JPH11215377A - 画像処理方法および装置 - Google Patents
画像処理方法および装置Info
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Abstract
化を行いながら、簡単な処理で画品質の劣化を防止でき
るようにする。 【解決手段】 画像処理装置10は、減算器11によっ
て入力画像データx(i,j)からフィルタ15の出力
データを減算し、減算器11の出力データを量子化器1
2によって量子化し、量子化器12の出力データを出力
画像データy(i,j)として出力する。また、減算器
13によって、量子化器12の出力データから減算器1
1の出力データが減算されて量子化誤差e0 (i,j)
が生成され、量子化誤差e0 (i,j)は、量子化誤差
変換部14によって、量子化器12における量子化後の
量子化レベルに応じて、各量子化レベル毎に定められた
範囲内の量子化誤差e1 (i,j)に変換される。量子
化誤差e1 (i,j)はフィルタ15に入力され、フィ
ルタ15の出力データは減算器11に入力される。
Description
って画像データの少階調化を行う画像処理方法および装
置に関する。
入力装置で入力して得られたような多階調の画像を、よ
り少ない階調のプリンタ等の画像出力装置によって出力
する場合には、画像データの少階調化を行う必要があ
る。このように画像データの少階調化を行う場合でも、
原画像が持つ画品質をできるだけ維持する技術として、
従来より擬似中間調表現が利用されている。擬似中間調
表現の手法としては、種々提案されているが、そのう
ち、誤差拡散法による疑似中間調表現は、画品質が良い
ため、出力階調が2値のプリンタ等で広く利用されてい
る。誤差拡散法は、注目画素について発生した量子化誤
差を、注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像
データに対して拡散する方法である。
「貴家仁志,八重光男,“ディジタル画像データのCに
よる階調変換技法”,「インターフェース」,Aug,
1993,第158〜171ページ」参照)について詳
しく説明する。
て、量子化誤差を高域に変調することによって目立たな
くし、擬似中間調を表現する方法である。図14は、一
般的な誤差拡散処理を実現するための画像処理装置の構
成を示すブロック図である。この画像処理装置は、入力
画像データx(i,j)から後述するフィルタ114の
出力データを減算する減算器111と、この減算器11
1の出力データを量子化して、出力画像データy(i,
j)として出力する量子化器(図ではQと記す。)11
2と、出力画像データy(i,j)から減算器111の
出力データを減算する減算器113と、この減算器11
3の出力データに対して所定のフィルタリング処理を行
って、減算器111に出力するフィルタ114とを備え
ている。なお、図中、e(i,j)は、量子化器112
における量子化によって発生する量子化誤差を表してい
る。従って、減算器113の出力データは、量子化誤差
e(i,j)となる。なお、i,jは、互いに直交する
2方向(以下、i方向およびj方向という。)の各座標
を表している。
あり、ここでは、その伝達関数を、G(z1,z2 )とす
る。なお、z1,z2 は、それぞれ、i方向、j方向に関
するz変換における変数である。図14に示した画像処
理装置の構成全体は、2次元のΣΔ変調回路とみなすこ
とができる。従って、この画像処理装置における入出力
関係は、次の式(1)のように与えられる。
1,z2 ),X(z1,z2 ),E(z1,z2 )は、それぞ
れ、y(i,j),x(i,j),e(i,j)をz変
換した値である。また、量子化誤差E(z1,z2 )を変
調するフィルタの伝達関数H(z1,z2 )は、次の式
(2)で与えられる。
インパルス応答(FIR)ハイパスフィルタを表してお
り、このハイパスフィルタは、量子化誤差E(z
1,z2 )の高域への変調特性を決定する誤差変調用フィ
ルタとなる。なお、以下、伝達関数H(z1,z2 ),G
(z1,z2 )で表されるフィルタを表す場合にも、フィ
ルタH(z1,z2 ),フィルタG(z1,z2 )と記す。
表される。
1 からM1 についての総和を表し、次のΣはn2が−N
2 からM2 についての総和を表している。ただし、
N1 ,M1 ,N2 ,M2 は、それぞれ所定の正の整数で
ある。また、g(n1,n2)は、フィルタ係数であ
り、n1=0,n2=0は、注目画素を表す。
数g(i,j)の例として、代表的なフィルタの場合の
例を挙げる。なお、式中の*は注目画素を表し、g
(0,0)=0となる。
1,z2 )を用いた誤差変調用フィルタH(z1,z2 )の
周波数特性を図15に示す。なお、図15において、周
波数を表す数値は、絶対値が大きいほど周波数が高いこ
とを表している。式(4)で表されるフィルタG(z1,
z2 )およびこれを用いたフィルタH(z1,z2 )は、
Jarvis,Judice&Ninkeのフィルタ
(以下、Jarvisのフィルタと言う。)と呼ばれる
ものである。
ような従来の誤差拡散法では、次のような2つの問題点
があった。第1の問題点は、ハイライト領域(ドットが
疎が領域)の立ち上がり部でドットの発生が大幅に遅れ
