JPH1121304A - 成形体の製造法 - Google Patents

成形体の製造法

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JPH1121304A
JPH1121304A JP16160297A JP16160297A JPH1121304A JP H1121304 A JPH1121304 A JP H1121304A JP 16160297 A JP16160297 A JP 16160297A JP 16160297 A JP16160297 A JP 16160297A JP H1121304 A JPH1121304 A JP H1121304A
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JP
Japan
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polymerization
weight
semipolymer
semi
polymer
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Application number
JP16160297A
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English (en)
Inventor
Haruko Nano
晴子 梛野
Ichiro Ando
一郎 安藤
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Menicon Co Ltd
Original Assignee
Menicon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望の形状どおりの成形体を精度よく作製す
ることができる成形体の製造法を提供すること。 【解決手段】 イニファーターとラジカル重合可能なモ
ノマーとを含有する混合物を重合させ、重合率が5〜9
0重量%の半重合物を調製したのち、前記半重合物を所
望の空隙内に充填し、ついで前記半重合物に再度重合エ
ネルギーを与えて重合を完結させることを特徴とする成
形体の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形体の製造法に
関する。さらに詳しくは、コンタクトレンズ、眼内レン
ズなどの眼用レンズ、カメラレンズ、コンパクトディス
ク(CD)用ピックアップレンズ、眼鏡レンズなどのモ
ールド成形体などの特定の形状を有する三次元成形体
や、歯科用充填剤などのコンパウンド製造物の製造に好
適に使用しうる成形体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンタクトレンズ、眼内レンズな
どの眼用レンズは、モノマーを成形型内に仕込み、該成
形型内でアゾビスイソブチロニトリルや過酸化物を重合
開始剤として用いて重合させる、いわゆるモールド重合
法によって製造されている。
【0003】しかしながら、前記モールド重合法を採用
したばあいには、成形型内でモノマーの重合が進行する
にともなって重合収縮が生じ、成形型の形状どおりのモ
ールド成形体を正確に作製することができないという欠
点がある。
【0004】また歯科治療分野では、歯の欠損部分に重
合硬化型のレジンで充填修復する方法が用いられるが、
重合硬化によって同様に重合収縮が発生する。その結
果、たとえば自然歯と充填レジンとのあいだで隙間が生
じ、機械的強度が低下したり、隙間から歯質が侵食され
たりするなどの問題点がある。
【0005】また最近では、光重合によって重合体を積
層し、三次元造形物を作製する技術が利用されている。
この方法においては、一般に重合収縮の少ないエポキシ
樹脂などを用いることが多いが、たとえばアクリルモノ
マーのような重合収縮の大きい樹脂を利用すると、造形
物の精度が低下し、所望の形状を有するものをうること
が困難となる。したがって、利用できる樹脂の種類が大
幅に限定されるなどの問題点がある。
【0006】かかる例からわかるように、モノマーの重
合硬化を利用する分野の多くで、重合収縮の低減が大き
な課題となっている。
【0007】一般にモノマーを重合する際に生じる重合
収縮は、モノマー間のファンデルワールス距離が、重合
することにより共有結合距離になるので発生すると考え
られている。したがって、重合に与るモノマー量が少な
いほど重合収縮は少なくなり、半重合状態から重合を再
開したばあいの重合収縮の程度は、残りのモノマー分量
まで低減する。たとえばメチルメタクリレートのラジカ
ル塊状重合においては、モノマーから重合したばあい、
その重合収縮は21%程度になることが知られている。
たとえば50%まで重合させた半重合物を重合させる
と、その重合収縮は10%まで低減されることになる。
【0008】かかる点に着目して、半重合状態のものを
所望の型または充填部位に充填し、再度重合を行ない、
重合収縮を低減させる方法が、これまでに提案されてい
る。
【0009】かかる提案においては、重合させうる重合
開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化
合物、または過酸化ベンゾイルなどの過酸化化合物など
の熱重合開始剤を用いたり、またはベンゾフェノン、ベ
ンジル、ベンゾイン系化合物などの光重合開始剤が用い
られる。これらの重合開始剤での重合では、一旦重合開
始剤から活性遊離基が解離するとモノマーに即座に付加
し、途中で連鎖移動または停止反応による失活が起こら
ない限り、重合体鎖の成長は進行し続ける。したがっ
て、重合が開始されると、途中で重合を停止させること
は、成長種を失活させる以外に手だてがない。また成長
種は、一旦失活すると、重合能力を再生することはな
い。このような特性は、所望の状態で定量的に半重合物
をうることを困難にしている。たとえば一旦重合が開始
されたものを低温下に移し、反応の速度を見かけ上低下
させても、完全に重合を停止させることは困難であり、
その保管中に重合が次第に進み、硬化して使用不可能に
なるといった問題点もある。さらには半重合状態から重
合を再開させることを考えると、一旦失活した半重合物
では、そのままの状態からの重合の再開は不可能である
ため、新たに重合開始剤を添加するといった余分な混合
操作が必要になるばあいもあり、かかる操作に必要な設
備などを持たない一般使用者、たとえば歯科医師などへ
の利用は困難な状況にある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、成形型の形状どおりの
モールド成形体を精度よく作製したり、あるいは空隙の
発生しないコンパウンド製造物を作製したりすることに
代表される重合収縮が低減される方法において、その重
合収縮の低減方法が半重合物を調製し、所望の方法で重
合を再開させるものであって、定量的に半重合物をえ、
保管中に重合が進行することもなく、またそのままの状
態から、なんら活性剤を加えることなしに、重合を再開
することができる成形体の製造法を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、イニファータ
ーとラジカル重合可能なモノマーとを含有する混合物を
重合させ、重合率が5〜90重量%の半重合物を調製し
たのち、前記半重合物を所望の空隙内に充填し、ついで
前記半重合物に再度重合エネルギーを与えて重合を完結
させることを特徴とする成形体の製造法に関する。
【0012】なお、本発明において、イニファーターと
は、ラジカル連鎖移動による重合停止機能を有するラジ
カル開始剤のことであり、紫外線、熱などのエネルギー
を受けることにより、重合開始能を有する活性ラジカル
と、連鎖移動可能であって、一旦連鎖移動したのち、再
度解離可能な比較的安定なラジカルとを発生するものを
いう。
【0013】また、本発明において、半重合物とは、重
合率が100%に満たないポリマーと未重合のモノマー
との混合物をいう。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明によれば、前記したよう
に、イニファーターとラジカル重合可能なモノマーとを
含有する混合物を重合させ、重合率が5〜90重量%の
半重合物を調製したのち、前記半重合物を所望の空隙内
に充填し、ついで前記半重合物に再度重合エネルギーを
与えて重合を完結させることにより、成形体を高精度で
作製することができる。
【0015】本発明の成形体の製造法は、イニファータ
ーが用いられている点に、1つの大きな特徴を有する。
【0016】従来、重合開始剤として、アゾビスイソブ
チロニトリルなどの熱開裂によって活性遊離基(ラジカ
ル)を生じ、重合を開始させるラジカル重合開始剤を用
いたばあい、ポリマーの成長末端の活性ラジカルは、連
鎖移動または停止反応によってその成長末端の重合反応
の進行が停止する。このように重合反応の進行が停止さ
れた成長末端では、再び重合反応が進行しなくなる。
【0017】これに対して、本発明に用いられているイ
ニファーターI−Tは、たとえば紫外線、熱などのエネ
ルギーを受けると、まず式(A): I−T → I・+T・ (A) (式中、I・は開始剤切片、T・は比較的安定なラジカ
ルを示す。ただし、I・とT・は同一であってもよく、
異なっていてもよい。)で表わされるように、イニファ
ーターから開始剤切片I・および比較的安定なラジカル
T・が生成する。この開始剤切片I・は、式(B): I・+M → I−M・ (B) (式中、Mはモノマーを示す)で表わされるように、モ
ノマーMの重合を開始させ、式(C): IM・+nM → IMn+1・ (C) に表わされるように、成長反応が進行する。そののち、
式(D): IMn+1・+T・ → IMn+1T (D) で表わされるように、重合したポリマーIMn+1・の成
長末端は、遊離した比較的安定なラジカルT・に連鎖移
動する。この生成したポリマーIMn+1Tの末端は、た
とえば紫外線、熱などのエネルギーを受け続けている間
