JPH11209135A - 透明部を有する不透明石英ガラスリングの製造方法 - Google Patents
透明部を有する不透明石英ガラスリングの製造方法Info
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- JPH11209135A JPH11209135A JP10014248A JP1424898A JPH11209135A JP H11209135 A JPH11209135 A JP H11209135A JP 10014248 A JP10014248 A JP 10014248A JP 1424898 A JP1424898 A JP 1424898A JP H11209135 A JPH11209135 A JP H11209135A
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Abstract
及び熱遮断性に優れ、かつ透明部において気泡由来の凹
凸がない平滑な表面を有する、半導体製造における各種
加熱処理装置の炉芯管のフランジ部材に適した不透明石
英ガラスリングを容易に製造する方法を提供する。 【解決の手段】見掛密度、平均気泡径、気泡量が特定の
範囲にある不透明石英ガラスに、見掛密度、気泡径、気
泡量が特定の範囲にある透明部が積層された不透明石英
ガラスリングの製造方法において、型内の空間がリング
状である耐熱性の型に透明石英ガラスリングを配置し、
その上に平均粒子径10〜500μmのシリカ粉末と所
定量の窒化ケイ素粉末との混合粉末を充填し、その後真
空雰囲気下にて前記混合粉末が溶融する温度以上190
0℃以下の温度にて加熱しガラス化させることを特徴と
する不透明石英ガラスリングの製造方法を用いる。
Description
平滑性に優れた、透明部を有する不透明石英ガラスリン
グの製造方法に関し、特に半導体製造分野で使用される
各種加熱処理装置の炉芯管のフランジ部、例えばシリコ
ンウエハーの熱処理用加熱炉の炉芯管のフランジ部材と
して有用な不透明石英ガラスリングの製造方法に関す
る。
て、例えば図1に示すような構造のものが従来使用され
ている。この加熱炉は、発熱体1と、炉芯管2と、シリ
コンウエハー3を支持するボート4と、保温筒5と、基
台6を有する。炉芯管2の下部にはフランジ9が設けら
れている。フランジ9は不透明石英ガラス製であり、透
明ガラス製の炉芯管2と酸水素炎による溶接により一体
に接合される。フランジ9は熱遮断材として作用し、耐
熱性に劣るパッキン7や基台6への熱の伝播を抑制して
いる。またパッキン7を介してフランジ9と基台6との
シールにより炉芯管内は所定の雰囲気に保たれる。
の熱遮断性とは、主に熱線による輻射熱として伝わる熱
を遮断する性能のことであり、微細な気泡を多量にかつ
均一に含む不透明石英ガラスほどその性能は高い。
酸質原料粉末を加熱溶融しガラス化する方法であり、そ
の加熱溶融の方式として、アルゴン−酸素プラズマ炎、
酸水素炎などの火炎中で溶融させるベルヌーイ法、ある
いは容器に充填し真空下で加熱溶融する真空溶融法など
がある。不透明石英ガラスの原料としては、従来より、
天然の硅石または低品位の水晶が用いられている。これ
らの原料中には多数の微細な気泡が包含されており、原
料が溶融されたとき、気泡はそのままガラス中に残留
し、不透明石英ガラスが得られる。
化が進むに伴い、使用する原材料に対する高純度化の要
求が厳しくなり、従来は低純度品が使用されていた分野
においても、高純度品が求められ始めた。その代表的な
分野がシリコンウエハー熱処理用加熱炉等に用いられる
炉芯管のフランジ部材であり、不透明でかつ高純度の石
英ガラス、すなわち高純度不透明石英ガラスの供給が望
まれていた。しかしながら、従来から用いられている不
透明石英ガラス製造用の天然原料は、微細な気泡と共に
多量の不純物を含有しており、これらの不純物を除去す
ることは極めて困難であって、精製による高純度化は不
可能であるといわれている。一方、比較的高純度の水晶
は、結晶中に存在する気泡、特に微細気泡の量が少ない
ために溶融しても不透明度が高まらず、得られた石英ガ
ラスは半透明なものになるに過ぎないという問題点があ
った。
カリ土類金属、Fe、Alの各元素の含有量が低く、多
数の微細気泡を包含し、気化性成分としてシラノール基
を特定の範囲の濃度で均一に含有した高純度の非晶質シ
リカを火炎溶融することによる方法が提案されている
(特開平6−24771号公報)。しかしながら、この
方法によれば、IC封止材用シリカフィラーやシリカガ
ラス粉製造用の母材インゴットのような簡単な形状の石
英ガラス製品しか直接製造できず、リング状のような異
形の石英ガラス製品を製造するには、多大な削り出し等
の後加工が必要となり、石英ガラスの利用率が低くな
り、結果として製造コストの上昇を招くという問題点が
あった。
法として、高純度に精製された結晶質石英粉末をアンモ
ニア雰囲気中で加熱してアンモニア化し、不活性ガス雰
囲気下で加熱溶融する製造法により、気泡の径を小さく
するが、気泡の数量を多くし、不透明石英ガラスの単位
体積あたりの総気泡断面積を大きくして、断熱性が向上
した不透明石英ガラスの製造法が提案されている(特開
平7−61827号公報及び特開平7−300341号
公報)。しかしながら、この方法では、不透明石英ガラ
スの密度、気泡径、気泡量は原料粉末の粒子径、粒子径