てしまい、同様に、シャドー領域(ドットが密な領域)
の立ち上がり部で白ドット(ドットに囲まれたドットの
無い点状の部分)の発生が大幅に遅れてしまう現象が発
生することである。なお、本出願において、この現象
を、ドット遅延現象と呼ぶ。
外の領域(例えばシャドー領域)からハイライト領域に
変化する部分で尾を引いたようにドットが抜けてしま
い、同様に、画像がシャドー領域以外の領域(例えばハ
イライト領域)からシャドー領域に変化する部分で尾を
引いたように白ドットが抜けてしまう現象が発生するこ
とである。なお、本出願において、この現象を、尾引き
現象と呼ぶ。
上述のドット遅延現象および尾引き現象が発生している
典型的を画像の例について説明する。図16は、原画像
を示している。この原画像において、階調値の範囲は
“0”から“255”となっている。原画像において、
背景のハイライト領域の階調値は“253”、中央の矩
形のシャドー領域の階調値は“2”になっている。ま
た、原画像において、シャドー領域の右下に描かれた薄
い斜めの直線の階調値は“210”〜“240”になっ
ている。図17は、図16に示した原画像に対して、図
14に示した画像処理装置によって誤差拡散処理を行っ
て、2値化した後の画像を示している。なお、この誤差
拡散処理では、誤差変調用フィルタとして、Jarvi
sのフィルタを用いている。また、誤差拡散処理は、主
走査方向には左から右へ向かう方向に行ない、副走査方
向には上から下へ向かう方向に行っている。
は、まず、本来均一であるべき背景の上部と左部で、ド
ットが発生していないことが分かる。これが、ドット遅
延現象である。図17に示した例では、誤差拡散処理
は、主走査方向には左から右へ向かう方向に行われ、副
走査方向には上から下へ向かう方向に行われているの
で、ドット遅延現象によって、上部と左部でドットの発
生が遅れ、ドットが発生してない領域が生じている。中
央の矩形のシャドー領域についても同様であり、上部と
左部で白ドットの発生が遅れ、特に、図17に示した例
では、シャドー領域内上端部および左端部より右下端部
近傍までの間で、白ドットが発生していない。
像では、中央の矩形のシャドー領域の右下側に、尾を引
いたようにドットが抜けた領域が生じている。これが、
尾引き現象である。この尾引き現象のため、図17に示
した画像では、シャドー領域の右下に描かれた斜めの直
線の一部が消えている。
は、図17から分かるように、画品質を著しく劣化させ
てしまう。
象が発生する原因について考える。図14に示した画像
処理装置を用いて誤差拡散処理を行い、入力画像データ
を、量子化レベル“0”または“255”に2値化する
場合、量子化器112における閾値は、“128”また
は“127”である。なお、以下では、量子化器112
における閾値を“128”として説明する。
域のように、入力画像データx(i,j)の階調値が2
のときや、図16に示した原画像におけるハイライト領
域のように、入力画像データx(i,j)の階調値が
“253”のときには、量子化器112で発生する誤差
e(i,j)の大きさ(絶対値)は、“2”という小さ
な値になる。量子化器112で発生した小さな誤差は、
式(4)におけるフィルタ係数g(i,j)に応じて周
辺画素に拡散され、更に小さくなる。そして、このよう
な小さな誤差が何画素にも渡って蓄積されていき、蓄積
された誤差(以下、蓄積誤差とも言う。)が量子化器1
12における閾値“128”を越えたとき(または“1
28”以上になったとき)に、初めてドットまたは白ド
ットが発生することになる。従って、ドット遅延現象お
よび尾引き現象が発生する原因は、次のように考えられ
る。
ライト領域またはシャドー領域では、各画素で発生する
量子化誤差が小さいため、誤差が蓄積されて閾値に達す
るまでに時間がかかるためと考えられる。
積されてきた量子化誤差は、その領域が終わった後も残
り、ある領域からハイライト領域またはシャドー領域に
変化した場合、ドット遅延現象の場合と同様に、各画素
で発生する量子化誤差が小さいため、ある領域で蓄積さ
れた誤差が相殺されるまでに時間がかかるためと考えら
れる。
は、同じ原因で発生し、表裏の関係にある現象であるこ
とが分かる。
き現象を解消する方法として、文献「角谷繁明,“誤差
拡散法の高画質化技術”,日本写真学会1997年次大
会講演要旨,1997年5月27〜28日,第116〜
119ページ」に記載されている閾値最適化誤差拡散法
が提案されている。
簡単に説明する。閾値最適化誤差拡散法では、上述した
ドット遅延現象や尾引き現象が発生する原因に着目し、
例えば、階調値の範囲が“0”から“255”である入
力画像データを、量子化レベル“0”または“255”
に2値化する場合に、量子化器における閾値を“12
8”のような固定値ではなく、入力画像データの階調値
に近い値にすることによって、蓄積誤差が閾値に達する
までの時間を短くするようになっている。閾値最適化誤
差拡散法は、具体的には、次の式(5)で表されるよう
に、量子化器における閾値Thを、入力画像データx
(i,j)の1次関数とする方法である。
データのレベルと閾値Thとの関係を示したものであ
る。
一般的な誤差拡散法によって得られる画像と、閾値最適
化誤差拡散法によって得られる画像とを比較する。図1
