JP2011178847A - タッチパネル用光硬化性樹脂組成物及びタッチパネル - Google Patents
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Abstract
【課題】接着性及び硬化物の透明性に優れ、かつ、耐衝撃性に優れるタッチパネルを得ることができるタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を提供する。また、該タッチパネル用光硬化性樹脂組成物を用いてなるタッチパネルを提供する。
【解決手段】単官能ラジカル重合性化合物と、該単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーと、光ラジカル重合開始剤とを含有し、前記単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーは、ガラス転移温度が−10℃以下であり、かつ、重量平均分子量が1万〜10万であるタッチパネル用光硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし
【解決手段】単官能ラジカル重合性化合物と、該単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーと、光ラジカル重合開始剤とを含有し、前記単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーは、ガラス転移温度が−10℃以下であり、かつ、重量平均分子量が1万〜10万であるタッチパネル用光硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、接着性及び硬化物の透明性に優れ、かつ、耐衝撃性に優れるタッチパネルを得ることができるタッチパネル用光硬化性樹脂組成物に関する。また、本発明は、該タッチパネル用光硬化性樹脂組成物を用いてなるタッチパネルに関する。
近年、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ表面にタッチパネルの機能を設けた入力装置が広く利用されている。このタッチパネルには、保護フィルム、反射防止フィルム、ITO蒸着樹脂フィルム等が使用されている。
従来、タッチパネルに使用される種々のフィルムは、接着テープにより被着体に貼着されていたが、貼り合わせる際に気泡や異物が入りやすいという問題があった。特許文献1〜3には、接着テープに代わる塗布型の接着剤が開示されている。しかしながら、特許文献1〜3に開示されている接着剤は、ガラスやPETフィルム等の基材との接着力が不充分であるという問題があった。
特許文献4には、接着性に優れたエポキシ樹脂組成物が開示されている。しかしながら、特許文献4に開示されているエポキシ樹脂組成物は黄色く色づいているため、透明性を必要とするタッチパネル用の接着剤には不向きであった。
透明性に優れる接着剤としては、アクリル系接着剤が挙げられる。アクリル系接着剤としては、通常、アクリルモノマーと光重合開始剤とに加え、粘度調整や接着性の向上のためにポリエステル等のポリマーを添加したものが用いられる(例えば、特許文献5)。しかしながら、ポリマーを添加したアクリル系接着剤は、光を照射した後、硬化物が白濁することがあるという問題があった。
また、タッチパネルには、大きな荷重が加えられた場合や、落下した場合等における耐衝撃性を有することが求められていた。
透明性に優れる接着剤としては、アクリル系接着剤が挙げられる。アクリル系接着剤としては、通常、アクリルモノマーと光重合開始剤とに加え、粘度調整や接着性の向上のためにポリエステル等のポリマーを添加したものが用いられる(例えば、特許文献5)。しかしながら、ポリマーを添加したアクリル系接着剤は、光を照射した後、硬化物が白濁することがあるという問題があった。
また、タッチパネルには、大きな荷重が加えられた場合や、落下した場合等における耐衝撃性を有することが求められていた。
本発明は、接着性及び硬化物の透明性に優れ、かつ、耐衝撃性に優れるタッチパネルを得ることができるタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、該タッチパネル用光硬化性樹脂組成物を用いてなるタッチパネルを提供することを目的とする。
本発明は、単官能ラジカル重合性化合物と、該単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーと、光ラジカル重合開始剤とを含有し、上記単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーは、ガラス転移温度が−10℃以下であり、かつ、重量平均分子量が1万〜10万であるタッチパネル用光硬化性樹脂組成物である。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
本発明者は、単官能ラジカル重合性化合物と、該単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーであってガラス転移温度が−10℃以下であり、かつ、重量平均分子量が1万〜10万であるポリマーとを用いることにより、接着性及び硬化物の透明性に優れ、かつ、耐衝撃性に優れるタッチパネルを得ることができるタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物は、単官能ラジカル重合性化合物を含有する。ラジカル重合性化合物として単官能のものを用いることにより、ゲル化することなく、該ラジカル重合性化合物との相溶性の高いホモポリマーを得ることができる。
上記単官能ラジカル重合性化合物は特に限定されないが、例えば、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルジグリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリル酸安息香酸エステル、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。なかでも、得られるタッチパネル用光硬化性樹脂組成物が基材との接着性に優れたものとなることから、エチレングリコール骨格又はプロピレングリコール骨格を有するものが好適であり、ジエチレングリコール骨格を有するものがより好適である。
