JPH1121139A - 発泡石英ガラスの製造方法 - Google Patents

発泡石英ガラスの製造方法

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JPH1121139A
JPH1121139A JP18914497A JP18914497A JPH1121139A JP H1121139 A JPH1121139 A JP H1121139A JP 18914497 A JP18914497 A JP 18914497A JP 18914497 A JP18914497 A JP 18914497A JP H1121139 A JPH1121139 A JP H1121139A
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silica
quartz glass
sol
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gel
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JP18914497A
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Toshiro Minami
俊郎 南
Koichi Shiraishi
耕一 白石
Haruo Murayama
晴男 村山
Kenji Takahashi
研司 高橋
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Coorstek KK
Original Assignee
Toshiba Ceramics Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/12Other methods of shaping glass by liquid-phase reaction processes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/08Other methods of shaping glass by foaming
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C11/00Multi-cellular glass ; Porous or hollow glass or glass particles
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原料となる石英母材の選択に制約が少なく、
しかも簡単な工程で工業的に高純度であって、機械的強
度に優れ、更に断熱性も優れた発泡石英ガラスを製造す
るための、新規な方法を提供する。 【解決手段】 高純度シリカ原料と発泡剤とを混合し溶
融・発泡させて発泡石英ガラスを製造するにあたり、発
泡剤としてシリカゾル中に炭素前駆体を混合した後、乾
燥させたドライゲルを用いることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保温材、耐熱断熱
材等として利用することができる発泡石英ガラス、特に
半導体に熱処理を施す酸化膜形成装置、不純物拡散装置
及びCVD装置等に利用するのに適した高純度の発泡石
英ガラスの製造方法に関する。更に一例を挙げて具体的
に詳述すれば、本発明は前記装置で使用されるウエハボ
−ト載置用ボ−トテ−ブル、ダミ−ウエハ、ウエハボ−
トにおいて複数本のウエハ支持棒をその両端で挟持する
端板として有用な高純度の発泡石英ガラスの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、耐熱性の保温材として用いる石英
ガラス多孔体を製造する方法として、天然の珪石原料に
発泡剤としてカーボンや窒化珪素等を配合し、加熱発泡
させる方法が知られている。しかしこのような石英ガラ
ス多孔体を半導体製造用の高品質な製品とするために
は、発泡剤として使用されるカ−ボンや窒化珪素等も高
純度に精製されていることが不可欠であり、製造が煩雑
となり経済的でないという問題がある。
【0003】一方、高純度の石英ガラス発泡体を製造す
るために、特開平1−308846号公報に示されるよ
うに、OH基を100ppm 以上含有する多孔質石英ガラ
ス母材に、アンモニアを800〜1300℃で反応さ
せ、ついでこれを1350〜1700℃に加熱して発泡
させる方法が提案されている。また、特開平2−268
35号公報に示されるように、ゾルに発泡剤を添加し分
散させた後、このゾルを望む形状の型に注入し、固化・
乾燥しドライゲルとし、このゲルを発泡剤の分解温度以
上に加熱し、含有している発泡剤を分解させ、さらにこ
の混合物を焼結することによって、多孔質ガラスを得る
方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平1−3
08846号公報に示された方法では、OH基の含有量
が少ない石英、特に高純度であるが殆どOH基を含まな
い天然珪石を、原料として用いることができず、しかも
OH基含有石英をアンモニアと反応させるための特殊な
装置が必要であって、経済的でないという技術的課題を
