JPH11209167A - 低膨張長石質陶材およびその調整方法 - Google Patents

低膨張長石質陶材およびその調整方法

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JPH11209167A
JPH11209167A JP10310925A JP31092598A JPH11209167A JP H11209167 A JPH11209167 A JP H11209167A JP 10310925 A JP10310925 A JP 10310925A JP 31092598 A JP31092598 A JP 31092598A JP H11209167 A JPH11209167 A JP H11209167A
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feldspathic
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porcelain
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JP10310925A
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Isabelle L Denry
エル デンリー イサベル
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Ohio State University
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低い熱膨張率を有する金属又は陶材と組み合
わせて使用することができる低膨張長石質陶材および低
膨張長石陶材の調整方法を提供する。 【解決手段】 連続したガラス質基質相と、セシウム、
カルシウム、ストロンチウム、バリウム、またはタリウ
ムの内の少なくとも一つによって安定化された立方晶系
白りゅう石が均一に分散する非連続の結晶相とからな
り、融解温度が約800℃から約1200℃である長石
質陶材組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低熱膨張率を有す
る長石質陶材、低膨張長石質陶材の製法、および低膨張
長石質陶材を含む歯科修復に関する。本発明は、特に、
立方晶系白りゅう石(leucite)を含む低膨張長
石質陶材、前記陶材の簡単で効率的な製法、および前記
陶材を含む歯科修復に関する。
【0002】
【従来の技術】白りゅう石は、安定形の結晶質アルミノ
珪酸カリウムであり、室温において正方晶系立体配置を
有する。正方晶系白りゅう石は、「低温白りゅう石」と
しても知られ、長石質歯科陶材における強化材として使
用されてきた。このような歯科陶材材料は、たとえば、
米国特許第4,604,366号および第4,798,
536号に開示されている。正方晶系白りゅう石は高熱
膨張率を有するので、非連続層として分散された白りゅ
う石を含む長石質陶材は、それに対応する高熱膨張率を
有する。たとえば、Jeneric/Pentron
Inc.(コネティカット州、Wallingfor
d)よりOPTEC(商標)の商標で販売されている正
方晶系白りゅう石含有長石質陶材粉末を使用し、50℃
から550℃の範囲において測定した場合、約18.6
×10-6/℃の熱膨張率を有する歯科陶材塊を得ること
ができる。
【0003】正方晶系白りゅう石は約625℃に加熱さ
れると、立方晶系同質異像に変化し、1.2%の体積変
化を示す。この転移は、可逆であり、冷却すると、立方
晶系白りゅう石結晶はより安定な正方晶系同質異像に戻
る。正方晶系白りゅう石とは対照的に、白りゅう石の安
定化した立方晶系相は「高温白りゅう石」として知ら
れ、室温においては不安定であるが、625℃から90
0℃の範囲において測定した場合、約3×10-6/℃の
熱膨張率を有する。
【0004】ラフ(Rouf)らによる“Crysta
llization of Glasses in t
he Primary Field of Leuci
tein the K2O−Al23−SiO2 Sys
tem”、Trans.J.Brit.Ceram.S
oc.、77:36−39(1978)に、粉末および
バルク試料の両者について、触媒としてTiO2、Zr
2、およびP25を使用し、K2O−Al23−SiO
2の高粘性系において立方晶系白りゅう石を結晶化させ
る恒温熱処理方法が記載されている。ラフらの方法は、
高温を使用し長時間を要する方法であり、原料ガラス組
成物中に多量に存在するK2O(約18重量%)によっ
て立方晶系白りゅう石を単独の結晶相として形成する方
法である。ラフらの方法によって生成される陶材のバル
ク試料には、その中に事実上均一に分散した立方晶系白
りゅう石が含まれていない。
【0005】ハーマンソン(Hermansson)ら
による“On the Crystallizatio
n the of Glassy Phase in
Whitewares”、Trans.J.Brit.
Ceram.Soc.77:32−35(1978)に
は、K2O−Al23−SiO2の高粘性系において立方
晶系白りゅう石を結晶化させる熱処理方法が、同様に開
示されている。ハーマンソンらの開示によれば、室温に
おいて白りゅう石の立方晶系相を安定化させるために、
高含有量のK2O、長時間の加熱時間、および低有含量
のCaO(約1重量%)が必要とされる。
【0006】プラサド(Prasad)らによる“Cr
ystallization ofCubic Leu
cite By Composition Addit
ives”、19th Annual Sessio
n、American Association Fo
r Dental Research、(1990)
に、長石質組成物に対する酸化セシウムの添加によっ
て、室温において立方晶系白りゅう石を安定化させるバ
ルク結晶化法が記載されている。この方法は、酸化セシ
ウムを含む原料混合物を1550℃において8時間加熱
するステップと、融成物を1025℃まで急速に冷却
し、得られる材料を1〜4時間恒温に保持して立方晶系
白りゅう石結晶のバルク結晶化を実施するステップと、
その後、組成物を空気中において放冷するステップと、
を含む。プラサドらの記載によれば、組成物は、立方晶
系白りゅう石と正方晶系白りゅう石との混合物よりな
り、高耐熱性材料であり、1200℃を超える温度にお
いてのみ融解することができる。
【0007】前述した先行技術の方法は、いずれもイオ
ン交換ステップを開示していない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】歯科陶材の熱膨張率は