上記単官能ラジカル重合性化合物の酸価は特に限定されないが、好ましい上限は0.5mgKOH/gである。上記単官能ラジカル重合性化合物の酸価が0.5mgKOH/gを超えると、得られるタッチパネルの電極等を腐食することがある。上記単官能ラジカル重合性化合物の酸価のより好ましい上限は0.1mgKOH/gである。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物は、上記単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーを含有する。得られる光硬化性樹脂組成物の接着性を向上させたり、粘度を調整したりするために配合するポリマーとして上記単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーを用いることにより、光照射後の硬化物が白濁することを抑制することができる。
上記単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーのガラス転移温度の上限は−10℃である。上記単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーのガラス転移温度が−10℃を超えると、得られる光硬化性樹脂組成物を用いてなるタッチパネルが耐衝撃性に劣るものとなる。
上記単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算による重量平均分子量の下限は1万、上限は10万である。上記単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーの重量平均分子量が1万未満であると、得られる光硬化性樹脂組成物が基材との接着性に劣るものとなったり、粘度が不充分なものとなったりする。上記単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーの重量平均分子量が10万を超えると、得られる光硬化性樹脂組成物の粘度が高くなりすぎる。上記単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーの重量平均分子量の好ましい下限は2万、好ましい上限は8万である。
なお、GPCよってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定する際のカラムとしては、例えば、SHOKO社製カラムLF−804等が挙げられる。
なお、GPCよってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定する際のカラムとしては、例えば、SHOKO社製カラムLF−804等が挙げられる。
上記単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーの含有量は特に限定されないが、タッチパネル用光硬化性樹脂組成物に配合する上記単官能ラジカル重合性化合物100重量部に対して、好ましい下限は20重量部、好ましい上限は200重量部である。上記単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーの含有量が20重量部未満であると、得られる光硬化性樹脂組成物が基材との接着性に劣るものとなったり、粘度が不充分なものとなったりすることがある。上記単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーの含有量が200重量部を超えると、得られる光硬化性樹脂組成物の粘度が高くなりすぎることがある。上記単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーの含有量のより好ましい下限は30重量部、より好ましい上限は100重量部である。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物は、本発明の目的を阻害しない範囲内において、更に、上記単官能ラジカル重合性化合物と重合可能なその他のラジカル重合性化合物や、その他のポリマーを含有してもよい。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物は、光ラジカル重合開始剤を含有する。
光ラジカル重合開始剤は特に限定されず、例えば、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、チタノセン系化合物、オキシムエステル系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、チオキサントン等が挙げられる。
光ラジカル重合開始剤は特に限定されず、例えば、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、チタノセン系化合物、オキシムエステル系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、チオキサントン等が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、イルガキュア184、イルガキュア369、イルガキュア379、イルガキュア651、イルガキュア819、イルガキュア907、イルガキュア2959、イルガキュアOXE01(いずれもチバ・ジャパン社製)、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル(以上、いずれも東京化成工業社製)、ルシリンTPO(BASF Japan社製)等が挙げられる。なかでも吸収波長域が広いことから、イルガキュア651、イルガキュア907、ベンゾインイソプロピルエーテル、及び、ルシリンTPOが好適である。これらの光ラジカル重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記光ラジカル重合開始剤の含有量は特に限定されないが、上記単官能ラジカル重合性化合物100重量部に対して、好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は5.0重量部である。上記光ラジカル重合開始剤の含有量が0.1重量部未満であると、重合が充分に進行しなかったり、得られる光硬化性樹脂組成物の硬化反応が遅くなりすぎたりすることがある。上記光ラジカル重合開始剤の含有量が5.0重量部を超えると、得られる光硬化性樹脂組成物の硬化反応が速くなりすぎて、作業性が低下したり、得られる光硬化性樹脂組成物が不均一な硬化物となったりすることがある。上記光ラジカル重合開始剤の含有量のより好ましい下限は1.0重量部、より好ましい上限は4.0重量部である。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物は、本発明の目的を阻害しない範囲でシランカップリング剤を含有してもよい。上記シランカップリング剤は、本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物と基材との接着性を向上させる役割を有する。