は、式(E): IMn+1T → IMn+1・+T・ (E) で表わされるように再度開裂し、そのポリマーの成長末
端IMn+1・は、再びモノマーMに付加し、式(F): IMn+1・+M → IMn+2・ (F) で表わされるように、ポリマー鎖が延長される。
【0018】なお、前記イニファーターから生成した比
較的安定なラジカルT・は、重合開始能を有していても
よく、有していなくてもよい。
【0019】このように、本発明に用いられているイニ
ファーターは、式(A)〜(F)で表わされるように、
リビング的な重合挙動を示す。換言すれば、前記イニフ
ァーターは、エネルギーを受けることにより、モノマー
の重合反応を進行させ、エネルギーを受けなくなるとモ
ノマーの重合反応を速やかに停止させ、さらにエネルギ
ーを受けたときにモノマーの重合反応を再度開始すると
いう性質を有するものである。
【0020】したがって、任意の半重合状態まで、たと
えば紫外線を照射してモノマーを重合させ、一旦紫外線
の照射を止めると、半重合状態を保持したまま、それ以
上重合が進行しない状況が発現される。この半重合物を
必要時に所望の型または空隙充填部位に充填し、紫外線
を再度照射することにより重合が開始され、ついにはモ
ノマーが消費され、重合が完結し、成形体がえられる。
従来のラジカル重合開始剤が不可逆的に一方的に連鎖移
動や停止反応を生じさせるのとは対照的に、たとえば紫
外線などの外部エネルギーの有無のみによって成長活性
種の再生が行なわれるという可逆的な重合特性を有する
ものである。
【0021】本発明に用いられるイニファーターとして
は、たとえばカーバメート系化合物、アミノキシル化合
物、セレン化合物、ジセレニド化合物およびジフェニル
エタン誘導体から選ばれた少なくとも1種の化合物が好
ましく例示される。
【0022】前記カーバメート系化合物の代表的なもの
としては、たとえば一般式:
【0023】
【化2】
【0024】(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して
水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を示す)で
表わされる基を有するカーバメート系化合物があげられ
る。
【0025】前記カーバメート系化合物の代表例として
は、たとえば一般式(I):
【0026】
【化3】
【0027】(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して
水素原子または炭素数1〜10のアルキル基、Xは炭素
数1〜10のアルキル基およびベンジル基に代表される
ベンゼン置換体などの有機基を示す)で表わされるカー
バメート系化合物、一般式(II):
【0028】
【化4】
【0029】(式中、R1、R2、R3およびR4はそれぞ
れ独立して水素原子または炭素数1〜10のアルキル基
を示す)で表わされるカーバメート系化合物、一般式
(III):
【0030】
【化5】
【0031】(式中、R1、R2、R3およびR4は前記と
同じ)で表わされるカーバメート系化合物、一般式(I
V):
【0032】
【化6】
【0033】(式中、R1、R2、R3およびR4は前記と
同じ、mは1または2を示す)で表わされるカーバメー
ト系化合物、一般式(V):
【0034】
【化7】
【0035】(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して
水素原子または炭素数1〜10のアルキル基、Z1は2
〜40価の炭化水素基、2〜6価のベンゼン置換体を含
む基などの有機基、nは2〜40の整数を示す)で表わ
されるカーバメート系化合物などがあげられる。
【0036】一般式(I)〜(V)で表わされるカーバ
メート系化合物の具体例としては、たとえばn−ブチル
−N,N−ジメチルジチオカーバメート、ベンジルジチ
オカーバメート、ベンジル−N,N−ジメチルジチオカ
ーバメート、ベンジル−N,N−ジエチルジチオカーバ
メート、チウラムモノスルフィド、N,N′−ジメチル
チウラムモノスルフィド、N,N,N′,N′−テトラ
メチルチウラムモノスルフィド、N,N′−ジエチルチ
ウラムモノスルフィド、N,N,N′,N′−テトラエ
チルチウラムモノスルフィド、チウラムジスルフィド、
N,N−ジメチルチウラムジスルフィド、N,N,
N′,N′−テトラメチルチウラムジスルフィド、N,
N′−ジエチルチウラムジスルフィド、N,N′−ジメ
チルチウラムテトラスルフィド、N,N,N′,N′−
テトラエチルチウラムジスルフィド、p−キシレンビス
(ジチオカーバメート)、p−キシレンビス(N,N−
ジメチルジチオカーバメート)、p−キシレンビス
(N,N−ジエチルジチオカーバメート)、1,2−ビ
ス(N,N−ジエチルジチオカーバミル)エタン、1,
2−ビス(N,N−ジメチルジチオカーバミル)エタ
ン、1,2,3−トリス(N,N−ジメチルジチオカー
バミル)プロパン、1,2,4,5−テトラキス(N,
N−ジエチルジチオカーバミルメチル)ベンゼン、1−
(N,N−ジエチルジチオカーバミル)エチルアセテー
トなどがあげられる。これらのカーバメート系化合物
は、単独でまたは2種以上を混合して用いることができ
る。
【0037】前記アミノキシル化合物の代表例として
は、たとえば一般式(VI):
【0038】
【化8】
【0039】(式中、R5およびR6はそれぞれ独立して
水素原子、ヒドロキシ基、シアノ基、アミノ基、エステ
ル結合を有する基、カルボニル基、芳香族置換体を含む
基などから選ばれた置換基を有しても有しなくてもよい
炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基
またはアルキレン基を示し(ただし、R5およびR6が前
記アルキレン基のばあいは、R5およびR6は有機基を介
して連結している)、R7は炭素数1〜10のアルキル
基、芳香族置換体を含む基などの有機基を示す)で表わ
されるアミノキシル化合物などがあげられる。
【0040】一般式(VI)で表わされるアミノキシル化
合物の具体例としては、たとえば((2′,2′,
6′,6′−テトラメチル−1′−ピペリジニルオキ
シ)メチル)ベンゼン、1−フェニル−1−(2′,
2′,6′,6′−テトラメチル−1′−ピペリジニル
オキシ)エタン、1−(4′−ブロモフェニル)−1−
(2″,2″,6″,6″−テトラメチル−1″−ピペ
リジニルオキシ)エタン、1−ナフチル−1−(2′,
2′,6′,6′−テトラメチル−1′−ピペリジニル
オキシ)エタン、1−フェニル−1−(2′,2′,
6′,6′−テトラメチル−1′−ピペリジニルオキ
シ)プロパン、1−(ベンジルオキシ)−2−フェニル
−2−(2′,2′,6′,6′−テトラメチル−1′
−ピペリジニルオキシ)エタン、1−ヒドロキシ−2−
フェニル−2−(2′,2′,6′,6′−テトラメチ
ル−1′−ピペリジニルオキシ)エタン、フェニル−4
−シアノ−4−(2′,2′,6′,6′−テトラメチ
ル−1′−ピペリジニルオキシ)ペンタノアート、ペン
タフルオロフェニル−4−シアノ−4−(2′,2′,
6′,6′−テトラメチル−1′−ピペリジニルオキ
シ)ペンタノアート、3−フェニル−1−(2′,
2′,6′,6′−テトラメチル−1′−ピペリジニル
オキシ)プロパン、1−((2′,2′,6′,6′−
テトラメチル−1′−ピペリジニルオキシ)メチル)−
4−(トリフルオロメチル)ベンゼンなどがあげられ
る。これらのアミノキシル化合物は、単独でまたは2種
以上を混合して用いることができる。
【0041】前記セレン化合物の代表例としては、たと
えば一般式(VII):
【0042】
【化9】
【0043】(式中、R8およびR9はそれぞれ独立して
水素原子、炭素数1〜10のアルキル基またはベンジル
基などのベンゼン置換体を含む基を示す)で表わされる
セレン化合物、一般式(VIII):
【0044】
【化10】
【0045】(式中、R10は水素原子、炭素数1〜10
のアルキル基またはベンジル基などのベンゼン置換体を
含む基、Z2は2〜40価の炭化水素基、2〜6価のベ
ンゼン置換体を含む基などの有機基、pは2〜40の整
数を示す)で表わされるセレン化合物などがあげられ
る。
【0046】一般式(VII)または(VIII)で表わされ
るセレン化合物の具体例としては、たとえばベンジルフ
ェニルセレニド、p−メチルベンジルフェニルセレニ
ド、p−エチルベンジルフェニルセレニド、ベンジルト
リルセレニド、キシレニルジフェニルジセレニド、キシ
レニルジトリルジセレニドなどがあげられる。これらの
セレン化合物は、単独でまたは2種以上を混合して用い
ることができる。
【0047】前記ジセレニド化合物の代表例としては、
たとえば一般式(IX):
【0048】
【化11】
【0049】(式中、R11およびR12はそれぞれ独立し
て水素原子、炭素数1〜10のアルキル基またはベンジ
ル基などのベンゼン置換体を含む基を示す)で表わされ
るジセレニド化合物などがあげられる。
【0050】一般式(IX)で表わされるジセレニド化合
物の具体例としては、たとえばジフェニルジセレニド、
ジトリルジセレニド、ジ−(p−クメニル)ジセレニ
ド、ジ−(1−ナフチル)ジセレニド、ジ−(2−ナフ
チル)ジセレニド、ジ−(p−t−ブチルフェニル)ジ
セレニドなどがあげられる。これらのジセレニド化合物
は、単独でまたは2種以上を混合して用いることができ
る。
【0051】前記ジフェニルエタン誘導体の代表例とし
ては、たとえば一般式(X):
【0052】
【化12】
【0053】(式中、R13およびR14はそれぞれ独立し
て水素原子、炭素数1〜10のアルキル基または2〜6
価のベンゼン置換体を含む基、A1およびA2はそれぞれ
独立して水素原子または炭素数1〜10のアルキル基、
シアノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、エステル結
合を有する基、アミド基およびフェニル基などのベンゼ
ン置換体を含む基から選ばれた官能基を示す)で表わさ
れるジフェニルエタン誘導体などがあげられる。
【0054】一般式(X)で表わされるジフェニルエタ
