JP2011111598A - タッチパネル用光硬化性樹脂組成物及びタッチパネル - Google Patents
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Abstract
【課題】高い誘電率を有し、基材との接着性及び硬化物の透明性に優れるタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を提供する。また、該タッチパネル用光硬化性樹脂組成物を用いてなるタッチパネルを提供する。
【解決手段】カチオン重合性化合物と光カチオン重合開始剤とを含有するタッチパネル用光硬化性樹脂組成物であって、前記カチオン重合性化合物は、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、及び、炭素数が4〜6のアルキル鎖を有する2官能以上のエポキシ樹脂を含有し、前記カチオン重合性化合物全体における前記3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンの含有量が30重量%以上であるタッチパネル用光硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし
【解決手段】カチオン重合性化合物と光カチオン重合開始剤とを含有するタッチパネル用光硬化性樹脂組成物であって、前記カチオン重合性化合物は、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、及び、炭素数が4〜6のアルキル鎖を有する2官能以上のエポキシ樹脂を含有し、前記カチオン重合性化合物全体における前記3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンの含有量が30重量%以上であるタッチパネル用光硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、高い誘電率を有し、基材との接着性及び硬化物の透明性に優れるタッチパネル用光硬化性樹脂組成物に関する。また、本発明は、該タッチパネル用光硬化性樹脂組成物を用いてなるタッチパネルに関する。
近年、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ表面にタッチパネルの機能を設けた入力装置が広く利用されている。このタッチパネルには、保護フィルム、反射防止フィルム、ITO蒸着樹脂フィルム等が使用されている。
従来、タッチパネルに使用される種々のフィルムは、接着テープにより被着体に貼着されていたが、貼り合わせる際に気泡や異物が入りやすいという問題があった。特許文献1〜3には、接着テープに代わる塗布型の接着剤が開示されている。しかしながら、特許文献1〜3に開示されている接着剤は、ガラスやPETフィルム等の基材との接着力が不充分であるという問題があった。
特許文献4には、接着性に優れたエポキシ樹脂組成物が開示されている。しかしながら、特許文献4に開示されているエポキシ樹脂組成物は黄色く色づいているため、透明性を必要とするタッチパネル用の接着剤には不向きであった。
また、静電容量の変化を検知することで指等の接触位置を検出する機能を有する静電容量方式のタッチパネルでは、基材との接着性や透明性に優れるだけでなく、反応速度を大きくして感度を向上させるために、より誘電率の高い接着剤が求められていた。
また、静電容量の変化を検知することで指等の接触位置を検出する機能を有する静電容量方式のタッチパネルでは、基材との接着性や透明性に優れるだけでなく、反応速度を大きくして感度を向上させるために、より誘電率の高い接着剤が求められていた。
本発明は、高い誘電率を有し、基材との接着性及び硬化物の透明性に優れるタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、該タッチパネル用光硬化性樹脂組成物を用いてなるタッチパネルを提供することを目的とする。
本発明は、カチオン重合性化合物と光カチオン重合開始剤とを含有するタッチパネル用光硬化性樹脂組成物であって、上記カチオン重合性化合物は、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、及び、炭素数が4〜6のアルキル鎖を有する2官能以上のエポキシ樹脂を含有し、上記カチオン重合性化合物全体における上記3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンの含有量が30重量%以上であるタッチパネル用光硬化性樹脂組成物である。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
本発明者は、カチオン重合性化合物として、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタ
ン、及び、炭素数が4〜6のアルキル鎖を有する2官能以上のエポキシ樹脂を配合することにより、高い誘電率を有し、基材との接着性及び硬化物の透明性に優れるタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
ン、及び、炭素数が4〜6のアルキル鎖を有する2官能以上のエポキシ樹脂を配合することにより、高い誘電率を有し、基材との接着性及び硬化物の透明性に優れるタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物は、カチオン重合性化合物を含有する。
上記カチオン重合性化合物は、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、及び、炭素数が4〜6のアルキル鎖を有する2官能以上のエポキシ樹脂を含有する。
上記カチオン重合性化合物は、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、及び、炭素数が4〜6のアルキル鎖を有する2官能以上のエポキシ樹脂を含有する。
上記カチオン重合性化合物全体における上記3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンの含有量の下限は30重量%である。上記3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンの含有量が30重量%未満であると、得られる光硬化性樹脂組成物の誘電率が不充分となる。上記3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンの含有量の好ましい下限は35重量%、より好ましい下限は40重量%である。