上記シランカップリング剤としては、具体的には例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらのシランカップリング剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記シランカップリング剤の含有量は特に限定されないが、上記単官能ラジカル重合性化合物100重量部に対して、好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は10重量部である。上記シランカップリング剤の含有量が0.1重量部未満であると、得られる光硬化性樹脂組成物の接着性を向上させる効果が充分に得られないことがある。上記シランカップリング剤の含有量が10重量部を超えると、余剰のシランカップリング剤がブリードアウトすることがある。上記シランカップリング剤の含有量のより好ましい下限は0.5重量部、より好ましい上限は5重量部である。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物は、本発明の目的を阻害しない範囲で充填剤を含有してもよい。
上記充填剤は特に限定されず、例えば、無機フィラー、有機フィラー等が挙げられる。
上記無機フィラーは特に限定されず、例えば、タルク、石綿、シリカ、スメクタイト、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、モンモリロナイト、珪藻土、酸化マグネシウム、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ガラスビーズ、硫酸バリウム、石膏、珪酸カルシウム、セリサイト活性白土等が挙げられる。
上記有機フィラーは特に限定されず、例えば、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等が挙げられる。
これらの充填剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記充填剤は特に限定されず、例えば、無機フィラー、有機フィラー等が挙げられる。
上記無機フィラーは特に限定されず、例えば、タルク、石綿、シリカ、スメクタイト、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、モンモリロナイト、珪藻土、酸化マグネシウム、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ガラスビーズ、硫酸バリウム、石膏、珪酸カルシウム、セリサイト活性白土等が挙げられる。
上記有機フィラーは特に限定されず、例えば、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等が挙げられる。
これらの充填剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を製造する方法は特に限定されず、例えば、ホモディスパー、ホモミキサー、万能ミキサー、プラネタリウムミキサー、ニーダー、3本ロール等の混合機を用いて、上記単官能ラジカル重合性化合物と、上記単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーと、上記光ラジカル重合開始剤と、本発明の目的を阻害しない範囲で必要に応じて添加するその他のラジカル重合性化合物、その他のポリマー、シランカップリング剤等の添加剤等とを混合する方法が挙げられる。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物のコーンローター式粘度計を用いて25℃で測定したときの粘度は特に限定されないが、好ましい下限は100mPa・s、好ましい上限は10万mPa・sである。上記光硬化性樹脂組成物の粘度が100mPa・s未満であると、塗工時に光硬化性樹脂組成物が流れ出すことがある。上記光硬化性樹脂組成物の粘度が10万mPa・sを超えると、塗工が困難となることがある。上記光硬化性樹脂組成物の粘度のより好ましい下限は500mPa・s、より好ましい上限は1万mPa・s、更に好ましい下限は1000mPa・s、更に好ましい上限は5000mPa・sである。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物は、基材に直接塗工してもよいし、別の基材に塗工した後、目的の基材に転写してもよい。塗工後の本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物による粘着層の厚さは、材質や用途等により適宜決定されるが、一般には1〜200μm程度である。
上記基材は特に限定されず、例えば、プラスチックフィルム、ガラス、偏光板、レンズ、プリズム等が挙げられる。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を塗工する方法は特に限定されず、例えば、ロールコーターやダイコーター等の塗工機を用いて行うことができる。特に、均一に塗工するためには、ダイコーター等により加熱しながら基材に塗工することが好ましい。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物は、塗工後、300nm〜400nmの波長及び300〜3000mJ/cm2の積算光量の光を照射することによって硬化させることができる。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を硬化させるための光を照射する光源は特に限定されず、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、エキシマレーザ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、蛍光灯、太陽光、電子線照射装置等が挙げられる。これらの光源は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。これらの光源の選択に際しては、上記光ラジカル重合開始剤の吸収波長に合わせて適宜選択される。