有する。また、特開平2−26835号公報に示された
方法では、発泡剤の分解温度以上に加熱し、含有してい
る発泡剤を分解させ、さらにこの混合物を焼結すること
によって、ガラス体を得ているため、前記ガラス体はほ
とんどの気孔が開気孔からなる多孔質ガラスとなる。し
かしながら、このような多孔質ガラスは機械的強度が十
分ではないという技術的課題を有する。
【0005】本発明は上記した技術的課題を解決するた
めになされたものであり、原料となる石英母材の選択に
制約が少なく、しかも簡単な工程で工業的に高純度の発
泡石英ガラスを製造するための、新規な方法を提供する
ことを目的とするものである。しかも、機械的強度に優
れ、また断熱性も優れた発泡石英ガラスを製造するため
の、新規な方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した本発明の目的を
達成するため、高純度シリカ原料と発泡剤とを混合し溶
融・発泡させて発泡石英ガラスを製造するにあたり、発
泡剤として、シリカゾル中に炭素前駆体を混合した後、
乾燥させたドライゲルを用いることを特徴とする。ここ
で、前記炭素前駆体が、水に可溶な多価アルコールであ
ることが望ましく、前記多価アルコ−ル中のC成分(炭
素成分)が高純度シリカ原料に対して0.1〜5mol
%であることが望ましい。また、前記ドライゲルの配合
量が、高純度シリカ原料に対して0.01〜10重量%
であることが望ましい。
【0007】また前記高純度シリカ原料及び前記発泡剤
にシリカゾルを混合し、この混合物を所定の型に充填し
て固化させ、該固化物を乾燥したのち加熱溶融して発泡
させることが望ましい。ここで、前記シリカゾルの配合
量が、高純度シリカ原料及び発泡剤の総和に対して、シ
リカ換算で5〜20重量%であることが望ましく、また
前記シリカゾルが、アルコキシシランを加水分解して得
たものであることが望ましい。
【0008】本発明にかかる発泡石英ガラスの製造方法
によれば、高純度シリカ原料と発泡剤とを混合し溶融・
発泡させて発泡石英ガラスを製造するにあたり、発泡剤
として、炭素前駆体及びシリカゲルを用いているため、
OH基を含まない天然珪石を原料として用いることがで
き、しかも、この方法によって得られる発泡石英ガラス
は、全気孔中の約60%以上が閉気孔からなる発泡石英
ガラスとなるため、機械的強度に優れ、また断熱性も優
れている。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明にかかる発泡石英ガラスの
製造方法について、発明の実施の形態に基づいて説明す
る。本発明にかかる発泡石英ガラスの製造方法は、発泡
剤として、シリカゾル中に炭素前駆体を混合した後、乾
燥させたドライゲルを用いることに特徴がある。また本
発明の発泡石英ガラスの製造方法において、原料として
用いられるシリカは天然材料であっても合成材料であっ
てもよいが、微粉末状であることが望ましく、特に粒径
50μm以下であることが望ましい。これは、後述する
ように1400〜1800℃の比較的低温での加熱によ
って、高純度シリカ原料で溶融せしめるためである。ま
た半導体工業において利用するためには、アルカリ金属
や重金属などの不純物の含有量が、特に少ないものであ
ることが好ましい。
【0010】ここで、前記多価アルコ−ル中のC成分
(炭素成分)が、高純度シリカ原料に対して0.1〜5
mol%であるのが望ましい。前記多価アルコ−ル中の
C成分(炭素成分)が0.1mol%未満では石英ガラ
ス中の閉気孔が極微量であり、充分な断熱性が得られ
ず、また前記多価アルコ−ル中のC成分(炭素成分)が
5mol%を超えるとガスの発生が急速となって材料の
飛散が起こり、成形品の形状が保ち難くなるので、いず
れも望ましくない。
【0011】また、前記炭素前駆体をシリカゾルに対し
て添加し、均一なゾルを形成したのち、加温、或いはp
H調整などの公知の手段によりゲル化して湿式ゲルと
し、更に常法により乾燥してドライゲルに転化すること
により、ゲル中に固定する。このようにして得たドライ
ゲルは、ゾルの状態で炭素前駆体を均一に混合し包含さ
せているので、発泡のためのCOガスの原料となる炭素
を、ゲルを構成するシリカが溶融しガラス化する温度に
達するまで、揮散させることなくガラス体の内部に閉じ
込めておき、ガラス内部で気泡を形成することができ
る。
【0012】また前記シリカゾルは、例えばテトラエト
キシシラン、テトラメトキシシランなどのアルコキシシ
ラン類を、酸性或いは塩基性の触媒の存在下で加水分解
して得たゾルなどが用い得るが、必ずしもこれに限られ
るものではない。またシリカゾルに配合される炭素前駆
体は、水に可溶な有機化合物であることが望ましく、特
にはエチレングリコール、プロピレングリコール、グリ
セリンなどの水に可溶な多価アルコールであることが好
ましい。
【0013】尚、ドライゲル中の炭素前駆体の量を変化
させ、或いはシリカ原料に対する発泡剤であるドライゲ
ルの配合割合を変化させることにより、得られる発泡体
の見掛密度を適宜に調整することができる。また、生成
する気泡の大きさは、シリカ原料やドライゲルの粒径を
小さくすることにより、更に細かくすることができる。
かかるドライゲルの配合量は、シリカ原料に対して0.