その歯科陶材が接触する金属または陶材材料の熱膨張率
と厳密に一致することが重要であることは、技術上公知
である。先行技術による白りゅう石含有歯科陶材は、一
般に、高熱膨張率を有するため、これらの歯科陶材は、
有意に低い熱膨張率を有する材料と組み合わせて使用す
ることができない。たとえば、Jeneric/Pen
tron,Inc.(コネティカット州、Wallin
gford)が販売しているSlippery Gla
ss(登録商標)陶材などの低膨張率陶材前装材料は、
Jeneric/Pentron,Inc.(コネティ
カット州、Wallingford)が販売しているO
PTEC(商標)などの先行技術による高熱膨張率白り
ゅう石含有陶材と共に使用することができない。
【0009】したがって、本発明の目的は、低膨張長石
質陶材および低膨張長石陶材を生成できる方法を提供す
ることである。さらに、本発明は、歯科修復において低
膨張材料と組み合わせて使用できる立方晶系白りゅう石
強化型長石質歯科陶材組成物を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、長石質陶材組
成物であって、連続したガラス質基質相と、セシウム、
カルシウム、ストロンチウム、バリウム、またはタリウ
ムの内の少なくとも一つによって安定化される立方晶系
白りゅう石を含み事実上均一に分散される非連続の結晶
相と、を含み、約800℃から約1200℃までの融解
温度を有することを特徴とする。
【0011】前記立方晶系白りゅう石は約0.5μmか
ら約10μmまでの範囲の平均直径を有し、特に約1μ
mから約4μmまでの範囲の平均直径を有することが望
ましい。
【0012】また、前記非連続の結晶相は、前記長石質
陶材組成物の約5重量%から約65重量%であることが
望ましい。
【0013】さらに、前記長石質ガラス質基質相は、約
65重量%から約72重量%までのSi02、約10重
量%から約15重量%までのAl23、約5重量%から
約10重量%までのK2O、および約5重量%から約1
0重量%までのNa2Oを含むことが望ましい。
【0014】さらに、前記長石質ガラス質基質相は、さ
らに、約0重量%から約2重量%までのCaO、約0重
量%から約0.5重量%までのMgO、約0重量%から
約0.5重量%までのCeO2、および約0重量%から
約0.5重量%以下のLi2Oを含むことが望ましい。
【0015】別の発明は、長石質陶材組成物を調製する
方法であって、SiO2、Al23、およびK2Oからな
るガラス質、ならびにルビジウム、セシウム、カルシウ
ム、ストロンチウム、バリウム、またはタリウムの内の
少なくとも一つの金属からなる金属塩、ならびに少なく
とも一つのアルカリ金属塩を含むアルミノ珪酸アルカリ
粉末を形成するステップと、前記アルミノ珪酸アルカリ
粉末を加熱し、アルカリ陽イオンと前記金属塩から放出
される金属陽イオンとのイオン交換を実施し、連続ガラ
ス質基質相と立方晶系白りゅう石を含む非連続結晶相と
を有する長石質陶材組成物を生成するステップと、を含
むことを特徴とする。
【0016】また、前記金属塩は硝酸ルビジウムである
ことが望ましい。
【0017】さらに別の発明は、長石質陶材組成物を調
製する方法であって、SiO2、Al23、K2O、およ
びNa2Oを含むガラス質、ならびにセシウム、カルシ
ウム、ストロンチウム、バリウム、またはタリウムの内
の少なくとも一つの金属塩を含むアルミノ珪酸アルカリ
粉末を形成するステップと、前記アルミノ珪酸アルカリ
粉末を加熱し、アルカリ陽イオンと前記金属塩から放出
される金属陽イオンとのイオン交換を実施し、連続ガラ
ス質基質相と立方晶系白りゅう石を含む非連続結晶相と
を有する長石質陶材組成物を生成するステップと、を含
むことを特徴とする。
【0018】また、前記アルミノ珪酸アルカリ粉末は、
さらに、アルカリ金属塩を含むことが望ましい。
【0019】さらに、前記アルカリ金属塩は、前記金属
塩の約1重量%から約10重量%までの範囲の量で存在
することが望ましい。
【0020】さらに、前記アルミノ珪酸アルカリ粉末
は、前記ガラス質と前記金属塩とを約20:80から約
80:20までの範囲の重量比で混合することによって
形成されることが望ましい。
【0021】さらに、前記長石質ガラスは、約65重量
%から約72重量%までのSi02、約10重量%から
約15重量%までのAl23、約5重量%から約10重
量%までのK2O、および任意に約5重量%から約10
重量%までのNa2Oを含むことが望ましい。
【0022】さらに、前記長石質ガラスは、約0重量%
から約2重量%までのCaO、約0重量%から約0.5
重量%までのMgO、約0重量%から約0.5重量%ま
でのCeO2、および約0重量%から約0.5重量%ま
でのLi2Oを含むことが望ましい。
【0023】本発明のこれらの目的およびさらに進んだ
目的は、長石質陶材組成物の製法によって達成され、本
製法は、SiO2、Al23、K2O、およびNa2O、
ならびにルビジウム、セシウム、カルシウム、ストロン
チウム、バリウム、タリウムの少なくとも一つの金属塩
およびそれらの混合物を含むアルミノ珪酸アルカリを形
成するステップと、その粉末を加熱しアルカリ陽イオン
と前記金属塩から放出される金属陽イオンとのイオン交
換を実施し、連続ガラス質基質相および立方晶系白りゅ
う石を含む非連続結晶相を有する長石質陶材組成物を形
成するステップと、を含む。
【0024】得られる長石質陶材組成物は、50℃から
550℃の範囲において測定した場合、一般に、約8×
10-6/℃から約16×10-6/℃の範囲の熱膨張率を
有する。非連続結晶相に存在する立方晶系白りゅう石は
約0.25μmから約10μmの範囲の平均直径を有す
る。非連続結晶相は、組成物の約5重量%から約65重
量%の範囲で存在し、ガラス質基質相全体に事実上均一
に分散される。
【0025】本発明による長石質陶材組成物は、広範囲
の歯科修復の製作において使用することができる。一実
施形態においては、長石質陶材組成物は、全セラミック
歯科修復の低膨張コアとして使用される。別の実施形態
においては、長石質陶材組成物は、融解して低膨張金属
合金フレーム枠または低膨張コアとし、その上に平滑な
コーティングを形成することができる。また別の実施形
態においては、長石質陶材組成物をインレー、アンレ
ー、または前装の製作に使用することができる。用語
「低膨張」は、本明細書においては、50℃から550
℃の範囲において測定した場合、約8×10-6/℃から
約16×10-6/℃までの範囲にある熱膨張率を指すも
のと理解されたい。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施によって最初に形成
されるアルミノ珪酸アルカリ粉末は、SiO2、Al2
3、K2O、およびNa2Oを含む長石質ガラスフリット