分布、溶融容器に充填した時の充填状態に非常に敏感に
反応するために再現性良く気泡制御することが容易では
なく、表面と内部で気泡径や気泡量が大きく異なるなど
の問題があった。
硅石、硅砂、α−クォ−ツ、クリストバライトなどの硅
酸質原料粉末に、発泡剤として炭素、窒化ケイ素などの
微粉末を添加して加熱溶融する方法が提案されている
(例えば、特開平4−65328号公報)。しかしなが
ら、この方法では前記手法のような問題は回避し得る
が、酸水素炎で溶融するために、得られるガラスにOH
基が取り込まれやすくなって高温での粘性が低下し、高
温で長時間使用する半導体製造の用途には不利となり、
また、固体粒子の混合や固相反応・分解反応などが関与
し、溶融体中に微細気泡を均一に分散させるように制御
することが困難であるという問題があった。さらにこの
火炎溶融法では、火炎中での微粒子の滞留時間が極めて
短いため反応を完結することが困難であるという問題が
あった。
時にシール性が求められるが、従来の不透明石英ガラス
による場合では表面に気泡由来の凹凸が生じるため、パ
ッキンを用いても完全にシールすることができず炉芯管
内の安定した雰囲気制御は容易ではなかった。その問題
を解決するために熱遮断性を有した不透明部とシール性
に優れた透明部を共に有した部材が適しているのである
が、この部材の製造方法としては、(1)透明石英ガラ
ス成形品と不透明石英ガラス成形品とを張り合わせて融
着して製造する方法、(2)透明ガラス成形品に不透明
ガラス用原料となる粉末を加え溶融して製造する方法、
(3)透明ガラス用原料となる粉末と不透明ガラス用原
料となる粉末とを溶融して製造する方法、などがある。
明部と不透明部の界面において気泡が発生しやすいとい
う問題があった。
面に気泡が発生しにくいものの不透明ガラス用原料とな
る粉末がガラスになるまでに収縮するために透明部との
ズレが生じて得られる部材に反りが生じるという問題が
あった。例えば、特開平7−300326号公報に記載
の方法は、耐熱性の型に透明石英ガラス体を配置し、そ
の上に石英粉を堆積させ不活性ガス雰囲気中で加熱溶融
することで透明層と不透明層を有する積層石英ガラス部
材を製造する方法が記載されている。しかしながら、こ
の方法では、粒子間に雰囲気の不活性ガスを含んだ石英
粉堆積層が溶融してガラス化する際に、不活性ガスをそ
のまま取り込んでそれを気泡として生じさせることとな
るが、原料に由来するガスの発生量や、発生したガスに
より形成される気泡の数、気泡径が一様でなかったり、
ガラス内に均一に分散させることが困難であったりする
ことがあり、さらに溶融時に用いられる不活性ガスがガ
ラス中に気泡として混入することもあるため、不透明部
中の気泡の制御が困難となるといった課題があった。
が透明部側へ侵入しうるため透明部と不透明部の界面に
おいて気泡が発生することがあり、また、不透明部と透
明部はいずれも原料粉末からガラスになるまでに収縮す
るが、両者で収縮率が異なるため得られる部材に反りが
生じることがあるという問題があった。
においても、各々未だに解決されない課題を有してい
た。
題を解決することを目的としてなされたものであり、得
られる不透明石英ガラスにおいて、その不透明部中に気
泡が均一に分散され、高温粘性及び熱遮断性に優れ、か
つ透明部において気泡由来の凹凸がない平滑な表面を有
する、半導体製造における各種加熱処理装置の炉芯管の
フランジ部材に適した不透明石英ガラスリングを容易に
製造する方法を提供することにある。
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、上記の硅石、硅
砂、α−クォーツ、クリストバライトなどの硅酸質原料
粉末に、発泡剤として炭素、窒化ケイ素などの微粉末を
添加して加熱溶融する方法(特開平4−65328号公
報)と類似の方法を採用し、不透明石英ガラスの主要部
である不透明部分(以下「不透明部」という)の原料と
して平均粒子径が10〜500μmの比較的安価な粗い
シリカ粉末に窒化ケイ素粉末を、シリカ粉末100重量
部に対して窒化ケイ素粉末0.001〜0.05重量部
を混合させたものを用い、図2に示すような型内の空間
がリング形状である耐熱性型を用い、その型内に所定の
寸法に加工した透明石英ガラスリングを配置し、その上
に不透明部用原料粉末を充填し、次いでこれを真空雰囲
気下で不透明部用原料粉末が溶融する温度以上1900
℃以下の温度にて加熱してガラス化する製造方法を採用
することにより、以下の知見を見出し本発明を完成する
に至った。
シリカ粉末に所定の量の窒化ケイ素を分散混合させ、真
空雰囲気下で原料を溶融させて発生する気泡量などを制
御するために、気泡が均一に分散され、熱遮断性に優れ
ている。
り込むものではなく、またOH基が揮散しうるのでOH
基の含有量を低くできるため、高温粘性に優れている。
強固な接合で透明部を形成でき、表面が平滑となってそ
の使用面において優れたシール性が得られる。
を用い透明部と不透明部を一体化して製造できるため、
製造中のガラスの変形が極めて小さくなって最終製品に
近いガラス体を直接製造することが可能であり、また、
後加工が必要であっても簡単で済む。
ケイ素粉末とにより得られる混合粉末、透明部用として
透明石英ガラスリングが用いられる。
物としてNa、K、Mg、Ca、Feが各々独立して1
ppm以下とした高純度な結晶質又は非晶質シリカ粉末