9は、図16に示したような入力画像データを、量子化
器における閾値を“128”として、一般的な誤差拡散
法を用いて、量子化レベル“0”または“255”に2
値化して得られた画像を示している。図20は、同様
に、図16に示したような入力画像データを、式(5)
におけるnを“12”として、閾値最適化誤差拡散法を
用いて、量子化レベル“0”または“255”に2値化
して得られた画像を示している。なお、いずれの場合
も、誤差変調用フィルタとして、Jarvisのフィル
タを用いている。
ば、ドット遅延現象や尾引き現象を解消できることが分
かる。
中央の矩形のシャドー領域のエッジ部分に、ぎざぎざな
部分が発生している。このように、閾値最適化誤差拡散
法では、ハイライト部やシャドー部のエッジ部分にぎざ
ぎざな部分が発生するため、ハイライト部やシャドー部
が明確な画像、例えば文字やコンピュータグラフィック
スによる画像等の人工的な画像の画品質を劣化させてし
まうという問題点がある。また、閾値最適化誤差拡散法
では、自然画像に対しても画像のぼけを引き起こすとい
う問題点がある。
技術”では、量子化器における閾値を、入力画像データ
の1次関数とするのではなく、各階調値毎に閾値を最適
化し、階調値と閾値との関係をテーブルとし、このテー
ブルを参照して各階調値毎に閾値を決定することも提案
されている。しかしながら、このように閾値を最適化し
たとしても、図16に示したような入力画像データで
は、階調値の数が少ないため、閾値を入力画像データの
1次関数とした場合とほとんど差は生じない。
器における閾値を決定するために、入力画像データを参
照する必要があるため、データ読み込み時間が倍増し、
処理時間が増加するという問題点もある。
手法として、誤差拡散法ではなく、平均誤差最小法を用
いる場合にも同様に当てはまる。それは、誤差拡散法と
平均誤差最小法は、処理の手順は異なるが、注目画素に
ついて発生した量子化誤差を、注目画素の近傍における
未量子化画素の入力画像データに対して拡散する点は共
通するからである。
ので、その目的は、誤差拡散処理を行って、画像データ
の少階調化を行いながら、簡単な処理で画品質の劣化を
防止できるようにした画像処理方法および装置を提供す
ることにある。
は、入力画像データを、画素毎に、1つ以上の閾値に基
づいて量子化して、2つ以上の量子化レベルのいずれか
を有する出力画像データに変換する量子化手順と、画素
毎に、量子化手順による量子化によって発生する量子化
誤差を、量子化後の量子化レベルに応じて、各量子化レ
ベル毎に定められた所定の範囲内の値の量子化誤差に変
換する量子化誤差変換手順と、注目画素について量子化
誤差変換手順によって変換された後の量子化誤差を、注
目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データに
対して拡散する誤差拡散手順とを備えたものである。
を、画素毎に、1つ以上の閾値に基づいて量子化して、
2つ以上の量子化レベルのいずれかを有する出力画像デ
ータに変換する量子化手段と、画素毎に、量子化手段に
よる量子化によって発生する量子化誤差を、量子化後の
量子化レベルに応じて、各量子化レベル毎に定められた
所定の範囲内の値の量子化誤差に変換する量子化誤差変
換手段と、注目画素について量子化誤差変換手段によっ
て変換された後の量子化誤差を、注目画素の近傍におけ
る未量子化画素の入力画像データに対して拡散する誤差
拡散手段とを備えたものである。
よって、入力画像データが、画素毎に、1つ以上の閾値
に基づいて量子化され、2つ以上の量子化レベルのいず
れかを有する出力画像データに変換される。また、量子
化誤差変換手順によって、画素毎に、量子化手順による
量子化によって発生する量子化誤差が、量子化後の量子
化レベルに応じて、各量子化レベル毎に定められた所定
の範囲内の値の量子化誤差に変換される。また、誤差拡
散手順によって、注目画素について量子化誤差変換手順
によって変換された後の量子化誤差が、注目画素の近傍
における未量子化画素の入力画像データに対して拡散さ
れる。
よって、入力画像データが、画素毎に、1つ以上の閾値
に基づいて量子化され、2つ以上の量子化レベルのいず
れかを有する出力画像データに変換される。また、量子
化誤差変換手段によって、画素毎に、量子化手段による
量子化によって発生する量子化誤差が、量子化後の量子
化レベルに応じて、各量子化レベル毎に定められた所定
の範囲内の値の量子化誤差に変換される。また、誤差拡
散手段によって、注目画素について量子化誤差変換手段
によって変換された後の量子化誤差が、注目画素の近傍
における未量子化画素の入力画像データに対して拡散さ
れる。
て図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の第
1の実施の形態に係る画像処理方法を実現するための画
像処理装置の構成を示すブロック図である。この画像処
理装置10は、入力画像データx(i,j)から後述す
るフィルタ15の出力データを減算する減算器11と、
この減算器11の出力データを、画素毎に、1つ以上の
閾値に基づいて量子化して、2つ以上の量子化レベルの
いずれかを有する出力画像データy(i,j)に変換す