ン誘導体の具体例としては、たとえば1,2−ジシアノ
−1,2−ジフェニルコハク酸ジエチル、3,4−ジメ
チル−3,4−ジフェニルヘキサン、3,4−ジエチル
−3,4−ジフェニルヘキサン、4,5−ジメチル−
4,5−ジフェニルオクタン、2,3−ジメチル−2,
3−ジフェニルブタン、2,2,3,3−テトラフェニ
ルブタン、1,2−ジシアノ−1,1,2,2−テトラ
フェニルエタン、3,3,4,4−テトラフェニルヘキ
サンなどがあげられる。これらのジフェニルエタン誘導
体は、単独でまたは2種以上を混合して用いることがで
きる。
【0055】本発明に用いられるラジカル重合可能なモ
ノマーは、前記イニファーターにより重合するもののな
かから、成形体の用途に応じて適宜選択して用いること
ができる。
【0056】とくに、アクリロイル基、メタクリロイル
基、ビニル基およびアリル基などの基から選ばれた重合
性不飽和二重結合を含有するモノマーは、イニファータ
ーによる重合性にすぐれたものであるので、本発明にお
いて好適に使用しうるものである。かかるモノマーの代
表例としては、たとえばメチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリ
レート、ブチル(メタ)アクリレートなどのアルキル
(メタ)アクリレート;トリフルオロエチル(メタ)ア
クリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレ
ート、ヘキサフルオロイソプロピル(メタ)アクリレー
ト、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレートなど
のフルオロアルキル(メタ)アクリレート;トリメチル
シリルプロピル(メタ)アクリレート、トリス(トリメ
チルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレートな
どのケイ素含有(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド、N,N−
ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル
(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミ
ド;スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エ
チルスチレン、p−エチルスチレン、o−オクチルスチ
レン、m−オクチルスチレン、p−オクチルスチレンな
どのアルキルスチレン;o−トリフルオロメチルスチレ
ン、m−トリフルオロメチルスチレン、p−トリフルオ
ロメチルスチレンなどのフルオロアルキルスチレン;o
−トリメチルシリルスチレン、m−トリメチルシリルス
チレン、p−トリメチルシリルスチレン、o−トリス
(トリメチルシロキシ)シリルスチレン、m−トリス
(トリメチルシロキシ)シリルスチレン、p−トリス
(トリメチルシロキシ)シリルスチレンなどのケイ素含
有スチレン;酢酸ビニル;(メタ)アクリロニトリル;
(メタ)アクリル酸;α−メチルスチレン;N−ビニル
ピロリドンなどがあげられる。これらのモノマーは、単
独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0057】なお、本明細書では、「(メタ)アクリ‥
‥‥」は、「アクリ‥‥‥」および/または「メタクリ
‥‥‥」であることを意味する。
【0058】また、成形体の機械的強度や耐久性を向上
させようとするばあいには、共重合可能な不飽和二重結
合を1分子内に2個以上有する多官能性重合性化合物で
ある架橋性モノマーを用いることが好ましい。
【0059】前記架橋性モノマーとしては、たとえばエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、
ビニル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、メタクリロイルオキシエチ
ルアクリレート、3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、3−アクリロイルオキシ
プロピルメタクリレート、ブタンジオール(メタ)アク
リレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ア
ジピン酸ジアリル、2,2−ビス(4−(メタ)アクリ
ロイルオキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(4−(メタ)アクリロイルオキシポリエトキシフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス[(4−(3−(メタ)
アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−フ
ェニル]プロパン、ジ((メタ)アクリロイルオキシエ
チル)トリメチルヘキサメチレンジウレタン、トリアリ
ルイソシアヌレート、α−メチレン−N−ビニルピロリ
ドン、4−アリルベンジル(メタ)アクリレート、4−
ビニルベンジル(メタ)アクリレート、3−ビニルベン
ジル(メタ)アクリレート、2,2−ビス(p−(メ
タ)アクリロイルオキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン、2,2−ビス(m−(メタ)アクリロイルオキシ
フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(o
−(メタ)アクリロイルオキシフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン、2,2−ビス(p−(メタ)アクリロイル
オキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(m−(メ
タ)アクリロイルオキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス(o−(メタ)アクリロイルオキシフェニル)プロ
パン、1,4−ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシ
ヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼン、1,3−ビス
(2-(メタ)アクリロイルオキシヘキサフルオロイソプ
ロピル)ベンゼン、1,2−ビス(2−(メタ)アクリ
ロイルオキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼン、
1,4−ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシイソプ
ロピル)ベンゼン、1,3−ビス(2−(メタ)アクリ
ロイルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,2−ビス
(2−(メタ)アクリロイルオキシイソプロピル)ベン
ゼンなどがあげられる。これらの架橋性モノマーは、単
独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0060】前記架橋性モノマーの配合量は、通常、成
形体の種類に応じて適宜調整すればよい。
【0061】なお、本発明においては、重合率が5〜9
0重量%の半重合物の流動性が、該半重合物を成形型内
などの所望の空隙内に充填する際の作業性に影響を及ぼ
す。したがって、本発明においては、前記半重合物の流
動性に悪影響を与えない範囲内で架橋性モノマーの配合
量を調整することが好ましい。
【0062】前記架橋性モノマーの配合量は、用いられ
るモノマーの種類、半重合物の重合率などによって半重
合物の流動性が異なるので一概には決定することができ
ないが、通常、用いられるモノマーの全量に対して、架
橋による効果を充分に発現させるために0.01重量%
以上、また流動性がわるくならないようにするために5
重量%以下とすることが好ましい。
【0063】各成形体の種類、用途に応じた前記モノマ
ーの利用例を以下に示す。
【0064】たとえば、眼内レンズ、カメラレンズ、眼
鏡レンズなどの光学レンズを作製するばあいには、メチ
ルメタクリレートを主成分としたモノマーを用いること
が好ましい。たとえば、プラスチック系光ファイバーを
作製するばあいには、コア部にメチルメタクリレートを
主成分とするモノマー、シェル部にフルオロアルキルメ
タクリレートを主成分とするモノマーを用いることが好
ましい。また、たとえば、高酸素透過性を有するコンタ
クトレンズを作製するばあいには、メチルメタクリレー
トなどと、トリメチルシリルプロピルメタクリレート、
トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリ
レートなどのケイ素含有メタクリレートや、2,2,2
−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,
2,2′,2′,2′−ヘキサフルオロイソプロピル
(メタ)アクリレートなどのフッ素含有(メタ)アクリ
レートなどとを併用することが好ましい。
【0065】さらにたとえば、歯科用充填レジンとして
利用するばあいには、メチルメタクリレートなどのメタ
クリル酸エステルを用いることが好ましい。
【0066】前記イニファーターとラジカル重合可能な
モノマーとを含有する混合物の重合の際の挙動は、リビ
ング重合的であり、生成するポリマーの分子量は、前記
イニファーターの量に左右される。
【0067】一般的には、前記イニファーターの量が少
ないと、生成するポリマーの分子量が高くなるため、半
重合物の粘度が高くなり、成形型内などの所望の空隙内
に充填する際の作業性に悪影響を及ぼすようになる。ま
た、前記イニファーターの量が少ないばあいには、重合
に要する時間が長くなる。これらの観点から、前記イニ
ファーターの量は、ラジカル重合可能なモノマー100
重量部に対して0.005重量部以上、好ましくは0.