と、ルビジウム、セシウム、カルシウム、バリウム、ま
たはタリウムの少なくとも一つの金属塩との混合物を含
む。一実施形態においては、アルミノ珪酸アルカリ粉末
は、約65重量%から約72重量%までのSiO2、約
9重量%から約15重量%までのAl23、約5重量%
から約16重量%までのK2O、および約0.5重量%
から約10重量%までのNa2Oを含む長石質ガラスフ
リットと、約20重量%から約80重量%までの金属塩
(アルミノ珪酸アルカリ粉末の全重量を基準として)
と、もしある場合は、粉末の残余の成分と、を含み、残
余成分は、たとえば、NaNO3、Na2CO3、Li
2O、BaO、CaO、Mg0、CeO2、B23、Zr
2、Ti02,ZnO、BiO2およびP25である
が、これに限定されるものではない。好適には、アルミ
ノ珪酸アルカリ粉末は、長石質ガラスを金属塩と混合す
ることによって形成される。長石質ガラスは、成分とし
てSiO2、Al23、K2O、およびNa2Oを含み、
通常、たとえば、Li2O、BaO、CaO、Mg0、
CeO2、B23、ZrO2、Ti02,ZnO、BiO2
およびP25などの他の成分と組み合わさって含有され
る。長石質ガラスは、公知であり、市場において入手で
きる。好適な実施形態においては、長石質ガラスフリッ
トは、約68.5重量%から約71.0重量%のSiO
2、約12.0重量%から約13.5重量%までのAl2
3、約6.5重量%から約10.5重量%までのK
20、約6.0重量%から約9.5重量%までのNa
2O、約0.15重量%から約2.0重量%までのCa
O、約0重量%から約0.5重量%までのMg0、およ
び約0重量%から約0.4重量%までのCeO2を含
む。特に好適な実施形態においては、長石質ガラスは、
71.0重量%のSiO2、12.0重量%のAl
23、8.0重量%のK20、8.0重量%のNa2O、
0.2重量%のCaO、0.4重量%のMg0、および
0.4重量%のCeO2を含む。
【0027】本発明の実施によって使用される金属塩
は、一般式MXに相当する塩の中から選択することが可
能であり、ここで、Mは、ルビジウム、セシウム、カル
シウム、ストロンチウム、バリウム、およびタリウムよ
りなる群から選択される金属陽イオンであり、Xは、硝
酸塩、酢酸塩、硫酸塩、炭酸塩、および塩化物よりなる
群から選択される陰イオンである。硝酸ルビジウムは、
本発明による方法の実施において、特に好適である。本
発明によるアルミノ珪酸アルカリ粉末においては、金属
塩とアルカリ金属塩との混合物を都合良く使用し、イオ
ン交換を促進することができる。いずれかの理論または
機構に拘束されることを欲するものではないが、硝酸ナ
トリウムなどのアルカリ金属塩の存在下において混合さ
れるたとえば硝酸ルビジウムなどの金属塩、すなわち、
約1重量%から約10重量%の範囲の量の金属塩によっ
て生成される濃度勾配のために、長石質ガラスフリット
からのナトリウムの抽出が引き起こされ、イオン交換処
理が促進されると考えられる。本発明による高度に好適
な実施形態においては、硝酸ルビジウム、硝酸ナトリウ
ム、および下記の成分を有する長石質ガラスを使用し、
本発明の実施によるアルミノ珪酸アルカリ粉末を形成す
る。長石質ガラスの成分は、下記の通りである。
【0028】
【表1】 約20:80から約80:20までの長石質ガラス対金
属塩の重量比を使用し、本発明の実施によるアルミノ珪
酸アルカリ粉末を形成することができる。約50:50
の重量比の長石質ガラスと硝酸ルビジウムとの混合物が
特に良好な結果を生じることが見出されたが、本発明に
よる方法においては、他の金属塩および/または他の重
量比を都合良く使用することができると考えられる。
【0029】長石質ガラスと金属塩とを適切な混合比に
よって混合後、混合物は、適切な技術、たとえば、乳鉢
中における粉砕によって、粉末とすることができる。得
られる粉末は炉に入れられ、約200℃から約900℃
まで、好適には、約550℃から約650℃までの範囲
の温度に加熱される。加熱ステップの継続時間は、約4
時間から約48時間までの広い範囲とすることが可能で
あり、真空あるいは加圧下、たとえば、オートクレーブ
または密封管、あるいは大気圧下において実施すること
ができる。加熱ステップによって、粉末の融解が引き起
こされ、その結果、金属陽イオン、たとえば、ナトリウ
ムおよびカリウム陽イオンの一部または全部と、金属
塩、たとえば、ルビジウム塩から放出される金属陽イオ
ンの一部または全部との間において、イオン交換が発生
する。温度の選択は、使用される金属塩の融解温度によ
って大幅に変わることは、当業者には理解される。適切
な温度の選択は、当業者のレベルによって十分実施でき
る。いずれかの理論または機構に拘束されることを欲す
るものではないが、金属陽イオンはガラス質基質中に拡
散し、ガラス質基質中における立方晶系白りゅう石の結
晶化および成長のための結晶核生成剤として作用すると
考えられる。
【0030】イオン交換熱処理操作実施後、得られた粉
末を処理して粉末中に存在する未反応金属塩を事実上除
去し、精製粉末が得られる。ここで「事実上除去」とい
う表現は、本明細書においては、X線回折によって金属
塩が検出されないことを意味することを理解されたい。
金属塩を除去する適切な処理技術は、たとえば、蒸留水
などの適切な液体による粉末の溶解またはすすぎなどで
ある。すすぎ操作は、X線回折によって金属塩が検出で
きなくなるまで反復される。その後、得られる精製粉末
は、たとえば、150℃において2時間乾燥することが
できる。
【0031】イオン交換は、拡散作用を利用する処理で
あり、熱処理温度と同じように熱処理時間によっても制
御される。イオン交換処理時間によって、低膨張長石質
ガラス中の立方晶系白りゅう石結晶化の程度が決定され
る。
【0032】したがって、たとえば、本発明による一実
施形態においては、イオン交換熱処理は、約200℃か
ら約550℃未満までの比較的低い温度において、約4
時間から約48時間までの範囲の期間で実施することが
できる。このような条件下においては、アモルファス
(非晶質)材料が得られる。図1は、以下に述べる実施
例1によって生成される粉末の試料のX線回折パターン
を示す図である。図1によれば、イオン交換熱処理後に
得られた材料は、アモルファス(非晶質)であることが
明らかである。
【0033】次に、アモルファス材料は、炉に入れら
れ、好適には、真空下において加熱され、本発明による
長石質陶材が形成される。好適には、このアモルファス
材料は、約550℃から開始し、約0.5℃/分から約
55℃/分までの範囲の昇温速度で昇温し、約1200
℃までの温度範囲において加熱される。最高温度に到達
したとき、真空が解除される。真空が解除された後、粉