る量子化手段としての量子化器(図ではQと記す。)1
2と、この量子化器12の出力データから減算器11の
出力データを減算して、量子化誤差e0 (i,j)を生
成する減算器13と、画素毎に、減算器13より出力さ
れる量子化誤差e0 (i,j)を、量子化後の量子化レ
ベルに応じて、各量子化レベル毎に定められた所定の範
囲内の値の量子化誤差e1 (i,j)に変換する量子化
誤差変換手段としての量子化誤差変換部14と、この量
子化誤差変換部14の出力データに対して、所定のフィ
ルタリング処理を行って、減算器11に出力するフィル
タ15とを備えている。なお、量子化誤差変換部14に
は、量子化器12より、各画素毎に、量子化後の量子化
レベルの情報が与えられる。
り、ここでは、その伝達関数を、G(z1,z2 )とす
る。なお、z1,z2 は、それぞれ、i方向、j方向に関
するz変換における変数である。G(z1,z2 )は、前
出の式(3)のように表される。フィルタ15は、例え
ばディジタルフィルタによって実現される。
素について量子化誤差変換部14によって変換された後
の量子化誤差e1 (i,j)を、注目画素の近傍におけ
る未量子化画素の入力画像データx(i,j)に対して
拡散する誤差拡散手段に対応する。
ータx(i,j)は、例えば、画像入力装置21より与
えられ、画像処理装置10より出力される出力画像デー
タy(i,j)は、例えば、画像出力装置22に対して
出力される。画像入力装置21としては、イメージスキ
ャナ、ディジタルカメラ、ビデオカメラ等がある。画像
出力装置22としては、プリンタ、液晶ディスプレイ等
がある。
x(i,j)の階調値の範囲が“0”から“255”で
あり、量子化器12は、減算器11の出力データを1つ
の閾値“128”に基づいて量子化して、2つの量子化
レベル“0”,“255”のいずれかを有する出力画像
データy(i,j)に変換するようになっている。な
お、減算器11の出力データが閾値“128”と等しい
ときは、出力画像データy(i,j)を量子化レベル
“255”とする。
“0”,“255”毎に、量子化誤差e0 (i,j)か
ら量子化誤差e1 (i,j)への変換特性が設定されて
いる。
5”の場合における、量子化誤差変換部14に入力され
る量子化誤差e0 (i,j)と量子化誤差変換部14よ
り出力される量子化誤差e1 (i,j)との関係の一例
を示す特性図である。この例では、量子化後の量子化レ
ベル“255”の場合、量子化誤差変換部14によっ
て、量子化誤差e0 (i,j)は、“71.0”以上、
“127.0”以下の範囲内の値の量子化誤差e
1 (i,j)に変換される。より詳しく説明すると、量
子化後の量子化レベル“255”の場合、量子化誤差e
0 (i,j)は、量子化誤差変換部14によって、以下
の式(6−1)〜(6−5)のように、量子化誤差e1
(i,j)に変換される。なお、以下の式では、e
0 (i,j),e1 (i,j)を、それぞれe0 ,e1
と記す。
場合における、量子化誤差変換部14に入力される量子
化誤差e0 (i,j)と量子化誤差変換部14より出力
される量子化誤差e1 (i,j)との関係の一例を示す
特性図である。この例では、量子化後の量子化レベル
“0”の場合、量子化誤差変換部14によって、量子化
誤差e0 (i,j)は、“−128.0”以上、“−7
2.0”以下の範囲内の値の量子化誤差e1 (i,j)
に変換される。より詳しく説明すると、量子化後の量子
化レベル“0”の場合、量子化誤差e0 (i,j)は、
量子化誤差変換部14によって、以下の式(7−1)〜
(7−5)のように、量子化誤差e1 (i,j)に変換
される。なお、以下の式では、e0 (i,j),e
1 (i,j)を、それぞれe0 ,e1 と記す。
量子化誤差e1 (i,j)を収める範囲は、量子化誤差
変換部14による変換を行わない場合の量子化誤差e0
(i,j)に基づいて誤差拡散処理を行った場合に、量
子化誤差e0 (i,j)が定常状態において収束する範
囲を含む範囲に設定される。なお、量子化誤差e
0 (i,j)が定常状態において収束する範囲は、実際
に、広範囲の階調値を含む原画像に対して誤差拡散処理
を行って、発生する量子化誤差を測定して調べる。この
量子化誤差e0 (i,j)が定常状態において収束する
範囲を、図2では符号23で表し、図3では符号24で
表している。図2における範囲23は、例えば、“7
6”以上、“127”以下の範囲である。図3における
範囲24は、例えば、“−128”以上、“−77”以
下の範囲である。
を収める範囲を、前述の量子化誤差e0 (i,j)が定
常状態において収束する範囲よりも狭くすると、定常状
態よりも多くのドットまたは白ドットが発生し、原画像
に対して階調が変化してしまうおそれがあるので、好ま
しくない。
概略について説明する。本実施の形態に係る画像処理方
法は、ドット遅延現象や尾引き現象を解消するために、
量子化誤差の大きさ(絶対値)を、常に一定レベル以上
に保つことによって、蓄積誤差が閾値に達するまでの時
間を短くする方法である。これは、量子化誤差のダイナ
ミクス(変化)が、定常状態において、ある範囲内に収
束するという事実を利用したものである。従って、本実
施の形態では、量子化誤差の大きさ(絶対値)を、常に
