JPH11213926A - 回転陽極型x線管の製造方法 - Google Patents
回転陽極型x線管の製造方法Info
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- JPH11213926A JPH11213926A JP10011245A JP1124598A JPH11213926A JP H11213926 A JPH11213926 A JP H11213926A JP 10011245 A JP10011245 A JP 10011245A JP 1124598 A JP1124598 A JP 1124598A JP H11213926 A JPH11213926 A JP H11213926A
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Abstract
の製造方法を提供すること。 【解決手段】 陽極ターゲット17の回転機構を構成す
る固定体23および回転体12の軸受け面を金属潤滑材
に濡らす前に水素還元処理を行っている。
Description
管の製造方法に関する。
が形成された回転体および固定体、回転体に連結された
円盤状の陽極ターゲット、陰極などを真空容器内に配置
し、また、ステータとなる電磁コイルを真空容器外に配
置した構造をしている。そして、ステータが生成した誘
導電磁場を利用して陽極ターゲットを高速回転させ、同
時に、電子ビームを陰極から陽極タ一ゲット面に照射し
X線を発生させている。
の軸受け部として、ボールベアリングのようなころがり
軸受け、あるいは、軸受け面にらせん溝を形成し、ガリ
ウム(Ga)、またはガリウムーインジウムー錫(Ga
−In−Sn)合金などの液体金属潤滑材を軸受け間隙
に満たした動圧すべり軸受けが利用されている。
型X線管は、特公昭60−21463号公報、特開平2
−244545号公報、特開平2−227947号公
報、特開平2−227948号公報、特公平3−776
17号公報、特公平7−105885号公報などに開示
されている。また、その製造方法については、特公平5
−12997号公報や特公平5−290734号公報な
どに開示されている。
管に用いられる動圧すべり軸受けは、回転体と固定体の
軸受け間隙が20ミクロン程度と微小で、また、例えば
その一方の軸受面にらせん溝が形成されている。そし
て、軸受け間隙やらせん溝に液体金属潤滑材を充填して
いる。
全体にくまなく行き渡らないと、すべり軸受けの十分な
動圧が得られず、動圧すべり軸受けが安定した動作を維
持できなくなる。極端な場合は、軸受面どうしがかじり
合いを起こし、回転が不能になったり、破損を引き起こ
したりする。
で、軸受け部分が安定な動作を維持できる回転陽極型X
線管の製造方法を提供することを目的とする。
ットが連結された円筒状回転体の内面と円柱状固定体の
外面との間に軸受け間隙を持たせて、前記回転体の内部
空間に前記固定体を配置する工程と、前記回転体の内面
と前記固定体の外面間に形成された動圧式すべり軸受
け、および、前記軸受け間隙に金属潤滑材を供給する工
程とからなる回転陽極X線管の製造方法において、前記
固定体の軸受け面と前記回転体の軸受け面の少なくとも
一方に対し、前記金属潤滑材に濡らす前に水素還元処理
を行う工程を設けている。
を参照して説明する。符号11は真空容器で、径大部分
11aと径小部分11bが連続した構造になっている。
そして、径小部分11bの内部空間に円筒状回転体12
が配置されている。
外側円筒13および中間円筒14、有底内側円筒15の
各部分から構成されている。外側円筒13は銅製で、鉄
製の中間円筒14の外周に嵌合されている。中間円筒1
4にシャフト16が突設され、シャフト16には陽極タ
ーゲット17がねじ18で固定されている。
熱間隙19を保って嵌合している。内側円筒15の内面
はすべり軸受用の軸受面を形成している。また、内側円
筒15の上端外周に小さな4個の突起20が設けられて
いる。これらの突起20は中間円筒14の内周壁に接
し、断熱間隙19を維持し、同時に、両円筒を正確な同
軸位置関係に保っている。また、内側円筒15は、中間
円筒14の図の下端部21とろう接され、部分的に結合
している。
内側円筒15の各部分を備えた回転体12の下端部、こ
の場合は、内側円筒15の下端部に、円板状の開口部閉
塞体22が固定されている。
が挿入嵌合されている。固定体23の表面には、前述の
各公報に示された動圧すべり軸受が形成されている。例