上記炭素数が4〜6のアルキル鎖を有する2官能以上のエポキシ樹脂は特に限定されず、例えば、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,5−ペンチレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。
これらの炭素数が4〜6のアルキル鎖を有する2官能以上のエポキシ樹脂は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
これらの炭素数が4〜6のアルキル鎖を有する2官能以上のエポキシ樹脂は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記炭素数が4〜6のアルキル鎖を有する2官能以上のエポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YL−7410(ジャパンエポキシレジン社製)等が挙げられる。
上記カチオン重合性化合物全体における上記炭素数が4〜6のアルキル鎖を有する2官能以上のエポキシ樹脂の含有量は特に限定されないが、好ましい下限は10重量%、好ましい上限は40重量%である。上記炭素数が4〜6のアルキル鎖を有する2官能以上のエポキシ樹脂の含有量が10重量%未満であると、得られる光硬化性樹脂組成物が柔軟性に劣るものとなったり、得られるタッチパネルが耐衝撃性に劣るものとなったりすることがある。上記炭素数が4〜6のアルキル鎖を有する2官能以上のエポキシ樹脂の含有量が40重量%を超えると、得られる光硬化性樹脂組成物が透明性や接着性に劣るものとなることがある。上記炭素数が4〜6のアルキル鎖を有する2官能以上のエポキシ樹脂の含有量のより好ましい下限は15重量%、より好ましい上限は35重量%である。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物は、誘電率をより高くすることを目的として、更に、ポリカーボネートジオールを含有することが好ましい。
上記ポリカーボネートジオール(以下、ポリオールともいう)のうち市販されているものとしては、例えば、T4671、T4672、T4691、T4692、T5650J、T5651、T5652、T6001、T6002(いずれも、旭硝子ケミカルズ社製)、HBP−100(DIC社製)等が挙げられる。
上記ポリカーボネートジオール(以下、ポリオールともいう)のうち市販されているものとしては、例えば、T4671、T4672、T4691、T4692、T5650J、T5651、T5652、T6001、T6002(いずれも、旭硝子ケミカルズ社製)、HBP−100(DIC社製)等が挙げられる。
上記ポリオールの水酸基価は特に限定されないが、好ましい下限は50mgKOH/g、好ましい上限は200mgKOH/gである。上記ポリオールの水酸基価が50mgKOH/g未満であると、光硬化性樹脂組成物の誘電率を高くする効果が充分に得られないことがある。上記ポリオールの水酸基価が200mgKOH/gを超えると、得られる光硬化性樹脂組成物が耐湿性や硬化性に劣るものとなることがある。上記ポリオールの水酸基価のより好ましい下限は80mgKOH/g、より好ましい上限は180mgKOH/gである。
上記ポリオールの含有量は特に限定されないが、上記カチオン重合性化合物100重量部
に対して、好ましい下限は1重量部、好ましい上限は15重量部である。上記ポリオールの含有量が1重量部未満であると、誘電率をより高くする効果が充分に得られないことがある。上記ポリオールの含有量が15重量部を超えると、得られる光硬化性樹脂組成物が耐湿性や硬化性に劣るものとなることがある。上記ポリオールの含有量のより好ましい下限は2重量部、より好ましい上限は10重量部である。
に対して、好ましい下限は1重量部、好ましい上限は15重量部である。上記ポリオールの含有量が1重量部未満であると、誘電率をより高くする効果が充分に得られないことがある。上記ポリオールの含有量が15重量部を超えると、得られる光硬化性樹脂組成物が耐湿性や硬化性に劣るものとなることがある。上記ポリオールの含有量のより好ましい下限は2重量部、より好ましい上限は10重量部である。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物は、本発明の目的を阻害しない範囲内において、更に、その他のカチオン重合性化合物を含有してもよい。
特に、本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を用いて接着する被着体がPET等からなるプラスチック基材である場合、芳香族環を有するエポキシ樹脂を含有することが好ましい。
上記芳香族環を有するエポキシ樹脂は特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂等が挙げられる。
特に、本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を用いて接着する被着体がPET等からなるプラスチック基材である場合、芳香族環を有するエポキシ樹脂を含有することが好ましい。
上記芳香族環を有するエポキシ樹脂は特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂等が挙げられる。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物は、光カチオン重合開始剤を含有する。
上記光カチオン重合開始剤は、光照射によりプロトン酸又はルイス酸を発生するものであれば特に限定されず、イオン性光酸発生型であってもよいし、非イオン性光酸発生型であってもよい。
上記光カチオン重合開始剤は、光照射によりプロトン酸又はルイス酸を発生するものであれば特に限定されず、イオン性光酸発生型であってもよいし、非イオン性光酸発生型であってもよい。
上記光カチオン重合開始剤は特に限定されないが、下記一般式(1)で表されるオニウム塩が好適である。上記光カチオン重合開始剤として下記一般式(1)で表されるオニウム塩を用い、かつ、増感剤として後述する一般式(3)で表されるベンゾフェノン誘導体を用いることにより、得られる光硬化性樹脂組成物の光や熱による着色を抑制することができる。
式(1)中、R1及びR2は、水素、炭素数1〜20の直鎖状又は分枝状のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシル基、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、又は、炭素数1〜20のカルボン酸アルキルエステル基を表す。上記R1及びR2は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