を用いることが好ましい。この理由としては、本発明の
方法により得られる不透明石英ガラスリングがフランジ
として実装置に組み込まれて高温に晒された時、蒸気圧
の高い不純物が飛散して汚染物の発生源となったり、不
透明石英ガラス自体が一部結晶化して破損しやすくなっ
たり、着色してしまったりするのを避けるためである。
このような高純度なシリカ粉末は、合成法によったり、
天然原料を精製したりすることにより得られる。例え
ば、非晶質シリカ粉末を合成法により得るには、アルカ
リ金属ケイ酸塩水溶液(水ガラス)を酸と反応させるこ
とによりアルカリ金属を除去してシリカを得る方法、S
iCl4を加水分解してシリカとする方法、シリコンア
ルコキシドを加水分解してシリカとする方法などが挙げ
られるが、工業的規模の生産には、Na、K、Li等の
アルカリ金属と二酸化ケイ素とからなるアルカリ金属ケ
イ酸塩水溶液(水ガラス)を硫酸、硝酸、塩酸等の無機
酸と反応させる方法で得られるものが好適である。ま
た、結晶質シリカ粉末を天然原料より得るには、天然水
晶をフッ酸処理する方法などにより得ることができる。
の型に充填しやすいように流動性を付与することが必要
であり、そのために10〜500μmの範囲が好まし
い。平均粒子径が10μm未満の場合では粉末の流動性
が低下し均一に粉末を充填することが困難となり、50
0μmを越える場合では粒子間の空隙が大きくなり不透
明部に300μm以上の巨大な気泡が発生する原因とな
ったり、不透明部と透明部の界面に500μm以上の巨
大な気泡が多量に発生することがあり好ましくない。
リカ等を原料とし、それらを窒化することにより得られ
る高純度のものを使用することが好ましい。この理由と
しては、本発明の方法により得られる不透明石英ガラス
リングより不純物が飛散してしまったり、不透明石英ガ
ラス自体が一部結晶化して破損しやすくなったり、着色
してしまったりするのを避けるためである。
カ粉末100重量部に対して窒化ケイ素粉末0.001
〜0.05重量部である。0.001重量部未満では発
泡による気泡の生成量が少なくなり充分な熱遮断性が得
られず好ましくなく、0.05重量部を越える場合には
発泡による気泡が粗大化して得られる不透明石英ガラス
の機械強度が低下するため好ましくない。
0.1〜1μmであることが好ましく、0.1〜0.5
μmであることがさらに好ましい。この理由は、平均粒
子径がこの範囲にあれば、気泡が粗大化したり、気泡量
が激減してしまうこともなく、さらに、粉末が凝集して
シリカ粉末との混合において均一に混合できなくなるの
を避けるためである。
きるように加工された透明石英ガラスリングを用いる。
は、見掛密度が2.19〜2.21g/cm3であり、
気泡径100μm以上の気泡量が1×103個/cm3以
下であることが好ましい。このような透明石英ガラスを
用い、この上に不透明部用の原料粉末を充填させ溶融さ
せることで、最終的に得られる不透明石英ガラスリング
の透明部において、加工によって現れる表面に気泡由来
の凹凸がなく、またあっても極めて軽微であるため、良
好なシール面が得られる。
は、耐熱性の型内に配置でき、本発明の方法により最終
的に得られる不透明石英ガラスリングのシール面を確保
できるものであれば特に制限なく用いることができる
が、通常不透明石英ガラスリングの形状に合わせたリン
グ状が用いられ、その大きさも不透明石英ガラスリング
の大きさに応じて適宜選択すればよい。
法としては、上記(a)に記載したシリカ粉末を酸水素
火炎、または真空雰囲気とした電気炉内で溶融させて得
た透明石英ガラスブロックを所定の寸法のリングに加工
する方法が挙げられる。例えば、後者の溶融方法におい
て、図2に示すような型内の空間が目的の寸法に近いリ
ング形状である耐熱性型内にシリカ粉末を充填して行え
ば、目的の寸法に近い透明石英ガラスリングが得られる
ため後加工を施す場合にも簡単で済み、工数、材料ロス
が大幅に削減でき経済的であり好ましい。
ためにシリカ粉末と窒化ケイ素粉末を混合する(以下、
このシリカ粉末と窒化ケイ素粉末とが混合された粉末を
単に「混合粉末」という)。
度合いは発泡時の気泡径やその分布に影響を及ぼすた
め、窒化ケイ素粉末が分散できるものであれば特に限定
されない。例えば、乳鉢、ボ−ルミル等を用いて混合す
ればよい。
おける分散性を良好にするために分散媒を用いる湿式法
が好ましく用いられる。分散媒としては、例えば、水
や、エタノール、メタノールなどのアルコール等が例示
できる。また、窒化ケイ素粉末のシリカ粉末中における
分散性をさらに良好にするために、必要に応じて超音波
発生器などにより振動を与えつつ分散させてもよい。
性型を用い、その型内に[2]の工程で得られた混合粉
末及び透明石英ガラスリングを充填する。
方法において実施される加熱温度において耐熱性を有
し、加熱工程中に材料を変質させないようなものであれ
ばその材質は特に限定されるものではなく、例えば、シ
リカと反応しにくい性質を有するカーボン、窒化ホウ
素、炭化ケイ素等が好ましく用いられる。
良好にするためにカーボンフェルトやカーボンペーパー
等を用いて、充填及び加熱を実施することが好ましい。
各々の原料の充填の方法としては、先ず透明石英ガラス
リングを耐熱性型内の底に置き、次いでその上に混合粉
末を充填するとよい。この時の混合粉末の充填密度とし
ては、耐熱性の型に均一に充填するために0.7〜1.