末は、約0分から約25分間、好適には、約1分から約
3分間、最高温度を保持してもよい。好適な実施形態に
よれば、アモルファス材料は、熱処理前に、公知の技術
を使用し、たとえば、粉末としたアモルファス材料を従
来の歯科陶材強化液中において混合してスラリーを形成
し、手作業によってスラリーを分割金型中で濃縮し、所
望の寸法を有するプリフォームを形成するなどの方法を
使用し、バルクプリフォームとして成形される。次に、
得られたバルクプリフォームは、さらに加熱し、立方晶
系白りゅう石がガラス質基質相全体に事実上均一に分散
された非連続結晶相を有する長石質陶材を形成すること
ができる。
【0034】図2は、このような追加熱処理後の図1の
試料のX線粉末回折パターンを示す図であり、ガラス質
基質相に加えて立方晶系白りゅう石の存在を明らかに示
す図である。図3は、走査形電子顕微鏡(SEM)によ
って得られる顕微鏡写真を示す図であり、図3によっ
て、約0.5μmから約1μmまでの平均直径を有する
小さい双晶のない立方晶系白りゅう石結晶の存在が確認
される。ごく少量の双晶のある正方晶系白りゅう石結晶
が、本発明による方法を実施する場合に形成される場合
があり、その存在量は、全組成物の0.05重量%未満
であると考えられる。
【0035】本発明の一態様によれば、立方晶系白りゅ
う石非連続結晶相の量は、イオン交換熱処理ステップの
継続時間を調節することによって制御できる。特に、結
晶相の量は、イオン交換熱処理の継続時間の増加と共に
増加することが見出された(図4〜図7)。
【0036】本明細書に述べる長石質陶材組成物の重要
な一つの長所は、組成物中に存在する立方晶系白りゅう
石結晶は、約0.5μmから約10μm、好適には、約
1μmから約4μmの範囲の平均直径を有することであ
る。約10μmを超える直径は、望ましくない粗く、不
均一な表面を与え、人間の本来の歯列を摩減させ、口腔
内に不快感または炎症を生じさせる場合がある。生成さ
れる立方晶系白りゅう石の量は、長石質陶材組成物の全
重量を基準として約5重量%から約65重量%、通常、
約20重量%から約50重量%の範囲である。立方晶系
白りゅう石の量は、全組成物重量の約65重量%を超え
る場合があってもよい。得られる立方晶系白りゅう石組
成物の熱膨張率は、一般に、50℃から550℃におい
て測定した場合、約8×10-6/℃から約16×10-6
/℃までの範囲、好適には、約8×10-6/℃から約1
2×10-6/℃までの範囲である。対照的に、正方晶系
の白りゅう石を含む先行技術による長石質陶材組成物
は、通常、50℃から550℃において測定した場合、
大体、約18.6×10-6/℃の熱膨張率を有する。本
発明による長石質陶材組成物の融解(熟成)温度は、広
く約800℃から約1200℃の範囲であり、通常、約
900℃から約1150℃の範囲である。
【0037】本発明による別の実施形態においては、ガ
ラス質基質全体に事実上均一に分散される立方晶系白り
ゅう石を含む非連続結晶相を有する長石質陶材は、アル
ミノ珪酸アルカリ粉末と金属塩との混合物から得られる
粉末を、少なくとも約550℃から約1200℃までの
温度において、使用原料から直接に立方晶系白りゅう石
の形成が生起するために十分な時間、加熱することによ
って、直接に形成することができる。したがって、たと
えば、実施例において示すように、550℃における4
8時間の熱処理、または650℃における8時間の熱処
理は、立方晶系白りゅう石形成を直接に生起させるため
には十分である。
【0038】さらに、本明細書に述べる別の実施形態に
よれば、長石質陶材組成物は、約600℃から約110
0℃までの範囲内の温度において、約1時間から約48
時間まで、好適には約1時間から約4時間まで熱処理す
ることができる。この追加熱処理操作の結果、立方晶系
白りゅう石の量の増加および、または立方晶系白りゅう
石の平均粒子サイズの増大が認められた。
【0039】長石質陶材組成物の特性は、公知の原理を
適用することによって調整することができる。たとえ
ば、熱膨張率は、所望により、SiO2の割合の調整お
よび、またはアルカリ金属酸化物の割合の調整によっ
て、調整することができる。融解点は、CaOの割合の
調整および、またはアルカリ金属酸化物の割合の調整に
よって、調整することができる。たとえば、Na2O:
2O比が増加すると、融解点が低下する。これらの原
理を適用し、本明細書に述べる長石質陶材組成物の熱膨
張率および融解温度を微調整することは、セラミックス
の当業者には公知である。
【0040】低膨張長石質陶材組成物は、広範囲の歯科
修復、たとえば、全セラミック修復、金属に融着した陶
材修復、インレー、アンレー、および前装などにおいて
使用することができる。長石質陶材組成物は、全セラミ
ック修復に対する低膨張セラミックコアとして使用でき
ることは予期される。特に好適な実施形態においては、
粉末化した長石質陶材組成物を緻密に充填し、次に、約
600℃から約850℃までの温度において焼結して中
実プリフォーム(グリーンウェア)を形成し、または、
所望により、約900℃から約1150℃までの温度に
おいて完全に融解して中実プリフォーム(ホワイトウェ
ア)を形成することが可能である。これらのプリフォー
ムを、その後ホットプレス法を使用して射出成形するこ
とにより、歯科修復を形成することができる。この方法
は、蝋(ワックス)の修復を生成することによって開始
される。蝋でできた原型は、金型から取り外され、「石
膏のような」放置すると固化する材料によって包まれま
たは取り巻かれる。チャネルまたは開口が、外層の外面
から蝋の原型に通じている。蝋は、焼尽処理中に外層か
ら除去される。長石質歯科陶材のプリフォーム(グリー
ンウェアまたはホワイトウェア)は、特殊のホットプレ
ス(たとえば、コネティカット州、Wallingfo
rdのJeneric/Pentron Inc.から
入手できるOptimal(商標)Autopress
(商標)ホットプレス)中に置き、軟化させ、加圧下で
外層の開口に強制的に送り込む。軟化したプリフォーム
材料は、蝋の原型によって生成された空洞内を満たすこ
とになる。冷却後、固化したセラミックが外層から引き
出される。所望により、本発明による陶材の一つ以上の
層をセラミックコアに塗布することおよび、または色を
修復の表面に焼き付けて、歯の色を模擬することができ
る。
【0041】本発明による陶材は、50℃から550℃
までにおいて測定した場合、一般的に、約16×10-6
/℃未満、通常、12×10-6/℃未満の熱膨張率を有
するので、同様に低い熱膨張率を有する金属フレーム
枠、たとえば、チタン金属合金上に、または、低膨張セ
ラミック、たとえば、アルミニウム含有陶材(Vita
dur−N(商標)の商標で、カリフォルニア州、Ba
ldwin ParkのVident社から入手でき