一定レベル以上に保つために、量子化誤差変換部14に
おいて、変換後の量子化誤差e1 (i,j)が所定の範
囲内に収まるように、量子化誤差e0 (i,j)を量子
化誤差e1 (i,j)に変換するが、その際、変換後の
量子化誤差e1 (i,j)が収まる所定の範囲を、量子
化誤差変換部14による変換を行わない場合の量子化誤
差e0 (i,j)に基づいて誤差拡散処理を行った場合
に、量子化誤差e0 (i,j)が定常状態において収束
する範囲を含む範囲に設定している。
0の作用について説明する。なお、以下の説明は、本実
施の形態に係る画像処理方法の説明を兼ねている。
は、減算器11によって、入力画像データx(i,j)
からフィルタ15の出力データが減算される。減算器1
1の出力データは、量子化器12によって量子化され、
量子化器12の出力データが、出力画像データy(i,
j)として、画像処理装置10より出力される。また、
減算器13によって、量子化器12の出力データから減
算器11の出力データが減算されて、量子化誤差e
0 (i,j)が生成される。減算器13の出力データで
ある量子化誤差e0 (i,j)は、量子化誤差変換部1
4に入力され、ここで、量子化器12における量子化後
の量子化レベルに応じて、各量子化レベル毎に定められ
た所定の範囲内の値の量子化誤差e1 (i,j)に変換
される。この量子化誤差変換部14の出力データである
量子化誤差e1 (i,j)は、フィルタ15に入力され
て、伝達関数G(z1,z2 )で表されるフィルタリング
処理が施される。フィルタ15の出力データは、減算器
11に入力される。
は、入力画像データx(i,j)を、1つの閾値に基づ
いて量子化して、2つの量子化レベルのいずれかを有す
る出力画像データy(i,j)に変換すると共に、この
量子化によって発生する量子化誤差e0 (i,j)を量
子化誤差変換部14によって変換して得られる量子化誤
差e1 (i,j)を、注目画素の近傍における未量子化
画素の入力画像データに対して拡散する誤差拡散処理を
行う。
子化誤差e0 (i,j)から量子化誤差e1 (i,j)
への変換の方法の3つの例について説明する。第1の例
は、変換前の量子化誤差e0 (i,j)が所定の範囲内
にない場合には、変換後の量子化誤差e1 (i,j)が
所定の範囲内に収まるまで、変換前の量子化誤差e
0(i,j)に対して所定の数値の加算または減算を繰
り返すものである。図2および図3に示したような変換
を行う場合には、所定の数値は、“56”となる。
0 (i,j)の全範囲を複数の領域に分割し、変換前の
量子化誤差e0 (i,j)が所定の範囲内にない場合に
は、変換前の量子化誤差e0 (i,j)が属する領域に
応じて、各領域毎に設定された所定の数値を、変換前の
量子化誤差e0 (i,j)に対して加算または減算する
ことによって、変換後の量子化誤差e1 (i,j)が前
記の所定の範囲内に収まるように量子化誤差の変換を行
うものである。図2および図3に示したような変換を行
う場合には、第2の例では、式(6−1)〜(6−5)
および式(7−1)〜(7−5)の演算を行うことにな
り、また、各領域毎に設定される所定の数値は“56”
の整数倍の値となる。
0 (i,j)と変換後の量子化誤差e1 (i,j)との
対応関係を、予めROM(リード・オンリ・メモリ)等
に記憶させておき、この対応関係に従って、量子化誤差
の変換を行うものである。
の回路を構成してハードウェア的に実現することもでき
るし、マイクロコンピュータ等を用いてソフトウェア的
で実現することもできる。
よび装置の効果について説明する。図4は、本実施の形
態との比較のために、一般的な誤差拡散法を用いて得ら
れる画像の例を示したものである。具体的には、図4
は、図14に示した画像処理装置を用い、量子化器11
2における閾値を“128”として、図16に示したよ
うな入力画像データを、量子化レベル“0”または“2
55”に2値化して得られた画像を示している。なお、
ここでは、誤差変調用のフィルタとして、Jarvis
のフィルタを用いている。図5は、図4に示した画像を
得る際における量子化前のデータ(量子化器112の入
力データ)を表したものである。
く様子がよく分かる。この図において、まず、ドット遅
延現象や尾引き現象が発生している領域に着目すると、
各画素で発生する量子化誤差の大きさが小さいため、誤
差が蓄積され閾値に達してドットまたは白ドットが発生
するのが遅れていることが分かる。また、尾引き現象が
発生している領域では、中央の矩形の領域で蓄積された
誤差が、矩形の領域を過ぎてからも残り、蓄積誤差が相
殺されるまでに時間がかかっていることが分かる。この
ようなドット遅延現象や尾引き現象が発生している領域
に共通していることは、これらの領域に入ってからしば
らくの間は、まだ、蓄積誤差が小さいために、量子化前
のデータが、原画像の階調値に近いレベルに留まってい
ることである。
定して発生している領域に注目すると、この領域は本来
ほとんど白の領域であるにもかかわらず、図5に示した
量子化前のデータでは、誤差の蓄積によってグレーデー
タの変化の繰り返しとなって安定していることが分か
る。すなわち、左上から蓄積されてきた量子化誤差は、
量子化器における閾値に達し、ドットまたは白ドットが
発生するようになると、ある大きさ以上の範囲内に収束