式(1)中、X−は、PF6 −、AsF5 −、BF4 −、又は、下記式(2)で表されるボロン酸を表す。
式(1)中、X−は、PF6 −、AsF5 −、BF4 −、又は、下記式(2)で表されるボロン酸を表す。
なかでも、上記光カチオン重合開始剤は、得られる光硬化性樹脂組成物を用いてなる接着剤が透明性に優れ、液晶パネルの電極との界面で電極の酸化が発生しにくく、耐久性に優れるものとなるため、上記式(2)で表される嵩高いボロン酸を対アニオンとする塩からなるものが好適である。
上記光カチオン重合開始剤の含有量は特に限定されないが、上記カチオン重合性化合物100重量部に対して、好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は10重量部である。上記光カチオン重合開始剤の含有量が0.1重量部未満であると、光カチオン重合が充分に進行しなかったり、得られる光硬化性樹脂組成物の硬化反応が遅くなりすぎたりすることがある。上記光カチオン重合開始剤の含有量が10重量部を超えると、得られる光硬化性樹脂組成物の硬化反応が速くなりすぎて、作業性が低下したり、得られる光硬化性樹脂組成物が不均一な硬化物となったりすることがある。上記光カチオン重合開始剤の含有量のより好ましい下限は0.3重量部、より好ましい上限は5重量部である。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物は、更に、シランカップリング剤を含有することが好ましい。上記シランカップリング剤は、本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物と液晶パネルや基板等の基材との接着性を向上させる役割を有する。
上記シランカップリング剤としては、具体的には例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらのシラン化合物は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記シランカップリング剤の含有量は特に限定されないが、上記カチオン重合性化合物100重量部に対して、好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は10重量部である。上記シランカップリング剤の含有量が0.1重量部未満であると、得られる光硬化性樹脂組成物の接着性を向上させる効果が充分に得られないことがある。上記シランカップリング剤の含有量が10重量部を超えると、余剰のシランカップリング剤がブリードアウトすることがある。上記シランカップリング剤の含有量のより好ましい下限は0.5重量部、より好ましい上限は5重量部である。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物は、下記一般式(3)で表されるベンゾフェノン誘導体からなる増感剤を含有することが好ましい。上記増感剤は、上記光カチオン重合開始剤の重合開始効率をより向上させて、本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物の硬化反応をより促進させる役割を有する。
式(3)中、R3及びR4は、水素、下記一般式(4−1)、又は、下記一般式(4−2)を表す。上記R3及びR4は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
式(4−1)、(4−2)中、R5は、水素、炭素数1〜20の直鎖状又は分枝状のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシル基、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、又は、炭素数1〜20のカルボン酸アルキルエステル基を表す。
上記一般式(3)で表されるベンゾフェノン誘導体としては、具体的には例えば、ベンゾフェノン、2,4−ジクロロベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等が挙げられる。
上記増感剤の含有量は特に限定されないが、上記カチオン重合性化合物100重量部に対して、好ましい下限は0.05重量部、好ましい上限は3重量部である。上記増感剤の含有量が0.05重量部未満であると、増感効果が充分に得られないことがある。上記増感剤の含有量が3重量部を超えると、吸収が大きくなりすぎて深部まで光が伝わらないことがある。上記増感剤の含有量のより好ましい下限は0.1重量部、より好ましい上限は1重量部である。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物は、硬化遅延剤を含有してもよい。上記硬化遅延剤を含有することにより、得られる光硬化性樹脂組成物はポットライフが長くなり、塗工性が向上する。
上記硬化遅延剤は特に限定されず、例えば、ポリエーテル化合物等が挙げられる。
上記ポリエーテル化合物は特に限定されず、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、クラウンエーテル化合物等が挙げられる。なかでも、クラウンエーテル化合物が好適である。
上記ポリエーテル化合物は特に限定されず、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、クラウンエーテル化合物等が挙げられる。なかでも、クラウンエーテル化合物が好適である。
上記クラウンエーテル化合物は特に限定されず、例えば、12−クラウン−4、15−ク
ラウン−5、18−クラウン−6、24−クラウン−8、及び、下記一般式(5)で表される構造を有する化合物等が挙げられる。
ラウン−5、18−クラウン−6、24−クラウン−8、及び、下記一般式(5)で表される構造を有する化合物等が挙げられる。
式(5)中、R6〜R17は、少なくとも1つが炭素数1〜20のアルキル基を表す。また、上記アルキル基は、炭素数1〜20の直鎖状又は分枝状のアルコキシル基、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、及び、炭素数1〜20のカルボン酸アルキルエステル基からなる群より選択される1以上の官能基で置換されていてもよく、更に、隣接するRn及びRn+1(但し、nは、6〜16の偶数を表す)は、共同して環状アルキル骨格を形成していてもよい。