る)上に、塗布することができる。陶材組成物の一つ以
上の層を、低膨張金属合金フレーム枠またはセラミック
に塗布し、別々に焼成することができる。所望により、
たとえば、TiO2、SnO2、Al23、ZnO、Ce
2、などの不透明化剤を含む長石質陶材の不透明層
を、フレーム枠に塗布し焼成することができる。その
後、その代わりに、またはそれと組み合わせて、一つ以
上の従来の顔料、たとえば、バナジン酸塩、マンガン酸
塩、クロム酸塩、または他の遷移金属化合物を含む長石
質陶材の色調層を塗布し、所望の色調に着色することが
できる。所望により、たとえば、酸化セリウム、酸化テ
ルビウム、酸化イットリウム、などの蛍光発生剤、また
は他の従来の添加剤も陶材に組み込み、本来の歯列を模
擬することができる。不透明および、または蛍光色調層
(単数または複数)は、次に、所望により、本発明によ
る長石質陶材組成物によって被覆することができる(焼
成前または後に)。この方法によれば、特別の効果、た
とえば、歯肉領域における色調とは異なる修復の先端に
おける色調を得ることができる。陶材層は、たとえば、
長石質陶材粉末を水に懸濁させたペーストをフレーム枠
に塗布するような普通の方法によってフレーム枠に塗布
し、所望の外形を形作り、次に焼成することができる。
【0042】本陶材は、インレー、アンレー、または前
装として使用し、アマルガム、金、または他の陶材を代
替することができる。本発明による長石質陶材は、イン
レー、アンレー、または前装として調製することができ
る。その方法は、陶材粉末を水スラリーの形態として適
切な耐熱性外層金型(たとえば、コネティカット州、W
allingfordのJeneric/Pentro
n Inc.によって販売されているSynvest
(商標)耐熱性金型)の形状を形成するステップと、次
に、陶材を焼成して約800℃から約1200℃までの
範囲の温度とし陶材の適切な熟成/融解を実施するステ
ップと、を含む。所望により、当業者は、ホイル法を使
用することが可能であり、ホイル法においては、プラチ
ナの薄片(0.0025cm(0.001インチ))ま
たは石膏金型に適応する他の適切なホイルを使用し、陶
材を適切な幾何学的形状に保持し、ホイルまたは陶材を
石膏金型から取り外し、陶材を焼成し、陶材の適切な熟
成または融解を実施する。得られる融解試料は、調製さ
れた歯の上に置かれ、その結果、滑らかな表面が隣接す
る歯と接触することになる。
【0043】以下の実施例は、本発明の実施を示すもの
である。
【0044】
【実施例】実施例1.下記の成分を含む低膨張長石質ガ
ラス(ニュージャージー州,SomersetのAme
rican Themocraft Corp.より入
手)と、硝酸ルビジウム(99%、マサチューセッツ
州、Ward HillのJohnson Matth
ey社から入手)とを、同じ割合で混合した。
【0045】
【表2】 粉末は粉砕してモルタルとして混合し、陶材るつぼに入
れ、450℃において4時間加熱し、長石質陶材から抽
出されるナトリウムおよびカリウムイオンと硝酸ルビジ
ウムから放出されるルビジウムイオンとの交換を実施し
た。得られたイオン交換された粉末材料を、続いて、水
ですすぎ、150℃において2時間乾燥した。乾燥後、
X線回折を実施し(図1)、得られた材料はアモルファ
スであることが明らかとなった。
【0046】アモルファス材料は、歯科陶材強化液(U
niversal Porcelain(商標)強化
液、コネティカット州、WallingfordのJe
neric/Pentron Inc.製)を使用して
混合し、スラリーとした。スラリーを分割金型に入れ、
手作業で濃縮し、棒状体(4×8×25mm)を形成し
た。陶材オーブン内で、真空下において、毎分55℃の
昇温速度で棒状体を加熱し、600℃から開始し103
8℃まで昇温し、その温度において真空を解除した。大
気圧下において2分間、1038℃に保持した。試料に
ついてX線粉末回折を実施し、ガラス質層に加えて立方
晶系白りゅう石が存在することが明らかとなった(図
2)。走査型電子顕微鏡による試料の検査を実施し、約
0.5μmから約1μmまでの範囲のサイズを有する小
さい双晶のない結晶の存在が明らかとなった(図3)。
【0047】実施例2.〜5.および比較例1.〜2.
結晶化度百分率に対するイオン交換処理の継続時間の効
果を調査した。低膨張長石質ガラスと硝酸ルビジウムと
を、同じ割合で新たに混合し、450℃において、それ
ぞれ4、8、24、および48時間熱処理した(それぞ
れ、実施例2〜5)。1038℃における焼成前に48
時間イオン交換した粉末のX線回折は、ガラス質層のみ
を示したので、イオン交換した材料のアモルファス特性
が確認された。粉末は、実施例1に記載のように、すす
ぎ後、乾燥した。棒状体を調製し、実施例1に記載のよ
うに、1038℃まで昇温し、1038℃において大気
圧下で2分間熟成した。試料のX線粉末回折によって、
結晶相の量は、熱処理時間の増加と共に増加することが
明らかとなった(図4から図7まで)。棒状体につい
て、アルキメデス法を使用し密度を測定した。密度測定
結果によって、イオン交換処理時間が増加すると、結晶
相が増加することが確認された。結果を、下記の表3に
示す。熱処理時間と平均密度の関係を、グラフとして図
5に示す。
【0048】
【表3】 比較例1は、実施例1の長石質ガラスを手作業で濃縮し
て棒状体(4×8×25mm)とし、棒状体を、陶材オ
ーブン中で真空下において、600℃から開始し毎分5
5℃の昇温速度で1038℃まで昇温して得た棒状体に
対応する。真空は1038℃において解除し、棒状体
は、大気圧下で1038℃において2分間焼成した。比
較例2は、Optec(商標)高強度陶材(コネティカ
ット州、WallingfordのJeneric/P
entron Inc.製)を手作業で濃縮して棒状体
(4×8×25mm)とし、棒状体を、陶材オーブン中
で真空下において、600℃から開始し毎分55℃の昇
温速度で1038℃まで昇温して得た棒状体に対応す
る。真空は1038℃において解除し、棒状体は、大気
圧下で1038℃において2分間焼成した。密度測定の
結果によれば、イオン交換処理によって、長石質ガラス
の密度は、未処理対照(比較例1〜2)と比較して有意
に増加したので、ナトリウムおよびカリウムイオンと、
たとえば、ルビジウムなどの金属イオンとのイオン交換
が発生したことが明らかとなった。
【0049】実施例5の微細構造を、図9に示す。立方
晶系白りゅう石結晶の平均直径は、0.64±0.02
μmであり、結晶化度百分率は18.9±2.8%であ
った。少数の大きな正方晶系白りゅう石結晶が認められ
た。この結晶の数は、4時間イオン交換後より明らかに
多かった。
【0050】実施例6.〜8.実施例1に記載したよう