01重量部以上とすることが望ましい。
【0068】また、前記イニファーターの量は、あまり
にも多いばあいには、生成するポリマーの分子量が低く
なり、その機械的強度が低下するようになる。したがっ
て、前記イニファーターの量は、ラジカル重合可能なモ
ノマー100重量部に対して10重量部以下、好ましく
は5重量部以下とすることが望ましい。
【0069】前記イニファーターとラジカル重合可能な
モノマーとを含有する混合物には、必要により、本発明
の目的が阻害されない範囲内で、たとえば染料、顔料、
充填剤、酸化防止剤などの添加剤を添加してもよい。こ
れらの添加剤を用いるばあいには、前記イニファーター
とラジカル重合可能なモノマーとを含有する混合物中で
前記添加剤が均一に分散あるいは溶解するように混合す
ることが好ましい。
【0070】また、前記イニファーターとラジカル重合
可能なモノマーとを含有する混合物には、必要により、
溶剤などが添加されていてもよい。
【0071】前記溶剤としては、ラジカル重合可能なモ
ノマー、イニファーター、添加剤などを溶解させ、また
生成する重合体も溶解させる性質を有し、また前記モノ
マーの重合を阻害せず、また光で重合させるばあいに
は、重合させる際の光線の波長領域で特性吸収を呈さな
いものを用いることが好ましい。このような性質を有す
る溶剤としては、たとえばトルエン、キシレン、エチル
ベンゼン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチ
ル、ジメチルホルムアミド、イソプロピルアルコール、
ヘキサン、ヘプタンなどがあげられる。
【0072】イニファーターとラジカル重合可能なモノ
マーとを含有する混合物、必要により、前記溶剤で溶解
させたイニファーターとラジカル重合可能なモノマーと
を含有する混合物の溶液を重合させることにより、重合
率が5〜90重量%の半重合物を調製する。
【0073】前記混合物を重合させる方法としては、た
とえば光線を照射させて重合させる方法や加熱によって
重合させる方法などがあげられる。
【0074】なお、前記混合物を重合させる際に用いら
れる重合エネルギーとしては、光線などの電磁波エネル
ギー、加熱などによって生じる熱エネルギーなどがあげ
られ、これらのエネルギーは、それぞれ単独使用または
併用することができる。
【0075】前記光線を照射させて重合させる方法に用
いられる光線(電磁波)の代表的なものとしては、紫外
線をあげることができる。かかる紫外線の強度および波
長は、用いられるイニファーターやモノマーの種類など
によって異なるので一律に決定することができない。通
常、該紫外線の波長は、モノマーの励起による分解が生
じないようにするために、250nm以上とすることが
好ましい。また、該紫外線の波長が長くなると、可視光
線の波長に近づき、可視光の遮光を注意する必要があ
り、若干作業性などが面倒になったりするばあいもある
ので、該紫外線の波長は、450nm以下であることが
好ましい。
【0076】光線を照射することにより、モノマーの重
合を行なうばあいには、光線が透過する容器内に該モノ
マーを入れ、該容器の外部から該モノマーに光線を照射
させて重合を行なうことができる。このときの温度は、
室温であってもよく、また室温よりも高温であっても低
温であってもよいが、作業性などの点から、室温である
ことが好ましい。
【0077】また、加熱することにより重合を行なうば
あいには、加熱温度は10〜250℃、好ましくは50
〜130℃であることが望ましい。
【0078】なお、重合時間は、たとえば光線を照射す
ることにより重合を行なうばあいには、光源からの距離
の微妙なずれや、用いる容器の種類、モノマーの量など
の違いにより、仮に同一モノマー、同一イニファーター
を用いたとしても、変化するものであるので、一概には
決定されず、各種重合条件などによって適宜調整するこ
とが好ましい。
【0079】本発明においては、前記したように、イニ
ファーターが用いられている点に、1つの大きな特徴が
あり、光線の照射および停止、または加熱を調整するこ
とにより、前記イニファーターによるモノマーの重合の
進行と停止を制御することができる。
【0080】したがって、イニファーターとラジカル重
合可能なモノマーとを含有する混合物を重合させ、所定
の重合率にまでモノマーの重合が進行したときに、光線
の照射または加熱を停止し、遮光または冷却することに
より、所定の重合率を有する半重合物を調製することが
できる。
【0081】ここで、本明細書にいう重合率とは、式:
【0082】
【数1】
【0083】で表わされるように、重合開始前のモノマ
ー量(重量)を重合されたモノマー量(重量)で除した
重量百分率で表わされる。
【0084】イニファーターとラジカル重合可能なモノ
マーとを含有する混合物を重合させてえられた半重合物
の重合率は、半重合物から重合体を調製する際の重合収
縮を低減させるために、5重量%以上、好ましくは10
重量%以上、さらに好ましくは20重量%以上とされ
る。また半重合物の粘度が高くなりすぎて該半重合物を
所望の空隙内に充填する際の作業性を向上させるため
に、前記重合率は90重量%以下、好ましくは80重量
%以下とされる。
【0085】所望の重合率に達した段階で重合を一旦停
止させるためには、あらかじめ光線の照射時間または加
熱時間と重合率との関係を把握しておくことが好まし
い。
【0086】かくしてえられた半重合物は、すぐにつぎ
の工程に使用してもよく、また一旦保存して必要時に用
いるようにしてもよい。
【0087】前記半重合物は、光で機能するイニファー
ターを用いたばあいには、光線が遮光されている状態で
は重合が進行せず、また熱で機能するイニファーターを
用いたばあいには、重合が進行する敷居温度以下では重
合が進行しないので、その状態で保存することができ
る。したがって、前記半重合物を保存しておくばあいに
は、前記半重合物に光線が照射されないように、遮光し
ておいたり、敷居温度以下、好ましくは低温下におくこ
とが必要である。
【0088】前記半重合物を保存する際に、前記イニフ
ァーターのなかには、それ自身が分解し、前記半重合物
が硬化するおそれがあるものもあるため、このようなイ
ニファーターを用いてえられた半重合物の保存時の温度
は、あまり高くないことが好ましい。かかる観点から、
前記半重合物を保持するばあいには、全般的に室温以下
で保存することが好ましい。
【0089】このように、前記半重合物を保持すること
ができるという特性は、広範囲な利点を有する。たとえ
ば、半重合物の製造者が該半重合物を作製したのち、そ
れを用いて成形品を作製するまでのあいだ、在庫として
保管することができるようになる。
【0090】つぎに、前記半重合物に、再度、光線を照
射したり、または加熱することにより、その重合を完結
させることができる。
【0091】従来、前記半重合物から成形品を作製する
ばあいには、重合を再開させるために、新たに重合開始
剤などを添加しなければならなかった。ところが、かか
る半重合物に重合開始剤を添加したばあいには、該重合
開始剤を半重合物中に均一に分散させることが困難であ
り、また前記したように、該重合開始剤を混合するのに
必要な設備を持たない使用者は、利用することができな
いばあいもあった。
【0092】これに対して、本発明に用いられている半
重合物は、新たに重合開始剤を添加しなくても、そのま
まの状態で、たとえば光線を照射したり、加熱するだけ
で、重合を再開させることができるので、均一な組成の
成形品を簡便に、しかも経済的に作製することができる
という、すぐれた特性が発現される。
【0093】前記半重合物を成形型内などの所望の空隙
内に充填し、重合を完結させることにより、型の転写性
が良好なモールド成形体や空隙のない硬化充填物などが
えられる。
【0094】なお、前記モールド成形体が、たとえば眼
鏡レンズやコンタクトレンズなどの眼用レンズであるば
あいには、所定のレンズ形状を有する成形型内の空隙に
前記半重合物を充填したのち、光線を照射したり、加熱
することにより、重合を完結させ、所定形状を有するレ
ンズを作製することができる。
【0095】かくしてえられる成形体は、半重合物の作
製の段階ですでに所定の重合率まで重合されていること
により、半重合物から成形品を作製する段階で生じる重
合収縮の程度がきわめて小さいため、きわめて正確な所
定形状を有する成形体をうることができる。
【0096】
【実施例】つぎに、本発明の成形体の製造法を実施例に
もとづいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実
施例のみに限定されるものではない。
【0097】実施例1 モノマーとしてメチルメタクリレート100重量部に対
して、イニファーターとしてN,N,N′,N′−テト
ラエチルチウラムジスルフィド0.3重量部を均一な組
成となるように混合し、混合物をえた。えられた混合物
320gを1リットル容のフラスコに注入したのち、1
5cm離れたところからブラックライト(松下電器産業
(株)製、ナショナルブラックライト・ブルーFL10
BL−B)で光線(紫外線)を照射して半重合状態とし
た。その結果、増粘が認められ、半重合物がえられた。
【0098】つぎに、えられた半重合物の重合率および
分子量を紫外吸光度検出器と示差屈折率計とを兼ね備え
たゲル濾過浸透クロマトグラフを用いて測定した。その
結果、その重合率は約35重量%であり、また数平均分
子量は約71000であった。
【0099】また、前記半重合物を遮光状態で約2週間
室温中で保管したのちに、同様の分析を実施したとこ
ろ、重合率および数平均分子量にはまったく変化がな
く、この間での重合の進行が認められず、保管時の安定
性にすぐれたものであることが確認された。
【0100】つぎに、えられた半重合物を平凸レンズが