01〜10重量%であることが好ましい。配合量が0.
01重量%未満では石英ガラス中の閉気孔が極微量であ
り、充分な断熱性が得られず、また10重量%を超える
とガスの発生が急速となって材料の飛散が起こり、成形
品の形状が保ち難くなるので、いずれも望ましくない。
【0014】本発明にかかる発泡石英ガラスの製造方法
は、シリカ原料と発泡剤とを所定の割合で混合して、所
望の形状の型内に入れ、これを減圧雰囲気下で加熱する
ことにより、原料とドライゲルとが溶融一体化すると共
に、残留した炭素とシリカとの反応によりCOガスが発
生して、所望の形状の発泡成形体が得られる。この際の
加熱温度は、シリカが溶融する1400℃以上であれば
よいが、1800℃以上となればシリカが飛散して損失
となり、発泡成形体の形状が崩れるので、高過ぎること
は好ましくない。このようにして得られた発泡石英ガラ
スは、全気孔中の約60%以上が閉気孔からなる発泡石
英ガラスとなるため、機械的強度に優れ、また断熱性に
も優れるという性質を有する。
【0015】次に、高純度シリカ原料と発泡剤に、更に
シリカゾルを加える発泡石英ガラスの製造方法について
説明する。このシリカゾルは、例えばテトラエトキシシ
ラン、テトラメトキシシランなどのアルコキシシラン類
を、酸性或いは塩基性の触媒の存在下で加水分解して得
たゾルなどが用い得るが、必ずしもこれに限られるもの
ではない。かかるシリカゾルは、配合される前に例えば
pHを4〜5の範囲内となるよう調整しておき、発泡剤
と粉末シリカとを混合した後に、容易に固化できるよう
にしておくことが望ましい。
【0016】前記シリカゾルは原料の高純度シリカ粉末
を結合すると共に、発泡剤により発生するガスを気泡と
して安定に保持する作用を有するもので、その配合量は
高純度シリカ粉末及び発泡剤の総和100重量部に対し
て、固形分のシリカ換算値で5〜20重量部の範囲内で
あることが好ましい。シリカゾルの配合量が20重量部
より多い場合は、混合物を固化した後の乾燥する際にク
ラックが入り易く、またこのクラックが入らない場合で
も溶融する際にゲルが飛散し易くなり、所望の形状の発
泡体を安定して製造することが困難となる。またシリカ
ゾルの配合量が5重量%より少ないときは、混合物を固
化して得た成形体の強度が不足し、取扱いの際に崩れ易
いので望ましくない。
【0017】本発明にかかる発泡石英ガラスの製造方法
は、例えば高純度シリカ粉末と発泡剤とシリカゾルとの
混合物を、所望の形状を有する型内に充填したのち、加
温するなどの公知の手段によりゾルを湿式ゲルに転化し
て、固化した成形体を得る。その後に成形体を型から取
り出して乾燥し、焼成して成形体の内部でガスを発生さ
せると共に、溶融させて全体をガラス化することによ
り、ガスを揮散させることなくガラス体の内部に閉じ込
め、ガラス内部に均一な気泡を形成する。この際の加熱
温度は、前述の場合と同様、シリカが溶融する1400
℃以上であればよいが、1800℃以上となるとシリカ
が飛散して損失となり、発泡成形体の形状が崩れる原因
となるので、温度が高過ぎることは好ましくない。この
ようにして得られた発泡石英ガラスは、実質的に貫通孔
を有さない閉気孔のみからなる発泡石英ガラスとなるた
め、機械的強度に優れ、また断熱性も優れるという性質
を有する。
【0018】
【実施例】本発明にかかる発泡石英ガラスの製造方法の
実施を容易にするため、以下の実施例に基づいて詳細に
説明する。尚、本発明は以下の実施例に限定されるもの
