72、72’の上側に位置してい
ても、電線保持具72、72’は、図7(D)に示すよ
うに、電線1の弛み部分を潜って起立することができ
る。
【0033】このようにして電線保持具72、72’を
起立した後、図1の電線保持具72、72’の間の電線
部分を配電マニュプレータ104に保持された工具によ
って切断する。この際、電線1の切断部分1A、1B
は、その撚りくせ、巻きぐせ等によって、図8乃至図1
0に示すように、種々の方向に飛び跳ねようとするが、
電線保持具72、72’がその飛び跳ねを防止する。図
8乃至図10は電線切断部分1A、1Bが飛び跳ねる幾
つかの態様を上から見た図である。
【0034】図8の例では、電線1の両切断部分1A、
1Bが電線の長手方向に沿って左右に上向きに飛び跳ね
るが、これらの飛び跳ねがいずれも電線保持具72、7
2’によって抑えられているのが示されている。電線保
持具72’側では、電線切断部分1Bは、アーム74に
向けて跳ねているので、このアーム74によって電線切
断部分1Bの飛び跳ねが抑制されるが、電線保持具72
側の電線切断部分1Aは、アーム74とは反対側に向け
て飛び跳ねるので、鈎状湾曲部74aは、この反対側に
飛び跳ねる電線切断部分1Bを掛け止めるのに充分な大
きさに形成されていることが要求される。
【0035】また、図9の例では、電線1の切断部分1
A、1Bがその長手方向に沿って図9の右側から見てい
ずれの側も右に上向きに飛び跳ねるが、これらの電線切
断部分1A、1Bは、いずれも電線保持具72、72’
のアーム74に向けて飛び跳ねるので、電線保持具7
2、72’のこれらのアーム74によって確実に抑制さ
れる。
【0036】更に、図10の例では、電線1の切断部分
1A、1Bがその長手方向に沿って図10の右側から見
ていずれの側も左に上向きに飛び跳ねるが、これらの電
線切断部分1A、1Bは、いずれも電線保持具72、7
2’のアーム74とは反対側で上向きに飛び跳ねるの
で、電線保持具72、72’の鈎状湾曲部74aによっ
て確実に抑制される。
【0037】このようにして、動力張線器10によって
弛ませられた電線部分を切断し、その切断部分1A、1
Bの飛び跳ねを電線保持具72、72’で防止した後、
配電マニュプレータ104によって操作レバー102を
再び図4の実線位置から点線位置へ回動して電線保持具
72、72’を起立位置から伏倒位置に戻す。これは、
配電マニュプレータ104がその後の配電工事を電線保
持具72、72’によって干渉されることがないように
するためである。
【0038】所定の配電工事を行った後、電線の切断部
分1A、1Bを再接続するが、電線保持具72、72’
は伏倒位置にあるので、これらの電線保持具72、7
2’に干渉されることなく、この再接続部分にスリーブ
等を被せることができ、また再接続部分の接続作業の完
了後、動力張線器10を取り外すが、この場合、電線保
持具72、72’は、伏倒位置にあるので、配電マニュ
プレータ104は、これらの電線保持具72、72’に
干渉することなく、動力張線器10を容易に取り外すこ
とができる。
【0039】動力張線器10は、先ず、配電マニュプレ
ータ104の1つの手首機構によって把持された後、他
の手首機構によってチャック12、12’を解放し、最
後に、伏倒されている電線保持具72、72’が再接続
された電線1を避けながら電線1から取り外される。
尚、電線の切断部分1A、1Bで分岐接続したり、切断
部分1A、1Bに開閉器を新設したりする場合のよう
に、電線の切断部分1A、1Bで種々の加工作業が行わ
れた場合には、この切断部分1A、1Bは、直接再接続
されることがなく、動力張線器10は、配電マニュプレ
ータ104によって直ちに取り外される。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、上記のように、動力張
線器の電線保持具は、電線を掴むことがなく電線の飛び
跳ねを掛け止めるような鈎状湾曲部を有し、且つこの電
線保持具は、電線の長手方向に沿って起伏自在としたの
で、配電マニュレータ等を用いて配電工事等の種々の作
業を行う際に、動力張線器を電線に取付たり、取り外し
たり、動力張線器内で種々の配電工事を行ったり、動力
張線器内の切断された電線を再接続したりする等の種々
の作業を電線保持具に干渉することなく支障なく行うこ
とができる実益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電線跳ね防止装置を備えた動力張
線器の概略側面図である。
【図2】動力張線器のチャックを拡大して示し、同図
(A)はチャックの開いた状態の拡大側面図、同図
(B)はチャックの閉じた状態の拡大側面図である。
【図3】動力張線器の張線器本体の拡大断面図である。
【図4】本発明の電線跳ね防止装置の一部の拡大横断面
図である。
【図5】図4の電線跳ね防止装置の拡大上面図である。
【図6】図4の電線跳ね防止装置の拡大側面図である。
【図7】本発明の電線跳ね防止装置を備えた動力張線器