えられるようになっているガラス製成形型(キャビティ
内の形状:直径13mm、内高4.5mm)内に充填
し、再度、15cm離れたところから前記ブラックライ
トで光線を照射したところ、その重合が再開され、重合
が完結し、モールド成形体がえられた。
【0101】えられたモールド成形体の重合収縮率を
式:
【0102】
【数2】
【0103】にしたがって求めたところ、13.5%で
あった。
【0104】比較例1(従来の重合開始剤を用いた半重
合状態の安定性の確認) モノマーとしてメチルメタクリレート100重量部に対
して光重合開始剤1−(4−イソプロピルフェニル)−
2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(商品
名:ダロキュア1116(チバガイギー社製))0.3
重量部を均一な組成となるように混合し、混合物をえ
た。えられた混合物を、実施例1と同様にブラックライ
トで光線を照射して半重合状態とした。その後、この半
重合物を遮光して2週間室温中で保管したところ、重合
が進行し、硬化しており、つぎの工程に移ることができ
なかった。
【0105】比較例2(モノマー段階から重合したばあ
いの重合収縮の確認) モノマーとしてメチルメタクリレート100重量部に対
して光重合開始剤1−(4−イソプロピルフェニル)−
2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(商品
名:ダロキュア1116(チバガイギー社製))0.3
重量部を均一な組成となるように混合し、混合物をえ
た。えられた混合物を実施例1に示したものと同様な形
状を有するガラス製成形型内に充填し、15cm離れた
ところから前記ブラックライトで光線を照射し、重合を
完結させ、モールド成形体をえた。このときの重合収縮
率は約21%であり、実施例1と比較して倍の収縮があ
った。
【0106】実施例1および比較例1〜2の結果から、
実施例1におけるように、イニファーターを用いて半重
合物を調整したのち、成形体を作製する方法を採用した
ばあいには、半重合状態での保管安定性にすぐれ、かつ
そのままの状態で光を照射するという簡便な操作で重合
を再開、完結することができ、そして重合収縮率が小さ
い成形体を作製することができることがわかる。
【0107】実施例2 モノマーとしてブチルアクリレート100重量部に対し
て、イニファーターとしてベンジル−N,N−ジエチル
ジチオカーバメート1重量部およびN,N,N′,N′
−テトラエチルチウラムジスルフィド0.1重量部を均
一な組成となるように混合し、混合物をえた。えられた
混合物50gをサンプル瓶に注入したのち、15cm離
れたところから前記ブラックライトで光線を照射して半
重合状態とした。その結果、増粘が認められ、半重合物
がえられた。
【0108】つぎに、えられた半重合物の重合率および
分子量を実施例1と同様にして測定した。その結果、そ
の重合率は約60重量%であり、また数平均分子量は約
26000であった。
【0109】また、前記半重合物を遮光状態で5日間室
温中で保管したのちに、同様の分析を実施したところ、
重合率および数平均分子量にはまったく変化がなく、こ
の間での重合の進行が認められず、保管時の安定性にす
ぐれたものであることが確認された。
【0110】実施例3 モノマーとしてブチルアクリレート100重量部に対し
て、イニファーターとしてベンジル−N,N−ジエチル
ジチオカーバメート1重量部およびN,N,N′,N′
−テトラエチルチウラムジスルフィド0.1重量部を均
一な組成となるように混合し、混合物をえた。えられた
混合物30gをサンプル瓶に注入したのち、マグネチッ
クスターラーで撹拌しながら、15cm離れたところか
ら前記ブラックライトで光線を照射して半重合状態とし
た。その結果、増粘が認められ、半重合物がえられた。
えられた半重合物の重合率を実施例1と同様にして測定
したところ、約33重量%であった。
【0111】つぎに、えられた半重合物をガラス製の試
験管内に充填し、30℃の恒温水槽中にて試験管を回転
させながら、再度、15cm離れたところから前記ブラ
ックライトで光線を照射したところ、その重合が再開さ
れ、重合が完結し、重合体がえられた。
【0112】えられた重合体の重合収縮率を式:
【0113】
【数3】
【0114】にしたがって求めたところ、10.7%で
あった。
【0115】比較例3(モノマー段階から重合したばあ
いの重合収縮の確認) モノマーとしてブチルアクリレート100重量部に対し
て、イニファーターとしてベンジル−N,N−ジエチル
ジチオカーバメート1重量部およびN,N,N′,N′
−テトラエチルチウラムジスルフィド0.1重量部を均
一な組成となるように混合し、混合物をえた。えられた
混合物をガラス製の試験管内に充填し、30℃の恒温水
槽中にて試験管を回転させながら、15cm離れたとこ
ろから前記ブラックライトで光線を照射し、重合を完結
させ、重合体をえた。このときの重合収縮率は14.2
%であり、実施例3と比較して大きかった。
【0116】実施例2〜3および比較例3の結果から、
実施例2〜3におけるように、イニファーターを用いて
半重合物を調製したのち、重合体を作製する方法を採用
したばあいには、半重合状態での保管安定性にすぐれ、
かつそのままの状態で光を照射するという簡便な操作で
重合を再開、完結することができ、そして重合収縮率が
小さい重合体を作製することができることがわかる。
【0117】実施例4 モノマーとしてメチルメタクリレート100重量部に対
して、イニファーターとして1,2,4,5−テトラキ
ス(N,N−ジエチルジチオカルバミルメチル)ベンゼ
ン0.18重量部を均一な組成となるように混合し、混
合物をえた。えられた混合物50gをサンプル瓶に注入
したのち、15cm離れたところから前記ブラックライ
トで光線を照射して半重合状態とした。その結果、増粘
が認められ、半重合物がえられた。
【0118】つぎに、えられた半重合物の分子量を実施
例1と同様にして測定したところ、その数平均分子量は
約78000であった。また、この半重合物の重合率を
核磁気共鳴スペクトルの測定(以下、NMR測定とい
う)によって算出したところ、24重量%であった。
【0119】また、前記半重合物を遮光状態で5日間室
温中で保管したのちに、同様の分析を実施したところ、
重合率および数平均分子量にはまったく変化がなく、こ
の間での重合の進行が認められず、保管時の安定性にす
ぐれたものであることが確認された。
【0120】さらに、前記半重合物に実施例3と同様に
してブラックライトで光線を照射したところ、その重合
が再開され、重合が完結し、重合体がえられた。
【0121】実施例5 モノマーとしてスチレン100重量部に対して、イニフ
ァーターとして1,2,4,5−テトラキス(N,N−
ジエチルジチオカルバミルメチル)ベンゼン0.38重
量部を均一な組成となるように混合し、混合物をえた。
えられた混合物60gをサンプル瓶に注入したのち、1
5cm離れたところから前記ブラックライトで光線を照
射して半重合状態とした。その結果、増粘が認められ、
半重合物がえられた。
【0122】つぎに、えられた半重合物の重合率をNM
R測定によって算出したところ、約36重量%であっ
た。
【0123】また、前記半重合物を遮光状態で5日間室
温中で保管したのちに、同様の分析を実施したところ、
重合率にはまったく変化がなく、この間での重合の進行
が認められず、保管時の安定性にすぐれたものであるこ
とが確認された。
【0124】つぎに、えられた半重合物をガラス製の試
験管内に充填し、30℃の恒温水槽中にて試験管を回転
させながら、再度、15cm離れたところから前記ブラ
ックライトで光線を照射したところ、その重合が再開さ
れ、重合が完結し、重合体がえられた。
【0125】えられた重合体の重合収縮率を実施例3と
同様にして求めたところ、8.61%であった。
【0126】比較例4(モノマー段階から重合したばあ
いの重合収縮の確認) モノマーとしてスチレン100重量部に対して、イニフ
ァーターとして1,2,4,5−テトラキス(N,N−
ジエチルジチオカルバミルメチル)ベンゼン0.38重
量部を均一な組成となるように混合し、混合物をえた。
えられた混合物をガラス製の試験管内に充填し、30℃
の恒温水槽中にて試験管を回転させながら、15cm離
れたところから前記ブラックライトで光線を照射し、重
合を完結させ、重合体をえた。このときの重合収縮率は
15.0%であり、実施例5と比較して大きかった。
【0127】実施例4〜5および比較例4の結果から、
実施例4〜5におけるように、イニファーターを用いて
半重合物を調製したのち、重合体を作製する方法を採用
したばあいには、半重合状態での保管安定性にすぐれ、
かつそのままの状態で光を照射するという簡便な操作で
重合を再開、完結することができ、そして重合収縮率が
小さい重合体を作製することができることがわかる。
【0128】実施例6 モノマーとしてスチレン100重量部に対して、イニフ
ァーターとして1,2,4,5−テトラキス(N,N−
ジエチルジチオカルバミルメチル)ベンゼン0.69重
量部およびN,N,N′,N′−テトラエチルチウラム
ジスルフィド0.026重量部を均一な組成となるよう
に混合し、混合物をえた。えられた混合物30gをサン
プル瓶に注入したのち、15cm離れたところから前記
ブラックライトで光線を照射して半重合状態とした。そ
の結果、増粘が認められ、半重合物がえられた。
【0129】つぎに、えられた半重合物の重合率をNM
R測定によって算出したところ、約36重量%であっ
た。
【0130】また、前記半重合物を遮光状態で6日間室
温中で保管したのちに、同様の分析を実施したところ、
重合率にはまったく変化がなく、この間での重合の進行
が認められず、保管時の安定性にすぐれたものであるこ