8g/cm3が好ましい。
石英ガラスとし、かつ透明石英ガラスリングと一体化さ
せるために、耐熱性型内に充填した混合粉末及び透明石
英ガラスリングを加熱する。
としては、混合粉末をガラス状態とするに要する加熱能
力を有するものであれば特に限定されるものではなく、
電気炉等が例示できる。
英ガラスリングが加熱装置内において混合粉末が溶融し
うる温度以上1900℃以下の温度が好ましい。ここ
で、混合粉末が溶融しうる温度とは、原料に非晶質シリ
カ粉末を使用する場合は、クリストバライトを経由する
ので、常圧で1713℃となるが、原料にクリストバラ
イト以外の結晶質シリカ粉末を使用すると、クリストバ
ライトを経由しにくいため、溶融温度はこの温度より低
くなる。この混合粉末を溶融しうる温度未満の温度で加
熱した場合、混合粉末が溶融せず、また、非晶質シリカ
粉末を原料とした場合には、加熱中、原料の一部もしく
は全部が非晶質シリカから結晶質であるクリストバライ
トに転移していると、クリストバライトが溶融しきれず
に残り、ガラスが割れやすくなるため好ましくない。ま
た、1900℃を越える温度で加熱すると、不透明部に
おいて、気泡が粗大化するために得られるガラスの密度
は低下し、所定の形状、寸法に機械加工を施すのに必要
な機械的強度が得られないため好ましくない。
され一定しないが、原料が全量溶融しガラス化できる時
間であれば特に制限はなく、通常1時間程度で十分であ
る。
充填体が開気孔状態から閉気孔状態に転じるまで真空雰
囲気とすることが好ましく、その真空度は50mmHg
以下、さらに10mmHg以下であることが好ましい。
この理由として、不透明部においては、主に混合粉末中
の窒化ケイ素成分とシリカ成分との反応により生成する
固溶窒素の脱離ガス及び分解ガスを気泡として存在させ
ることにより気泡をガラス中に均一に分布させることが
できるからである。
は、耐熱性の型に透明石英ガラスリングと、その上に混
合粉末が充填されて真空雰囲気下で加熱溶融されるが、
混合粉末の上にさらにカーボン製などの適当な材質の覆
い等を載せ、混合粉末に荷重をかけてその受ける圧力を
均等にしたり、溶融時に発生する気泡を閉じこめたりあ
るいは系外へ逃げるのを抑制したりしてもよい。
態が終了した時点で解除され、不活性ガスが導入され
る。不活性ガスとしては、本発明の方法において使用さ
れる容器、原料、生成物とは実質的に反応性を有しない
ものであれば特に制限なく用いることができ、例えば、
窒素、アルゴン、ヘリウム等が使用できる。特に、経済
性、気密性を考慮して窒素、アルゴンが好ましく用いら
れる。導入する不活性ガスの圧力としては、得られたガ
ラスを火炎加工など再加熱するにあたり、ガラス中の気
泡の膨脹、収縮など不安定な挙動を防ぐために通常常圧
が用いられるが、やや加圧された状態でもさしつかえな
い。所望によりやや減圧された状態にすることもでき
る。
が、冷却の条件としては上記記載の加熱処理時の温度よ
り1000℃程度まで加熱を停止して放冷したり、冷却
装置により冷却すればよく、通常1000℃/時間程度
の速度で冷却される。その後、室温まで冷却する。さら
に冷却時において、冷却速度をはやくするために溶融時
において用いた不活性ガスなどを導入してもよい。
ては、機械的強度を高め加工性に優れるようにするため
に、不透明部において、見掛密度として1.70〜2.