ではない。 (実施例1)テトラエトキシシラン100重量部に対し
て純水75重量部を加え、これに0.1N塩酸を加えて
pH2.5とし、1時間攪拌して加水分解した。こうし
て得たゾルに炭素前駆体としてプロピレングリコール中
のC成分(炭素成分)が後述する高純度シリカ原料に対
して、0.1mol%となるようにプロピレングリコー
ルを加え、均一に混合した。これに0.1Nアンモニア
水を加えてpH4.5とした後、30℃で1夜放置し、
湿式ゲルとした。この湿式ゲルを110℃で3昼夜乾燥
してドライゲルとし、粉砕した。
【0019】他方でゾルゲル法によって製造された粒径
50〜100μmの粉末シリカ100重量部に対し、上
記のドライゲル0.5重量部を均一に混合し、高純度黒
鉛製の外径90mm、内径80mm、高さ80mmの円
筒状の型に充填し、圧力2Torr、1650℃の真空炉中
で1時間加熱した。得られた本発明による発泡石英ガラ
ス体は、見掛密度が0.7g/cm3 であり、熱伝導率が
0.4W/m-K であった。また、曲げ強度は7Mpa、全
気孔中に占める閉気孔の割合は70vol%であった。
前記発泡石英ガラス体の純度分析値を、表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】(実施例2乃至実施例4)前記実施例1に
おける炭素前駆体としてプロピレングリコール中のC成
分(炭素成分)及び、ドライゲルの添加量を表1に示す
ように変え、その他の条件を実施例1と同一として、発
泡石英ガラスを得た。なお、実施例2は実施例1と同一
のものである。これら発泡石英ガラス体の見掛密度、熱
伝導率、全気孔中に占める閉気孔の割合を表2に示す。
【0022】(比較例1乃至比較例3)前記実施例1に
おける炭素前駆体としてプロピレングリコール中のC成
分(炭素成分)及び、ドライゲルの添加量を表1に示す
ように変え、その他の条件を実施例1と同一として、発
泡石英ガラスを得た。これら発泡石英ガラス体の見掛密
度、熱伝導率、全気孔中に占める閉気孔の割合を表2に
示す。
【0023】
【表2】
【0024】上記比較例1では、多価アルコ−ルである
プロピレングリコール中のC成分(炭素成分)が高純度
シリカ原料に対して0.01mol%と少ないために、
熱伝導率が大きく、断熱効果は少ない。また、比較例2
ではプロピレングリコール中のC成分(炭素成分)が高
純度シリカ原料に対して7mol%と多いため、曲げ強
度が小さく、閉気孔の割合も少ない。更に、比較例3で
は、ドライゲルが0.005重量%と少ないため、熱伝
導率が大きく、断熱効果は少ない。実施例1〜4から認
められるように、多価アルコ−ルであるプロピレングリ
コール中のC成分(炭素成分)が高純度シリカ原料に対
して0.1〜5mol%であるのが好ましく、またドラ
イゲルの配合量が、高純度シリカ原料及び発泡剤の総和
100重量%に対して0.01〜10重量%であるのが
好ましい。
【0025】次に高純度シリカ粉末及び発泡剤に更にシ
リカゾルを混合する発泡石英ガラスの製造方法について
説明する。 (実施例5)テトラエトキシシラン100重量部に対し
て純水75重量部を加え、これに0.1N塩酸を加えて
pH2.5とし、1時間攪拌して加水分解してシリカゾ
ルを製造した。そしてこのゾルに炭素前駆体である親水
性有機合物としてプロピレングリコールを、C成分(炭
素成分)が後述する高純度シリカ原料に対して0.5m
ol%となるように加え、均一に混合した。これに0.