とが確認された。
【0131】さらに、前記半重合物に実施例3と同様に
してブラックライトで光線を照射したところ、その重合
が再開され、重合が完結し、重合体がえられた。
【0132】実施例7 モノマーとしてメチルメタクリレート49重量部および
スチレン51重量部に対して、イニファーターとして
N,N,N′,N′−テトラエチルチウラムジスルフィ
ド0.58重量部を均一な組成となるように混合し、混
合物をえた。えられた混合物20gをサンプル瓶に注入
したのち、15cm離れたところから前記ブラックライ
トで光線を照射して半重合状態とした。その結果、増粘
が認められ、半重合物がえられた。
【0133】つぎに、えられた半重合物の分子量を実施
例1と同様にして測定したところ、その数平均分子量は
約21600であった。また、この半重合物の重合率を
NMR測定によって算出したところ、メチルメタクリレ
ートが約31重量%、スチレンが約40重量%であり、
モノマー全体としては約36重量%であった。
【0134】また、前記半重合物を遮光状態で7日間室
温中で保管したのちに、同様の分析を実施したところ、
重合率および数平均分子量にはまったく変化がなく、こ
の間での重合の進行が認められず、保管時の安定性にす
ぐれたものであることが確認された。
【0135】さらに、前記半重合物に実施例3と同様に
してブラックライトで光線を照射したところ、その重合
が再開され、重合が完結し、重合体がえられた。
【0136】実施例8 モノマーとしてメチルメタクリレート44重量部および
ブチルアクリレート56重量部に対して、イニファータ
ーとしてN,N,N′,N′−テトラエチルチウラムジ
スルフィド0.52重量部を均一な組成となるように混
合し、混合物をえた。えられた混合物20gをサンプル
瓶に注入したのち、15cm離れたところから前記ブラ
ックライトで光線を照射して半重合状態とした。その結
果、増粘が認められ、半重合物がえられた。
【0137】つぎに、えられた半重合物の分子量を実施
例1と同様にして測定したところ、その数平均分子量は
約40000であった。また、この半重合物の重合率を
NMR測定によって算出したところ、メチルメタクリレ
ートが約24重量%、ブチルアクリレートが約11重量
%であり、モノマー全体としては約17重量%であっ
た。
【0138】また、前記半重合物を遮光状態で7日間室
温中で保管したのちに、同様の分析を実施したところ、
重合率および数平均分子量にはまったく変化がなく、こ
の間での重合の進行が認められず、保管時の安定性にす
ぐれたものであることが確認された。
【0139】さらに、前記半重合物に実施例3と同様に
してブラックライトで光線を照射したところ、その重合
が再開され、重合が完結し、重合体がえられた。
【0140】実施例9 モノマーとしてスチレン45重量部およびブチルアクリ
レート55重量部に対して、イニファーターとしてN,
N,N′,N′−テトラエチルチウラムジスルフィド
0.51重量部を均一な組成となるように混合し、混合
物をえた。えられた混合物20gをサンプル瓶に注入し
たのち、15cm離れたところから前記ブラックライト
で光線を照射して半重合状態とした。その結果、増粘が
認められ、半重合物がえられた。
【0141】つぎに、えられた半重合物の分子量を実施
例1と同様にして測定したところ、その数平均分子量は
約35900であった。また、この半重合物の重合率を
NMR測定によって算出したところ、スチレンが約77
重量%、ブチルアクリレートが約57重量%であり、モ
ノマー全体としては約66重量%であった。
【0142】また、前記半重合物を遮光状態で7日間室
温中で保管したのちに、同様の分析を実施したところ、
重合率および数平均分子量にはまったく変化がなく、こ
の間での重合の進行が認められず、保管時の安定性にす
ぐれたものであることが確認された。
【0143】さらに、前記半重合物に実施例3と同様に
してブラックライトで光線を照射したところ、その重合
が再開され、重合が完結し、重合体がえられた。
【0144】実施例6〜9の結果から、イニファーター
を用いて半重合物を調製したのち、重合体を作製する方
法を採用したばあいには、半重合状態での保管安定性に
すぐれ、かつそのままの状態で光を照射するという簡便
な操作で重合を再開、完結することができることがわか
る。
【0145】実施例10 モノマーとしてメチルメタクリレート49重量部および
スチレン51重量部に対して、架橋剤としてエチレング
リコールジメタクリレート0.65重量部、イニファー
ターとしてN,N,N′,N′−テトラエチルチウラム
ジスルフィド0.58重量部を均一な組成となるように
混合し、混合物をえた。えられた混合物5gをサンプル
瓶に注入したのち、15cm離れたところから前記ブラ
ックライトで光線を照射して半重合状態とした。その結
果、増粘が認められ、半重合物がえられた。
【0146】つぎに、えられた半重合物の重合率をNM
R測定にて算出したところ、光線の照射時間の相違によ
って異なる重合率を有するものが複数えられており、メ
チルメタクリレートで20〜46重量%、スチレンで2
7〜50重量%であり、モノマー全体としては約24〜
48重量%であった。
【0147】また、前記異なる重合率の半重合物の粘度
(25℃)をE型粘度計にて測定したところ、メチルメ
タクリレートの重合率が42重量%、スチレンの重合率
が33重量%のときの粘度が1370mPa・sであ
り、架橋剤を添加したばあいであっても、良好な流動性
のある半重合状態とすることができることが確認され
た。
【0148】さらに、前記半重合物に実施例3と同様に
してブラックライトで光線を照射したところ、いずれの
半重合物においても重合が再開され、重合が完結し、重
合体がえられた。
【0149】実施例11 モノマーとしてメチルメタクリレート49重量部および
スチレン51重量部に対して、架橋剤としてジビニルベ
ンゼン0.42重量部、イニファーターとしてN,N,
N′,N′−テトラエチルチウラムジスルフィド0.5
8重量部を均一な組成となるように混合し、混合物をえ
た。えられた混合物5gをサンプル瓶に注入したのち、
15cm離れたところから前記ブラックライトで光線を
照射して半重合状態とした。その結果、増粘が認めら
れ、半重合物がえられた。
【0150】つぎに、えられた半重合物の重合率をNM
R測定にて算出したところ、光線の照射時間の相違によ
って異なる重合率を有するものが複数えられており、メ
チルメタクリレートで16〜33重量%、スチレンで2
4〜40重量%であり、モノマー全体としては約20〜
37重量%であった。
【0151】また、前記異なる重合率の半重合物の粘度
(25℃)をE型粘度計にて測定したところ、メチルメ
タクリレートの重合率が40重量%、スチレンの重合率
が33重量%のときの粘度が805mPa・sであり、
架橋剤を添加したばあいであっても、良好な流動性のあ
る半重合状態とすることができることが確認された。
【0152】さらに、前記半重合物に実施例3と同様に
してブラックライトで光線を照射したところ、いずれの
半重合物においても重合が再開され、重合が完結し、重
合体がえられた。
【0153】実施例12 モノマーとしてメチルメタクリレート49重量部および
スチレン51重量部に対して、架橋剤としてビニルベン
ジルメタクリレート0.66重量部、イニファーターと
してN,N,N′,N′−テトラエチルチウラムジスル
フィド0.58重量部を均一な組成となるように混合
し、混合物をえた。えられた混合物5gをサンプル瓶に
注入したのち、15cm離れたところから前記ブラック
ライトで光線を照射して半重合状態とした。その結果、
増粘が認められ、半重合物がえられた。
【0154】つぎに、えられた半重合物の重合率をNM
R測定にて算出したところ、光線の照射時間の相違によ
って異なる重合率を有するものが複数えられており、メ
チルメタクリレートで19〜34重量%、スチレンで3
0〜44重量%であり、モノマー全体としては約25〜
39重量%であった。
【0155】また、前記異なる重合率の半重合物の粘度
(25℃)をE型粘度計にて測定したところ、メチルメ
タクリレートの重合率が44重量%、スチレンの重合率
が34重量%のときの粘度が834mPa・sであり、
架橋剤を添加したばあいであっても、良好な流動性のあ
る半重合状態とすることができることが確認された。
【0156】さらに、前記半重合物に実施例3と同様に
してブラックライトで光線を照射したところ、いずれの
半重合物においても重合が再開され、重合が完結し、重
合体がえられた。
【0157】実施例13 モノマーとしてメチルメタクリレート44重量部および
ブチルアクリレート56重量部に対して、架橋剤として
エチレングリコールジアクリレート0.49重量部、イ
ニファーターとしてN,N,N′,N′−テトラエチル
チウラムジスルフィド0.52重量部を均一な組成とな
るように混合し、混合物をえた。えられた混合物5gを
サンプル瓶に注入したのち、15cm離れたところから
前記ブラックライトで光線を照射して半重合状態とし
た。その結果、増粘が認められ、半重合物がえられた。
【0158】つぎに、えられた半重合物の重合率をNM
R測定にて算出したところ、光線の照射時間の相違によ
って異なる重合率を有するものが複数えられており、メ
チルメタクリレートで24〜58重量%、ブチルアクリ
レートで10〜29重量%であり、モノマー全体として
は約16〜42重量%であった。
【0159】また、前記異なる重合率の半重合物の粘度
(25℃)をE型粘度計にて測定したところ、メチルメ
タクリレートの重合率が48重量%、ブチルアクリレー
トの重合率が22重量%のときの粘度が9070mPa
・sであり、架橋剤を添加したばあいであっても、良好
な流動性のある半重合状態とすることができることが確
認された。