えば、固定体23の外周部分には2つのラジアルすべり
軸受24a、24bが回転軸方向に離れた位置に形成さ
れている。これらラジアルすべり軸受24a、24bは
いずれもへリンボンパターンのらせん溝で構成されてい
る。また、固定体23の上下2つの端面には、回転体1
2と対向する部分にスラストすべり軸受25a、25b
が形成されている。これらはサークル状のへリンボンパ
ターンのらせん溝で構成されている。
受面は、動作中、20μm程度の軸受間隙が保たれる。
また、らせん溝が形成されている固定体23の軸受面に
近接した回転体12の軸受面は、平滑な面でもよく、ま
た、必要に応じてらせん溝を形成してもよい。そして、
回転体12および固定体23間の動圧すべり軸受を形成
するらせん溝内や両者の軸受間隙には、動作中に液状で
あるGa−In−Sn合金からなる液体金属潤滑剤が供
給される。このとき、液体金属潤滑剤の供給に先だっ
て、回転体12および固定体23の各軸受面を水素還元
処理し、液体金属潤滑剤との濡れをよくしている。
持部23aになっている。陽極支持部23aは、補助金
属リング26および薄肉シールリング27、28をそれ
ぞれ介して、ガラス製真空容器11の径小部分11bに
気密接合されている。
構体29が配置され、また、真空容器11の径小部分1
1bの外側には電磁コイルをもつステータ30が配置さ
れている。
極ターゲット17を矢印P方向に高速回転させる。この
状態で、陰極構体29から回転陽極ターゲット17に電
子ビームを照射しX線を発生させる。回転陽極ターゲッ
ト11が発生したX線は、真空容器11の径大部分11
aに設けられたX線放射窓31から取り出される。
えば、図1の線分2−2で断面にし、矢印方向にみる
と、図2のような構造になっている。外側円筒13およ
び中間円筒14、内側円筒15が同軸的に設けられ、内
側円筒15の上端外周に設けられた小さな4個の突起2
0が中間円筒14の内周壁に接している。
の製造方法について説明する。
に、動圧すべり軸受24a、24b、25a、25b用
のへリンボンパターンのらせん溝を形成する。そして、
らせん溝が形成された固定体23や回転体12を構成す
る内側円筒15のそれぞれの軸受面を、プラズマ水素処
理法などを用いて水素還元処理する。
るように回転体12を配置し、回転体12の内部空間の
底の部分に液体金属潤滑剤(図示せず)を注入し、その
後、回転体12の空間部分に固定体23をゆっくり挿入
する。このとき、回転体12の底の部分に注入された潤
滑剤がラジアル軸受24a、24bや軸受間隙などに流
れていく。
体22を固定する。その後、陽極支持部23aと補助金
属リング26、補助金属リング26と薄肉シールリング
27をそれぞれ気密接合し、さらに、薄肉シールリング
27と真空容器11の径小部分11bに封着された薄肉
シールリング28とを気密接合する。
と固定体23の両方の軸受面を水素還元処理している。
しかし、水素還元処理は、回転体12および固定体2
3、開口部閉塞体22の少なくとも1つに行えば効果を
得ることができる。
受面を水素還元処理する方法について図3の概略の構造
図を参照して説明する。符号31は処理チャンバで、処
理チャンバ31には水素ガスの導入口32および排出口
33が設けられている。処理チャンバ31の外側には電
気炉34が配置されている。そして、処理チャンバ31
内にワーク載置台35が配置され、ワーク載置台35上
には、回転体や固定体など軸受面を形成する軸受部品3
6が載置されている。
ら大気圧の水素ガスを処理チャンバ31内に導入し、処
理チャンバ31内を電気炉34で加熱する。例えば、軸
受部品36の材料がスチールの場合は、水素ガスの露点
によって左右されるものの、軸受部品36の温度が60
0℃〜850℃の範囲になるように加熱する。このと
き、液体金属潤滑剤との濡れを妨げる酸化層など、軸受
部品36表面の不所望の層が水素ガスの還元作用によっ
て除去される。
行う方法について図4の概略の構造図を参照して説明す
る。符号41は処理チャンバで、処理チャンバ41には
水素ガス導入口42および真空排気管43が設けられて
いる。また、処理チャンバ41を囲むように高周波コイ
ル44が配置されている。そして、処理チャンバ41内
にはワーク載置台45が配置され、ワーク載置台45上
に、回転体や固定体など軸受面を形成する軸受部品46
が載置されている。
内を十分に真空引きした後、内圧が0.1Torr〜10To
rrとなるように水素ガス導入口42から水素ガスを導入
させる。この状態で、高周波コイル44に13.56M