上記光源の本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物への照射手順としては、例えば、各種光源の同時照射、時間差をおいての逐次照射、同時照射と逐次照射との組み合わせ照射等が挙げられ、いずれの照射手段を用いてもよい。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物の硬化物は、厚さを300μmとしたときの波長405nmの光の透過率の好ましい下限が90%である。上記透過率が90%未満であると、得られるタッチパネルが光学特性に劣るものとなることがある。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を用いてなるタッチパネルもまた、本発明の一つである。
本発明のタッチパネルを製造する方法としては、例えば、一方の基材の全面又は一部に本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を塗布し、光を照射した後、本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を介して、一方の基材に他方の基材を貼り合わせ、常温又は加熱下で硬化させる工程を有する方法を用いることができる。
具体的には、例えば、2枚のITOガラスについて、一方のITOガラスの接着面に本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を塗布し、紫外線を照射した後、他方のITOガラスを貼り合わせ、硬化するまで常温又は加熱下で固定する方法が挙げられる。
このようなタッチパネルの製造方法は、例えば、基材の表面に不透明電極やブラックマトリックス等が形成されていて、基材を介して本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物に光を照射しにくい場合であっても、好適に用いることができる。更に、貼り合わせた後、硬化するまでに位置を合わせたり、加圧しながら硬化させたりすることができるため、寸法精度を向上させることができる。
本発明のタッチパネルを製造する方法としては、例えば、一方の基材の全面又は一部に本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を塗布し、光を照射した後、本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を介して、一方の基材に他方の基材を貼り合わせ、常温又は加熱下で硬化させる工程を有する方法を用いることができる。
具体的には、例えば、2枚のITOガラスについて、一方のITOガラスの接着面に本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を塗布し、紫外線を照射した後、他方のITOガラスを貼り合わせ、硬化するまで常温又は加熱下で固定する方法が挙げられる。
このようなタッチパネルの製造方法は、例えば、基材の表面に不透明電極やブラックマトリックス等が形成されていて、基材を介して本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物に光を照射しにくい場合であっても、好適に用いることができる。更に、貼り合わせた後、硬化するまでに位置を合わせたり、加圧しながら硬化させたりすることができるため、寸法精度を向上させることができる。
本発明によれば、接着性及び硬化物の透明性に優れ、かつ、耐衝撃性に優れるタッチパネルを得ることができるタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、該タッチパネル用光硬化性樹脂組成物を用いてなるタッチパネルを提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
単官能ラジカル重合性化合物として、フェノキシジエチレングリコールアクリレート(共栄社化学社製、「P2H−A」)50重量部と、フェノキシジエチレングリコールアクリレートのホモポリマー(ガラス転移温度−16℃、重量平均分子量3万)50重量部と、光ラジカル重合開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(チバ・ジャパン社製、「イルガキュア651」)0.1重量部とを、ホモディスパー型攪拌混合機(プライミクス社製、「ホモディスパーL型」)を用い、攪拌速度3000rpmで均一に攪拌混合して光硬化性樹脂組成物を作製した。
単官能ラジカル重合性化合物として、フェノキシジエチレングリコールアクリレート(共栄社化学社製、「P2H−A」)50重量部と、フェノキシジエチレングリコールアクリレートのホモポリマー(ガラス転移温度−16℃、重量平均分子量3万)50重量部と、光ラジカル重合開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(チバ・ジャパン社製、「イルガキュア651」)0.1重量部とを、ホモディスパー型攪拌混合機(プライミクス社製、「ホモディスパーL型」)を用い、攪拌速度3000rpmで均一に攪拌混合して光硬化性樹脂組成物を作製した。
(実施例2)
フェノキシジエチレングリコールアクリレートの配合量を80重量部とし、フェノキシジエチレングリコールアクリレートのホモポリマーの配合量を20重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
フェノキシジエチレングリコールアクリレートの配合量を80重量部とし、フェノキシジエチレングリコールアクリレートのホモポリマーの配合量を20重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