してしまうのである。これが、誤差拡散処理が持つ誤差
の収束の性質である。この性質は、全ての階調値に対し
て同様に当てはまる。従って、蓄積誤差がまだ小さいと
きに、蓄積誤差を強制的に上述のような収束範囲内に入
れてしまうことによって、ドットまたは白ドットの発生
を早め、その結果、ドット遅延現象や尾引き現象を解消
することができる。これが、本実施の形態に係る画像処
理方法の原理である。
および装置によって得られる画像の例を示したものであ
る。具体的には、図6は、図1に示した画像処理装置1
0を用い、量子化器12における閾値を“128”とし
て、図16に示したような入力画像データを、量子化レ
ベル“0”または“255”に2値化して得られた画像
を示している。なお、ここでは、誤差変調用のフィルタ
として、Jarvisのフィルタを用いている。図7
は、図6に示した画像を得る際における量子化前のデー
タ(量子化器12の入力データ)を表したものである。
図6を見ると、ドット遅延現象や尾引き現象が解消され
ていることが分かる。また、図7を見ると、蓄積誤差が
常に所定の範囲内で収束しているため、ドットまたは白
ドットの発生が遅れずに、ドットまたは白ドットが一様
に分布している様子が分かる。
最適化誤差拡散法によって得られる画像と本実施の形態
に係る画像処理方法および装置によって得られる画像と
を比較する。図8は、閾値最適化誤差拡散法によって得
られる画像の例を示し、図9は、本実施の形態に係る画
像処理方法および装置によって得られる画像の例を示し
ている。これらの例においても、入力画像データには、
図16に示したものを用い、誤差変調用のフィルタとし
て、Jarvisのフィルタを用いている。なお、図8
および図9に示した画像を得る際には、ドットの分散性
を良くするために、乱数を用いた端点処理を行っている
と共に、ラスタ毎に、左右の走査方向を交互に変えてい
る。なお、乱数を用いた端点処理とは、具体的には、画
像の上端部、左端部および右端部における処理の際に、
入力画像データより得られないデータを、乱数によって
与えることである。
適化誤差拡散法によって得られる画像の他の例と、本実
施の形態に係る画像処理方法および装置によって得られ
る画像の他の例を示している。これらの例では、誤差変
調用のフィルタとして、Jarvisのフィルタの代わ
りに、次の式(8)で示すフィルタ係数からなるフィル
タを用いている。このフィルタは、Jarvisのフィ
ルタよりも、低周波域での応答が空間的に等方的で、ド
ットの分散性の良いフィルタである。図10および図1
1を得るためのその他の条件は、図8および図9の場合
と同様である。
差拡散法によって得られる画像と本実施の形態に係る画
像処理方法および装置によって得られる画像のいずれで
も、ドット遅延現象や尾引き現象が解消され、ドットま
たは白ドットが一様に分布していることが分かる。しか
し、閾値最適化誤差拡散法によって得られる画像(図8
および図10)では、ハイライト部やシャドー部のエッ
ジ部分にぎざぎざな部分が発生している。これに対し、
本実施の形態に係る画像処理方法および装置によって得
られる画像(図9および図11)では、ハイライト部や
シャドー部のエッジ部分にぎざぎざな部分が発生せず、
シャープに表現されていることが分かる。
画像処理方法および装置では、量子化誤差変換部14に
よって、量子化誤差e0 (i,j)を量子化誤差e
1 (i,j)に変換することによって、量子化誤差の大
きさ(絶対値)を、常に一定レベル以上に保つようにす
ることによって、蓄積誤差が量子化器12における閾値
に達するまでの時間を短くしている。これにより、本実
施の形態に係る画像処理方法および装置によれば、ドッ
ト遅延現象や尾引き現象を解消できると共に、ハイライ
ト部やシャドー部のエッジ部分でぎざぎざな部分を発生
させずに、エッジ部分をシャープに表現することがで
き、画品質の劣化を防止することができる。従って、本
実施の形態によれば、誤差拡散処理を行いながら、特
に、文字やコンピュータグラフィックスによる画像等の
人工的な画像を、画品質を劣化させることなくシャープ
に表現することができる。また、本実施の形態によれ
ば、自然画像についても、画像のぼけを引き起こすこと
なく、シャープに表現することができる。
よび装置は、一般的な誤差拡散処理に対して、非常に簡
単な処理(量子化誤差変換部14の処理)を追加するだ
けで実現でき、一般的な誤差拡散処理に比べて、処理時
間はほとんど増加しない。
全体について量子化誤差の最小性が保証される。しかし
ながら、このために、ある領域で蓄積された誤差が、エ
ッジ部分を越えた別の領域で相殺されるということが起
こり、尾引き現象が発生してしまうことになる。すなわ
ち、一般的な誤差拡散法では、画像全体の中の部分的な
領域については、量子化誤差が最小になるわけではな
い。
域で蓄積された誤差をエッジ部分で相殺しているものと
考えることができる。これは、エッジ部分で、量子化器
における閾値が不連続的に大きく変化してしまうからで
あるが、このために、エッジ部分でぎざぎざな部分が発
生してしまう。
誤差拡散法に対して、本実施の形態では、ある領域で蓄
積された誤差を相殺せずに、エッジ部分で捨ててしまう
ものと考えることができる。従って、本実施の形態で