【0160】さらに、前記半重合物に実施例3と同様に
してブラックライトで光線を照射したところ、いずれの
半重合物においても重合が再開され、重合が完結し、重
合体がえられた。
【0161】実施例14 モノマーとしてメチルメタクリレート44重量部および
ブチルアクリレート56重量部に対して、架橋剤として
グリセリンメタクリレートアクリレート0.63重量
部、イニファーターとしてN,N,N′,N′−テトラ
エチルチウラムジスルフィド0.52重量部を均一な組
成となるように混合し、混合物をえた。えられた混合物
5gをサンプル瓶に注入したのち、15cm離れたとこ
ろから前記ブラックライトで光線を照射して半重合状態
とした。その結果、増粘が認められ、半重合物がえられ
た。
【0162】つぎに、えられた半重合物の重合率をNM
R測定にて算出したところ、光線の照射時間の相違によ
って異なる重合率を有するものが複数えられており、メ
チルメタクリレートで12〜51重量%、ブチルアクリ
レートで5.6〜25重量%であり、モノマー全体とし
ては約8〜36重量%であった。
【0163】また、前記異なる重合率の半重合物の粘度
(25℃)をE型粘度計にて測定したところ、メチルメ
タクリレートの重合率が51重量%、ブチルアクリレー
トの重合率が25重量%のときの粘度が12300mP
a・sであり、架橋剤を添加したばあいであっても、良
好な流動性のある半重合状態とすることができることが
確認された。
【0164】さらに、前記半重合物に実施例3と同様に
してブラックライトで光線を照射したところ、いずれの
半重合物においても重合が再開され、重合が完結し、重
合体がえられた。
【0165】実施例15 モノマーとしてスチレン45重量部およびブチルアクリ
レート55重量部に対して、架橋剤としてエチレンジア
クリレート0.49重量部、イニファーターとしてN,
N,N′,N′−テトラエチルチウラムジスルフィド
0.51重量部を均一な組成となるように混合し、混合
物をえた。えられた混合物5gをサンプル瓶に注入した
のち、15cm離れたところから前記ブラックライトで
光線を照射して半重合状態とした。その結果、増粘が認
められ、半重合物がえられた。
【0166】つぎに、えられた半重合物の重合率をNM
R測定にて算出したところ、光線の照射時間の相違によ
って異なる重合率を有するものが複数えられており、ス
チレンで44〜63重量%、ブチルアクリレートで28
〜43重量%であり、モノマー全体としては約35〜5
2重量%であった。
【0167】また、前記異なる重合率の半重合物の粘度
(25℃)をE型粘度計にて測定したところ、スチレン
の重合率が63重量%、ブチルアクリレートの重合率が
43重量%のときの粘度が1570mPa・sであり、
架橋剤を添加したばあいであっても、良好な流動性のあ
る半重合状態とすることができることが確認された。
【0168】さらに、前記半重合物に実施例3と同様に
してブラックライトで光線を照射したところ、いずれの
半重合物においても重合が再開され、重合が完結し、重
合体がえられた。
【0169】実施例16 モノマーとしてスチレン45重量部およびブチルアクリ
レート55重量部に対して、架橋剤としてジビニルベン
ゼン0.37重量部、イニファーターとしてN,N,
N′,N′−テトラエチルチウラムジスルフィド0.5
1重量部を均一な組成となるように混合し、混合物をえ
た。えられた混合物5gをサンプル瓶に注入したのち、
15cm離れたところから前記ブラックライトで光線を
照射して半重合状態とした。その結果、増粘が認めら
れ、半重合物がえられた。
【0170】つぎに、えられた半重合物の重合率をNM
R測定にて算出したところ、光線の照射時間の相違によ
って異なる重合率を有するものが複数えられており、ス
チレンで35〜61重量%、ブチルアクリレートで15
〜40重量%であり、モノマー全体としては約24〜4
9重量%であった。
【0171】また、前記異なる重合率の半重合物の粘度
(25℃)をE型粘度計にて測定したところ、スチレン
の重合率が61重量%、ブチルアクリレートの重合率が
40重量%のときの粘度が37600mPa・sであ
り、架橋剤を添加したばあいであっても、良好な流動性
のある半重合状態とすることができることが確認され
た。
【0172】さらに、前記半重合物に実施例3と同様に
してブラックライトで光線を照射したところ、いずれの
半重合物においても重合が再開され、重合が完結し、重
合体がえられた。
【0173】実施例10〜16の結果から、まずイニフ
ァーターを用いて半重合物を調製する方法を採用したば
あいには、光の照射時間に応じて重合率が異なる半重合
物を作製することができ、しかも架橋剤が用いられてい
るにもかかわらず、かかる半重合物が良好な流動性を有
するものであることがわかる。さらに、実施例1〜9と
同様に、光を照射するという簡便な操作で重合を再開、
完結することができることがわかる。
【0174】実施例17 モノマーとしてブチルメタクリレート100重量部に対
して、イニファーターとしてN,N,N′,N′−テト
ラエチルチウラムジスルフィド0.43重量部を均一な
組成となるように混合し、混合物をえた。えられた混合
物12gをバイアル瓶に注入してシールしたのち、これ
を約100℃のオイルバス中に放置して半重合状態とし
た。その結果、増粘が認められ、半重合物がえられた。
【0175】つぎに、えられた半重合物の重合率および
分子量を実施例1と同様にして測定した。その結果、そ
の重合率は約42重量%であり、また数平均分子量は約
54300であった。
【0176】また、前記半重合物を遮光状態で冷蔵庫中
(約5℃)で冷却し、そのまま14日間保管したのち
に、同様の分析を実施したところ、重合率および数平均
分子量にはまったく変化がなく、この間での重合の進行
が認められず、保管時の安定性にすぐれたものであるこ
とが確認された。
【0177】つぎに、えられた半重合物を、再度バイア
ル瓶内に入れ、これを約100℃のオイルバス中に放置
したところ、その重合が再開され、重合が完結し、重合
体がえられた。
【0178】また、一方、えられた半重合物をサンプル
瓶内に注入し、15cm離れたところから前記ブラック
ライトで光線を照射したところ、その重合が再開され、
重合が完結し、重合体がえられた。
【0179】実施例17の結果から、まずイニファータ
ーを用い、加熱によって半重合物を調製したのち、重合
体を作製する方法を採用したばあいには、半重合状態で
の保管安定性にすぐれ、かつそのままの状態で加熱する
かまたは光を照射するという簡便な操作で重合を再開、
完結することができることがわかる。
【0180】実施例18 モノマーとしてブチルアクリレート100重量部に対し
て、架橋剤としてエチレンジアクリレート0.49重量
部、イニファーターとしてN,N,N′,N′−テトラ
エチルチウラムジスルフィド0.51重量部を均一な組
成となるように混合し、混合物をえた。えられた混合物
5gをバイアル瓶に注入してシールしたのち、これを約
100℃のオイルバス中に放置して半重合状態とした。
その結果、増粘が認められ、半重合物がえられた。
【0181】つぎに、えられた半重合物の重合率をNM
R測定にて算出したところ、加熱時間の相違によって異
なる重合率を有するものが複数えられており、その重合
率は30〜41重量%であった。
【0182】また、前記異なる重合率の半重合物の粘度
(25℃)をE型粘度計にて測定したところ、重合率が
41重量%のときの粘度が2790mPa・sであり、
架橋剤を添加したばあいであっても、良好な流動性のあ
る半重合状態とすることができることが確認された。
【0183】つぎに、えられた半重合物を、再度バイア
ル瓶内に入れ、これを約100℃のオイルバス中に放置
したところ、その重合が再開され、重合が完結し、重合
体がえられた。
【0184】実施例19 モノマーとしてブチルアクリレート100重量部に対し
て、架橋剤としてエチレンジメタクリレート0.57重
量部、イニファーターとしてN,N,N′,N′−テト
ラエチルチウラムジスルフィド0.51重量部を均一な
組成となるように混合し、混合物をえた。えられた混合
物5gをバイアル瓶に注入してシールしたのち、これを
約100℃のオイルバス中に放置して半重合状態とし
た。その結果、増粘が認められ、半重合物がえられた。
【0185】つぎに、えられた半重合物の重合率をNM
R測定にて算出したところ、加熱時間の相違によって異
なる重合率を有するものが複数えられており、その重合
率は31〜38重量%であった。
【0186】また、前記異なる重合率の半重合物の粘度
(25℃)をE型粘度計にて測定したところ、重合率が
35重量%のときの粘度が721mPa・sであり、架
橋剤を添加したばあいであっても、良好な流動性のある
半重合状態とすることができることが確認された。
【0187】つぎに、えられた半重合物を、再度バイア
ル瓶内に入れ、これを約100℃のオイルバス中に放置
したところ、その重合が再開され、重合が完結し、重合
体がえられた。
【0188】実施例18〜19の結果から、まずイニフ
ァーターを用いて半重合物を調製する方法を採用したば
あいには、加熱時間に応じて重合率が異なる半重合物を
作製することができ、しかも架橋剤が用いられているに
もかかわらず、かかる半重合物が良好な流動性を有する
ものであることがわかる。さらに、再度加熱するという
簡便な操作で重合を再開、完結することができることが
わかる。
【0189】実施例20 モノマーとしてブチルアクリレート100重量部に対し
て、イニファーターとしてN,N,N′,N′−テトラ
エチルチウラムジスルフィド0.46重量部を均一な組
成となるように混合し、混合物をえた。えられた混合物
5gをバイアル瓶に注入してシールしたのち、これを約
100℃のオイルバス中に放置して半重合状態とした。