15g/cm3、好ましくは1.80〜2.12g/c
m3の範囲であり、かつ平均気泡径として10〜100
μmの範囲であることが好ましい。
リングの特性としては、その不透明部の外観が白色であ
れば特に限定されるものではないが、気泡が均一に分散
されており、例えば、波長300〜900nmの光を照
射した場合の直線透過率が低くなることで不透明となる
ことが確認できる。この直線透過率としては、熱遮断性
を確保するために、部材の厚み1mm以上において、3
00〜900nmの光を照射した場合の直線透過率が5
%以下であることが好ましい。このような直線透過率を
有する不透明部は気泡を有することでガラスの熱伝導性
が低くなるとともに熱線を散乱させることによりその効
果が増幅される。従って、直線透過率を低くすることで
熱線が散乱しやすくなり、熱遮断性に優れた不透明石英
ガラスリングとすることができる。
19〜2.21g/cm3であり、気泡径100μm以
上の気泡量が1×103個/cm3以下であることが好ま
しい。この理由としては、このような範囲を逸脱する場
合には最終加工によって得られる透明部表面に多量の気
泡が露出して十分なシール性が得られないからである。
逆にこの範囲内であれば、極めてシール性の良い加工表
面を得ることができる。さらに透明部の特性において、
300〜900nmの光を照射した場合の直線透過率と
して、厚み1mm以下において90%以上であることが
好ましい。このような特性の透明部を有した不透明石英
ガラスリングであれば、シール性がよいという効果をよ
り一層高めることができるからである。
ル性に優れた表面を有する不透明石英ガラスリングを得
ることができる。本発明の方法は、上記に記載のように
原料を加熱溶融する工程においてガラスにOH基を取り
込むものではなく、また加熱溶融中にOH基が揮散する
ことも期待できるため、OH基の含有量を低くすること
ができ、高温における粘性が高い、すなわち高温粘性に
優れた不透明石英ガラスリングとすることができるもの
である。
形状としては、リング状であれば特に限定されず、用途
に応じて適宜決めればよい。
リングの外径と内径より定まるリングの幅としては、厚
さとのかね合いもあるが、均一な不透明部を得るために
150mm以下が好ましい。リングの厚さとしては、十
分な熱遮断性があり、また、不透明部をより均一な密度
にして機械加工を容易とするために30〜250mmの
範囲が好ましい。
は、その用途面から適宜決められるが、不透明石英ガラ
スリングに占める透明部の比率としての厚みが2〜30
%の範囲にあることが好ましい。
断性及び表面平滑性に優れており、半導体製造分野で使
用される各種加熱処理装置の炉芯管のフランジ部、例え
ばシリコンウエハーの熱処理用加熱炉の炉芯管のフラン
ジ部材として有用である。
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。な
お不純物の分析等は以下により行った。
20mm×10mm×2mm(厚み)の大きさに切断
し、測定用サンプルとした。これをX線回折装置(マッ
クサイエンス社製、型式:MXP3)を使用し、不透明
部、透明部のそれぞれにつきそのガラス状態を観察し
た。得られた回折パタ−ン中における石英、クリストバ
ライト等の結晶に起因する回折ピークの有無によりガラ
ス状態を確認した。
30mm×30mm×10mm(厚み)の大きさに切断
し、測定用サンプルとした。これを電子天秤(メトラー
社製、型式:AT261)を使用し、アルキメデス法に
より不透明部、透明部のそれぞれにつきその密度を測定
した。
30mm×10mm×0.3mm(厚み)の大きさに切
断し、測定用サンプルとした。これを目盛り付レンズの
ある偏光顕微鏡(オリンパス社製、型式:BH−2)を
使用し、不透明部、透明部のそれぞれにつきその気泡径
及び気泡量を測定した。不透明部においては、平均気泡
径については、カウントした気泡を完全球体と見なして
その総体積を算出し、それを気泡数で除して得た平均気
泡体積からさらに平均直径を算出して平均気泡径とし
た。透明部においては、10mm×10mm×0.3m
m(深さ)の視野内の100μm以上の気泡数をカウン
トし、1cm3当たりに換算して気泡量とした。
乱法COULTERLS−130(COULTER E
LECTRONICS社製)により測定した。
に充填し、その際の粉末が占める体積を測定し、粉末重
量をその体積で除して求めた。
した。
切断し、さらに厚み方向の両面を#1200のアルミナ
砥粒で研磨して30mm×10mm×1mm(厚み)の
大きさの測定用サンプルとした。これを分光光度計(日
立製作所社製、型式:ダブルビーム分光光度計220
型)を使用し、サンプルの厚み方向に300、500、
700、900nmの波長の光(バンドパス2nm)を
照射した時の直線透過率を測定した。
積の総和で定義され、平均気泡径から平均気泡断面積を
算出し、これに気泡量を乗じて算出した。
径分布を有する天然水晶粉末(ユニミン製、商品名:I
OTA−5)をフッ酸処理により高純度化したもの(以
降、「石英粉末」という)を原料粉末として用いた。四
塩化ケイ素からアンモニア処理法により得られた窒化ケ
イ素粉末(宇部興産製、商品名:SN−E10、平均粒
子径0.5μm)を、石英粉末100重量部に対して
0.03重量部となるように秤取し、石英粉末100重
量部に対して50重量部のエタノールに投入した後、撹
拌と同時に超音波振動を与えて十分に分散させた。得ら
れた窒化ケイ素分散液に石英粉末を投入し、十分に撹拌
し混合した。次に、真空エバポレーターを用いてエタノ
ールを除去、乾燥して石英粉末と窒化ケイ素粉末の混合