上記一般式(5)で表される構造を有する硬化遅延剤のなかでも、少なくとも1つのシクロヘキシル基を有するものが好適である。上記シクロヘキシル基を有することにより、クラウンエーテルの骨格が安定し、遅延効果が高まる。
上記シクロヘキシル基を有する上記一般式(5)で表される構造を有する硬化遅延剤としては、具体的には例えば、下記化学式(6)で表される構造を有する化合物が挙げられる。
上記シクロヘキシル基を有する上記一般式(5)で表される構造を有する硬化遅延剤としては、具体的には例えば、下記化学式(6)で表される構造を有する化合物が挙げられる。
上記化学式(6)で表される構造を有する化合物は、18−クラウン−6−エーテル分子の中央を通る線に対して線対称となる位置に2個のシクロヘキシル基を有するため、18
−クラウン−6−エーテル分子の骨格に歪み等を生じさせることなく遅延効果が高くなると考えられる。
−クラウン−6−エーテル分子の骨格に歪み等を生じさせることなく遅延効果が高くなると考えられる。
上記硬化遅延剤の含有量は特に限定されないが、上記カチオン重合性化合物100重量部に対して、好ましい下限は0.05重量部、好ましい上限は5重量部である。上記硬化遅延剤の含有量が0.05重量部未満であると、得られる光硬化性樹脂組成物に遅延効果を充分に付与できないことがある。上記硬化遅延剤の含有量が5重量部を超えると、得られる光硬化性樹脂組成物を硬化させる際に発生するアウトガス等が多くなることがある。上記硬化遅延剤の含有量のより好ましい下限は0.1重量部、より好ましい上限は3重量部である。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物は、更に、熱硬化剤を含有してもよい。
上記熱硬化剤を含有することで、本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物に熱硬化性を付与することができる。
上記熱硬化剤を含有することで、本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物に熱硬化性を付与することができる。
上記熱硬化剤は特に限定されず、例えば、ヒドラジド化合物、イミダゾール誘導体、酸無水物、ジシアンジアミド、グアニジン誘導体、変性脂肪族ポリアミン、各種アミンとエポキシ樹脂との付加生成物等が挙げられる。
上記ヒドラジド化合物は特に限定されず、例えば、1,3−ビス[ヒドラジノカルボノエチル−5−イソプロピルヒダントイン]等が挙げられる。
上記イミダゾール誘導体は特に限定されず、例えば、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、N−[2−(2−メチル−1−イミダゾリル)エチル]尿素、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、N,N’−ビス(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)尿素、N,N’−(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)−アジポアミド、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる。
上記酸無水物は特に限定されず、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、エチレングリコールービス(アンヒドロトリメリテート)等が挙げられる。
これらの熱硬化剤は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
上記ヒドラジド化合物は特に限定されず、例えば、1,3−ビス[ヒドラジノカルボノエチル−5−イソプロピルヒダントイン]等が挙げられる。
上記イミダゾール誘導体は特に限定されず、例えば、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、N−[2−(2−メチル−1−イミダゾリル)エチル]尿素、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、N,N’−ビス(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)尿素、N,N’−(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)−アジポアミド、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる。
上記酸無水物は特に限定されず、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、エチレングリコールービス(アンヒドロトリメリテート)等が挙げられる。
これらの熱硬化剤は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
上記熱硬化剤の含有量は特に限定されないが、上記カチオン重合性化合物100重量部に対して、好ましい下限は0.5重量部、好ましい上限は30重量部である。上記熱硬化剤の含有量が0.5重量部未満であると、得られる光硬化性樹脂組成物に充分な熱硬化性を付与できないことがある。上記熱硬化剤の含有量が30重量部を超えると、得られる光硬化性樹脂組成物の保存安定性が不充分となったり、得られる光硬化性樹脂組成物の硬化物の耐湿性が悪くなったりすることがある。上記熱硬化剤の含有量のより好ましい下限は1重量部、より好ましい上限は15重量部である。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物は、本発明の目的を阻害しない範囲で充填剤を含有してもよい。
上記充填剤は特に限定されず、例えば、無機フィラー、有機フィラー等が挙げられる。
上記無機フィラーは特に限定されず、例えば、タルク、石綿、シリカ、スメクタイト、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、モンモリロナイト、珪藻土、酸化マグネシウム、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ガラスビーズ、硫酸バリウム、石膏、珪酸カルシウム、セリサイト活性白土等が挙げられる。
上記有機フィラーは特に限定されず、例えば、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等が挙げられる。
上記充填剤は特に限定されず、例えば、無機フィラー、有機フィラー等が挙げられる。