1Nアンモニア水を加えてpH4.5とした後、30℃
で1夜放置し、湿式ゲルとした。この湿式ゲルを110
℃で3昼夜乾燥して、粉砕し、発泡剤とした。また一方
で、ゾルゲル法によって製造された粒径20〜50μm
の粉末シリカを用意した。
【0026】次に、前記粉末シリカ100重量部に対
し、前記の発泡剤5重量部を配合した。更に上記粉末シ
リカ及び発泡剤の総和100重量部に対し、テトラエト
キシシランを加水分解して得たシリカゾルの固形分シリ
カ換算値で10重量部に、0.1Nアンモニア水を加え
てpH4.5とした後、上記の粉末シリカと発泡剤の配
合物に均一に混合した。この湿潤混合物を内径200m
m、高さ50mmの塩化ビニル樹脂製の型に充填して、
30℃で1夜放置して固化させ、脱型後90℃で24時
間乾燥した。こうして得た成形体を、圧力2Torr、16
50℃の真空炉中で1時間加熱して発泡石英ガラス体を
得た。本発明による発泡石英ガラス体は、表4に示すよ
うに、見掛密度が0.4g/cm3 であり、熱伝導率が0.
3W/m-K であった。曲げ強さは1Mpa、全気孔中に占
める閉気孔の割合は70vol%であった。なお、この
発泡石英ガラスの純度分析値を表3に示す。
【0027】
【表3】
【0028】(実施例6)前記した実施例5と同一条件
下で発泡剤を製造し、また一方で、ゾルゲル法によって
製造された粒径20〜50μmの粉末シリカを用意し
た。次に、前記粉末シリカ100重量部に対し、前記の
発泡剤5重量部を配合した。更に上記粉末シリカ及び発
泡剤の総和100重量部に対し、テトラエトキシシラン
を加水分解して得たシリカゾルの固形分シリカ換算値で
5重量部に、0.1Nアンモニア水を加えてpH5とし
た後、上記の粉末シリカと発泡剤の配合物に均一に混合
した。この湿潤混合物を内径200mm、高さ50mm
の塩化ビニル樹脂製の型に充填して、30℃で1夜放置
して固化させ、脱型後90℃で24時間乾燥した。こう
して得た成形体を、圧力2Torr、1650℃の真空炉中
で1時間加熱して発泡石英ガラス体を得た。本発明によ
る発泡石英ガラス体は、表4に示すように、見掛密度が
0.5g/cm3 であり、熱伝導率が0.3W/m-K であっ
た。曲げ強さは1.2Mpa、全気孔中に占める閉気孔
の割合は70vol%であった。
【0029】(実施例7)前記した実施例5と同一条件
下で発泡剤を製造した。また一方で、ゾルゲル法によっ
て製造された粒径20〜50μmの粉末シリカを用意し
た。次に、前記粉末シリカ100重量部に対し、前記の
発泡剤5重量部を配合した。更に上記粉末シリカ及び発
泡剤の総和100重量部に対し、テトラエトキシシラン
を加水分解して得たシリカゾルの固形分シリカ換算値で
20重量部に、0.1Nアンモニア水を加えてpH4と
した後、上記の粉末シリカと発泡剤の配合物に均一に混
合した。この湿潤混合物を内径200mm、高さ50m
mの塩化ビニル樹脂製の型に充填して、30℃で1夜放
置して固化させ、脱型後90℃で24時間乾燥した。こ
うして得た成形体を、圧力2Torr、1650℃の真空炉
中で1時間加熱して発泡石英ガラス体を得た。本発明に
よる発泡石英ガラス体は、表4に示すように、見掛密度
が0.4g/cm3 であり、熱伝導率が0.3W/m-K であっ
た。曲げ強さは1Mpa、全気孔中に占める閉気孔の割
合は65vol%であった。
【0030】(比較例4)前記した実施例5と同一条件
下で発泡剤を製造し、また一方で、ゾルゲル法によって
製造された粒径20〜50μmの粉末シリカを用意し
た。次に、前記粉末シリカ100重量部に対し、前記の
発泡剤5重量部を配合した。更に上記粉末シリカ及び発
泡剤の総和100重量部に対し、テトラエトキシシラン
を加水分解して得たシリカゾルの固形分シリカ換算値で
3重量部に、0.1Nアンモニア水を加えてpH4.5
とした後、上記の粉末シリカと発泡剤の配合物に均一に
混合した。この湿潤混合物を内径200mm、高さ50
mmの塩化ビニル樹脂製の型に充填して、30℃で1夜
放置して固化させた。脱型後90℃で24時間の乾燥工
程中、成形体に大小のクラックが入り形状を維持するこ
とができなかった。