粉末を作製し、不透明部用原料粉末(以降、「混合粉
末」という)を得た。一方、透明石英ガラスリングとし
て上記の石英粉末を用いた。
mのカーボンフェルトを貼り付けたカーボン製型(型内
の空間が、外径440mm、内径270mm、深さ10
0mmのリング状)内に充填した。粉末充填の構成を図
3に示す。型を電気炉内に入れ、1×10-3mmHgの
真空雰囲気にした後、室温から1800℃まで300℃
/時間の割合で昇温した。1800℃に10分間保持し
た後、電気炉の電源を切り、放冷した。炉内の温度は5
0分程度で1000℃に到達し、その後は徐々に低下
し、最終的に室温となった。このようにして得られた透
明石英ガラスリングの一部を切り出して上記記載の方法
で見掛密度、直径100μm以上の気泡量及び300〜
900nmの光を照射した時の光透過率を測定した結
果、各々、2.20g/cm3、50個/cm3、92〜
95%であった。この透明石英ガラスリングに機械加工
を施して外径440mm、内径270mm、厚さ10m
mのリングを得た。
に、加工した透明石英ガラスリングを置き、さらにその
上に上記混合粉末5Kgを充填した。この時の充填密度
を上記記載の方法により測定したところ、1.4g/c
m3であった。原料充填の構成を図4に示す。型を電気
炉に入れ、1×10-3mmHgの真空雰囲気にした後、
室温から1800℃まで300℃/時間の割合で昇温し
た。1800℃に10分間保持した後、電気炉内の圧力
が常圧(1kgf/cm2)に達するまで窒素ガスを導
入し加熱を終了した。この後、電気炉の電源を切り、放
冷した。炉内の温度は50分程度で1000℃に到達
し、その後は徐々に低下し、最終的に室温になった。こ
のようにして得られたガラスは一方の底面に透明層を有
する不透明石英ガラスリングであった。得られたガラス
の構成を図5に示す。このようにして得られた不透明石
英ガラスリングを上記記載の方法によりそのX線回折を
行い、不透明部、透明部のいずれにおいてもガラス状態
であることを確認した。また、得られた不透明石英ガラ
スリングの不透明部を上記記載の方法により評価し、そ
の結果として、見掛密度、平均気泡径、気泡量を表1
に、気泡総断面積及び光透過率を表2に示した。また、
透明部を上記記載の方法により評価し、その結果とし
て、見掛密度、100μm以上の気泡量、及び光透過率
を表3に示した。
砕し、さらにふるいによる粒度調整を行い、平均粒子径
が50μmで10〜200μmの範囲の粒子径分布を有
するものを得た。この石英粉末を用い、窒化ケイ素粉末
の混合量を、石英粉末100重量部に対して0.03重
量部として混合粉末を得た。また実施例1と同じ手法に
より実施例1と同様の透明石英ガラスリングを得た。
ン製型内に充填した。この時の混合粉末の充填密度を上
記記載の方法により測定したところ、1.4g/cm3
であった。これを実施例1と同じ条件で加熱し、一方の
底面に透明層を有する不透明石英ガラスリングを得た。
この不透明石英ガラスリングを上記記載の方法によりそ
のX線回折を行い、不透明部、透明部のいずれもがガラ
ス状態であることを確認した。この不透明石英ガラスリ
ングの不透明部を上記記載の方法により評価し、その結
果として、見掛密度、平均気泡径、気泡量を表1に、気
泡総断面積、光透過率を表2に示した。また、透明部を
上記記載の方法により評価し、その結果として、見掛密
度、100μm以上の気泡量、光透過率を表3に示し
た。
砕し、さらにふるいによる粒度調整を行い、平均粒子径
が50μmで10〜200μmの範囲の粒子径分布を有
するものとした。窒化ケイ素粉末の混合量を、石英粉末
100重量部に対して0.01重量部として混合粉末を
得た。また、実施例1と同じ手法により、実施例1と同
様の透明石英ガラスリングを得た。
ン製型内に充填した。この時の混合粉末の充填密度を上
記記載の方法により測定したところ、1.4g/cm3
であった。これを実施例1と同じ条件で加熱し、一方の
底面に透明層を有する不透明石英ガラスリングを得た。
この不透明石英ガラスリングを上記記載の方法によりそ
のX線回折を行い、不透明部、透明部のいずれもがガラ
ス状態であることを確認した。この不透明石英ガラスリ
ングの不透明部を上記記載の方法により評価し、その結
果として、見掛密度、平均気泡径、気泡量を表1に、気
泡総断面積、光透過率を表2に示した。また、透明部を
上記記載の方法により評価し、その結果として、見掛密
度、100μm以上の気泡量、光透過率を表3に示し
た。
填したものに対する加熱温度を1850℃とし以外は実
施例1と同様の条件にて実施し、一方の底面に透明層を
有する不透明石英ガラスリングを得た。なお、この時の
混合粉末の充填密度を上記記載の方法により測定したと
ころ、1.4g/cm3であった。この不透明石英ガラ
スリングを上記記載の方法によりそのX線回折を行い、
不透明部、透明部のいずれもがガラス状態であることを
確認した。この不透明石英ガラスリングの不透明部を上
記記載の方法により評価し、その結果として、見掛密
度、平均気泡径、気泡量を表1に、気泡総断面積、光透
過率を表2に示した。また、透明部を上記記載の方法に
より評価し、その結果として、見掛密度、100μm以
上の気泡量、光透過率を表3に示した。
2.0kgf/cm2に達するまで窒素ガスを導入し加
熱を終了した以外は実施例1と同様の条件にて実施し、
一方の底面に透明層を有する不透明石英ガラスを得た。
なお、この時の混合粉末の充填密度を上記記載の方法に
より測定したところ、1.4g/cm3であった。この
不透明石英ガラスを上記記載の方法によりそのX線回折
を行い、不透明部、透明部のいずれもがガラス状態であ