は、画像全体についての量子化誤差の最小性は保証され
ない。しかし、前述のように、ある領域で蓄積された誤
差を、エッジ部分を越えた別の領域で相殺したり、エッ
ジ部分で相殺したりすることが、尾引き現象や、エッジ
部分でのぎざぎざな部分の発生といった画像の歪みを引
き起こす原因となっているので、画品質の観点から見る
と、本実施の形態において画像全体についての量子化誤
差の最小性が保証されないことは問題にならないと考え
られる。なお、本実施の形態では、滑らかに変化するよ
うな領域では、蓄積誤差は収束範囲内に収まっているの
で、蓄積誤差が捨てられるのは、急激な変化のあるエッ
ジ部分においてのみである。
変換部14に入力される量子化誤差e0 (i,j)に対
して、ランダムな誤差を重畳するようにしてもよい。こ
のようにすることにより、ドットおよび白ドットの分散
性が良くなる。
は、例えば、単体の装置として構成してもよいし、IC
(集積回路)化する等してプリンタ等の画像出力装置に
内蔵するようにしてもよい。
る画像処理方法を実現するための画像処理装置の構成を
示すブロック図である。本実施の形態は、誤差拡散法で
はなく、平均誤差最小法を用いた例である。本実施の形
態に係る画像処理装置25は、図1に示した第1の実施
の形態に係る画像処理装置10において、フィルタ15
の代わりに、平均誤差最小法用のフィルタ26を設けた
ものである。このフィルタ26は、注目画素の近傍にお
ける量子化済の複数の画素における量子化誤差e
1 (i,j)を保持すると共に、これらの量子化誤差e
1 (i,j)に対してそれぞれ所定の重み付けをして平
均することにより、平均誤差を算出し、この平均誤差
を、注目画素の入力画像データの入力時に出力する処理
を行う。このような処理は、注目画素について発生した
量子化誤差を、注目画素の近傍における未量子化画素の
入力画像データに対して拡散することと同等である。フ
ィルタ26は、例えばディジタルフィルタによって実現
することができる。
および効果は、第1の実施の形態と同様である。
る画像処理装置の構成を示すブロック図である。本実施
の形態は、第1の実施の形態に係る画像処理装置10と
同様の機能を、コンピュータを用いてソフトウェア的に
実現した例である。
ピュータを用いたものであり、互いにバス30を介して
接続されたCPU(中央処理装置)31、ROM32お
よびRAM(ランダム・アクセス・メモリ)33を備え
ている。画像処理装置は、更に、インタフェース41〜
46を介してバス30に接続されたハードディスクドラ
イブ51、CD(コンパクトディスク)−ROMドライ
ブ52、フロッピィディスクドライブ53、キーボード
54、マウス55およびCRT(陰極線管)56を備え
ている。画像処理装置は、更に、バス30に画像入力装
置57を接続するためのインタフェース47と、バス3
0に画像出力装置58を接続するためのインタフェース
48とを備えている。
ャナ、ディジタルカメラ、ビデオカメラ等がある。画像
出力装置38としては、プリンタ、液晶ディスプレイ等
がある。
PU31が、RAM33を作業領域として、ハードディ
スクドライブ51内のハードディスク、CD−ROMド
ライブ52によって駆動されるCD−ROMまたはフロ
ッピィディスクドライブ53によって駆動されるフロピ
ィディスクに格納されたアプリケーションプログラムを
実行することによって、図1における画像処理装置10
の機能を実現するようになっている。
のようにして実現される機能により、画像入力装置57
によって入力された画像データあるいは画像処理装置
(コンピュータ)で作成した画像データに対して、第1
の実施の形態と同様の処理を行って、少階調化された出
力画像データを画像出力装置58に対して出力する。
効果は第1の実施の形態と同様である。
置25と同様の機能を、第3の実施の形態と同様に、コ
ンピュータを用いてソフトウェア的に実現してもよい。
されず、例えば、実施の形態で挙げた量子化レベル、量
子化レベル数や、フィルタの特性等は一例であり、本発
明を適用する形態に応じて適宜に設定することができ
る。
を、1つの閾値に基づいて量子化して、2階調の出力画
像データに変換する例を挙げたが、本発明は、入力画像
データを、2つ以上の閾値に基づいて量子化して、3階
調以上の階調の出力画像データに変換する場合にも適用
することができる。
リンタ、溶融熱転写方式やサーモ・オートクローム方式
のプリンタ、階調表現の低いディスプレイ装置等に画像
データを出力するために画像データを少階調化する場合
に有効であるが、それ以外にも、画像処理や画像データ
の蓄積の負担を軽減するために画像データを少階調化す
る場合等にも有効である。
方法または本発明の画像処理装置によれば、入力画像デ
ータを、画素毎に、1つ以上の閾値に基づいて量子化
し、2つ以上の量子化レベルのいずれかを有する出力画
像データに変換すると共に、画素毎に、量子化によって
発生する量子化誤差を、量子化後の量子化レベルに応じ
て、各量子化レベル毎に定められた所定の範囲内の値の
量子化誤差に変換し、変換後の量子化誤差を、注目画素
の近傍における未量子化画素の入力画像データに対して
拡散するようにしたので、誤差拡散処理を行って、画像
データの少階調化を行いながら、簡単な処理で画品質の