【0031】(比較例5)前記した実施例5と同一条件
下で発泡剤を製造し、また一方で、ゾルゲル法によって
製造された粒径20〜50μmの粉末シリカを用意し
た。次に、前記粉末シリカ100重量部に対し、前記の
発泡剤5重量部を配合した。更に上記粉末シリカ及び発
泡剤の総和100重量部に対し、テトラエトキシシラン
を加水分解して得たシリカゾルの固形分シリカ換算値で
25重量部に、0.1Nアンモニア水を加えてpH4.
5とした後、上記の粉末シリカと発泡剤の配合物に均一
に混合した。この湿潤混合物を内径200mm、高さ5
0mmの塩化ビニル樹脂製の型に充填して、30℃で1
夜放置して固化させ、脱型後90℃で24時間乾燥し
た。こうして得た成形体を、圧力2Torr、1650℃の
真空炉中で1時間の加熱工程中、成形体は形状を保持す
ることができず、破砕した。
【0032】
【表4】
【0033】
【発明の効果】本発明にかかる発泡石英ガラスの製造方
法によれば、高純度シリカ原料と発泡剤とを混合し溶融
・発泡させて発泡石英ガラスを製造するにあたり、発泡
剤として、シリカゾル中に炭素前駆体を混合した後、乾
燥させたドライゲルを用いているため、OH基を含まな
い天然珪石を原料として用いることができ、しかも、こ
の方法によって得られる発泡石英ガラスは、全気孔中の
約60%以上が閉気孔からなる発泡石英ガラスとなるた
め、機械的強度に優れ、また断熱性も優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 研司 神奈川県秦野市曽屋30番地 東芝セラミッ クス株式会社開発研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高純度シリカ原料と発泡剤とを混合し溶
    融・発泡させて発泡石英ガラスを製造するにあたり、発
    泡剤として、シリカゾル中に炭素前駆体を混合した後、
    乾燥させたドライゲルを用いることを特徴とする発泡石
    英ガラスの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記炭素前駆体が、水に可溶な多価アル
    コールであることを特徴とする請求項1に記載された発
    泡石英ガラスの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記多価アルコ−ル中のC成分(炭素成
    分)が高純度シリカ原料に対して0.1〜5mol%で
    あることを特徴とする請求項2に記載された発泡石英ガ
    ラスの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ドライゲルの配合量が、高純度シリ
    カ原料に対して0.01〜10重量%である請求項1乃
    至請求項3のいずれかに記載された発泡石英ガラスの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 前記高純度シリカ原料及び前記発泡剤に
    シリカゾルを混合し、この混合物を所定の型に充填して
    固化させ、該固化物を乾燥したのち加熱溶融して発泡さ
    せることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか
    に記載された発泡石英ガラスの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記シリカゾルの配合量が、高純度シリ
    カ原料及び発泡剤の総和に対して、シリカ換算で5〜2
    0重量%であることを特徴とする請求項5に記載された
    発泡石英ガラスの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記シリカゾルが、アルコキシシランを
    加水分解して得たものであることを特徴とする請求項5
    または請求項6に記載された発泡石英ガラスの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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