ることを確認した。このガラスの不透明部を上記記載の
方法により評価し、その結果として、見掛密度、平均気
泡径、気泡量を表1に、気泡総断面積、光透過率を表2
に示した。また、透明部を上記記載の方法により評価
し、その結果として、見掛密度、100μm以上の気泡
量、光透過率を表3に示した。
た平均粒子径300μmで50〜1000μmの範囲の
粒子径分布を有する非晶質シリカ粉末(日東化学工業
製、商品名:シリカエースA)を乾式ボールミルを用い
て粉砕し、ふるいによる分級を行い、平均粒子径が18
0μmで10〜600μmの範囲の粒子径分布を有する
ものを得、これを原料粉末とした。実施例1と同じ窒化
ケイ素の混合量を、非晶質シリカ粉末100重量部に対
して0.01重量部として実施例1と同様の方法で混合
し、非晶質シリカ粉末と窒化ケイ素粉末の混合粉末を得
た。
施例1と同じ手法で得た実施例1と同様の透明石英ガラ
スリングを置き、その上に上記混合粉末を5Kg充填し
た。この時の混合粉末の充填密度を上記記載の方法によ
り測定したところ、0.81g/cm3であった。型を
電気炉内に入れ、実施例1と同じ条件で加熱し、一方の
底面に透明層を有する不透明石英ガラスリングを得た。
この不透明石英ガラスリングを上記記載の方法によりそ
のX線回折を行い、不透明部、透明部のいずれもがガラ
ス状態であることを確認した。この不透明石英ガラスリ
ングの不透明部を上記記載の方法により評価し、その結
果として、見掛密度、平均気泡径、気泡量を表1に、気
泡総断面積、光透過率を表2に示した。また、透明部を
上記方法により評価し、その結果として、見掛密度、1
00μm以上の気泡量、光透過率を表3に示した。
イ素粉末の混合量を、非晶質シリカ粉末100重量部に
対して0.02重量部として混合粉末を得た。
施例1と同じ手法で得た実施例1と同様の透明石英ガラ
スリングを置き、その上に上記混合粉末5kgを充填し
た。この時の混合粉末の充填密度を上記記載の方法によ
り測定したところ、0.81g/cm3であった。これ
を実施例1と同様の条件で加熱した。このようにして一
方の底面に透明層を有する不透明石英ガラスリングを得
た。この不透明石英ガラスリングを上記記載の方法によ
りそのX線回折を行い、不透明部、透明部のいずれもが
ガラス状態であることを確認した。この不透明石英ガラ
スリングの不透明部を上記記載の方法により評価し、そ
の結果として、見掛密度、平均気泡径、気泡量を表1
に、気泡総断面積、光透過率を表2に示した。また、透
明部を上記方法により評価し、その結果として、見掛密
度、100μm以上の気泡量、光透過率を表3に示し
た。
して得た平均粒子径170μmで30〜400μmの範
囲の粒子径分布を有する非晶質シリカ粉末(三菱化学
製、商品名:MKCシリカ PS300L)を原料粉末
として用いた。この非晶質シリカ粉末に対する窒化ケイ
素粉末(宇部興産製、商品名:SN−E10、平均粒子
径0.5μm)の混合量を、シリカ粉末100重量部に
対して0.01重量部として混合粉末を得た。
施例1と同じ手法により得た実施例1と同様の透明石英
ガラスリングを置き、その上に混合粉末5kgを充填し
た。この時の混合粉末の充填密度を上記記載の方法によ
り測定したところ、0.81g/cm3であった。これ
を実施例1と同様の条件で加熱した。このようにして一
方の底面に透明層を有する不透明石英ガラスリングを得
た。この不透明石英ガラスリングを上記記載の方法によ
りそのX線回折を行い、不透明部、透明部のいずれもが
ガラス状態であることを確認した。この不透明石英ガラ
スリングの不透明部を上記記載の方法により評価し、そ
の結果として、見掛密度、平均気泡径、気泡量を表1
に、気泡総断面積、光透過率を表2に示した。また、透
明部を上記方法により評価し、その結果として、見掛密
度、100μm以上の気泡量、光透過率を表3に示し
た。
粉砕し、さらにこれをエタノール中に分散させて沈降速
度の差異による粒度調整を行い、平均粒子径が5μmで
1〜10μmの範囲の粒子径分布を有するものを得た。
この石英粉末を用いて実施例1と同一の条件で混合粉末
を作製した。
施例1と同じ手法により得た透明石英ガラスリングを置
き、その上に混合粉末5kgを充填した。この時の混合
粉末の充填密度を上記記載の方法により測定したとこ
ろ、0.90g/cm3であった。これを実施例1と同
様の条件で加熱し、一方の底面に透明層を有する不透明
石英ガラスリングを得た。この不透明石英ガラスリング
を上記記載の方法によりそのX線回折を行い、不透明
部、透明部のいずれもがガラス状態であることを確認し
た。しかしながら、この不透明石英ガラスリングの不透
明部の見掛密度は1.2g/cm3と低く、ガラスを切
断して内部を調べると直径2〜5mm程度の空洞が点在
していた。また、透明部においては、見掛密度は2.1
5g/cm3と低く、直径2mm程度の気泡が点在して
いた。さらに図6に示すように、不透明部と透明部の界
面に直径2〜3mmの気泡が多数存在していた。
で500〜1000μmの範囲の粒子径分布を有するも
のとして実施した。
施例1と同じ手法により得た透明石英ガラスリングを置
き、その上に実施例1と同じ混合粉末5kgを充填し
た。この時の混合粉末の充填密度を上記記載の方法によ
り測定したところ、0.78g/cm3であった。これ
を実施例1と同様の条件で加熱し、一方の底面に透明層
を有する不透明石英ガラスリングを得た。この不透明石
英ガラスリングを上記記載の方法によりそのX線回折を
行い、不透明部、透明部のいずれもがガラス状態である
ことを確認した。しかしながら、この不透明石英ガラス
リングの不透明部の見掛密度は1.4g/cm3と低