上記無機フィラーは特に限定されず、例えば、タルク、石綿、シリカ、スメクタイト、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、モンモリロナイト、珪藻土、酸化マグネシウム、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ガラスビーズ、硫酸バリウム、石膏、珪酸カルシウム、セリサイト活性白土等が挙げられる。
上記有機フィラーは特に限定されず、例えば、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等が挙げられる。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を製造する方法は特に限定されず、例えば、
ホモディスパー、ホモミキサー、万能ミキサー、プラネタリウムミキサー、ニーダー、3本ロール等の混合機を用いて、カチオン重合性化合物と、光カチオン重合開始剤と、必要に応じて添加するポリオール、シランカップリング剤、増感剤等の添加剤とを混合する方法が挙げられる。
ホモディスパー、ホモミキサー、万能ミキサー、プラネタリウムミキサー、ニーダー、3本ロール等の混合機を用いて、カチオン重合性化合物と、光カチオン重合開始剤と、必要に応じて添加するポリオール、シランカップリング剤、増感剤等の添加剤とを混合する方法が挙げられる。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物は、基材に直接塗工してもよいし、別の基材に塗工した後、目的の基材に転写してもよい。塗工後の本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物による粘着層の厚さは、材質や用途等により適宜決定されるが、一般には1〜200μm程度である。
上記基材は特に限定されず、例えば、プラスチックフィルム、ガラス、偏光板、レンズ、プリズム等が挙げられる。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を塗工する方法は特に限定されず、例えば、ロールコーターやダイコーター等の塗工機を用いて行うことができる。特に、均一に塗工するためには、ダイコーター等により加熱しながら基材に塗工することが好ましい。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物は、塗工後、300nm〜400nmの波長及び300〜3000mJ/cm2の積算光量の光を照射することによって硬化させることができる。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物は、光を照射した後硬化反応が進行し、接着ができなくなるまでの可使時間が1分以上であることが好ましい。上記可使時間が1分未満であると、基板等を貼り合わせる前に硬化が進行してしまい、充分な接着強度が得られなくなることがある。上記可使時間は、上記硬化遅延剤の添加量を調整することで、適宜調整することができる。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物は、光を照射した後硬化反応が進行し、接着ができなくなるまでの可使時間が1分以上であることが好ましい。上記可使時間が1分未満であると、基板等を貼り合わせる前に硬化が進行してしまい、充分な接着強度が得られなくなることがある。上記可使時間は、上記硬化遅延剤の添加量を調整することで、適宜調整することができる。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を硬化させるための光を照射する光源は特に限定されず、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、エキシマレーザ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、蛍光灯、太陽光、電子線照射装置等が挙げられる。これらの光源は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。これらの光源の選択に際しては、上記光カチオン重合開始剤の吸収波長に合わせて適宜選択される。
上記光源の本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物への照射手順としては、例えば、各種光源の同時照射、時間差をおいての逐次照射、同時照射と逐次照射との組み合わせ照射等が挙げられ、いずれの照射手段を用いてもよい。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物の硬化に際しては、光カチオン重合をより促進して、硬化時間をより短縮するために、光照射と同時に加熱を行ってもよい。上記加熱を行う場合の加熱温度は特に限定されないが、50〜100℃程度であることが好ましい。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物の硬化に際しては、光カチオン重合をより促進して、硬化時間をより短縮するために、光照射と同時に加熱を行ってもよい。上記加熱を行う場合の加熱温度は特に限定されないが、50〜100℃程度であることが好ましい。
本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を用いてなるタッチパネルもまた、本発明の一つである。
本発明のタッチパネルを製造する方法としては、例えば、一方の基材の全面又は一部に本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を塗布し、光を照射した後、本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を介して、一方の基材に他方の基材を貼り合わせ、常温又は加熱下で硬化させる工程を有する方法を用いることができる。
具体的には、例えば、2枚のITOガラスについて、一方のITOガラスの接着面に本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を塗布し、紫外線を照射した後、他方のITOガ
ラスを貼り合わせ、硬化するまで常温又は加熱下で固定する方法が挙げられる。
このようなタッチパネルの製造方法は、例えば、基材の表面に不透明電極やブラックマトリックス等が形成されていて、基材を介して本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物に光を照射しにくい場合であっても、好適に用いることができる。更に、貼り合わせた後、硬化するまでに位置を合わせたり、加圧しながら硬化させたりすることができるため、寸法精度を向上させることができる。