劣化を防止することが可能となるという効果を奏する。
の構成を示すブロック図である。
性図である。
性図である。
般的な誤差拡散法を用いて得られる画像の例を示す説明
図である。
データを示す説明図である。
および装置によって得られる画像の例を示す説明図であ
る。
データを示す説明図である。
例を示す説明図である。
および装置によって得られる画像の例を示す説明図であ
る。
の他の例を示す説明図である。
法および装置によって得られる画像の他の例を示す説明
図である。
置の構成を示すブロック図である。
置の構成を示すブロック図である。
処理装置の構成を示すブロック図である。
ルタの周波数特性の一例を示す特性図である。
た画像処理装置によって誤差拡散処理を行って2値化し
た後の画像を示す説明図である。
タのレベルと閾値との関係の一例を特性図である。
一例を示す説明図である。
の一例を示す説明図である。
化器、14…量子化誤差変換部、15…フィルタ。
Claims (10)
- 【請求項1】 入力画像データを、画素毎に、1つ以上
の閾値に基づいて量子化して、2つ以上の量子化レベル
のいずれかを有する出力画像データに変換する量子化手
順と、 画素毎に、前記量子化手順による量子化によって発生す
る量子化誤差を、量子化後の量子化レベルに応じて、各
量子化レベル毎に定められた所定の範囲内の値の量子化
誤差に変換する量子化誤差変換手順と、 注目画素について前記量子化誤差変換手順によって変換
された後の量子化誤差を、前記注目画素の近傍における
未量子化画素の入力画像データに対して拡散する誤差拡
散手順とを備えたことを特徴とする画像処理方法。 - 【請求項2】 前記所定の範囲は、前記量子化誤差変換
手順による変換を行わない場合の量子化誤差に基づいて
前記誤差拡散手順による処理を行った場合に、量子化誤
差が定常状態において収束する範囲を含む範囲であるこ
とを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。 - 【請求項3】 前記量子化誤差変換手順は、変換前の量
子化誤差が前記所定の範囲内にない場合には、変換後の
量子化誤差が前記所定の範囲内に収まるまで、変換前の
量子化誤差に対して所定の数値の加算または減算を繰り
返すことによって、量子化誤差の変換を行うことを特徴
とする請求項1記載の画像処理方法。 - 【請求項4】 前記量子化誤差変換手順は、変換前の量
子化誤差の全範囲を複数の領域に分割し、変換前の量子
化誤差が前記所定の範囲内にない場合には、変換前の量
子化誤差が属する領域に応じて、各領域毎に設定された
所定の数値を、変換前の量子化誤差に対して加算または
減算することによって、変換後の量子化誤差が前記所定
の範囲内に収まるように量子化誤差の変換を行うことを
特徴とする請求項1記載の画像処理方法。 - 【請求項5】 前記量子化誤差変換手順は、予め設定さ
れた、変換前の量子化誤差と変換後の量子化誤差との対
応関係に従って、量子化誤差の変換を行うことを特徴と
する請求項1記載の画像処理方法。 - 【請求項6】 入力画像データを、画素毎に、1つ以上
の閾値に基づいて量子化して、2つ以上の量子化レベル
のいずれかを有する出力画像データに変換する量子化手
段と、 画素毎に、前記量子化手段による量子化によって発生す
る量子化誤差を、量子化後の量子化レベルに応じて、各
量子化レベル毎に定められた所定の範囲内の値の量子化
誤差に変換する量子化誤差変換手段と、 注目画素について前記量子化誤差変換手段によって変換
された後の量子化誤差を、前記注目画素の近傍における
未量子化画素の入力画像データに対して拡散する誤差拡
散手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。 - 【請求項7】 前記所定の範囲は、前記量子化誤差変換
手段による変換を行わない場合の量子化誤差に基づいて
前記誤差拡散手段による処理を行った場合に、量子化誤
差が定常状態において収束する範囲を含む範囲であるこ
とを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。 - 【請求項8】 前記量子化誤差変換手段は、変換前の量
子化誤差が前記所定の範囲内にない場合には、変換後の
量子化誤差が前記所定の範囲内に収まるまで、変換前の
量子化誤差に対して所定の数値の加算または減算を繰り
返すことによって、量子化誤差の変換を行うことを特徴
とする請求項6記載の画像処理装置。 - 【請求項9】 前記量子化誤差変換手段は、変換前の量
子化誤差の全範囲を複数の領域に分割し、変換前の量子
化誤差が前記所定の範囲内にない場合には、変換前の量
子化誤差が属する領域に応じて、各領域毎に設定された
所定の数値を、変換前の量子化誤差に対して加算または
減算することによって、変換後の量子化誤差が前記所定
の範囲内に収まるように量子化誤差の変換を行うことを
特徴とする請求項6記載の画像処理装置。 - 【請求項10】 前記量子化誤差変換手段は、予め設定
された、変換前の量子化誤差と変換後の量子化誤差との
対応関係に従って、量子化誤差の変換を行うことを特徴
とする請求項6記載の画像処理装置。
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