(実施例3)
フェノキシジエチレングリコールアクリレートの配合量を90重量部とし、フェノキシジエチレングリコールアクリレートのホモポリマーの配合量を10重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
フェノキシジエチレングリコールアクリレートの配合量を90重量部とし、フェノキシジエチレングリコールアクリレートのホモポリマーの配合量を10重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
(比較例1)
フェノキシジエチレングリコールアクリレートのホモポリマー50重量部の代わりに、液状で重量平均分子量が3000のアクリルポリオール(綜研化学社製、「アクトフロー UME−2005」)50重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
フェノキシジエチレングリコールアクリレートのホモポリマー50重量部の代わりに、液状で重量平均分子量が3000のアクリルポリオール(綜研化学社製、「アクトフロー UME−2005」)50重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
(比較例2)
フェノキシジエチレングリコールアクリレートのホモポリマー50重量部の代わりに、ガラス転移温度が−57℃、重量平均分子量が8000のアクリルポリマー(東亞合成社製、「ARUFON UP−1170」)50重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
フェノキシジエチレングリコールアクリレートのホモポリマー50重量部の代わりに、ガラス転移温度が−57℃、重量平均分子量が8000のアクリルポリマー(東亞合成社製、「ARUFON UP−1170」)50重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
(比較例3)
フェノキシジエチレングリコールアクリレートのホモポリマー50重量部の代わりに、ガラス転移温度が−15℃の非結晶性ポリエステル(東洋紡績社製、「バイロン550」)50重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
フェノキシジエチレングリコールアクリレートのホモポリマー50重量部の代わりに、ガラス転移温度が−15℃の非結晶性ポリエステル(東洋紡績社製、「バイロン550」)50重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
(比較例4)
フェノキシジエチレングリコールアクリレートのホモポリマーを用いず、フェノキシジエチレングリコールアクリレートの配合量を100重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
フェノキシジエチレングリコールアクリレートのホモポリマーを用いず、フェノキシジエチレングリコールアクリレートの配合量を100重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
(評価)
実施例及び比較例で得られた光硬化性樹脂組成物について、以下の評価を行った。結果を表1に示した。
実施例及び比較例で得られた光硬化性樹脂組成物について、以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(1)粘度
実施例及び比較例で得られた光硬化性樹脂組成物の25℃における粘度を、コーンローター式粘度計を用いて測定した。
実施例及び比較例で得られた光硬化性樹脂組成物の25℃における粘度を、コーンローター式粘度計を用いて測定した。
(2)相溶性
実施例及び比較例で得られた光硬化性樹脂組成物を目視で観察し、透明な場合を「○」、不透明な場合を「×」としてモノマー成分とポリマー成分との相溶性を評価した。
実施例及び比較例で得られた光硬化性樹脂組成物を目視で観察し、透明な場合を「○」、不透明な場合を「×」としてモノマー成分とポリマー成分との相溶性を評価した。
(3)硬化物の透明性
実施例及び比較例で得られた光硬化性樹脂組成物を用いて厚さ300μmのフィルムを作製し、波長405nmの光の透過率が90%以上の場合を「○」、90%未満の場合を「×」として透明性を評価した。
実施例及び比較例で得られた光硬化性樹脂組成物を用いて厚さ300μmのフィルムを作製し、波長405nmの光の透過率が90%以上の場合を「○」、90%未満の場合を「×」として透明性を評価した。
(4)接着性
JIS K 6849(1994)に準拠してガラス−ガラスの引っ張り接着強さを測定し、接着強さが20kg/cm2以上の場合を「○」、20kg/cm2未満の場合を「×」として接着性を評価した。
JIS K 6849(1994)に準拠してガラス−ガラスの引っ張り接着強さを測定し、接着強さが20kg/cm2以上の場合を「○」、20kg/cm2未満の場合を「×」として接着性を評価した。
本発明によれば、接着性及び硬化物の透明性に優れ、かつ、耐衝撃性に優れるタッチパネルを得ることができるタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、該タッチパネル用光硬化性樹脂組成物を用いてなるタッチパネルを提供することができる。
Claims (3)
- 単官能ラジカル重合性化合物と、該単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーと、光ラジカル重合開始剤とを含有し、
前記単官能ラジカル重合性化合物のホモポリマーは、ガラス転移温度が−10℃以下であり、かつ、重量平均分子量が1万〜10万である
ことを特徴とするタッチパネル用光硬化性樹脂組成物。 - 単官能ラジカル重合性化合物は、エチレングリコール骨格又はプロピレングリコール骨格を有することを特徴とする請求項1記載のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物。
- 請求項1又は2記載のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を用いてなることを特徴とするタッチパネル。
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