本発明のタッチパネルを製造する方法としては、例えば、一方の基材の全面又は一部に本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を塗布し、光を照射した後、本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を介して、一方の基材に他方の基材を貼り合わせ、常温又は加熱下で硬化させる工程を有する方法を用いることができる。
具体的には、例えば、2枚のITOガラスについて、一方のITOガラスの接着面に本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を塗布し、紫外線を照射した後、他方のITOガ
ラスを貼り合わせ、硬化するまで常温又は加熱下で固定する方法が挙げられる。
このようなタッチパネルの製造方法は、例えば、基材の表面に不透明電極やブラックマトリックス等が形成されていて、基材を介して本発明のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物に光を照射しにくい場合であっても、好適に用いることができる。更に、貼り合わせた後、硬化するまでに位置を合わせたり、加圧しながら硬化させたりすることができるため、寸法精度を向上させることができる。
本発明によれば、高い誘電率を有し、基材との接着性及び硬化物の透明性に優れるタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、該タッチパネル用光硬化性樹脂組成物を用いてなるタッチパネルを提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
カチオン重合性化合物として、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(宇部興産社製、「ETERNACOLL EHO」)35重量部、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(ジャパンエポキシレジン社製、「jER YL−7410」)30重量部、及び、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、「jER 4004P」)35重量部と、光カチオン重合開始剤(ローディア社製、「RP2074」)1重量部と、シランカップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製、「KBM−403」)1重量部と、増感剤として4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド(日本化薬社製、「KAYACURE BMS」)0.1重量部とを混合し、80℃に加熱した後、ホモディスパー型攪拌混合機(プライミクス社製、「ホモディスパーL型」)を用い、攪拌速度3000rpmで均一に攪拌混合して、光硬化性樹脂組成物を作製した。
カチオン重合性化合物として、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(宇部興産社製、「ETERNACOLL EHO」)35重量部、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(ジャパンエポキシレジン社製、「jER YL−7410」)30重量部、及び、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、「jER 4004P」)35重量部と、光カチオン重合開始剤(ローディア社製、「RP2074」)1重量部と、シランカップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製、「KBM−403」)1重量部と、増感剤として4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド(日本化薬社製、「KAYACURE BMS」)0.1重量部とを混合し、80℃に加熱した後、ホモディスパー型攪拌混合機(プライミクス社製、「ホモディスパーL型」)を用い、攪拌速度3000rpmで均一に攪拌混合して、光硬化性樹脂組成物を作製した。
(実施例2)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂の配合量を20重量部とし、カチオン重合性化合物として、更に、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、「jER YX−8040」)15重量部を配合したこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂の配合量を20重量部とし、カチオン重合性化合物として、更に、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、「jER YX−8040」)15重量部を配合したこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
(実施例3)
1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルの配合量を15重量部とし、カチオン重合性化合物として、更に、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、「jER YX−8040」)15重量部を配合したこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルの配合量を15重量部とし、カチオン重合性化合物として、更に、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、「jER YX−8040」)15重量部を配合したこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
(実施例4)