を電線に取付ける際の段階的な動作を概略的に示し、同
図(A)はその全体の概略上面図、同図(B)はチャッ
クで電線を挟んだ状態の概略正面図、同図(C)は動力
張線器を取付ける際の電線保持具と電線との関係を示す
概略正面図、同図(D)は電線保持具を起立した状態の
概略正面図である。
【図8】電線を切断した際の電線切断部分の跳ねる状態
の1つの例を示す上面図である。
【図9】電線を切断した際の電線切断部分の跳ねる状態
の他の1つの例を示す上面図である。
【図10】電線を切断した際の電線切断部分の跳ねる状
態の更に他の1つの例を示す上面図である。
【図11】電線跳ね防止装置を備えていない従来技術の
動力張線器の電線切断時の状態の上面図である。
【図12】電線跳ね防止装置を備えた他の従来技術の動
力張線器の概略側面図である。
【図13】図12の電線跳ね防止装置の拡大正面図であ
る。
【符号の説明】
1 電線 10 動力張線器 12 チャック 12’ チャック 14 張線器本体 16 従来技術の電線保持具 16’ 従来技術の電線保持具 18 保持器本体 20 ヘッド 22 下部チャック部分 24 上部チャック部分 26 枢支アーム 28 外筒 30 内筒 30a ねじ部 32 カバー 34 キー溝 36 キー 38 キー手段 40 筒伸縮手段 42 ギヤケース 44 ベアリング 46 ベアリング 48 ベベルギヤ 48a 軸部 50 ベベルギヤ 52 回転ハンドル 52a 鍔部 54 ねじ杆 56 ピン 58 コイルばね 60 ストッパ 62 端部材 62’ 端部材 70 電線跳ね防止装置 72 電線保持具 72’ 電線保持具 74 アーム 74a 鈎状湾曲部 74b 基端 76 保持具起動手段 76’ 保持具起動手段 78 保持部材 80 保持具回動機構 82 固定環 84 回転体 86 ブロック 86a 軸杆 88 ベベルギヤ 90 駆動部材 92 ベベルギヤ 94 内部固定リング 94a 周溝 94b 位置決め穴 96 可動リング 98 ボール 100 位置決め部 102 操作レバー 104 配電マニュプレータ 106 把持部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳永 丈成 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電線に張力を付与して張線する動力張線
    器の張線器本体に取付けられ前記電線の切断時に前記電
    線の切断部分の飛び跳ねを防止するように保持する少な
    くとも2つの電線保持具から成る動力張線器の電線跳ね
    防止装置において、前記電線保持具は、前記張線器本体
    から延びるアームの先端に設けられて前記電線の切断部
    分を掛け止める鈎状湾曲部を有し、前記電線保持具を前
    記電線の飛び跳ねを防止する起立位置と前記電線の長手
    方向に沿って伏倒する伏倒位置との間を起動する保持具
    起動手段を更に備えていることを特徴とする動力張線器
    の電線跳ね防止装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の動力張線器の電線跳ね
    防止装置であって、前記保持具起動手段は、前記張線器
    本体に固定して取付けられて前記電線保持具のアームを
    起伏自在に保持する保持部材と、前記電線保持具を起立
    位置と伏倒位置との間を回動する保持具回動機構とから
    成っていることを特徴とする動力張線器の電線跳ね防止
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の動力張線器の電線跳ね
    防止装置であって、前記電線保持具は、前記保持部材に
    回転自在に取付けられた回転体に取付けられ、前記保持
    具回動機構は、前記保持部材に接近して前記張線器本体
    上に回転自在に取付けられた駆動部材と、前記駆動部材
    の回転駆動を前記回転体に伝導する伝動機構部分とから
    成っていることを特徴とする動力張線器の電線跳ね防止
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の動力張線器の電線跳ね
    防止装置であって、前記伝動機構部分は、前記回転体に
    取付けられた従動側ベベルギヤと前記駆動部材に取付け
    られ前記回転体の従動側ベベルギヤに噛み合う駆動側ベ
    ベルギヤとから成っていることを特徴とする動力張線器
    の電線跳ね防止装置。
JP2637998A 1998-01-26 1998-01-26 動力張線器の電線跳ね防止装置 Pending JPH11215633A (ja)

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Cited By (6)

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