く、ガラスを切断して内部を調べると直径0.5〜1m
m程度の空洞が点在していた。また、透明部において
は、見掛密度は2.17g/cm3と低く、直径1mm
程度の気泡が点在していた。さらに図6に示すように、
不透明部と透明部の界面に直径2〜3mmの気泡が多数
存在していた。
件にて実施し、一方の底面に透明層を有する不透明石英
ガラスリングを得た。なお、この時の混合粉末の充填密
度を上記記載の方法により測定したところ、1.4g/
cm3であった。この不透明石英ガラスリングを上記記
載の方法によりそのX線回折を行い、不透明部、透明部
のいずれもがガラス状態であることを確認した。しかし
ながら、この不透明石英ガラスリングの不透明部の見掛
密度は1.5g/cm3と低く、平均気泡径は200μ
mに達しており、非常に脆いガラスであった。さらに図
6に示すように、不透明部と透明部の界面に直径2〜3
mmの気泡が多数存在していた。
グを置き、実施例1と同じ混合粉末5kgを充填した。
この時の混合粉末の充填密度を上記記載の方法により測
定したところ、1.4g/cm3であった。この充填さ
れた型を電気炉内に入れ、1×10-3mmHgまで減圧
した。次いで、電気炉内の圧力が常圧(1kgf/cm
2)に達するまで窒素ガスを導入した。その後、室温か
ら1800℃まで300℃/時間の割合で昇温した。1
800℃に10分間保持した後、加熱を終了した。この
後、電気炉の電源を切り、放冷した。炉内の温度は50
分程度で1000℃に到達し、その後は徐々に低下し、
最終的に室温になった。このようにして得られたガラス
は一方の底面に透明層を有する不透明石英ガラスリング
であった。この不透明石英ガラスリングを上記記載の方
法によりそのX線回折を行い、不透明部、透明部のいず
れもがガラス状態であることを確認した。しかしなが
ら、この不透明石英ガラスリングの不透明部の見掛密度
は1.2g/cm3と低く、また内部ほど気泡量が少な
く気泡分布が不均一であった。さらに図6に示すよう
に、不透明部と透明部の界面に直径2〜3mmの気泡が
多数存在していた。
は比較例4と同様に実施し、一方の底面に透明層を有す
る不透明石英ガラスリングを得た。なお、この時の混合
粉末の充填密度を上記記載の方法により測定したとこ
ろ、1.4g/cm3であった。この不透明石英ガラス
リングを上記記載の方法によりそのX線回折を行い、不
透明部、透明部のいずれもがガラス状態であることを確
認した。しかしながら、この不透明石英ガラスリングの
不透明部の見掛密度は1.5g/cm3と低く、また内
部ほど気泡量が少なく気泡分布が不均一であった。さら
に図6に示すように、不透明部と透明部の界面に直径2
〜3mmの気泡が多数存在していた。
方法には以下の優れた点がある。
加熱することにより、シリカ粉末のガラス化及び窒化ケ
イ素粉末の分解発泡に基ずくものであるため、アルカリ
金属等の不純物の混入を防止することができ、高純度で
高温粘性に優れたものを得ることができる。
の混合量を調節したり加熱温度を調節することにより、
得られる不透明石英ガラスの気泡径や見掛密度を制御す
ることができ、熱遮断性に優れたものを容易に得ること
ができる。
となる大気泡がなく2層が強固に一体化しているので、
耐久性に優れたフランジ部材として使用できる。
を用い不透明部と透明部を一体化して製造できるため、
最終製品に近いガラス体を直接製造することが可能であ
り、後加工が必要であっても簡単で済む。
図である。
心より切断しその様子を示した断面の斜面図である。
石英ガラスリングの作製における原料粉末充填状態を示
す断面図である。
末及び透明石英ガラスリングの充填状態を示す断面図で
ある。
スリングを中心より切断しその様子を示した断面の斜面
図である。
スリングを中心より切断しその様子を示した断面の斜面
図である。
部 16:図5、6における不透明石英ガラスリングの不透
明部 17:図6における不透明部と透明部の界面に発生した
大気泡
Claims (1)
- 【請求項1】見掛密度が1.70〜2.15g/c
m3、平均気泡径が10〜100μm、気泡量が5×1
04〜5×106個/cm3である不透明石英ガラスに、
見掛密度が2.19〜2.21g/cm3、気泡径10
0μm以上の気泡量が1×103個/cm3以下である透
明部が積層された不透明石英ガラスリングの製造方法に
おいて、型内の空間がリング状である耐熱性の型に透明
石英ガラスリングを配置し、その上に平均粒子径10〜
500μmのシリカ粉末とシリカ粉末100重量部に対
して窒化ケイ素粉末0.001〜0.05重量部との混
合粉末を充填し、その後真空雰囲気下にて前記混合粉末
が溶融する温度以上1900℃以下の温度にて加熱しガ
ラス化させることを特徴とする不透明石英ガラスリング
の製造方法。
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DE1998603643 DE69803643T3 (de) | 1997-10-16 | 1998-10-15 | Undurchsichtiger Silikatglasgegenstand mit durchsichtigem Bereich und Verfahren zu dessen Herstellung |
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- 1998-01-27 JP JP01424898A patent/JP4035793B2/ja not_active Expired - Fee Related
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