Hzの高周波電流を流す。このとき、水素プラズマ47
が処理チャンバ41内に生成する。この水素プラズマ4
7は軸受部品46の表面に作用し、液体金属潤滑剤との
濡れを妨げる酸化層など、軸受部品46表面の不所望の
層を除去する。
る加熱を必ずしも必要としないため処理時間を短縮でき
る。また、プラズマ水素処理としては、グロー放電法、
イオンビーム法、ECRプラズマ法など、水素ガスの少
なくとも一部を活性化して、軸受部品の表面に作用させ
る方法を採用することができる。
固定体の軸受面を水素還元処理し、その後、液体金属潤
滑剤が接触するようにしている。このため、軸受面が液
体金属潤滑剤により確実に濡らされ長期に亙って安定な
軸受け動作を維持する回転陽極型X線管を製造できる。
動作する回転陽極型X線管の製造方法を実現できる。
分断面図である。
断面図である。
るための概略の構造図である。
説明するための概略の構造図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 陽極ターゲットが連結された円筒状回転
体の内面と円柱状固定体の外面との間に軸受け間隙を持
たせて、前記回転体の内部空間に前記固定体を配置する
工程と、前記回転体の内面と前記固定体の外面間に形成
された動圧式すべり軸受け、および、前記軸受け間隙に
金属潤滑材を供給する工程とからなる回転陽極X線管の
製造方法において、前記固定体の軸受け面と前記回転体
の軸受け面の少なくとも一方に対し、前記金属潤滑材に
濡らす前に水素還元処理を行う工程を設けたことを特徴
とする回転陽極型X線管の製造方法。 - 【請求項2】 水素還元処理はプラズマ水素処理である
請求項1記載の回転陽極型X線管の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10011245A JPH11213926A (ja) | 1998-01-23 | 1998-01-23 | 回転陽極型x線管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10011245A JPH11213926A (ja) | 1998-01-23 | 1998-01-23 | 回転陽極型x線管の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11213926A true JPH11213926A (ja) | 1999-08-06 |
Family
ID=11772568
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10011245A Pending JPH11213926A (ja) | 1998-01-23 | 1998-01-23 | 回転陽極型x線管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11213926A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55151756A (en) * | 1979-05-08 | 1980-11-26 | Philips Nv | Xxray tube |
JPS6177233A (ja) * | 1984-09-20 | 1986-04-19 | Mitsubishi Electric Corp | 陰極線管の製造方法 |
JPH0512997A (ja) * | 1990-11-28 | 1993-01-22 | Toshiba Corp | 回転陽極型x線管の製造方法および製造装置 |
-
1998
- 1998-01-23 JP JP10011245A patent/JPH11213926A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55151756A (en) * | 1979-05-08 | 1980-11-26 | Philips Nv | Xxray tube |
JPS6177233A (ja) * | 1984-09-20 | 1986-04-19 | Mitsubishi Electric Corp | 陰極線管の製造方法 |
JPH0512997A (ja) * | 1990-11-28 | 1993-01-22 | Toshiba Corp | 回転陽極型x線管の製造方法および製造装置 |
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