に、48時間、硝酸ルビジウムとイオン交換を実施後、
1038℃まで昇温し、大気圧下で1038℃において
2分間焼成して調製した3点の試料(実施例6〜8)に
ついて、熱膨張率を記録した。代表的な熱膨張曲線を、
図10に示す。実施例6〜8に対する平均熱膨張率は、
25℃から550℃までにおいて測定した場合、8.7
88±0.087×10-6/℃であった。
【0051】実施例9.〜14.および比較例3.さら
に、長石質陶材組成物の粒子サイズおよび結晶化度百分
率に対する熱処理温度の効果を調査した。ガラス粉末
は、実施例1に記載のように、48時間、硝酸ルビジウ
ムとイオン交換を実施して調製した。試料(棒状体)
は、実施例1に記載のように、1038℃まで昇温し、
大気圧下で1038℃において2分間焼成し、さらに、
4時間、800℃、850℃、900℃、950℃、ま
たは1038℃において、熱処理した。結果を、下記の
表4に示す。
【0052】
【表4】 X線回折によれば、実施例10〜13の場合、唯一の結
晶相として立方晶系白りゅう石が存在する(図11、1
2、13、および14)。幾つかの回折ピークを分割す
ることによって、実施例14においては、1038℃に
おいて4時間処理後、正方晶系ルビジウム白りゅう石が
存在することが明らかとなった(図15)。SEM検査
によれば、平均粒子サイズは、実施例12(図16およ
び17)および実施例13(図18および19)の場合
は、他のすべての実施例の場合より有意に大きい(p<
0.0003)。イオン交換によって、長石質ガラス中
の立方晶系白りゅう石結晶化が促進され、42.9重量
%に達し、平均粒子サイズは1.04μmであった。
【0053】実施例15〜18 追加熱処理を実施した試料の結晶化度百分率に対するイ
オン交換処理時間の効果を以下のようにして評価した。
実施例1に記載の粉末の別々の混合物4点を、450℃
において、4、8、24、および48時間、イオン交換
処理し(それぞれ、実施例15〜18)、長石質ガラス
から抽出される主としてナトリウムイオンおよびそれよ
り少量のカリウムイオンと、硝酸ルビジウムから放出さ
れるルビジウムイオンとの交換を実施した。得られるイ
オン交換された粉末材料は、次に、別々にすすぎ、15
0℃において2時間乾燥した。得られるアモルファス材
料は、歯科陶材強化液(Universal Porc
elain build−up liquid、コネテ
ィカット州、WallingfordのJeneric
/Pentron Inc.製)を使用して別々に混合
してスラリーとし、手作業で濃縮して分割金型に入れ、
棒状体(4×8×25mm)を形成した。棒状体を、陶
材オーブン中で真空下において、600℃から開始し毎
分55℃の昇温速度で1038℃まで昇温し、その温度
において真空を解除した。棒状体は、大気圧下において
1038℃に2分間保持した。棒状体は、さらに、80
0℃において4時間処理した。X線粉末回折によれば、
結晶相の量は、イオン交換処理時間の増加と共に増加し
た(図20、21、22および23)。
【0054】実施例19 下記の実施形態は、長石質ガラスと硝酸ルビジウムとの
イオン交換後の立方晶系カリウム白りゅう石ネットワー
クへのルビジウムの取り込みを示す。
【0055】長石ガラス中の立方晶系白りゅう石の結晶
化は、長石質ガラス粉末と硝酸ルビジウムとの低温での
イオン交換によって促進される。ルビジウムは、結晶核
形成剤として作用し、その後立方晶系カリウム白りゅう
石ネットワークに含まれると仮定する。ルビジウムイオ
ンはカリウムイオンより大きいので、白りゅう石構造に
おいてカリウムイオンの一部をルビジウムで置換する
と、格子定数が増加することになり格子定数は僅かに変
化する。したがって、立方晶系カリウム白りゅう石ネッ
トワーク中にルビジウムが存在する直接の証拠は、立方
晶系白りゅう石の格子定数の測定によって得ることがで
きる(MartinおよびLagache(197
5))。正方晶系白りゅう石ネットワーク中のルビジウ
ムまたはセシウムの量とセル容積との間には一次式で表
される関係が存在することが示された。
【0056】格子定数αは、立方晶系カリウム白りゅう
石の場合は13.43オングストローム(1オングスト
ロームは10-10m)に等しく(Hermansson
およびCarlsson(1978))、立方晶系ルビ
ジウム白りゅう石の場合は13.60オングストローム
に等しい(KosorukovおよびNadel(19
85))。カリウムイオンをルビジウムイオンで100
%置換した場合に対応する格子定数の変化は、0.17
オングストロームである。
【0057】ルビジウムによるイオン交換によって得ら
れた実施例1の低膨張長石質ガラス中の立方晶系白りゅ
う石の格子定数、およびルビジウムによって置換された
カリウムの量の計算値を要約して表5に示す。
【0058】
【表5】 カリウム白りゅう石ネットワークに組み込まれるルビジ
ウムの量は、イオン交換処理の継続時間の増加およびイ
オン交換処理の温度の上昇と共に増加することが分か
る。すべてイオン交換された長石質陶材において形成さ
れる結晶相は、下記の化学式を有する立方晶系白りゅう
石である。
【0059】
【化1】RbX(1-X)Si26 白りゅう石ネットワーク中のルビジウムよって置換され
たカリウムの量が分かれば、ネットワーク中のルビジウ
ムの重量%を計算することができる。たとえば、材料D
の場合は、10%のカリウムサイトがルビジウムイオン
によって占拠され、これは白りゅう石中の3.8重量%
のルビジウムに換算される。材料Dは37.9%のRb
/K白りゅう石を含み、結果として、セラミック材料は
1.44%のルビジウムを含むことになる。
【0060】セラミックを、さらに、1038℃におい
て4時間、熱処理すると、白りゅう石ネットワーク中の
カリウムサイトを占めるルビジウムの量は減少し、同時
に、材料中に第2相が出現する。この第2相は正方晶系
ルビジウム白りゅう石であり、ほとんど100%のカリ
ウムサイトがルビジウムによって占められている。この
結果は、高温または比較的長時間の処理によって、ルビ
ジウムイオンが立方晶系カリウム白りゅう石ネットワー
クに一層完全に拡散することが促進されるという事実に
よって説明することができる。
【0061】実施例20.実施例1の低膨張長石質ガラ
スと硝酸ルビジウムとを、同じ割合で混合し、48時
間、450℃、500℃、525℃、550℃、575
℃において熱処理した。一つの混合物を650℃におい
て8時間熱処理した。粉末をすすぎ、硝酸ルビジウムを
除去し、150℃において2時間乾燥した。乾燥後の粉
末について,X線解析分析を実施した。分割金型を使用
しセラミック棒状体(25×6×8mm)を形成し、1
038℃から1150℃までの範囲の温度において、2
分間から10分間焼成した(表6)。
【0062】