3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンの配合量を50重量部、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルの配合量を15重量部とし、カチオン重合性化合物として、更に、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート(ダイセル化学工業社製、「セロキサイド2021P」)25重量部、ポリカーボネートジオールとしてT5650J(旭化成ケミカルズ社製、水酸基価130〜150mgKOH/g)5重量部を配合したこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンの配合量を50重量部、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルの配合量を15重量部とし、カチオン重合性化合物として、更に、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート(ダイセル化学工業社製、「セロキサイド2021P」)25重量部、ポリカーボネートジオールとしてT5650J(旭化成ケミカルズ社製、水酸基価130〜150mgKOH/g)5重量部を配合したこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
(比較例1)
3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンの配合量を25重量部、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルの配合量を75重量部とし、ビスフェノールF型エポキシ樹脂を配合しなかったこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンの配合量を25重量部、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルの配合量を75重量部とし、ビスフェノールF型エポキシ樹脂を配合しなかったこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
(比較例2)
3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンの配合量を25重量部、ビスフェノールF型エポキシ樹脂の配合量を75重量部とし、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルを配合しなかったこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンの配合量を25重量部、ビスフェノールF型エポキシ樹脂の配合量を75重量部とし、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルを配合しなかったこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
(比較例3)
3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンの配合量を5重量部、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルの配合量を25重量部、ビスフェノールF型エポキシ樹脂の配合量を50重量部とし、ポリカーボネートジオールとしてT5650J(旭化成ケミカルズ社製、水酸基価130〜150mgKOH/g)20重量部を配合したこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンの配合量を5重量部、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルの配合量を25重量部、ビスフェノールF型エポキシ樹脂の配合量を50重量部とし、ポリカーボネートジオールとしてT5650J(旭化成ケミカルズ社製、水酸基価130〜150mgKOH/g)20重量部を配合したこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
(比較例4)
3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンを配合せず、ビスフェノールF型エポキシ樹脂の配合量を50重量部とし、ポリカーボネートジオールとしてT5650J(旭化成ケミカルズ社製、水酸基価130〜150mgKOH/g)20重量部を配合したこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンを配合せず、ビスフェノールF型エポキシ樹脂の配合量を50重量部とし、ポリカーボネートジオールとしてT5650J(旭化成ケミカルズ社製、水酸基価130〜150mgKOH/g)20重量部を配合したこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を作製した。
(評価)
実施例及び比較例で得られた光硬化性樹脂組成物について、以下の評価を行った。結果を表1に示した。
実施例及び比較例で得られた光硬化性樹脂組成物について、以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(1)粘度
実施例及び比較例で得られた光硬化性樹脂組成物の粘度を、コーンローター式粘度計を用いて25℃、2.5rpmの条件で測定した。
実施例及び比較例で得られた光硬化性樹脂組成物の粘度を、コーンローター式粘度計を用いて25℃、2.5rpmの条件で測定した。
(2)透明性
実施例及び比較例で得られた光硬化性樹脂組成物をスライドガラスの上に塗布し、もう一枚のスライドガラスを張り合わせ、1500mJ/cm2の紫外線を照射した後、80℃にて30分間保持して光硬化性樹脂組成物を硬化させ、実施例及び比較例に係るサンプルを作製した。硬化後の樹脂の厚みはほぼ300μmであった。得られたサンプルを目視し、透明な場合を「○」、不透明な場合を「×」として透明性を評価した。
実施例及び比較例で得られた光硬化性樹脂組成物をスライドガラスの上に塗布し、もう一枚のスライドガラスを張り合わせ、1500mJ/cm2の紫外線を照射した後、80℃にて30分間保持して光硬化性樹脂組成物を硬化させ、実施例及び比較例に係るサンプルを作製した。硬化後の樹脂の厚みはほぼ300μmであった。得られたサンプルを目視し、透明な場合を「○」、不透明な場合を「×」として透明性を評価した。
(3)初期光線透過率
(2)と同様にして作製した実施例及び比較例に係るサンプルを用いて、分光光度計(日立製作所社製、U−3000)を用いて、波長405nmの各サンプルの吸光度を測定し、初期の光線透過率を算出した。