その結果、増粘が認められ、半重合物がえられた。
【0190】つぎに、えられた半重合物の重合率をNM
R測定にて算出し、分子量を実施例1と同様にして測定
した。その結果、その重合率は約18重量%であり、ま
た数平均分子量は約35800であった。
【0191】また、前記半重合物を遮光状態で約2週間
低温下(5℃)で保管したのちに、同様の分析を実施し
たところ、重合率および数平均分子量にはまったく変化
がなく、この間での重合の進行が認められず、保管時の
安定性にすぐれたものであることが確認された。
【0192】つぎに、えられた半重合物を、再度バイア
ル瓶内に入れ、これを約100℃のオイルバス中に放置
したところ、その重合が再開され、重合が完結し、重合
体がえられた。
【0193】また、一方、えられた半重合物をサンプル
瓶内に注入し、15cm離れたところから前記ブラック
ライトで光線を照射したところ、その重合が再開され、
重合が完結し、重合体がえられた。
【0194】実施例21 モノマーとしてブチルメタクリレート100重量部に対
して、イニファーターとしてN,N,N′,N′−テト
ラエチルチウラムジスルフィド0.42重量部を均一な
組成となるように混合し、混合物をえた。えられた混合
物5gをバイアル瓶に注入してシールしたのち、これを
約100℃のオイルバス中に放置して半重合状態とし
た。その結果、増粘が認められ、半重合物がえられた。
【0195】つぎに、えられた半重合物の重合率をNM
R測定にて算出し、分子量を実施例1と同様にして測定
した。その結果、その重合率は約29重量%であり、ま
た数平均分子量は約53600であった。
【0196】また、前記半重合物を遮光状態で約2週間
低温下(5℃)で保管したのちに、同様の分析を実施し
たところ、重合率および数平均分子量にはまったく変化
がなく、この間での重合の進行が認められず、保管時の
安定性にすぐれたものであることが確認された。
【0197】つぎに、えられた半重合物を、再度バイア
ル瓶内に入れ、これを約100℃のオイルバス中に放置
したところ、その重合が再開され、重合が完結し、重合
体がえられた。
【0198】また、一方、えられた半重合物をサンプル
瓶内に注入し、15cm離れたところから前記ブラック
ライトで光線を照射したところ、その重合が再開され、
重合が完結し、重合体がえられた。
【0199】実施例22 モノマーとしてスチレン100重量部に対して、イニフ
ァーターとしてN,N,N′,N′−テトラエチルチウ
ラムジスルフィド0.57重量部を均一な組成となるよ
うに混合し、混合物をえた。えられた混合物5gをバイ
アル瓶に注入してシールしたのち、これを約100℃の
オイルバス中に放置して半重合状態とした。その結果、
増粘が認められ、半重合物がえられた。
【0200】つぎに、えられた半重合物の重合率をNM
R測定にて算出し、分子量を実施例1と同様にして測定
した。その結果、その重合率は約47重量%であり、ま
た数平均分子量は約28900であった。
【0201】また、前記半重合物を遮光状態で約2週間
低温下(5℃)で保管したのちに、同様の分析を実施し
たところ、重合率および数平均分子量にはまったく変化
がなく、この間での重合の進行が認められず、保管時の
安定性にすぐれたものであることが確認された。
【0202】つぎに、えられた半重合物を、再度バイア
ル瓶内に入れ、これを約100℃のオイルバス中に放置
したところ、その重合が再開され、重合が完結し、重合
体がえられた。
【0203】また、一方、えられた半重合物をサンプル
瓶内に注入し、15cm離れたところから前記ブラック
ライトで光線を照射したところ、その重合が再開され、
重合が完結し、重合体がえられた。
【0204】実施例23 モノマーとしてブチルメタクリレート100重量部に対
して、イニファーターとしてN,N,N′,N′−テト
ラエチルチウラムジスルフィド0.42重量部を均一な
組成となるように混合し、混合物をえた。えられた混合
物5gをサンプル瓶に注入したのち、15cm離れたと
ころから前記ブラックライトで光線を照射して半重合状
態とした。その結果、増粘が認められ、半重合物がえら
れた。
【0205】つぎに、えられた半重合物の重合率をNM
R測定にて算出し、分子量を実施例1と同様にして測定
した。その結果、その重合率は約19重量%であり、ま
た数平均分子量は約62400であった。
【0206】また、前記半重合物を遮光状態で約2週間
低温下(5℃)で保管したのちに、同様の分析を実施し
たところ、重合率および数平均分子量にはまったく変化
がなく、この間での重合の進行が認められず、保管時の
安定性にすぐれたものであることが確認された。
【0207】つぎに、えられた半重合物を、バイアル瓶
内に入れ、これを約100℃のオイルバス中に放置した
ところ、その重合が再開され、重合が完結し、重合体が
えられた。
【0208】また、一方、えられた半重合物を、再度サ
ンプル瓶内に注入し、15cm離れたところから前記ブ
ラックライトで光線を照射したところ、その重合が再開
され、重合が完結し、重合体がえられた。
【0209】実施例24 モノマーとしてスチレン100重量部に対して、イニフ
ァーターとしてN,N,N′,N′−テトラエチルチウ
ラムジスルフィド0.57重量部を均一な組成となるよ
うに混合し、混合物をえた。えられた混合物5gをサン
プル瓶に注入したのち、15cm離れたところから前記
ブラックライトで光線を照射して半重合状態とした。そ
の結果、増粘が認められ、半重合物がえられた。
【0210】つぎに、えられた半重合物の重合率をNM
R測定にて算出し、分子量を実施例1と同様にして測定
した。その結果、その重合率は約31重量%であり、ま
た数平均分子量は約16200であった。
【0211】また、前記半重合物を遮光状態で約2週間
低温下(5℃)で保管したのちに、同様の分析を実施し
たところ、重合率および数平均分子量にはまったく変化
がなく、この間での重合の進行が認められず、保管時の
安定性にすぐれたものであることが確認された。
【0212】つぎに、えられた半重合物を、バイアル瓶
内に入れ、これを約100℃のオイルバス中に放置した
ところ、その重合が再開され、重合が完結し、重合体が
えられた。
【0213】また、一方、えられた半重合物を、再度サ
ンプル瓶内に注入し、15cm離れたところから前記ブ
ラックライトで光線を照射したところ、その重合が再開
され、重合が完結し、重合体がえられた。
【0214】実施例20〜24の結果から、イニファー
ターを用いて半重合物を調製したのち、重合体を作製す
る方法を採用したばあいには、半重合状態での保管安定
性にすぐれ、かつそのままの状態で加熱するかまたは光
を照射するという簡便な操作で重合を再開、完結するこ
とができることがわかる。
【0215】
【発明の効果】本発明の成形体の製造法によれば、重合
収縮率が小さく、ほぼ所望の形状どおりの成形体を作製
することができる。
【0216】したがって、本発明の成形体の製造法は、
眼用レンズなどの高い寸法精度が要求される成形体など
の特定形状を有する三次元成形体や、硬化後の空隙が発
生しない硬化用コンパウンドの製造に好適に使用しう
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イニファーターとラジカル重合可能なモ
    ノマーとを含有する混合物を重合させ、重合率が5〜9
    0重量%の半重合物を調製したのち、前記半重合物を所
    望の空隙内に充填し、ついで前記半重合物に再度重合エ
    ネルギーを与えて重合を完結させることを特徴とする成
    形体の製造法。
  2. 【請求項2】 イニファーターをラジカル重合可能なモ
    ノマー100重量部に対して0.005〜10重量部用
    いる請求項1記載の成形体の製造法。
  3. 【請求項3】 イニファーターがカーバメート系化合
    物、アミノキシル化合物、セレン化合物、ジセレニド化
    合物およびジフェニルエタン誘導体から選ばれた少なく
    とも1種の化合物である請求項1または2記載の成形体
    の製造法。
  4. 【請求項4】 カーバメート系化合物が一般式: 【化1】 (式中、R1およびR2はそれぞれ独立して水素原子また
    は炭素数1〜10のアルキル基を示す)で表わされる基
    を有するカーバメート系化合物である請求項3記載の成
    形体の製造法。
  5. 【請求項5】 ラジカル重合可能なモノマーがアクリロ
    イル基、メタクリロイル基、ビニル基およびアリル基か
    ら選ばれた重合性不飽和二重結合を含有するモノマーで
    ある請求項1、2、3または4記載の成形体の製造法。
  6. 【請求項6】 前記重合エネルギーが電磁波エネルギ
    ー、熱エネルギーまたはこれらの組合わせから選ばれた
    請求項1、2、3、4または5記載の成形体の製造法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002348543A (ja) * 2001-05-29 2002-12-04 Lintec Corp 紫外線架橋型感圧接着剤組成物、感圧接着剤シート及び感圧接着剤シートの製造方法
JP2007093688A (ja) * 2005-09-27 2007-04-12 Toshiba Corp ホログラム記録媒体、マスターホログラムの製造方法およびコピーホログラムの製造方法
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JP2011219528A (ja) * 2010-04-05 2011-11-04 Sekisui Chem Co Ltd アクリル系重合体の製造方法

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