【表6】 棒状体について、25℃と650℃の間における熱膨張
および熱収縮を、毎分3℃の昇温速度および毎分10℃
の冷却速度において記録した。粉末化試料を、X線回折
によって分析した。仕上げをした試料について、走査型
顕微鏡検査を実施した。各試料について4枚の顕微鏡写
真を使用し、結晶化度百分率を評価した。
【0063】未精製粉末に関するX線回折(XRD)分
析によれば(図24(a)〜(f))、試料は、450
℃、500℃、および525℃においてイオン交換処理
後はアモルファス(ガラス質基質のみ)であった。立方
晶系白りゅう石は、550℃においてイオン交換した粉
末には少量存在し、575℃においてイオン交換した粉
末には多量に存在した。650℃において8時間イオン
交換した粉末は、非常に多量の立方晶系白りゅう石(R
X(1-X)Si26)および少量の正方晶系ルビジウム
白りゅう石を含有した。格子定数測定値からの計算によ
れば、立方晶系白りゅう石ネットワークのカリウムサイ
トの25.29%がルビジウムによって占められてい
た。1回焼成後のX線回折分析から得た結果を、表7お
よび図25(a)〜(f)に要約して示す。
【0064】
【表7】 熱膨張率測定の結果を、表8に示す。
【0065】
【表8】 イオン交換処理の温度によって、ガラス質組成物中の立
方晶系白りゅう石結晶の生成が促進されることは、マイ
クロ写真(図26〜図29)より明らかである。
【0066】高倍率に拡大することによって、小サイズ
の結晶(ほぼ2μm)が575℃において48時間イオ
ン交換した材料中に存在することが確認された(図3
0)。膨張計による測定結果によれば、セラミックの熱
膨張は、イオン交換温度の上昇と共に増加する。しか
し、立方晶系白りゅう石は、625℃から900℃まで
の温度において非常に低い熱膨張率(ほぼ3×10-6
℃)を有する。したがって、セラミック中の立方晶系白
りゅう石の増加によって熱膨張率が増加する可能性はな
い。この現象を説明する一つの仮説は、高温のイオン交
換においては、ガラス質基質がイオン交換処理によっ
て、たとえば、ナトリウム、カリウムのようなアルカリ
イオンを奪われ、その結果、材料の熱膨張が増加すると
いうものである。
【0067】さらに、本発明の異形および変形は、前述
した説明から当業者には明らかになり、また特許請求の
範囲に包含されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の方法によって生成される
アモルファス材料のX線回折パターンを示す図である。
【図2】 本発明の実施例1の方法によって生成される
長石質陶材組成物のX線回折パターンを示す図である。
【図3】 図2の長石質組成物のSEM顕微鏡写真を示
す図である。
【図4】 イオン交換熱処理時間4時間の長石質組成物
のX線回折パターンを示す図である
【図5】 イオン交換熱処理時間8時間の長石質組成物
のX線回折パターンを示す図である。
【図6】 イオン交換熱処理時間24時間の長石質組成
物のX線回折パターンを示す図である。
【図7】 イオン交換熱処理時間48時間の長石質組成
物のX線回折パターンを示す図である。
【図8】 本発明による長石質歯科陶材の平均密度とイ
オン交換熱処理時間との関係を示すグラフである。
【図9】 48時間のイオン交換処理後、600℃から
開始し、55℃/分の昇温速度で1038℃まで昇温
し、その温度に2分間保持し熱処理を実施して得られる
試料のSEM顕微鏡写真である。
【図10】 本発明による長石質陶材組成物の代表的な
熱膨張曲線を示すグラフである。
【図11】 熱処理温度800℃の長石質組成物のX線
回折パターンを示す図である。
【図12】 熱処理温度850℃の長石質組成物のX線
回折パターンを示す図である。
【図13】 熱処理温度900℃の長石質組成物のX線
回折パターンを示す図である。
【図14】 熱処理温度950℃の長石質組成物のX線
回折パターンを示す図である。
【図15】 熱処理温度1038℃の長石質組成物のX
線回折パターンを示す図である。
【図16】 図12の試料の2000倍のSEM顕微鏡
写真を示す図である。
【図17】 図12の試料の4000倍のSEM顕微鏡
写真を示す図である。
【図18】 図13の試料の2000倍のSEM顕微鏡
写真を示す図である。
【図19】 図13の試料の4000倍のSEM顕微鏡
写真を示す図である。
【図20】 イオン交換熱処理時間4時間の長石質組成
物に追加熱処理した試料のX線回折パターンを示す図で
ある。
【図21】 イオン交換熱処理時間8時間の長石質組成
物に追加熱処理した試料のX線回折パターンを示す図で
ある。
【図22】 イオン交換熱処理時間24時間の長石質組
成物に追加熱処理した試料のX線回折パターンを示す図
である。
【図23】 イオン交換熱処理時間48時間の長石質組
成物に追加熱処理した試料のX線回折パターンを示す図
である。
【図24】 未精製のイオン交換処理粉末の種々の温度
におけるX線回折パターンを示す図である。
【図25】 1回焼成後のイオン交換処理粉末から生成
されるセラミック試料の種々の温度におけるX線回折パ
ターンを示す図である。
【図26】 イオン交換処理温度の上昇による立方晶系
白りゅう石結晶の生成を示すSEM顕微鏡写真である
【図27】 イオン交換処理温度の上昇による立方晶系
白りゅう石結晶の生成を示すSEM顕微鏡写真である。
【図28】 イオン交換処理温度の上昇による立方晶系
白りゅう石結晶の生成を示すSEM顕微鏡写真である。
【図29】 イオン交換処理温度の上昇による立方晶系
白りゅう石結晶の生成を示すSEM顕微鏡写真である。
【図30】 575℃において48時間イオン交換処理
後のアルミノ珪酸アルカリ粉末から生成されるセラミッ
ク試料のSEM顕微鏡写真である。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長石質陶材組成物であって、 連続したガラス質基質相と、 セシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ま
    たはタリウムの内の少なくとも一つによって安定化され
    る立方晶系白りゅう石を含み事実上均一に分散される非
    連続の結晶相と、 を含み、約800℃から約1200℃までの融解温度を
    有することを特徴とする長石質陶材組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の長石質陶材組成物にお
    いて、前記立方晶系白りゅう石は約0.5μmから約1
    0μmまでの範囲の平均直径を有することを特徴とする
    長石質陶材組成物。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の組成物において、前記