(2)と同様にして作製した実施例及び比較例に係るサンプルを用いて、分光光度計(日立製作所社製、U−3000)を用いて、波長405nmの各サンプルの吸光度を測定し、初期の光線透過率を算出した。
(4)加熱後光線透過率
(2)と同様にして作製した実施例及び比較例に係るサンプルを、85℃に設定されたオーブン(エスペック社製、「パーフェクトオーブン PH−201」)にて1000時間加熱した。その後、分光光度計(日立製作所社製、「U−3000」)を用いて、波長405nmの各サンプルの吸光度を測定し、耐熱性試験後の光線透過率を算出した。
(2)と同様にして作製した実施例及び比較例に係るサンプルを、85℃に設定されたオーブン(エスペック社製、「パーフェクトオーブン PH−201」)にて1000時間加熱した。その後、分光光度計(日立製作所社製、「U−3000」)を用いて、波長405nmの各サンプルの吸光度を測定し、耐熱性試験後の光線透過率を算出した。
(5)紫外線照射後光線透過率
耐光性ウエザロメーター(スガ試験機社製、「スーパーキセノンウェザーメーター SX75」)を用いて、(2)と同様にして作製した実施例及び比較例に係るサンプルに対して、耐光性試験を1000時間行った。その後、分光光度計(日立製作所社製、「U−3000」)を用いて、波長405nmの各サンプルの吸光度を測定し、耐光性試験後の光線透過率を算出した。
耐光性ウエザロメーター(スガ試験機社製、「スーパーキセノンウェザーメーター SX75」)を用いて、(2)と同様にして作製した実施例及び比較例に係るサンプルに対して、耐光性試験を1000時間行った。その後、分光光度計(日立製作所社製、「U−3000」)を用いて、波長405nmの各サンプルの吸光度を測定し、耐光性試験後の光線透過率を算出した。
(6)誘電率
1260型インピーダンスアナライザ、1296型誘電率測定インターフェイス(いずれも、ソーラトロン社製)を用いて実施例及び比較例で得られた光硬化性樹脂組成物の誘電率を測定した。
1260型インピーダンスアナライザ、1296型誘電率測定インターフェイス(いずれも、ソーラトロン社製)を用いて実施例及び比較例で得られた光硬化性樹脂組成物の誘電率を測定した。
(7)接着性
(ガラス−ガラス間)
スライドガラス(26×76mm、1mm厚)上に、実施例及び比較例で得られた光硬化性樹脂組成物を直径4〜5mmになるように調整しながら塗布し、もう1枚のスライドガラスを交差させて張り合わせ、1500mJ/cm2の紫外線を照射した後、80℃にて30分間保持して光硬化性樹脂組成物を硬化させ、実施例及び比較例に係るサンプルを作製した。得られたサンプルについて、LRX(Ametek Lloyd Instruments社製)を用いて剥離強度を測定し、ガラス−ガラス間の接着性について以下の基準で評価した。
○:5MPa以上
△:3MPa以上、5MPa未満
×:3MPa未満
(ガラス−ガラス間)
スライドガラス(26×76mm、1mm厚)上に、実施例及び比較例で得られた光硬化性樹脂組成物を直径4〜5mmになるように調整しながら塗布し、もう1枚のスライドガラスを交差させて張り合わせ、1500mJ/cm2の紫外線を照射した後、80℃にて30分間保持して光硬化性樹脂組成物を硬化させ、実施例及び比較例に係るサンプルを作製した。得られたサンプルについて、LRX(Ametek Lloyd Instruments社製)を用いて剥離強度を測定し、ガラス−ガラス間の接着性について以下の基準で評価した。
○:5MPa以上
△:3MPa以上、5MPa未満
×:3MPa未満
(PETフィルム−PETフィルム間)
スライドガラス(26×76mm、厚さ1mm)の前面に、厚さ188μmのPETフィルムを貼り合わせたものを2枚用意した。次いで、片方のスライドガラスにおけるPETフィルム上に、実施例及び比較例で得られた光硬化性樹脂組成物を直径4〜5mmになるように調整しながら塗布し、もう1枚のスライドガラスをPETフィルム同士が重なるように交差させて張り合わせ、1500mJ/cm2の紫外線を照射した後、80℃にて30分間保持して光硬化性樹脂組成物を硬化させ、実施例及び比較例に係るサンプルを作製した。得られたサンプルについて、LRX(Ametek Lloyd Instruments社製)を用いて剥離強度を測定し、PETフィルム−PETフィルム間の接着性について以下の基準で評価した。
○:4MPa以上
△:2MPa以上、4MPa未満
×:2MPa未満
スライドガラス(26×76mm、厚さ1mm)の前面に、厚さ188μmのPETフィルムを貼り合わせたものを2枚用意した。次いで、片方のスライドガラスにおけるPETフィルム上に、実施例及び比較例で得られた光硬化性樹脂組成物を直径4〜5mmになるように調整しながら塗布し、もう1枚のスライドガラスをPETフィルム同士が重なるように交差させて張り合わせ、1500mJ/cm2の紫外線を照射した後、80℃にて30分間保持して光硬化性樹脂組成物を硬化させ、実施例及び比較例に係るサンプルを作製した。得られたサンプルについて、LRX(Ametek Lloyd Instruments社製)を用いて剥離強度を測定し、PETフィルム−PETフィルム間の接着性について以下の基準で評価した。
○:4MPa以上
△:2MPa以上、4MPa未満
×:2MPa未満
本発明によれば、高い誘電率を有し、基材との接着性及び硬化物の透明性に優れるタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、該タッチパネル用光硬化性樹脂組成物を用いてなるタッチパネルを提供することができる。
Claims (3)
- カチオン重合性化合物と光カチオン重合開始剤とを含有するタッチパネル用光硬化性樹脂組成物であって、
前記カチオン重合性化合物は、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、及び、炭素数が4〜6のアルキル鎖を有する2官能以上のエポキシ樹脂を含有し、
前記カチオン重合性化合物全体における前記3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンの含有量が30重量%以上である
ことを特徴とするタッチパネル用光硬化性樹脂組成物。 - カチオン重合性化合物は、芳香族環を有するエポキシ樹脂を含有することを特徴とする請求項1記載のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物。
- 請求項1又は2記載のタッチパネル用光硬化性樹脂組成物を用いてなることを特徴とするタッチパネル。
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