    立方晶系白りゅう石は約1μmから約4μmまでの範囲
    の平均直径を有することを特徴とする長石質陶材組成
    物。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の長石
    質陶材組成物において、前記非連続の結晶相は、前記長
    石質陶材組成物の約5重量%から約65重量%であるこ
    とを特徴とする長石質陶材組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の長石
    質陶材組成物において、前記長石質ガラス質基質相は、
    約65重量%から約72重量%までのSi02、約10
    重量%から約15重量%までのAl23、約5重量%か
    ら約10重量%までのK2O、および約5重量%から約
    10重量%までのNa2Oを含むことを特徴とする長石
    質陶材組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載の長石
    質陶材組成物において、前記長石質ガラス質基質相は、
    さらに、約0重量%から約2重量%までのCaO、約0
    重量%から約0.5重量%までのMgO、約0重量%か
    ら約0.5重量%までのCeO2、および約0重量%か
    ら約0.5重量%以下のLi2Oを含むことを特徴とす
    る長石質陶材組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれかに記載の長石
    質陶材組成物を含む歯科陶材修復。
  8. 【請求項8】 金属フレーム枠またはセラミックコアお
    よびそれらの上に融着される少なくとも一つのコーティ
    ングを含む歯科陶材修復であって、 前記コーティングは請求項1から6のいずれかに記載の
    長石質陶材組成物を含むことを特徴とする歯科陶材修
    復。
  9. 【請求項9】 請求項1から6のいずれかに記載の長石
    質陶材組成物を含むインレー、アンレー、または前装。
  10. 【請求項10】 長石質陶材組成物を調製する方法であ
    って、 SiO2、Al23、およびK2Oからなるガラス質、な
    らびにルビジウム、セシウム、カルシウム、ストロンチ
    ウム、バリウム、またはタリウムの内の少なくとも一つ
    の金属からなる金属塩、ならびに少なくとも一つのアル
    カリ金属塩を含むアルミノ珪酸アルカリ粉末を形成する
    ステップと、 前記アルミノ珪酸アルカリ粉末を加熱し、アルカリ陽イ
    オンと前記金属塩から放出される金属陽イオンとのイオ
    ン交換を実施し、連続ガラス質基質相と立方晶系白りゅ
    う石を含む非連続結晶相とを有する長石質陶材組成物を
    生成するステップと、 を含むことを特徴とする長石質陶材組成物の調製方法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の長石質陶材組成物
    を調製方法において、 前記金属塩は硝酸ルビジウムで
    あることを特徴とする長石質陶材組成物の調製方法。
  12. 【請求項12】 長石質陶材組成物を調製する方法であ
    って、 SiO2、Al23、K2O、およびNa2Oを含むガラ
    ス質、ならびにセシウム、カルシウム、ストロンチウ
    ム、バリウム、またはタリウムの内の少なくとも一つの
    金属塩を含むアルミノ珪酸アルカリ粉末を形成するステ
    ップと、 前記アルミノ珪酸アルカリ粉末を加熱し、アルカリ陽イ
    オンと前記金属塩から放出される金属陽イオンとのイオ
    ン交換を実施し、連続ガラス質基質相と立方晶系白りゅ
    う石を含む非連続結晶相とを有する長石質陶材組成物を
    生成するステップと、 を含むことを特徴とする長石質陶材組成物の調製方法。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の長石質陶材組成物
    の調製方法において、 前記アルミノ珪酸アルカリ粉末
    は、さらに、アルカリ金属塩を含むことを特徴とする長
    石質陶材組成物の調製方法。
  14. 【請求項14】 請求項10、11、または13のいず
    れかに記載の方法において、 前記アルカリ金属塩は、前記金属塩の約1重量%から約
    10重量%までの範囲の量で存在することを特徴とする
    長石質陶材組成物の調製方法。
  15. 【請求項15】 請求項10から14のいずれかに記載
    の長石質陶材組成物の調製方法において、 前記アルミノ珪酸アルカリ粉末は、前記ガラス質と前記
    金属塩とを約20:80から約80:20までの範囲の
    重量比で混合することによって形成されることを特徴と
    する長石質陶材組成物の調製方法。
  16. 【請求項16】 請求項10から15のいずれかに記載
    の長石質陶材組成物の調製方法において、前記長石質ガ
    ラスは、約65重量%から約72重量%までのSi
    2、約10重量%から約15重量%までのAl23
    約5重量%から約10重量%までのK2O、および任意
    に約5重量%から約10重量%までのNa2Oを含むこ
    とを特徴とする長石質陶材組成物の調製方法。
  17. 【請求項17】 請求項10から16のいずれかに記載
    の長石質陶材組成物の調製方法において、前記長石質ガ
    ラスは、さらに、約0重量%から約2重量%までのCa
    O、約0重量%から約0.5重量%までのMgO、約0
    重量%から約0.5重量%までのCeO2、および約0
    重量%から約0.5重量%までのLi2Oを含むことを
    特徴とする長石質陶材組成物の調製方法。
  18. 【請求項18】 請求項10から17のいずれかに記載
    の長石質陶材組成物の調製方法において、さらに、歯科
    修復中に前記長石質陶材組成物を形成するステップを含
    むことを特徴とする長石質陶材組成物の調製方法。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の長石質陶材組成物
    の調製方法において、前記修復は、さらに、金属フレー
    ム枠またはセラミックコアを含むことを特徴とする長石
    質陶材組成物の調製方法。
  20. 【請求項20】 請求項10から19のいずれかに記載
    の長石質陶材組成物の調製方法において、さらに、イン
    レー、アンレー、または前装中に前記長石質陶材組成物
    を形成するステップを含むことを特徴とする長石質陶材
    組成物の調製方法。
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